JP2007120029A - 床構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】床衝撃音の遮断性能が良好で施工性を向上させる床構造を得る。
【解決手段】上床材14に振動が加わった場合、この振動は、複数の動吸振器25へ伝わり、上床材14から床スラブ12への振動を減衰する。ここで、動吸振器25は、大振幅の振動が生じうる第1の配置位置X1では、大きな振動減衰力を備え、生じる振動が小振幅とされる第2の配置位置X2では、第1の配置位置X1に比べて小さな振動減衰力を備えているので、上床材14に大振幅の振動が生じた場合にも、床衝撃音が良好に遮断される。また、施工時には、従来のように、制振材又は遮音材を床全面に配置する必要がないので、施工性が良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、支持手段を介して二重床とされた床構造に関する。
床構造においては、床衝撃音の遮断性能を向上させるために、支持部材を介して床基盤上から所定の高さに床を設ける二重床構造とする場合がある。このような二重床構造では、例えば、支持部材が床下地パネル、捨張材、仕上材を支持し、捨張材の両面に制振材又は遮音材を配置した状態としている(例えば、特許文献1参照)。
従来の制振材には、重い材料が用いられているうえに、この従来の床構造では、制振材又は遮音材を床全面に配置することになり、施工性が悪い。
特許第2918907号公報
本発明は、上記事実を考慮して、床衝撃音の遮断性能が良好で施工性を向上させる床構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載する本発明の床構造は、床スラブ上に設けられる複数の支持手段と、前記支持手段上に支持され、前記床スラブとの間に間隔をもって配置される床材と、前記支持手段又は前記床材に支持されて複数配置され、振動を減衰させると共に、大振幅の振動が生じうる第1の配置位置では、大きな振動減衰力を備え、前記第1の配置位置に比べて生じる振動が小振幅とされる第2の配置位置では、前記第1の配置位置に比べて小さな振動減衰力を備えた動吸振器と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載する本発明の床構造によれば、床材に振動が加わった場合、この振動は、複数の動吸振器へ伝わり、床材から床スラブへの振動を減衰する。ここで、動吸振器は、大振幅の振動が生じうる第1の配置位置では、大きな振動減衰力を備え、第2の配置位置では、第1の配置位置に比べて小さな振動減衰力を備えているので、床材に大振幅の振動が生じた場合にも、床衝撃音が良好に遮断される。また、施工時には、従来のように、制振材又は遮音材を床全面に配置する必要がないので、施工性が良い。
請求項2に記載する本発明の床構造は、請求項1記載の構成において、前記第1の配置位置は、前記床スラブの中央領域の上方、及び、前記床材の上方が区画された状態では区画された各区画部の中央領域の下方、とされる範囲内にあることを特徴とする。
請求項2に記載する本発明の床構造によれば、床スラブの中央領域、又は、各区画部の中央領域での振動は、第1の配置位置に設けられた動吸振器によって、減衰されるので、床衝撃音が良好に遮断される。
請求項3に記載する本発明の床構造は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記動吸振器は、前記支持手段又は前記床材に支持されて弾性変形可能であって振動を減衰させる弾性部材と、前記弾性部材に支持されて前記弾性部材の弾性変形によって変位して振動を減衰させる質量体と、を備え、前記第2の配置位置に設けられた前記動吸振器の前記質量体は、前記第1の配置位置に設けられた前記動吸振器の前記質量体に比べて、質量が小さいことを特徴とする。
請求項3に記載する本発明の床構造によれば、床材に振動が加わった場合、この振動は、弾性部材へ伝わる。これによって、弾性部材が弾性変形して質量体が振動を吸収するように上下動することで、床材から床スラブへの振動を減衰する。このため、床衝撃音が良好に遮断される。また、第2の配置位置に設けられた動吸振器の質量体は、第1の配置位置に設けられた動吸振器の質量体に比べて、質量が小さくなっているので、床構造全体における質量体の合計質量を抑えることができ、施工性が良い。
以上説明したように、本発明の床構造によれば、床衝撃音の遮断性能が良好で施工性を向上させることができるという優れた効果を有する。
本発明における床構造の第1の実施形態を図面に基づき説明する。なお、図中の矢印UPは床構造における上方向を示す。
(第1の実施形態の構成)
図1に示される床構造10は、主に集合住宅に用いられる二重床(乾式遮音二重床)の構造であり、上階で発せられて階下に伝播する床衝撃音(歩行音、物の落下音、子供の飛び跳ね等)を低減させるための構造である。
床構造10は、躯体床となるコンクリート製の床スラブ12と上床材14との間に、所定の間隔で複数本並べられた床支持具15を介在させており、床支持具15の介在によって床スラブ12と上床材14との間に空間を形成して遮音効果を得る状態としている。
なお、本実施形態の上床材14は、下地パネル14Aを備えると共に、下地パネル14A上に捨張材14Bを設け、さらに捨張材14B上に仕上げ材14Cを設けた積層構造となっている。ここで、仕上げ材14Cを除いた上床材14(下地パネル14A及び捨張材14B)、及び、床支持具15が床下地材である。
図2に示されるように、各床支持具15は、支持手段としての支持部16を備えている。支持部16は、弾性基部材としてのクッションゴム18と、中間受け部としての中間受け部材20と、支持部材としての支持ボルト22と、を備えており、床スラブ12上に設けられて上床材14を支持するようになっている。
床スラブ12上に配置されるクッションゴム18は、弾性変形可能な円筒状とされ、上床材14からの振動の減衰用として床スラブ12上に支持されている。クッションゴム18上には、中間受け部材20を介して支持ボルト22が直立状態で支持されている。
中間受け部材20は、円筒状とされて中間部にフランジ部20Aを備え、円筒部の一方側がクッションゴム18の筒内側に挿入されると共にフランジ部20Aの下面(クッションゴム18側へ向けられた面)がクッションゴム18の上面(床スラブ12側の面と反対側の面)に固着されている。中間受け部材20の円筒部内周面には、雌ネジ部20Bが形成され、この雌ネジ部20Bには、支持ボルト22の軸部に形成された雄ネジ部22Aが螺合される。これにより、中間受け部材20が支持ボルト22に一体化される。
支持ボルト22は、クッションゴム18と反対側、すなわち、床スラブ12と反対方向へ延びて、パネル受け部材24を介して上床材14を支持するようになっている。パネル受け部材24は、円筒状とされて一方開口部から外側へ向けて突き出した鍔部24Aを備える。パネル受け部材24の円筒部24Bは、下地パネル14Aの貫通孔114A内に挿入されて固着され、鍔部24Aの上面(上床材14側へ向けられた面)が下地パネル14Aの下面(床スラブ12と対向する側の面)に固着される。パネル受け部材24の円筒部内周面には、雌ネジ部24Cが形成され、この雌ネジ部24Cには、支持ボルト22の軸部に形成された雄ネジ部22Bが螺合される。これらにより、上床材14は、支持部16上に支持されて床スラブ12との間に間隔をもって配置される。
支持ボルト22の先端部には、マイナスドライバを差し込むための凹部(図示省略)が形成されており、上床材14の下地パネル14Aに捨張材14B、仕上げ材14Cが載せられる前の状態において、マイナスドライバを支持ボルト22の凹部(図示省略)に差し込んで支持ボルト22を回転させることによって、床スラブ12からの下地パネル14Aの高さを調節することができるようになっている。
各床支持具15の高さ方向中間部には、支持部16に支持された動吸振器25が設けられ、床構造10全体としては、図1に示されるように、複数の動吸振器25が配置される。図2に示されるように、動吸振器25は、弾性部材としてのクッション台座26と、質量体28と、を備え、振動を減衰させるための振動減衰用とされる。
クッション台座26は、中間受け部材20のフランジ部20Aの上面である受け面20Cに配置されており、クッション台座26の下面が受け面20Cに接着剤等によって固着されている。クッション台座26は、円筒状とされて中央に挿入孔26Aが形成されており、この挿入孔26Aに支持ボルト22が挿入された状態となっている。クッション台座26は、上床材14等からの振動を減衰させるために、中間受け部材20を介して支持ボルト22に支持されるものであり、軟質ゴムで構成されて弾性変形可能とされる。
質量体28は、クッション台座26の上面に接着剤等によって固着されており、中間受け部材20、クッション台座26及び質量体28は、一体化している。また、質量体28によって、クッション台座26には圧縮方向の荷重が作用している。質量体28は、略円筒状とされて中央に挿入孔28Aが貫通形成されており、この挿入孔28Aに支持ボルト22が挿入された状態となっている。質量体28は、クッション台座26に支持されることでクッション台座26の弾性変形によって変位して上床材14等からの振動を減衰させるようになっている。
なお、本実施形態では、動吸振器25の1個当りの負担質量、すなわち、床単位面積当りの基本床構造の質量(上床材14と支持部16との質量合計)を、床単位面積当りの(動吸振器25を備えた)床支持具15の個数で除した値は、6(kg/個)とされている。この場合における動吸振器25の質量体28の質量と床衝撃音レベルの改善量との関係を示す試験結果が表1に示されている。なお、対象の周波数は、63Hzとし、動吸振器25における固有振動数の設定値は、50Hzとした。
Figure 2007120029
表1における床衝撃音レベルの改善量は、動吸振器を全く取り付けない構成の床構造における重量床衝撃音レベル(dB)を基準にした改善量である。表1に示されるように、前述の条件においては、動吸振器25の質量体28の質量は、2kg〜4kgの場合に改善量が6dB以上となって非常に良好であることが分かる。
ここで、本実施形態における動吸振器25の配置位置、及び、それらの各配置位置における質量体28の質量について、説明する。
図3の水平断面図には、四隅に柱30が図示されており、柱30と柱30との間が梁32で渡されると共に、梁32によって床スラブ12が囲まれた状態が示されている。図中の二点鎖線で囲まれた範囲(第1配置範囲34A、第2配置範囲34B)は、動吸振器25を備えた床支持具15の配置範囲であり、この範囲(第1配置範囲34A、第2配置範囲34B)内に動吸振器25が配置される。
第1配置範囲34Aは、床スラブ12の中央領域12Cの上方(図3の紙面手前側)とされている(図3では、床スラブ12の中央領域12Cは、二点鎖線で囲まれた第1配置範囲34Aと同じ範囲で示される。)。また、4箇所設けられる第2配置範囲34Bは、第1配置範囲34Aを取り巻く部分であり、第1配置範囲34Aと四隅の柱30との中間部となっている。
ここで、振動状態とされた床スラブ12は、その部位によって、振幅(振動の幅の半分)の大きさが異なり、図4の模式図に示されるように、床スラブ12は、梁32で囲まれた中央点12Mの振幅Aが最も大きく(撓み量が最も大きく)、梁32に近づくほど小さく(撓み量が小さく)なるので、本実施形態では、これに対応させるために、床スラブ12は、梁32で囲まれた(中央点12Mを含む)中央部に大きな振動減衰力が作用するような構成としている。
すなわち、図3に示される床スラブ12によって大振幅の振動(低周波振動)が生じうる第1配置範囲34A内における配置位置(第1の配置位置(図1のX1))では、図2に示される動吸振器25の質量体28の質量を大きくして(本実施形態では2kgとして)、大きな振動減衰力が生じるようにしている。図1では、第1配置範囲34A(図3参照)内の動吸振器25を図中の真ん中に示しており、質量が大きい質量体28を括弧書きで符号28Bとしている。
一方、第2配置範囲34B(図3参照)、すなわち、第1の配置位置X1に比べて生じる振動が小振幅とされる配置位置(第2の配置位置X2)に設けられた動吸振器25の質量体28は、第1の配置位置X1に設けられた動吸振器25の質量体28(28B)に比べて、質量が小さくされており(本実施形態では1kg)、第2の配置位置X2では、第1の配置位置X1に比べて小さな振動減衰力が生じるようになっている。図1では、第2配置範囲34B(図3参照)内の動吸振器25を図中の左右に示しており、小さい質量体28を括弧書きで符号28Sとしている。
なお、第2配置範囲34B内における第2の配置位置では、床スラブ12によって小振幅で高周波の振動が伝わりやすい。
(第1の実施形態の施工手順)
次に、図2に示される床支持具15を用いて二重床の床構造10を構成する際の施工手順について説明する。
まず、一体化されたクッションゴム18、中間受け部材20、クッション台座26及び質量体28を、クッションゴム18を下にして準備する。
このとき、重い(質量の大きい)質量体28(28H)(図1参照)が固着されたもの(クッションゴム18、中間受け部材20、クッション台座26及び質量体28の一体化物)は、床スラブ12の中央領域12C(図3参照)へ設置する(質量体28(28H)が図3の第1配置範囲34A内に配置される。)。
また、図1に示される軽い(質量の小さい)質量体28(28S)が固着されたもの(クッションゴム18、中間受け部材20、クッション台座26及び質量体28の一体化物)は、床スラブ12における中央領域12C(図3参照)の周囲領域へ設置する(質量体28(28S)が図3の第2配置範囲34B内に配置される。)。
次に、図2に示される質量体28の挿入孔28A及びクッション台座26の挿入孔26Aに支持ボルト22を上方から挿入し、支持ボルト22の雄ネジ部22Aを中間受け部材20の雌ネジ部20Bに螺合させて取り付け、直立させる。次に、支持ボルト22の雄ネジ部22Bにパネル受け部材24の雌ネジ部24Cを螺合させる。
次に、パネル受け部材24の鍔部24A上に下地パネル14Aを敷設してパネル受け部材24に下地パネル14Aを固着する。ここで、マイナスドライバを支持ボルト22の凹部(図示省略)に差し込んで支持ボルト22を回転させることによって、床スラブ12からの下地パネル14Aの高さを調節する。
次に、下地パネル14A上に捨張材14Bが敷設され、捨張材14B上に仕上げ材14Cが敷設される。以上によって、二重床の床構造10が構成される。
このように、施工時には、従来のように、制振材又は遮音材を床全面に配置する必要がないので、施工性が良く、また、軽量で安価な床構造10とすることができる。
また、図1に示されるように、床支持具15の設置位置に応じて、動吸振器25における質量体28の質量を変えることで、床構造全体における質量体28の合計質量を抑えることができ、施工性が良い。
(第1の実施形態の作用)
次に、上記の実施形態の作用を説明する。
上階で発せられた床衝撃音(例えば、歩行音等)の振動は、図1に示される上床材14からパネル受け部材24、支持ボルト22、及び、中間受け部材20を介してクッション台座26へ伝わる。これによって、クッション台座26が弾性変形し、質量体28が振動を吸収するように上下動することで、振動を減衰する。
図2に示されるように、クッション台座26は、支持ボルト22を囲んで配置されているため、支持ボルト22に沿って弾性変形することになり、また、質量体28も支持ボルト22を囲んで配置されているため、支持ボルト22に沿って移動することになるので、動吸振の作用が安定する。
また、中間受け部材20にクッション台座26が固着され、クッション台座26に質量体28が固着されているので、例えば、振動によって質量体28がクッション台座26から浮く等のような無駄な移動を抑えられ、また、質量体28の移動を振動周期に追従させ易くなるので、動吸振効果を高めることができる。
ここで、図1に示される動吸振器25は、大振幅の振動(低周波振動)が生じうる第1の配置位置X1では、重い(質量の大きい)質量体28(28H)によって大きな振動減衰力が作用し、第2の配置位置X2では、第1の配置位置X1に比べて軽い(質量の小さい)質量体28(28S)によって小さな振動減衰力が作用することになるので、上床材14に大振幅の振動(低周波振動)が生じた場合にも、床衝撃音が良好に遮断される。
動吸振器25によって減衰された振動は、さらにクッションゴム18によって減衰されて床スラブ12へ伝わる。このため、床衝撃音が良好に遮断される。
また、床スラブ12の振動に対しても、同様に動吸振器25が作用し、特に、床スラブ12の中央領域12C(図3参照)での振動は、第1の配置位置X1に設けられた重い(質量の大きい)質量体28(28H)を備えた動吸振器25によって、効果的に減衰される。
(試験例)
上記実施形態の床構造における床衝撃音の遮断性能及び施工性を確認するために、以下に示す実施例に係る床構造(以下、単に「実施例」という)と、比較例に係る床構造(以下、単に「比較例」という)との比較試験を行った。
実施例は、上記実施形態で説明した床構造と同様の構成である。比較例は、動吸振器における質量体の質量をすべて2kgとした点を除いて実施例と同様の構成である。
動吸振器を全く取り付けない構成の床構造における重量床衝撃音レベルを基準にして、床衝撃音の周波数毎に、重量床衝撃音レベルの改善量(dB)を調べた。なお、比較した周波数は、63Hz、125Hz、250Hz、500Hzとした。
試験結果を表2に示す。
Figure 2007120029
実施例の場合にも、比較例の場合とほぼ同様に、重量床衝撃音レベルが改善された。すなわち、図3に示される第2配置範囲34B内に配置する質量体28(28S)(図1参照)の質量を、第1配置範囲34A内に配置する質量体28(28B)(図1参照)の質量に比べて小さくしても、重量床衝撃音レベルが十分に改善された。
また、第2配置範囲34B内に配置する質量体28(28S)(図1参照)の質量を小さくしたことで、比較例に比べて施工性が向上した。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態における床構造について、図5を参照しながら説明する。第2の実施形態は、上床材14の上方が複数の区画部(部屋等)に区画された状態である場合であり、各々の区画部内の位置に応じて動吸振器25による振動減衰力を変えている点が特徴である。他の構成については、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、同一符号を付して説明を省略する。
図5の平面図は、上床材14の上方が壁40によって複数の区画部(部屋42等)に区画された状態を示している。なお、符号46は、通常時に人や物の出入りがない空間である。
図中の二点鎖線で囲まれた範囲(第3配置範囲50A、第4配置範囲50B、第5配置範囲50C)は、動吸振器25を備えた床支持具15の配置範囲であり、この範囲(第3配置範囲50A、第4配置範囲50B、第5配置範囲50C)内に動吸振器25が配置される。
第3配置範囲50Aは、上床材14の上方で区画された各部屋42の中央領域42Cの下方(図5の紙面奥側)とされている(図5では、各部屋42の中央領域42Cは、二点鎖線で囲まれた第3配置範囲50Aと同じ範囲で示される。)。また、各部屋42に4箇所設けられる第4配置範囲50Bは、第3配置範囲50Aを取り巻く部分であり、第3配置範囲50Aと各部屋42のコーナ部(四隅部)との中間部となっている。第5配置範囲50Cは、上床材14の上方で壁40に挟まれた廊下44の中央領域の下方(図5の紙面奥側)とされている。
上床材14によって大振幅の振動(低周波振動)が生じうる第3配置範囲50A内における配置位置(第1の配置位置)では、図2に示される動吸振器25の質量体28の質量を大きくして(本実施形態では2kgとして)、大きな振動減衰力が生じるようにしている。
一方、図5に示される各部屋42において、第4配置範囲50B、すなわち、第3の配置位置50Aに比べて生じる振動が小振幅とされる配置位置(第2の配置位置)に設けられた動吸振器25の質量体28は、第1の配置位置に設けられた動吸振器25の質量体28に比べて、質量が小さくされており(本実施形態では1kg)、第4の配置位置50Bでは、第3の配置位置50Aに比べて小さな振動減衰力が生じるようになっている。
また、第5配置範囲50Cは、人が廊下44を歩行等した状態では上床材14によって大振幅の振動(低周波振動)が生じうるので、図2に示される動吸振器25の質量体28の質量を大きくして(本実施形態では2kgとして)、大きな振動減衰力が生じるようにしている。
このように、動吸振器25における質量体28の質量を、配置する部位の振動特性に応じて適宜選択することで、動吸振器25の特性を変え、重量衝撃音の効果的な遮断を図りながら、床構造10の全体の質量増加を抑えられ、安価で施工が容易になる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、動吸振器25における弾性部材としてのクッション台座26が、支持手段としての支持部16に支持されているが、動吸振器における弾性部材が床材に支持される構成としてもよい。
また、上記実施形態では、弾性部材が軟質ゴムで構成されたクッション台座26である場合を例に挙げて説明したが、弾性部材は、例えば、圧縮コイルバネ等のような弾性変形可能な他の弾性部材であってもよい。
さらに、上記実施形態では、弾性部材としてのクッション台座26が接着剤等によって中間受け部材20に固着されているが、弾性部材は、例えば、支持部材に直接固着される等のように、上記実施形態以外の配置された位置に固着される構成としてもよい。また、弾性部材は、機械的接合によって中間受け部等の配置された位置に取り付けられてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、中間受け部としての中間受け部材20が、支持部材としての支持ボルト22に取り付けられて一体化されているが、支持部材の一部に中間受け部を形成してもよい。
なお、上記実施形態では、床スラブ12がコンクリート製であるコンクリート床の場合について説明したが、床スラブは、木製等の他の床スラブであってもよい。
また、上記実施形態では、動吸振器25における質量体28の質量を変えることによって振動減衰力を変えているが、動吸振器25におけるクッション台座26の弾性力を変えることによって振動減衰力を変えてもよい。
さらに、上記実施形態では、第1の配置位置は、床スラブ12の中央領域12Cの上方(図3の紙面手前側)の第1配置範囲34A内や、上床材14の上方が区画された状態では区画された各部屋42(区画部)の中央領域42Cの下方(図5の紙面奥側)とされる第3配置範囲50A内とされているが、第1の配置位置は、例えば、床スラブの材質が均一とされない場合であって床スラブの中央領域以外の特定領域が撓みやすい場合には、その撓みやすい特定領域の上方の範囲内の位置とされる等のように、他の配置位置であってもよい。
さらにまた、床構造部分を改修する場合のように、対象となる床スラブ(躯体)が限定される場合や、特定の周波数に対する改善が必要な場合等には、その床スラブ(躯体)の特性や位置に応じて動吸振器を配置してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る床構造の縦断面を示す断面図である(図3の1−1線断面に対応する)。 図1の床支持具を拡大した拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態における動吸振器を備えた床支持具の配置範囲を示す水平断面図である。 本発明の第1の実施形態における床スラブの振動状態を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態における動吸振器を備えた床支持具の配置範囲を示す平面図である。
符号の説明
10 床構造
12 床スラブ
12C 床スラブの中央領域
14 上床材(床材)
16 支持部(支持手段)
25 動吸振器
26 クッション台座(弾性部材)
28 質量体
42 部屋(区画部)
42C 部屋の中央領域(区画部の中央領域)
X1 第1の配置位置
X2 第2の配置位置

Claims (3)

  1. 床スラブ上に設けられる複数の支持手段と、
    前記支持手段上に支持され、前記床スラブとの間に間隔をもって配置される床材と、
    前記支持手段又は前記床材に支持されて複数配置され、振動を減衰させると共に、大振幅の振動が生じうる第1の配置位置では、大きな振動減衰力を備え、前記第1の配置位置に比べて生じる振動が小振幅とされる第2の配置位置では、前記第1の配置位置に比べて小さな振動減衰力を備えた動吸振器と、
    を有することを特徴とする床構造。
  2. 前記第1の配置位置は、前記床スラブの中央領域の上方、及び、前記床材の上方が区画された状態では区画された各区画部の中央領域の下方、とされる範囲内にあることを特徴とする請求項1記載の床構造。
  3. 前記動吸振器は、前記支持手段又は前記床材に支持されて弾性変形可能であって振動を減衰させる弾性部材と、前記弾性部材に支持されて前記弾性部材の弾性変形によって変位して振動を減衰させる質量体と、を備え、
    前記第2の配置位置に設けられた前記動吸振器の前記質量体は、前記第1の配置位置に設けられた前記動吸振器の前記質量体に比べて、質量が小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の床構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06257269A (ja) * 1993-03-05 1994-09-13 Naka Tech Lab 二重床振動抑制装置

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