JP2007115730A - 露光装置 - Google Patents
露光装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007115730A JP2007115730A JP2005302578A JP2005302578A JP2007115730A JP 2007115730 A JP2007115730 A JP 2007115730A JP 2005302578 A JP2005302578 A JP 2005302578A JP 2005302578 A JP2005302578 A JP 2005302578A JP 2007115730 A JP2007115730 A JP 2007115730A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid
- gas
- pipe
- exposed
- optical system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Abstract
【課題】露光精度の悪化を防止する露光装置を提供する。
【解決手段】被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、前記液体を供給する液体供給管72と、前記液体を回収する液体回収管92とを接続する第1のバイパス管95と、前記液体が前記空間を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第1の流れと、前記液体が前記第1のバイパス管を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第2の流れとを切り替える第1の切替部V1,V2とを有することを特徴とする露光装置。
【選択図】図2
【解決手段】被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、前記液体を供給する液体供給管72と、前記液体を回収する液体回収管92とを接続する第1のバイパス管95と、前記液体が前記空間を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第1の流れと、前記液体が前記第1のバイパス管を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第2の流れとを切り替える第1の切替部V1,V2とを有することを特徴とする露光装置。
【選択図】図2
Description
本発明は、一般には露光装置に係り、特に、投影光学系の最終面(最終レンズ)と被露光体の表面とを液体に浸漬し、投影光学系及び液体を介して被露光体を露光する所謂液浸露光装置に関する。
レチクル(又はマスク)パターンを投影光学系を介してウェハに露光する投影露光装置は従来から使用されており、近年では、高解像度で高スループットな露光装置が益々要求されている。高解像度の要請に応える一手段として液浸露光が注目されている。液浸露光は、投影光学系のウェハ側の媒質を液体にして投影光学系の開口数(NA)の増加を更に進めるものである。投影光学系のNAは媒質の屈折率をnとすると、NA=n・sinθであるので、空気の屈折率よりも高い屈折率(n>1)の媒質を満たすことでNAをnまで大きくすることができる。この結果、プロセス定数k1と光源の波長λによって表される露光装置の解像度R(R=k1(λ/NA))を小さくしようとするものである。
液浸露光では、投影光学系とウェハとの隙間に局所的に液体を充填するローカルフィル方式が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照のこと)。また、液体の周囲にガスを吹き付け、液体を隙間に封じ込めるエアカーテン方式も提案されている(例えば、特許文献3を参照のこと)。
国際公開第99/49504号パンフレット
国際公開第2004/086470号パンフレット
特開2004−289126号公報
しかし、特許文献3のエアカーテン方式では、ウェハ交換時など、一旦、隙間から液体を除去し、液体や気体を停止させる場合に、液体や気体の供給を再度開始すると液体や気体の湿度、温度又は濃度が安定するまでに時間がかかる。この場合、例えば、湿度が十分に上がらずに気体を供給し、エアカーテンの湿度が低くなれば液体が蒸発し、気化熱が発生する。気化熱は、液体自身だけでなく接触する投影光学系やウェハを冷却し、それらの変形をもたらし、露光精度を悪化する。
本発明は、露光精度の悪化を防止する露光装置を提供する。
本発明の一側面としての露光装置は、被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、前記液体を供給する液体供給管と前記液体を回収する液体回収管とを接続する第1のバイパス管と、前記液体が前記空間を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第1の流れと、前記液体が前記第1のバイパス管を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第2の流れとを切り替える第1の切替部とを有することを特徴とする。
本発明の別の一側面としての露光装置は、被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、前記液体の周囲に気体を供給する気体供給管と前記気体を回収する気体回収管とを接続するバイパス管と、前記気体が前記液体の周囲の空間を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第1の流れと、前記気体が前記バイパス管を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第2の流れとを切り替える切替部とを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光方法は、被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光方法であって、前記液体を所定の流路で循環させる第1の循環ステップと、前記第1の循環ステップによって濃度及び温度が定常状態になった前記液体を前記空間に供給する第1の供給ステップと、前記第1の供給ステップによって供給された前記液体を介して露光する露光ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光方法は、被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光方法であって、前記液体の周囲に供給される気体を所定の流路で循環させる循環ステップと、前記循環ステップによって濃度(前記気体中の、前記液体と同じ物質の蒸気又は前記液体が気化した時に生じる蒸気と同じ組成を有する蒸気の濃度)及び温度が定常状態になった前記気体を前記液体の周囲に供給する供給ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光方法は、被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光方法であって、前記液体の周囲に供給される気体を所定の流路で循環させる循環ステップと、前記循環ステップによって濃度(前記気体中の、前記液体と同じ物質の蒸気又は前記液体が気化した時に生じる蒸気と同じ組成を有する蒸気の濃度)及び温度が定常状態になった前記気体を前記液体の周囲に供給する供給ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上記露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下の添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、露光精度の悪化を防止する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての露光装置1について説明する。ここで、図1は、露光装置1の概略ブロック図である。露光装置1は、投影光学系30のウェハ40側にある最終面(最終レンズ)とウェハ40との間に供給される液体LWを介して、レチクルパターンをウェハ40に露光する液浸型の投影露光装置である。本実施例は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明するが、本発明はステップ・アンド・リピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)にも適用可能である。
露光装置1は、照明装置10と、レチクルステージ25と、投影光学系30と、ウェハステージ45と、測距装置50と、ステージ制御部60と、媒体充填系と、エアカーテン形成手段とを有する。更に、媒体充填系は、媒体供給部70と、液浸制御部80と、媒体回収部90と、鏡筒100と、調整機構110と、切替制御部120とを有する。エアカーテン形成手段は、媒体調整装置71と、気体供給管72と、気体回収管94と、気体供給口102と、気体回収口104と、切替制御部120とを有する。
照明装置10は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル20を照明し、光源部12と、照明光学系14とを有する。
光源部12は、本実施形態では、光源として、波長約193nmのArFエキシマレーザーを使用する。但し、光源はArFエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのF2レーザーを使用してもよいし、光源の個数も限定されない。また、光源部12に使用可能な光源はレーザーに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
照明光学系14は、レチクル20を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞り等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、オプティカルインテグレーター、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。オプティカルインテグレーターは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーターを含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。
レチクル20は、図示しないレチクル搬送系により露光装置1の外部から搬送され、レチクルステージ25に支持及び駆動される。レチクル20は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターンが形成されている。レチクル20から発せられた回折光は、投影光学系30を通り、ウェハ40上に投影される。レチクル20とウェハ40とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、スキャナーであるため、レチクル20とウェハ40を縮小倍率比の速度比で走査することにより、レチクル20のパターンをウェハ40上に転写する。なお、ステッパーの場合は、レチクル20とウェハ40を静止させた状態で露光が行われる。
レチクルステージ25は定盤27に固定される。レチクルステージ25は、図示しないレチクルチャックを介してレチクル20を支持し、図示しない調整機構及びステージ制御部60によって移動制御される。図示しない調整機構は、リニアモーターなどで構成され、走査方向(本実施形態では、X軸方向)にレチクルステージ25を駆動することでレチクル20を移動することができる。
投影光学系30は、レチクル20に形成されたパターンを経た回折光をウェハ40上に結像する。投影光学系30は、複数のレンズ素子のみからなる屈折光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡を有する反射屈折光学系、複数のミラーのみからなる反射光学系等を使用する。投影光学系30は鏡筒100に収納される。
ウェハ40は、図示しないウェハ搬送系により露光装置1の外部から搬送され、ウェハステージ45に支持及び駆動される。ウェハ40は、被露光体の一例であり、本発明の被露光体は液晶基板やその他の被露光体を広く含む。ウェハ40には、フォトレジストが塗布されている。
同面板44は、ウェハステージ45に支持されたウェハ40の表面とウェハ40の外側の領域(ウェハステージ45)とを同一面にするための板であり、ウェハ40と略同一な高さを有する。また、同面板44は、エッジショットの液浸露光を行う場合に使用され、ウェハ40の外側の領域においても液膜を形成することを可能にする。
ウェハステージ45は、定盤47に固定されており、図示しないウェハチャックを介してウェハ40を支持する。ウェハステージ45は、ウェハ40の上下方向(鉛直方向、即ち、Z軸方向)の位置や回転方向、傾きを調整する機能を有し、ステージ制御部60によって制御される。ウェハステージ45は、露光時において、投影光学系30の焦点面にウェハ40の表面が常に高精度に合致するように、ステージ制御部60によって制御される。
測距装置50は、レチクルステージ25及びウェハステージ45の2次元的な位置を、参照ミラー52及び54、及び、レーザー干渉計56及び58を介してリアルタイムに計測する。測距装置50による測距結果は、ステージ制御部60に伝達される。ステージ制御部60は、かかる測距結果に基づいて、位置決めや同期制御のために、レチクルステージ25及びウェハステージ45を一定の速度比率で駆動する。
ステージ制御部60は、レチクルステージ25及びウェハステージ45の駆動を制御する。
媒体供給部70は、液体LWを供給すると共に液体LWを投影光学系30とウェハ40の隙間に閉じ込めるエアカーテンを形成する。媒体供給部70は、図示しないタンク、図示しない圧送装置、図示しない流量制御装置、図示しない脱気装置、図示しない精製装置、媒体調整装置71と、液体供給管72と、気体供給管74とを有する。液体LWは、露光光の吸収が少ないものの中から選択され、更に、石英や蛍石などの屈折系光学素子と同程度の屈折率を有することが好ましい。具体的には、液体LWは、純水、機能水、フッ化液(例えば、フルオロカーボン)などが使用される。
タンクは、液体LW及び気体PGを貯蔵する。圧送装置は液体LW及び気体PGを送り出す。流量制御装置は、液体LW及び気体PGの供給流量を制御する。脱気装置は、液体LWの溶存ガスを十分に除去する。これにより、気泡の発生を抑制し、また、気泡が発生しても即座に液体中に吸収できる。例えば、液体LWに溶存可能な窒素及び酸素の80%を除去すれば、十分に気泡の発生を抑制することができる。脱気装置は、常時液体中の溶存ガスを除去してもよい。脱気装置は、例えば、膜モジュールと真空ポンプを含む。ガス透過性の膜を隔てて、一方に液体LWを流し、他方を真空にして液体LW中の溶存ガスをその膜を介して真空中に追い出す。精製装置は、例えば、タンクの原料中に含まれる金属イオン、微粒子及び有機物などの不純物を低減し、原料を精製する。精製装置により精製された液体LWは脱気装置に供給される。
媒体調整装置71は、液体LW及び気体PGの濃度、湿度及び温度を調整する。媒体調整装置71は、図2に示すように、媒体供給部70と接続され、媒体の濃度、湿度及び温度を調整する。また、媒体調整装置71から供給された気体PGは後述する気体回収口104により回収される。媒体調整装置71は、図示しない濃度計測部、湿度計測部及び温度計測部を有している。濃度計測部は、液体LWの濃度を計測する。湿度計測部は、気体PGの湿度(気体PG中の、液体LWと同じ物質の蒸気又は液体LWが気化した時に生じる蒸気と同じ組成を有する蒸気の濃度)を計測する。温度計測部は、媒体の温度を計測する。ここで、図2は、投影光学系30とウェハ40近傍の概略拡大断面図である。
媒体調整装置71は、液体LWの蒸発を抑えるために、気体PGの相対湿度を高めに設定する。この場合、媒体調整装置71は、後述する気体供給口102から供給する気体PGに液体LWと同じ物質の蒸気、または液体LWが気化した時に生じる蒸気と同じ組成を有する蒸気を混入させることで行う。また、媒体調整装置71は、気体供給口102から供給される気体PGの相対湿度が40%以上に調整することが好ましい。なぜなら、液体LWとして純水が使用された場合、露光装置が置かれているクリーンルーム内の気体の相対湿度が40%程度に制御されているからである。また、純水以外の液体が液体LWに使用された場合でも、同様に気体供給口102から供給される気体PGの相対湿度は40%以上であることが好ましい。
更に、気体供給口102内部の蒸気の混入量を飽和蒸気圧に設定した場合、気体供給口102外部に気体PGが噴出する際の圧力低下と温度低下によりウェハ40表面に結露が発生する。ウェハ40表面に結露した液体が蒸発する際には気化熱が発生し、気化熱の影響でウェハ40の温度が低下し、ウェハ40が歪み、露光性能が悪化する。そのため、気体供給口102外部で結露が発生しないようにするために、気体供給口102内部の気体PGの相対湿度を気体供給口102外部の気体PGの相対湿度以下に設定することが好ましい。
尚、あまり気体PGの相対湿度を高くすることは好ましくない。なぜなら、媒体調整装置71から供給される気体PGの相対湿度を高くすると、ウェハステージ45と同じ空間に配置されている機械部品・電気部品を腐食するからである。
また、気体供給口102から気体PGを供給する場合、気体供給口102の内側と外側ではその流路の圧力損失により、気体供給口102外側に対し内側の圧力が高くなる。また、気体供給口102から気体PGが噴出した際の断熱膨張によりその温度も低下する。そのため、ウェハ40を所定の温度に制御する場合、その温度に対し若干高めの温度に気体供給口102から供給する気体PGの温度を制御する。
また、気体PGの相対湿度を高く設定した場合や、後述する鏡筒100(凸部100a)の外側に気体PGがもれだす量が多い場合、ウェハステージ45が配置される空間の雰囲気の湿度(濃度)が不均一になってしまう。それにより、測距装置50における誤差が大きくなり、露光精度を悪化させる。そのため、気体供給口102から供給する気体PGの量を後述する気体回収口104から回収する気体PGの量以下に設定することで、相対湿度を高くした気体PGが凸部100aの外側への漏れ出しを抑えることが好ましい。このような設定にすることでウェハステージ45が配置される空間の雰囲気の湿度(濃度)が不均一になることを抑え、測距装置50における誤差を抑えることができる。
液体供給管72は、投影光学系30の最終面の周囲に配置され、図2に示すように、鏡筒100に形成された液体供給口101に接続される。これにより、液体供給管72は、投影光学系30とウェハ40の隙間に液体LWを供給し、液体LWの液膜を形成する。投影光学系30とウェハ40との間の隙間は、液体LWの液膜を安定に形成できる程度であり、例えば、1.0mmとするとよい。また、液体供給管72は、液体LWの流れを切り替えるバルブV1が取り付けられている。
液体供給管72は、液体LWを汚染しないように、溶出物質が少ないテフロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などで構成されることが好ましい。液体LWに純水以外の液体を用いる場合には、液体LWに耐性を有し、且つ、溶出物質が少ない材料で液体供給管72を構成する。
気体供給管74は、図2に示すように、鏡筒100に形成された気体供給口102に接続され、液体LWを投影光学系30の最終面とウェハ40の隙間の周囲に供給する。この結果、液体LWを前記隙間に閉じ込めるエアカーテンを形成し、隙間外部の環境を液体LWから保護すると共に隙間外部の気体PGの液体LWへの接触を防止する。気体供給管74は、各種樹脂やステンレスなどの金属から構成され、気体PGの流れを切り替えるバルブV2が取り付けられている。
気体PGとしては、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの不活性ガス又は水素を使用される。気体PGは、液体LWを前記隙間に閉じ込めるとともに、露光への影響が大きい酸素を液体LWから遮断する。不活性ガス又は水素は液体LWに溶解しても露光への屈折率変化などの影響が少なく、転写性能の劣化は少ない。
液浸制御部80は、ウェハステージ45の現在位置、速度、加速度、目標位置及び移動方向などの情報をステージ制御部60から取得する。かかる情報に基づいて、液浸制御部80は、液体LW及び気体PGの供給及び回収の切り替え、停止、供給及び回収する液体LW及び気体PGの量を制御する。液浸制御部80は、制御指令を、媒体供給部70や媒体回収部90に与える。尚、液体LW及び気体PGの供給及び回収方法については、後述する。
媒体回収部90は、媒体供給部70が供給する液体LW及び気体PGを回収する機能を有する。媒体回収部90は、本実施形態では、液体回収管92と、気体回収管94と、第1のバイパス管95と、第2のバイパス管96とを有する。また、媒体回収部90は、回収した液体LW及び気体PGを一時的に貯蔵するタンク、液体LW及び気体PGを吸い取る吸引部、液体LW及び気体PGの回収流量を制御するための流量制御装置などを更に有する。
液体回収管92は、鏡筒100に形成された後述する液体回収口103を介して、供給された液体LWを主に回収する。液体回収管92は、液体LWを汚染しないように、溶出物質が少ないテフロン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの樹脂で構成することが好ましい。液体LWに純水以外の液体を用いる場合には、液体LWに耐性を有し、且つ、溶出物質が少ない材料で液体回収管92を構成する。また、液体回収管92は、液体LWの流れを切り替えるバルブV3が取り付けられている。
気体回収管94は、鏡筒100に形成された後述する気体回収口104に接続され、供給された気体PGを主に回収し、液体LWの一部も回収する。気体回収管94は、各種樹脂やステンレスなどの金属から構成され、気体PGの流れを切り替えるバルブV4が取り付けられている。
第1のバイパス管95は、液体LWを供給する液体供給管72と、液体LWを回収する液体回収管92とを接続する。第1のバイパス管95は、液体供給管72又は液体回収管92と同一部材で構成される。第1のバイパス管95は、バルブV1及びV3(第1の切替部)を有する。
バルブV1及びV3は、液体LWが液体供給管72及び液体回収管92を循環する第1の流れAと、液体LWが第1のバイパス管95を介して液体供給管72及び液体回収管92を循環する第2の流れBとを切り替える。この場合、第1の流れAは、通常の液体LWを隙間に供給する流れである。第1の流れAのとき、バルブV1は、媒体調整装置71からの液体LWを液体供給口101へ供給するように切り替えられる。バルブV3は、液体回収口103からの液体LWを媒体回収部90へ流入するように切り替えられる。そして、第2の流れBは、液体LWの供給が停止したときの流れである。第2の流れBのとき、バルブV1は、媒体調整装置71からの液体LWを第1のバイパス管95へ供給するように切り替えられる。バルブV3は、第1のバイパス管95からの液体LWを媒体回収部90へ流入するように切り替えられる。
それにより、液体LWが配管内を循環するので、所定の温度及び濃度に液体LWを調整することができる。それにより、液体LWの供給開始から濃度及び温度が安定するので、スループットの低下を抑えることが可能である。
尚、露光装置1は、第1のバイパス管95を介して液体LWを循環させることによって、液体LWを所定の温度にするだけでなく配管自体も所定の温度にすることができる。従って、配管全体の温度を一定にするために、露光時に振動を与えない程度に、第1のバイパス管95を液体供給口101及び液体回収口103に近づけて配置することが好ましい。
また、液体LWの温度調整だけが目的であれば、媒体調整装置71内部に第1のバイパス管95を設けて、媒体調整装置71内で循環させても良い。
第2のバイパス管96は、液体LWの周囲に気体PGを供給する気体供給管72と、気体PGを回収する気体回収管94とを接続する。第2のバイパス管96は、気体供給管74又は気体回収管94と同一部材で構成される。第2のバイパス管96は、バルブV2及びV4(第2の切替部)を有する。
バルブV2及びV4は、気体供給管74及び気体回収管94を循環する第3の流れCと、第2バイパス管96を介して気体供給管74及び気体回収管94を循環する第4の流れDとを切り替える。この場合、第3の流れCは、通常の気体PGを液体LWの周囲に供給する流れである。第3の流れCのとき、バルブV2は、媒体調整装置71からの気体PGを気体供給口102へ供給するように切り替えられる。バルブV3は、気体回収口104からの気体PGを媒体回収部90へ流入するように切り替えられる。そして、第4の流れDは、気体PGの供給が停止したときの流れである。第4の流れDのとき、バルブV2は、媒体調整装置71からの気体PGを第2のバイパス管96へ供給するように切り替えられる。バルブV4は、第2のバイパス管96からの気体PGを媒体回収部90へ流入するように切り替えられる。
それにより、気体PGが配管内を循環するので、所定の温度、湿度(濃度)に気体PGを調整することができる。その結果、気体PGの供給開始から湿度及び温度が安定するので、スループットの低下を抑えることが可能である。また、所定の湿度を有する気体PGを供給することができるため、気化熱が発生しにくい。それにより、投影光学系30の最終面(最終レンズ)やウェハ40の表面が冷えない。その結果、投影光学系30の最終レンズやウェハ40の表面が気化熱によって変化しないため、露光精度を向上させることができる。
尚、液体LWとして、純水に比べて更に高い屈折率を有する材料である有機系・無機系の物質で光路空間を満たすことにより、解像力を向上させることが可能である。しかし、これらの物質を使用した場合、蒸発した物質によって露光装置1の内外の雰囲気が汚染され、露光装置1の内部で使用される光学部品の曇りや装置を構成する部品の腐食が懸念される。しかし、本実施形態では、気体供給口102及び気体回収口104を設けることによって、液体LWの界面の変形を抑え、且つ、蒸発した液体LWが気体供給口102及び気体回収口104の外側へ拡散することを防止することができる。この場合、気体供給口102から供給する気体PGには、酸素を含まない窒素、ヘリウムなどの不活性ガスを使用し、液体LWと同じ物質の蒸気又は前記液体が気化した蒸気の組成を有する蒸気を混入させて供給する。
このように気体供給口102からの気体PGの相対湿度を設定することで、液体LWの蒸発を抑制しつつ、ウェハステージ45が配置される空間の雰囲気の湿度(濃度)が不均一になるのを抑え、測距装置50における誤差を抑えることが可能である。
また、露光装置1は、第2のバイパス管96を介して液体LWを循環させることによって、気体PGを所定の温度にするだけでなく配管自体も所定の温度にすることができる。従って、配管全体の温度を一定にするために、露光時に振動を与えない程度に、第2のバイパス管96を気体供給口102及び気体回収口104に近づけて配置することが好ましい。
また、気体PGの温度調整だけが目的であれば、媒体調整装置71内部に第2のバイパス管96を設けて、媒体調整装置71内で循環させても良い。
鏡筒100は、投影光学系30を保持する機能を有し、図2に示すように、液体供給口101と、気体供給口102と、液体回収口103と、気体回収口104とが形成され、凸部100aを有する。供給口101及び102と、回収口103及び104は、それぞれ、図3に示すように、2つの同心円で挟まれた形状を有する開口であり、スポンジなどの多孔質部材を嵌め込んでもよいし、空洞でもよい。ここで、図3は、鏡筒100の概略底面図である。供給口101及び102と、回収口103及び104は、2つの同心円の代わりに、2つの相似の多角形で挟まれた形状、その他の形状を有してもよい。
開口101乃至104は、開口101、103、104及び102の順番で中心から径方向に配置される。
液体供給口101は、液体供給管72に接続して液体LWを供給するための開口であるため、開口101乃至104の中で投影光学系30に最も近接して配置される。液体回収口103は、液体回収管92に接続し、供給した液体LWを回収するための開口であるため、液体供給101の近傍外側に設けられる。液体供給口101は、本実施形態では、同心円状に形成されているが、それぞれが断続的に形成されてもよい。
一方、気体供給口102は、気体供給管74に接続して気体PGを供給するための開口である。即ち、気体供給口102はエアカーテンを構成するためのものであるから、本実施例では、開口101乃至104の中で最外周(凸部100a)に設けられる。気体回収口104は、供給した気体PGを回収するための開口であり、気体回収管94に接続する。このため、気体回収口104は、気体供給口102の近傍に設けられる。気体回収口104を気体供給口102の内側に設けることで気体PGの流路を外側から内側に向けている。
尚、露光時に気体PGの供給及び回収を行うと、露光不良の原因となる場合がある。そこで、露光中には、振動を抑えるために気体供給と気体回収を停止させることが好ましい。
また、液体LWを囲むように常に、気体供給口102から気体PGを供給した場合、気体PGの供給量が多く、気体PGの消費量が多くなる。そこで、図3に示すように気体PGの気体供給口102及び気体回収口104を4分割し、ウェハ40の移動方向に応じて気体PGの供給及び回収口を切り替えることで、気体PGの消費量を抑えることができる。従って、気体供給口102は、図3に示すように、供給口102a、102b、102c及び102dを有する。気体回収口104は、図3に示すように、回収口104a、104b、104c及び104dを有する。また、気体回収管94は、図4に示すように、バルブV8、V9、V10を介して回収口104a、104b、104c及び104dから構成される気体回収口104に接続される。また、気体供給管74はバルブV5、V6、V7を介して供給口102a、102b、102c及び102dから構成される気体供給口102に接続される。
それにより、各バルブの動作をウェハステージ45の移動方向に応じて切り替えるよう制御することで、気体PGの消費量を低減することができる。具体的には、+x方向にウェハ40が移動する場合、液体LWが引きずられて+x方向に伸びだす。この場合、回収口104b及び供給口102bのみで気体PGの供給回収を行うことで、気体PGの消費量を抑えつつ液体LWの伸びだしを抑制することが可能である。また、+x方向にウェハ40が移動する場合、回収口104d及び供給口102dから供給回収を停止し、それ以外の供給口102a、102b、102c及び回収口104a、104b、104cからの供給回収を行ってもよい。それにより、気体PGの消費量を抑えつつ液体LWの伸びだしを抑制することができる。また、気体PGの消費量を抑えるだけであれば、気体供給口102の切り替えのみを行い、気体回収口104の切り替えを行わず、全ての回収口104a乃至104dから回収しても良い。
なお、気体供給口102及び気体回収口104は、スポンジなどの多孔質部材を嵌め込んでもよいし、スリット状の開口であってもよい。また、気体供給口102及び気体供給口102は4分割された実施例を示しているが、更に細かく分割しても良いし、連続的に形成してもよい。ここで、図4は、気体供給管74及び気体回収管94との接続を示すブロック図である。
先に述べたように、露光時には気体供給口102からの気体PGの供給を停止し、また、ウェハ40の交換時や露光装置1の保守時には液体供給口101からの液体LWの供給も停止させる。この場合、図2で示した媒体調整装置71も停止させると再度供給を開始してから、媒体の温度や濃度が安定するまでに時間を要し、スループットが低下する。そこで、図2に示すように、第1のバイパス管95及び第2のバイパス管96を介して媒体を循環させることで、媒体の供給開始時においても安定した濃度、湿度及び温度を維持することが可能である。また、所定の湿度を有する気体PGを供給することができるため、気化熱が発生しにくい。それにより、投影光学系30の最終面(最終レンズ)やウェハ40の表面が冷えない。その結果、投影光学系30の最終レンズやウェハ40の表面が気化熱によって変化しないため、露光精度を向上させることができる。
尚、ウェハステージ45を高速で移動させる場合や、液体LWが接する面の接触角が低い場合に、液体LWが引きずられ伸びだす量が増える。伸びだした液体LWを気体供給口102から供給する気体PGが押さえ、供給した気体PGと一緒に伸びだした液体LWを気体回収口104で回収する。この回収の際に、空気と液体を同時に吸い込み振動を発生させる。そのため、本実施例では、気体回収口104と鏡筒100とを別体で構成している。
凸部100aは、投影光学系30の最終面よりもウェハ方向に突出し、鏡筒100と別体として形成される。凸部100aは、投影光学系30とウェハ40との間隔よりも小さい間隔を形成する。これによって、凸部100aは、液体LWの移動を制限することによってエアカーテンによる液体LWの閉じ込め効果の実効を図っている。投影光学系30の最終面とウェハ40との隙間は1mm程度であるが、凸部100aとそれに対応するウェハ40又は同面板44との距離hは0.4mm程度である。エアカーテンの吹き付け力が大き過ぎると隙間内の液体LWが飛散する可能性があるために、吹き付け力の上限は制限される。しかし、かかる上限では1mmの隙間に液体LWを留めておくには不十分であるので凸部100aによって距離hを1mmよりも小さくして気体PGの吹き付け力の低下を防止している。また、凸部100aは、気体供給口102及び気体回収口014が形成されている。
エアカーテンによる液体LWの閉じ込め機能が確保されるので、液体LWに高屈折率を有する有機系・無機系材料を使用したとしても材料が蒸発して露光装置1の内外の雰囲気を汚染することを防止することができる。
しかし、小さい距離hでは、停電、地震、振動などの場合に、凸部100aとウェハ40とが接触するおそれがある。そこで、本実施例の露光装置1は、調整機構110を有している。調整機構110は、凸部100aがウェハ40に衝突することを防止することを目的として凸部100aを移動する。調整機構110は、図2に示すように、駆動部111と、計測部113と、制御部115とを有する。
駆動部111は、凸部100aを駆動する機能を有し、本実施例では、伸縮可能の蛇腹部材から構成される。駆動部111は、移動可能に凸部100aを鏡筒100に接続している。また、駆動部111は、図示しない駆動装置と共同して凸部100aを上下方向に移動させる。この場合、凸部100aが移動する位置は、凸部100aに形成された図示しないストッパによって規制してもよい。また、液体LWは、アライメント時に、特に漏れやすくなるため、アライメント時には、凸部100aを下げる必要がある。勿論、アライメント時以外でも、凸部100aを引き上げてもよい。
計測部113は、投影光学系30の最終面とウェハ40との距離を計測する測距センサであり、例えば、鏡筒100又はウェハステージ45に取り付けられる。計測部113は、計測結果を後述する制御部115に伝達する。
制御部115は、計測部113の計測結果に基づいて図示しない駆動装置を制御する。
切替制御部120は、バルブV1乃至V4を制御する。それにより、気体PGが配管内を循環するので、所定の温度及び湿度(濃度)に調整することができる。その結果、気体PGの供給開始から湿度(濃度)及び温度が安定するので、スループットの低下を抑えることが可能である。また、所定の湿度を有する気体PGを供給することができるため、気化熱が発生しにくい。それにより、投影光学系30の最終面(最終レンズ)やウェハ40の表面が冷えない。その結果、投影光学系30の最終レンズやウェハ40の表面が気化熱によって変化しないため、露光精度を向上させることができる。また、切替制御部120は、ウェハ40を露光する時に、バルブV2及びV4を制御することによって、気体供給管74からの気体PGの供給を停止させる。
以上のように、露光装置1は、投影光学系30とウェハ40の隙間よりも凸部100aとウェハ40又は同面板44との距離を小さくすることによって、液体LWを隙間に閉じ込めることができる。その結果、露光装置1は、気泡による露光量の低下を防止してスループットを向上させることができる。
また、凸部100aは調整機構110によって上下移動が可能であるため、異常時や誤動作などの場合に凸部100aとウェハ40との衝突を防止して信頼性を向上することができる。
更に、所定の湿度を有する気体PGを供給することができるため、気化熱が発生しにくい。それにより、投影光学系30の最終面(最終レンズ)やウェハ40の表面が冷えない。その結果、投影光学系30の最終レンズやウェハ40の表面が気化熱によって変化しないため、露光精度を向上させることができる。
以下、図5を参照して、露光方法500を説明する。ここで、図5は、露光方法500を示すフローチャートである。
まず、液体LWを所定の流路で循環させる(ステップ502)。ここでの所定の流路とは、第2の流れBをさす。つまり、第1のバイパス管95を介した流れである。そして、ステップ502によって濃度及び温度が定常状態になった液体LWを空間に供給する(ステップ504)。ここでの液体LWの流れは、第1の流れAである。この場合、液体LWが所定の温度になるだけでなく、液体LWが循環する配管も所定の温度になってから液体LWを供給することが好ましい。
その後、ステップ504によって供給された液体LWを介して露光する(ステップ506)。光源部12から発せられた光束は、照明光学系14によりレチクル20を、例えば、ケーラー照明する。レチクル20を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系30により、液体LWを介してウェハ40に結像される。この間に気体PGを所定の流路で循環させる(ステップ508)。ここでの所定の流路とは、第4の流れDをさす。つまり、第2のバイパス管96を介した流れである。そして、ステップ508によって湿度(濃度)及び温度が定常状態になった気体PGを液体LWの周囲に供給する(ステップ510)。若しくは、ウェハ40が移動するときに気体PGを液体LWの周囲に供給する。
このように、本実施例では、第1のバイパス管95を介して、液体LWが配管内を循環するので所定の温度及び濃度に液体LWを調整することができる。それにより、液体LWの供給開始から濃度及び温度が安定するので、スループットの低下を抑えることが可能である。
また、第2のバイパス管96は、気体PGが配管内を循環するので、所定の温度及び湿度(濃度)に調整することができる。その結果、気体PGの供給開始から湿度(濃度)及び温度が安定するので、スループットの低下を抑えることが可能である。また、所定の湿度を有する気体PGを供給することができるため、気化熱が発生しにくい。それにより、投影光学系30の最終面(最終レンズ)やウェハ40の表面が冷えない。その結果、投影光学系30の最終レンズやウェハ40の表面が気化熱によって変化しないため、露光精度を向上させることができる。
次に、図6及び図7を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図6は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルとウェハを用いて本発明のリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図7は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってレチクルパターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 露光装置
30 投影光学系
40 ウェハ(被露光体)
100 鏡筒
100a 凸部
102 気体供給口
104 気体回収口
30 投影光学系
40 ウェハ(被露光体)
100 鏡筒
100a 凸部
102 気体供給口
104 気体回収口
Claims (10)
- 被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、
前記液体を供給する液体供給管と、前記液体を回収する液体回収管とを接続する第1のバイパス管と、
前記液体が前記空間を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第1の流れと、前記液体が前記第1のバイパス管を介して前記液体供給管及び前記液体回収管を循環する第2の流れとを切り替える第1の切替部とを有することを特徴とする露光装置。 - 前記液体の周囲に気体を供給する気体供給管と、前記気体を回収する気体回収管とを接続する第2のバイパス管と、
前記気体が前記液体の周囲の空間を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第3の流れと、前記気体が前記第2のバイパス管を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第4の流れとを切り替える第2の切替部とを有することを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光装置であって、
前記液体の周囲に気体を供給する気体供給管と、前記気体を回収する気体回収管とを接続するバイパス管と、
前記気体が前記液体の周囲の空間を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第1の流れと、前記気体が前記バイパス管を介して前記気体供給管及び前記気体回収管を循環する第2の流れとを切り替える切替部とを有することを特徴とする露光装置。 - 前記気体供給管の供給口の位置を調整する調整機構を有することを特徴とする請求項2記載の露光装置。
- 前記調整機構は、前記供給口から前記気体を供給する場合には、前記供給口を前記被露光体方向へ移動させ、前記気体供給以外の場合には、前記供給口を前記被露光体から退避させることを特徴とする請求項3記載の露光装置。
- 前記最終レンズの下側に被露光体が存在しない場合、前記液体供給管からの液体の供給を停止するように制御する制御部を有する請求項1記載の露光装置。
- 被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光方法であって、
前記液体を所定の流路で循環させる第1の循環ステップと、
前記第1の循環ステップによって濃度及び温度が定常状態になった前記液体を前記空間に供給する第1の供給ステップと、
前記第1の供給ステップによって供給された前記液体を介して露光する露光ステップとを有することを特徴とする露光方法。 - 前記液体の周囲に供給される気体を所定の流路で循環させる第2の循環ステップと、
前記第2の循環ステップによって濃度及び温度が定常状態になった前記気体を前記液体の周囲に供給する第2の供給ステップとを有することを特徴とする請求項7記載の露光方法。 - 被露光体と投影光学系との間の空間を液体で満たし、前記投影光学系及び前記液体を介して前記被露光体を露光する露光方法であって、
前記液体の周囲に供給される気体を所定の流路で循環させる循環ステップと、
前記循環ステップによって濃度及び温度が定常状態になった前記気体を前記液体の周囲に供給する供給ステップとを有することを特徴とする露光方法。 - 請求項1乃至6のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、
当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302578A JP2007115730A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005302578A JP2007115730A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 露光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007115730A true JP2007115730A (ja) | 2007-05-10 |
JP2007115730A5 JP2007115730A5 (ja) | 2008-12-04 |
Family
ID=38097679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005302578A Withdrawn JP2007115730A (ja) | 2005-10-18 | 2005-10-18 | 露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007115730A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008072647A1 (en) * | 2006-12-13 | 2008-06-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Exposure apparatus and device fabrication method |
JP2010192896A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Asml Netherlands Bv | 流体供給システム、リソグラフィ装置、流体流量を変動させる方法及びデバイス製造方法 |
US8125617B2 (en) | 2007-12-07 | 2012-02-28 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus and method for manufacturing semiconductor device |
JP5151977B2 (ja) * | 2006-05-10 | 2013-02-27 | 株式会社ニコン | 露光装置及びデバイス製造方法 |
US8780321B2 (en) | 2008-12-08 | 2014-07-15 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus and device manufacturing method |
US8830441B2 (en) | 2011-02-28 | 2014-09-09 | Asml Netherlands B.V. | Fluid handling structure, a lithographic apparatus and a device manufacturing method |
-
2005
- 2005-10-18 JP JP2005302578A patent/JP2007115730A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5151977B2 (ja) * | 2006-05-10 | 2013-02-27 | 株式会社ニコン | 露光装置及びデバイス製造方法 |
WO2008072647A1 (en) * | 2006-12-13 | 2008-06-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Exposure apparatus and device fabrication method |
US8125617B2 (en) | 2007-12-07 | 2012-02-28 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Apparatus and method for manufacturing semiconductor device |
US8780321B2 (en) | 2008-12-08 | 2014-07-15 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus and device manufacturing method |
JP2010192896A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Asml Netherlands Bv | 流体供給システム、リソグラフィ装置、流体流量を変動させる方法及びデバイス製造方法 |
US8830441B2 (en) | 2011-02-28 | 2014-09-09 | Asml Netherlands B.V. | Fluid handling structure, a lithographic apparatus and a device manufacturing method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9500959B2 (en) | Exposure apparatus and device manufacturing method | |
US7916272B2 (en) | Exposure apparatus and device fabrication method | |
US7907251B2 (en) | Exposure apparatus and device manufacturing method | |
JP4708876B2 (ja) | 液浸露光装置 | |
US8089608B2 (en) | Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method | |
TW201743139A (zh) | 曝光裝置、曝光方法及元件製造方法 | |
JP2006216733A (ja) | 露光装置、光学素子の製造方法及びデバイス製造方法 | |
JP2006024915A (ja) | 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法 | |
JP2007184336A (ja) | 露光装置及びデバイス製造方法 | |
JP2007115730A (ja) | 露光装置 | |
JP4479269B2 (ja) | 露光装置及びデバイス製造方法 | |
JP2007281308A (ja) | 液浸露光装置 | |
JP2005026649A (ja) | 露光方法及び露光装置、デバイス製造方法 | |
JP2008218653A (ja) | 露光装置及びデバイス製造方法 | |
JP5055549B2 (ja) | 液浸露光装置 | |
US20090091715A1 (en) | Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method | |
JP2007019392A (ja) | 露光装置 | |
JP2006060016A (ja) | 流体給排装置及びそれを有する露光装置 | |
JP2006319065A (ja) | 露光装置 | |
WO2007083686A1 (ja) | 露光装置 | |
JP2007096050A (ja) | 露光装置 | |
JP2006073906A (ja) | 露光装置、露光システム及びデバイス製造方法 | |
JP2008218595A (ja) | 露光装置 | |
JP2007012954A (ja) | 露光装置 | |
JP2006202929A (ja) | 光学素子、当該光学素子を有する露光装置及びデバイス製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081020 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081020 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20100720 |