JP2007120595A - バタフライバルブ - Google Patents

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Seiji Yamashita
清二 山下
Yoshito Ozaki
義人 尾崎
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Abstract

【課題】バタフライバルブの閉止時に流体圧力によって弁体にたわみが発生した場合に、弁体の弁軸孔と弁軸との間隙に流体が漏れ入ることを防止するバタフライバルブを提供する。
【解決手段】中空筒状のバルブ本体1の内周面に嵌着されるシートリング2と、シートリング2の貫通孔10、11を貫通してバルブ本体1に支持される弁軸3と、弁軸3を弁軸孔15に取り付けて支承される円板状の弁体4とを有し、弁軸3の回動とともに弁体4を回動させて開閉を行うバタフライバルブにおいて、弁体4の弁軸3受口に耐腐食性の弁体ブッシュ5を装着し、一方、弁軸3には耐腐食性の弁軸ブッシュ14を装着する。弁体ブッシュ5の内側には弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5間をシールする第一シール部材16を、また、弁体ブッシュ5の外側には弁体ブッシュ5と弁体4間をシールする第二シール部材17を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、化学工場、上下水道、農業・水産などの配管ラインに好適に使用されるバタフライバルブに関するものであり、さらに詳しくは、バタフライバルブの閉止時に流体圧力によって弁体にたわみが発生した場合に弁体の弁軸孔と弁軸との間隙に流体が漏れ入ることを防止し、弁軸が接液することがなく流体による弁軸の腐食を防止するバタフライバルブに関するものである。
従来の樹脂製のバタフライバルブは、図6に示すように中空筒状のバルブ本体51と、バルブ本体51の内周面に嵌着される環状のシートリング52と、シートリング52を貫通してバルブ本体51に支持される弁軸53と、弁軸孔54に弁軸53を貫通して弁軸53に支承される弁体55とを有し、弁軸53の回動により弁体55を回動させてシートリング52に圧接、離間させることで流体の流路の開閉を行うものが一般的であった。この場合、弁軸53とシートリング52とのシールが充分に行なわれないと、高い流体圧力が加わった状態で連続して開閉を行うことによりシートリング52と弁軸53との軸封部56から流体が漏洩し、シートリング裏57、すなわちシートリング52とバルブ本体51の間に流体が入り込み、滞留することでシートリング52の内径方向への膨らみによる縮径が発生し、操作トルクの上昇や弁体55が閉まらなくなる恐れがあるという問題があった。また樹脂製バタフライバルブは、大口径になるにつれてバルブが閉止時に加わる流体圧力によって弁体55のたわみ(図7参照)が大きくなり、このたわみにより、流体圧力が加わった上流側(図7では右側)の弁体55の外周縁58は内径方向へ引っ張られることで、通常圧接されている上流側の弁体55の外周縁58とシートリング52は離れてしまい、間隙59が発生することがあり(図8参照)、この間隙59から弁軸孔54と弁軸53との間隙60に流体が漏れ入る恐れがあった。このとき、弁軸孔54と弁軸53との間隙60に流体が漏れ入ったとしても、流体圧力が加わっていない下流側(図6では左側)は弁体55とシートリング52とが強く圧接してシールされているので、バルブから流体が漏洩することはないが、流体により弁軸53に腐食が発生する恐れがあり、特に流体が腐食性流体の場合、腐食性流体が金属製の弁軸53を腐食させ、バルブの耐久性が劣化したり破損する恐れがあるという問題があった。
また、金属製のバタフライバルブの場合は、弁軸53が弁体55を貫通されずに弁体55の上下に対向した位置に設けられた弁軸孔54に弁軸53を取り付ける構成であるため、樹脂製の場合と同様にシートリング52と弁軸53との軸封部56からの流体の漏洩の恐れや、樹脂製ほどではないが大口径になるにつれてバルブが閉止時に加わる流体圧力によって弁体55にたわみが発生するため、弁体55とシートリング52の間隙59から弁軸孔54と弁軸53との間隙60に流体が漏れ入る恐れがあった。金属製の場合、弁体55にライニングを施して腐食性流体に用いるが、腐食性流体が漏れ入る部分は通常ライニングが施されていないため、金属製の弁軸を腐食させ、バルブの耐久性が劣化したり破損する恐れがあるという問題があった。
上記従来バタフライバルブの問題点である軸封部から流体が漏洩することを解決した軸封構造が特許文献1に開示されている。これは図9に示すように、弁箱70の内部に薄肉金属材からなる円筒状の弁箱シート71を流路軸心と同心状に配置し、弁箱70のボス部72および弁箱シート71の貫通孔78に挿通して弁棒73を配置し、弁箱シート71内に弁体74を弁棒73の軸心廻りに回転自在に設け、弁棒73の軸心方向における弁体74の両側に金属材からなる弁体側軸封シール材75を弁棒73の周囲に設け、弁箱シート71の内周面に水密に摺接する金属材からなる弁体シート76を弁体74の周縁部に沿って両側の弁体側軸封シール材75間に設け、ボス部72に弁棒73を回転自在に保持するブッシュ77を挿入し、弁箱シート71の貫通孔78に弁箱シート71と弁体側軸封シール材75に当接するリング状の弾性材からなる弁箱側軸封シール材79を配置し、ブッシュ77の下端に弁箱側軸封シール材79と弁棒73との間に配置するシール材押圧部80を設け、弁箱側軸封シール材79の内周にテーパ面を成形し、シール材押圧部80の外周部にテーパ面を成形し、弁箱側軸封シール材79とシール材押圧部80とを双方のテーパ面で当接させて配置し、ボス部72にブッシュ77を介してシール材押圧部80を弁箱側軸封シール材79に押圧する締付手段を設けたものであり、この締付手段とは、ブッシュ77の上端側に配置された押さえ板81を締付ボルト82で締付けることで、押さえ板81、ブッシュ77を介してシール材押圧部80で弁箱側軸封シール材79を押圧するものであった。その効果は、内部流路を流れる流体が弁棒73の周囲において漏水を防止することができるものであった。
特開2002−106725号公報
しかしながら、前記従来のバタフライ弁の軸封構造においても、バルブが閉止時に加わる流体圧力によって弁体74にたわみが発生した場合、弁体74と弁体側軸封シール材75および弁箱側軸封シール材79の間隙から流体が漏れ入る恐れがあり、特に流体が腐食性流体の場合、金属製の弁軸を腐食させ、バルブの耐久性が劣化したり破損の恐れがあるという問題があった。また、軸封構造を形成するための部品点数が多く組立て作業が煩雑になり、組立てに時間がかかるという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、バタフライバルブの閉止時に流体圧力によって弁体にたわみが発生した場合に、弁体の弁軸孔と弁軸との間隙に流体が漏れ入ることを防止するバタフライバルブを提供することである。
本発明の構成を、図1及び図3を参照して説明すると、中空筒状のバルブ本体1の内周面に嵌着されるシートリング2と、シートリング2の貫通孔10、11を貫通してバルブ本体1に支持される弁軸3と、弁軸3を弁軸孔15に取り付けて支承される円板状の弁体4とを有し、弁軸3の回動とともに弁体4を回動させて開閉を行うバタフライバルブにおいて、弁体4の弁軸3受口に耐腐食性の弁体ブッシュ5が装着され、一方、弁軸3には耐腐食性の弁軸ブッシュ14が装着され、弁体ブッシュ5の内側には弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5間をシールする第一シール部材16が、また、弁体ブッシュ5の外側には弁体ブッシュ5と弁体4間をシールする第二シール部材17が設けられていることを第1の特徴とする。
また、前記弁軸ブッシュ14が弁軸3に密着していることを第2の特徴とする。
また、前記弁軸ブッシュ14が熱収縮性チューブであることを第3の特徴とする。
また、前記弁軸ブッシュ14および/または弁体ブッシュ5がポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシルアルカンまたはポリプロピレン、ポリエチレン製であることを第4の特徴とする。
さらに、前記弁体4が手動式、空動式及び電動式のいずれか1つの駆動によって回動されることを第5の特徴とする。
本発明において、弁軸ブッシュ14は、弁軸3と弁軸ブッシュ14間に流体が漏れ入ることがなく、第一シール部材16が弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5間をシールできるものであればその形状や軸方向の幅や個数は特に限定されない。また、弁軸ブッシュ14の軸方向の幅は、弁軸3全体を覆うように設けても良く、シートリング2の各貫通孔10、11間を網羅する幅でも良く、シートリング2が弁軸3に当接する部分から第一シール部材16が位置する範囲までを網羅する幅でも良い。このうち、弁軸ブッシュ14をシートリング2が弁軸3に当接する部分から第一シール部材16が位置する範囲までを網羅する幅で設けると、流体は耐腐食性の弁軸ブッシュ14に接液することはあっても弁軸3に接液することはないので弁軸3の腐食を防止することができ、シートリング2と弁軸3間の良好なシール性を保持させることができ、弁軸3へ装着する作業も容易であるため好適である。
本発明の弁軸ブッシュ14は、弁軸3に密着させることが好ましい。これは、弁軸ブッシュ14と弁軸3間を確実にシールさせて両者間に流体が漏れ入ること防止できると共に、弁軸3から弁軸ブッシュ14が外れないことで弁軸3を弁体4やシートリング2等と組立てる際に弁軸ブッシュ14が組立ての邪魔にならず、容易に組立ができるので好適である。
また、弁軸ブッシュ14は、熱収縮性チューブであることが好ましい。弁軸ブッシュ14が熱収縮性チューブであれば、弁軸3にセットして加熱収縮させることにより弁軸ブッシュ14を弁軸3に密着させることができるため、手間をかけずに容易にバタフライバルブを組立てることができるので好適である。
また、弁軸ブッシュ14の外表面は表面粗さが低いことが好ましく、具体的には表面粗さが0.1μm〜6.3μmの範囲であることが好ましい。弁軸ブッシュ14の外表面の表面粗さが低いことにより、弁軸ブッシュ14とシールする第一シール部材16やシートリング2とのシール性を向上させると共に、弁体4にたわみが発生した場合に弁体ブッシュ5が受口18内を移動することにより第一シール部材16のシールポイントがずれたとしても、第一シール部材16は弁軸ブッシュ14外表面を摺動して適切なシール位置に移動するときに摺動時の抵抗が少ないので、たわみが発生していない場合と同様にシール性を保持することができる。
本発明において、弁体ブッシュ5は、内側で弁軸3との間を第一シール部材16でシールされ、外側で弁体4との間を第二シール部材17でシールされる構成であれば、形状は特に限定されないが、円筒形状の弁体ブッシュの内側と外側に第一シール部材16と第二シール部材17が嵌合される環状溝を設けた構成であれば、加工や組立てが容易であるため好適である。また、確実なシールが行われるのであれば、第一シール部材16と第二シール部材17の弁体ブッシュ5に対する位置は特に限定されず、同じ位置に設けても良く、上下にずらした位置に設けてもかまわない。また、弁体ブッシュ5は、弁体4の弁軸孔15の受口18で軸方向へ若干の移動が可能に設けても良い。これはバルブ閉止時にたわみが発生しても、弁体ブッシュ5が受口18内を移動することで、弁体ブッシュ5に加わる応力を緩和させ、応力が集中するのを防ぐことができるため好適である。
本発明の弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5の材質は、耐腐食性を有し、たわみが発生しても破損しない強度を有するものであれば樹脂でも金属でも良く特に限定されないが、ポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと記す)、パーフルオロアルコキシルアルカン(以下PFAと記す)、ポリプロピレン(以下PPと記す)またはポリエチレン(以下PEと記す)製であることが望ましい。これは、弁軸3の材質は金属が多用されているが、弁軸ブッシュ14や弁体ブッシュ5の材質がPTFE、PFA、PP、PEであれば腐食性流体を流しても弁軸3が腐食することを防止でき、弁軸ブッシュ14や弁体ブッシュ5により弁軸3を耐腐食コーティングした場合と同様の効果を得ることができるので好適である。
本発明において、第一シール部材16と第二シール部材17は、シールが確実に行えるものであれば形状は特に限定されずOリングでもパッキンでも良い。各シール部材16、17は、弁体ブッシュ5が移動可能なときには各シール部材16、17と各シール面とでシール性を維持したまま摺動するため、断面形状が円形で摺動に強いOリングが好適である。また、各シール部材16、17の材質は、シール材として一般に使用されるものであれば特に限定されないが、機械特性として圧縮永久ひずみの小さいものが好ましく、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体、フッ素エラストマーなどが挙げられる。
本発明のバルブ本体1および弁体4の材質は、PVCやPPが多用されるが、バタフライバルブとして要求される強度や特性を満たしていれば、PVDF、PE、PPS、PDCPD、FRPなどの合成樹脂、またはステンレス、銅、鋳鉄、鋳鋼などの金属などでも良い。このうち、バルブ本体1および弁体4は合成樹脂製であるほうが好ましい。これは本発明は特に大口径の場合に用いられるため、金属製の場合に比べると格段に軽量となり作業効率も向上し、また腐食性流体の用途にも問題なく使用できるため好適である。
本発明の弁軸3の材質は、鋳鉄、鋳鋼、炭素鋼、ステンレス、チタンなど強度上問題のないものであれば特に限定されない。また、本発明のシートリング2の材質は、弾性材料であることが好ましく、EPDM、NBR、フッ素ゴムなどのゴム、PVDFなどの合成樹脂など強度や耐腐食性上問題のないものであれば特に限定されない。
本発明のバタフライバルブの駆動は、バルブ本体1から突出した弁軸3の一端部に直接ハンドルを取り付けたり、ギアボックスを介してハンドルを取り付けて、手動式で行なわれることが主体であるが、空気圧による空動式、モーターなどによる電動式による駆動でも良く、特に限定されない。空動式の場合、図5に示すようにハンドルやギアボックスの代わりに、空動式駆動部19が取付台20を介して搭載され、弁軸3の上部に伝導される。
本発明は以上のような構造をしており、以下の優れた効果が得られる。
(1)バタフライバルブの閉止時に流体圧力によって弁体にたわみが発生しても、弁体の弁軸孔と弁軸との間隙に流体が漏れ入ることが防止されるため、流体によって弁軸が腐食することが防止できる。
(2)弁軸ブッシュを弁軸に密着させることにより、弁軸ブッシュと弁軸間を確実にシールさせて流体が漏れ入ること防止できると共に、弁軸を弁体やシートリング等と組立てる際に弁軸ブッシュが組立ての邪魔にならず、容易に組立ができる。
(3)弁軸ブッシュを熱収縮性チューブで構成することにより、熱収縮性チューブを加熱収縮させることにより弁軸ブッシュを弁軸に密着させるだけで弁軸ブッシュの装着ができるため、手間をかけずに容易にバタフライバルブを組立てることができる。
(4)弁軸ブッシュや弁体ブッシュをポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシルアルカン、ポリプロピレンまたはポリエチレン製にすることにより、腐食性流体を流しても弁軸が腐食することを防止でき、弁軸を耐腐食コーティングした場合と同様の効果を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明が本実施形態に限定されないことは言うまでもない。図1は本発明のバタフライバルブの全閉時を示す縦断面図である。図2は図1の上流側に流体圧力が加わり、弁体にたわみが発生した状態を示す縦断面図である。図3は図2の要部拡大縦断面図である。図4は図1における弁体ブッシュと弁軸ブッシュの設置状態を示す要部拡大一部切り抜き斜視図である。図5は本発明の第2の実施形態である空動式の駆動タイプのバタフライバルブの一部正面図を含む縦断面図である。
図1乃至図5において、1は中空筒状のPP製のバルブ本体であり、上部には外周に突出した略円盤状のトップフランジ6が設けられている。バルブ本体1の内周面には後記シートリング2が嵌着されており、バルブ本体1の両側面の開口部周辺にはシートリング2の耳部9が嵌合される嵌合用溝が設けられている。
2はEPDM製のシートリングであり、中空筒状の本体部7とその両側面のフランジ面8が一体的に形成されている。本体部7の外周の中央部には断面矩形状の環状突起が設けられバルブ本体1の内周面に設けられた嵌合用溝と嵌合され(図示せず)、シートリング2が移動しないようになっている。フランジ面8の外周は円形状に形成されており、フランジ面8の上端に内方に突出して設けられた耳部9はバルブ本体1の両側面に設けられた嵌合用溝に嵌合してシートリング2が移動しないようになっている。また、本体部7の後記弁軸3の軸線方向の上下には弁軸3が貫通するための貫通孔10、11を有しており、貫通孔10、11の内周には径方向に突出した環状突起12が設けられている。また、シートリング2の外周の貫通孔10、11の周辺には、SCS13製のリング13が嵌着されている。
3はSUS403製の弁軸でありバルブ本体1に支持されている。弁軸3の上端部は、バルブ本体1の上部に設けられたトップフランジ6中央から突出して配置されている。また弁軸3中央部は、バルブ本体1及びシートリング2に回動可能の状態で密着貫通されている。
4はバルブ本体1の内部中央に配置された円形状のPP製の弁体であり、弁体4中央には貫通した弁軸孔15が設けられ、弁軸3を弁軸孔15に回動不能に貫通させ、弁軸3に支承されている。また、弁体4の弁軸孔15の開口部には、後記弁体ブッシュ5が嵌着される受口18が形成されている。
5はPTFE製の円筒状弁体ブッシュであり、弁体ブッシュ5の内側と外側には、それぞれ環状溝が形成され、内側の環状溝には第一シール部材であるエチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体製のOリング16が、外側の環状溝には第二シール部材である同製のOリング17が嵌着されている。弁体ブッシュ5は、弁体4の受口18に摺動可能に嵌着され、Oリング16は弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5間をシールし、Oリング17は弁体4と弁体ブッシュ5間をシールしている。
14は、弁軸3の外周に密着されているPTFE製の熱収縮性チューブからなる弁軸ブッシュである。弁軸ブッシュ14は、シートリング2が弁軸3に当接する部分から第一シール部材であるOリング16に対応する部分までの範囲を網羅する幅で設けられており、本実施形態では弁軸ブッシュ14はその表面と弁軸3の表面が面一になるように弁軸3に嵌着状態で密着されている。
次に本実施形態のバタフライバルブを閉止させたときの作動について説明する。
バルブが全開の状態から弁軸3を回動させると、それに伴い弁体4も回動し、弁体4の外周縁がシートリング2の内周に圧接され、全閉状態になり(図1の状態)、シートリング2の内周と弁体4の外周縁により弁座がシールされる。このためシートリング2と弁軸3のシールポイントからシートリング裏21、すなわちシートリング2とバルブ本体1の間に流体が漏洩することがない。また、弁体4の弁軸孔15の受口18においては、弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5がOリング16でシールされ、弁体ブッシュ5と弁体4がOリング17でシールされるため、弁軸孔15と弁体4との間隙に流体が漏れ入ることがない。
次に、図1の状態から上流側(図1では右側)に流体圧力が加わったとき、流体圧力によって弁体4にたわみが発生する(図2の状態。分かり易くするため、やや大袈裟に図示してある。)。このたわみはバルブの口径が大口径になるにつれて大きくなる。シートリング2と弁軸3間のシールは、たわみが発生してもシール性に影響しないが、このたわみにより、上流側の弁体4の外周縁は内径方向へ引っ張られることで、通常圧接されている上流側の弁体4の外周縁はシートリング2から離れて間隙22が出来てしまう。(図3参照。)このとき、弁軸3には弁軸ブッシュ14が密着されているので、流体は弁軸ブッシュ14に接液しても弁軸3に接液することがなく、弁軸ブッシュ14は耐腐食性の良いPTFE製であるので、腐食性流体を流したとしても弁軸3が腐食することを確実に防止することができる。また、弁体4の弁軸孔15の受口18には弁体ブッシュ5が装着され、Oリング16で弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5の間をシールし、Oリング17で弁体ブッシュ5と弁体4の間をシールする構成であるため、弁体4のたわみに応じて受口18内を移動することができ、たわみによる応力が弁体ブッシュ14に加わることを防止することができる。ここで弁体ブッシュ14の移動によりOリング16とOリング17が弁軸ブッシュ14及び弁体4とシールするシールポイントがずれることがあるが、Oリング16は弁軸ブッシュ14の外表面を摺動して、適切なシール位置に移動するだけでシール性に変化なく、Oリング17も同様に弁体4受口18の内表面を摺動して、適切なシール位置に移動するだけでシール性に変化がないため、弁体4にたわみが発生しても、たわみのない状態と同じシール性を保持することができる。
以上のことから、流体圧力により弁体4にたわみが発生しても、シートリング2と弁軸3のシールポイントから流体がシートリング裏21に漏洩することを防止し、弁体4の弁軸孔15と弁軸3との間隙に流体が漏れ入ることを防止するため、流体によって弁軸3が腐食することを確実に防止できる。この構成は、たわみが大きくなる大口径のバタフライバルブでより効果を発揮することができる。
次に、本実施形態のバタフライバルブの弁座のシール性について以下に示す試験方法で評価した。
(1)弁座のシール性試験
JIS B 2032における弁座のシール性の試験方法に準拠し、バルブを閉じた状態で、上流側に0.83MPaの水圧を1分間加えた後、下流側への漏れ、弁軸孔15と弁軸3との間隙への漏れ、弁軸3とシートリング2間の漏れの有無を目視にて確認した。確認の方法としては、下流側への漏れは弁体4とシートリング1とのシールポイントでの漏れの有無を確認し、弁軸孔15と弁軸3との間隙への漏れは弁体4の中心に二次側から穴を開けて穴から流体の漏れの有無を確認し、弁軸3とシートリング2間の漏れはシートリング2の裏側へ水が入りこむことによるシートリング2内径側の膨れで漏れの有無を確認した。また、上流側に1.1MPaの水圧を加えた場合についても同様に試験を行った。
[実験例1]
口径が350mmの本実施形態のバタフライバルブを用いて、弁座のシール性試験を行なった。その試験結果を表1に示す。
[比較例1]
実験例1における弁軸ブッシュ14を装着しない構成のバタフライバルブを用いて、弁座のシール性試験を行なった。その試験結果を表1に示す。
Figure 2007120595
表1よりわかるとおり、実験例1では流体圧力が0.83MPa、1.1MPaの場合でも前記三つの流体の漏れはなかった。比較例1では下流側への漏れはなかったが、流体圧力が0.75MPaで弁体内部漏れ、すなわち弁軸孔15と弁軸3との間隙への漏れが発生した。従って、流体圧力1.1MPaについては試験は行わなかった。以上のことから、弁軸ブッシュ5と弁体ブッシュ14を設け、第一シール部材16で弁軸ブッシュ14と弁体ブッシュ5間をシールし、第二シール部材17で弁体ブッシュ5と弁体4間をシールする構成を有する本発明のバタフライバルブであれば、流体圧力によって弁体にたわみが発生しても、弁体4の弁軸孔15と弁軸との間隙に流体が漏れ入ることを防止し、確実なシール性を維持することができることを確認できた。
本発明のバタフライバルブの全閉時を示す縦断面図である。 図1の上流側に流体圧力が加わり、弁体にたわみが発生した状態を示す縦断面図である。 図2の要部拡大縦断面図である。 図1における弁体ブッシュと弁軸ブッシュの設置状態を示す要部拡大一部切り抜き斜視図である。 本発明の第2の実施形態である空動式の駆動タイプのバタフライバルブの一部正面図を含む縦断面図である。 従来のバタフライバルブの縦断面図である。 図6の上流側に流体圧力が加わり、弁体にたわみが発生した状態を示す縦断面図である。 図7の要部拡大縦断面図である。 従来の軸封構造を有するバタフライ弁の縦断面図である。
符号の説明
1…バルブ本体
2…シートリング
3…弁軸
4…弁体
5…弁体ブッシュ
6…トップフランジ
7…本体部
8…フランジ面
9…耳部
10…貫通孔
11…貫通孔
12…環状突起
13…リング
14…弁軸ブッシュ
15…弁軸孔
16…第一シール部材(Oリング)
17…第二シール部材(Oリング)
18…受口
19…空動式駆動部
20…取付台
21…シートリング裏
22…間隙

Claims (5)

  1. 中空筒状のバルブ本体の内周面に嵌着されるシートリングと、該シートリングの貫通孔を貫通してバルブ本体に支持される弁軸と、該弁軸を弁軸孔に取り付けて支承される円板状の弁体とを有し、該弁軸の回動とともに弁体を回動させて開閉を行うバタフライバルブにおいて、弁体の弁軸受口に耐腐食性の弁体ブッシュが装着され、一方、弁軸には耐腐食性の弁軸ブッシュが装着され、該弁体ブッシュの内側には該弁軸ブッシュと該弁体ブッシュ間をシールする第一シール部材が、また、該弁体ブッシュの外側には該弁体ブッシュと弁体間をシールする第二シール部材が設けられていることを特徴とするバタフライバルブ。
  2. 前記弁軸ブッシュが弁軸に密着していることを特徴とする請求項1記載のバタフライバルブ。
  3. 前記弁軸ブッシュが熱収縮性チューブであることを特徴とする請求項2記載のバタフライバルブ。
  4. 前記弁軸ブッシュおよび/または弁体ブッシュがポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルコキシルアルカン、ポリプロピレンまたはポリエチレン製であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のバタフライバルブ。
  5. 前記弁体が手動式、空動式及び電動式のいずれか1つの駆動によって回動されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のバタフライバルブ。
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