JP2007122801A - 光記録ディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トラックピッチが異なる複数種類の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置において、3ビーム生成用の回折素子によってメインスポット径を小さくし、かつ、トラックピッチが異なるいずれの光記録ディスクについてもトラッキングエラー信号を好適に得ることのできる構成を提供すること。
【解決手段】光記録ディスク装置において、3ビーム生成用の回折素子8は、内側回折領域81で0次光の強度を低下させて0次光のリム強度を高め、メインスポットのスポット径を小さくする。また、光記録ディスク装置で情報の再生、記録が行われるDVD系およびCD系の光記録ディスクのうち、トラックピッチの広いCD系ではトラックピッチの0.25倍の距離だけ、メインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心が位置するように光学系を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、トラックピッチが異なる複数種類の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置に関するものである。
光記録ディスクに対して情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置は、レーザ光源と、光検出器と、レーザ光源から出射されたレーザ光を光記録ディスクに導く往路および光記録ディスクで反射した戻り光を光検出器に導く復路を構成する光学系とを有している。また、光記録ディスク装置において、差動プッシュプル法(以下、DPP(Differential Push−Pull)法という)によりトラッキングエラー信号を得るには、回折素子によって、レーザ光源から出射された光から0次光からなるメインビーム、および回折光からなるサブビームを生成する。
このような回折素子に関して、光ビームの光束の断面積よりも小さい領域内に溝部を形成した回折素子を用いた技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、光記録ディスク上の光スポットサイズを十分に小さく絞ることを目的に中心領域付近では溝幅を格子周期の半分の長さに近づけ、外縁部付近では格子溝幅を格子周期の半分の長さから遠ざけた回折素子が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−162383号公報 特開2004−295954号公報
これらのいずれの回折素子を用いた場合も、レーザ光束の中央領域における0次光の光強度を低下できるため、回折素子を通過した後は、通過する前に比較して、光強度分布を平坦化できる。このため、メインスポット径を小さくできる一方、サブスポットについては、スポット径が大きくなる。それ故、サブスポットは、複数のトラックに跨るように生成されるので、そのサブスポットの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。
しかしながら、光記録ディスク装置において、トラックピッチが異なる複数種類の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行った際、トラックピッチが狭い光記録ディスクであれば、上記の理由により、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができるが、トラックピッチが広い光記録ディスクの場合には、サブビームが複数のトラックに跨るように生成されないことがあり、そのような条件下でDPP法によりトラッキングエラー信号を生成しようとすると、適正なサブプッシュプル信号(以下、SPP信号)が得られず、トラッキングエラー信号を正確に得ることができない場合がある。
特に、光記録ディスク装置において、CD(Compact Disc)系の光記録ディスクとDVD(Digtal Versatile Disc)系の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う場合、レーザ光源として、CD用の第1の波長のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、DVD用の第2の波長のレーザ光を出射する第2のレーザ光源とを用いることになる。そして、往路および復路を第1のレーザ光および第2のレーザ光に対して共通とした場合、第1のレーザ光においては開口率が小さいので、第1のレーザ光ほどメインスポット径を小さくできず、サブスポットについては、スポット径がそれほど大きくならない。しかも、CD系の光記録ディスクは、DVD系の光記録ディスクに比較してトラックピッチが広い。その結果、トラックピッチが狭いDVD系の光記録ディスクであれば、上記の理由により、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができるが、トラックピッチが広いCD系の光記録ディスクの場合には、サブスポットが複数のトラックに跨るように生成されず、かつ、その位置によっては、DPP法によりトラッキングエラー信号を生成しようとした際、適正なSPP信号が得られず、トラッキングエラー信号を正確に得ることができないことになる。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、トラックピッチが異なる複数種類の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置において、3ビーム生成用の回折素子によってレーザ光の光強度分布を平坦化することによりメインスポット径を小さくし、かつ、トラックピッチが異なるいずれの光記録ディスクについてもトラッキングエラー信号を好適に得ることのできる構成を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置であって、レーザ光源と、光検出器と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を光記録ディスクに導く往路および前記光記録ディスクで反射した戻り光を光検出器に導く復路を構成する光学系と、前記光検出器での検出結果に基づいて差動プッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成回路とを有し、前記光学系は、前記往路の途中位置で前記レーザ光源から出射されたレーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域より0次光の透過率が高い外側領域とを備えた3ビーム生成用の回折素子を含み、当該回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクおよび前記第2の光記録ディスクのうち、差動プッシュプル法(DPP法)に用いるサブプッシュプル信号(SPP信号)の振幅が大きい第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.2倍から0.8倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする。
本発明を適用した回折素子は、レーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域よりも0次光の透過率が高い高透過率領域とを備えているため、0次光からなるメインビーム、および回折光からなるサブビームを形成した際、レーザ光束の中心が回折された分だけ中央領域が低下した分、0次光の強度分布は、ピーク形状の裾野が相対的に底上げされた形状になる。このため、対物レンズに入射する0次光については、NAを大きくしたのと同様な効果を得ることができるので、光記録ディスクのトラック上にメインビームを集光させた際、スポット径を小さくすることができる。また、サブスポットの径が拡大されるため、サブスポットは、複数のトラックに跨るように生成されるので、そのサブスポットの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。但し、トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う場合、一方の光記録ディスクに対して光学素子の位置などを最適化すると他方の光記録ディスクに形成されるサブスポットの位置が不適切になる。そこで、本発明では、DPP法に用いるSPP信号の振幅が大きい第1の光記録ディスクを基準にしてメインスポットとサブスポットの相対位置を規定しているため、第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクのいずれに対してもトラッキングエラー信号を正確に生成することができる。
また、本発明をトラックピッチの観点から規定すると以下の構成となる。すなわち、本発明では、トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置であって、レーザ光源と、光検出器と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を光記録ディスクに導く往路および前記光記録ディスクで反射した戻り光を光検出器に導く復路を構成する光学系と、前記光検出器での検出結果に基づいて差動プッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成回路とを有し、前記光学系は、前記往路の途中位置で前記レーザ光源から出射されたレーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域より0次光の透過率が高い外側領域とを備えた3ビーム生成用の回折素子を含み、当該回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクおよび前記第2の光記録ディスクのうち、トラックピッチが広い第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.2倍から0.8倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする。
本発明を適用した回折素子は、レーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域よりも0次光の透過率が高い高透過率領域とを備えているため、0次光からなるメインビーム、および回折光からなるサブビームを形成した際、レーザ光束の中心が回折された分だけ中央領域が低下した分、0次光の強度分布は、ピーク形状の裾野が相対的に底上げされた形状になる。このため、対物レンズに入射する0次光については、NAを大きくしたのと同様な効果を得ることができるので、光記録ディスクのトラック上にメインビームを集光させた際、スポット径を小さくすることができる。また、サブスポットの径が拡大されるため、サブスポットは、複数のトラックに跨るように生成されるので、そのサブスポットの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。但し、トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う場合、一方の光記録ディスクに対して光学素子の位置などを最適化すると他方の光記録ディスクに形成されるサブスポットの位置が不適切になる。そこで、本発明では、トラックピッチが大きい第1の光記録ディスクを基準にしてメインスポットとサブスポットの相対位置を規定しているため、第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクのいずれに対してもトラッキングエラー信号を正確に生成することができる。
なお、本発明において、第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.2倍から0.8倍の距離とは、それと光学的に等価な構成も含む意味である。すなわち、第1の光記録ディスクのトラックピッチの1.2倍から1.8倍の距離や2.2倍から2.8倍の距離など、第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.2倍から0.8倍の距離に対して、第1の光記録ディスクのトラックピッチの整数倍の距離を加算した構成も含む意味である。
本発明において、前記回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することが好ましい。
本発明において、前記回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.25倍または0.75倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することが好ましい。
本発明において、トラックピッチが異なる光記録ディスクが、いずれもDVD系である場合、同じDVD系でも、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)ではトラックピッチが1.30μm(ランド0.615μm+グルーブ0.615μm)、DVD±R(Digital Versatile Disk Recordable)では、トラックピッチが0.74μmであり、DVD−RAMとDVD±Rとではトラックピッチが相違している。従って、DVD系ディスクの場合、トラックピッチが大きなDVD−RAMを基準にメインスポットとサブスポットの相対位置を規定すればよい。
本発明においては、前記第1の光記録ディスクは、例えばCD系ディスクであり、前記第2の光記録ディスクは、例えばDVD系ディスクであってもよい。この場合、前記レーザ光源として、CD用の第1の波長のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、DVD用の第2の波長のレーザ光を出射する第2のレーザ光源とを備え、前記光学系において、前記往路および前記復路は前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光に対して共通に構成されている構成を採用することになる。
本発明において、前記回折素子では、前記外側領域が非回折領域である構成を採用することができる。この場合、前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部と、該複数の溝の間に位置する突条部とのデューティ比が50:50であり、かつ、前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置は、前記非回折領域の表面と同一の高さ位置にあることが好ましい。また、本発明において、前記回折素子では、前記外側領域は前記内側回折領域よりも回折効率の低い外側回折領域である構成を採用することができる。この場合、前記内側回折領域および前記外側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部と、該複数の溝の間に位置する突条部とのデューティ比が50:50であり、かつ、前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置は、前記外側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置と同一の高さ位置にあることが好ましい。これらいずれの構成においても、回折領域に起因する非点収差の発生を防止でき、かつ、1次の回折効率を、3次回折光、5次回折光、7次回折光などといった高次の回折効率よりも高くすることができる。すなわち、特許文献1に記載の回折素子の場合、メインビームの位相が、溝部を備えた領域と、溝部を形成していない平坦部との間で大きな差異が生じるため、収差の発生を防止できない。また、特許文献2に記載の回折素子の場合、格子のデューティ比を変えているため、デューティ比が50:50からずれた領域では、3次回折光、5次回折光、7次回折光などといった高次の回折効率が高くなってしまう結果、記録用の光ディスク装置のようにレーザ光の利用効率をわずかでも上げたい場合には、逆効果になってしまうという問題点がある。しかるに本発明では、かかる問題を回避できる。
本発明では、回折素子が、レーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域よりも0次光の透過率が高い高透過率領域とを備えているため、0次光の強度分布は、ピーク形状の裾野が相対的に底上げされた形状になり、対物レンズに入射する0次光については、NAを大きくしたのと同様な効果を得ることができる。それ故、光記録ディスクのトラック上にメインビームを集光させた際、スポット径を小さくすることができる。また、トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う場合、一方の光記録ディスクに対して光学素子の位置などを最適化すると他方の光記録ディスクに形成されるサブスポットの位置が不適切になるが、本発明では、かかる不具合が発生しやすい第1の光記録ディスクを基準にしてメインスポットとサブスポットの相対位置を規定しているため、第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクのいずれに対してもトラッキングエラー信号を正確に生成することができる。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置の要部の構成を模式的に示す説明図である。図1において、本形態の光記録ディスク装置1は、トラックピッチおよび記録面を覆う保護層の厚さが相違するCD系の光記録ディスク11(第1の光記録ディスク)、およびDVD系の光記録ディスク12(第2の光記録ディスク)の情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置であり、CD用の波長740nmの第1のレーザ光L1を出射する第1の半導体レーザ21と、DVD用の波長650nmの第2のレーザ光L2を出射する第2の半導体レーザ22とが一体に構成された2波長半導体レーザからなるレーザ光源2が用いられている。また、光記録ディスク装置1では、第1のレーザ光L1および第2のレーザ光L2のいずれの戻り光をも受光する共通の光検出器3が用いられている。また、光記録ディスク装置1は、レーザ光源2から光記録ディスク11、12に向けて、ビームスプリッタ41、コリメートレンズ42、立ち上げミラー43、および対物レンズ44を備えた共通の光学系40を有しており、これらの光学素子によって、レーザ光源2から出射されたレーザ光L1、L2を光記録ディスク11、12に導く往路が構成されている。また、光学系40は、ビームスプリッタ41と光検出器3との間に非点収差生成用のセンサレンズ45を備えており、対物レンズ44、立ち上げミラー43、コリメートレンズ42、ビームスプリッタ41、およびセンサレンズ45によって、光記録ディスク11、12で反射した戻り光を光検出器3に導く復路が構成されている。なお、光検出器3からみてビームスプリッタ41の背後には、レーザ光源2から光記録ディスク11、12に向かうレーザ光のうち、ビームスプリッタ41で反射された光を検出するフロントモニタ5(モニター用光検出器)が配置されている。
光検出器3は、光記録ディスク11、12で反射した戻り光を検出して情報を記録する際、あるいは情報の再生を行う際、フォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成するのに用いられ、これらのフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号は、対物レンズ駆動装置7にフィードバックされるようになっている。
本形態の光記録ディスク装置1において、レーザ光源2とビームスプリッタ41との間には、レーザ光源2から出射されたレーザ光から、−1次回折光からなるサブビーム、0次光からなるメインビーム、および+1次回折光からなるサブビームを生成するための回折素子8を備えている。このため、対物レンズ44によって0次光からなるメインビームを光記録ディスク11、12上に集光させ、その戻り光を光検出器3で検出することにより情報の再生を行うことができる。また、対物レンズ44によって0次光からなるメインビームを光記録ディスク11、12上に集光させて情報の記録を行うことができる。さらに、対物レンズ44によって−1次回折光からなるサブビーム、および+1次回折光からなるサブビームを、光記録ディスク11、12のトラックの接線方向でメインビームのスポットを挟む位置に集光させ、その戻り光を光検出器3で検出することにより、DPP法によりトラッキングエラー信号を得ることができる。
(回折素子8の構成)
図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ、本発明で用いた回折素子の平面図、その回折素子に形成した回折格子の斜視図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。図3は、回折素子を透過前後における0次光の光強度分布の変化を示す説明図であり、回折素子8の平面図を図3(a)に示すとともに、この回折素子8への入射光(回折素子8の透過前)の光強度分布を、図3(a)に示す回折素子8の方向に対応させて図3(b)、(c)に示すとともに、回折素子8からの出射光(回折素子8を透過後)の光強度分布を、図3(a)に示す回折素子8の方向に対応させて図3(d)、(e)に示す。図4(a)、(b)はそれぞれ、従来の光記録ディスク装置において光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図、および本発明を適用した光記録ディスク装置において光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図である。
図2(a)、(b)、(c)に示すように、本形態の光記録ディスク装置1において、回折素子8は、レーザ光源2から出射されたレーザ光L1、L2の入射領域80に、入射領域の少なくとも中心部を含む帯状の内側回折領域81と、この内側回折領域81より0次光の透過率が高い外側領域82とを備えており、本形態において、外側領域82は、回折格子の形成されていない非回折領域になっている。ここで、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811と、これらの溝部811の間に位置する突条部812とは幅寸法が等しく、溝部811と突条部812のデューティ比は50:50になっている。また、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811の深さ方向における中心位置(点線Cで示す)は、外側領域82(非回折領域)の表面と同一の高さ位置にある。
なお、レーザ光源2から出射されたレーザ光のファーフィールドパターンは楕円であり、その長軸方向が溝部811の長さ方向と直交する方向に対応し、短軸方向が溝部811の長さ方向に対応する。また、レーザ光源2から出射されたレーザ光は、図2(a)に円LLで示す領域が光記録ディスク11、12への集光に利用される。
図3(a)、(b)、(d)に示すように、本形態の光記録ディスク装置1において、レーザ光束を回折素子8の溝部811と直交する方向に回折素子を切断したときの光量分布は、回折素子8の透過前後で大きな変化がないのに対して、図3(a)、(c)、(e)に示すようにレーザ光束を回折素子8の溝部811と平行な方向に回折素子を切断したときの光量分布は、回折素子8の透過前後で大きな変化がある。すなわち、回折素子8の内側回折領域811から出射される0次光は光強度が大きく低下するのに対して、外側領域82からから出射される0次光の光強度は低下しない。従って、0次光のピーク形状は、中央領域で光量が大きく低下した分、図3(c)に矢印Bで示すように、裾野部分が底上げされた形状になり、リム強度が大きくなる。従って、対物レンズ44に入射する0次光については、NAを大きくしたのと同様な効果を得ることができる。
それ故、光記録ディスク11、12にレーザ光L1、L2に集光させると、図4(a)に従来例を示し、図4(b)に本発明の適用例を示すように、本発明の実施形態によれば、光記録ディスク11、12に集光させたメインスポットLMについてはそのスポット径を小さくできる。それ故、レーザ光源2から出射されるレーザ光については、パワーが低くても光記録ディスク11、12への記録を行うことができるので、パワーの節約や低コスト化を図ることができ、かつ、発熱対策が容易となる。
また、本形態によれば、従来例と比較して、+1次のサブスポット+LSおよび−1次のサブスポット−LSのいずれについてもスポット径が拡大される。従って、トラックとサブスポットとの位置精度の公差が広くなるので、光記録ディスク装置1を製造する際、作業効率の向上を図ることができる。
さらに本形態では、溝部811の深さ方向における中心位置(図2(c)に一点鎖線Cで示す)は、溝部811の長さ方向で同一の高さ位置にあり、かつ、溝部811の深さ方向における中心位置は、外側領域82の表面と同一の高さ位置にあるため、非点収差が発生しないという利点もある。しかも、回折素子8における格子のデューティ比については全て50:50でよいので、特に高次の回折光の発生を抑えることができる。
(DPP法によるトラッキングエラー信号の生成)
図5は、DPP法の説明図である。本形態の光記録ディスク装置1においてDPP法によりトラッキングエラー信号を生成するにあたって、図5に示すように、光検出器3の受光面には、メインスポットの戻り光を受光するメイン受光領域Mと、その両側においてサブスポットの戻り光を受光する2つのサブ受光領域E、Fとが構成され、2つのサブ受光領域E、Fはいずれも、光記録ディスクのトラッキング方向に対応する方向に2分割されている。また、メイン受光領域Mは、光記録ディスクのトラッキング方向に対応する方向およびそれと直交する方向に4分割されている。ここで、メイン受光領域M、およびサブ受光領域E、Fにおける受光量をMa〜Md、Ea、Eb、Fa、Fbで表したとき、トラッキングエラー信号生成回路10は、各受光領域での検出結果に以下の演算を施して、メインプッシュプル(MPP)およびサブプッシュプル(SPP)を求め、それに所定の係数Kを用いた演算を施すことにより、ディフェレンシャルプッシュプル(DPP)を求め、
MPP=(Mb+Mc)−(Ma+Md)
EPP=Ea−Eb
FPP=Fa−Fb
SPP=EPP+FPP
DPP=MPP−KSPP
=((Mb+Mc)−(Ma+Md))−K・((Ea−Eb)+(Fa−Fb))
このディフェレンシャルプッシュプルDPPをトラッキングエラー信号とする。
(サブスポット位置の設定例1)
図6(a)、(b)はそれぞれ、本形態の光記録ディスク装置においてDVD系の光記録ディスク11上にスポットを形成した様子を示す説明図、およびCD系の光記録ディスク12上にスポットを形成した様子を示す説明図である。図7(a)、(b)は各々、本形態の光記録ディスク装置において図6(a)、(b)に示す構成を採用したときに得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。なお、本例は、CD系の光記録ディスク11およびDVD系の光記録ディスク12のうち、差動プッシュプル法に用いるサブッシュプル信号の振幅が大きいCD系の光記録ディスク11のトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心がある例、例えば、CD系の光記録ディスク11およびDVD系の光記録ディスク12のうち、トラックピッチが広いCD系の光記録ディスク11のトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心がある例に相当する。
本形態の光記録ディスク装置1においては、図6(a)に示すように、メインスポットLMの径を小さくした分、サブスポット+LS、−LSの径が拡大される。このため、サブスポット+LS、−LSは、DVD系の光記録ディスク12では、複数のトラックに跨るように生成されるので、そのサブスポット+LS、−LSの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。但し、図6(b)に示すように、CD系の光記録ディスク11では、NA値が小さいため、メインスポットLMの径をそれほど小さくできず、サブスポット+LS、−LSの径については、メインスポットMの径よりもやや大きい程度にしか大きくならない。しかも、CD系の光記録ディスク11は、DVD系の光記録ディスク12に比較してトラックピッチが広い。それ故、CD系の光記録ディスク11の場合には、サブビーム+LS、−LSが複数のトラックに跨るように生成されず、かつ、その位置によっては、DPP法によりトラッキングエラー信号を生成しようとした際、SPP信号の振幅が大きく、適正なDPP信号が得られないことになる。なお、このようなCD系の光記録ディスク11は、DVD系の光記録ディスク12に比してDPP法に用いるSPP信号の振幅が大きい光記録ディスクともいえる。
そこで、本形態では、サブスポット+LS、−LSの位置については、図6(b)に示すように、CD光記録ディスク11のトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットLMの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポット+LS、−LSの中心が位置するように光学系を構成する。従って、図7(a)に示すように、DVD系の光記録ディスク12では、複数のトラックに跨るようにサブスポット+LS、−LSが生成されるので、そのサブスポット+LS、−LSの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。一方、CD系の光記録ディスク11では、通常のDPP法と同様、CD光記録ディスク11のトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットLMの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポット+LS、−LSの中心があるので、DPP法によりトラッキングエラー信号(DPP信号)を好適に得ることができる。また、本形態では、SPP信号がある程度以上の振幅をもっているので、かかるSPP信号を他の制御に用いることもできる。
(サブスポット位置の設定例2)
図8(a)、(b)はそれぞれ、別の条件で光記録ディスク装置においてDVD系の光記録ディスク11上にスポットを形成した様子を示す説明図、およびCD系の光記録ディスク12上にスポットを形成した様子を示す説明図である。図9(a)、(b)は各々、本形態の光記録ディスク装置において図8(a)、(b)に示す構成を採用したときに得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。なお、本例は、CD系の光記録ディスク11およびDVD系の光記録ディスク12のうち、差動プッシュプル法に用いるサブッシュプル信号の振幅が大きいCD系の光記録ディスク11のトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心がある例、例えば、CD系の光記録ディスク11およびDVD系の光記録ディスク12のうち、トラックピッチが広いCD系の光記録ディスク11のトラックピッチの0.25倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心がある例に相当する。
本形態の光記録ディスク装置1においても、図8(a)に示すように、メインスポットLMの径を小さくした分、サブスポット+LS、−LSの径が拡大されるため、DVD系の光記録ディスク12では、サブスポット+LS、−LSの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。これに対して、図8(b)に示すように、CD系の光記録ディスク11では、サブスポット+LS、−LSの径については、メインスポットMの径よりもやや大きい程度にしか大きくならず、かつ、トラックピッチが広い。
そこで、本形態では、サブスポット+LS、−LSの位置については、図8(b)に示すように、CD光記録ディスク11のトラックピッチの0.25倍の距離だけメインスポットLMの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポット+LS、−LSの中心が位置するように光学系を構成する。従って、図9(a)に示すように、DVD系の光記録ディスク12では、複数のトラックに跨るようにサブスポット+LS、−LSが生成されるので、そのサブスポット+LS、−LSの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。
一方、CD系の光記録ディスク11では、通常のDPP法と違って、サブスポット+LS、−LSの中心がCD光記録ディスク11のトラックピッチの0.25倍の距離しかメインスポットLMの中心からトラッキング方向にずれていないため、EPP信号とFPP信号が逆相、かつ、EPP信号とFPP信号はMPP信号と位相がずれているが、SPP信号の振幅が極めて小さく、かつ、安定しているため、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。
(サブスポット位置の他の設定例)
図10は、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0.75倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをトラッキング方向でずらしたときにCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。図11(a)、(b)は各々、本発明の参考例に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0倍および1倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをトラッキング方向でずらしたときにCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。
実施の形態1、2では、メインスポットの中心とサブスポットの中心とをCD系の光記録ディスク12のトラックピッチの0.5倍あるいは0.25倍の距離だけトラッキング方向でずらしたが、図10に示すように、メインスポットの中心とサブスポットの中心とをトラッキング方向でCD系の光記録ディスク12のトラックピッチの0.75倍の距離だけずらした場合でも、実施の形態2と略同等の結果を得ることができる。
ここで、トラッキング方向でメインスポットの中心とサブスポットの中心とをCD系の光記録ディスク12のトラックピッチを0〜0.25倍ずらした場合には、図9に示す結果と図11(a)に示す結果との間の結果を得ることができる。また、トラッキング方向でメインスポットの中心とサブスポットの中心とをCD系の光記録ディスク12のトラックピッチを0.25〜0.5倍ずらした場合には、図7に示す結果と図9に示す結果との間の結果を得ることができる。さらに、トラッキング方向でメインスポットの中心とサブスポットの中心とをCD系の光記録ディスク12のトラックピッチを0.5〜0.75倍ずらした場合には、図7に示す結果と図10に示す結果との間の結果を得ることができる。さらにまた、トラッキング方向でメインスポットの中心とサブスポットの中心とをCD系の光記録ディスク12のトラックピッチを0.75〜1倍ずらした場合には、図10に示す結果と図11(b)に示す結果との間の結果を得ることができる。これらの結果を検討すると、メインスポットの中心とサブスポットの中心とのトラッキング方向でのずれ量についてはCD系の光記録ディスク12のトラックピッチの0.2〜0.8倍の範囲が好ましい。
[実施の形態2]
図12(a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態2に係る光記録ディスクで用いられた回折素子の平面図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。なお、本形態および以下に説明するいずれの形態も、基本的な構成が実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して説明し、それらの説明を省略する。
実施の形態1では、図2(a)、(b)、(c)を参照して説明したように、回折素子8では、内側回折領域81が帯状に形成されていたが、本形態では、図12(a)に示すように、レーザ光源2から出射されたレーザ光L1、L2の入射領域80に、入射領域の少なくとも中心部を含む楕円あるいは長円状の内側回折領域81が形成それ、その周りには、内側回折領域81より0次光の透過率が高い外側領域82が形成されている。本形態においても、実施の形態1と同様、外側領域82は、回折格子の形成されていない非回折領域になっている。ここで、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811と、これらの溝部811の間に位置する突条部812とは幅寸法が等しく、溝部811と突条部812のデューティ比は50:50になっている。また、図12(b)に示すように、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811の深さ方向における中心位置(点線Cで示す)は、外側領域82(非回折領域)の表面と同一の高さ位置にある。
[実施の形態3]
図13(a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態3に係る光記録ディスクで用いられた回折素子の平面図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。実施の形態1、2では、図2(a)、(b)、(c)および図12(a)、(b)を参照して説明したように、回折素子8では、内側回折領域81が帯状、楕円状、長円状に形成されていたが、本形態では、図13(a)に示すように、レーザ光源2から出射されたレーザ光L1、L2の入射領域80に、入射領域の少なくとも中心部を含む円形の内側回折領域81が形成それ、その周りには、内側回折領域81より0次光の透過率が高い外側領域82が形成されている。本形態においても、実施の形態1、2と同様、外側領域82は、回折格子の形成されていない非回折領域になっている。ここで、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811と、これらの溝部811の間に位置する突条部812とは幅寸法が等しく、溝部811と突条部812のデューティ比は50:50になっている。また、図13(b)に示すように、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811の深さ方向における中心位置(点線Cで示す)は、外側領域82(非回折領域)の表面と同一の高さ位置にある。
[実施の形態4]
実施の形態1〜3では、内側回折領域81の周りには、内側回折領域81より0次光の透過率が高い外側領域82として、回折格子の形成されていない非回折領域が形成された構成であったが、外側領域82については、内側回折領域81よりも回折効率の低い外側回折領域として構成してもよい。この場合、内側回折領域81および外側領域82で回折格子を構成する複数の溝部と、該複数の溝の間に位置する突条部とのデューティ比が50:50であることが好ましく、かつ、内側回折領域81で回折格子を構成する複数の溝部811の深さ方向における中心位置は、外側領域82で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置と同一の高さ位置にあることが好ましい。
[実施の形態5]
(全体構成)
図14は、本発明の実施の形態5に係る光記録ディスク装置の要部の構成を模式的に示す説明図である。実施の形態1〜4は、CD系の光記録ディスク11、およびDVD系の光記録ディスク12の情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置を例に説明したが、同じDVD系の光記録ディスク12の情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置に本発明を適用してもよい。この場合、図14に示すように、レーザ光源2として、波長650nmのレーザ光L2を出射する半導体レーザ22のみを備えるものが用いられる他、光学系の構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する光学素子に同一の符号を付して図示することにそれらの説明を省略する。
本形態では、DVD系の光記録ディスク12の情報の記録および/または再生を行うが、同じDVD系でも、DVD−RAMではトラックピッチが1.30μm(ランド0.615μm+グルーブ0.615μm)であり、DVD±Rではトラックピッチが0.74μmであり、DVD−RAMとDVD±Rとではトラックピッチが相違している。従って、トラックピッチが狭いDVD±Rでは、複数のトラックに跨るように生成されるので、そのサブスポット+LS、−LSの位置がトラッキング方向においていずれの位置にあっても、DPP法によりトラッキングエラー信号を好適に得ることができる。但し、DVD−RAMの場合、トラックピッチが広いので、サブビーム+LS、−LSが複数のトラックに跨るように生成されず、かつ、その位置によっては、DPP法によりトラッキングエラー信号を生成しようとした際、DVD±Rに比してSPP信号の振幅が大きく、適正なDPP信号が得られないことになる。それ故、この種の光記録ディスク装置1では、トラックピッチが大きなDVD−RAMを基準にメインスポットとサブスポットの相対位置を規定すればよい。すなわち、トラックピッチが広いDVD−RAMのトラックピッチの0.25倍あるいは0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置にサブスポットの中心が位置するように光学系を構成すればよい。
本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置の要部の構成を模式的に示す説明図である。 (a)、(b)、(c)はそれぞれ、本発明で用いた回折素子の平面図、その回折素子に形成した回折格子の斜視図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。 本発明で用いた回折素子を透過前後における0次光の光強度分布の変化を示す説明図である。 (a)、(b)はそれぞれ、従来の光記録ディスク装置において光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図、および本発明を適用した光記録ディスク装置において光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図である。 DPP法の説明図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置において、CDのトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらした状態でDVD系の光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図、およびCD系の光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらしたときにDVD系の光記録ディスクおよびCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0.25倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらした状態でDVD系の光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図、およびCD系の光記録ディスク上にスポットを形成した様子を示す説明図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0.25倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらしたときにDVD系の光記録ディスクおよびCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。 本発明の実施の形態1に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0.75倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらしたときにCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。 (a)、(b)は各々、本発明の参考例に係る光記録ディスク装置においてCDのトラックピッチの0倍および1倍の距離だけメインスポットの中心とサブスポットの中心とをずらしたときにCD系の光記録ディスクから得られるMPP信号、EPP信号、FPP信号、SPP信号、DPP信号の波形図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態2に係る光記録ディスクで用いられた回折素子の平面図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ、本発明の実施の形態3に係る光記録ディスクで用いられた回折素子の平面図、および溝部の長さ方向に沿って回折素子を切断したときの断面図である。 本発明の実施の形態5に係る光記録ディスク装置の要部の構成を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1 光記録ディスク装置
2 レーザ光源
3 光検出器
8 回折素子
11 CD系の光記録ディスク
12 DVD系の光記録ディスク
81 内側回折領域
82 外側領域
811 溝部
812 突条部

Claims (7)

  1. トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置であって、
    レーザ光源と、光検出器と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を光記録ディスクに導く往路および前記光記録ディスクで反射した戻り光を光検出器に導く復路を構成する光学系と、前記光検出器での検出結果に基づいて差動プッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成回路とを有し、
    前記光学系は、前記往路の途中位置で前記レーザ光源から出射されたレーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域より0次光の透過率が高い外側領域とを備えた3ビーム生成用の回折素子を含み、
    当該回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクおよび前記第2の光記録ディスクのうち、差動プッシュプル法に用いるサブプッシュプル信号の振幅が大きい第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.2倍から0.8倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする光記録ディスク装置。
  2. トラックピッチが異なる第1の光記録ディスクおよび第2の光記録ディスクに対する情報の記録および/または再生を行う光記録ディスク装置であって、
    レーザ光源と、光検出器と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を光記録ディスクに導く往路および前記光記録ディスクで反射した戻り光を光検出器に導く復路を構成する光学系と、前記光検出器での検出結果に基づいて差動プッシュプル法によりトラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー信号生成回路とを有し、
    前記光学系は、前記往路の途中位置で前記レーザ光源から出射されたレーザ光の入射領域に、当該入射領域の少なくとも中心部を含む内側回折領域と、該内側回折領域より0次光の透過率が高い外側領域とを備えた3ビーム生成用の回折素子を含み、
    当該回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクおよび前記第2の光記録ディスクのうち、トラックピッチが広い第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.20倍から0.8倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする光記録ディスク装置。
  3. 請求項1または2において、前記回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.5倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする光記録ディスク装置。
  4. 請求項1または2において、前記回折素子により生成された3ビームは、前記第1の光記録ディスクのトラックピッチの0.25倍または0.75倍の距離だけメインスポットの中心からトラッキング方向にずれた位置に中心があるサブスポットを生成することを特徴とする光記録ディスク装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記第1の光記録ディスクはCD系ディスクであり、前記第2の光記録ディスクはDVD系ディスクであり、
    前記レーザ光源として、CD用の第1の波長のレーザ光を出射する第1のレーザ光源と、DVD用の第2の波長のレーザ光を出射する第2のレーザ光源とを備え、
    前記光学系において、前記往路および前記復路は前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光に対して共通に構成されていることを特徴とする光記録ディスク装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記回折素子では、前記外側領域は非回折領域であり、
    前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部と、該複数の溝の間に位置する突条部とのデューティ比が50:50であり、かつ、
    前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置は、前記非回折領域の表面と同一の高さ位置にあることを特徴とする光記録ディスク装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記回折素子では、前記外側領域は前記内側回折領域よりも回折効率の低い外側回折領域であり、
    前記内側回折領域および前記外側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部と、該複数の溝の間に位置する突条部とのデューティ比が50:50であり、かつ、前記内側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置は、前記外側回折領域で回折格子を構成する複数の溝部の深さ方向における中心位置と同一の高さ位置にあることを特徴とする光記録ディスク装置。
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