JP2007120182A - 引戸などの錠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】不正解錠を防止できる錠装置を提供する。
【解決手段】引戸200に埋設されるケース体101に、スライダ120を鎌部材140の出没方向に直線的に案内するスライダ案内部111Aと、鎌部材140をケース体101から出没させる方向及び引戸200と係脱させる方向に案内する鎌部材案内部112とを形成し、戸枠300と係止した状態の鎌部材140に対してこれを鎌部材案内部112に沿って解錠側に移動させる向きにケース体101外から直接力が作用したときに、その力がスライダ120には伝達されないように構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、引戸や折戸など開閉体に取り付けられる錠装置に関する。
従来の錠装置として図7に示す引戸用錠が知られている。この錠装置400は、引戸200の端部に埋設されたケース体401の両側板部の相対向する内側面に、鎌部材402を前後(図示左右)に摺動可能に案内するガイド用長溝部403を有している。ガイド用長溝部403は、ケース体401の前後方向(図示左右方向)に延びており、その前側(図示左側)部分は上方へ湾曲した湾曲状部403aになっており、湾曲状部403aよりも後側(図示右側)の部分は水平に延びる直線状部403bになっている。鎌部材402は、ガイド用長溝部403に案内される直線状の胴部402aと、この胴部402aの前端から上方に略直角に湾曲して延出された鎌部402bとからなる。鎌部材402の重心部にはガイド用ピン404が後端部には連結用ピン405がそれぞれ挿着固定されており、両ピン404、405の端部が両ガイド用長溝部403に摺動可能に収容されている。ケース体401には、解施錠操作を行うための操作軸406が軸支されており、この操作軸406と共に回動するハブ407の先端に形成された二股部407aに連結用ピン405が収容されるようにして互いに摺動可能に連結されている。
この錠装置400において操作軸406を施錠方向に回動操作すると、操作軸406と共にハブ407が回動し、ハブ407と連結された鎌部材402が前方(図示左側)へ押され、鎌部材402のガイド用ピン404がガイド用長溝部403の湾曲状部403aのガイド面(下面)に沿って上方へ案内される。その結果、鎌部材402の鎌部402bがケース体401の前面の孔408から突出しつつ押し上げられ、戸枠300に設けられた掛止部材320に係合することにより、施錠がなされる(特許文献1)。
特開2000−170421号公報
しかし、上述した従来の錠装置は、引戸200と戸枠300との間にマイナスドライバなどの細い器具を差し込んで鎌部材402を押し下げれば、掛止部材320に対する鎌部402bの係止状態を解除することができる。すなわち、施錠されていても、鎌部材402を何らかの方法で直接押し下げれば、鎌部材402のガイド用ピン404がガイド用長溝部403の湾曲状部403aのガイド面に沿って解錠方向へ案内され、鎌部402bが掛止部材320から外れるため、容易に不正解錠されてしまうおそれがある。
本発明は、上記のような事情に鑑み創案されたものであり、その目的は、不正解錠をすることが困難な錠装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の錠装置は、開閉体に取り付けられるケース体と、当該ケース体外からの操作により当該ケース体内を摺動するスライダと、当該スライダに連結され当該スライダの施錠側への移動によりケース体から突出して固定枠と係止する鎌部材とを具備する錠装置であり、
前記ケース体に、
前記スライダを前記鎌部材の出没方向に直線的に案内するスライダ案内部と、前記鎌部材を前記ケース体から出没させる方向及び前記固定枠と係脱させる方向に案内する鎌部材案内部とを形成し、
前記固定枠と係止した状態の前記鎌部材に対してこれを前記鎌部材案内部に沿って解錠側に移動させる向きに前記ケース体外から直接力が作用したときに、その力が前記スライダに対してこれを前記スライダ案内部に沿って解錠側に移動させる向きに伝達されないように構成したことを特徴とする。
上記構成によれば、開閉体と固定枠との間にマイナスドライバなどの器具を差し込むなどして、鎌部材に直接力を作用させて、鎌部材を鎌部材案内部に沿って解錠側に移動させようとしても、その力がスライダに対してはこれをスライダ案内部に沿って解錠側に移動させる向きには伝達されないので、固定枠に対する鎌部材の係止状態を解除することはできない。
本発明の錠装置において、前記スライダと摺接してこれを施錠位置又は解錠位置に弾性的に保持する弾性部材を備えていることが望ましい。
上記構成によれば、錠装置を施錠状態又は解錠状態に保持することができる。状態保持のために、スライダと摺接してこれを施錠位置又は解錠位置に弾性的に保持する弾性部材を使用することで、カムなどの周辺に保持機構を設ける場合と比較して省スペース化が可能である。
本発明の錠装置によれば、不正な解錠を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の錠装置の第1の実施形態の錠装置を備えた引戸装置の要部を示す分解斜視図である。図2は第1の実施形態の錠装置の分解斜視図である。図3は第1の実施形態の錠装置が解錠された状態を示す断面図である。図4は第1の実施形態の錠装置が施錠された状態を示す断面図である。
図1に示すように、錠装置100は、引戸(開閉体)200の閉止側端面すなわち引戸200を閉めたときに戸枠(固定枠)300と当接する側の端面201に開口した取付孔202にケース体101が挿入されて引戸200の端部に埋設された状態で取り付けられている。ケース体101の前端部には、フランジ状の縦長の端板部102が形成されており、この端板部102は、引戸200の端面201の取付孔202の開口部の周囲に形成された凹部203に嵌合している。端板部102の中央部には、鎌部材140の鎌部141が出入りする縦長のスリット103が形成されている。
戸枠300には、引戸200側の取付孔202と対向する位置に鎌部141を受け入れる穴301が形成され、端板部102と対向する位置に受座金310が固定されている。穴301は受座金310により閉塞されている。この受座金310の中央部には、鎌部141を受け入れる縦長のスリット311が形成されており、施錠時には、ケース体101の端板部102から突出した鎌部141の先端部が受座金310のスリット311の上縁部に引っ掛った状態で係止するようになっている。
引戸200の室内側の側壁板には、サムターン(施錠、解錠の操作をするための回動つまみ)250を取り付けるためのサムターン取付孔204が形成されている。サムターン取付孔204には、サムターン250を回動可能に収容する丸皿状の蓋体260が嵌め付けられている。蓋体260の中央部には操作軸挿通孔261が形成されている。操作軸挿通孔261には、サムターン250に加えられる回動力を錠装置100に伝える板片形状の操作軸265が挿通されている。
図2に示すように、錠装置100は、引戸200に取り付けられるケース体101と、ケース体101の外部からの操作によりケース体101内を摺動するスライダ120と、スライダ120に連結されそのスライダ120の施錠側(矢印Aの向き)への移動によりケース体101から突出して戸枠300と係止する鎌部材140と、スライダ120を施錠側及び解錠側(矢印Bの向き)に摺動させるための回動部材150と、スライダ120と摺接してこれを施錠位置(図4参照)又は解錠位置(図3参照)に弾性的に保持する弾性部材160とを備えている。
ケース体101は、互いに略対称構造に形成された左右一対の亜鉛ダイカスト製のケース部材101A、101Bからなる。端板部102は一方のケース部材101Aに一体形成されている。そして、ケース体101は、両部材101A、101B同士を互いの嵌合部同士を嵌め合わせて結合させることにより組み立てられる。
より詳細には、一方のケース部材(以下、第1ケース部材と記す。)101Aの端板部102には、鎌部141が出入りするスリット103の脇にこれと並行に嵌合用スリット104が形成され、他方のケース部材(以下、第2ケース部材と記す。)101Bの先端部には、嵌合用スリット104に嵌合する爪部105が形成されている。また、第1ケース部材101Aの奥側端部には第2ケース部材101B側に突出させて円柱状の突起106が上下二箇所に形成されており、第2ケース部材101Bの奥側端部には第1ケース部材101Aの二つの突起106と同時に嵌合する一対の嵌合穴107が形成されている。そして、ケース体101は、第2ケース部材101Bの爪部105を第1ケース部材101Aの嵌合用スリット104に挿入して嵌合させつつ、第1ケース部材101Aの上下の突起106と第2ケース部材101Bの上下の嵌合穴107とを互いに嵌め合わせることにより、両部材101A、101B同士が結合されて組み立てられる。
ケース体101の内部には、スライダ120を鎌部材140の出没方向(矢印A及び矢印Bの向き)に直線的に案内する左右一対のスライダ案内溝(スライダ案内部)111A、111Bと、鎌部材140をケース体101から出没させる方向(矢印A及び矢印Bの向き)及び戸枠300の受座金310と係脱させる方向(上下方向)に案内する左右一対の鎌部材案内溝(鎌部材案内部)112A、112Bとが形成されている。一方のスライダ案内溝111Aは第1ケース部材101Aの側壁の下端内面部に形成され、他方のスライダ案内溝111Bは第2ケース部材101Bの側壁の下端内面部に形成されている。両スライダ案内溝111A、111Bは相対向して対称に形成されている。また、一方の鎌部材案内溝112Aは第1ケース部材101Aの側壁の先端近傍内面部に形成され、他方の鎌部材案内溝112Bは第2ケース部材101Bの側壁の先端近傍内面部に形成されている。両鎌部材案内溝112A、112Bは相対向して対称に形成されている。
鎌部材案内溝112A、112Bは、スライダ案内溝111A、111Bの前端上方近傍からケース体101の前端近くまで延びている。鎌部材案内溝112A、112Bは、それぞれ、スライダ案内溝111A、111Bの前端上方近傍からケース体101の前端側に水平に延びる水平案内部112aと、水平案内部112aの前端から更にケース体101の前端側に約45度の傾斜角度で斜め上方に延びる傾斜案内部112bと、傾斜案内部112bの上端からケース体101の前端側に若干膨出した形状の鎌部材承部112cとからなる。
両ケース部材101A、101Bの側壁には、回動部材150の両端を嵌入させてこれを回動可能に支持する回動部材保持孔115A、115Bが側壁を貫通させて形成されている。両ケース部材101A、101Bの天井部には、弾性部材160の上面部を嵌合させてこれをケース体101に固定して保持するための逆台形状の嵌合溝116A、116Bが前後方向二箇所に形成されている。
スライダ120は、その摺動方向に延びる矩形平板状のベース部121と、ベース部121の前端部左右両側より直上に起立した一対の起立壁122a、122bからなるブラケット部122と、ベース部121の上面に形成されたラック部123とからなる。ベース部121の下半部両側は若干張り出しており、その左右の張り出した部分126がケース体101の左右のスライダ案内溝111A、111Bにそれぞれ摺動可能に嵌合している。ブラケット部122の両起立壁122a、122bの上端近傍には互いに向き合う位置に同径の軸孔124が形成されている。ブラケット部122の両起立壁122a、122bの上端面125は、弾性部材160と滑らかに摺接するように円弧状の滑らかな凸曲面になっている。
鎌部材140は、直線状の胴部142と、この胴部142の前端から上方に略直角に湾曲して延出された鎌部141とからなる。鎌部材140の重心部と後端部にはそれぞれ挿通孔143、144が形成されており、重心部の挿通孔143には係脱用ガイドピン145が後端部の挿通孔144には摺動用ガイドピン146がそれぞれ軸回転可能に挿着されている。
摺動用ガイドピン146の両端部は、スライダ120のブラケット部122の両起立壁122a、122bの軸孔124に挿入されている。すなわち、摺動用ガイドピン146は、スライダ120のブラケット部122の両起立壁122a、122b間に水平に掛け渡して設けられており、鎌部材140がこの摺動用ガイドピン146を中心にして上下方向に揺動可能にスライダ120に連結されている。一方、係脱用ガイドピン145の両端部は、ケース体101内の左右に設けられた鎌部材案内溝112A、112Bに摺動可能に挿入されている。
回動部材150の両端中央部には、円形の凸部151が形成されている。回動部材150はその左右の凸部151をケース体101の左右の側壁の回動部材保持孔115A、115Bに回動可能に嵌入することにより、ケース体101の左右の側壁に両端が支承された状態で回動可能に保持されている。
回動部材150の外周の一部の領域(図示の例では外周全体の半分弱の領域)には、スライダ120のラック部123と噛合するピニオン部152が形成されている。回動部材150の中心部には、操作軸265が挿入されるスリット状の挿入孔153が形成されており、この挿入孔153に操作軸265を挿入し固定することにより、回動部材150とサムターン250とが操作軸265を介して互いに連結されている。すなわち、サムターン250を回すことにより、その回動力が操作軸265を介して回動部材150に伝達され、サムターン250と同じ向きに回動部材150が回動するようになっている。そして、回動部材150の回動に連動して、スライダ120が施錠側(矢印Aの向き)または解錠側(矢印Bの向き)に移動する仕組みになっている。
弾性部材160は弾力性のある合成樹脂からなり、その上面部の二箇所には断面が逆台形状の左右に延びる突起部161が形成され、両突起部161を両ケース部材101A、101Bの嵌合溝116A、116B内にスライドさせるようにして嵌入することにより、ケース体101の天井部に固定して保持されている。
弾性部材160の下面部には、円弧状に滑らかに湾曲した凹面部162a、162bがスライダ120の摺動方向に離間させて形成されている。両凹面部162a、162b間の距離はスライダ120の移動可能距離に一致している。すなわち、ブラケット部122の両起立壁122a、122bの上端面125が前端側すなわち端板部102寄りの凹面部162aに嵌合することによりスライダ120が施錠位置(図4参照)に弾力的に保持され、後端側の凹面部162bに嵌合することによりスライダ120が解錠位置(図3参照)に弾力的に保持されるようになっている。
つぎに、上記のように構成された錠装置100の動作について説明する。
図3に示すように、錠装置100が解錠状態のとき、スライダ120は解錠位置すなわちケース体101内における最も後退した位置にある。このとき、鎌部材140はケース体101内に完全に収容されている。また、このとき、ブラケット部122が弾性部材160の後端側の凹面部162bに嵌合しており、これによりスライダ120が解錠位置に弾力的に保持されている。また、係脱用ガイドピン145は、鎌部材案内溝112A、112Bにおける最も後退した位置にある。
サムターン250を施錠側(この例では右回り)に回すと、回動部材150が施錠方向に回動する。回動部材150の施錠方向への回動により、スライダ120が施錠側(矢印Aの向き)に移動するため、これと共に鎌部材140も施錠側(矢印Aの向き)に移動する。このとき、スライダ120のブラケット部122は弾性部材160の後端側の凹面部162bから外れ、弾性部材160の下面に摺接しつつ前端側に移動する。
鎌部材140の施錠側(矢印Aの向き)への移動に伴い、係脱用ガイドピン145が鎌部材案内溝112A、112Bに案内されて、後端から前端側へ移動する。その際、係脱用ガイドピン145は、先ず、鎌部材案内溝112A、112Bの水平案内部112aにより案内されて水平に移動する。係脱用ガイドピン145が水平案内部112a内を移動している間、鎌部材140はその鎌部141を下げた傾斜姿勢(図3の姿勢)のまま前方に移動する。
係脱用ガイドピン145は、鎌部141の先端部が端板部102のスリット103から受座金310のスリット311に入った時点で傾斜案内部112bに入る。そして、鎌部材140の施錠側への移動に伴い、傾斜案内部112bにより案内されて斜め上方に移動する。係脱用ガイドピン145が前進しつつ斜め上方に移動することにより、鎌部材140は、摺動用ガイドピン146を支点、係脱用ガイドピン145を力点にして、鎌部141側を上昇させつつ前方に移動する。鎌部141は受座金310のスリット311を通過して戸枠300の穴301内に突出する。
係脱用ガイドピン145が傾斜案内部112bの前端(上端)に達した時に、鎌部141が受座金310のスリット311の上縁部に係合した状態になる。このとき、係脱用ガイドピン145は摺動用ガイドピン146と同じ高さ位置にある。
鎌部材140の施錠側への移動に伴い、係脱用ガイドピン145は、傾斜案内部112bを経て鎌部材承部112cに入り、鎌部材案内溝112A、112Bの前端面に当接して停止する。このとき、鎌部材140が係脱用ガイドピン145と摺動用ガイドピン146とにより支えられて水平姿勢に保持された状態になる。また、ブラケット部122が弾性部材160の前端側の凹面部162aに嵌合し、これによりスライダ120が施錠位置に弾力的に保持される。図4はこのときの状態を示している。
図4に示すように、錠装置100が施錠状態のとき、スライダ120は施錠位置すなわちケース体101内における最も前進した位置にある。このとき、鎌部材140の鎌部141は、端板部102から戸枠300の穴301内に突出して受座金310のスリット311の上縁部に係合している。また、係脱用ガイドピン145は、鎌部材案内溝112A、112Bの鎌部材承部112cに支承されている。また、ブラケット部122は弾性部材160の前端側の凹面部162aに嵌合しており、これによりスライダ120が施錠位置に弾力的に保持されている。
サムターン250を解錠側(この例では左回り)に回すと、回動部材150が解錠側に回動する。回動部材150の解錠側への回動により、スライダ120が解錠側(矢印Bの向き)に移動するため、これと共に鎌部材140も解錠側(矢印Bの向き)に移動する。このとき、スライダ120のブラケット部122は弾性部材160の前端側の凹面部162aから外れ、弾性部材160の下面に摺接しつつ後端側に移動する。
鎌部材140の解錠側(矢印Bの向き)への移動に伴い、係脱用ガイドピン145が鎌部材案内溝112A、112Bに案内されて、前端から後端側へ移動する。その際、係脱用ガイドピン145は、先ず、鎌部材案内溝112A、112Bの鎌部材承部112cから傾斜案内部112bに入る。そして、鎌部材140の解錠側への移動に伴い、傾斜案内部112bにより案内されて斜め下方に移動する。係脱用ガイドピン145が後退しつつ斜め下方に移動することにより、鎌部材140は、摺動用ガイドピン146を支点、係脱用ガイドピン145を力点にして、鎌部141側を下降させつつ後方に移動する。鎌部141は受座金310のスリット311を抜け出る。
係脱用ガイドピン145は、鎌部141が下りきった時点で傾斜案内部112bに入り、水平案内部112aにより案内されて水平に移動する。係脱用ガイドピン145が水平案内部112a内を移動している間、鎌部材140はその鎌部141を下げた傾斜姿勢(図3の姿勢)のまま後方に移動する。そして、鎌部材案内溝112A、112Bの後端面に当接して停止する。このとき、鎌部材140はケース体101内に完全に収容される。また、ブラケット部122が弾性部材160の後端側の凹面部162bに嵌合し、スライダ120が解錠位置に弾力的に保持される。
上記の構成によれば、錠装置100が施錠状態の時、引戸200と戸枠300との間にマイナスドライバなどの器具を差し込むなどして、鎌部材140に直接力を作用させて、鎌部材140を鎌部材案内溝112A、112Bに沿って解錠側に移動させようとしても、その力がスライダ120に対してこれをスライダ案内部111A、111Bに沿って解錠側に移動させる向きには伝達されない。すなわち、この例の場合、受座金310に係合した状態の鎌部材140の鎌部141側を、マイナスドライバなどの器具で強引に押し下げようとしても、鎌部材140の係脱用ガイドピン145が鎌部材案内溝112A、112Bの鎌部材承部112cで支承されているため、鎌部141が解錠側(下方)に移動することはなく、その力がスライダ120に伝達されることもない。したがって、このような不正な方法では、戸枠300に対する鎌部材140の係止状態を解除することはできない。この錠装置100を不正解錠することは極めて困難である。
また、錠装置100は、スライダ120と摺接してこれを施錠位置(図4参照)又は解錠位置(図3参照)に弾性的に保持する弾性部材160を備えているので、錠装置100を施錠状態又は解錠状態に保持することができるとともに、解錠または施錠操作を行った使用者に対し、確実に解錠または施錠がなされたという感覚を与えることができる。弾性部材160を使用することにより、回動部材150などの周辺に保持機構を設ける場合と比較して省スペース化でき、部品点数の削減も図ることができるので、錠装置100の小型化と製造コストの低減を同時に実現できる。
また、この種の鎌錠においては、何らかの要因で引戸200が戸枠300と当接していない状態においてサムターン250や後述するスライド操作子170が操作され、鎌部材140がケース体101から突出された場合、その状態で引戸200が閉められると、鎌部材140の鎌部141の先端外側面と受座金310のスリット311の開口縁とが衝突し、鎌部材140等の破損が生じるおそれが危惧されるところであるが、上記の構成によればこのような不具合は生じない。すなわち、この実施形態においては、鎌部材140と受座金310とが衝突したとしても、鎌部材140に設けられた係脱用ガイドピン145が鎌部材案内溝112A、112Bに案内され、ケース体101の前端側から後端側に移動するとともに斜め下方に移動するので、この移動に伴い鎌部材140の鎌部141も同様に斜め下方に移動し、鎌部材140の鎌部141の先端外側面と受座金310のスリット311の開口縁との衝突が解除される。したがって、鎌部材140がケース体101から突出された状態のまま引戸200が閉められたとしても、鎌部材140の鎌部141の先端外側面と受座金310のスリット311の開口縁との衝突による鎌部材140等の破損を回避することができる。
[第2の実施形態]
図5は第2の実施形態の錠装置の分解斜視図である。図1〜図4に示した第1の実施形態と共通の構成要素については図5中に同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
図5に示す錠装置100は、スライダ120を施錠側(矢印Aの向き)及び解錠側(矢印Bの向き)に摺動させるための部材としてカム170を備えている。カム170は、円柱状のカム本体171と、カム本体171からその半径方向外方に突出したアーム部172とからなる。アーム部172の先端部の表面は、断面円弧状の滑らかな凸曲面になっている。
ケース体101の内部には、左右一対の鎌部材案内溝112A、112Bの後方に、これと同形同寸のもう一対の鎌部材案内溝113A、113が形成されている。すなわち、この実施形態の錠装置100の鎌部材案内溝は、前後二組の鎌部材案内溝112A、112B及び鎌部材案内溝113A、113からなる。
スライダ120のベース部121には、カム嵌合孔127が形成されている。このカム嵌合孔127にカム170のアーム部172が遊びを持って嵌合した状態で挿入されており、カム170の回動する向きに応じて、アーム部172がカム嵌合孔127の前端面127aまたは後端面127bに係合するようになっている。
両ケース部材101A、101Bの側壁には、カム170の両端を嵌入させてこれを回動可能に支持するカム保持孔117A、117Bが側壁を貫通させて形成されている。カム本体171の両端中央部には、円形の凸部(図示省略)が形成されている。カム170はその左右の凸部をケース体101の左右の側壁のカム保持孔117A、117Bに回動可能に嵌入することにより、ケース体101の左右の側壁に両端が支承された状態で回動可能に保持されている。
カム170の中心部には、操作軸265(図1参照)が挿入されるスリット状の挿入孔153が形成されており、この挿入孔153に操作軸265を挿入し固定することにより、カム170とサムターン250(図1参照)とが操作軸265を介して互いに連結されている。すなわち、サムターン250を回すことにより、その回動力が操作軸265を介してカム170に伝達され、サムターン250と同じ向きにカム170が回動するようになっている。そして、カム170の回動に連動して、スライダ120が施錠側(矢印Aの向き)または解錠側(矢印Bの向き)に移動する仕組みになっている。
スライダ120のブラケット部122を構成する左右一対の起立壁122a、122bには、上下に延びる長孔構造の軸孔128が形成されている。摺動用ガイドピン147の両端部は、ブラケット部122の左右の軸孔188を貫通して、ケース体101の左右の鎌部材案内溝113A、113Bに摺動可能に挿入されている。一方、係脱用ガイドピン145の両端部は、ケース体101内の左右に設けられた鎌部材案内溝112A、112Bに摺動可能に挿入されている。
すなわち、この実施形態では、鎌部材140が、摺動用ガイドピン147を介して上下方向に移動可能にスライダ120に連結されるとともに、ケース体101の両側壁間に掛け渡して設けられた係脱用ガイドピン145及び摺動用ガイドピン147に支えられて、揺動せずに、水平な姿勢を保ったまま前後(矢印Aの向き及び矢印Bの向き)及び上下に移動して受座金310と係脱するように構成されている。
上記構成によれば、錠装置100が施錠状態の時、受座金310に係合した状態の鎌部材140の鎌部141側を、マイナスドライバなどの器具で強引に押し下げようとしても、鎌部材140を支持している係脱用ガイドピン145と摺動用ガイドピン147とがそれぞれ前後の鎌部材案内溝112A、112B及び113A、113Bの鎌部材承部112cで支承されているため、鎌部141が解錠側(下方)に移動することはなく、その力がスライダ120に伝達されることもない。したがって、このような不正な方法では、戸枠300に対する鎌部材140の係止状態を解除することはできない。この錠装置100を不正解錠することは極めて困難である。
[第3の実施形態]
図6は第3の実施形態の錠装置の分解斜視図である。図1〜図4に示した第1の実施形態と共通の構成要素については図5中に同一符号を付して、その説明を適宜省略する。
図6に示す錠装置100は、施解錠操作の操作子としてサムターン250(図1参照)を使用せず、スライド操作子170を指をかけて左右(矢印A、Bの向き)にスライドさせることにより、操作軸265を介してスライダ120を解施錠方向に摺動させる構造になっている。スライダ120には、操作軸固定部129が一体形成されている。操作軸固定部129には、縦長スリット状の貫通孔129aが左右方向に貫通して形成されており、この貫通孔129aを貫通させて操作軸265が取り付けられている。ケース体101の左右の側壁には横長矩形状の貫通孔118が形成されており、操作軸265の両端部が両貫通孔118内に左右(矢印A、Bの向き)に移動可能に挿入されている。
この実施形態の錠装置100は、その解施錠操作がスライド操作子170をスライド操作することによりなされる点を除いて、第1の実施形態の錠装置100と全く同様に動作する。したがって、この実施形態の錠装置100が解錠状態の時、受座金310(図1参照)に係合した状態の鎌部材140の鎌部141側を、マイナスドライバなどの器具で強引に押し下げようとしても、鎌部材140を支持している係脱用ガイドピン145が鎌部材案内溝112A、112Bの鎌部材承部112cで支承されているため、鎌部141が解錠側(下方)に移動することはなく、その力がスライダ120に伝達されることもない。したがって、このような不正な方法では、戸枠300に対する鎌部材140の係止状態を解除することはできない。
なお、上記実施形態では、弾性部材160をケース体101とは別体で構成したが、ケース体101を合成樹脂で形成し、弾性部材160をその合成樹脂製ケース体101の一部として一体成形してもよいことはいうまでもない。
本発明の錠装置は、固定枠と開閉体との間にマイナスドライバなどの器具を差し込んで固定枠に係合している鎌部材に力を加えることによる不正解錠を有効に防止できるので、引戸のみならず、開戸、折戸などの錠装置としても利用可能である。
本発明の錠装置の第1の実施形態の錠装置を備えた引戸装置の要部を示す分解斜視図 第1の実施形態の錠装置の分解斜視図 第1の実施形態の錠装置が解錠された状態を示す断面図 第1の実施形態の錠装置が解錠された状態を示す断面図 第2の実施形態の錠装置の分解斜視図 第3の実施形態の錠装置の分解斜視図 従来の錠装置の一例を示す断面図
符号の説明
100 錠装置
101 ケース体
111A、111B スライダ案内溝(スライダ案内部)
112A、112B 鎌部材案内溝(鎌部材案内部)
112a 水平案内部
112b 傾斜案内部
112c 鎌部材承部
113A、113B 鎌部材案内溝(鎌部材案内溝)
120 スライダ
122 ブラケット部
123 ラック部
124 軸孔
127 カム嵌合孔
129 操作軸固定部
140 鎌部材
141 鎌部
145 係脱用ガイドピン
146 摺動用ガイドピン
150 回動部材
152 ピニオン部
160 弾性部材
162a、162b 凹面部
170 カム
171 カム本体
172 アーム部
180 スライド操作子
200 引戸(開閉体)
250 サムターン
265 操作軸
300 戸枠(固定枠)
310 受座金(掛止部材)

Claims (2)

  1. 開閉体に取り付けられるケース体と、当該ケース体外からの操作により当該ケース体内を摺動するスライダと、当該スライダに連結され当該スライダの施錠側への移動によりケース体から突出して固定枠と係止する鎌部材とを具備する錠装置であり、
    前記ケース体に、
    前記スライダを前記鎌部材の出没方向に直線的に案内するスライダ案内部と、前記鎌部材を前記ケース体から出没させる方向及び前記固定枠と係脱させる方向に案内する鎌部材案内部とを形成し、
    前記固定枠と係止した状態の前記鎌部材に対してこれを前記鎌部材案内部に沿って解錠側に移動させる向きに前記ケース体外から直接力が作用したときに、その力が前記スライダに対してこれを前記スライダ案内部に沿って解錠側に移動させる向きに伝達されないように構成したことを特徴とする錠装置。
  2. 前記スライダと摺接してこれを施錠位置又は解錠位置に弾性的に保持する弾性部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の錠装置。
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