JP2007122961A - 燃料電池用燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池用燃料カートリッジの接続構造において、燃料カートリッジのノズル部が破損することによる不具合の発生を抑制する。
【解決手段】燃料カートリッジに設けられたノズル部9を、燃料電池本体に設けられたソケット部6に挿入し、これらノズル部9とソケット部6とを接続する。ノズル部9に内蔵されたバルブ機構は分割構造を有する。バルブ機構は、例えばバルブヘッド17aを有するバルブ本体17と、バルブ本体17の先端側に設けられ、軸方向に分割されたバルブステム18とを有する。燃料カートリッジに曲げ荷重が加わってノズル部9の先端側が破損した際に、バルブ機構は分割構造に基づいて分割される。
【選択図】図2
【解決手段】燃料カートリッジに設けられたノズル部9を、燃料電池本体に設けられたソケット部6に挿入し、これらノズル部9とソケット部6とを接続する。ノズル部9に内蔵されたバルブ機構は分割構造を有する。バルブ機構は、例えばバルブヘッド17aを有するバルブ本体17と、バルブ本体17の先端側に設けられ、軸方向に分割されたバルブステム18とを有する。燃料カートリッジに曲げ荷重が加わってノズル部9の先端側が破損した際に、バルブ機構は分割構造に基づいて分割される。
【選択図】図2
Description
本発明は燃料電池用燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池に関する。
近年、ノートパソコンや携帯電話等の各種携帯用電子機器を長時間充電なしで使用可能とするために、これら携帯用電子機器の電源に燃料電池を用いる試みがなされている。燃料電池は燃料と空気を供給するだけで発電することができ、燃料のみを補給すれば連続して長時間発電することができるという特徴を有している。このため、燃料電池を小型化できれば、携帯用電子機器の電源として極めて有利なシステムといえる。
特に、直接メタノール型燃料電池(DMFC:direct methanol fuel cell)は、エネルギー密度の高いメタノールを燃料に用い、メタノールから電極触媒上で直接電流を取り出すことができるため、改質器が不要で小型化が可能であり、さらに燃料の取り扱いも水素ガス等に比べて容易であることから、携帯機器用の電源として有望視されている。DMFCにおける液体燃料の供給方式としては、液体燃料を気化させてブロア等で燃料電池セル内に送り込む気体供給型や液体燃料をそのままポンプ等で燃料電池セル内に送り込む液体供給型等のアクティブ方式、また燃料タンク内の液体燃料を電池内部で気化させて燃料極に供給する内部気化型等のパッシブ方式が知られている。
これらの燃料供給方式のうち、アクティブ方式はDMFCの高出力化(大電力化)が可能であるため、ノートパソコン等の電源として期待されている。一方、パッシブ方式は燃料ポンプ等の能動的な燃料移送手段を必要としないことから、特にDMFCの小型化に対して有利である。例えば、特許文献1や特許文献2には液体燃料を保持する燃料浸透層と、燃料浸透層中に保持された液体燃料の気化成分を拡散させて燃料極に供給する燃料気化層とを具備する内部気化型のDMFCが記載されている。パッシブ型DMFCは携帯用オーディオプレーヤや携帯電話等の小型携帯機器の電源として期待されている。
アクティブ型DMFCでは、液体燃料を収容した燃料カートリッジを燃料電池本体に接続し、この燃料カートリッジから直接もしくは燃料タンク(希釈調整槽等)を介して液体燃料を循環させることによって、燃料電池セルに液体燃料を供給している。一方、内部気化型等のパッシブ型DMFCは、燃料タンクと液体燃料を気化させる機構とを具備しており、この燃料タンクに対してアクティブ型と同様に燃料カートリッジを用いて液体燃料を供給する。サテライトタイプ(外部注入式)の燃料カートリッジでは、それぞれバルブ機構を内蔵するノズルとソケットとで構成されたカップラを用いて、液体燃料の遮断並びに注入を行うことが試みられている(例えば特許文献3参照)。
特許第3413111号公報
特開2004-171844号公報
特開2004-127824号公報
ところで、内部気化型等のパッシブ型DMFCは、例えば携帯用電子機器に搭載するために小型化が進められているため、DMFC側の燃料供給口(ソケット)も必然的に小型化されることになる。また、その結果として燃料カートリッジ側のノズルも小径化される傾向にある。このようなノズルとソケットとを接続し、燃料カートリッジからDMFCの燃料タンクに液体燃料を注入する場合、小径化されたノズルは燃料カートリッジに対して曲げ荷重のような力が加わった際に破損するおそれがある。
燃料カートリッジはノズルに内蔵されたバルブ機構で液体燃料を遮断しているため、ノズルが破損すると燃料カートリッジに収容された液体燃料が漏れ出すおそれがある。また、ノズルが破損した際にバルブ機構自体は破損しないまでも、バルブ機構の構成部品が突出することで、誤ってバルブ機構を作動させて液体燃料が漏れ出す危険性がある。ノズルが破損する危険性はその径が小径化するほど高まることになる。
特に、DMFC用燃料カートリッジのノズルには、耐メタノール性を有するポリエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)等のスーパーエンジニアプラスチックや、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)等の汎用エンジニアプラスチックを使用することが検討されているが、これらは硬く、靭性に劣ることから、曲げ加重に対して折れやすいという難点を有している。
本発明はこのような課題に対処するためになされたもので、ノズル部が破損した場合の不具合の発生を抑制することを可能にした燃料電池用燃料カートリッジ、およびそのような燃料カートリッジを適用した燃料電池を提供することを目的としている。
本発明の一態様に係る燃料電池用燃料カートリッジは、燃料電池用の液体燃料を収容するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられ、バルブ機構を内蔵するノズル部とを具備する燃料電池用燃料カートリッジにおいて、前記バルブ機構は分割構造を有することを特徴としている。
本発明の一態様に係る燃料電池は、上記した本発明の態様に係る燃料電池用燃料カートリッジと、前記燃料カートリッジのノズル部と着脱可能に接続されるソケット部を有する燃料タンクと、前記燃料タンクから前記液体燃料が供給されて発電動作する起電部とを備える燃料電池本体とを具備することを特徴としている。
本発明の一態様に係る燃料電池用燃料カートリッジは、ノズル部に内蔵するバルブ機構に分割構造を適用しているため、ノズル部に曲げ荷重等が加わって破損した場合においても、バルブ機構の損傷やバルブ機構の誤作動による液体燃料の漏れ出し等の不具合の発生を抑制することができる。従って、このような燃料カートリッジを使用することによって、信頼性や実用性を高めた燃料電池を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。なお、以下では本発明の実施形態を図面に基づいて説明するが、それらの図面は図解のために提供されるものであり、本発明はそれらの図面に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施形態による燃料電池の構成を示す図である。図1に示す燃料電池1は、起電部となる燃料電池セル2と燃料タンク3とから主として構成される燃料電池本体4と、燃料タンク3に液体燃料を供給するサテライトタイプ(外部注入式)の燃料カートリッジ5とを具備している。燃料タンク3の下面側には、液体燃料の供給口となるソケット部6を有する燃料供給部7が設けられている。ソケット部6は後に詳述するようにバルブ機構を内蔵しており、液体燃料が供給されるとき以外は閉状態とされている。
一方、燃料カートリッジ5は、燃料電池用の液体燃料を収容するカートリッジ本体8を有している。カートリッジ本体8の先端には、その内部に収容された液体燃料を燃料電池本体4に供給する際の燃料注出口となるノズル部9が設けられている。ノズル部9は後に詳述するようにバルブ機構を内蔵しており、液体燃料を供給するとき以外は閉状態とされている。このような燃料カートリッジ5は、燃料タンク3に液体燃料を注入するときのみ燃料電池本体4に接続されるものである。
燃料カートリッジ5のカートリッジ本体8には、燃料電池本体4に応じた液体燃料、例えば直接メタノール型燃料電池(DMFC)であれば各種濃度のメタノール水溶液や純メタノール等のメタノール燃料が収容されている。なお、カートリッジ本体8に収容する液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、その他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料電池本体4に応じた液体燃料が収容される。
上述した燃料電池本体4の燃料タンク3に設けられたソケット部6と燃料カートリッジ5のカートリッジ本体8に設けられたノズル部9とは、一対の接続機構(カップラ)を構成するものである。ソケット部6とノズル部9とで構成されたカップラの具体的な構成について、図2を参照して説明する。なお、図2は本発明の一実施形態による燃料電池用燃料カートリッジの要部構成を示すものである。図2は燃料カートリッジ5のノズル部9と燃料電池本体4のソケット部6とを接続する前の状態を示している。
燃料電池本体4と燃料カートリッジ5とを接続するカップラにおいて、カートリッジ側接続機構としてのノズル部(オス側カップラ)9は、カートリッジ本体8の先端開口部に固着されたノズルベース部11を有している。ノズルベース部11はソケット部6と対向する平坦面11aを有しており、この平坦面11aから突出するように円筒状のノズル挿入部12が設けられている。ノズル挿入部12はその先端側にノズル口13を有している。また、ノズルベース部11の内側にはバルブシート14が設けられている。ノズルベース部11とノズル挿入部12とは一体成形されている。
カートリッジ本体8の先端側内部には、カップ状の中栓15が配置されている。中栓15はノズルベース部11の内側に位置しており、ノズルベース部11と共にバルブ室を規定するものである。中栓15はその先端側外縁部がカートリッジ本体8とノズルベース部11とで挟み込まれて固定されている。ノズルベース部11と中栓15とで規定されたバルブ室内には、バルブ16が配置されている。バルブ16は、バルブヘッド17aを有するバルブ本体17と、バルブ本体17の先端側に設けられたバルブステム18と、バルブ本体17の後方側に設けられたガイドピン19とを備えている。
バルブヘッド17aを有するバルブ本体17は、ノズルベース部11と中栓15とで規定されたバルブ室内に配置されている。バルブステム18は円筒状のノズル挿入部12内に収納されている。これらバルブ本体17やバルブステム18を有するバルブ16は、軸方向(ノズル部9の挿入方向)に進退可能とされている。バルブヘッド17aとバルブシート14との間には、Oリング20が配置されている。バルブ本体17には、例えば圧縮スプリング21のような弾性部材で、バルブヘッド17aをバルブシート14に押し付ける力が常時加えられており、これによってOリング20は押圧されている。
従って、通常状態(燃料カートリッジ5が燃料電池本体4から切り離された状態)においては、Oリング20を介してバルブヘッド17aをバルブシート14に押し付けることによって、ノズル部9内の流路を閉状態としている。一方、後述するように燃料カートリッジ5を燃料電池本体4に接続すると、バルブステム18が後退してバルブヘッド17aがバルブシート14から離れることによって、ノズル部9内の流路が開状態とされる。中栓15の底部には液体燃料の通路となる連通孔15aが設けられている。バルブ本体17の後方側に設けられたガイドピン19は連通孔15a内に挿通されている。
ここで、バルブ15のバルブステム18は分割構造を有している。具体的には、バルブステム18は図3に示すように、バルブ本体17と一体化されたステム基部22と、このステム基部22とは分割されたステム先端部23とを有している。すなわち、バルブステム18はステム基部22とステム先端部23の2部品で構成されており、これらはそれぞれ独立した部品として分割されている。これらステム基部22とステム先端部23との接触面が、バルブステム18の分割面となる。
ステム先端部23はノズル挿入部12から抜け落ちないように、ステム基部22側に大径部23aが設けられている。すなわち、ステム先端部23は大径部23aと小径部23bとを有しており、大径部23aをノズル挿入部12内の段付穴で押さえることによって、ノズル挿入部12からの抜け落ちを防止している。ステム基部22はステム先端部23の大径部23aと同一径を有している。そして、これらステム基部22とステム先端部23の大径部23aとを接触させてバルブ16を組み立て、この状態でノズルベース部11内に配置されている。
バルブステム18とノズル挿入部12の内壁面との間に液体燃料の流路を設ける場合には、ステム基部22とステム先端部23とは周方向の位置関係を考慮することなく、単に接触させて組み立てることができる。一方、バルブステム18の外周面に軸方向に溝を形成して液体燃料の流路を設ける場合がある。このような場合には、例えば図4に示すように、ステム先端部23の大径部23aとステム基部22(図4では図示せず)に周方向の位置を示すガイドキー24を設けることが好ましい。
このようなガイドキー24を適用することによって、ステム基部22とステム先端部23との周方向の位置を合せてバルブ16を組み立てることができる。ここでは2個のガイドキー24を有するステム先端部23を図示したが、ガイドキー24の個数は限定されるものではなく、例えば1個もしくは4個であってもよい。なお、ノズル挿入部12の内壁面には、バルブステム18側に設けたガイドキー24に対応させてキー溝が設けられる。バルブステム18側のガイドキー24をノズル挿入部12側のキー溝と係合させることによって、ステム基部22とステム先端部23の周方向の位置を合せる。
バルブステム18のステム先端部23の構成材料やステム基部22が一体化されたバルブ本体17の構成材料としては、例えばスーパーエンジニアプラスチックや汎用エンジニアプラスチック等を用いることができる。さらに、バルブ16の構成材料はメタノール燃料等と接触することから、耐メタノール性を有していることが好ましい。このような材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアセタール(POM)等の汎用エンジニアプラスチック、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶ポリマー(LCP)等のスーパーエンジニアプラスチックが挙げられる。
バルブ16の以外のノズル部9についても、同様なスーパーエンジニアプラスチックや汎用エンジニアプラスチック等で構成することが好ましい。上述した各材料はいずれも良好な耐メタノール性を有している。具体的には、JIS K7114の「プラスチックの耐薬品性試験方法」に準拠する純メタノールの浸漬試験において、質量変化率が0.3%以下、長さ変化率が0.5%以下、厚さ変化率が0.5%以下の条件を満足している。各変化率の値が上記した値未満であると、燃料カートリッジ5にメタノール燃料等を収容して実用に供した際に、ノズル部9に溶解やストレスクラッキング等が生じるおそれがある。従って、燃料カートリッジ5の実用的な耐久性や信頼性が低下する。
前述したように、燃料カートリッジ5側のノズル部9は、燃料電池本体4の小型化等に伴って小径化される傾向にある。小径化されたノズル部9は、燃料カートリッジ5に対して曲げ荷重(燃料カートリッジ5の挿入方向に対して角度をもった方向からの力による荷重)が加わった際に破損するおそれがある。具体的には、図5に示すように、ノズルベース部11から突出したノズル挿入部12が折れる可能性が高い。ノズル部9が破損する危険性は小径化するほど高まり、特にノズル部9を上述したスーパーエンジニアプラスチックや汎用エンジニアプラスチック等の曲げ加重に対する靭性に劣る材料で構成した際に破損しやすくなる。
この実施形態ではバルブステム18をステム基部22とステム先端部23とに分割した構造を適用している。このため、図5に示したようにノズル挿入部12が折れたとしても、ステム先端部23のみがノズル挿入部12と共に外れることによって、液体燃料を遮断するバルブ機構(バルブヘッド17aによる液体燃料の遮断機構)の損傷を防ぐことができる。すなわち、バルブステム18がバルブヘッド17と一体化されている場合、ノズル挿入部12と共にバルブステム18が折れると、バルブ機構も損傷するおそれがある。このような点に対してもバルブステム18をステム基部22とステム先端部23とに分割することで、バルブステム18の破損に伴うバルブ機構の損傷を防ぐことができる。
さらに、例えばバルブステム18とバルブヘッド17とが一体化されている場合には、ノズル挿入部12が破損した際に、たとえバルブステム18が折れなかったとしても、破損後にはバルブステム18がノズルベース部11の平坦面11aから突出することになる。このような状態になると、誤ってバルブステム18を押した場合に液体燃料が漏れ出す危険性がある。この実施形態ではノズル部9が破損した場合においても、ステム先端部23がノズル挿入部12と共に外れるため、破損後にバルブステム18がノズルベース部11の平坦面11aから突出することがない。従って、ノズル部9が破損した際の不具合の発生(液体燃料の漏液等)を抑制することが可能となる。
上述したように、ノズル挿入部12が破損した場合において、ステム先端部23はバルブステム18の一部がノズルベース部11の平坦面11aから突出しないように外れることが好ましい。従って、ステム基部22とステム先端部23との分割面は、ノズルベース部11の平坦面11aと同一面上、もしくは平坦面11aよりバルブ本体17側(カートリッジ本体8側)に位置していることが好ましい。これによって、ノズル挿入部12が破損した際のバルブステム18の突出をより確実に防ぐことができる。
バルブ16に適用する分割構造は、バルブステム18をステム基部22とステム先端部23とに分割した構造に限られるものではない。例えば、図6に示すように、バルブ本体17とバルブステム18とを分割するようにしてもよい。すなわち、図6に示すバルブ16は、バルブヘッド17aを有するバルブ本体17と、このバルブ本体17の先端側に配置され、かつバルブ本体17とは分割されたバルブステム18とを有している。なお、他の構造については図2と同様とされている。
このように、バルブ16をバルブ本体17とバルブステム18とに分割した場合には、図7に示すように、破損したノズル挿入部12と共にバルブステム18が外れるため、バルブ機構(バルブヘッド17aによる液体燃料の遮断機構)の損傷を防ぐことができる。また、ノズル挿入部12の破損後にノズルベース部11の平坦面11aからバルブ16の一部が突出するようなこともない。バルブ本体17とバルブステム18とを分割した構造では、特にバルブ本体17の表面(分割面)がノズル部9の内部に存在することになるため、バルブ機構の誤作動による漏液をより確実に防ぐことができる。
一方、燃料電池側接続機構としてのソケット部(メス側カップラ)6は、図2に示したように、円筒状のハウジング31を有している。ハウジング31は上部部材31a、中間部材31b、下部部材31cを有しており、これらは一体化されて燃料電池本体4の燃料供給部7内に埋め込まれている。ハウジング31の中間部材31bは、その径方向内側に突出したリング状凸部32を有している。リング状凸部32上には弾性体ホルダとしてゴムホルダ33が設置されており、このゴムホルダ33は上部部材31a内に配置されている。ゴムホルダ33は中間のジャバラ形状と材料特性(ゴム弾性)に基づいて軸方向に弾性が付与されている。ゴムホルダ33の内側は液体燃料の通路とされている。
ハウジング31内にはバルブ34が配置されている。バルブ34は、バルブヘッド35aを有するバルブ本体35と、バルブ本体35の先端側に設けられたバルブステム36と、バルブ本体35の後方側に設けられたガイドピン37とを備えている。バルブヘッド35aを有するバルブ本体35は、中間部材31bと下部部材31cとで形成されたバルブ室内に配置されている。バルブステム36はゴムホルダ33内に収納されている。これらバルブ本体35やバルブステム36を有するバルブ34は、軸方向(ノズル部9の挿入方向)に進退可能とされている。
バルブヘッド35aとリング状凸部32の下面側に形成されたバルブシート38との間には、Oリング39が配置されている。バルブ本体35には、圧縮スプリング40でバルブヘッド35aをバルブシート38に押し付ける力が常時加えられており、これによってOリング39は押圧されている。従って、通常状態(燃料電池本体4から燃料カートリッジ5が切り離された状態)においては、Oリング39を介してバルブヘッド35aがバルブシート38に押し付けられて、ソケット部6内の流路が閉状態とされている。燃料電池本体4に燃料カートリッジ5を接続すると、バルブステム36が後退してバルブヘッド35aがバルブシート38から離れることで、ソケット部6内の流路が開状態とされる。
ハウジング31の下部部材31cには、燃料供給部7内を介して燃料タンク3に接続された連通孔41が設けられている。なお、バルブ本体34の後方側に設けられたガイドピン37は連通孔41内に挿通されている。このように、ソケット部6はハウジング31内に設けられた流路が下部部材31cに設けられた連通孔41を介して燃料タンク3に接続されている。そして、バルブ34を開状態としてソケット部6内の流路を開くことによって、燃料カートリッジ5に収容された液体燃料をソケット部6を介して燃料タンク3内に注入することが可能とされている。
燃料カートリッジ5に収容された液体燃料を燃料電池本体4の燃料タンク3に供給するにあたっては、燃料カートリッジ5のノズル部9をソケット部6に挿入して接続する。ここで、ノズル部9のノズル挿入部12の外周面には、燃料カートリッジ5の挿入方向(ノズル部9の軸方向)に沿って、例えば2条の案内溝25が形成されている。一方、ソケット部6のハウジング31の内周面には、案内溝25と係合して燃料カートリッジ5の挿入を案内するキー部42が設けられている。キー部42は案内溝25の数にしたがってハウジング31の径方向内側に突出するように形成されている。
案内溝25の形状は、例えばノズル挿入部12の軸方向に沿った直線状のものが挙げられる。さらに、案内溝25はキー部42を軸方向に沿って案内すると共に、ノズル部9がソケット部6にロックされるように、途中から周方向に変位するものであってもよい。すなわち、案内溝25は直線形状に限らずJ形状を有するものであってもよく、このような形状を有する案内溝25をノズル挿入部12の外周面に形成してもよい。一方、案内溝25と係合するキー部42には、ハウジング31の内周面にボスを一体的に形成したものや、ハウジング31とは別部材のキーをハウジング31に差し込んだもの等が適用される。キー部42は金属材料等で形成してもよい。
上述した案内溝25にキー部42を係合させながらノズル部9をソケット部6に挿入すると、まずノズル挿入部12の先端部がゴムホルダ33に接触し、バルブが開状態となる前に液体燃料の流路周辺のシールが確立する。この状態からノズル部9をソケット部6に差し込むと、ノズル部9のバルブステム18とソケット部6のバルブステム36の先端同士が突き当たる。この状態からさらにノズル部9をソケット部6に差し込むと、ソケット部6のバルブ34が後退して流路を完全に開放した後、ノズル部9のバルブ16が後退して液体燃料流路が確立する。このように、ノズル部9とソケット部6の流路をそれぞれ開くことによって、燃料カートリッジ5に収容された液体燃料を燃料電池本体4の燃料タンク3に供給することができる。
この実施形態においては、前述したようにノズル部9のバルブ16に分割構造を適用している。従って、燃料カートリッジ5のノズル部9を燃料電池本体4のソケット部6に接続した場合において、燃料カートリッジ5に曲げ荷重が加わってノズル部9(例えばノズル挿入部12)が破損したとしても、バルブ16の一部(バルブステム18のステム先端部23やバルブステム18自体)がノズル挿入部12と共に外れるため、バルブ機構の損傷を防ぐことができる。また、破損後にノズルベース部11の平坦面11aからバルブ16の一部が突出するようなこともない。これらによって、燃料カートリッジ5のノズル部9が破損した際の不具合(液体燃料の漏液等)を抑制することが可能となる。
ところで、ノズル部9が破損した燃料カートリッジ5は、そのままでは再使用することができない。この実施形態の燃料カートリッジ5は、図8に示すように、破損したノズル部9の外側に取り付けられる予備ノズル45を有している。予備ノズル45は、バルブステムの分割面(図2に示したステム先端部23と分割されたステム基部22の表面)やバルブ本体の分割面(図6に示したバルブステム18と分割されたバルブ本体17の分割面)上に配置される予備のバルブステム46を有している。予備ノズル45は、予備のバルブステム46を配置した上で、破損したノズルベース部11の外形に装着される。
このように、予備ノズル45を用意しておくことによって、ノズル部9が破損した燃料カートリッジ5を再使用することが可能となる。この実施形態においては、ノズル部9が破損した場合においても、バルブ機構の損傷を防ぐことができる。従って、破損したノズル部9の外側に、予備のバルブステム46を有する予備ノズル45を取り付けることによって、液体燃料の漏液等を招くことなく、燃料カートリッジ5を再使用することができる。なお図8において、符号47は液体燃料をシールするOリングである。
次に、燃料電池本体4の構造について説明する。燃料電池本体4は特に限定されるものではなく、例えばサテライトタイプの燃料カートリッジ5が必要時に接続されるパッシブ型やアクティブ型のDMFCを適用することができる。ここでは、燃料電池本体4に内部気化型のDMFCを適用した実施形態について、図9を参照して説明する。図9に示す内部気化型(パッシブ型)のDMFC4は、起電部を構成する燃料電池セル2と燃料タンク3に加えて、これらの間に介在された気体選択透過膜51を具備している。
燃料電池セル2は、アノード触媒層52およびアノードガス拡散層53からなるアノード(燃料極)と、カソード触媒層54およびカソードガス拡散層55からなるカソード(酸化剤極/空気極)と、アノード触媒層52とカソード触媒層54とで挟持されたプロトン(水素イオン)伝導性の電解質膜56とから構成される膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を有している。アノード触媒層52およびカソード触媒層54に含有される触媒としては、例えば、Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等の白金族元素の単体、白金族元素を含有する合金等が挙げられる。
具体的には、アノード触媒層52にメタノールや一酸化炭素に対して強い耐性を有するPt−RuやPt−Mo等を、カソード触媒層54に白金やPt−Ni等を用いることが好ましい。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒、あるいは無担持触媒を使用してもよい。電解質膜56を構成するプロトン伝導性材料としては、例えばスルホン酸基を有するパーフルオロスルホン酸重合体のようなフッ素系樹脂(ナフィオン(商品名、デュポン社製)やフレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸等の無機物等が挙げられる。ただし、これらに限られるものではない。
アノード触媒層52に積層されるアノードガス拡散層53は、アノード触媒層52に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層52の集電体も兼ねている。一方、カソード触媒層54に積層されるカソードガス拡散層55は、カソード触媒層54に酸化剤を均一に供給する役割を果たすと同時に、カソード触媒層54の集電体も兼ねている。アノードガス拡散層53にはアノード導電層57が積層され、カソードガス拡散層55にはカソード導電層58が積層されている。
アノード導電層57およびカソード導電層58は、例えば金のような導電性金属材料からなるメッシュや多孔質膜、あるいは薄膜等で構成されている。なお、電解質膜56とアノード導電層57との間、および電解質膜56とカソード導電層58との間には、ゴム製のOリング59、60が介在されており、これらによって燃料電池セル(膜電極接合体)2からの燃料漏れや酸化剤漏れを防止している。
燃料タンク3の内部には、液体燃料Fとしてメタノール燃料が充填されている。また、燃料タンク3は燃料電池セル2側が開口されており、この燃料タンク3の開口部と燃料電池セル2との間に気体選択透過膜51が設置されている。気体選択透過膜51は、液体燃料Fの気化成分のみを透過し、液体成分は透過させない気液分離膜である。このような気体選択透過膜51の構成材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂が挙げられる。ここで、液体燃料Fの気化成分とは、液体燃料Fとしてメタノール水溶液を使用した場合にはメタノールの気化成分と水の気化成分からなる混合気、純メタノールを使用した場合にはメタノールの気化成分を意味する。
カソード導電層58上には保湿層61が積層されており、さらにその上には表面層62が積層されている。表面層62は酸化剤である空気の取入れ量を調整する機能を有し、その調整は表面層62に形成された空気導入口63の個数やサイズ等を変更することで行う。保湿層61はカソード触媒層54で生成された水の一部が含浸されて、水の蒸散を抑制する役割を果たすと共に、カソードガス拡散層55に酸化剤を均一に導入することで、カソード触媒層54への酸化剤の均一拡散を促進する機能も有している。保湿層61は例えば多孔質構造の部材で構成され、具体的な構成材料としてはポリエチレンやポリプロピレンの多孔質体等が挙げられる。
そして、燃料タンク3上に気体選択透過膜51、燃料電池セル2、保湿層61、表面層62を順に積層し、さらにその上から例えばステンレス製のカバー64を被せて全体を保持することによって、この実施形態のパッシブ型DMFC(燃料電池本体)4が構成されている。カバー64には表面層62に形成された空気導入口63と対応する部分に開口が設けられている。また、燃料タンク3にはカバー64の爪64aを受けるテラス65が設けられており、このテラス65に爪64aをかしめることで燃料電池本体4全体をカバー64で一体的に保持している。なお、図9では図示を省略したが、図1に示したように燃料タンク3の下面側にはソケット部6を有する燃料供給部7が設けられている。
上述したような構成を有するパッシブ型DMFC(燃料電池本体)4においては、燃料タンク3内の液体燃料F(例えばメタノール水溶液)が気化し、この気化成分が気体選択透過膜61を透過して燃料電池セル2に供給される。燃料電池セル2内において、液体燃料Fの気化成分はアノードガス拡散層53で拡散されてアノード触媒層52に供給される。アノード触媒層52に供給された気化成分は、下記の(1)式に示すメタノールの内部改質反応を生じさせる。
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
CH3OH+H2O → CO2+6H++6e- …(1)
なお、液体燃料Fとして純メタノールを使用した場合には、燃料タンク3から水蒸気が供給されないため、カソード触媒層54で生成した水や電解質膜56中の水をメタノールと反応させて(1)の内部改質反応を生起するか、あるいは上記した(1)式の内部改質反応によらず、水を必要としない他の反応機構により内部改質反応を生じさせる。
内部改質反応で生成されたプロトン(H+)は電解質膜56を伝導し、カソード触媒層54に到達する。表面層62の空気導入口63から取り入れられた空気(酸化剤)は、保湿層61、カソード導電層57、カソードガス拡散層55を拡散して、カソード触媒層54に供給される。カソード触媒層54に供給された空気は、次の(2)式に示す反応を生じさせる。この反応によって、水の生成を伴う発電反応が生じる。
(3/2)O2+6H++6e- → 3H2O …(2)
(3/2)O2+6H++6e- → 3H2O …(2)
上述した反応に基づく発電反応が進行するにしたがって、燃料タンク3内の液体燃料F(例えばメタノール水溶液や純メタノール)は消費される。燃料タンク3内の液体燃料Fが空になると発電反応が停止するため、その時点でもしくはそれ以前の時点で燃料タンク3内に燃料カートリッジ5から液体燃料を供給する。燃料カートリッジ5からの液体燃料の供給は、前述したように燃料カートリッジ5側のノズル部9を燃料電池本体4側のソケット部6に挿入して接続することにより実施される。
この実施形態の燃料電池(パッシブ型DMFC)においては、燃料カートリッジ5の接続時にノズル部9が破損したとしても、バルブ16の一部がノズル挿入部12と共に外れるため、バルブ機構の損傷を防ぐことができる。また、破損後にノズルベース部11の平坦面11aからバルブ16の一部が突出するようなこともない。これらによって、燃料カートリッジ5のノズル部9が破損した際の不具合(液体燃料の漏液等)を抑制することが可能となる。従って、信頼性や実用性に優れた燃料電池システム1を提供することが可能となる。なお、本発明は液体燃料を燃料カートリッジにより供給する燃料電池であれば、その方式や機構等に何等限定されるものではないが、特に小型化が進められているパッシブ型DMFCに好適である。
1…燃料電池、2…燃料電池セル、3…燃料タンク、4…燃料電池本体、5…燃料カートリッジ、6…ソケット部(メス側カップラ)、8…カートリッジ本体、9…ノズル部(オス側カップラ)、12…ノズル挿入部、14…バルブシート、16…バルブ、17…バルブ本体、17a…バルブヘッド、18…バルブステム、22…ステム基部、23…ステム先端部。
Claims (11)
- 燃料電池用の液体燃料を収容するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられ、バルブ機構を内蔵するノズル部とを具備する燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブ機構は分割構造を有することを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項1記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブ機構は、バルブヘッドを有するバルブ本体と、前記バルブ本体の先端側に設けられ、軸方向に分割されたバルブステムと、前記バルブヘッドを前記ノズル部内に設けられたバルブシートに押し付けることにより前記ノズル部内の前記液体燃料の流路を閉状態に保つ弾性部材とを備えることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項2記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブステムは、前記バルブ本体と一体化されたステム基部と、前記ステム基部と分割されたステム先端部とを有し、かつ前記ステム基部と前記ステム先端部との分割面は、前記カートリッジ本体の先端開口部に固着されたノズルベース部の平坦面と同一面上、もしくは前記平坦面より前記バルブ本体側に位置していることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項3記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記ステム先端部は、前記ノズルベース部の平坦面から突出するように設けられ、前記バルブステムを収納するノズル挿入部からの抜け落ち防止用の大径部を有することを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項1記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブ機構は、バルブヘッドを有するバルブ本体と、前記バルブ本体の先端側に配置され、前記バルブ本体とは分割されたバルブステムと、前記バルブヘッドを前記ノズル部内に設けられたバルブシートに押し付けることにより前記ノズル部内の前記液体燃料の流路を閉状態に保つ弾性部材とを備えることを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項5記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブステムは、前記カートリッジ本体の先端開口部に固着されたノズルベース部の平坦面から突出するように設けられ、前記バルブステムを収納するノズル挿入部からの抜け落ち防止用の大径部を有することを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項2ないし請求項6のいずれか1項記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブステムは周方向の位置を示すガイドキーを有することを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項2ないし請求項7のいずれか1項記載の燃料電池用燃料カートリッジにおいて、
前記バルブステムの分割面または前記バルブ本体の分割面上に配置される予備のバルブステムを有し、前記ノズル部の先端部側が破断した際に前記ノズル部の外側に取り付けられる予備ノズルを具備することを特徴とする燃料電池用燃料カートリッジ。 - 請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の燃料電池用燃料カートリッジと、
前記燃料カートリッジのノズル部と着脱可能に接続されるソケット部を有する燃料タンクと、前記燃料タンクから前記液体燃料が供給されて発電動作する起電部とを備える燃料電池本体と
を具備することを特徴とする燃料電池。 - 請求項9記載の燃料電池において、
前記起電部は、燃料極と、酸化剤極と、前記燃料極と前記酸化剤極とに挟持された電解質膜とを備えることを特徴とする燃料電池。 - 請求項10記載の燃料電池において、
さらに、前記燃料タンクと前記起電部との間に介在され、前記液体燃料の気化成分を前記燃料極に供給する気体選択透過膜を具備することを特徴とする燃料電池。
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