JP2007115827A - 積層セラミックコンデンサーの誘電体層用感光性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】積層セラミックコンデンサーの誘電体層用感光性組成物は、ビニルアセタール構成単位を60〜80モル%、ビニルアルコール構成単位を19〜38モル%、酢酸ビニル構成単位を10モル%以下、およびエチレン性不飽和二重結合を有する構成単位を0.3〜10モル%有する変性ポリビニルアセタール(A)と、光重合開始剤(B)とを含有する。
この感光性組成物を、光架橋させることで、耐溶剤性を発現したセラミックグリーンシートが得られる。
【選択図】なし
Description
変性ポリビニルアセタール(A)と光重合開始剤(B)とを含む感光性組成物は、セラミックシートの誘電体層用のバインダー成分として、セラミック原料などに混合されて誘電体層用のスラリーとされる。この誘電体層用のスラリーを支持シート上に塗布した後、乾燥し紫外線などの活性エネルギー線を照射すると活性エネルギー線の照射を受けることで光重合開始剤(B)が触媒として作用し、それに伴なって変性ポリビニルアセタール(A)の構成単位が有しているエチレン性不飽和二重結合の部分が架橋反応をすることで硬化する(以下、光硬化という)。この光硬化により、セラミックシートの溶解性を変化させるから、セラミックシートの耐溶剤性を発現させることができ、シートアタック現象を防止することができる。
(メタ)アクリロイル基を含むイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル基を含むオキシラン化合物はそれぞれがポリビニルアセタールの水酸基残基との縮合時の反応性に優れ、縮合物の安定性の点で良好である。したがって(メタ)アクリロイル基を含むイソシアネート化合物とポリビニルアセタールの水酸基残基との縮合反応または(メタ)アクリロイル基を含むオキシラン化合物とポリビニルアセタールの水酸基残基との縮合反応によって得られた生成物は本発明における変性ポリビニルアセタール(A)を得るために好適に用いられる。
請求項1または2に記載の感光性組成物にさらにエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個含有する化合物を含有するから、架橋反応の効率が上昇する。
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の感光性組成物にさらに、未変性のポリビニルブチラールを含有するから、架橋反応において架橋密度が高くなり過ぎることがなく適度な架橋密度のセラミックシートが得られる。その結果、耐溶剤性を発現しつつ、強度にも優れたセラミックシートを得ることができる。
すなわち一般式(4)で表される構成単位は、ポリビニルアセタールの構成単位の一つであるビニルアルコール単位の水酸基に対し、変性用モノマーを反応させることにより、アセタール結合、ウレタン結合、エステル結合またはエーテル結合から選ばれる少なくとも一つの結合を介してエチレン性不飽和二重結合を導入することにより得られる。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)エチレン性不飽和二重結合を有する変性ポリビニルアセタール(A)の合成
乾燥空気雰囲気の攪拌機つき容器に、ポリビニルアセタール(積水化学工業(株)製:商品名「エスレックBM−S」、分子量約5.3×104、ブチラール化度73mol%、重合度800)100重量部、トルエン335重量部を入れ、60℃で溶解した。この溶液に、ジブチル錫ジラウレート0.12重量部を入れ、攪拌しながら2−イソシアナートエチルメタクリレート(昭和電工(株)製:商品名「カレンズMOI」)11.8重量部(「エスレックBM−S」のビニル系単位全体に対して5モル%となる量)を滴下した。60℃で6時間攪拌し、エチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアセタールa(以下、変性アセタールaとする)を得た。反応の終了は、赤外分光分析により、2250cm−1のイソシアナート基に帰属される吸収の消失により確認した。合成例1ないし4において、「エスレックBM−S」のビニル系単位全体とはビニルアセタール単位とビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位とを総括したものをいう。
トルエンを371重量部、ジブチル錫ジラウレートを0.24重量部、2−イソシアナートエチルメタクリレートを23.6重量部(「エスレックBM−S」のビニル系単位全体に対して10モル%となる量)使用したこと以外は合成例1と同様にして、エチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアセタールb(以下、変性アセタールbとする)を得た。合成例1と同様の方法で、反応の終了を確認した。
トルエンを332重量部使用して、合成例1と同様にポリビニルアセタールをトルエンに溶解した。この溶液を攪拌しながら、グリシジルメタクリレート10.8重量部(「エスレックBM−S」のビニル系単位全体に対して5モル%となる量)を滴下した。100℃で8時間攪拌し、エチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアセタールc(以下、変性アセタールcとする)を得た。反応の終了は、赤外分光分析により、820cm−1のオキシラン環に帰属される吸収の消失により確認した。
トルエンを365重量部、グリシジルメタクリレートを21.6重量部(「エスレックBM−S」のビニル系単位全体に対して10モル%となる量)使用したこと以外は合成例3と同様にして、エチレン性不飽和基を有する変性ポリビニルアセタールd(以下、変性アセタールdとする)を得た。合成例3と同様の方法で反応の終了を確認した。
未変性ポリビニルアセタールとしてポリビニルアセタール(積水化学工業(株)製:商品名「エスレックBM−S」、分子量約5.3×104、ブチラール化度73mol%、重合度800)、重合性モノマーとしてポリエチレングリコール#400ジメタクリレート(新中村化学工業(株)製:商品名「NKエステル9G」)、光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジエチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製:商品名「イルガキュア369」)を使用し、合成例1ないし4によって得られた変性アセタールa,b,c,dおよび未変性のポリビニルアセタールをそれぞれ25%のトルエン溶液とし、以下に示す表1に記載の配合組成となるように実施例1ないし10および比較例1の感光性組成物を調製した。表1における各成分の配合量は、変性アセタール100重量部に対する量を示し、表中の未変性アセタールは未変性ポリビニルアセタールを示す。
ボールミルに、セラミック粉末(堺化学工業(株)製:商品名「BT−03」)100重量部、ポリエチレングリコール系分散剤1.0重量部、トルエン40重量部、エタノール20重量部、分散媒体としてジルコニアビーズ(直径2mm)250重量部を入れ、5時間分散した。この分散液に、(2)で調製した感光性組成物67重量部、ジオクチルフタレート3.0重量部を入れ、15時間分散し、テトロンメッシュ♯300を介して濾過処理を行うことによりセラミックスラリーを得た。
上記のセラミックスラリーを、ブレードコート法によりポリエチレンテレフタレートフイルム上に乾燥膜厚が3μmになるように塗布し(乾燥条件は80℃、10分)、高圧水銀灯にて300mJ/cm2の紫外線を照射して硬化を行うことにより、セラミックシートを得た。
上記のセラミックシートを、エタノールまたはテルピネオールに15分間浸漬し、シートアタック耐性を評価した。評価結果を以下の表2に示す。表中の○は形状保持したものを示し、×は形状を保持できなかったものを示す。
実施例1ないし10の感光性組成物を使用して作成されたセラミックシートは、浸漬後も形状を保持していたが、比較例1の感光性組成物を使用して作成したセラミックシートは、亀裂やしわが発生し、形状を保持することができなかった。
Claims (4)
- 前記変性ポリビニルアセタール(A)は、ポリビニルアセタールの水酸基残基に(メタ)アクリロイル基を含むイソシアネート化合物との反応によるか、もしくはポリビニルアセタールの水酸基残基と(メタ)アクリロイル基を含むオキシラン化合物との反応によって得られることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミックコンデンサーの誘電体層用感光性組成物。
- 前記変性ポリビニルアセタール(A)100重量部に対して、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する化合物10〜200重量部を、さらに含有してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサーの誘電体層用感光性組成物。
- 前記変性ポリビニルアセタール(A)100重量部に対して、未変性のポリビニルアセタール10〜300重量部を、さらに含有してなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサーの誘電体層用感光性組成物。
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JP2020056015A (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-09 | 積水化学工業株式会社 | ポリビニルアセタール樹脂、セラミックグリーンシート用組成物、セラミックグリーンシート及び積層セラミックコンデンサ |
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2005
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