JPWO2020022298A1 - ブレーカー、安全回路及び2次電池パック - Google Patents
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Abstract
第1端子片2は、PTCサーミスター6と電気的に接続される第1接続部23を有し、第2端子片3は、PTCサーミスター6と電気的に接続される第2接続部33を有する。PTCサーミスター6は、熱応動素子5と対向する第1面61と、熱応動素子5と対向しない第2面62とを有する。第1接続部23及び第2接続部33は、第2面62でPTCサーミスター6と接続されている。
Description
本発明は、電気機器の安全回路に用いて好適な小型のブレーカー等に関するものである。
従来、各種電気機器の2次電池やモーター等の保護装置(安全回路)としてブレーカーが使用されている。ブレーカーは、充放電中の2次電池の温度が過度に上昇した場合、又は自動車、家電製品等の機器に装備されるモーター等に過電流が流れた場合等の異常が生じた際に、2次電池やモーター等を保護するために電流を遮断する。このような保護装置として用いられるブレーカーは、機器の安全を確保するために、温度変化に追従して正確に動作する(良好な温度特性を有する)ことと、通電時の抵抗値が安定していることが求められる。
また、ブレーカーが、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型携帯情報端末機器又はスマートフォンと称される薄型の多機能携帯電話機等のいわゆるモバイル機器に装備される2次電池等の保護装置として用いられる場合、上述した安全性の確保に加えて、小型化が要求される。特に、近年の携帯情報端末機器にあっては、ユーザーの小型化(薄型化)の志向が強く、各社から新規に発売される機器は、デザイン上の優位性を確保するために、小型に設計される傾向が顕著である。こうした背景の下、携帯情報端末機器を構成する一部品として、2次電池と共に実装される電流遮断装置もまた、さらなる小型化が強く要求されている。
ブレーカーには、温度変化に応じて作動し、電流を導通又は遮断する熱応動素子が備えられている。特許文献1には、熱応動素子としてバイメタルを適用したブレーカーが示されている。バイメタルとは、熱膨張率の異なる2種類の板状の金属材料が積層されてなり、温度変化に応じて形状を変えることにより、接点の導通状態を制御する素子である。同文献に示されたブレーカーは、固定片、端子片、可動片、熱応動素子、PTCサーミスター等の部品が、ケースに収納されてなり、固定片及び端子片の端子がケースから突出し、電気機器の電気回路に接続されて使用される。
上述したノート型パーソナルコンピュータ等のモバイル機器は、ユーザーによって自由に持ち運ぶことができる反面、地面等への落下の危険を伴う。動作中のモバイル機器が地面等に落下した場合、その衝撃によって可動片が弾性変形し、固定接点から可動接点が離隔し、機器各部への電力供給が瞬間的に遮断(以下、瞬断と記す)されるおそれがある。このような電力供給の瞬断によって、機器各部の動作が不安定となる他、実行中のデータが消失する等の不具合が発生するおそれがある。
上記特許文献1に記載されているブレーカーでは、リードワイヤーを介してPTCサーミスターの上側電極と可動接点板とを接続することにより、電力供給の瞬断を防止している。
しかしながら、このようなブレーカーでは、高さ寸法が肥大し、小型化を図ることが困難となる。また、ブレーカーの構成及び製造工程が複雑となり、コストアップを招来する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小型化を図りつつ、電力供給の瞬断を抑制できるブレーカーを提供することを主たる目的とする。また、簡素で低コストな構成により、電力供給の瞬断を抑制できるブレーカーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1端子及び固定接点を有する第1端子片と、可動接点を有し、可動接点を固定接点に押圧して接触させる可動片と、第2端子を有し、可動片に電気的に接続されている第2端子片と、温度変化に伴って変形することにより可動接点が固定接点から離隔するように可動片を作動させる熱応動素子と、第1端子片と第2端子片とを導通させる正特性サーミスターとを備えたブレーカーであって、第1端子片は、正特性サーミスターと電気的に接続される第1接続部を有し、第2端子片は、正特性サーミスターと電気的に接続される第2接続部を有し、正特性サーミスターは、熱応動素子と対向する第1面と、熱応動素子と対向しない第2面とを有し、第1接続部及び第2接続部は、第2面で正特性サーミスターと接続されている、ことを特徴とする。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第2面には、前記第1接続部と電気的に接続される第1電極と、前記第2接続部と電気的に接続される第2電極とが形成されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第2面は、前記正特性サーミスターの厚さ方向で、前記第1面とは反対側に配されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第1接続部及び前記第2接続部は、同一平面上に配されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第2面は、前記正特性サーミスターの前記第1面と交差する側面である、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記可動片の長手方向で対向して配されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記熱応動素子は、変形時に前記第1面と当接する、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記正特性サーミスターは、前記第1接続部及び前記第2接続部と導電性接着剤を介して固着されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記可動片及び前記熱応動素子を収容するための第1穴部と、前記正特性サーミスターを収容するための第2穴部とを有する第1ケースと、前記第1穴部及び第2穴部を閉鎖するために前記第1ケースに装着される第2ケースと、をさらに備え、前記第1端子片及び前記第2端子片は、前記第1ケースに埋設されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第2穴部に露出している、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記正特性サーミスターは、前記第2穴部に圧入されている、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記正特性サーミスターの前記第1電極と、前記第2電極との間の電気抵抗は、1〜2Ωである、ことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいて、前記第1面には、前記正特性サーミスターを補強するための金属板が設けられている、ことが望ましい。
本発明の電気機器用の安全回路は、ブレーカーを備えたことを特徴とする。
本発明の2次電池パックは、ブレーカーを備えたことを特徴とする。
本発明のブレーカーによれば、第1端子は第1接続部において、第2端子は第2接続部においてそれぞれ正特性サーミスターと電気的に接続される。従って、簡素で低コストな構成により、電力供給の瞬断を抑制することが可能となる。また、第1接続部及び第2接続部は、熱応動素子と対向しない第2面で正特性サーミスターと接続されているので、熱応動素子と正特性サーミスターとを接近させて配置することができ、ブレーカーの寸法が肥大することがない。従って、容易に小型化を図りつつ、電力供給の瞬断を抑制することが可能となる。さらにまた、特許文献1に開示されているリードワイヤー等の構成が不要となるため、簡素で低コストな構成により、電力供給の瞬断を抑制できるようになる。
本発明の一実施形態によるブレーカーについて図面を参照して説明する。図1乃至図3は、ブレーカーの構成を示している。図1及び図3に示されるように、ブレーカー1は、一部がケース10から外部に露出する一対の端子、すなわち第1端子22及び第2端子32を備える。第1端子22及び第2端子32が外部回路(図示せず)と電気的に接続されることにより、ブレーカー1は、電気機器の安全回路の主要部を構成する。
図1に示されるように、ブレーカー1は、固定接点21及び第1端子22を有する第1端子片2と、第2端子32を有する第2端子片3と、先端部に可動接点41を有する可動片4と、温度変化に伴って変形する熱応動素子5と、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスター6等によって構成されている。
第1端子片2、第2端子片3、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6は、ケース10に収容されている。ケース10は、ケース本体(第1ケース)7とケース本体7の上面に装着される蓋部材(第2ケース)8等によって構成されている。
第1端子片2は、例えば、銅等を主成分とする金属板(この他、銅−チタニウム合金、洋白、黄銅などの金属板)をプレス加工することにより形成され、ケース本体7にインサート成形により埋め込まれている。
固定接点21は、銀、ニッケル、ニッケル−銀合金の他、銅−銀合金、金−銀合金などの導電性の良い材料のクラッド、メッキ又は塗布等により、形成されている。固定接点21は、第1端子片2のうち、可動接点41に対向する位置に形成され、ケース本体7の内部に形成されている開口73aの一部からケース本体7の収容凹部73に露出されている。
固定接点21を挟んで、第1端子片2の一端側には外部回路と電気的に接続される第1端子22が形成され、他端側には、PTCサーミスター6と電気的に接続される第1接続部23が形成されている。第1端子22は、ケース本体7の側壁から露出し、回路基板のランド部とはんだ付け等の手法により接続される。
本出願においては、特に断りのない限り、第1端子片2において、固定接点21が形成されている側の面(すなわち図1において上側の面)をA面、その反対側の底面をB面として説明している。他の部品、例えば、第2端子片3、可動片4及び熱応動素子5、ケース10、カバー片9等についても同様である。
第1接続部23は、ケース本体7の内部に形成されている開口73dの一部からケース本体7の収容凹部73に露出し、PTCサーミスター6と電気的に接続される。
図2に示されるように、第1端子片2は、階段状(側面視でクランク状)に曲げられた段曲げ部25を有する。段曲げ部25は、固定接点21と第1接続部23とを繋ぎ、固定接点21と第1接続部23とを高さ違いに配置する。これにより、PTCサーミスター6をコンパクトに収納可能となる。
第2端子片3は、第1端子片2と同様に、銅等を主成分とする金属板をプレス加工することにより形成され、ケース本体7にインサート成形により埋め込まれている。第2端子片3は、可動片4が接合される接合部31と、外部回路と電気的に接続される第2端子32と、PTCサーミスター6と電気的に接続される第2接続部33を有している。
接合部31は、ケース本体7の内部に形成されている開口73bの一部からケース本体7の収容凹部73に露出し、可動片4と電気的に接続される。
接合部31を挟んで、第2端子片3の一端側には外部回路と電気的に接続される第2端子32が形成され、他端側には、PTCサーミスター6と電気的に接続される第2接続部33が形成されている。第2端子32は、ケース本体7の側壁から露出し、回路基板のランド部とはんだ付け等の手法により接続される。
第2接続部33は、ケース本体7の内部に形成されている開口73dの一部からケース本体7の収容凹部73に露出し、PTCサーミスター6と電気的に接続される。第1接続部23と第2接続部33とは、可動片4の長手方向で距離を隔てて配されている。第1接続部23と第2接続部33との間には、ケース本体7を構成する樹脂が充填されている。
第2端子片3は、階段状に曲げられた段曲げ部35を有する。段曲げ部35は、接合部31と第2接続部33とを繋ぎ、接合部31と第2接続部33とを高さ違いに配置する。これにより、PTCサーミスター6をコンパクトに収納可能となる。
可動片4は、銅等を主成分とする金属材料をプレス加工することにより板状に形成されている。可動片4は、長手方向の中心線に対して対称なアーム状に形成されている。
可動片4の一端部には、可動接点41が形成されている。可動接点41は、固定接点21と同等の材料によって可動片4のB面に形成され、溶接の他、クラッド、かしめ(crimping)等の手法によって可動片4の先端部に接合されている。
可動片4の他端部には、第2端子片3の接合部31と接合される接合部42が形成されている。第2端子片3の接合部31のA面と可動片4の接合部42のB面とは、例えば、レーザー溶接によって固着されている。これにより、第2端子片3と可動片4とが電気的に接続される。レーザー溶接とは、レーザー光をワーク(本実施形態では、第2端子片3及び可動片4が相当)に照射し、ワークを局部的に溶融及び凝固させることによってワーク同士を接合する溶接手法である。レーザー光が照射されたワークの表面には、他の溶接手法(例えば、ジュール熱を利用する抵抗溶接)による溶接痕とは異なる形態のレーザー溶接痕が形成される。
可動片4は、可動接点41と接合部42との間に、弾性部43を有している。弾性部43は、接合部42から可動接点41の側に延出されている。これにより、接合部42は、弾性部43を挟んで可動接点41とは反対側に設けられる。
接合部42において第2端子片3の接合部31と固着されることにより可動片4が固定され、弾性部43が弾性変形することにより、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触し、第1端子片2と可動片4とが通電可能となる。可動片4と第2端子片3とは、接合部31及び接合部42において電気的に接続されているので、第1端子片2と第2端子片3とが通電可能となる。
可動片4は、弾性部43において、プレス加工により湾曲又は屈曲されている。湾曲又は屈曲の度合いは、熱応動素子5を収納できる限り特に限定はなく、作動温度及び復帰温度における弾性力、接点の押圧力などを考慮して適宜設定すればよい。また、弾性部43のB面には、熱応動素子5に対向して一対の突起(接触部)44a,44bが形成されている。突起44a,44bと熱応動素子5とは接触して、突起44a,44bを介して熱応動素子5の変形が弾性部43に伝達される(図1及び図3参照)。
熱応動素子5は、可動片4の状態を可動接点41が固定接点21に接触する導通状態から可動接点41が固定接点21から離隔する遮断状態に移行させる。熱応動素子5は、円弧状に湾曲した初期形状をなし、熱膨張率の異なる薄板材を積層することにより形成される。過熱により作動温度に達すると、熱応動素子5の湾曲形状は、スナップモーションを伴って逆反りし、冷却により復帰温度を下回ると復元する。熱応動素子5の初期形状は、プレス加工により形成することができる。所期の温度で熱応動素子5の逆反り動作により可動片4の弾性部43が押し上げられ、かつ弾性部43の弾性力により元に戻る限り、熱応動素子5の材質及び形状は特に限定されるものでないが、生産性及び逆反り動作の効率性の観点から矩形状が望ましく、小型でありながら弾性部43を効率的に押し上げるために正方形に近い長方形であるのが望ましい。なお、熱応動素子5の材料としては、例えば、高膨脹側に銅−ニッケル−マンガン合金又はニッケル−クロム−鉄合金、低膨脹側に鉄−ニッケル合金をはじめとする、洋白、黄銅、ステンレス鋼など各種の合金からなる熱膨張率の異なる2種類の材料を積層したものが、所要条件に応じて組み合わせて使用される。
PTCサーミスター6は、可動片4が遮断状態にあるとき、第1端子片2と第2端子片3及び可動片4とを導通させる。PTCサーミスター6は、第1端子片2の第1接続部23及び第2端子片3の第2接続部33と熱応動素子5との間に配設されている。熱応動素子5の逆反り動作により第1端子片2と可動片4との通電が遮断されたとき、PTCサーミスター6に流れる電流が増大する。PTCサーミスター6は、温度上昇と共に抵抗値が増大して電流を制限する正特性サーミスターであれば、作動電流、作動電圧、作動温度、復帰温度などの必要に応じて種類を選択でき、その材料及び形状はこれらの諸特性を損なわない限り特に限定されるものではない。本実施形態では、チタニウム酸バリウム、チタニウム酸ストロンチウム又はチタニウム酸カルシウムを含むセラミック焼結体が用いられる。セラミック焼結体の他、ポリマーにカーボン等の導電性粒子を含有させたいわゆるポリマーPTCを用いてもよい。
ケース10を構成するケース本体7及び蓋部材8は、難燃性のポリアミド、耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性樹脂により成形されている。上述した樹脂と同等以上の特性が得られるのであれば、樹脂以外の絶縁材料を適用してもよい。
ケース本体7には、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6などを収容するための内部空間である収容凹部73が形成されている。収容凹部73は、可動片4を収容するための開口73a,73b、可動片4及び熱応動素子5を収容するための開口73c、並びに、PTCサーミスター6を収容するための開口73d等を有している。なお、ケース本体7に組み込まれた熱応動素子5の端縁は、収容凹部73の内部に形成されている枠によって適宜当接され、熱応動素子5の逆反り時に案内される。
蓋部材8には、カバー片9がインサート成形によって埋め込まれている。カバー片9は、上述した銅等を主成分とする金属又はステンレス鋼等の金属をプレス加工することにより板状に形成される。カバー片9は、図2及び図3に示すように、可動片4のA面と適宜当接し、可動片4の動きを規制すると共に、蓋部材8のひいては筐体としてのケース10の剛性・強度を高めつつブレーカー1の小型化に貢献する。
図1に示すように、第1端子片2、第2端子片3、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6等を収容したケース本体7の開口73a、73b、73c等を塞ぐように、蓋部材8が、ケース本体7に装着される。ケース本体7と蓋部材8とは、例えば超音波溶着によって接合される。このとき、ケース本体7と蓋部材8とは、それぞれの外縁部の全周にわたって連続的に接合され、ケース10の気密性が向上する。これにより、収容凹部73がもたらすケース10の内部空間は密閉され、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6等の部品がケース10の外部の雰囲気から遮断され、保護されうる。
図2は、通常の充電又は放電状態におけるブレーカー1の動作を示している。通常の充電又は放電状態においては、熱応動素子5は初期形状を維持(逆反り前)している。カバー片9には、可動片4の頂部43aと当接し、頂部43aを熱応動素子5の側に押圧する突出部91が設けられている。突出部91が頂部43aを押圧することにより、弾性部43は、弾性変形し、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触する。これにより、可動片4の弾性部43などを通じてブレーカー1の第1端子片2と第2端子片3との間は導通している。可動片4の弾性部43と熱応動素子5とが接触し、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6及び第1端子片2は、回路として導通していてもよい。
図3は、過充電状態又は異常時などにおけるブレーカー1の動作を示している。過充電又は異常により高温状態となると、作動温度に達した熱応動素子5は逆反りし、可動片4の弾性部43が押し上げられて固定接点21と可動接点41とが離隔する。ブレーカー1の内部で熱応動素子5が変形し、可動片4を押し上げるときの熱応動素子5の作動温度は、例えば、70℃〜90℃である。このとき、固定接点21と可動接点41の間を流れていた電流は遮断され、僅かな漏れ電流が熱応動素子5及びPTCサーミスター6を通して流れることとなる。PTCサーミスター6は、このような漏れ電流の流れる限り発熱を続け、熱応動素子5を逆反り状態に維持させつつ抵抗値を激増させるので、電流は固定接点21と可動接点41の間の経路を流れず、上述の僅かな漏れ電流のみが存在する(自己保持回路を構成する)。この漏れ電流は安全装置の他の機能に充てることができる。なお、本実施形態では、作動温度に達した熱応動素子5が逆反り変形する状況においても頂部43aと突出部91との当接が維持される。これにより、頂部43aと突出部91との当接箇所が支点となって可動片4が押し上げられ、固定接点21と可動接点41との距離が容易に維持される。また、可動片4が突出部91によって支持されて、突出部91が熱応動素子5の押し上げ力の一部を負担するので、可動片4の接合部42にかかる力が抑制され、接合部31からの接合部42の剥離が抑制される。
図4は、PTCサーミスター6を示している。PTCサーミスター6は、熱応動素子5と対向する第1面61と、熱応動素子5と対向しない第2面62とを有している。図4において、第1面61は上方に面する。第2面62は、下方に面する第2面62a、側方に面する第2面62b,62cを含んでいる。第2面62b,62cは、第1面61と交差する側面である。
PTCサーミスター6の抵抗値は、加熱に伴い急激に増大する。PTCサーミスター6の状態が低抵抗状態から高抵抗状態に移行する温度は、トリップ温度と称される。
図1等に示されるように、本実施形態のブレーカー1では、第1端子片2の第1接続部23及び第2端子片3の第2接続部33は、PTCサーミスター6の第2面62aと接続されている。
図5は、熱応動素子5の動作温度未満の温度下で、落下に伴う衝撃によって固定接点21から可動接点41が離隔している状態のブレーカー1を示している。ブレーカー1に大きな衝撃が加えられると、固定接点21から可動接点41が離隔し、第1端子片2と弾性部43との導通が遮断される。
本ブレーカー1では、上述した第1端子片2と弾性部43との導通が遮断される事態にあっても、第1接続部23及び第2接続部33とPTCサーミスター6の第2面62aとの接続状態は維持される。従って、トリップ温度未満で低抵抗状態にあるPTCサーミスター6を介して第1端子片2と第2端子片3との導通が維持され、電気機器各部への電力供給の瞬断を抑制できる。
また、第1接続部23及び第2接続部33は、熱応動素子5と対向しない第2面62aでPTCサーミスター6と接続されているので、熱応動素子5とPTCサーミスター6とを接近させて配置することができ、ブレーカー1の寸法が肥大することがない。従って、容易に小型化を図りつつ、電力供給の瞬断を抑制することが可能となる。さらにまた、特許文献1に開示されているリードワイヤー等の構成が不要となるため、簡素で低コストな構成により、電力供給の瞬断を抑制できるようになる。
なお、図3に示される遮断状態では、熱応動素子5が逆反り変形するほどの温度に上昇しているため、PTCサーミスター6は、トリップ温度以上の高抵抗状態にある。従って、PTCサーミスター6において大きな電圧降下が生じ、第1端子片2と第2端子片3との間を流れる電流は上述した自己保持回路を維持できる程度である。
図4に示されるように、PTCサーミスター6の固定接点21側の端部には、第1接続部23と電気的に接続される第1電極63が形成されている。一方、PTCサーミスター6の接合部31側の端部には、第2接続部33と電気的に接続される第2電極64が形成されている。本実施形態では、PTCサーミスター6は、第2面62aにおいて第1接続部23及び第2接続部33と接続されるので、第1電極63及び第2電極64は少なくとも第2面62aに形成されていればよい。なお、PTCサーミスター6としてセラミック焼結体が用いられる場合には、第1電極63と第2電極64との間の抵抗値を低くするために、電極間の距離(接点ギャップ)が短く設定されるのが好ましい。例えば、製造上の精度及び電流のリークも考慮すると、上記電極間の距離は、0.1〜0.5mmが好ましい。
第1電極63及び第2電極64によって、PTCサーミスター6と第1接続部23及び第2接続部33との接触抵抗が低減され、上記瞬断時における第1端子片2と第2端子片3との間の電圧降下が抑制される。
本実施形態では、PTCサーミスター6の厚さ方向で、第1面61とは反対側に配されている第2面62aでPTCサーミスター6と第1接続部23及び第2接続部33との導通が維持される。従って、熱応動素子5とPTCサーミスター6の第1面61との間に介在する部材(例えば、特許文献1におけるリードワイヤー)を廃することができ、熱応動素子5とPTCサーミスター6とを接近させて配置することが可能となる。
第1接続部23及び第2接続部33は、同一平面上に配されているのが望ましい。このような構成により、ケース本体7の厚さ寸法を抑制し、ブレーカー1の低背化を図ることができる。また、PTCサーミスター6の第2面62aを平面で構成できる。
図1に示されるように、ケース本体7の内側には、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を収容するための収容凹部73が形成されている。収容凹部73は、可動片4及び熱応動素子5を収容するための第1穴部75と、PTCサーミスター6を収容するための第2穴部76とを有している。第1接続部23及び第2接続部33は、第2穴部76の底壁の一部を構成し、第2穴部76に露出している。これにより、ケース本体7内で第1接続部23、第2接続部33及びPTCサーミスター6がコンパクトに収容される。また、第2穴部76にPTCサーミスター6を挿入することにより、第1接続部23及び第2接続部33と、PTCサーミスター6の第1電極63及び第2電極64とがそれぞれ容易に接続され、ブレーカー1の生産性が高められる。
PTCサーミスター6の第1面61は熱応動素子5と対向するので、図3に示されるように、過熱によって変形した熱応動素子5は、第1面61と当接する。これにより、両者の当接箇所が熱応動素子5及び可動片4の弾性部43の支点として作用し、固定接点21からの可動接点41の距離が十分に確保される。
PTCサーミスター6は、第1接続部23及び第2接続部33と導電性接着剤を介して固着されているのが望ましい。導電性接着剤としては、例えば、銀ペースト等の導電性に優れた金属粉を成分として含む接着剤が挙げられる。このような構成によって、PTCサーミスター6と第1接続部23及び第2接続部33との接触抵抗が低減される。また、ブレーカー1に落下等の大きな衝撃が加えられた場合であっても、第1接続部23及び第2接続部33からのPTCサーミスター6の離隔が抑制される。
PTCサーミスター6は、第2穴部76に圧入されるように構成されていてもよい。このような構成は、第2穴部76のサイズをPTCサーミスター6よりも僅かに小さく設定することより実現できる。PTCサーミスター6が第2穴部76に圧入されることにより、PTCサーミスター6が第2穴部76の側壁等で強固に固定され、ブレーカー1に落下等の大きな衝撃が加えられた場合であっても、第1接続部23及び第2接続部33からのPTCサーミスター6の離隔がより一層抑制される。
図6は、図1乃至図3、図5に示されるブレーカー1の変形例であるブレーカー1Aの断面を示している。ブレーカー1Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述したブレーカー1の構成が採用されうる。
ブレーカー1Aは、PTCサーミスター6の第2面62b,62cにて第1端子片2A、第2端子片3Aと接続される点でブレーカー1とは異なる。第2面62bは、PTCサーミスター6の固定接点21の側を向く側面であり、第2面62cは、PTCサーミスター6の接合部31の側を向く側面である。
これに伴い、第1端子片2A及び第2端子片3Aの形状は、第1端子片2及び第2端子片3から変更されている。すなわち、第1端子片2Aは、第2面62bと電気的に接続される第1接続部23Aを有する。第1接続部23Aは、第2面62bに沿ってPTCサーミスター6の厚さ方向に曲げられている。本実施形態では、第1接続部23Aは、熱応動素子5から離れる方向に屈曲されているが、熱応動素子5に接近する方向に屈曲されていてもよい。
同様に、第2端子片3Aは、第2面62cと電気的に接続される第2接続部33Aを有する。第2接続部33Aは、第2面62cに沿ってPTCサーミスター6の厚さ方向に曲げられている。本実施形態では、第2接続部33Aは、熱応動素子5から離れる方向に屈曲されているが、熱応動素子5に接近する方向に屈曲されていてもよい。
本ブレーカー1Aでは、上述した第1端子片2Aと弾性部43との導通が遮断される事態にあっても、第1接続部23A及び第2接続部33AとPTCサーミスター6の第2面62b,62cとの接続状態は維持される。従って、トリップ温度未満で低抵抗状態にあるPTCサーミスター6を介して第1端子片2Aと第2端子片3Aとの導通が維持され、電気機器各部への電力供給の瞬断を抑制できる。
また、第1接続部23A及び第2接続部33Aは、熱応動素子5と対向しない第2面62b,62cでPTCサーミスター6と接続されているので、熱応動素子5とPTCサーミスター6とを接近させて配置することができ、ブレーカー1の寸法が肥大することがない。従って、容易に小型化を図りつつ、簡素で低コストな構成により、電力供給の瞬断を抑制できるようになる。
ブレーカー1Aでは、PTCサーミスター6の第2面62aに沿って第1接続部23A及び第2接続部33Aが配されないので、ブレーカー1に対してさらなる低背化を図ることが可能となる。
ブレーカー1Aでは、PTCサーミスター6は、第2面62b,62cにおいて第1接続部23A及び第2接続部33Aと接続されるので、第1電極63及び第2電極64は少なくとも第2面62b,62cに形成されていればよい(図4参照)。
本実施形態では、第1面61と交差する第2面62b,62cでPTCサーミスター6と第1接続部23A及び第2接続部33Aとの導通が維持される。従って、熱応動素子5とPTCサーミスター6の第1面61との間に介在する部材を廃することができ、熱応動素子5とPTCサーミスター6とを接近させて配置することが可能となる。
第1接続部23A及び第2接続部33Aは、可動片4の長手方向で対向して配されている。これにより、ケース本体7の幅寸法(可動片4の短手方向の寸法)が抑制され、ブレーカー1Aの小型化を図ることが容易となる。
第1接続部23A及び第2接続部33Aは、第2穴部76の側壁の一部を構成し、第2穴部76に露出している。これにより、ブレーカー1と同様に、ケース本体7内で第1接続部23A、第2接続部33A及びPTCサーミスター6がコンパクトに収容され、また、ブレーカー1Aの生産性が高められる。
ブレーカー1と同様に、ブレーカー1Aにおいても、PTCサーミスター6は、第1接続部23A及び第2接続部33Aと導電性接着剤を介して固着されているのが望ましい。また、PTCサーミスター6は、第2穴部76に圧入されるように構成されていてもよい。
本発明のブレーカー1は、上記実施形態の構成に限られることなく、種々の態様に変更して実施されうる。すなわち、ブレーカー1等は、少なくとも、第1端子22及び固定接点21を有する第1端子片2と、可動接点41を有し、可動接点41を固定接点21に押圧して接触させる可動片4と、第2端子32を有し、可動片4に電気的に接続されている第2端子片3と、温度変化に伴って変形することにより可動接点41が固定接点21から離隔するように可動片4を作動させる熱応動素子5と、第1端子片2と第2端子片3とを導通させるPTCサーミスター6とを備え、第1端子片2は、PTCサーミスター6と電気的に接続される第1接続部23を有し、第2端子片3は、PTCサーミスター6と電気的に接続される第2接続部33を有し、PTCサーミスター6は、熱応動素子5と対向する第1面61と、熱応動素子5と対向しない第2面62とを有し、第1接続部23及び第2接続部33は、第2面62でPTCサーミスター6と接続されていればよい。
例えば、ケース本体7と蓋部材8との接合手法は、超音波溶着に限られることなく、両者が強固に接合される手法であれば、適宜適用することができる。例えば、液状又はゲル状の接着剤を塗布・充填し、硬化させることにより、両者が接着されてもよい。また、ケース10は、ケース本体7と蓋部材8等によって構成される形態に限られることなく、2個以上の部品によって構成されていればよい。
また、可動片4をバイメタル又はトリメタル等の積層金属によって形成することにより、可動片4と熱応動素子5を一体的に形成する構成であってもよい。この場合、ブレーカー1等の構成が簡素化されて、小型化を図ることができる。
また、本発明のブレーカー1等は、2次電池パック、電気機器用の安全回路等にも広く適用できる。図8は2次電池パック500を示す。2次電池パック500は、2次電池501と、2次電池501の出力端回路中に設けたブレーカー1等とを備える。図9は電気機器用の安全回路502を示す。安全回路502は2次電池501の出力回路中に直列にブレーカー1等を備えている。ブレーカー1等を備えたコネクタを含むケーブルによって安全回路502の一部が構成されていてもよい。
第1電極63及び第2電極64は、例えば、銅又は銅を主成分とする金属板によって構成される。第1電極63及び第2電極64の表面には、例えば、ニッケルめっきが施されるのが望ましい。
PTCサーミスター6の第1電極63と、第2電極64との間の電気抵抗は、1〜2Ωが望ましい。上記電気抵抗が1Ω以上であることにより、漏れ電流が適度に抑制される。一方、上記電気抵抗が2Ω以下であることにより、上記瞬断時における第1端子片2と第2端子片3との間の電圧降下が適度に抑制される。
図9は、上記PTCサーミスター6の変形例であり、本発明のブレーカー1に好適に用いられるPTCサーミスター6Aの構成を示している。PTCサーミスター6Aのうち、以下で説明されてない部分については、上述したPTCサーミスター6の構成が採用されうる。
PTCサーミスター6Aは、第1電極63及び第2電極64が第2面62aのみに形成されている点で、上記PTCサーミスター6とは相違する。第1電極63及び第2電極64の表面には、例えば、ニッケルめっきが施されるのが望ましい。ニッケルめっきによって、第1接続部23と第1電極63との間及び第2接続部33と第2電極64との間での電圧降下が抑制され、上記瞬断時における第1端子片2と第2端子片3との間の電圧降下が容易に抑制される。
また、PTCサーミスター6Aは、第1面61に金属板65が設けられていてもよい。金属板65は、例えば、銅又は銅を主成分とする金属板によって構成されうる。金属板65は、PTCサーミスター6Aの側面で第1電極63及び第2電極64とは分離されている。金属板65は、PTCサーミスター6Aを補強し、過熱により熱応動素子5が変形した際のPTCサーミスター6Aの変形を抑制する。
PTCサーミスター6Aでは、第1面61の全体に金属板65が形成されている。このような金属板65によってPTCサーミスター6Aの撓みが容易に抑制される。
図10、11は、PTCサーミスター6に替えてPTCサーミスター6Aが適用されたブレーカーを示している。図10は、図2と同様に通常の充電又は放電状態を示し、図11は、図3と同様に過充電状態又は異常時において過熱により熱応動素子5が変形した状態を示している。
図11に示される状態では、可動片4の弾性力(反力)が、熱応動素子5を介して伝達され、PTCサーミスター6Aに作用する。本PTCサーミスター6Aでは、第1面61の全体が金属板65によって補強されているので、可動片4の弾性力がPTCサーミスター6Aに作用する状況にあっても、PTCサーミスター6Aの変形等が抑制される。また、熱応動素子5が逆反り変形する状況においても、熱応動素子5とPTCサーミスター6Aの第1面61とが直接的に接触しないので、第1面61にかかる応力が低減され、PTCサーミスター6Aの変形等が抑制される。
図12は、上記PTCサーミスター6の別の変形例であり、本発明のブレーカー1に好適に用いられるPTCサーミスター6Bの構成を示している。PTCサーミスター6Bのうち、以下で説明されてない部分については、上述したPTCサーミスター6、6Aの構成が採用されうる。
図12に示されるように、PTCサーミスター6Bにあっても、第1面61には金属板65が設けられている。金属板65は、PTCサーミスター6Bを補強し、過熱により熱応動素子5が変形した際のPTCサーミスター6Bの変形等を抑制する。
PTCサーミスター6Bにおいては、金属板65の中央部には、金属板65を厚さ方向に貫通する貫通孔66が設けられている。PTCサーミスター6Bでは、図14に示される熱応動素子5が逆反り変形する状況で、熱応動素子5と金属板65との接触が回避される。これにより、可動片4から熱応動素子5及びPTCサーミスター6Bを経て、第1端子片2へと流れる漏れ電流が抑制される。従って、貫通孔66は、図14に示される状態で熱応動素子5がPTCサーミスター6Bと接触する中央の領域67(図12参照)に形成されるのが望ましい。PTCサーミスター6Bにあっては、領域67は、第1面61の中央に限られず、端縁にわたって形成されていてもよい。この場合であっても、PTCサーミスター6Bの変形を抑制する観点から、金属板65は、第1面61の第1端子片2側の端縁から第2端子片3側の端縁にわたって、少なくとも一部において連続して形成されているのが望ましい。
1 :ブレーカー
2 :第1端子片
3 :第2端子片
4 :可動片
5 :熱応動素子
6 :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
6A :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
6B :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
21 :固定接点
22 :第1端子
23 :第1接続部
32 :第2端子
33 :第2接続部
41 :可動接点
43 :弾性部
61 :第1面
62 :第2面
62a :第2面
62b :第2面(側面)
62c :第2面(側面)
63 :第1電極
64 :第2電極
65 :金属板
75 :第1穴部
76 :第2穴部
500 :2次電池パック
502 :安全回路
2 :第1端子片
3 :第2端子片
4 :可動片
5 :熱応動素子
6 :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
6A :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
6B :PTCサーミスター(正特性サーミスター)
21 :固定接点
22 :第1端子
23 :第1接続部
32 :第2端子
33 :第2接続部
41 :可動接点
43 :弾性部
61 :第1面
62 :第2面
62a :第2面
62b :第2面(側面)
62c :第2面(側面)
63 :第1電極
64 :第2電極
65 :金属板
75 :第1穴部
76 :第2穴部
500 :2次電池パック
502 :安全回路
Claims (15)
- 第1端子及び固定接点を有する第1端子片と、
可動接点を有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、
第2端子を有し、前記可動片に電気的に接続されている第2端子片と、
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子と、
前記第1端子片と前記第2端子片とを導通させる正特性サーミスターとを備えたブレーカーであって、
前記第1端子片は、前記正特性サーミスターと電気的に接続される第1接続部を有し、
前記第2端子片は、前記正特性サーミスターと電気的に接続される第2接続部を有し、
前記正特性サーミスターは、前記熱応動素子と対向する第1面と、前記熱応動素子と対向しない第2面とを有し、
前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第2面で前記正特性サーミスターと接続されている、ことを特徴とするブレーカー。 - 前記第2面には、前記第1接続部と電気的に接続される第1電極と、前記第2接続部と電気的に接続される第2電極とが形成されている、請求項1記載のブレーカー。
- 前記第2面は、前記正特性サーミスターの厚さ方向で、前記第1面とは反対側に配されている、請求項1又は2に記載のブレーカー。
- 前記第1接続部及び前記第2接続部は、同一平面上に配されている、請求項3記載のブレーカー。
- 前記第2面は、前記正特性サーミスターの前記第1面と交差する側面である、請求項1又は2に記載のブレーカー。
- 前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記可動片の長手方向で対向して配されている、請求項3記載のブレーカー。
- 前記熱応動素子は、変形時に前記第1面と当接する、請求項1乃至6のいずれかに記載のブレーカー。
- 前記正特性サーミスターは、前記第1接続部及び前記第2接続部と導電性接着剤を介して固着されている、請求項1乃至7のいずれかに記載のブレーカー。
- 前記可動片及び前記熱応動素子を収容するための第1穴部と、前記正特性サーミスターを収容するための第2穴部とを有する第1ケースと、
前記第1穴部及び第2穴部を閉鎖するために前記第1ケースに装着される第2ケースと、をさらに備え、
前記第1端子片及び前記第2端子片は、前記第1ケースに埋設されている、請求項1乃至8のいずれかに記載のブレーカー。 - 前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第2穴部に露出している、請求項9記載のブレーカー。
- 前記正特性サーミスターは、前記第2穴部に圧入されている、請求項9又は10に記載のブレーカー。
- 前記正特性サーミスターの前記第1電極と、前記第2電極との間の電気抵抗は、1〜2Ωである、請求項2記載のブレーカー。
- 前記第1面には、前記正特性サーミスターを補強するための金属板が設けられている、請求項2又は12に記載のブレーカー。
- 請求項1乃至13のいずれかに記載のブレーカーを備えたことを特徴とする電気機器用の安全回路。
- 請求項1乃至13のいずれかに記載のブレーカーを備えたことを特徴とする2次電池パック。
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