JP2007115606A - 開閉スイッチ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定導体11、12と可動導体13にて構成される接点装置15及びこの接点装置15と並列にされたダイオード31が、図示しないバッテリーの複数のセルの各セルに並列に接続される。セルが開放状態になるなど故障するとダイオード31に電流が流れ、そのジュール熱が熱可塑性樹脂製のシャフト2に伝達される。シャフト2が所定の温度まで上昇すると溶融し、可動導体13がばね41に押されて下方に移動し固定導体11,12に接触して接点装置15が閉路する。これにより、故障したセルに流すべき電流を接点装置15によりバイパスさせることができる。シャフト2の溶融により可動導体13が移動する簡易な構成としたので、小形化が可能であり、また熱可塑性樹脂の選定により動作温度を容易に設定できる。
【選択図】図1
Description
また、半田の溶融により温度を検出するバイパススイッチにあっては、半田の溶融により温度を検出するが、半田の溶融温度の調整が難しいため動作温度の設定が容易でないという問題点があった。さらに、ダイオードに金属製のスプリングを半田付けしているため、スプリングを他のものから絶縁しなければならず、絶縁構造が複雑となるという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、小形化が可能であるとともに動作温度の設定を容易に行うことのできる開閉スイッチを得ることを目的とする。
図1、図2は、この発明を実施するための実施の形態1を示すものであり、図1はバイパススイッチの構成を示す構成図、図2はバッテリに並列接続されたバイパススイッチを示す回路図である。図2に示すように、バッテリ50を構成する4つの直列に接続されたセル51にそれぞれ並列に開閉スイッチとしてのバイパススイッチ10が接続される。次に、バイパススイッチ10の構成を説明する。図1において、対向接点あるいは固定接点としての一対の対称な形状をした固定導体11、12は、対向する断面矩形の板材の端部が斜めに加工されており、絶縁物で形成されたケース1にモールドにより一体に固着されている。可動接点としての可動導体13は、短い長さの台形柱状の形状を有し、固定導体11、12と図1の上下方向に所定の間隙を設けて対向配置されている。
図3はこの発明の実施の形態2であるバイパススイッチの要部を示す要部構成図、図4は図3のバイパススイッチの変形例の要部を示す要部構成図である。図3において、バイパススイッチ100は次のように構成されている。可動導体113とシャフト102との係合部において、シャフト102にずれ止め係合部としてのV形の端部102aを設け、可動導体113に同じくずれ止め係合部としてのV字型の凹設部113aを設け、両者を係合させている。なお、可動導体113、固定導体11,12にて、接点装置115を構成している。図3の変形例である図4においては、バイパススイッチ200は次のように構成されている。シャフト202にずれ止め係合部としてのU形の端部202aを設け、可動導体213にずれ止め係合部としてのU字型の凹設部213aを設け、両者を係合させている。なお、可動導体213、固定導体11,12にて、接点装置215を構成している。
図5は、この発明の実施の形態3であるバイパススイッチの要部を示す要部構成図である。図5において、バイパススイッチ300は次のように構成されている。ケース301に可動部である可動導体13と摺動する可動接点摺動案内手段としての可動導体摺動部301a及びシャフト2と摺動する熱変形部材摺動案内手段としてのシャフト摺動部301bを設けている。なお、円滑な摺動のためには、可動導体13と可動導体摺動部301aとの間隙及びシャフト2とシャフト摺動部301bとの間隙は、0.5mm以下であることが望ましい。
図6はこの発明の実施の形態4であるバイパススイッチの構成を示す構成図である。図6において、バイパススイッチ400は、ケース401を有し、シャフト2と接続導体21との間に蓄熱部材としての金属プレート411を設け、シャフト2の端部が金属プレート411に当接するようにしたものである。なお、金属プレート411と接続導体21との間の熱抵抗は充分に低い値にされている。この実施の形態によれば、セル51(図2参照)の故障によってバイパススイッチ400が閉動作を行う場合、シャフト2がダイオード31の発熱によって溶融し、ばね41に押されて可動導体13が固定導体11、12と接触して可動導体13に電流が流れ、ダイオード31に流れる電流がバイパスされるようになると、ダイオード31の発熱が殆どなくなるため、シャフト2に伝わる熱量も小さくなる。このため、シャフト2が十分に溶融することができず、ばね41の加圧力が可動導体13と固定導体11、12との接触圧力として働かず可動導体13と固定導体11、12の接触抵抗が大きくなるおそれもある。
また、上記各実施の形態では、開閉スイッチを構成する接点装置は熱変形部材が軟化あるいは溶融したとき閉路するものを示したが、開路するものとすることも可能である。この場合はダイオード31と接点装置は直列に接続する。また、固定導体11、12の代わりに、図1における上下方向に移動可能な可動接点として、可動接点13,123,213がこの可動接点と接離するものであってもよい。
102a,202a 端部、11,12 固定導体、13,113,213 可動導体、
113a,213a 凹設部、15,115,215 接点装置、
21,22 接続導体、31 ダイオード、41 ばね、301a,301b 摺動部、
411 金属プレート。
Claims (7)
- 電流が流れることにより熱を発生する発熱部材、熱可塑性樹脂で形成されたものであって上記発熱部材から熱伝導により上記熱を受けて温度上昇し所定の温度で所定値以下の機械的強度に軟化する熱変形部材、上記熱変形部材の軟化により所定方向に移動する可動接点により閉路または開路される接点装置を備えた開閉スイッチ。
- 上記発熱部材と上記熱変形部材と上記可動接点と弾性部材とがほぼ直線上にあるように配置され、上記熱変形部材は上記可動接点を介して上記弾性部材の弾性力を受けて上記発熱部材に押圧され上記発熱部材から熱伝導により上記熱を受けるものであり、上記接点装置は上記可動接点が一対の固定接点と所定方向に間隙を設けて対向配置され上記可動接点が上記熱変形部材の軟化により上記弾性部材の弾性力により押圧され上記所定方向に移動して上記一対の固定接点に接触して上記一対の固定接点間を短絡して閉路するものであることを特徴とする請求項1に記載の開閉スイッチ。
- 上記熱変形部材と上記可動接点とは、それぞれずれ止め係合部を有し、このずれ止め係合部を介して上記所定方向と直交する方向にずれないように互いに係合するものであることを特徴とする請求項2に記載の開閉スイッチ。
- 上記可動接点と摺動して上記可動接点の移動を案内しうるようにされた可動接点摺動案内手段を設けたものであることを特徴とする請求項2に記載の開閉スイッチ。
- 上記熱変形部材と摺動して上記熱変形部材の移動を案内しうるようにされた熱変形部材摺動案内手段を設けたものであることを特徴とする請求項2に記載の開閉スイッチ。
- 上記発熱部材と上記熱変形部材との間に上記発熱部材の熱を蓄積する蓄熱部材を設けたものであって、上記熱変形部材は上記蓄熱部材を介して上記発熱部材から上記熱を受けるものであることを特徴とする請求項2に記載の開閉スイッチ。
- 上記発熱部材は、一方向導通素子であって直列に接続された複数のセルを有するバッテリの上記セルに並列に接続されるものであり、上記接点装置が上記一方向導通素子と並列に接続され上記可動接点の閉路により上記一方向導通素子が短絡されるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の開閉スイッチ。
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