JP6892990B2 - 弁機構及びシール機構からなる構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば遮断弁のケーシングにおいて弁体が接続したロッドが往復動する領域の様な摺動部に用いられるシール機構(いわゆる「軸シール」)に関する。
図6は、水素自動車(FCV)に水素を充填する水素充填装置を示し、全体を符号100で示す水素充填装置には、燃料充填系統である水素ガス管路43が配設されており、水素供給源である水素ボンベ41は、水素ガス管路43と充填ホース等を介して充填ノズル42と接続している。水素ガス管路43には、流量計44、流量調整弁45、水素ガス管路冷却部46、圧力センサ48A、48B、温度センサ49、遮断弁50が介装されている。水素ガス管路43から脱圧機構の脱圧用管路51が分岐しており、脱圧用管路51には(脱圧用)遮断弁52、圧力センサ48Cが介装されている。
水素充填装置100の制御装置53は、流量計44、圧力センサ48A、48B、48C、温度センサ49、その他のセンサから出力される計測信号に基づき、流量調整弁45、遮断弁50、52に制御信号を発信し、水素ガス管路43、脱圧用配管51における水素ガスの流れを制御している。
水素ガス管路43の遮断弁50、脱圧用配管51の遮断弁52は、各種トラブルの発生時或いは作業者の判断により手動で遮断される。なお、図6における符号54、55はそれぞれ冷媒冷却部、表示装置を示す。
遮断弁50、52は、例えば、弁体が接続したロッドがケーシング内を往復動することにより開閉される構造を具備しており、当該ロッドが往復動する領域は摺動部を構成する。その様な摺動部をシールするシール機構(いわゆる「軸シール」)では、例えば、方向性のあるシール材(いわゆる「カップシール」)が採用される。しかし、カップシールの摺動性は良好であるが、シール性が低いという問題点が存在する。
一方、摺動部におけるシール材をO−リング等で構成し、シール性を向上させた事例も存在する。しかし、O−リング等ではシール性は良好であるが、摺動性能は低く耐久性に問題がある。
そのため、軸の往復動(摺動)を妨げない程度の良好な摺動性を有し、シール性に優れ、耐久性が良好なシール機構が望まれているが、未だに提案されていない。
その他の従来技術として、流出したガスを吸引して混合し、混合したガスを雰囲気ガスと同じ成分になる様に成分調整して戻すシール装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術は、上述した問題点を解決するものではない。
特開2008−38176号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、摺動部における摺動性が良好で、シール性及び摺動に対する耐久性が良好なシール機構の提供を目的としている。
本発明の弁機構及びシール機構(20)からなる構造体は、
弁機構及びシール機構(20)からなる構造体において、
前記弁機構は、弁体(2)と、一端が弁体(2)に接続されたロッド(1)と、弁座(12)が形成された弁体収容部(10E)を有し、弁体収容部(10E)はロッド(1)の軸方向にオフセットされた流入側水素流路(10B)と流出側水素流路(10D)を連通しており、ロッド(1)は流入側水素流路(10B)と流出側水素流路(10D)と直交する方向に延在しており、ロッド(1)が長手方向に往復動して弁体(2)が接続された端部側に移動すると弁体(2)は弁座(12)から離隔して開放され、弁体(2)が接続されていない端部側にロッド(1)が移動すると弁体(2)が弁座(12)に座着して閉鎖される遮断弁(30)により構成され、
前記シール機構(20)は、
ロッド(1)が往復動する部分(11A)には、弁体(2)から離隔した側が突出して弁体(2)に近い側が拡がっている断面形状を有するカップシール(4)が複数積層して配置され、カップシール(4)は、その断面における拡がっている側が突出した側よりも弁体(2)に近い側に位置する様に配置されており、
複数積層して配置されたカップシール(4)は、断面が拡がっている側を高圧側にした場合にシール性を発揮するシール性能の方向性を有しており、
ロッド(1)が往復動する部分(11A)には、複数積層して配置されたカップシール(4)の断面が突出した側に、カップシール(4)とは別のシール部材(5)が設けられており、
ロッド(1)が往復動する部分(11A)におけるカップシールと別のシール部材(5)との間の領域に、貯蔵空間(6:例えば、漏洩した水素ガス用サージタンク)に連通する流路(7)が形成されていることを特徴としている。
ここで、前記シール機構(20)における流路(7)或いは貯蔵空間(6)の何れかには、漏洩した水素ガスを検出する検出装置(8:圧力センサ、水素センサ等)が設けられているのが好ましい。
また本発明において、前記別のシール部材(5)は、弾性材料製のO−リング(5A)、或いはテーパー面同士が当接するタイプの開閉弁(5B)で構成されているのが好ましい。
上述の構成を具備する本発明のシール機構(20)によれば、摺動部(11A)には摺動性が良好な軸シール(4)を用いるため、摺動部(11A)におけるシールは摩擦による劣化が生じ難く、耐久性が良好であり、軸シール(4)交換の頻度を減少させることが出来る。そのため、軸シール(4)交換に係る労力及びコストが節減される。
そして本発明において、軸シール(4)の下流側には貯蔵空間(6:例えば、漏洩した水素ガス用タンク)に連通する流路(7)を形成しており、種々の部材が組み合わされている軸シール(4)の下流側に比較して、当該流路(7)の流体抵抗は小さい。そのため、軸シール(4)から漏洩した流体(例えば水素)は抵抗の少ない側、すなわち貯蔵空間(6)に連通する流路(7)側に流入し、シール機構の外部に漏洩することなく、貯蔵空間(6)内に流入する。従って、軸シール(4)から漏洩した流体が、シール機構の外部(例えば遮断弁30或いは水素充填装置の系外)に漏れ出てしまうことが防止され、シール性が良好となる。
ここで、当該流路(7)或いは貯蔵空間(6)に漏洩した流体(例えば水素ガス)を検出する検出装置(8:圧力センサ、水素センサ等)を設ければ、軸シール(4)が劣化し流体が漏洩したことを早期に検知することが出来る。
本発明において、軸シール(4)の下流側(カップシール4から漏れた水素ガスが流れる側:例えば遮断弁30の外部側)に別のシール部材(5:例えば、O−リング等)を設ければ、軸シール(4)が劣化したとしても、軸シール(4)から漏出した気体(例えば水素ガス)は当該別のシール部材(5)により遮断されるので、継続的な水素ガスの漏洩が更に抑制される。
ここで、軸シール(4)から漏洩した流体は、抵抗の少ない側、すなわち前記流路(7)を流れて貯蔵空間(6)内に流入するので、軸シール(4)が劣化したとしても前記別のシール(5)側に到達する流体の量は少ない。そのため、前記別のシール(5)は高いシール性能を具備している必要はなく、前記別のシール(5)における気体漏洩防止手段としての負担は小さい。
本発明の第1実施形態の説明図である。 第1実施形態の変形例を示す部分拡大説明図である。 図1の実施形態に係る機構を適用した遮断弁の一例を示す断面図である。 図3で示す遮断弁が開放した際における弁体近傍の状態を示す部分断面拡大図である。 本発明の第2実施形態の説明図である。 水素充填装置の一例を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明のシール機構の実施形態について説明する。ここで、本発明の実施形態の説明において、シール機構によってシールされる流体として、気体である水素を例示する。
最初に図1を参照して、第1実施形態を説明する。
図1において、ハウジング11の中心軸(図示せず)に沿って、ロッド収容部11Aが上下方向に延在しており、ロッド収容部11Aにおける上端近傍には、拡大部11Bが形成されている。ロッド収容部11Aにはロッド1(例えば、下端に弁体を備えたロッド)が収容され、ロッド1は軸方向に往復動する。図1における符号1Aは、ロッド1の上端に設けられた操作部である。
ロッド収容部11Aはロッド1が往復動する摺動部分であり、ロッド収容部11Aにおける上流側(図1では下側)にカップシール収容部(符号なし)が形成され、当該カップシール収容部には、カップシール4が上下方向に複数収容、配置されている。ここで、カップシール4は「シール性能に方向性があるシール材」の一例であり、図示の実施形態において軸シールを構成している。ただし、「シール性能に方向性があるシール材」に相当するシール材であれば、符号4で示すシール材はカップシールに限定されない。
カップシール4は、O−リングと比較すると、摺動性では良好であるがシール性が弱い。そして上述した様に、カップシール4はシール性能に方向性があり、カップシール4の断面が拡がった側(図1、図3、図5では下側)を高圧側(水素ガス等の上流側、弁体側)に向けてカップシール4を配置した場合に、シール性能を発揮する。
収容部11Aにおいて、軸シールであるカップシール4の下流側(カップシール4から漏れた水素ガスが流れる側:図1では上側)であって、拡大部11Bの下端部近傍にはO−リング収容部(符号なし)が形成され、当該O−リング収容部には弾性材料製のO−リング5A(別のシール部材)が収容、配置される。
また、カップシール4の下流側で、O−リング5A(別のシール部材)よりもカップシール4側の領域において、ロッド収容部11Aから水素流路7が分岐している。
水素流路7はサージタンク6(貯蔵空間)に連通しており、サージタンク6において漏洩した水素ガスを貯属することが出来る。さらに、サージタンク6には、漏洩した水素ガスを検出する検出装置として圧力センサ8が設置されている。ここで圧力センサ8は、サージタンク6ではなく水素流路7に設けることも出来る。また、水素ガスを検出する検出装置として、圧力センサ8に代えて水素センサを設けても良い。
図1の第1実施形態では、ロッド収容部11A(摺動部分)に配置されたカップシール4(軸シール)、カップシール4の下流側に形成された水素流路7、水素流路7が連通するサージタンク6(貯蔵空間)、サージタンク6(或いは流路7)に設けられた圧力センサ8(或いは水素センサ)、水素流路7の下流側に配置されたO−リング5A(別のシール部材)により、シール機構20が構成されている。
図1において、カップシール4の劣化等に起因してカップシール4から水素ガスが漏洩して、カップシール4の下流側(図1の上方)に流れると(一点鎖線の矢印L1)、漏洩した水素ガス(L1)は流路抵抗の大きいO−リング5A側には流れず、流路抵抗の小さい側、すなわち、水素流路7(一点鎖線の矢印L2)側に流れ、サージタンク6内に流入する(一点鎖線の矢印L3)。
そのため、カップシール4から漏洩した水素ガスがハウジング11(例えば遮断弁等を構成しているハウジング)の外部に漏れ出てしまうことが防止される。ここで、例えば水素充填装置の遮断弁に第1実施形態に係るシール機構20を用いた場合、カップシール4から水素ガスが漏洩するのは充填時と脱圧時であり(充填時間或いは脱圧時間は例えば5分程度)、水素の漏洩量は大量ではないと想定される。
上述した様に、カップシール4の下流側(図1で上方)に漏洩した水素ガスは、抵抗の少ない水素流路7側を流れサージタンク6に流入し、O−リング5A(別のシール部材)側に到達する水素ガスの量が少ない。そのため、O−リング5Aのシール性能はさほど良好でなくても不都合はなく、O−リング5Aの負担が小さくなる。図1のシール機構20であれば、O−リング5A(別のシール部材)に到達した少量の水素ガスは、O−リング5A(別のシール部材)により確実に遮断され、継続的な水素ガスの漏洩は防止される。なお、使用環境によってはO−リング5Aを省略することも可能である。
また、上述した通りカップシール4の摺動性は良好であるため、摺動部11Aにおけるシールの際に、摩擦による劣化が生じ難いので、O−リングに比較してカップシール4の交換頻度は少なくて済むので、軸シールのカップシール4の交換に係る労力及びコストが節減される。
ここで、O−リングは圧力差が存在しない場合、摩耗に対する耐性及び摺動性は低くない。そのため、カップシール4が劣化せず、水素がO−リング5A側に漏洩しなければ、ロッド1が摺動してもO−リング5Aは劣化しない。そのため、O−リング5Aの交換頻度も減少する。それに加えて、図1で示す様に、ロッド1の操作部1Aが上部ハウジング11の端面11Sと離隔している場合にカップシール4の劣化により水素が漏洩したとしても、O−リング5Aにより、確実に漏洩を防止することが出来る。
また、サージタンク6(或いは水素流路7)には、漏洩した水素ガスを検出する検出装置として圧力センサ8(或いは水素センサ)を設けているので、水素ガスがカップシール4から漏洩した場合に、圧力センサ8(或いは水素センサ)により、直ちに検知することが出来る。センサの種類によっては定量的に検出することも可能である。
明確には図示されていないが、図示の実施形態において、カップシール4は、断面の尖った側を低圧側(水素ガスの下流側、図1の上方)、断面の拡がった側を高圧側(水素ガスの上流側、図1の下方)にして配置している。
方向性のあるシール材であるカップシール4においては、断面の尖った側(低圧側)から圧力が掛かるとカップシールの断面が狭まり、シール性が劣悪となるが、断面の拡がった側(高圧側)から圧力が掛かると、カップシールの断面が拡がり、シール性が向上するからである。
カップシール4(軸シール)の上流側(図1の下方)の圧力が低下して水素流路7或いはサージタンク6内の圧力が比較的に高くなった場合に、上述した様に、カップシール4の断面が突出した側(図1の上方)が高圧となり、カップシール4の断面が狭まってシール機能が低下する。その結果、水素流路7或いはサージタンク6内の圧力がカップシール4(軸シール)の上流側(図1の下方)に透過して、水素流路7或いはサージタンク6内を降圧することが出来る。
カップシール4に代えて、O−リングを軸シールとして用いた場合、当該軸シールの上流側(図1の下方)の圧力が低下してもO−リングのシール性能は変化しないので、水素流路7或いはサージタンク6内を降圧することが出来ず、水素流路7或いはサージタンク6内の圧力は昇圧し続けることになってしまう。図示の実施形態において、O−リングその他のシール性能に方向性が無いシールを軸シールとして用いる場合には、前記水素流路7或いはサージタンク6内を降圧する機構を別途設ける必要がある。
図1の第1実施形態では、別のシール部材であるO−リング5Aは上部ハウジング10のロッド収容部11Aに設けられているが、それに限定される訳ではない。図2の変形例で示す様に、上部ハウジング11の端面11SにO−リング5Aを設けることも可能である。図2において、O−リング5Aを上部ハウジング11の端面11Sに配置することにより、ロッド1が摺動してもO−リング5Aとの間に摩擦は無く、O−リング5Aは軸シールとして作用することはない。そして、ロッド1の端部1Aが上部ハウジング11の端面11Sと当接することにより、O−リング5Aは別のシール材5として作用し、カップリング4の劣化により漏洩した水素をシールする。
次に図3を参照して、図1に示す第1実施形態に係るシール機構20を用いた遮断弁について説明する。煩雑さを回避するため、図3の説明において、図1で示すのと同様な部材については図1と同様の符号を使用する。図4、図5の説明についても同様である。
図3において、全体を符号30で示す遮断弁は、円柱状形状の本体ハウジング10、本体ハウジング10の上部に固定される上部ハウジング11を有しており、本体ハウジング10の底部には下方蓋部14が着脱可能に取り付けられている。
本体ハウジング10の側面において、流入口10Aに連続して水素流路10Bが形成されている。流入口10Aには、図示しない水素供給源(水素ボンベ等)側から供給される水素ガスが流入する。水素流路10Bは、スプリング収容部10Fに連通している。明示されていないが、流入口10Aは配管コネクタ(図示せず)と接続されている。
本体ハウジング10において、流入口10Aが形成されているのとは反対側(図3では右側)の側面に流出口10Cが形成されている。流出口10Cは、その垂直方向位置が流入口10Aよりも上方であり、本体ハウジング10の円周方向については流入口10Aと対向する位置(本体ハウジング10の水平断面における中心に対して、流入口10Aと点対称な位置)に配置されており、図示しない噴射ノズル側(下流側)に連通している。
流出口10Cの流入口10A側(上流側)は水素流路10Dと連通しており、水素流路10Dは、本体ハウジング10のロッド収容部10Hに連通している。そして流出口10Cは配管コネクタ(図示せず)と接続されている。
本体ハウジング10には、上下方向に延在する中心軸(図示せず)に沿って、本体ハウジング側のロッド収容部10H、弁体収容部10E、スプリング収容部10Fが形成され、弁体収容部10Eの上端近傍には、弁体2の弁座12が設けられている。
図3において、遮断弁30の開放時(図4参照)では、水素供給源から供給される水素ガスは、流入口10Aから遮断弁30に流入し、水素流路10B、スプリング収容部10F、弁体収容部10E、本体ハウジング側ロッド収容部10H、水素流路10Dを経由して、流出口10Cから噴射ノズル側に流出する。
図4において、開放時の遮断弁30周辺における水素ガスの流れは、実線の矢印Fで示されている。なお、図3は遮断弁30の遮断時を示しており、弁体収容部10E、ロッド収容部10Hの境界部分において、弁体2が弁座12に座着して、水素流路を遮断している。
また図3において、本体ハウジング10の上端部の半径方向における中心近傍の領域には、上部ハウジング接合部10Gが形成され、上部ハウジング接合部10Gには上部ハウジング11の下端に形成された本体ハウジング接合部11Cが収容され、以て、本体ハウジング10と上部ハウジング11は結合されている。
弁体収容部10Eには、弁体2が軸方向(図1で上下方向)に摺動可能に収容されている。ここで、弁体2はロッド1の下端に一体的に形成されていても良いし、或いはロッド1とは別体に構成されていても良い。
スプリング収容部10Fにはスプリング3が収容されており、スプリング3は、弁体台座13を介して弁体2に当接し、弁体2を閉方向(図1で上方)に常時付勢している。そのため、弁体2はスプリング3の弾性反撥力により弁座12に常時押圧され、弁体収容部10Eにおける水素流路を閉鎖している。
また図3において、下方蓋部14の上方に連続して下方ロッド15が設けられ、下方ロッド15はスプリング3の内部空間に延在しており、下方ロッド15の上端と弁体2(弁体台座13)は離隔している。下方ロッド15は、遮断弁が開放された際に弁体2(弁体台座13)が開放側(図1では下方)に過度に移動するのを制限するストッパとして機能する。
図3において、符号9は、本体ハウジング10と上部ハウジング11の接合部から水素ガスの漏洩を防止するためのシール部材(例えばO−リング)である。
上部ハウジング11には、図1を参照してシール機構20が設けられている。シール機構20については、上述したのと同様な構成を有する。
図1で説明したのと重複するが、図3の遮断弁30において、カップシール4の劣化等に起因して、本体ハウジング側ロッド収容部10H側から流出した水素ガス(矢印L0)が、カップシール4から漏洩してカップシール4の下流側(図3で上方)に流れると(一点鎖線の矢印L1)、漏洩した水素ガス(L1)は流路抵抗の大きいO−リング5A(別のシール部材)側には流れず、流路抵抗の小さい水素流路7側を流れて(一点鎖線の矢印L2)、サージタンク6(貯蔵空間)内に流入する(一点鎖線の矢印L3)。そのため、カップシール4(軸シール)から漏洩した水素ガスが遮断弁30の系外に漏れ出てしまうことが防止される。
図4において、遮断弁30が開放した状態においては、ロッド1が開放側(図3、図4では下方)に押下げられ(矢印A)、弁体2はスプリング3(図3)の弾性反撥力に抗して開放側(図3、図4で下方)に移動する(矢印A)。そのため、弁体2は弁座12から離間し、弁体収容部10Eと本体ハウジング側ロッド収容部10Hが連通する。
遮断弁30が開放されると、図3において、流入口10A、水素流路10B、スプリング収容部10F、弁体収容部10E、本体ハウジング側ロッド収容部10H、水素流路10D、流出口10Cから成る水素流路(矢印F)が連通する。
図3、図4で示す遮断弁30においても、O−リング5A(別のシール部材)は、図1で示す様にロッド収容部11Aに設けても良いし、図2で示す様に上部ハウジング11の端面11Sに設けても良い。
ここで、図1〜図4では、別のシール部材としてO−リング5Aが設けられているが、O−リング5Aを省略することも可能である。図5で示す第2実施形態のシール構造20−1では、O−リングが省略されている。
図5において、ロッド1上端の操作部1Aにはテーパー部1C(弁体)が形成されている。そして、上部ハウジング11のロッド収容部11A(拡大部11B)の上端に、ロッド1のテーパー部1Cと相補形状のテーパー部11D(弁座)が形成されている。
ロッド1のテーパー部1C(弁体)と上部ハウジング11のテーパー部11D(弁座)によりテーパー開閉弁5B(テーパー面同士が当接するタイプの開閉弁)が構成され、テーパー開閉弁5Bが別のシール部材を構成する。そして、テーパー部1Cとテーパー部11Dを当接することによりテーパー開閉弁5Bは閉鎖され、テーパー部1Cとテーパー部11Dを離隔させることによりテーパー開閉弁5Bは開放される。
テーパー部1Cとテーパー部11Dによるテーパー開閉弁5B(別のシール部材)は、カップシール4から漏洩した水素ガスを遮断する機能を有する。ロッド1と上部ハウジング11が共に金属製であれば、ロッド1のテーパー部1C(弁体)と上部ハウジング11のテーパー部11D(弁座)は強固に当接し、高いシール性を示すため、別のシール材としてO−リング等の弾性部材を設ける必要がない。
なお、図5は遮断弁が遮断(閉鎖)されている状態を示す。
図5において、カップシール4の下流側(図5の上方)で、テーパー開閉弁5Bよりもカップシール4側(図5の下方)の領域において、ロッド収容部11Aから水素流路7が分岐している。
水素流路7はサージタンク6(貯蔵空間)に連通しており、サージタンク6に漏洩した水素ガスを貯属することが出来る。さらに、サージタンク6には、漏洩した水素ガスを検出する検出装置として圧力センサ8を設けている。ただし、圧力センサ8は、サージタンク6ではなく水素流路7に設けることも出来る。また、水素ガスを検出する検出装置として、圧力センサ8に代えて水素センサを設けても良い。
ロッド収容部11Aに配置されたカップシール4、カップシール4の下流側(図5の上方)に形成された水素流路7、水素流路7が連通するサージタンク6、サージタンク6(或いは流路7)に設けられた圧力センサ8(或いは水素センサ)、水素流路7の下流側のテーパー開閉弁5Bにより、第2実施形態に係るシール機構20−1が構成されている。
図5の第2実施形態においても、カップシール4の劣化等に起因してカップシール4から水素ガスが漏洩して、カップシール4の下流側(図5で上方)に流れると(一点鎖線の矢印L1)、漏洩した水素ガス(L1)は流路抵抗の大きいテーパー開閉弁5B(別のシール部材)側には流れず、流路抵抗の小さい水素流路7を流れ(一点鎖線の矢印L2)、サージタンク6内に流入する(一点鎖線の矢印L3)。そのため、カップシール4から漏洩した水素ガスがハウジング11を具備する機器(例えば遮断弁等)の系外に漏れ出てしまうことが防止される。
そして、シール構造20−1では別のシール部材としてテーパー開閉弁5Bを設けており、弾性体製のO−リングを有していないので、弾性体シール部材を用いた場合に比較して、長期間に亘ってシール性能が劣化しない。
図5の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1の実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では軸シール4としてカップシールを選択しているが、摺動性が良好であればカップシール以外のシール部材を選択することが可能である。また、別のシール部材としてO−リング5Aとテーパー開閉弁5Bを選択しているが、シール性が良好であれば、その他のシール部材を使用することも可能である。
また、図示の実施形態として、シールされるべき流体としては水素ガスを例示したが、その他の流体(気体、液体、粉体)のシールについても、本発明は適用可能である。
1・・・ロッド
2・・・弁体
4・・・カップシール(軸シール)
5A・・・O−リング(別のシール部材)
5B・・・テーパー開閉弁(別のシール部材)
6・・・サージタンク(貯蔵空間)
7・・・水素流路
8・・・検出装置(圧力センサ、水素センサ)
11A・・・摺動部分(ロッド収容部)
20、20−1・・・シール機構
30・・・遮断弁

Claims (2)

  1. 弁機構及びシール機構(20)からなる構造体において、
    前記弁機構は、弁体(2)と、一端が弁体(2)に接続されたロッド(1)と、弁座(12)が形成された弁体収容部(10E)を有し、弁体収容部(10E)はロッド(1)の軸方向にオフセットされた流入側水素流路(10B)と流出側水素流路(10D)を連通しており、ロッド(1)は流入側水素流路(10B)と流出側水素流路(10D)と直交する方向に延在しており、ロッド(1)が長手方向に往復動して弁体(2)が接続された端部側に移動すると弁体(2)は弁座(12)から離隔して開放され、弁体(2)が接続されていない端部側にロッド(1)が移動すると弁体(2)が弁座(12)に座着して閉鎖される遮断弁(30)により構成され、
    前記シール機構(20)は、
    ロッド(1)が往復動する部分(11A)には、弁体(2)から離隔した側が突出して弁体(2)に近い側が拡がっている断面形状を有するカップシール(4)が複数積層して配置され、カップシール(4)は、その断面における拡がっている側が突出した側よりも弁体(2)に近い側に位置する様に配置されており、
    複数積層して配置されたカップシール(4)は、断面が拡がっている側を高圧側にした場合にシール性を発揮するシール性能の方向性を有しており、
    ロッド(1)が往復動する部分(11A)には、複数積層して配置されたカップシール(4)の断面が突出した側に、カップシール(4)とは別のシール部材(5)が設けられており、
    ロッド(1)が往復動する部分(11A)におけるカップシールと別のシール部材(5)との間の領域に、貯蔵空間(6)に連通する流路(7)が形成されていることを特徴とする弁機構及びシール機構からなる構造体
  2. 前記シール機構(20)における流路(7)或いは貯蔵空間(6)の何れかには、漏洩した水素ガスを検出する検出装置(8)が設けられている請求項1の弁機構及びシール機構からなる構造体
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