JP2007121837A - 顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】バーチャル顕微鏡システムにおいて、より多くの画像情報を有する画像データを取得することができると共に、より詳細に画像を観察することができるようにする。
【解決手段】顕微鏡システムは、ステージ20に載置された観察体19を複数の小区画に分割する処理や、設定された撮像条件に基づき小区画における観察体19を撮像し当該小区画における画像を取得する処理や、その撮像時の撮像パラメータを取得する処理や、取得された隣り合う小区画における画像を繋ぎ合わせる処理や、画像をモニター5に表示させる処理等を行うホストシステム2を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡システムに係る技術に関し、特に、観察体の顕微鏡画像の取得および取得された顕微鏡画像の表示に係る技術に関する。
顕微鏡を用いて観察体を観察する場合、一度に観察できる範囲(観察範囲)は主に対物レンズの倍率によって決定される。ここで、高倍率の対物レンズを使用すると、その観察範囲は観察体のごく一部分に限られてくる。
例えば細胞や組織診といった病理診断においては、診断箇所の見落としを防止するために観察体の全体像を把握したいという要請がある。また、情報処理技術の発達により、このような病理診断においても画像の電子情報化が促進されており、ビデオカメラ等を介して取り込む顕微鏡観察像についても旧来の銀塩フィルム並の高い解像度を得たいという要請がある。
これらの要望を実現するために、例えば、特許文献1、2、或いは3には、予め観察体の画像を小区画に分割し、当該小区画に対応する観察体の部分を高解像度の対物レンズで撮影し、得られた小区画毎の顕微鏡画像を繋ぎ合わせることにより、観察体の画像を再構築するシステムが開示されている。このような、いわゆるバーチャル顕微鏡システムを用いれば、実際に観察体が存在しない環境でも観察体の顕微鏡観察を行うことができ、また、画像処理技術の利用により、観察体を実体観察する行為と同様の次のような観察を行うことができる。
まず、低倍観察時には、例えば繋ぎ合わせた顕微鏡画像を縮小表示することで広画角の画像を提供する一方で、高倍観察時には、小区画毎に撮影された部分画像を表示することで高解像度の画像を提供することができる。
また、観察者によるX−Y方向操作(光軸に対して垂直な面上での水平方向の移動操作)に対応させて表示中の顕微鏡画像の表示範囲を移動させることができる。
このようなシステムでは、時間の制約にとらわれることなく観察体の診断が可能であり、また、顕微鏡画像を表している画像データを各人で共有しておくことにより同時に複数の診断者が例え異なる場所に在っても同一観察体の別々の箇所を観察することができる。
また、観察体の実体を使用してX−Y方向操作をしながら観察を行う際には、観察体の傾きなどにより生じるピントずれを補正しなければならないが、上述したようなシステムでは、常にピントがあった状態で観察を続けることができるため、観察効率が高まり、ピントずれによる観察漏れも減り、それだけ診断の信頼性も高くなる。
また、例えば病理診断者に対する教育の際において、従来では同一の観察体を複数作成して観察実習等の教育を行う必要があったのに対し、上述したようなシステムによれば、画像データを共有化できる利点を活かし、同一の観察体画像を用いた教育が可能となる。
更に、スライドガラスに封入した実体の観察体は、色褪せを生じさせてしまったり破損させてしまったりした場合には同じ状態のものを復元することは極めて困難であるが、画像データはバックアップが可能であるので、上述したようなシステムでは、同じ状態の観察体をいつでもどこででも観察することができる。
以上のように、バーチャル顕微鏡システムは、観察体の実体を用いる顕微鏡観察に対して、効率的であって高精度であり、高い信頼性を有している。
特開平9−281405号公報 特開平10−333056号公報 特表2002−514319号公報
ところで、上述のバーチャル顕微鏡システムにおいて、観察体を複数の小区画に分割したとき、各小区画における撮像対象の状態が大きく異なる場合がある。そのため、撮像対象とする複数の小区画に対し同一の撮像パラメータの下で撮像を行うと微細な画像情報が欠落する虞がある。例えば、蛍光を強く発生する核が含まれる小区画と、微弱な蛍光を発生するアクチンが含まれる小区画があるときに、核が含まれる小区画に適した撮像パラメータ(露光時間、ゲイン等)を設定し、これらの小区画を撮像した場合には、アクチンが含まれる小区画では画像情報が欠落することになる。特にバーチャル顕微鏡システムでは、実体を用いずに撮像により得られた画像データを用いてバーチャル観察を行うために、画像データとして画像情報をできる限り多く保持しておきたい。
本発明は、上記実情に鑑み、各小区画における観察体を撮像して得た画像を繋ぎ合わせることで観察体の画像を再構築する、いわゆるバーチャル顕微鏡システムにおいて、各小区画をそれぞれ適切な撮像パラメータの下で撮像して画像情報の欠落がない画像データを取得すると共に、繋ぎ合わされた画像が、一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表示させることができる、顕微鏡システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る顕微鏡システムは、 観察体が載置されるステージと、前記観察体を複数の小区画に分割する分割手段と、前記観察体の撮像時の撮像条件を設定する撮像条件設定手段と、前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき前記小区画における前記観察体を撮像し当該小区画における画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段が前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき前記小区画における前記観察体を撮像した時の撮像パラメータを取得する撮像パラメータ取得手段と、前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像を繋ぎ合わせる画像合成手段と、画像を表示する画像表示手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明の第2の態様に係る顕微鏡システムは、上記第1の態様において、前記撮像パラメータ取得手段により取得された前記小区画における撮像時の撮像パラメータに基づいて、前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像から得られた画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現されるように第1の画像処理を行う画像処理手段、を更に有することを特徴とする。
また、本発明の第3の態様に係る顕微鏡システムは、上記第2の態様において、画像の表示範囲を指定する画像表示範囲指定手段を更に有し、前記画像処理手段は、前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像から得られた画像における、前記画像表示範囲指定手段により指定された表示範囲に対し、前記第1の画像処理を行う、ことを特徴とする。
また、本発明の第4の態様に係る顕微鏡システムは、上記第1又は2の態様において、前記第1の画像処理が行われた画像の階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲を超えた場合、前記画像処理手段は、更に、前記第1の画像処理が行われた画像に対し、当該画像の階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲で表現されるように第2の画像処理を行う、ことを特徴とする。
また、本発明の第5の態様に係る顕微鏡システムは、上記第2乃至4の何れか一つの態様において、階調範囲を指定する階調範囲指定手段を更に有し、前記画像処理手段は、更に、前記第1又は前記第2の画像処理が行われた画像における前記階調範囲指定手段により指定された階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲で表現されるような画像を、前記第1の画像処理が行われた画像に対する第3の画像処理により取得する、ことを特徴とする。
また、本発明の第6の態様に係る顕微鏡システムは、上記第1乃至5の何れか一つの態様において、前記撮像手段は、前記小区画毎に、前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき当該小区画における前記観察体を異なる撮像パラメータの下で複数回撮像し当該小区画における画像を複数取得する、ことを特徴とする。
本発明によれば、各小区画における観察体を撮像して得た画像を繋ぎ合わせることで観察体の画像を再構築する、いわゆるバーチャル顕微鏡システムにおいて、各小区画をそれぞれ適切な撮像パラメータの下で撮像することにより画像情報の欠落がない画像データを取得することができる。また、繋ぎ合わされた画像の各小区画における画像が異なる撮像パラメータの下で得られたものであっても、その各小区画における画像ごとに撮像時の撮像パラメータが保持されているので、その撮像パラメータに基づく画像処理により、当該繋ぎ合わされた画像を一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表示させることができる。
また、その画像処理の範囲を例えば表示範囲に限ることにより、その表示範囲に含まれる小区画における画像(画像データ)が保持する画像情報を、より多く表示させることができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る顕微鏡システムの構成例を示す図である。
同図において、顕微鏡装置1には、透過観察用光学系として、透過照明用光源6と、透過照明用光源6の照明光を集光するコレクタレンズ7と、透過用フィルタユニット8と、透過視野絞り9と、透過開口絞り10と、コンデンサ光学素子ユニット11と、トップレンズユニット12とが備えられている。また、落射観察光学系として、落射照明用光源13と、コレクタレンズ14と、落射用フィルタユニット15と、落射シャッタ16と、落射視野絞り17と、落射開口絞り18とが備えられている。
また、これらの透過観察用光学系の光路と落射観察用光学系の光路とが重なる観察光路上には、観察体19が載置される、上下左右各方向に移動可能な電動ステージ20が備えられている。この電動ステージ20の移動の制御はステージX−Y駆動制御部21とステージZ駆動制御部22とによって行われる。なお、電動ステージ20は原点センサによる原点検出機能(不図示)を有しており、電動ステージ20に載置した観察体19の各部に対して座標を設定することができる。
また、観察光路上には、複数装着された対物レンズ23a、23b、…(以下、必要に応じて「対物レンズ23」と総称する)から観察に使用するものを回転動作により選択するレボルバ24と、観察方法(検鏡法)を切り替えるキューブユニット25と、観察光路を接眼レンズ26側とビデオカメラ3側とに分岐するビームスプリッタ27とが備えられている。更に、微分干渉観察用のポラライザー28、DIC(Differential Interference Contrast)プリズム29、及びアナライザー30は観察光路に挿入可能となっている。なお、これらの各ユニットは電動化されており、その動作は後述する顕微鏡コントローラ31によって制御される。
ホストシステム2に接続された顕微鏡コントローラ31は、顕微鏡装置1全体の動作を制御する機能を有するものであり、ホストシステム2からの制御信号に応じ、キューブユニット25やレボルバ24の制御や透過照明用光源6及び落射照明用光源13の調光を行うと共に、現在の顕微鏡装置1による観察状態(検鏡状態)をホストシステム2へ送出する機能を有している。また、顕微鏡コントローラ31はステージX−Y駆動制御部21及びステージZ駆動制御部22にも接続されており、電動ステージ20の制御もホストシステム2で行うことができる。
ビデオカメラ3によって撮像された観察体19の顕微鏡画像は、ビデオボード32を介してホストシステム2に取り込まれる。ホストシステム2は、カメラコントローラ33を介してビデオカメラ3に対して、自動ゲイン制御のON/OFF、ゲイン設定、自動露出制御のON/OFF、及び露光時間設定などの撮像条件設定機能を有する。また、ホストシステム2は、ビデオカメラ3から送られてきた顕微鏡画像とカメラコントローラ33から送られてきた撮像パラメータとを画像データファイルとしてデータ記録部4に保存することができる。データ記録部4に記録された画像データはホストシステム2によって読み出され、当該画像データで表される顕微鏡画像を、表示部であるモニター5に表示させることができる。
更に、ホストシステム2は、ビデオカメラ3によって撮像された画像のコントラストに基づいて合焦動作を行う、いわゆるビデオAF機能も提供する。
尚、ホストシステム2は、制御プログラムの実行によって顕微鏡システム全体の動作制御を司るCPU(中央演算装置)と、このCPUが必要に応じてワークメモリとして使用するメインメモリと、マウスやキーボード等といったユーザからの各種の指示(例えば撮像条件設定指示等)を取得するための入力部と、この顕微鏡システムの各構成要素との間で各種データの授受を管理するインタフェースユニットと、各種のプログラムやデータを記憶しておく例えばハードディスク装置などの補助記憶装置とを有する、ごく標準的な構成のコンピュータである。
次に、この顕微鏡システムの動作について説明する。
まず、図1に示した顕微鏡システムにて観察体19の顕微鏡画像データを取得する処理を説明する。
図2は、ホストシステム2によって行われる、その顕微鏡画像データ取得処理の処理内容を示すフローチャートである。尚、この処理は、ホストシステム2のCPUが所定の制御プログラムを実行することによって実現され開始される。また、この処理において、ユーザの指示や操作は、ホストシステム2が有する不図示の入力部に対して行われるものとする。
同図において、まず、S101では、観察体19の観察における撮像条件の設定指示をユーザから取得する処理が行われる。尚、撮像条件の設定としては、自動ゲイン制御のON/OFF、ゲイン設定、自動露出制御のON/OFF、及び露光時間設定などがあり、取得する画像毎の情報量を多くする場合には、取得する画像毎に例えば露光時間等を適切にするために、自動露出制御やマニュアル露出制御が行われる設定にすることが望ましい。本実施例では、このS101にて、自動露出制御が行われる設定指示が取得されたものとする。
S102では、顕微鏡コントローラ31へ指示を与え、レボルバ24を回転させて低倍の対物レンズ23aを選択させる処理が行われる。
S103では、このときにビデオカメラ3で撮像されている観察体19の顕微鏡画像のコントラストなどに基づいた合焦動作のための制御処理が行われる。
S104では、カメラコントローラ33へ指示を与え、観察体19の全体像をビデオカメラ3で撮像させる処理が行われる。
S105では、前ステップでの撮像によって得られた低解像度の顕微鏡画像をビデオカメラ3からホストシステム2へビデオボード32を介して取り込む処理が行われる。
S106では、前ステップで取り込まれた低解像度の顕微鏡画像に対し、高倍の対物レンズ23bを用いた観察体19の撮像時における視野(画角)領域に相当する小区画(以下「メッシュ」という)を定義する処理が行われる。本実施例では、l×n(l行n列)の矩形のメッシュを定義するものとする。尚、定義された各メッシュには一意に座標が付与される。
S107では、前ステップで定義されたメッシュによって分割された低解像度の顕微鏡画像の各部分領域に観察体19の部分の画像が含まれているかを判別し、高倍の対物レンズ23bを用いた撮像を行う対象のメッシュ(以下「撮像対象メッシュ」という)を決定する処理が行われる。この判別は、例えば、隣接画素の差分を算出することによって得られる観察体19の輪郭像(コントラスト像)の有無や、各メッシュの画像の色彩などに基づいて行うことができる。
S108では、顕微鏡コントローラ31へ指示を与え、レボルバ24を回転させて高倍の対物レンズ23bを選択させる処理が行われる。
S109では、S107にて決定された撮像対象メッシュのうち、撮像を未だ行っていないものが残されているか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合にはS110へ処理が進む。
S110では、顕微鏡コントローラ31へ指示を与え、未撮像である撮像対象メッシュの領域に表されている観察体19の部分が対物レンズ23bの直下に位置するように電動ステージ20を移動させる処理が行われる。
S111では、このときにビデオカメラ3で撮像されている観察体19の顕微鏡画像のコントラストに基づいた合焦動作のための制御処理が行われる。
S112では、顕微鏡コントローラ31へ指示を与え、ビデオカメラ3による撮像の処理が行われる。この際の撮像条件は、自動露出制御により、撮像対象であるメッシュ領域に対して最適な露出に設定される。
S113では、前ステップでの撮像によって得られた高解像度顕微鏡画像をビデオカメラ3からホストシステム2へビデオボード32を介して取り込むと共に、前ステップでの撮像時の撮像パラメータ(ビデオカメラ3のゲインや露光時間等)をカメラコントローラ33から取り込む処理が行われる。
S113の後は、S109へ処理が戻り、上述の処理が繰り返される。すなわち、これによって、S107にて決定された撮像対象メッシュ毎に、高解像度顕微鏡画像及び撮像時の撮像パラメータが取得される。
一方、S109の判定において、その判定結果がNoの場合、すなわち、全ての撮像対象メッシュについての撮像を済ませたと判定された場合には、S114へ処理が進む。
S114では、取得された各撮像対象メッシュにおける高解像度顕微鏡画像において、隣り合う撮像対象メッシュにおける高解像度顕微鏡画像を繋ぎ合わせて、観察体19の全体が表わされている高解像度広画角顕微鏡画像を作成する処理が行われる。
S115では、前ステップにて作成された高解像度広画角顕微鏡画像と、上記S105にて取り込まれた低解像度の顕微鏡画像と、上記S113にて取り込まれた各撮像対象メッシュにおける、高解像度顕微鏡画像及びその撮像時の撮像パラメータとを、1つの画像データファイルとして統合する処理が行われる。
S116では、前ステップにて統合された画像データファイルをデータ記録部4に記録する処理が行われる。
以上、この顕微鏡画像データ取得処理によれば、全ての撮像対象メッシュが一律に同一の撮像パラメータの下で撮像されるではなく、各撮像対象メッシュがそれぞれ適切な撮像パラメータの下で撮像されるようになるので、撮像対象メッシュ毎の高解像度顕微鏡画像として、画像情報の欠落のない画像を得ることができる。
図3は、この顕微鏡画像データ取得処理により作成された高解像度広画角顕微鏡画像の一例を示す図である。但し、同図は、S106で定義された全てのメッシュを撮像対象メッシュとした場合の例を示している。
同図に示した高解像度広画角顕微鏡画像は、メッシュM(1,1)〜メッシュM(l,n)(但し、同図ではl=6,n=12)の各撮像対象メッシュにおける高解像度顕微鏡画像を繋ぎ合わせた画像である。
尚、同図の例の場合、メッシュM(4,9)及びメッシュM(4,10)における観察体19の部分には輝度値の高い核が存在し、メッシュM(5,9)及びメッシュM(5,10)における観察体19の部分には核が存在せず、その様子は、同図の太線で囲むA領域の画像に表されている。
図4(a),(b) は、そのA領域に対応する、メッシュM(4,9)、メッシュM(4,10)、メッシュM(5,9)、及びメッシュM(5,10)の各メッシュにおける高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされた画像を示す図である。但し、同図(a) は全ての撮像対象メッシュを階調値が飽和しないように同一の撮像パラメータの下で撮像したときに得られた画像であり、同図(b) は、撮像対象メッシュ毎に階調値が飽和しないようにそれぞれ適切な撮像パラメータの下で撮像したときに得られた画像、すなわち、上記図2に示した処理によって得られた画像である。
同図(a)(b) の画像を比較すると、メッシュM(5,9)及びメッシュM(5,10)における画像の情報量が大きく異なることが確認できる。これは、撮像対象メッシュ毎にそれぞれ適切な撮像パラメータの下で撮像することによって、全ての撮像対象メッシュを同一の撮像パラメータの下で撮像することにより欠落してしまう画像情報を欠落することなく保持することができるからである。このように、この顕微鏡画像データ取得処理によれば、画像情報の欠落のない画像を得ることができる。
尚、本実施例に係る顕微鏡画像データ取得処理において、S101における撮像条件設定として、上述の自動露出制御やマニュアル露出制御の設定だけでなく、撮像対象メッシュ毎に短い露出時間で撮像し画像情報を積分する設定や、数パターンの露出時間で撮像する設定等を行うようにすることもできる。これによっても、画像情報の欠落のない画像を得ることができる。
次に、上述した顕微鏡画像データ取得処理の実行によってデータ記録部4に記録された画像データファイルにより表される顕微鏡画像のバーチャル観察を行うべく、モニター5にその顕微鏡画像を再生表示させるための処理を説明する。
図5は、ホストシステム2によって行われる、その顕微鏡画像再生表示処理の処理内容を示すフローチャートである。尚、この処理は、ホストシステム2のCPUが所定の制御プログラムを実行することによって実現され開始される。また、この処理において、ユーザの指示や操作は、ホストシステム2が有する不図示の入力部に対して行われるものとする。
同図において、まず、S151では、ユーザからの指示に応じて、データ記録部4に記録されている、顕微鏡画像が統合されている画像データファイルを読み出し、これに統合されている顕微鏡画像のうち、低解像度の顕微鏡画像をマクロ画像としてモニター5に表示させる処理が行われる。
S152では、前ステップで読み出された画像データファイルに統合されている各撮像対象メッシュにおける撮像パラメータ(例えば露出時間等)が異なるか否かを判定する。ここで、その判定結果がYesの場合にはS153へ処理が進み、Noの場合にS153をスキップする。
この判定において、撮像対象メッシュにおける撮像パラメータが異なる場合には、撮像対象メッシュ間における高解像度顕微鏡画像の輝度情報を相対的に観察することができない。そこで、その場合には、それを相対的に観察できるように次のS153の処理を行う。
すなわち、S153では、S151で読み出された画像データファイルに統合されている各撮像対象メッシュにおける撮像パラメータ(例えば露出時間やゲイン等)に基づいて、その画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像(全ての撮像対象メッシュを同一の撮像パラメータの下で撮像したときに得られる高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された画像)であるかのように表現されるように画像処理(例えば階調の正規化に係る画像処理)を行い、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存する処理が行われる。ここで保存される画像を、以下単に「第1の顕微鏡画像」という。
尚、本実施例では、このような画像処理を、各撮像対象メッシュにおける撮像パラメータに基づき行うが、例えば、高解像度広画角顕微鏡画像における各撮像対象メッシュ間の繋ぎ合わせ位置の階調値を取得し、その階調値に基づいて補正を行うことにより行うようにしてもよく、その他、同様の効果が得られるものであれば何れの処理方法を用いてもよい。また、このような画像処理を、各撮像対象メッシュにおける高解像度顕微鏡画像を繋ぎ合わせる時(図2のS115)に、行うようにしてもよい。また、本実施例において、この第1の顕微鏡画像も、上記の画像データファイルに統合するようにしても良い。
S153では、また、この第1の顕微鏡画像の階調範囲が、モニター5が表示可能な階調範囲(以下単に「表示階調範囲」という)を超えていた場合に限り、更に、その第1の顕微鏡画像に対し、当該画像の階調範囲が表示階調範囲で表現されるように階調値を圧縮する画像処理を行い、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存する処理も行われる。ここで保存される画像を、以下単に「第2の顕微鏡画像」という。
S154では、ユーザによるバーチャル観察における対物レンズ23の選択内容を取得する処理が行われる。
S155では、S152がYesであった場合にS153にて得られた第2の顕微鏡画像(但し第2の顕微鏡画像が取得されていない場合には第1の顕微鏡画像)から、或いは、S152がNoであった場合にS151にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像から、S154にて取得された選択内容に係る対物レンズ23に対応する解像度の顕微鏡画像(その選択内容に係る対物レンズ23での観察体19の撮像により得られる顕微鏡画像に対応する顕微鏡画像)を、リサイズ処理等の画像処理により取得して、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存する処理が行われる。ここで保存される画像を、以下単に「第3の顕微鏡画像」という。
S156では、前ステップにて取得された第3の顕微鏡画像から、S152にて取得された選択内容に係る対物レンズ23の倍率に対応する範囲の画像を取得し、これを上記のマクロ画像の部分拡大画像として当該マクロ画像と並べてモニター5に表示させる処理が行われる。これにより、ユーザは、表示されている顕微鏡画像を見てバーチャル観察を行うことができる。
S157では、ユーザによる階調範囲(ゲイン)を指定する操作(例えば階調範囲の上下限等を指定する操作)を、ホストシステム2が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合にはS158へ処理が進み、Noの場合にはS158をスキップする。
S158では、モニター5に部分拡大画像として表示されている画像において、当該画像における前ステップで検出された操作により指定された階調範囲(ゲイン)が表示階調範囲で表現されるように、S152がYesであった場合にS153にてホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存されている第1の顕微鏡画像に対する画像処理によって、或いは、S152がNoであった場合にS151にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像に対する画像処理によって、そのように表現された画像を取得し、当該画像を、モニター5に表示させる部分拡大画像として切り替え表示する処理が行われる。
これにより、例えばS152がYesの場合に、S153にて表示階調範囲で表現されるように第1の顕微鏡画像に対し階調値の圧縮(画像処理)が行われたとしても、S158では、その階調値の圧縮を行った後の第2の顕微鏡画像に対し階調値の伸張(画像処理)を行うのではなく、その階調値の圧縮を行う前の第1の顕微鏡画像に対し階調値の伸張(画像処理)を行うようにすることによって、より多くの画像情報を表示させることができ、より詳細に画像を観察することが可能になる。
S159では、ユーザによるX−Y位置の移動操作、すなわち、モニター5に上記の部分拡大画像として表示させる観察体19の表示部位の移動のための操作を、ホストシステム2が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合には、S160へ処理が進む。
S160では、上述のS155若しくは後述のS162にてホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存されている第3の顕微鏡画像が参照され、当該顕微鏡画像における、部分拡大画像としてモニター5に表示させる表示範囲を、前ステップにて検出された移動操作に応じた方向・量だけ移動させて、モニター5に切り替え表示させる処理が行われる。
このように、S160において、作業記憶領域に一時的に保存されている(キャッシュされている)第3の顕微鏡画像を利用して表示を行うようにすることにより、データ記録部4から画像データファイルを逐次読み出すようにする場合に比べ、画像表示のスムーズな切り替えが可能となる。
尚、S155(又は後述のS162)にて取得した第3の顕微鏡画像の全体を作業記憶領域に一時的に保存する代わりに、その顕微鏡画像のうちモニター5に表示されている部分画像の近傍の部分画像のみを作業記憶領域に保存しておくようにし、S160では、ユーザによるX−Y位置の移動操作に応じて、その近傍の部分画像を表示すると共に、改めてデータ記録部4から画像データファイルを読み出し、表示した部分画像の近傍の部分画像を改めて取得し作業記憶領域に保存しておくようにしてもよい。
このS160の後は、S157へ処理が戻る。
一方、S159の判定において、その判定結果がNoの場合、すなわち、ユーザによるX−Y位置の移動操作を検出していないと判定されたときは、S161へ処理が進む。
S161では、観察体19のバーチャル観察における対物レンズ23の選択内容の切り替えの指示を取得したか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合には、S162へ処理が進む。
S162では、S152がYesであった場合にS153にて得られた第2の顕微鏡画像(但し第2の顕微鏡画像が取得されていない場合には第1の顕微鏡画像)から、或いは、S152がNoであった場合にS151にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像から、S161にて取得された指示に応じた選択内容に係る対物レンズ23に対応する解像度の顕微鏡画像を、リサイズ処理等の画像処理により取得して、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に、既に保存されている第3の顕微鏡画像と差し替えて一時的に保存する処理が行われる。すなわち、本ステップで取得した画像を第3の顕微鏡画像として一時的に保存する処理が行われる。
S163では、前ステップにて取得された第3の顕微鏡画像から、S161にて取得された指示に応じた選択内容に係る対物レンズ23の倍率に対応する範囲の画像を取得し、そして、モニター5に部分拡大画像として表示されている画像を、本ステップで取得した画像に切り替え表示させる処理が行われる。
このS163の後は、S157へ処理が戻り、上述の処理が繰り返される。
一方、S161の判定において、その判定結果がNoの場合、すなわち、対物レンズ23の選択内容の切り替えの指示を取得していないと判定したときは、S157へ処理が戻り、上述した処理が繰り返される。
以上、この顕微鏡画像再生表示処理によれば、画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像が、異なる撮像パラメータの下での撮像により得られた高解像顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成されたものであっても、その画像データファイルに統合されている各高解像度顕微鏡画像の撮像パラメータを用いて画像処理を行うことによって、その高解像度広画角顕微鏡画像を同一の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表示させることができる。
また、部分拡大画像として画像が表示されているときに階調範囲を指定することによって、その画像における指定した階調範囲が表示階調範囲で表現されるように表示させることができ、画像を詳細に観察することができる。また、階調範囲を指定した際に表示されていた画像が、階調値の圧縮が行われた後の画像であったとしても、その階調値の圧縮を行う前の画像に対する画像処理により、上記のように表現された画像を得るようにしたので、より多くの画像情報を表示させることができ、より詳細に画像を観察することができる。
図6(a),(b),(c) は、この顕微鏡画像再生表示処理におけるS153の処理を、具体例を挙げて説明する図である。但し、ここでは、説明の便宜のため、画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像を、2つの小区画(撮像対象メッシュ)における高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された画像とする。また、画像データファイルに統合されている撮像対象メッシュ毎の撮像パラメータを、露出時間とゲインとする。
同図(a) は、画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像と、その画像のX Position−Intensityの関係とを示す図である。同図(a) に示したように、高解像度広画角顕微鏡画像は、撮像時の撮像パラメータが異なる2つの小区画M1,M2における高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された画像である。小区画M1における高解像度顕微鏡画像は、露出時間0.5[s]、ゲイン1×で撮像されたものであり、小区画M1における撮像パラメータは、露出時間0.5[s]、ゲイン1×である。一方、小区画M2における高解像度顕微鏡画像は、露出時間1[s]、ゲイン1×で撮像されたものであり、小区画M2における撮像パラメータは、露出時間1[s]、ゲイン1×である。
この場合、上記のS153では、まず、画像データファイルに統合されている小区画M1とM2における撮像パラメータに基づいて、同図(a) に示した高解像度広画角顕微鏡画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像(同一の撮像パラメータの下での撮像により得られた高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された画像)であるかのように表現されるように画像処理が行われる。
同図(b) は、そのような画像処理が行われたときの画像と、その画像のX Position−Intensityの関係とを示す図である。
本例の場合、ホワイトバランス等が固定であったとすると、小区画M2における画像は、単純に当該画像の階調を2倍にすることで、小区画M1における画像の撮像パラメータと同じ撮像パラメータで撮像された画像として扱うことができる。よって、同図(b) に示したように、小区画M2における画像の階調を2倍にすることで、M1とM2の小区画間における画像が連続的な画像となる。
S153では、また、このときの画像の階調範囲が表示階調範囲を超える場合に、更に、この画像、すなわち、同図(b) に示した画像に対し、当該画像の階調範囲が表示階調範囲(Display Range)で表現されるように、画像処理として階調値の圧縮が行われる。
同図(c) は、そのような画像処理が行われたときの画像と、その画像のX Position−Intensityの関係とを示す図である。
本例の場合、変換係数(ここでは0.5)を用いて同図(b) に示した画像の階調値が圧縮され、階調範囲(Display Range)で表現された画像が得られる。
図7(a),(b),(c) は、上記の顕微鏡画像再生表示処理におけるS158の処理を、具体例を挙げて説明する図である。
同図(a) は、S156(又はS163)の処理によってモニター5に表示されている画像と、その画像のX Position−Intensityの関係とを示す図である。
同図(b) は、S157においてユーザによる階調範囲(ゲイン)の指定が行われるときにモニター5に表示された表示ウィンドウを示す図である。
この表示ウィンドウには、S156(又はS163)の処理によってモニター5に表示されている画像(部分拡大画像として表示されている画像)と、その画像のX Position−Intensityの関係とが表示され、そのX Position−Intensityの関係が表示された部分には、ユーザによる階調範囲の指定操作によって上下する、階調範囲の上下限を表す2つの点線が示される。
ここで、ユーザにより同図(b) に示した2つの点線により表される階調範囲が指定されたとすると、S158では、表示ウィンドウに表示された画像において、当該画像における、その2つの点線により表される階調範囲が表示階調範囲で表現されるように、S152がYesであった場合にS153にてホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存されている第1の顕微鏡画像に対する画像処理によって、或いは、S152がNoであった場合にS151にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像に対する画像処理によって、そのように表現された画像を取得し、当該画像を、モニター5に表示させる部分拡大画像として切り替え表示する処理が行われる。
同図(c) は、そのような画像処理が行われたときの画像と、その画像のX Position−Intensityの関係とを示す図である。
同図(c) に示したように、指定された階調範囲が表示階調範囲で表現された画像が得られる。尚、指定された階調範囲以外の階調値は、表示階調範囲の最小値或いは最大値のいずれかとなり、いわゆる、つぶれるか或いは飽和する。
尚、図7(a),(b),(c) に示した例では、階調範囲の上下限を指定することによって階調範囲を指定するものであったが、例えば、異なる複数の階調範囲に対応するボタンを設けておき、このボタン操作に応じて階調範囲を指定するように構成することもできる。
図8(a),(b),(c),(d) は、そのようなボタン操作に応じて階調範囲を指定するようにした例を説明する図である。
同図(a) は、S157においてユーザによる階調範囲(ゲイン)の指定が行われるときにモニター5に表示された表示ウィンドウを示す図である。
同図(a) に示したように、本例の表示ウィンドウは、図7(b) に示した表示ウィンドウと一部異なる。すなわち、本例の表示ウィンドウには、S156(又はS163)の処理によってモニター5に表示されている画像(部分拡大画像として表示されている画像)と、その画像のヒストグラムと、階調範囲を指定するための3つのボタン41、42、43が表示される。ここで、ヒストグラムは、縦軸を階調、横軸を画素数としている。また、3つのボタン41、42、43は、表示階調範囲を3等分したときのそれぞれの階調範囲に対応して設けられたボタンである。すなわち、ボタン41は3等分されたうちの高輝度側の階調範囲を指定し、ボタン42は3等分されたうちの中輝度側の階調範囲を指定し、ボタン43は3等分されたうちの低輝度側の階調範囲を指定するものである。尚、同図(a) のヒストグラムにおける点線44、45は、3等分した階調範囲の境界を示すものである。
同図(a) に示した表示ウィンドウにおいて、ボタン41が操作(選択)されたとすると、ボタン41に対応する階調範囲が指定されたものとして、上述のS158の処理が行われる。
同図(b) は、このボタン41が操作されたときの表示ウィンドウを示す図である。同図(b) に示したように、同図(a) に示した表示ウィンドウに表示されていた画像が、当該画像におけるボタン41に対応する高輝度側の階調範囲が表示階調範囲で表現された画像へ切り替わる。また、このときには、モニター5に部分拡大画像として表示されている画像も併せて切り替わる。
これにより、ボタン41に対応する高輝度側の階調範囲が伸張されて表現された画像が表示されるようになるので、同図(a) に示した画像の高輝度側の階調範囲を詳細に観察することができる。但し、それ以外の階調範囲の部分は、階調値が表示階調範囲の最小値となるため、いわゆる、つぶれてしまう。
尚、同図(b) のヒストグラムにおける点線46、47、48は、同図(a) に示したヒストグラムを示している(同図(c),(d) においても同じ)。この点線46、47、48は、表示されないようにしてもよい。
同図(a) に示した表示ウィンドウにおいて、或いは、ボタン42が操作(選択)されたとすると、ボタン42に対応する階調範囲が指定されたものとして、上述のS158の処理が行われる。
同図(c) は、このボタン42が操作されたときの表示ウィンドウを示す図である。同図(c) に示したように、同図(a) に示した表示ウィンドウに表示されていた画像が、当該画像におけるボタン42に対応する中輝度側の階調範囲が表示階調範囲で表現された画像へ切り替わる。また、このときには、モニター5に部分拡大画像として表示されている画像も併せて切り替わる。
これにより、ボタン42に対応する中輝度側の階調範囲が伸張されて表現された画像が表示されるようになるので、同図(a) に示した画像の中輝度側の階調範囲を詳細に観察することができる。但し、それ以外の、低輝度側の階調範囲の部分は、階調値が表示階調範囲の最小値となるため、いわゆる、つぶれてしまい、高輝度側の階調範囲の部分は、階調値が表示階調範囲の最大値となるため、いわゆる、飽和してしまう。
同図(a) に示した表示ウィンドウにおいて、若しくは、ボタン43が操作(選択)されたとすると、ボタン43に対応する階調範囲が指定されたものとして、上述のS158の処理が行われる。
同図(d) は、このボタン43が操作されたときの表示ウィンドウを示す図である。同図(d) に示したように、同図(a) に示した表示ウィンドウに表示されていた画像が、当該画像におけるボタン43に対応する低輝度側の階調範囲が表示階調範囲で表現された画像へ切り替わる。また、このときには、モニター5に部分拡大画像として表示されている画像も併せて切り替わる。
これにより、ボタン43に対応する低輝度側の階調範囲が伸張されて表現された画像が表示されるようになるので、同図(a) に示した画像の低輝度側の階調範囲を詳細に観察することができる。但し、それ以外の階調範囲の部分は、階調値が表示階調範囲の最大値となるため、いわゆる、飽和してしまう。
以上、本実施例によれば、画像データファイルに、各小区画の高解像度顕微鏡画像の撮像時の撮像パラメータも併せて統合するようにしたので、撮像パラメータが同一でない高解像度顕微鏡画像を繋ぎ合わせる等して得られた画像を表示させる場合であっても、画像データファイルに統合されている撮像パラメータに基づく画像処理を行うことによって、その画像を、同一の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかように表示させることができる。
また、ユーザが所望の階調範囲を指定することによって、その階調範囲が表示階調範囲で表現されるように表示されるので、部分拡大画像として表示されている画像における指定した階調範囲を詳細に観察することができる。
尚、本実施例において、階調範囲を指定した場合には、図7(a),(b),(c) 、或いは、図8(a),(b),(c),(d) を用いて説明したように、指定された階調範囲が表示階調範囲で表現されるように画像処理が行われるものであり、指定された階調範囲以外の階調範囲は、いわゆる、つぶれるか飽和していた。ユーザの中には、例えば、一部の階調範囲については細かく観察したいものの、それ以外の階調範囲についても荒くてよいのである程度観察したいという場合もある。そこで、次に説明するように、表示階調範囲で表現させる、画像における階調範囲をフレキシブルに指定可能に構成することも可能である。
図9(a),(b) は、その画像における階調範囲をフレキシブルに指定可能にする表示ウィンドウの一例を示す図である。尚、同図(a) に示した表示ウィンドウは、図7(b) に示した表示ウィンドウに対応する。また、図9(a),(b) に示すM1及びM2は、2つの撮像対象メッシュに対応する。
図9(a) に示した表示ウィンドウが表示されているときに、ユーザがマウス等を用いて、表示ウィンドウに表示されているX Position−Intensityの関係を示すグラフ(例えばガンマ補正)を、観察したい階調範囲の程度に応じて所望の形状に変形させると、その変形されたグラフの形状に従って、表示ウィンドウに表示されている画像の階調範囲が変更されるように画像処理が行われ、表示ウィンドウに表示されていた画像と、部分拡大画像として表示されていた画像とが、その画像処理が行われた画像に切り替えられる。尚、この画像も、S152がYesであった場合にS153にてホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存されている第1の顕微鏡画像に対する画像処理によって、或いは、S152がNoであった場合にS151にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像に対する画像処理によって、得られるものである。
同図(b) は、このようにしてフレキシブルに階調範囲が指定された後の表示ウィンドウの一例を示している。この例の表示ウィンドウによれば、同図(a) に示した表示ウィンドウに表示されていたM2に対応する領域の画像を細かく観察することができると共に、M1に対応する領域の画像も荒くではあるが観察することができる。
或いは、このように図9(a),(b) を用いて説明したような構成以外にも、例えば、ユーザが、モニター5に表示されている部分拡大画像の一部の領域を指定することによって、その領域内の階調範囲が表示階調範囲で表現されるように画像処理が行われるように構成することも可能である。
次に、本発明の実施例2に係る顕微鏡システムについて説明する。
本実施例に係る顕微鏡システムは、実施例1に係る顕微鏡システムに対し、顕微鏡画像再生表示処理に係る動作のみが異なり、その他の構成及び動作は同じである。
すなわち、本実施例に係る顕微鏡システムでは、顕微鏡画像再生表示処理において、同一の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現するための画像処理を、画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像全体に対して行うのではなく、モニター5に表示させる範囲内の画像のみに対して行うものである。
図10は、本実施例に係る、ホストシステム2によって行われる、顕微鏡画像再生表示処理の処理内容を示すフローチャートである。尚、この処理も、ホストシステム2のCPUが所定の制御プログラムを実行することによって実現され開始される。また、この処理においても、ユーザの指示や操作は、ホストシステム2が有する不図示の入力部に対して行われるものとする。
同図において、まず、S171では、ユーザからの指示に応じて、データ記録部4に記録されている、顕微鏡画像が統合されている画像データファイルを読み出し、これに統合されている顕微鏡画像のうち、低解像度の顕微鏡画像をマクロ画像としてモニター5に表示させる処理が行われる。
S172では、ユーザによるバーチャル観察における対物レンズ23の選択内容を取得する処理が行われる。
S173では、S171にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像から、前ステップにて取得された選択内容に係る対物レンズ23に対応する解像度の顕微鏡画像(その選択内容に係る対物レンズ23での観察体19の撮像により得られる顕微鏡画像に対応する顕微鏡画像)を、リサイズ処理等の画像処理により取得して、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存する処理が行われる。ここで保存される画像を、以下単に「第4の顕微鏡画像」という。
S174では、まず、前ステップにて取得された第4の顕微鏡画像から、S172にて取得された選択内容に係る対物レンズ23の倍率に対応する範囲の画像を取得し、そして、S171で読み出された画像データファイルに統合されている対応する撮像対象メッシュにおける撮像パラメータ(例えば露出時間やゲイン等)に基づいて、その取得した画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現されるように画像処理(例えば階調の正規化に係る画像処理)を行い、これを上記のマクロ画像の部分拡大画像として当該マクロ画像と並べてモニター5に表示させる処理が行われる。但し、その画像処理が行われた画像の階調範囲が表示階調範囲を超えていた場合には、更に、その画像処理が行われた画像に対し、当該画像の階調範囲が表示階調範囲で表現されるように階調値を圧縮する画像処理を行い、これを上記のマクロ画像の部分拡大画像として当該マクロ画像と並べてモニター5に表示させる処理が行われる。これにより、ユーザは、表示されている顕微鏡画像を見てバーチャル観察を行うことができる。
S175では、ユーザによるX−Y位置の移動操作、すなわち、モニター5に上記の部分拡大画像として表示させる観察体19の表示部位の移動のための操作を、ホストシステム2が検出したか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合には、S176へ処理が進む。
S176では、上述のS173若しくは後述のS178にてホストシステム2の所定の作業記憶領域に一時的に保存されている第4の顕微鏡画像が参照され、当該顕微鏡画像における、部分拡大画像としてモニター5に表示させる表示範囲を、前ステップにて検出された移動操作に応じた方向・量だけ移動させて、新たな表示範囲となる画像を取得し、そして、S171で読み出された画像データファイルに統合されている対応する撮像対象メッシュにおける撮像パラメータに基づいて、その取得した画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現されるように画像処理を行い、これを部分拡大画像としてモニター5に切り替え表示させる処理が行われる。但し、その画像処理が行われた画像の階調範囲が表示階調範囲を超えていた場合には、更に、その画像処理が行われた画像に対し、当該画像の階調範囲が表示階調範囲で表現されるように階調値を圧縮する画像処理を行い、これを部分拡大画像としてモニター5に切り替え表示させる処理が行われる。
このように、S176において、作業記憶領域に一時的に保存されている(キャッシュされている)第4の顕微鏡画像を利用することによって、データ記録部4から画像データファイルを逐次読み出すようにする場合に比べ、画像表示のスムーズな切り替えが可能となる。
尚、S173(又は後述のS178)にて取得した第4の顕微鏡画像の全体を作業記憶領域に一時的に保存する代わりに、その顕微鏡画像のうちモニター5に表示されている部分画像の近傍の部分画像のみを作業記憶領域に保存しておくようにし、S176では、ユーザによるX−Y位置の移動操作に応じて、その近傍の部分画像を利用して処理を行うと共に、改めてデータ記録部4から画像データファイルを読み出し、表示した部分画像の近傍の部分画像を改めて取得し作業記憶領域に保存しておくようにしてもよい。
このS176の後は、S175へ処理が戻る。
一方、S175の判定において、その判定結果がNoの場合、すなわち、ユーザによるX−Y位置の移動操作を検出していないと判定されたときは、S177へ処理が進む。
S177では、観察体19のバーチャル観察における対物レンズ23の選択内容の切り替えの指示を取得したか否かを判定する処理が行われる。ここで、その判定結果がYesの場合には、S178へ処理が進む。
S178では、S171にて読み出された画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像から、前ステップにて取得された選択内容に係る対物レンズ23に対応する解像度の顕微鏡画像(その選択内容に係る対物レンズ23での観察体19の撮像により得られる顕微鏡画像に対応する顕微鏡画像)を、リサイズ処理等の画像処理により取得して、これをホストシステム2の所定の作業記憶領域に、既に保存されている第4の顕微鏡画像と差し替えて一時的に保存する処理が行われる。すなわち、本ステップで取得した画像を第4の顕微鏡画像として一時的に保存する処理が行われる。
S179では、前ステップにて取得された第4の顕微鏡画像から、S179にて取得された指示に応じた選択内容に係る対物レンズ23の倍率に対応する範囲の画像を取得し、そして、S171で読み出された画像データファイルに統合されている対応する撮像対象メッシュにおける撮像パラメータに基づいて、その取得した画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現されるように画像処理を行い、これを部分拡大画像としてモニター5に切り替え表示させる処理が行われる。但し、その画像処理が行われた画像の階調範囲が表示階調範囲を超えていた場合には、更に、その画像処理が行われた画像に対し、当該画像の階調範囲が表示階調範囲で表現されるように階調値を圧縮する画像処理を行い、これを部分拡大画像としてモニター5に切り替え表示させる処理が行われる。
このS179の後は、S175へ処理が戻り、上述の処理が繰り返される。
一方、S177の判定において、その判定結果がNoの場合、すなわち、対物レンズ23の選択内容の切り替えの指示を取得していないと判定したときは、S175へ処理が戻り、上述の処理が繰り返される。
以上、この顕微鏡画像再生表示処理によれば、表示範囲の画像のみに対して、一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現され且つそれが表示階調範囲で表現されるように画像処理が行われるようになる。これにより、表示範囲の画像の階調範囲は、その表示範囲の画像を含む全体画像の階調範囲に比べて小さくなることから、表示範囲の画像のみに対して上記の画像処理を行うことによって、より多くの画像情報を表示させることができ、より詳細に画像の観察を行うことができる。
図11(a),(b),(c) は、この顕微鏡画像再生表示処理の一部を、具体例を挙げて説明する図である。但し、ここでは、説明の便宜のため、画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像を、4つの小区画(撮像対象メッシュ)M1,M2,M3,M4における高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された画像とする。また、各小区画における撮像パラメータは、異なるものとするが、M1、M2、M3、M4における高解像度顕微鏡画像の階調をそれぞれ、1倍、2倍、3倍、4倍することによって、同一の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像として取り扱うことのできるものとする。
同図(a) は、S173の処理によって得られた第4の顕微鏡画像を示す図である。ここで、S174の処理が開始され、表示範囲の画像がM3及びM4に対応する領域の画像とされた場合、このM3及びM4に対応する領域の画像が、一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現され且つそれが表示階調範囲で表現されるように、このM3及びM4に対応する領域の画像に対し画像処理が行われる。
同図(c) は、そのような画像処理が行われたときのM1乃至M4に対応する領域の画像を示す図である。
これに対し、同図(b) は、同図(a) に示した第4の顕微鏡画像に対し、当該画像が、一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現され且つそれが表示階調範囲で表現されるように画像処理を行った後に、M3及びM4に対応する領域の画像を表示範囲とした場合の、M1乃至M4に対応する領域の画像を示す図である。
同図(b) に示した表示領域の画像と、同図(c) に示した表示領域の画像とを比較すると、同図(c) に示した表示領域の画像の方が、より詳細に画像情報が表示されるようになる。これは、画像処理対象となる画像の階調範囲として、M1乃至M4に対応する領域の画像の階調範囲に比べ、M3及びM4に対応する領域の画像の階調範囲の方が小さいからであり、そのような小さい階調範囲の画像の階調範囲を表示階調範囲で表現されるように画像処理を行うことによって、より多くの画像情報を表示させることができ、より詳細に画像を観察することができる。
以上、本実施例によれば、一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現され且つそれが表示階調範囲で表現されるようにするための画像処理を、表示範囲の画像のみに対して行うようにすることによって、より多くの画像情報を表示させることができ、より詳細に画像を観察することができる。
尚、本実施例においても、実施例1と同様に、図7(a),(b),(c) 、或いは、図8(a),(b),(c),(d) を用いて説明したように、階調範囲の指定に応じて、部分拡大画像として表示されている画像における指定された階調範囲が表示階調範囲で表現されるように表示させる処理を行うように構成することもできる。或いは、図9(a),(b) を用いて説明したように、階調範囲をフレキシブルに指定できるように構成することも可能である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良・変更が可能である。
例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡画像データ取得処理では、1つの撮像対象メッシュに対して1つの高解像度顕微鏡画像を取得するものであったが、例えば、1つの撮像対象メッシュに対して撮像パラメータが異なる複数の高解像度顕微鏡画像を取得するように構成することもできる。この場合には、顕微鏡画像データ取得処理において、1つの撮像対象メッシュに対する合焦動作後、ユーザによる撮像条件の設定指示に基づいて異なる撮像パラメータ(例えば異なる露光時間等)の下での撮像を複数回行って、撮像パラメータが異なる複数の高解像顕微鏡画像を取得すると共に、その高解像度顕微鏡画像毎の撮像時の撮像パラメータを取得する。そして、撮像対象メッシュ毎に得られた、撮像パラメータが異なる複数の高解像度顕微鏡画像とその高解像度顕微鏡画像毎の撮像パラメータとを、画像データファイルに併せて統合するようにする。尚、このようにした場合、画像データファイルに統合される高解像度広画角顕微鏡画像は、例えば、各撮像対象メッシュにおける適切な撮像パラメータの下での撮像により得られた高解像度顕微鏡画像(画像情報を最も多く有している高解像度顕微鏡画像)が繋ぎ合わされて作成された画像となる。
また、例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡システムにおいては、合焦動作を、ホストシステム2が提供するビデオAF機能を用いて実現しているが、その他の周知の合焦手段を用いてよく、或いは、マニュアルにより合焦動作を行うようにしてもよい。
また、例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡システムにおいては、顕微鏡装置1として正立顕微鏡装置を採用していたが、その代わりに、倒立顕微鏡装置を採用することももちろん可能であり、また、顕微鏡装置を組み込んだライン装置といった各種システムに本実施例を適応することも可能である。
また、例えば、上述した各実施例においては、顕微鏡システムで撮像した顕微鏡画像を同一の顕微鏡システムで再生表示するようにしていたが、この代わりに、この顕微鏡システムを離れた場所に個々に設置し、一方の顕微鏡システムで生成した顕微鏡画像の画像データファイルを他方の顕微鏡システムまで通信回線を利用して伝送し、当該他方の顕微鏡システムにおいて当該画像データファイルで表わされている顕微鏡画像の再生表示を行うようにすることも可能である。
また、例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡システムにおいては、撮影装置として、ビデオカメラを適用したが、CCDやラインセンサ等といった周知の画像取込装置を適用することも可能である。
また、例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡システムは、顕微鏡システム全般に適用することも可能である。特に生細胞観察を行うときによく行われるタイムラプス観察において、各実施例に係る処理の一部或いは全部を利用して、タイムラプスの観察位置を決めるようにすることも可能である。
また、例えば、上述した各実施例に係る顕微鏡画像再生表示処理において、画像データファイルに統合されている各小区画における撮像パラメータが異なる場合であっても、その画像データファイルに統合されている高解像度広画角顕微鏡画像、すなわち、撮像パラメータが異なる各高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされて作成された高解像度広画角顕微鏡画像をそのまま表示するようにすることも可能である。
ところで、上述の図2、図5、及び図10にフローチャートとして示した処理を、上述の標準的な構成のコンピュータのCPUに行わせるための制御プログラムを作成してコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録させておき、そのプログラムを記録媒体からコンピュータに読み込ませてCPUで実行させるようにしても、本発明の実施は可能である。
記録させた制御プログラムをコンピュータで読み取ることの可能な記録媒体としては、例えば、コンピュータに内蔵若しくは外付けの付属装置として備えられるROMやハードディスク装置などの記憶装置、コンピュータに備えられる媒体駆動装置へ挿入することによって記録された制御プログラムを読み出すことのできるフレキシブルディスク、MO(光磁気ディスク)、CD−ROM、DVD−ROMなどといった携帯可能記録媒体等が利用できる。
また、記録媒体は通信回線を介してコンピュータと接続される、プログラムサーバとして機能するコンピュータシステムが備えている記憶装置であってもよい。この場合には、制御プログラムを表現するデータ信号で搬送波を変調して得られる伝送信号を、プログラムサーバから伝送媒体である通信回線を通じてコンピュータへ伝送するようにし、コンピュータでは受信した伝送信号を復調して制御プログラムを再生することでこの制御プログラムをコンピュータのCPUで実行できるようになる。
実施例1に係る顕微鏡システムの構成例を示す図である。 ホストシステムによって行われる顕微鏡画像データ取得処理の処理内容を示すフローチャートである。 顕微鏡画像データ取得処理により作成された高解像度広画角顕微鏡画像の一例を示す図である。 (a),(b) は、A領域に対応する4つのメッシュにおける高解像度顕微鏡画像が繋ぎ合わされた画像を示す図である。 実施例1に係る、ホストシステムによって行われる顕微鏡画像再生表示処理の処理内容を示すフローチャートである。 (a),(b),(c) は、顕微鏡画像再生表示処理におけるS153の処理を具体例を挙げて説明する図である。 (a),(b),(c) は、顕微鏡画像再生表示処理におけるS158の処理を具体例を挙げて説明する図である。 (a),(b),(c),(d) は、ボタン操作に応じて階調範囲を指定するようにした例を説明する図である。 (a),(b) は、階調範囲をフレキシブルに指定可能にする表示ウィンドウの一例を示す図である。 実施例2に係る、ホストシステムによって行われる顕微鏡画像再生表示処理の処理内容を示すフローチャートである。 (a),(b),(c) は、実施例2に係る顕微鏡画像再生表示処理の一部を、具体例を挙げて説明する図である。
符号の説明
1 顕微鏡装置
2 ホストシステム
3 カメラ
4 データ記録部
5 モニター
6 透過照明用光源
7 コレクタレンズ
8 透過用フィルタユニット
9 透過視野絞り
10 透過開口絞り
11 コンデンサ光学素子ユニット
12 トップレンズユニット
13 落射照明用光源
14 コレクタレンズ
15 落射用フィルタユニット
16 落射シャッタ
17 落射視野絞り
18 落射開口絞り
19 観察体
20 電動ステージ
21 ステージX−Y駆動制御部
22 ステージZ駆動制御部
23 対物レンズ
24 レボルバ
25 キューブユニット
26 接眼レンズ
27 ビームスプリッタ
28 ポラライザー
29 DIC(Differential Interference Contrast)プリズム
30 アナライザー
31 顕微鏡コントローラ
32 ビデオボード
33 カメラコントローラ
41、42、43 ボタン
44、45、46、47、48 点線

Claims (6)

  1. 観察体が載置されるステージと、
    前記観察体を複数の小区画に分割する分割手段と、
    前記観察体の撮像時の撮像条件を設定する撮像条件設定手段と、
    前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき前記小区画における前記観察体を撮像し当該小区画における画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段が前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき前記小区画における前記観察体を撮像した時の撮像パラメータを取得する撮像パラメータ取得手段と、
    前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像を繋ぎ合わせる画像合成手段と、
    画像を表示する画像表示手段と、
    を有することを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記撮像パラメータ取得手段により取得された前記小区画における撮像時の撮像パラメータに基づいて、前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像から得られた画像に対し、当該画像が一定の撮像パラメータの下での撮像により得られた画像であるかのように表現されるように第1の画像処理を行う画像処理手段、
    を更に有することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
  3. 画像の表示範囲を指定する画像表示範囲指定手段を更に有し、
    前記画像処理手段は、前記撮像手段により取得された隣り合う前記小区画における画像から得られた画像における、前記画像表示範囲指定手段により指定された表示範囲に対し、前記第1の画像処理を行う、
    ことを特徴とする請求項2記載の顕微鏡システム。
  4. 前記第1の画像処理が行われた画像の階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲を超えた場合、前記画像処理手段は、更に、前記第1の画像処理が行われた画像に対し、当該画像の階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲で表現されるように第2の画像処理を行う、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の顕微鏡システム。
  5. 階調範囲を指定する階調範囲指定手段を更に有し、
    前記画像処理手段は、更に、前記第1又は前記第2の画像処理が行われた画像における前記階調範囲指定手段により指定された階調範囲が、前記画像表示手段が表示可能な階調範囲で表現されるような画像を、前記第1の画像処理が行われた画像に対する第3の画像処理により取得する、
    ことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の顕微鏡システム。
  6. 前記撮像手段は、前記小区画毎に、前記撮像条件設定手段により設定された撮像条件に基づき当該小区画における前記観察体を異なる撮像パラメータの下で複数回撮像し当該小区画における画像を複数取得する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の顕微鏡システム。
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