JP5689621B2 - 高圧用回転弁の軸封構造 - Google Patents

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本発明は、回転弁の軸封構造に関し、特に、水素ステーションなどの高圧ガス(水素)などを流す場合に好適な高圧用回転弁の軸封構造に関する。
従来より、配管ライン等に設置されたバルブにおいて、特に、流体が高圧ガスなどの高圧流体である場合、その流体圧などにより軸装部上端部からボデー内の流体が漏れることがあり、更に、バルブの開閉操作に伴うステムの回動や摺動により、ステムパッキンが緩んで流体漏れの危険性がより高まることがある。このような軸装部からの流体漏れを防ぐために、高圧流体用のバルブは、軸装部のシール性を高め、軸装部内のパッキンを増し締め可能になっている。
この種のバルブとして、例えば、図4に示した軸封部を有する回転バルブが知られている。この回転バルブ1は、ボール弁体2の収容部分であるボデー部3が複数のピースから成っており、このボデー部3は、固着ボルト4の螺着により一体化されている。ボデー部3内には、積層されたVパッキン体5と押えボルト6とが設けられ、ボデー部3に形成された軸装部7内にステム部8が配設され、このステム部8の外周側にVパッキン体5が装着され、この上から押えボルト6が螺着され、この押えボルト6によりVパッキン体5が増し締め可能に設けられた軸封構造になっている。この軸装構造により、ステム部8の外周囲がVパッキン体5によりシールされ、押えボルト6の締付けによりVパッキン体5に荷重を加えてシール性を高めたり、増し締めできるようになっている。
また、特許文献1のバルブ装置においては、弁軸ケーシングと弁軸との間にグランドパッキンが設けられ、このグランドパッキンが保持手段により保持されて軸封機能を発揮するようになっている。
これらのバルブは、分割したボデーの側方から弁体や弁座を装着するようにした、いわゆる、サイドエントリ型の回転弁である。
一方、単一ピース構造のボデーを有し、ボデー上部の開口部にステムを装着したカバー体を装着した、いわゆる、トップエントリ型の回転弁が知られており、この種の回転弁として、例えば、特許文献2のボールバルブが開示されている。このボールバルブは、弁体が一、二次側シートリングにより軸装方向に支持された構造になっている。
同文献2のボールバルブと異なる構造のトップエントリ型の回転弁として、カバー体の下方にステムの鍔部を係止する構造を有し、この鍔部により弁体が軸装方向に支持されたものがある。
これらのバルブを高圧下で使用可能にするためには、流体圧などに対して充分な強度が得られる構造に設ける必要がある。
特開2000−337550号公報 特開2009−103242号公報
しかしながら、強度を確保するために、特許文献1や図4のような複数ピース構造のボデーからなるサイドエントリ型の回転弁とすると、ボデーをねじ込みにより構成する場合、高圧用バルブでは、所定のねじ強度を確保するためにねじ径を大きくする必要があるために、ボデーが大型化することになる。図4において固着ボルト4によりボデー部3を構成する場合には、押えボルト6との干渉を回避するためにボデー部3が大型のものとなり、固着ボルト4と押えボルト6とが干渉して組立性も悪くなる。
更に、図4の回転バルブ1は、ステム部8の鍔部9によってVパッキン体5以外の部品でスラスト方向への荷重を支えてこのVパッキン体5を保護しようとする構造であるため、回転運動する鍔部9と支持部分との間に摩擦摺動が起こり、この摩擦摺動によっても部品が破損したり操作トルクが上昇していた。鍔部9をボデー部3内部に当接させてステム部8の飛び出しを防止する構造であることから、上部側より内部部品を保守したり交換したりすることが難しいという問題もあった。
しかも、Vパッキン体5のみによる軸封構造であることによってシールポイントが不明確になり、この回転バルブにリークポートを設ける場合、リークポートの設置箇所がVパッキン体5よりも外側に限定されることになり、高さ方向の寸法が大型化していた。バルブ上面にはハンドル10や図示しないアクチュエータが取付けられるため、軸シール部分の漏れの検出箇所をこの位置に設けることは困難になっている。
一方、トップエントリ型の回転弁は、カバー体をボデー上方より装着する構造によりバルブの大型化を回避することはできるが、同文献2のように弁体がシートリングで軸装方向に支持された構造の場合、ステムのスラスト方向の荷重によってグランドパッキンが押し潰されて充分な封止性能を発揮できなくなることがあった。更に、操作時においては、必要以上にグランドパッキンが押し潰されて操作トルクが増大していた。
カバー体の下方にステム鍔部を係止する構造の回転弁の場合には、カバー体にステムシール部を形成する必要があり、バルブが大型化していた。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、バルブ全体の強度向上を図りつつコンパクト性を維持でき、封止性能と操作性能を向上させ、内部部品の損傷を抑えつつ組立・分解を容易にしてシール性能を維持でき、軸シール部分の漏れを容易に検出して高圧流体の漏れを確実に防止できる高圧用回転弁の軸封構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、バルブ本体に設けた弁体をパッキンを軸装したステムを介して回動させる高圧用回転弁の軸封構造であって、パッキンのバルブキャビティ側にパッキン座金を設け、このパッキン座金にかかる高圧流体用スラスト荷重をバルブ本体の一部で支受けすると共に、ステムの鍔部とパッキン座金との間に軸受を介在させた高圧用回転弁の軸封構造である。
請求項2に係る発明は、パッキンは、U形等の自封性パッキンであり、このパッキンをバルブ本体の上方開口部に固着したグランドで支持し、このグランドの下面でパッキン座金のスラスト荷重を支受けした高圧用回転弁の軸封構造である。
請求項3に係る発明は、パッキン座金は、有底の円筒体であり、この円筒体内にパッキンを装入した高圧用回転弁の軸封構造である。
請求項4に係る発明は、パッキン座金の外周面の下部と、自封性パッキンの内外周面下部にそれぞれOリングを装着した高圧用回転弁の軸封構造である。
請求項5に係る発明は、軸受は、ころ軸受又は滑り軸受である。
請求項6に係る発明は、パッキン座金の上端にリーク導通用の切欠溝とこれと連通するリークポートをパッキン座金の側面に位置するバルブ本体に形成した高圧用回転弁の軸封構造である。
請求項1又は請求項5に係る発明によると、バルブキャビティ側にパッキン用のパッキン座金を設けることによりトップエントリ型構造のバルブボデーとし、このバルブボデーをワンピース構造とすることでバルブ全体の強度を向上させつつコンパクト性を発揮し、このパッキン座金によってパッキンの潰れを防止することで封止性能と操作性とを向上させ、内部部品の損傷を抑えつつ組立・分解を容易にしてこの内部部品の交換も容易となり高いシール性能を維持でき、軸シール部分の漏れを容易に検出できることで高圧流体であっても漏れを確実に防止できる。しかも、ステムの鍔部とパッキン座金との間にスラスト玉軸受、ニードルベアリング等のころ軸受、滑り軸受などの軸受を設けることにより、ステムからパッキン座金に働こうとするスラスト方向の摩擦を緩和させることができ、この軸受によりパッキン座金に対してステムのスムーズな回転が可能になって操作性を向上させ、かつ、パッキンの消耗を抑えている。
請求項2に係る発明によると、パッキンにより軸シール部分のシール性を向上でき、このパッキンをバルブ本体の上方開口部に固着したグランドで支持してスラスト荷重を支受けすることでボデー内部に突起部分を設けることなくステムを支えて高シール性と操作性とを確保でき、パッキンの潰れを防ぐことができる。このとき、グランドにより高圧流体の軸装方向への圧力を抑えることができ、このグランドをバルブの呼び径等に応じて寸法設計することでバルブ全体の強度を向上できるため設計が容易になる。
請求項3に係る発明によると、バルブキャビティ内外圧差により発生するステムスラスト方向の荷重が直接パッキンに加わらないようにパッキン座金により保護でき、パッキンの消耗を抑えて高圧流体に対するシール性能を維持できる。
請求項4に係る発明によると、パッキンにOリングを加えた複合シール構造とすることで軸装部分のシール性能を更に高めることができ、流体が低圧から高圧までの微細な粒子のガス体である場合にもこのガス体を確実に封止できる。
請求項6に係る発明によると、リーク導通用の切欠溝を介してリークポートまで案内させることでバルブ上面側へのリークを防ぎ、このリークポートを介してリークの有無やそのリーク量を検出することで容易に軸シール漏れを確認できる。このとき、軸シール部分からリークした流体がグランド付近で滞留して高圧になることも防止し、安全性を高めている。更に、このときOリングによる複合シール構造とした場合には、このOリングによるパッキン、パッキン座金のシールポイントを設けることができるため、リークポートの形成位置をこのシールポイントよりも上方側のパッキンと略同じ高さにすることができ、バルブの高さ方向の寸法を抑えてバルブ全体をコンパクト化することも可能になる。
高圧用回転弁の一例を示した断面図である。 図1の軸封部位を示した要部拡大断面図である。 バルブ作動機の取付け過程を示した分離斜視図である。 従来の回転バルブを示した断面図である。
以下に、本発明における高圧用回転弁の軸封構造の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、高圧用回転弁の一例を示しており、図2においては、図1の軸封部位を示している。ここで、本実施形態における高圧とは、例えば、35MPa以上であり、水素ステーション用の配管設備では70〜105MPa、具体的には90MPaを想定している。
本発明におけるバルブ本体20は、ボール21、ステム22、パッキン23、パッキン座金24、軸受25、グランド26、ブッシュ27を有し、バルブ本体20のボデー本体28内に設けたボール21をステム22を介して回動させて開閉し、このステム22にパッキン座金24に装入されたパッキン23が軸装された軸封構造になっている。
図1に示すように、ステム22は、ボデー本体28内のバルブキャビティ29から大気圧部分であるボデー本体28の外方側まで貫通するように設けられ、このステム22には、軸径の面積に対して働く流体圧力によりスラスト方向の荷重がかかるようになっている。ステム22には鍔部30が形成され、この鍔部30を介して、軸受25によりスラスト方向の荷重が加わるようになっている。
軸受25は、例えば、スラスト玉軸受、ニードルベアリング等のころ軸受、滑り軸受などからなり、鍔部30とパッキン座金24との間に介在され、パッキン座金24によって保持される。
パッキン座金24は、円筒部31と底部32とを有する有底の円筒体から成り、この円筒体形状によって内側にパッキン23が装入可能に設けられている。これにより、パッキン座金24内にパッキン23が装入されたときには、パッキン23のキャビティ29側にパッキン座金24が配設される。パッキン座金24の上端には、リーク導通用の切欠溝33が形成されている。
パッキン座金24には高圧流体用スラスト荷重が加わるようになっており、このスラスト荷重は、バルブ本体20の一部であるグランド26により支受けされている。パッキン座金24は、底部32に形成された貫通穴部34の内周縁34aにステム22外周が回転接触するため、摺動性が良く、例えばステンレス製であるステムと、かじることなく、且つ座屈に対する高い強度を有するアルミブロンズ等の材料により形成されることが望ましい。
パッキン座金24に装入されるパッキン23は、本実施形態においては、自封性を有する積層Vパッキンからなっているが、自封性を有するものであれば、断面U形などの任意の形状に形成することもできる。パッキン座金24の外周面の下部と、パッキン23の内外周面の下部には環状溝23a、24aがそれぞれ形成されている。この環状溝23a、24aには、シール用Oリング35と、このOリング35の上面側に樹脂製バックアップリング36が2重に重ねて装着され、パッキン座金24の内外周面の下部と、パッキン23の内周面下部にOリング35、バックアップリング36がそれぞれ配設される。
バックアップリング36は、例えば、一般的に用いられるPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等であればよく、Oリング35が一般的なゴム製である場合、バックアップリング36を金属よりも軟らかい材質とすることでOリング35を保護できる。このように、バックアップリング36を設けることで二重シール構造とし、この二重シール構造によりシール性を向上させている。更に、バックアップリング36の二次側がパッキン23であることにより、一層高いシール性を発揮できる。
パッキン座金24の外周側では、ステム22の鍔部30側から順に、ゴム製のOリング35、PTFE製の下側バックアップリング36、PEEK製の上側バックアップリング36としている。この場合、各部品の弾性力を、Oリング35の弾性力>下側バックアップリング36の弾性力>上側バックアップリング36の弾性力の順に設定しているので、バックアップリング36によりOリング35を保護しつつ、Oリング35のクリープ現象を防止し、所定のシール性を確保している。
パッキン座金の内周側では、パッキン23のボトムアダプター23b(PEEK製)が上側バックアップリングと同様の機能を発揮している。
上記のように、ステム22の外周側、パッキン23の外周側、パッキン座金24の外周側にOリング35、バックアップリング36による軸シール構造が設けられ、ステム22外周側とパッキン23外周側は、これらによる複合シール構造となる。この複合シール構造において、ステム22外周側では、ステム22が回転することでパッキン23に対して摺動シールし、パッキン23外周側、パッキン座金24外周では固定シールとなるが、ステム22が何らかの理由によってパッキン23に対して回転できなくなった場合には、パッキン23がパッキン座金24に対して摺動シールしながら回転するようになっている。
このとき、流体のシールは、基本的にOリング35及びバックアップリング36でおこなわれるが、流体の圧力によりOリング35を構成する材料内にガス体などの流体が入り込んで荷重を受けている間にはシール機能を発揮できていても、流体圧力による荷重が緩和された際にOリング35の線径方向に内封されたガス体が放出されて外部に流出するおそれがある。本実施形態においては、この圧力緩和時の漏れを防ぐためにバルブ本体20内にパッキン23が設けられている。この場合、パッキン座金24の外径側に関しては摺動シールになることがないため、Oリング35とバックアップリング36のみによるシール構造になっている。
このとき、Oリング35、バックアップリング36の配設位置をパッキン座金24の下部としている理由としては、仮に、Oリング35、バックアップリング36をパッキン座金24の上部側に設けてシールする構造にした場合、流体の圧力によりパッキン座金24が変形してパッキン23のシール性に悪影響を与えるおそれがあるからである。このため、Oリング35、バックアップリング36を、パッキン23の外径側のシールポイントよりも下方側としている。
グランド26は、略円筒状に形成され、環状鍔部37と蓋部38とを有している。環状鍔部37は、パッキン23が装入されたパッキン座金24の外周側に嵌合可能になっており、蓋部38によりパッキン23とパッキン座金24の上部側を被蓋可能になっている。グランド26は、バルブ本体20の上方開口部39に形成された装着凹部41に螺着により一体に固着され、このグランド26でパッキン23とパッキン座金24とを流体圧に抗する方向に押圧し、このグランド26の下面26aでパッキン座金24のスラスト荷重を支受けしている。このとき、グランド26がパッキン23を締め付けることはなく、グランド26は、その先端側が装着凹部40の底面側に突き当たることで位置決めされる。このため、パッキン23は、外部からの荷重ではなく、流体圧力による自己シール機能を発揮する。
グランド26によるパッキン23の押圧は、パッキン23の内外周がそれぞれステム22やパッキン座金24に接触する程度の押圧力である。これにより、流体圧が各Oリング35を超えてパッキン23に及んだ際に、このパッキン23が拡径して所定のシール性能を得ることができる。
従って、本発明の軸封構造では、シール部品に対する外部からの押圧力のみに基づいて所定のシール性を発揮する必要が無いため、回転弁の構造をコンパクトにすることができる。
グランド26の上面側には溝状部位が形成され、この溝状部位は、グランド26着脱の際に治具を係合する、上面視円弧状の溝である。グランド26の内周面側にはブッシュ27が装着されており、このブッシュ27によりステム22が傾くことが防止されている。
バルブ本体20のパッキン座金24の側面に位置する部位には、外部と連通するリークポート43が形成され、このリークポート43は、切欠溝33を介してバルブ本体20内と連通している。リークポート43は、パッキン座金24に装着されたOリング35よりも上部側に設けられている。ステム22の外径側やパッキン23の外径より漏れた流体は、切欠溝33、リークポート43を介して確実に外部に放出され、バルブ本体20内に留まることが防がれている。
なお、本発明におけるバルブ本体20は、特に、高圧流体を流す場合に好適であり、ボール21をシール接触するためのシール機構50がボール21の両側位置に配置されたトラニオン型ボール弁の構造になっている。バルブ本体20のボデー本体28は、ボデー51とこのボデー51の一次側と二次側とにそれぞれ設けられたキャップ部材52、52とからなっており、このボデー本体28にシール機構50が内装されている。
ボデー51は、略四角形状に形成され、このボデー51の両側にガスケット54を挟着した状態でキャップ部材52、52が螺着されてボデー本体28が構成される。キャップ部材52の内周面には後述するシートリテーナ55装着用の装着穴56が設けられ、この装着穴56にシートリテーナ55が嵌挿可能に設けられている。この装着穴56には、後述するシール部材57装着用の装着溝58が形成され、この装着溝58は、シートリテーナ55の外周面55aに位置するボデー本体28側の内周面28aに設けられている。また、装着穴56には、この装着穴56よりも拡径した後述するバネ部材59装着用の拡径溝部60が形成されている。更に、装着穴56の他方側には、めねじ部61が連通して形成され、このめねじ部61には外部継手62が螺着可能になっている。なお、キャップ部材52は、接着や溶着等の接合手段によりボデー51と一体化することも可能である。
シール機構50は、ボールシート65、前記したシートリテーナ55、バネ部材59、シール部材57から成っている。このうち、ボールシート65は、ボール21のボール面21aをシール接触可能な環状に形成されている。
シートリテーナ55は、ボールシート65をボール21の所定位置に配置して押圧シールするために設けられ、ボール21側に配設される拡径部66と、この拡径部66よりも縮径した筒部67とを有している。拡径部66の先端には溝部68が形成され、この溝部68にボールシート65が装着されている。シートリテーナ55には内部流路69が形成されている。
シートリテーナ55における筒部67は、後述するようにシール部材57とバックアップリング70とがボデー本体28側に配設されていることで同一径の外径でストレート状に形成され、この筒部67が装着溝58に嵌挿されることで、シートリテーナ55が流路方向に移動可能になっている。筒部67の外周面にはシール部材57が密着し、シートリテーナ55の流路方向への移動時にはこのシール部材57により筒部67がシールされる。
バネ部材59は、例えば、コイルスプリングからなり、拡径溝部60と、装着穴56に嵌挿されたシートリテーナ55の拡径部66との間に装着され、このバネ部材59により、シートリテーナ55のボールシート65側に弾発力が付与される。このバネ部材59は、皿バネであってもよい。
シール部材57は、例えば、ゴム製のOリングよりなり、バックアップリング70とともに装着溝58に装着され、これにより、ボデー本体28側の内周面28aに配設されてシートリテーナ55の外周面55aに配設される。バックアップリング70は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)により形成される。シール部材57とバックアップリング70は、別の材質の材料によって形成されていてもよいが、この場合にも、ゴムやPTFEと同程度の軟質材料をそれぞれ用いることが好ましく、軟質材料を用いることにより装着溝58に変形させて装着しやすくなる。シール部材57は、両側にバックアップリング70、70が配置された状態で装着溝58に装着されてこのバックアップリング70、70により両側が保護されている。
ボール21は、上部側に軸部21bと、下部側にトラニオン(ロワステム)21cとを有し、軸受71を介して軸部21bとロワステム21cとがボデー51内に回動自在に取付けられる。ボール21をステム22により回動操作し、ボール内部に形成された連通孔21dとシートリテーナ55の内部流路69とが連通したときには流体を流すことが可能になっている。
バルブ本体20は、上記の構成によってバネ部材59がシートリテーナ55に付与する弾発力と、シール部材57の内径側で設定された流体圧とによりシール機構50による押圧力を発揮し、いわゆる2重シール方式により高圧流体を封止できる構成になっている。
また、図3においては、バルブ作動機の取付け過程を示している。図2、3において、本実施形態のバルブ本体20のステム22を軸装した軸装部80の上面には取付カバー体81が載置固定され、この取付カバー体81を介して自動用のアクチュエータ作動機からなるバルブ作動機82がバルブ本体20に取付け可能に設けられている。
取付カバー体81は、取付開口部83を有する基板84と、この基板84の外周端より垂下させた垂下側板85とより成り、基板84にはボルト通し穴85が形成され、垂下側板85には位置決め用溝87、座ぐり穴88がそれぞれ90度の間隔で互い違いに形成されている。これにより、位置決め用溝87、座ぐり穴88が垂下側板85に対してそれぞれ2ヶ所ずつ設けられている。
一方、バルブ本体20のボデー51の軸装部80上部の外周側は環状に切欠き形成され、これにより環状突部90が形成されている。環状突部90の外周面には、バルブ固定ボルト91、取付ピン92が螺合可能なめねじ部93が略90度の間隔で4ヶ所に均等配置されている。環状突部90の上面には収納溝94が形成され、この収納溝94には、アクチュエータ作動機82に取付カバー体81を固定するためのアクチュエータ固定ボルト95の頭部96が収納可能になっている。
他方、アクチュエータ作動機82の下部側には取付開口部83に嵌入可能な環状凸部97が形成され、アクチュエータ作動機82の底面側には、アクチュエータ固定ボルト95が螺着可能な図示しない雌ネジが設けられている。
アクチュエータ作動機82をバルブ本体20に取付ける場合には、先ず、軸装部80のめねじ部92に取付ピン92を螺着する。この場合、90度間隔で形成された4ヶ所のめねじ部92のうち、対向する2ヶ所のめねじ部92に対して係止ピン92、92をそれぞれ図に示すように固定する。
一方、基板84の取付開口部83にアクチュエータ作動機82の環状凸部97を嵌入して位置決めさせ、かつ、ボルト通し穴86よりアクチュエータ固定ボルト95を通してこのアクチュエータ固定ボルト95を雌ネジに螺合させることにより、アクチュエータ作動機82の所定の取付位置に取付カバー体81を螺着する。
次に、アクチュエータ作動機82と一体化させた取付カバー体81をバルブ本体20に取付ける。この場合、位置決め用溝87に軸装部80上部の外側面に設けた係止ピン92を係止させて位置決め固定させながら、垂下側板85の内周側に環状突部90を嵌合させ、取付カバー体81を軸装部80の上面に載置させることで、アクチュエータ作動機82が軸装部80の所定位置に搭載される。このとき、アクチュエータ固定ボルト95の頭部96は、軸装部上面の収納溝94に収納される。
この状態で、垂下側板85よりめねじ部93にバルブ固定用バルブ91を螺着することで、取付カバー体81をバルブ本体20に位置決め固定することができ、この取付カバー体81を介してアクチュエータ作動機82をバルブ本体20の所定位置に正確に位置決め固定できる。そして、アクチュエータ作動機82を作動させる際には、正確にボール21を開閉操作できる。
本実施形態では、バルブ作動機として自動用のアクチュエータ作動機82をバルブ本体20に取付けた場合を説明したが、これ以外にも、図示しない手動用の手動操作機をバルブ作動機としてバルブ本体20に取付けるようにしてもよい。この場合、前述の取付カバー体81と、下端外周にストッパ部が突設形成された図示しない手動用キャップ部材を用いるようにし、この手動用キャップ部材に図示しない手動ハンドルを取付ければよい。
手動操作機をバルブ本体20に取付ける場合には、軸装部80上面に手動用キャップを載置させ、この手動用キャップ部材をステム22に連動固定させると共に、この手動キャップ部材に、バルブ固定ボルト91と係止ピン92とによりボデー51に載置固定させた取付カバー体81の取付開口部83を嵌合させ、かつ、取付開口部83の周縁下面側に形成した略90度の図示しない円弧溝にストッパ部を摺動係止させるようにすればよい。これにより、取付カバー体81を介して手動用キャップを正確な取付け状態に装着でき、手動ハンドルを介して略90度の手動操作機を開閉操作することにより、アクチュエータ作動機82の場合と同様に正確にボール21を開閉できる。
続いて、本発明の高圧用回転弁の軸封構造の上記実施形態における動作を説明する。流体(ガス体)がバルブ本体20内を流れ、キャビティ29内に入ってこのキャビティ29内の圧力が上昇したときに、Oリング35、バックアップリング36、パッキン23によりこの流体が封止される。このような圧力が負荷された状態でにおいて、ボール21を開閉するためにステム22を回転させると、このステム外周側に設けられているOリング35、バックアップリング36、パッキン23は、摺動面にて摺動シールした状態となる。このとき、パッキン23の外径側に回り込んだガス体は、パッキン座金24との間でシールされることになるが、ステム22周りのシール面が摺動している場合には、パッキン23とパッキン座金24との間が固定シールとなってこのシール部位によりシールされる。最外径側であるパッキン座金24の外周側においては常に固定シール状態となり、この位置ではOリング35とバックアップリング36のみにより封止される。
このキャビティ29内の圧力上昇時において、ステム22には軸断面積分のスラスト荷重が加わり、ステム22は軸受25、パッキン座金24を介してボデー本体28に螺着されたグランド26に支えられる。このとき、ステムの鍔部30とパッキン座金24との間に配設された軸受25によりパッキン座金24の摩耗を防止し、かつ、ステム22の操作トルクの低減を図りつつ、ブッシュ27によってステム22の傾きを防止している。
この軸封部位において、パッキン23の内外径側において漏れが生じた場合には、ガス体はステム22の上部側から流出することなく切欠溝33を介してリークポート43からバルブ本体20の外部に放出され、所定の装置により漏れを検出する。その際、パッキン座金24の外周側においては固定シール構造により漏れが防がれる。このように、切欠溝33とリークポート43を設けていることにより、グランド26の周辺で漏れ流体が高圧になることが防止される。
本発明の高圧用回転弁の軸封構造は、前述したとおり、パッキン23のキャビティ29側にパッキン座金24を設け、このパッキン座金24にかかる高圧流体用スラスト荷重をバルブ本体20の一部であるグランド26の下面26aで支受けする構造であるので、ボール21をボデー本体28の上方側から挿着でき、消耗品の保守や交換も容易なトップエントリ型のコンパクト型バルブに設けることができ、この場合、パッキン座金24によりスラスト荷重がパッキン23に加わってこのパッキン23が押し潰されることを防ぎ、優れた封止性能と操作性能を発揮できる。
更に、パッキン座金24の内外周面の下部と、パッキン23の内周面下部にそれぞれOリング35を装着しているので、このOリング35によりステム22とパッキン23、パッキン23とパッキン座金24、パッキン座金24とボデー本体28内部をそれぞれシールして封止性をより向上でき、パッキン座金24上端の切欠溝33とパッキン座金24の側面に設けたリークポート43とによって流体をリークさせる構造に設けているので、バルブ本体20の高さ方向の寸法を抑えることができる。
20 バルブ本体
21 弁体
22 ステム
23 パッキン
24 パッキン座金
25 軸受
26 グランド
29 キャビティ
30 鍔部
33 切欠溝
35 Oリング
36 上方開口部
43 リークポート

Claims (6)

  1. バルブ本体に設けた弁体をパッキンを軸装したステムを介して回動させる高圧用回転弁の軸封構造であって、前記パッキンのバルブキャビティ側にパッキン座金を設け、このパッキン座金にかかる高圧流体用スラスト荷重をバルブ本体の一部で支受けすると共に、前記ステムの鍔部と前記パッキン座金との間に軸受を介在させたことを特徴とする高圧用回転弁の軸封構造。
  2. 前記パッキンは、U形等の自封性パッキンであり、このパッキンをバルブ本体の上方開口部に固着したグランドで支持し、このグランドの下面でパッキン座金のスラスト荷重を支受けした請求項1に記載の高圧用回転弁の軸封構造。
  3. 前記パッキン座金は、有底の円筒体であり、この円筒体内に自封性パッキンを装入した請求項1又は2に記載の高圧用回転弁の軸封構造。
  4. 前記パッキン座金の外周面の下部と、自封性パッキンの内外周面下部にそれぞれOリングを装着した請求項2又は3に記載の高圧用回転弁の軸封構造。
  5. 前記軸受は、ころ軸受又は滑り軸受である請求項1に記載の高圧用回転弁の軸封構造。
  6. 前記パッキン座金の上端にリーク導通用の切欠溝とこれと連通するリークポートをパッキン座金の側面に位置するバルブ本体に形成した請求項3に記載の高圧用回転弁の軸封構造。
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