JP2007123655A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号読み出し中にフォトダイオードで信号蓄積ができず、また画素のトランジスタ数が3個と多く、開口率が劣化してしまう。また、光電変換領域と基板との分離の幅を十分にとれない。
【解決手段】1画素がリング状ゲート電極25を持つトランジスタと、ゲート電極31を持つトランジスタの2個で構成でき、また、リング状ゲート電極25を持つトランジスタをリセットするときは、ソース近傍p型領域27は完全に空乏化するので、リセット時の残留電荷量のばらつきによるリセット雑音が発生しない。また、領域I、領域II’、IIIの順にイオン注入によりnウェル231(I)、235(II)、233(III)を形成する。これにより、フォトダイオードのp型埋め込み領域29とp型エピタキシャル層22との分離幅を十分大きくとれ、nウェルの濃度を増やすことなく分離特性が改善する。
【選択図】図4

Description

本発明は固体撮像素子に係り、特にフォトダイオードにより光電変換して得られた電荷を、リング状ゲート電極を持つ信号出力トランジスタからしきい値の変化として出力する構造の固体撮像素子に関する。
従来より固体撮像素子としてCMOSセンサが知られている(例えば、特許文献1参照)。図17はこの従来の固体撮像素子の1画素分の一例の等価回路図を示す。同図において、画素1は入射する被写体光を光電変換して電荷として蓄積するフォトダイオード2と、フォトダイオード2に蓄積された電荷を転送するPチャネルMOS型電界効果トランジスタで構成された転送トランジスタ3と、PチャネルMOS型電界効果トランジスタで構成されたリセットトランジスタ4と、転送トランジスタ3により転送された電荷を増幅して画素信号出力線16へ出力するNチャネルMOS型電界効果トランジスタで構成された増幅用トランジスタ5とを有している。
トランジスタ5、3のゲートはゲート配線12、13に接続され、リセットトランジスタ4のソースはリセット供給配線14に接続されている。また、画素信号出力線16は負荷10に接続されると共に、スイッチ6及びキャパシタ7を直列に介して接地され、かつ、スイッチ8及びキャパシタ9を直列に介して接地されている。すなわち、画素信号出力線16には負荷10がつながっており、キャパシタ7、9に光信号出力時とリセット信号出力時の負荷電圧を記憶できるようになっている。
このCMOSセンサを構成する画素1は、フォトダイオード2の蓄積電荷を全画素一斉に転送トランジスタ3を通して増幅用トランジスタ5のウェル拡散層15に転送し、転送された電荷量に応じてウェル15の電位が変わるので、しきい値電圧の変化あるいはオン抵抗の変化として電気的な信号として取り出すものである。
ここで、各MOS型電界効果トランジスタの特性として、転送トランジスタ3はゲート配線13の電位がハイレベルのときオフ、ローレベルのときオンとなり、リセットトランジスタ4はゲート配線12の電位がローレベルのときオン、ミドルレベル、ハイレベルのときそれぞれオフ、増幅用トランジスタ5はゲート配線12の電位がローレベル、ミドルレベルのときはそれぞれオフ、ハイレベルのときにオンとなるようにしきい値電圧が設定されているものとする。
この従来の固体撮像素子の駆動方法について、図18のタイミングチャートを併せ参照して説明する。まず、図18(B)、(A)に示すように、全画素のゲート配線12、13の電位が時刻t1で共にローレベルになり、これによりオン状態とされたリセットトランジスタ4のドレイン、ソースを介してフォトダイオード2とウェル15の両方の電荷が排出されリセットされる。その後、時刻t2で図18(A)に示すように、全画素のゲート配線13の電位がハイレベルとなり、同図(B)に示すように時刻t3でゲート配線12の電位がミドルレベルとなり、全画素のフォトダイオード2に一斉に光信号電荷の蓄積が開始される。
所定の蓄積時間終了後、図18(A)に示す時刻t4で全画素のゲート配線13の電位がローレベルとなり、転送トランジスタ3がオンとされることにより、全画素でフォトダイオード2の光信号電荷がオン状態の転送トランジスタ3を通して増幅用トランジスタ5のウェル拡散層15へ転送され、転送終了後の時刻t5でゲート配線13の電位はハイレベルになる。
この後読み出し処理は全画素から各行毎の順次読み出しとなる。ここで、ゲート配線12の電位を図18(B)に示すように時刻t6でハイレベルにすると、増幅用トランジスタ5がオンとなり、光信号電荷に応じた出力を画素信号出力線16に出し、図18(D)にハイレベルで模式的に示すオン状態のスイッチ6(このときスイッチ8はオフ)を通して、キャパシタ7に記憶する。続いて、図18(B)に示すように時刻t7でゲート配線12の電位がローレベルになり、ウェル15の電荷が排出される。
その後の時刻t8で、再びゲート配線12の電位をハイレベルにすると、画素信号出力線16にリセット時の信号出力が出され、図18(C)にハイレベルで模式的に示すオン状態のスイッチ8(このときスイッチ6はオフ)を通して、キャパシタ9に記憶される。これで画素1からの読み出し処理は終わり、図示されていない減算処理手段を用いて、キャパシタ7、9に記憶された信号を減算処理し、センサ外に出力する。
特開2003−17677号公報
しかるに、上記の従来の固体撮像素子では、フォトダイオード2の信号蓄積時の時刻t3でゲート配線12の電位をミドルレベルにして、リセットトランジスタ4をオフにしてしまう。この結果、ウェル15内では結晶欠陥、あるいはゲート酸化膜界面凖位で発生した暗電流が排出されずウェル15内に蓄積される。その後の時刻t4でゲート配線13の電位がローレベルになり、フォトダイオード2の電荷がウェル15に転送されると、上記の暗電流の分が信号に重なってしまい、信号が劣化してしまう。
また、上記の従来の固体撮像素子では、信号読み出し中にフォトダイオード2で信号蓄積ができないという問題がある。更に、リセットトランジスタ4を設けたために、画素のトランジスタ数が3個と多くなり、開口率が劣化してしまうという問題もある。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、結晶欠陥等によりソース近傍領域に蓄積される暗電流を排出でき、リセット時の残留電荷量のばらつきによるリセット雑音のない信号読み出しが可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
また、本発明は埋め込みフォトダイオードにより光電変換して得られた電荷を、リング状ゲート電極を持つ信号出力トランジスタからしきい値の変化として出力する1画素2トランジスタ構造とすると共に、フォトダイオードの埋め込み領域とリング状ゲート電極下の基板間の分離も確保した構造の固体撮像素子を提供することにある。
上記の目的を達成するため、第1の発明は、第1の導電型の基板の表面に設けられた第2の導電型のウェル領域と、ウェル領域に形成された第1の導電型の光電変換領域と、光電変換領域の近傍で、ウェル領域上に絶縁膜を挟んで設けられたリング状ゲート電極と、リング状ゲート電極と光電変換領域の間の、ウェル領域上に絶縁膜を挟んで設けられた転送ゲート電極と、ウェル領域の表面のうち、リング状ゲート電極と転送ゲート電極の領域を除いた部分の少なくとも一部に設けられた、ウェル領域と電気的に一体化した高濃度の第2の導電型のドレイン領域と、リング状ゲート電極の中心開口部に対応するウェル領域中の位置に設けられた第2の導電型のソース領域と、ソース領域を取り囲み、かつ、ドレイン領域まで達しないようにウェル領域中に設けられた第1の導電型のソース近傍領域とを、画素として有する固体撮像素子であって、ウェル領域のうち、光電変換領域と共にフォトダイオードを形成している領域部分が、リング状ゲート電極の下にまで伸びていることを特徴とする。
この発明は、1画素2トランジスタ構成であり、光電変換領域で光電変換した電荷を、面積の小さなソース近傍領域に転送するので、従来の固体撮像素子に比べて電荷電圧変換効率が高く、出力を大きくとれ、また、リング状ゲートトランジスタをリセットするときは、ソース近傍領域は完全に空乏化できる。また、ウェル領域のうち、光電変換領域と共にフォトダイオードを形成している領域部分が、リング状ゲート電極の下にまで伸びているため、光電変換領域と基板間の分離幅を十分大きくとれる。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は、ソース近傍領域周辺のウェル領域内に、第2の導電型で周囲のウェル領域部分よりも濃度の高いバリア層を有することを特徴とする。
ここで、第1の導電型の基板は、(100)面に対して3〜7度傾いていてもよい。また、基板のソース近傍領域に対応した位置に、ウェル領域と基板間に電圧をかけても完全に空乏化しない程度に濃度を高めた第1の導電型の領域を有するようにしてもよい。これにより、リング状ゲート電極を有するトランジスタのソース近傍領域の電位ばらつきを抑制できる。
本発明によれば、1画素2トランジスタ構成であり、光電変換領域で光電変換した電荷を、面積の小さなソース近傍領域に転送するので、従来の固体撮像素子に比べて電荷電圧変換効率が高く、出力を大きくとれ、また、リング状ゲートトランジスタをリセットするときは、ソース近傍領域は完全に空乏化するので、リセット時の残留電荷量のばらつきによるリセット雑音が発生しない。
また、本発明によれば、ウェル領域のうち、光電変換領域と共にフォトダイオードを形成している領域部分が、リング状ゲート電極の下にまで伸びるように形成されることにより、分離領域の不純物注入量を増やさずに、フォトダイオードの埋め込み領域である光電変換領域とリング状ゲート電極下の基板間の分離を十分に確保することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる固体撮像素子の第1の実施の形態の一画素分の構成図を示し、同図(A)は平面図、同図(B)は同図(A)のX−X’線に沿う縦断面図を示す。図1(A)、(B)に示すように、この固体撮像素子は、p型基板21上にp型エピタキシャル層22を成長し、このエピタキシャル層22の表面にnウェル23がある。nウェル23上にはゲート酸化膜24を挟んで第1のゲート電極である平面形状がリング状のゲート電極25が形成されている。
リング状ゲート電極25の中心部に対応したnウェル23の表面にはn型のソース領域26が形成されており、そのソース領域26に隣接してソース近傍p型領域27が形成され、更にソース領域26とソース近傍p型領域27の外側の離間した位置にはn型のドレイン領域28が形成されている。更に、ドレイン領域28の下のnウェル23中には埋め込みのp型領域29がある。この埋め込みのp型領域29とnウェル23は、図1(A)に示す埋め込みフォトダイオード30を構成している。
埋め込みフォトダイオード30とリング状ゲート電極25との間には、第2のゲート電極である転送ゲート電極31がある。ドレイン領域28、リング状ゲート電極25、ソース領域26、転送ゲート電極31には、それぞれメタル配線であるドレイン電極配線32、リング状ゲート電極配線33、ソース電極配線(出力線)34、転送ゲート電極配線35が接続されている。また、上記の各構成の上方には、図1(B)に示すように遮光膜36が形成されており、その遮光膜36の埋め込みフォトダイオード30に対応した位置には開口部37が穿設されている。この遮光膜36は金属、あるいは有機膜等で形成される。光は、開口部37を通して埋め込みフォトダイオード30に達して光電変換される。
次に、CMOSセンサの画素構造と撮像素子全体の構造について、電気回路で表現した図2と共に説明する。同図において、まず、画素はm行n列に画素敷き詰め領域41に配置されている。図2ではこれらm行n列の画素のうち、s行t列の一画素42を代表として等価回路で表現している。この画素42は、リング状ゲートMOSFET43と、フォトダイオード44と、転送ゲートMOSFET45とからなり、リング状ゲートMOSFET43のドレインがフォトダイオード44のn側端子とドレイン電極配線46(図1の32に相当)に接続され、転送ゲートMOSFET45のソースがフォトダイオード44のp側端子に接続され、ドレインがリング状ゲートMOSFET43のバックゲートに接続されている。
なお、上記のリング状ゲートMOSFET43は、図1(B)ではリング状ゲート電極25直下のソース近傍p型領域27をゲート領域とし、n型のソース領域26及びn型のドレイン領域28を有するnチャネルMOSFETである。また、上記の転送ゲートMOSFET45は、図1(B)では転送ゲート電極31直下のnウェル23をゲート領域、フォトダイオード30の埋め込みのp型領域29をソース領域、ソース近傍p型領域27をドレインとするpチャネルMOSFETである。
図2において、m行n列の各画素から1フレーム分の信号を読み出すために、まず読み出しを始める合図を出すフレームスタート信号を発生させる回路47がある。このフレームスタート信号は撮像素子の外から与えられてもよい。このフレームスタート信号は垂直シフトレジスタ48に供給される。垂直シフトレジスタ48は、m行n列の各画素のうちの何行目の画素を読み出すかの信号を出力する。
各行の画素はリング状ゲート電極、転送ゲート電極、ドレイン電極の電位を制御する制御回路に接続されており、これらの制御回路は垂直レジスタ48の出力信号が供給される。例えば、s行目の各画素のリング状ゲート電極は、リング状ゲート電極配線49(図1の33に相当)を介してリング状ゲート電位制御回路50に接続され、各画素の転送ゲート電極は、転送ゲート電極配線51(図1の35に相当)を介して転送ゲート電位制御回路52に接続され、各画素のドレイン電極は、ドレイン電極配線46(図1の32に相当)を介してドレイン電位制御回路53に接続されている。上記の各制御回路50、52、53には垂直シフトレジスタ48の出力信号が供給される。
なお、リング状ゲート電極は、行毎に制御するので横方向に配線するが、転送ゲート電極は全画素で一斉に制御するので、配線方向は問わず、縦方向でもよい。ここでは横方向に配線するものとして表現する。ドレイン電位制御回路53は、全画素一斉に制御するが、行毎に制御する可能性もあるので、フレームスタート信号と垂直レジスタ48の両方と接続して表現している。
画素42のリング状ゲートMOSFET43のソース電極は、ソース電極配線54(図1の34に相当)を介して2分岐され、一方はスイッチSW1を介してソース電極電位を制御するソース電位制御回路55に接続され、他方はスイッチSW2を介して信号読み出し回路56に接続されている。信号を読み出すときにはスイッチSW1をオフ、スイッチSW2をオンにし、ソース電位を制御する時にはスイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフにする。信号は縦方向に出すので、ソース電極の配線方向は縦にする。
信号読み出し回路56は次のように構成されている。画素42の出力はリング状ゲートMOSFET43のソースから行われ、出力線54には負荷、例えば電流源57が繋がっている。従って、ソースフォロア回路となっている。電流源57にはキャパシタC1とキャパシタC2の各一端がスイッチsc1とスイッチsc2を介して繋がっている。他端が接地されているキャパシタC1、C2の各一端は、また差動アンプ58の反転入力端子と非反転入力端子に繋がっており、両キャパシタC1及びC2の電位差を差動アンプ58から出力するようになっている。
このような信号読み出し回路56はCDS回路(相関二重サンプリング回路)と呼ばれ、ここに描かれた方式以外にも種々の回路が提案されており、この回路に限るわけではない。信号読み出し回路56から出力された信号は、出力スイッチswtを介して出力される。同じ列にある出力スイッチswtは、水平シフトレジスタ59から出力される信号によりスイッチング制御される。
この構成の固体撮像素子では、埋め込みのフォトダイオード44(図1(A)の30)に光が入射し、光電変換効果により電子・ホール対が発生し、フォトダイオードの埋め込みp型領域(図1(B)の29)にホールが蓄積される。このとき、転送ゲートMOSFET45はオフ状態である。これらの蓄積は、前フレームの読み出し操作が行われている時に同時に実行されている。
上記の露光は各ライン毎にタイミングがずれることなく同一の1フレーム期間で全画素で行われ、一定期間の露光後、続いて、フレームスタート信号発生回路47から新しいフレームスタート信号が発信されて、次のフレームの読み出しが始まる。最初に転送ゲートMOSFET65がオン状態とされて、画素42のフォトダイオード44を含む画素敷き詰め領域41内の全画素のフォトダイオードからソース近傍p型領域(図1(B)の27、図2ではリング状ゲートMOSFET43のバックゲート)にホールを転送する。その後、全画素の電荷が電荷転送期間のタイミングで信号読み出し回路56に一斉に転送される。その後、信号読み出し回路56により、読み出し期間内で、順次各画素からの信号が読み出される。
信号読み出し時には、まず、スイッチSW1、sc2がオフ、スイッチSW2、sc1がオンとされ、リング状ゲートMOSFET43のソースに接続されたソースフォロア回路が働き、リング状ゲートMOSFET43のソース電位(Vg1−Vth1)がキャパシタC1に記憶される。ここで、Vg1はリング状ゲートMOSFET43のゲート電位、Vth1はソース近傍p型領域27にホールがある状態でのリング状ゲートMOSFET43のしきい値電圧である。
次に、スイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフとすると共に、ソース電位制御回路55から出力されるソース電位を所定の高電位に上げる(このとき、リング状ゲートMOSFET43がオンして電流が流れないような電位設定にすることが望ましい。)。この結果、ソース近傍p型領域27のポテンシャルが上昇し、nウェル23のバリアを越えてホールがエピタキシャル層22に排出される(リセット)。
続いて、再び信号読み出し状態にするが、今度はスイッチsc1はオフ、スイッチsc2はオンとし、リング状ゲート電極の電位はVg1とする。しかし、このときは直前の期間でホールが基板に排出されていて、ソース近傍p型領域27にはホールが存在しないので、リング状ゲートMOSFET43のソース電位は、(Vg1−Vth0)となる。ここでVth0は、バックゲート(ソース近傍p型領域27)にホールがない状態でのリング状ゲートMOSFET43のしきい値電圧である。このソース電位はスイッチsc2を介してキャパシタC2に記憶される。
差動アンプ58はキャパシタC1とC2の電位差を出力する。すなわち、差動アンプ58は(Vth0−Vth1)を出力する。この出力値(Vth0−Vth1)は、ホール電荷によるしきい値変化分である。その後、水平シフトレジスタ59から出力される、画素42のt列目の出力パルスに基づき、出力スイッチswtがオンとされ、このswtのオン期間に差動アンプ58からのホール電荷によるしきい値変化分が、画素42の出力信号Voutとしてセンサ外へ出力される。
なお、リセット時のソース電極配線54の電位供給は、ソース電位制御回路55から供給する以外の次の方法もある。すなわち、図2のスイッチSW1、SW2をともにオフとして、ソース電極配線54をフローティングにすると共に、リング状ゲートMOSFET43をリング状ゲート電極配線49の高電位にしてオン状態とし、ソース電極にドレインから電流が供給し、ソース電極電位を上昇させる。この結果、ソース近傍p型領域27のポテンシャルが持ち上げられ、nウェル23のバリアを越えて、ホールがp型エピタキシャル層22に排出される(リセット)。
このような動作をする固体撮像素子は、図2に示すように、1つの画素42にトランジスタ43及び45が配置された1画素2トランジスタ構成であり、上記のようにフォトダイオード44で光電変換した電荷を、オンとされた転送ゲートMOSFET45を通して、全画素一斉にリング状ゲートMOSFET43のバックゲート(図1(B)のソース近傍p型領域27)に転送するので、グローバルシャッタ機能を実現でき、また、光電変換された電荷は面積の小さなソース近傍p型領域27に転送されるので、特許文献1記載の従来の固体撮像素子に比べて電荷電圧変換効率が高く、出力を大きくとれる。
また、1画素あたりのトランジスタ数が特許文献1記載の固体撮像素子よりも少ないので、画素面積内のフォトダイオードの面積比率を上げられることも、信号出力が大きくなることに寄与する。更に、リング状ゲートMOSFET43をリセットするときは、ソース近傍p型領域27は完全に空乏化するので、リセット時の残留電荷量のばらつきによるリセット雑音が発生しない、などの特長を有する。
しかしながら、図1に示した実施の形態は、フォトダイオード30の埋め込みp-型領域29を取り囲んでいるnウェル23の深さと、リング状ゲート電極25の下のnウェル23の深さとが異なっているため、フォトダイオード30の深いところでは、nウェル23の分離幅が非常に狭くなってしまい、フォトダイオード30とp型エピタキシャル層22との分離の幅を十分にとれないという問題がある。
フォトダイオード30とリング状ゲート電極25の分離幅であるが、図1に示す構造ではたかだか転送ゲート電極31のゲート長とほぼ同じだけの距離しかない。例えば0.25μmルールのトランジスタであれば0.25μm程度になる。この分離はイオン注入装置により作るが、このとき注入量が少ないと、不純物濃度が薄くなり、分離がうまくいかず、フォトダイオード30に蓄積したホールが基板に流出してしまう。
そこで、短い分離幅でも十分分離できるようにするために、nウェル23のフォトダイオードとp-型エピタキシャル層22との分離領域の不純物濃度を上げるという方法が考えられる。しかし、注入量を増やしすぎると、分離幅がマスクで設定した以上に基板水平方向に広がってしまい、フォトダイオード30の埋め込みp領域29が減り、電荷蓄積量が減少してしまう。
この基板水平方向に広がる性質は、イオン注入法の性質であり、注入エネルギーが高いほど広がり易い。例えば、1MeV程度のエネルギーで不純物を注入すると、不純物プロファイルにガウス分布近似を用いた場合、水平方向の標準偏差σは0.3μm程度となるが、固体撮像素子が微細化された場合、この広がりの影響は無視できなくなる。注入量が多くなるほど、構方向広がりは大きくなるので、むやみに注入量を増やすわけにはいかない。また、注入後、例えば900度の熱で活性化を行うが、そのとき不純物濃度が濃いほど拡散する傾向が強いので、やはりフォトダイオード30の埋め込みp領域29が減ってしまう。
ここで、上記の実施の形態の製造方法について、図3の断面図と共に説明する。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。なお、nウェルの注入は製造工程の初期に行われるので、ゲート電極などはまだ形成されていない状態であるが、位置関係を明確にするために、図3ではまだ作られていない注入領域26、27、あるいはリング状ゲート電極25、転送ゲート31などは破線で示してある。
nウェルはイオン注入により作るが、図3の形状を作るためにはnウェル全体を4つの領域に分け、4回レジスト露光プロセスを行い、イオン注入を行う必要がある。具体的な製造プロセスは以下のようになる。
最初に、領域Iを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル231(I)を形成するためのイオン注入を行う。注入領域が基板表面から深くなっているので、500KeV〜2MeV程度の高エネルギーイオン注入を行う。続いて、領域IIを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル232(II)を形成するためのイオン注入を行う。nウェル232は深さ方向に広く分布しているので、注入は1回ではなくエネルギーを変えて複数回行われる。深いところは領域Iと同じように高エネルギーイオン注入を行う。
次に、領域IIIを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル233(III)を形成するためのイオン注入を行う。そして、領域IVを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル234(IV)を形成するためのイオン注入を行う。
さて、上記の構造では、図3に示すように、フォトダイオードの側面を形成している領域Iはリング状ゲート電極25の下まで伸びていない。その結果、領域IIの幅を十分とれず、ホールを保持できないという問題が発生する。
そこで、本発明の第2の実施の形態では、nウェル232の幅をリング状ゲート電極25の下まで広げ、領域IVと一体化することでこの問題を解決する。図4にその様子を示す。同図中、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。具体的な製造プロセスは以下のようになる。
最初に、領域Iを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル231(I)を形成するためのイオン注入を行う。注入領域が基板表面から深くなっているので、500KeV〜2MeV程度の高エネルギーイオン注入を行う。続いて、領域II’を露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル235(II)を形成するためのイオン注入を行う。ここで、図4の領域II’は、図3の領域IIと領域IVの両方の領域である。
また、nウェル235は深さ方向に広く分布しているので、注入は1回ではなくエネルギーを変えて複数回行われる。深いところは領域Iと同じように高エネルギーイオン注入を行う。次に、領域IIIを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル233(III)を形成するためのイオン注入を行う。これにより、図4に236で示すように、領域IIと領域IIIとが重なっている部分が生じる。
この構造には次のような特徴がある。
(1)フォトダイオードのp型埋め込み領域29とp型エピタキシャル層22との分離幅を十分大きくとれ、nウェルの濃度を増やすことなく分離特性が改善する。
(2)領域IVの露光、注入をしなくて済み、工程が短縮される。
(3)図3では領域IIと領域IIIの重なりはなかったが、本実施の形態では重なりが生じる。この重なり部分236は不純物濃度が周辺よりも高くなる。この不純物濃度の高い領域236はフォトダイオードに蓄えられた電荷が転送ゲート電極31の電位に無関係に、nウェル235中を通ってソース近傍p型領域27に達することを防止するバリア層として機能する。
このバリア層(重なり部分)は図4に示すように、リング状ゲート電極25の外に出る構造も可能ではあるが、第3の実施の形態では、領域IIIの露光範囲を狭めて、図5に237で示すように、リング状ゲート電極25の外周内に設定する構造にし、転送ゲー卜電極31側と反対側を対称な構造にする。これにより、図5に238で示すように、領域IIと領域IIIとが重なっている部分が生じる。この実施の形態では、トランジスタ特性がより安定する。
図6は本発明の第4の実施の形態のウェル注入範囲説明用断面図を示す。同図中、図5と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図5の第3の実施の形態の構造では、nウェル231とnウェル235との境界で分離幅が狭い部分が残っている。従って、より効果的にするために、第4の実施の形態では、図6に示すように、領域I'の範囲を、リング状ゲート電極25の中心開口部及びその周辺を残して拡大したものである。具体的な製造プロセスは以下のようになる。
最初に、領域I’を露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル239(I)を形成するためのイオン注入を行う。注入領域が基板表面から深くなっているので、500KeV〜2MeV程度の高エネルギーイオン注入を行う。続いて、領域II’を露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル235(II)を形成するためのイオン注入を行う。
また、nウェル235は深さ方向に広く分布しているので、注入は1回ではなくエネルギーを変えて複数回行われる。深いところは領域I’と同じように高エネルギーイオン注入を行う。次に、領域IIIを露光してレジストに開口部を作り、その開口部を通してnウェル237(III)を形成するためのイオン注入を行う。これにより、図6に240で示すように、領域II’と領域IIIとが重なっている部分が生じる。
この実施の形態では、図6に示すように、フォトダイオードの底を形成している領域I’の注入範囲もリング状ゲート電極25の下まで伸ばすようにしているので、nウェル239とnウェル235との境界で分離幅が狭い部分をなくすことができる。
このように、フォトダイオードを形成するウェル注入範囲がリング状ゲート電極下まで広がった構造を持つ固体撮像素子の断面図を図7、図8及び図9に示す。図7〜図9中、図1、図4〜図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図7は図4に示したウェル注入方法によりnウェル23aが形成された本発明の固体撮像素子の第2の実施の形態の断面図、図8は図5に示したウェル注入方法によりnウェル23bが形成された本発明の固体撮像素子の第3の実施の形態の断面図、図9は図6に示したウェル注入方法によりnウェル23cが形成された本発明の固体撮像素子の第4の実施の形態の断面図を示す。
ところが、第2乃至第4の実施の形態のように、フォトダイオードを形成するウェル注入範囲をリング状ゲート電極下まで広げるような構造にすることは別の問題を生む。この問題について図10と共に説明する。
図10において、ソース近傍p型領域27の下のp-型エピタキシャル層22は、不純物濃度が1E15cm−3台と低くなっている。p-型エピタキシャル層22はp+基板21を通して0Vに、nウェル23はドレイン28を通して電源電圧Vddに接続されている。p-型エピタキシャル層22とnウェル23の接合部で空乏層が発生するが、その空乏層は図10に39で示すように、濃度の薄いp-型エピタキシャル層22においてより広がる。
そこで、フォトダイオードの側面を形成するnウェル23の領域を広げた図10においては、ソース近傍p型領域27の下のp-型エピタキシャル領域がnウェル23に挟まれ狭くなっており、nウェル23周辺のp-型エピタキシャル層22の空乏層39がソース近傍p型領域27の下のpエピタキシャル領域でつながってしまう。その結果、ソース近傍p型領域27の電位が持ち上がってしまう。
この電位の持ち上がり自体は、持ち上がり効果を含めてデバイス設計すれば問題にはならない。だが、その持ち上がりがウェハ内、ウェハ間でばらついてしまい、リング状ゲートトランジスタの特性がばらつきとなり、画像品質の劣化、あるいは歩留まりの低下になってしまうという問題が発生する。
この持ち上がりがばらつく理由は次のように説明できる。
フォトダイオードの深さは深いほど感度がよくなる。従って、フォトダイオードを形成するnウェル23の領域I,I'(図4、図5の231,図6の239)と領域II,II'(図4の232、図5、図6の235)の深い部分はエネルギーを高くして注入する。その値は例えば500KeV〜2MeVといった範囲である。このような高エネルギーのイオン注入をする場合は、当然露光プロセスに使用するレジストの厚さも厚くなる。例えば2μm〜5μmといった範囲である。
ところで、通常、シリコンウェハは(100)面を使うことが多いが、(100)面のシリコンウェハにイオン注入を行うときには基板に垂直(法線方向から0度)ではなく、法線方向から7度傾けて注入することが多い。その理由は、0度で注入すると、チャネリングと呼ばれる現象がおき、不純物分布が深さ方向にばらつくからである。ところが、高エネルギーのイオン注入を行う場合、レジスト厚が厚くなるので、7度という小さな角度でもレジストによる陰ができ、レジストパターン通りに注入が行われないという問題がある。
例えば、図11に示すように、シリコンウェハ上のレジスト61に設けた開口部62を通して、(100)面のシリコンウェハの法線方向から7度傾けて不純物をイオン注入して、シリコンウェハに拡散層などを形成するような場合、レジスト61の膜厚が3μmあると、0.36μm分イオン注入が行われない陰ができる。これは0.35μmルール以下の微細なプロセスでは非常に大きな値で問題である。
従って、イオン注入は基板と垂直の方向から行う必要があるが、そのようにするとチャネリングが発生する。チャネリングの状況はウェハの切り出し時のちょっとした傾きやイオン注入装置の癖などにより、ウェハ内、ウェハ間でずいぶんと変わってしまう。つまり、nウェルの深さがばらつくことになり、それがソース近傍p型領域のポテンシャルのばらつきにつながり、最終的にリング状ゲートMOSFETの特性がウェハ内、ウェハ間でばらつくことになる。
これを避けるための一つの方法が、ウェハの切り出し角度を傾ける方法である。この技術については例えば特開昭61−144017号公報に記述があり、イオン注入のチャネリングを抑えられることが開示されている。シリコン基板に関しては、例えば特開平4−343479号公報に(100)面から3〜7度傾けた基板にイオン注入し、拡散容量のばらつきを抑える技術について開示されている。
本発明のようにnウェルの領域II又はII'をリング状ゲート電極25の下のソース側に広げた場合にも(100)面に3〜7度傾けたこの技術を適用すれば、チャネリングを抑制でき、ソース近傍領域電位のばらつきを抑制できる。一般に、4度傾けたシリコンウェハは広く流通しているので、容易に手に入れることができる。このようなシリコンウェハにエピタキシャル層を形成して固体撮像素子を形成すればよい。そのような対策を施した固体撮像素子を図12に示す。
図12は本発明の固体撮像素子の第5の実施の形態の断面図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図12において、nウェル23dは図4又は図5に示したnウェル作成方法で、4度傾けた基板21’に対して、垂直方向からイオン注入して作成したnウェルである。
また、図10と共に説明した問題の別の解決方法は、空乏化しているp-型エピタキシャル層22の領域に、p型の不純物を空乏化しない程度に導入し、例えば図13に示すように、p+領域66からp-型エピタキシャル層22の空乏層68のない領域(空乏化していない領域)をつなぐ領域であるp型領域67の濃度を上げる。そのためには、図14に示す領域Vにレジスト開口部を形成し、p型になるボロンをイオン注入すればよい。なお、図14中、図5と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図14において、まず、領域Iを露光してレジスタに開口部を作り、その開口部を通してnウェル231(I)を形成するためのイオン注入を行う。注入領域が基板表面から深くなっているので、500keV〜2MeV程度の高エネルギーイオン注入を行う。続いて、領域II'を露光してレジスタに開口部をつくり、その開口部を通してnウェル235(II')を形成するためのイオン注入を行う。nウェル235は深さ方向に広く分布しているので、イオン注入は1回ではなく、エネルギーを変えて複数回行われる。深い所は、領域Iと同じように高エネルギーイオン注入を行う。
続いて、領域IIIを露光してレジスタに開口部をつくり、その開口部を通してnウェル237及び238を形成するためのイオン注入を行う。nウェル238は領域IIとIIIとが重なっている不純物濃度の高い部分である。更に、領域Vを露光してレジスタに開口部をつくり、その開口部を通してp型領域66、67を形成するためのボロンのイオン注入を行う。ここで、高濃度のp+領域66は領域全体の電位が安定するように、イオン注入のドーズ量を5E17〜5E18cm-3とし、p型領域67の濃度は空乏化しない程度でよいので、ドーズ量1E16〜5E17cm-3とする。このようにして、図13の本発明の固体撮像素子の第6の実施の形態の断面構造とすることにより、リング状ゲート電極25の下のソース近傍p型領域27の電位ばらつきを抑制できる。
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。図15は本発明になる固体撮像素子の第1の実施の形態の変形例の断面図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図15と図1の構造の違いは、ソース近傍p型領域27の内側にリング状のp型領域71が形成されると共に、転送ゲート電極31の下からリング状ゲート電極25の下までの基板表面の、ソース領域26、ドレイン領域28よりも浅い位置にp-型のしきい値調整層72があることである。p型領域71は、ソース近傍p型領域27に転送される電荷をp型領域71に集中させて感度を向上させるためのもので、例えばリング状ゲート電極31のセルフアラインで作成される。
また、しきい値調整層72はNウェル23と反対導電型のp型でできているため、埋め込みチャネルを形成する。埋め込みチャネルはゲート酸化膜界面と離れたシリコン基板内を電荷が通過するので、雑音が少ないという利点がある。更に、図15ではしきい値調整層72はリング状ゲート電極25の下の基板にも形成されており、ソース近傍p型領域27まで雑音の少ないチャネルを提供することができる。埋め込むチャネルには雑音を下げるという効果が期待できるため、図15の固体撮像素子では転送ゲート電極31の下だけではなく、リング状ゲート電極25の下までしきい値調整層72を延ばしている。
図16は本発明になる固体撮像素子の第7の実施の形態の断面図を示す。この実施の形態は図15の構造を図12に示した実施の形態に適用したものである。この実施の形態では(1)フォトダイオードを形成しているNウェル23dをリング状ゲート電極25の下まで伸ばして、フォトダイオードとp-型エピタキシャル層22との分離特性を向上させている。また、Nウェル23dを形成する過程で、ソース近傍p型領域27の近くにN型の濃度の高い領域238を作り、バリア層としている。また、(2)基板に3〜7度傾けたものを使い(図16では4度傾け基板21’)、リング状ゲートMOSFETの特性ばらつきを減らす構造である。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば半導体の導電型であるp型、n型を各実施の形態とは反対導電型に作り、電荷として電子を用い、ポテンシャルの方向を逆にとれば、各実施の形態と全く同じ効果が得られることは勿論である。
本発明の固体撮像素子の第1の実施の形態の一画素分の平面図、及びX−X’線に沿う縦断面図である。 図1の固体撮像素子の全体構成を電気等価回路で示した図である。 図1の固体撮像素子のnウェル構造とその形成方法を説明する断面図である。 本発明の固体撮像素子のnウェル構造とその形成方法を説明する断面図(その1)である。 本発明の固体撮像素子のnウェル構造とその形成方法を説明する断面図(その2)である。 本発明の固体撮像素子のnウェル構造とその形成方法を説明する断面図(その3)である。 本発明の固体撮像素子の第2の実施の形態の断面図である。 本発明の固体撮像素子の第3の実施の形態の断面図である。 本発明の固体撮像素子の第4の実施の形態の断面図である。 フォトダイオードを形成するウェル注入範囲をリング状ゲート電極下まで広げた構造とした固体撮像素子の問題を説明する断面図である。 角度を持ったイオン注入の影響を説明する図である。 本発明の固体撮像素子の第5の実施の形態の断面図である。 本発明の固体撮像素子の第6の実施の形態の断面図である。 図13の固体撮像素子のnウェル構造とその形成方法を説明する断面図である。 しきい値調整層を備える固体撮像素子の一例の断面図である。 本発明の固体撮像素子の第7の実施の形態の断面図である。 従来の固体撮像素子の1画素分の一例の等価回路図である。 図17の動作説明用タイミングチャートである。
符号の説明
21 p型基板
21’ 4度傾けp型基板
22 p型エピタキシャル層
23、23a、23b、23c、23d、231〜235 nウェル
24 ゲート酸化膜
25 リング状ゲート電極
26 n型ソース領域
27 ソース近傍p型領域
28 n型ドレイン領域
29 埋め込みp型領域
30、44 フォトダイオード
31 転送ゲート電極
32、46 ドレイン電極配線
33、49 リング状ゲート電極配線
34、44 ソース電極配線(出力線)
35、41 転送ゲート電極配線
41 画素敷き詰め領域
42 画素
43 リング状ゲートMOSFET
45 転送ゲートMOSFET
71 p型領域
72 p-しきい値調整層

Claims (4)

  1. 第1の導電型の基板の表面に設けられた第2の導電型のウェル領域と、
    前記ウェル領域に形成された第1の導電型の光電変換領域と、
    前記光電変換領域の近傍で、前記ウェル領域上に絶縁膜を挟んで設けられたリング状ゲート電極と、
    前記リング状ゲート電極と前記光電変換領域の間の、前記ウェル領域上に前記絶縁膜を挟んで設けられた転送ゲート電極と、
    前記ウェル領域の表面のうち、前記リング状ゲート電極と前記転送ゲート電極の領域を除いた部分の少なくとも一部に設けられた、前記ウェル領域と電気的に一体化した高濃度の第2の導電型のドレイン領域と、
    前記リング状ゲート電極の中心開口部に対応する前記ウェル領域中の位置に設けられた第2の導電型のソース領域と、
    前記ソース領域を取り囲み、かつ、前記ドレイン領域まで達しないように前記ウェル領域中に設けられた第1の導電型のソース近傍領域とを、画素として有する固体撮像素子であって、
    前記ウェル領域のうち、前記光電変換領域と共にフォトダイオードを形成している領域部分が、前記リング状ゲート電極の下にまで伸びていることを特徴とする固体撮像素子。
  2. 第1の導電型の基板の表面に設けられた第2の導電型のウェル領域と、
    前記ウェル領域に形成された第1の導電型の光電変換領域と、
    前記光電変換領域の近傍で、前記ウェル領域上に絶縁膜を挟んで設けられたリング状ゲート電極と、
    前記リング状ゲート電極と前記光電変換領域の間の、前記ウェル領域上に前記絶縁膜を挟んで設けられた転送ゲート電極と、
    前記ウェル領域の表面のうち、前記リング状ゲート電極と前記転送ゲート電極の領域を除いた部分の少なくとも一部に設けられた、前記ウェル領域と電気的に一体化した高濃度の第2の導電型のドレイン領域と、
    前記リング状ゲート電極の中心開口部に対応する前記ウェル領域中の位置に設けられた第2の導電型のソース領域と、
    前記ソース領域を取り囲み、かつ、前記ドレイン領域まで達しないように前記ウェル領域中に設けられた第1の導電型のソース近傍領域とを、画素として有する固体撮像素子であって、
    前記ソース近傍領域周辺の前記ウェル領域内に、第2の導電型で周囲のウェル領域部分よりも濃度の高いバリア層を有することを特徴とする固体撮像素子。
  3. 前記第1の導電型の基板は、(100)面に対して3〜7度傾いていることを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像素子。
  4. 前記基板の前記ソース近傍領域に対応した位置に、前記ウェル領域と前記基板間に電圧をかけても完全に空乏化しない程度に濃度を高めた第1の導電型の領域を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の固体撮像素子。

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