JP2003180826A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置

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JP2003180826A
JP2003180826A JP2001383718A JP2001383718A JP2003180826A JP 2003180826 A JP2003180826 A JP 2003180826A JP 2001383718 A JP2001383718 A JP 2001383718A JP 2001383718 A JP2001383718 A JP 2001383718A JP 2003180826 A JP2003180826 A JP 2003180826A
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chemical liquid
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chemical
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JP2001383718A
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Yutaka Misawa
裕 三澤
Hiromasa Kono
弘昌 河野
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Terumo Corp
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】携帯性に優れ小型軽量でかつ低価格であり、患
者の状態に応じて任意に薬液注入量、注入時間を設定、
制御することが可能な薬液注入装置の提供。 【解決手段】柔軟で変形可能な薬液容器と、該薬液容器
内に陰圧を発生する方式であって、該容器とともに使い
捨て可能に一体化されたポンプと、該ポンプに接続さ
れ、該ポンプの動作を制御する内部制御装置と、送液路
とを有する薬液注入装置。上記ポンプはダイアフラム式
ポンプが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬膜外、動静脈血
管、皮下、筋肉、諸臓器などに薬液を注入するためのも
のであって、小型・軽量で携帯可能であって、かつ薬液
注入量、注入時間を任意に設定、制御することができる
薬液注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インスリン等のホルモン剤、疼痛
緩和目的での麻薬、抗癌剤あるいは抗生物質などの連続
的投与では、これらの薬液を、電動ポンプにより、皮
下、血管、筋肉、硬膜外、諸臓器などに注入する方法が
一般的である。この際には、電気回路あるいはコンピュ
ータにより投与制御が可能であり、微量であるいは患者
の状態に応じて細かく制御された投与を行なうことがで
きる。
【0003】上記のような薬液注入系を携帯可能とする
ポンプ機構も開発されており、たとえば薬液を充填した
シリンジをバッテリにより加圧駆動する方式、あるいは
電動モータを動力源とするペリスタリックポンプなどが
知られている。しかしこれら従来のポンプ機構を構成す
るシリンジなどのメカニカルな部材、およびモータ等の
駆動電源などの寸法小型化、軽量化には限界がある。さ
らに携帯に使用しうるシリンジ用モータ等の駆動部品
は、小型でかつ高性能が要求されるため高価である上、
一般的に寿命が短く、耐久性に難点があって頻回のメン
テナンスが必要である。また上記シリンジへの薬剤充填
および装置組立は、操作が複雑で、取扱い難い。このた
め、上記機構の薬液注入装置は携帯装置として広く普及
するに至っていない。
【0004】これに対し、薬液容器そのものをポンプ機
構として利用する携帯可能な薬液注入装置も提案されて
おり、たとえば弾性材料からなるバルーンに薬液を充填
し、バルーンの収縮力を利用して薬液を注入するもの
(特公平6−83725、特開平6−296688な
ど)、あるいは金属ベローズと金属ベローズを覆うケー
ス内に封入されたガスの蒸気圧を利用してベローズを圧
縮し、ベローズ内の薬液を吐出させて注入するものも開
発されている(特開昭51−117489)。
【0005】上記バルーン圧またはガス圧などの薬液容
器圧を利用すれば、前述したシリンジポンプあるいはペ
リスタリックポンプなどの電動式ポンプを用いる場合に
比べて小型で軽量かつ低価格であって、操作も簡便な薬
液注入装置を構成することができる。また容器出口のオ
リフィス(微細孔を有する流体抵抗体)を調整すれば微
量で連続注入が可能である。しかしバルーン圧またはガ
ス圧の駆出圧力は任意に調整できない上、単一のオリフ
ィスで流量調整することから、一薬液注入装置につき一
流量設定しかできない。さらに流路を任意かつ自動的に
ON/OFFできないことから、最初に設定した流量で
連続注入する動作のみとなり、流量を増減させたりある
いはインターバルをおくなど、薬液投与方法を適宜に制
御することは困難である。
【0006】上記のように従来公知の薬液注入装置は、
薬液投与制御は可能であるが携帯性に劣るか、あるいは
携帯容易であるが薬液投与を患者の状態に応じて細かに
制御することが困難なものである。特に糖尿病治療で用
いられるインスリンは、従来、シリンジや専用のインジ
ェクタにより毎食前あるいは予め決められた時間に、一
日あたり1回ないし4回程度投与する方法が一般的な治
療方法であったが、この方法では食事時間が不規則な場
合の血糖管理や早朝の成長ホルモンなどの分泌による生
理的インスリン抵抗性の増加により朝方に起こる血糖上
昇(暁現象:dawn phenomenon )などを予防することは
困難な場合が多い。このため投与は必須であるが、従来
の微量連続投与に代えて、血糖値の低下した時あるいは
食後などの必要時のみ、高濃度で微量投与する傾向にあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来技術の情況に鑑みてなされたものであり、患者の状
態に応じて薬液注入量、注入時間を任意に設定、制御す
ることが可能であって、しかも小型で軽量かつ低価格の
携帯型薬液注入装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような課題は以下
のような本発明によって解決することができる。 (1)変形可能な柔軟性材料からなる薬液容器と、該薬
液容器の下流に接続され、該容器内に陰圧を発生する方
式のポンプであって、前記薬液容器とともに使い捨て可
能に一体化されたポンプと、該ポンプに接続され、該ポ
ンプの動作を制御する内部制御装置と、前記ポンプの下
流に設けられ前記ポンプから吐出される薬液を送液する
ための送液路とを有する薬液注入装置。
【0009】(2)上記ポンプが、ダイアフラム式ポン
プである上記(1)の薬液注入装置。 (3)上記ポンプと一体化された前記薬液容器が内部に
薬液が充填されたものである上記(1)または(2)の
薬液注入装置。この態様はいわゆるプレフィルド製剤で
ある。 (4)上記薬液容器が、前記ポンプと一体成形後でかつ
前記薬液注入装置の使用開始直前に、該薬液充填口から
薬液を充填するための薬液充填口を有する上記(1)ま
たは(2)の薬液注入装置。
【0010】(5)上記内部制御装置が、薬液注入指示
を入力するための入力手段を該装置内に有する上記
(1)ないし(4)のいずれかの薬液注入装置。上記入
力手段に入力された薬液注入指示により前記ポンプの動
作を制御することができる。
【0011】(6)上記薬液注入装置が、さらに、前記
内部制御装置に情報を送受信しうる外部制御装置を含む
上記(1)ないし(5)のいずれかの薬液注入装置。 (7)上記外部制御装置が、前記内部制御装置に送信す
るための薬液注入指示が設定されたプログラムを含む上
記(6)に記載の薬液注入装置。外部制御装置に設定さ
れたプログラムに基づく薬液注入指示を前記内部制御装
置に送信することにより、前記ポンプの動作を制御する
ことができる。
【0012】(8)上記内部制御装置が、さらに、ポン
プの動作状況および/または薬液注入量を記録する手段
および該記録を前記外部制御装置に表示または別途記録
保存するための送信手段を有する上記(6)の薬液注入
装置。
【0013】(9)上記外部制御装置と前記内部制御装
置とが無線で接続されることを特徴とする上記(6)な
いし(8)のいずれかの薬液注入装置。 (10)上記薬液がインスリンまたはインスリン様活性
をもつインスリンアナログである上記(1)ないし
(9)のいずれかの薬液注入装置。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい態様例
を、図に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の
薬液注入装置1の概略構成を示す部分断面図である。図
中、薬液注入装置1は、薬液容器2、該薬液容器2の下
流に接続されたポンプ3と、該ポンプ3に接続され、該
ポンプ3の動作を制御する内部制御装置4(図5参照)
と、前記ポンプ3の下流に設けられ、前記内部制御装置
4で動作制御された前記ポンプ3から吐出される薬液6
を送液するためのチューブ状の送液路5とを有する。本
発明の薬液注入装置1では、前記ポンプ3は薬液容器2
とともに使い捨て可能に一体化されている。
【0015】上記薬液容器2は、薬液容器2に接続され
たポンプ3の作用により吸い出された薬液6の容量減少
分に追従して変形(図6参照)しうる柔軟性(軟質)材
料からなる。また通常、ガスバリヤ性、水蒸気バリヤ性
を有し、さらに耐薬剤性で、クレゾール(防腐剤)など
の油性薬剤の減少を防ぐ材料が選択される。本発明で
は、薬液容器2を形成する材料として、たとえばポリプ
ロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、
ポリ塩化ビニルなどの高分子材料を用いることができ
る。またこれらにスチレン系エラストマー、オレフィン
系エラストマーなどのエラストマー性ポリマーを適宜添
加して弾性および柔軟性を向上させることもできる。上
記柔軟性材料は、通常、透明または半透明である。
【0016】柔軟性材料で形成される薬液容器2は、そ
れ自体で自立しうる形状保持性を有していなくてもよ
く、上記のような材料から、ポンプ3の吸引により容器
2内に極微小な陰圧(−100mmHg(−13kP
a)に至らない程度)が発生すれば容易に変形可能に形
成される。薬液容器2の厚みはその目的を損なわない範
囲であれば特に限定されないが、通常50μm〜300
μm程度である。また薬液容器の内容量は、充填する薬
剤などによっても異なるが、通常1〜100mL程度で
ある。
【0017】薬液容器2は、上記材料をブロー成形ある
いはインフレーション成形などの方法により成形するこ
とができる。薬液容器2の形状は、後述するように薬液
6の吸い出しにより最終的に薬液容器2内にほぼ空間
(薬液6)が残らないように減容変形しうる形状であれ
ばよい。たとえば薬液容器2は長手方向に対称的であ
り、本体胴部2bが略筒状で、底部2cが胴部2bから
縮径する形状が好ましい。底部2cは通常の成形可能な
範囲で丸みを有することが望ましい。なお図1には好適
な形状例として略バイアル瓶形状を示すが、薬液容器2
は、この形状に限定されるものではない。
【0018】上記薬液容器2の下流には、該容器2内の
薬液6を吸出すために該容器2内に陰圧を発生する方式
のポンプ3が接続されている。具体的に、ポンプ3の吸
引力は時間あたりの送液量で0.1〜50mL/h程度
であればよい。この程度の送液量があれば、間欠的に送
液により、送液量を0.1μL/h程度まで微量に調節
することができる。吐出圧は100kPa(760mm
Hg)程度までであればよい。
【0019】本発明で使用されるポンプ3は、薬液を吸
い出す方式のもので、小型軽量化可能であれば特に限定
されないが、好適な態様例としてダイアフラム式ポンプ
を挙げることができる。ダイアフラム式ポンプの構成お
よび作動原理を図2(A)〜(B)に示す。図2示すダ
イアフラム式ポンプ300は、流路301とハウジング
空間306との間に配置された振動板303と、流路3
01の振動板303両端部位置の上、下流に配置された
一方向にだけ流体を流すことができるバルブ304、3
05とにより形成されたチャンバ302とから構成され
ている。流路301の上流側は薬液容器2側に、また下
流側は送液路5に接続されている。
【0020】上記振動板303は、通常、電圧または電
流変化により振動する。たとえば振動板303に周期的
な電圧または電流を印加(図示せず)すると、その周波
数に同期して振動板303が振動し、その振動によりチ
ャンバ302内に圧力変化が発生する。これにより上下
流の各バルブ304、305が交互に開閉し、ポンプ3
の上流側に接続された薬液容器2内に陰圧が発生し、吸
い出された薬液6が流路31内に流れる。上下流の各バ
ルブ304、305は振動板303に同期して、自動的
に開閉させてもよい。
【0021】上記では、バルブ(開閉弁)を有する構造
のダイアフラム式ポンプの態様例について示したが、上
記図は作動原理を説明するためのものであり、各構成部
材の形状は上記に限定されるものではないことはいうま
でもない。振動板を用いた他の送液原理に基づくタイプ
のものとしては、たとえばバルブを使用せず流路形状に
より液流方向を定めるタイプのものが挙げられる。具体
的には、チャンバーへの入口流路および出口流路に、上
流方向への抵抗を大きくするテーパを付した構造とする
ことにより、チャンバー内への流入およびチャンバーか
らの流出を方向づけることができる。
【0022】また振動板を用いた他の送液原理振動板の
振動数は、数Hzから数100kHz 程度が利用可能であ
る。このうちでも超音波領域の振動数を利用するいわゆ
る超音波振動型ダイアフラムを好ましく用いることがで
きる。バルブを有するタイプのものであっても、バルブ
が追従できれば特に振動数に制限はない。
【0023】ダイアフラム式ポンプの原理そのものは公
知であり、本発明では、接続した薬液容器2内から薬液
を吸い出す方式のものであれば、どのような構成、形状
のものでも使用することができる。種々のダイアフラム
のうちから、投与しようとする薬剤に適した流量などに
応じたタイプおよび性能のものを選択すればよい。たと
えば上記バルブを有するタイプのものは、振動板33の
緩やかな振動に追従するので、遅い送液速度で使用する
のに適している。またバルブを有さず、流路形状により
流路方向を定めるタイプのものは、早い送液速度で使用
するのに適している。
【0024】上記には、ポンプ3の構造を振動板タイプ
のものについて説明したが、本発明では薬液を吸い出す
方式のものであれば、振動板を用いないタイプのもので
あってもよい。たとえばローラーポンプ、シリンダーポ
ンプ、軸流ポンプ、遠心ポンプなどを用いることもでき
る。しかしながら本発明では、薬液容器2は、変形容易
な内容器21を含む多重構造により微小陰圧を発生させ
れば、薬液を吸い出すことができるため、このような薬
液容器2に組み合わせるポンプとしては、メカニカルな
ポンプに比して小型・軽量なダイアフラム式ポンプは好
適である。上記ポンプ3は、図5に後述するように内部
制御装置4内に内蔵された電源40を動力源とすること
ができ、該動力源は内部制御装置4により制御すること
ができる。
【0025】本発明では、上記ポンプ3は、薬液容器2
と予め一体化されている。たとえばポンプ3の筐体31
の開口32内と、薬液容器2の外栓21外周とに係合手
段が形成されていてもよい。具体的には、ポンプ筐体3
1は、開口32の端部側に形成された突起32aを有
し、外栓21の側部外周には、上記薬液容器2の口部2
aの端部にあたる位置、および胴部端側にあたる位置
に、それぞれ突起32aと係合するように形成された凹
凸部21bおよび係止突起21aを有する。
【0026】未使用時には、図1に示すように口部2a
の凹凸部21bをポンプ筐体31の突起32aに係合さ
せることにより、薬液容器2とポンプ3とを一体化して
保持することができる。この状態では、ポンプ筐体31
は、ポンプ3の流路31に内部連通し、開口32から突
出した針33により口部2aを密閉する外栓頂部21c
およびゴム栓23を開口せず、薬液容器2とポンプ3と
を一体化保持することができる。
【0027】図3は使用時の態様例を説明する図であ
り、薬液容器2の口部2aを、さらにポンプ筐体31の
開口32内に押し込むか回し込むなどして、開口32か
ら突出した針33を、薬液容器の外栓頂部21cおよび
ゴム栓23に刺し込むことによりポンプ3の流路31と
薬液容器2内とを連通させることができる。この際に
は、薬液容器2の外栓に形成された凹凸部21aと、該
凹凸部21aと互いに係合するようにポンプ3の筐体3
1の開口32に形成された突起32aとにより一体化を
保持することができる。
【0028】ポンプ3と一体化された薬液容器2は、予
め薬液6が充填されたいわゆるプレフィルド製剤であっ
てもよく、また一体成形後の薬液容器2に薬液6を充填
してもよい。たとえば図4に示すように薬液容器2とポ
ンプ3の間に設けられた薬液充填口23から使用直前に
薬液6を充填することができる。
【0029】上記プレフィルド製剤は、無菌的な環境で
薬液容器2に薬液が充填されるか、あるいは薬液充填後
オートクレーブ等により滅菌される。またポンプ3も、
それ自体あるいはこれに送液路(チューブ)5あるいは
針33が接続された状態で滅菌される。したがって薬液
容器2およびポンプ3を一体化する作業は、無菌的な環
境で行うことが不可欠である。また薬液6を、薬液注入
装置の使用(薬液注入開始)直前に、薬液容器2に充填
する場合には、薬液6の満たされていない薬液容器2と
ポンプ3とを一体化した状態で滅菌することが可能であ
る。
【0030】上記のような薬液容器2内に充填される薬
液6は特に限定されないが、すい臓ホルモン、性腺刺激
ホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン等のホルモン
剤たとえばインスリン、インスリン様活性をもつインス
リンアナログや、その他ホルモン剤以外として、疼痛緩
和目的でのモルヒネなどの麻薬、抗癌剤、抗生物質、ヘ
パリンなどを挙げることができる。薬液容器2が耐薬剤
性のオレフィン系ポリマーで形成されていれば、クレゾ
ールなどの油性防腐剤を含むインスリンなどの輸液に使
用することができる。
【0031】上記薬液6は、内部制御装置4によりポン
プ3の動作を制御して注入量を制御される。図5は、内
部制御装置4を含む本発明の薬液注入装置1の好適な態
様例をブロック図で示す。一端がポンプに接続された送
液路5の他端は、使用時、必要に応じてコネクタを介し
て注射針に接続される。図5中、ポンプ3は、内部制御
装置4内の電源40に接続された制御回路41と、コネ
クタなどの電気的接点8を介して、動作制御可能に接続
されている。また内部制御装置4は、スイッチなどの入
力手段42を有していてもよい。
【0032】内部制御装置4は、ポンプの動作状況およ
び/または薬液注入量などを記録するための記録手段
(メモリ)43を含むことが好ましい。また投薬プログ
ラムの入力確認、送液状態、警報、エラーなどの動作状
況を表示するための液晶などの表示器44を有していて
もよく、必要時に液晶表示器44に表示させ、確認する
ことができる。
【0033】本発明の薬液注入装置1は、内部制御装置
4に情報を送信しうる外部制御装置7を含む態様も好ま
しい。さらに内部制御装置4のメモリ43に記録された
記録を外部制御装置7に表示または別途記録保存するた
めの送信手段を有する態様も好ましい。前記制御回路4
1をこの送信手段(通信回路41)として利用すること
ができる。外部制御装置7と内部制御装置4とは無線で
接続することができ、デジタル送受信できればその方式
は問わない。
【0034】上記制御回路41には、医師の指示による
投与プログラムが予めセットされていてもよい。あるい
は外部制御装置7を含む態様では、外部制御装置7に投
薬プログラムを任意に設定し、設定されたプログラムに
基づく薬液注入指示を内部制御装置4に送信(転送)す
ることにより、ポンプ3の動作を任意に制御することも
できる。また外部制御装置7と接続することで、情報を
読み出すことができ、情報の詳細な確認や解析を行うこ
とができる。さらに外部制御装置7にメモリ71が搭載
されていれば、長期間の履歴情報を管理することができ
る。
【0035】内部制御装置4にポンプ3が接続されると
同時に、制御回路41と接続され、スイッチ42を押す
等による投薬開始の操作で制御回路41からポンプを駆
動するための制御信号および電力が供給される。これに
より予め設定された薬液注入プログラムに従い、ポンプ
動作を制御することができる。
【0036】上記のように構成される薬液容器2の動作
例を図6に示す。ポンプ3の動作制御が指令され、薬液
容器2内に陰圧が発生し、薬液6が吸い出されると、図
6(A)に示すように柔軟性材料からなる薬液容器2は
薬液6の容量減少に伴い容器の一部分が容易に変形し、
吸い出された分だけ減容する。本発明では、ポンプ3に
より薬液容器2内を陰圧にして薬液6を吸い出すため、
最終的には、図6(B)に示すように排出口に若干の薬
液6を残すのみで、充填した薬液6をほぼ全量吸い出す
ことができる。したがって薬液を無駄なく使い切ること
ができ、特に高価なインスリンなどを投与すると大きな
メリットがある。また使用後の薬液容器2は一体化され
たポンプ3とともに使い捨てすることができる。この際
送液路チューブ5もこれらとともに使い捨てしてもよ
い。
【0037】上記のような本発明の薬液注入装置は、柔
軟な薬液容器2を保護するため収納ケース(図示せず)
などを有する態様であってもよい。この収納ケースの形
状は、たとえばポンプ筐体31と同径の筒型あるいは箱
型などを挙げることができる。本発明では、硬膜外、動
静脈血管、皮下、筋肉、諸臓器などのいずれを介する薬
液注入でもよい。上記のような本発明の薬液注入装置
は、小型軽量で携帯に容易であるだけでなく、薬剤に応
じて投与を任意に制御することができる。したがって一
定流量で微量の薬液を連続投与するだけでなく、たとえ
ばインスリン投与の望ましい投与方法のように、血糖値
が上がったときあるいは食前に高濃度微量で投与するこ
ともできる。
【0038】
【発明の効果】本発明は薬液が充填された柔軟性薬液容
器と、陰圧により薬液を吸い出すためのポンプとがと予
め一体化されており、操作者が薬液容器とポンプとを接
続する必要がなく、従来品にくらべより清潔に、かつ簡
便に取り扱うことができる。また柔軟な素材からなる薬
液容器は送液されるにつれて変形することができ、その
際、容器内部の圧力がほとんど減少することがない。こ
のことにより、送液流量の安定化や精度向上に寄与する
ばかりでなく、バルブ故障による万が一の逆流を未然に
防ぐことができる。
【0039】またポンプ駆動部が薬液容器必要に応じて
注入ラインと一緒に一回の使用のみで廃棄できるので、
繰り返し使用する制御装置から、寿命の短く重量的にも
重いモータ等の動力源が排除でき、従来の電動式ポンプ
に比較して、小型軽量かつ安価で、故障が少なく、基本
的にメンテナンスが不要な薬液注入装置を提供できる。
さらに、薬液注入装置の流量は、制御装置に直接入力さ
れた薬液注入指示、または予め外部制御装置でプログラ
ミングされた薬液注入指示によって動作されるので、従
来の携帯型バルーン方式のポンプでは実現されていな
い、任意の設定量、設定時間での薬剤注入が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薬液注入装置(薬液容器とポンプと
が一体化した)の概略構成例を示す部分断面図である。
【図2】 本発明の薬液注入装置に使用されるダイアフ
ラムポンプの構造および作動原理を示す断面図である。
【図3】 本発明の薬液注入装置(薬液容器とポンプ送
液路とが連通した状態)を示す部分断面図である。
【図4】 薬液充填口を有する本発明の薬液注入装置の
態様例を示す説明図である。
【図5】 本発明の薬液注入装置を説明するブロック図
である。
【図6】 薬液容器の変形を説明する本発明の薬液注入
装置の部分断面図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変形可能な柔軟性材料からなる薬液容器
    と、 該薬液容器の下流に接続され、該容器内に陰圧を発生す
    る方式のポンプであって、前記薬液容器とともに使い捨
    て可能に一体化されたポンプと、 該ポンプに接続され、該ポンプの動作を制御する内部制
    御装置と、 前記ポンプの下流に設けられ、前記ポンプから吐出され
    る薬液を送液するための送液路とを有する薬液注入装
    置。
  2. 【請求項2】前記ポンプがダイアフラム式ポンプである
    請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 【請求項3】前記ポンプと一体化された前記薬液容器が
    内部に薬液が充填されたものである請求項1または2に
    記載の薬液注入装置。
  4. 【請求項4】前記薬液容器が、前記ポンプと一体成形後
    でかつ前記薬液注入装置の使用開始直前に薬液を充填す
    るための薬液充填口を有する請求項1または2に記載の
    薬液注入装置。
  5. 【請求項5】前記内部制御装置が、薬液注入指示を入力
    するための入力手段を該装置内に有制御する請求項1な
    いし4のいずれかに記載の薬液注入装置。
  6. 【請求項6】前記薬液注入装置が、さらに、前記内部制
    御装置に情報を送受信しうる外部制御装置を含む請求項
    1ないし5のいずれかに記載の薬液注入装置。
  7. 【請求項7】前記外部制御装置が、前記内部制御装置に
    送信するための薬液注入指示が設定されたプログラムを
    含む請求項6に記載の薬液注入装置。
  8. 【請求項8】前記内部制御装置が、さらに、ポンプの動
    作状況および/または薬液注入量を記録する手段および
    該記録を前記外部制御装置に表示または別途記録保存す
    るための送信手段を有する請求項6に記載の薬液注入装
    置。
  9. 【請求項9】前記外部制御装置と前記内部制御装置とが
    無線で接続されることを特徴とする請求項6ないし8の
    いずれかに記載の薬液注入装置。
  10. 【請求項10】前記薬液がインスリンまたはインスリン
    様活性をもつインスリンアナログである請求項1ないし
    9のいずれかに記載の薬液注入装置。
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