JP2007115485A - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007115485A
JP2007115485A JP2005304762A JP2005304762A JP2007115485A JP 2007115485 A JP2007115485 A JP 2007115485A JP 2005304762 A JP2005304762 A JP 2005304762A JP 2005304762 A JP2005304762 A JP 2005304762A JP 2007115485 A JP2007115485 A JP 2007115485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
liquid
fuel cell
fuel
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005304762A
Other languages
English (en)
Inventor
Sei Hoshi
聖 星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2005304762A priority Critical patent/JP2007115485A/ja
Publication of JP2007115485A publication Critical patent/JP2007115485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

【課題】低温環境下での起動性能の低下を抑制することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム1は、気液分離器71によって気液分離された気体を循環ポンプ32によって吸引し、その上でエゼクタ74によって液水を吸引して外部に排出する。これにより、気液分離器71内の燃料ガスが循環ポンプ32によって吸引され、気液分離器71内の燃料ガスが少なくなる。そして、気液分離器71内から液水を吸引して排出するときには、気液分離器71内に燃料ガスが多く存在せず、たとえ気液分離器71内の液水を全て排出し、さらに気液分離器71内のガスを排出することになろうとも、燃料ガスを多量に排出してしまう事態が生じない。故に、燃料電池システム1は、燃料ガスの排出予防のために、気液分離器71内に常時液水を一定量残す必要がなくなっており全排出することで凍結を防止できるようになっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
従来、燃料電池システムでは、燃料電池の燃料極側において生じる水を液水貯留装置により回収し、回収された水の水位が規定水位以上に達した場合に、液水貯留装置に設けた排水制御装置によって液水を排出するようにしている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−313403号公報
しかし、従来の燃料電池システムでは、液水の排出と共に燃料ガスが排出されないようにするために、液水を完全には排出せず一定量の液水を残すようにしている。このため、液水貯留装置には常時水が存在することとなり、低温環境下では排水制御装置が凍結してしまうことがある。この凍結により、排水制御装置は水位が規定水位以上となっても液水を排出できなくなる。特に、燃料電池システムの起動時には、凍結した液水を解凍してから起動することとなり、起動時間が長く、起動性能が低下してしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、低温環境下での起動性能の低下を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池スタックと、ガス循環ラインと、気液分離手段と、気体吸引手段と、液水吸引排出手段とを備えている。燃料電池スタックは、燃料ガスの提供を受ける燃料極および酸化剤ガスの提供を受ける酸化剤極を有し、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させることにより発電を行うものである。ガス循環ラインは、燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させるものである。気液分離手段は、ガス循環ライン上に設けられ、燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを気液分離するものである。気体吸引手段は、気液分離手段によって気液分離された該気液分離手段内の気体を吸引するものである。液水吸引排出手段は、気体吸引手段により気体が吸引された気液分離手段内の液水を吸引して外部に排出するものである。
本発明によれば、気液分離手段によって気液分離された該気液分離手段内の気体を気体吸引手段によって吸引することとしている。これにより、燃料電池スタックにおいて発電に利用されなかった燃料ガスが気液分離手段内から吸引されることとなる。
また、気体が吸引された気液分離手段内から、液水吸引排出手段によって液水を吸引して外部に排出することとしている。このため、気液分離手段内から液水を吸引して排出するときには、気液分離手段内に燃料ガスが多く存在せず、たとえ気液分離手段内の液水を全て排出し、さらに気液分離手段内のガスを排出することになろうとも、燃料ガスを多量に排出してしまう事態が生じない。
故に、本発明の燃料電池システムでは、燃料ガスの排出予防のために、気液分離手段内に常時液水を一定量残す必要がなくなっており凍結を防止できるようになっている。従って、システム起動時に解凍に多くに時間を割く必要がなく、低温環境下での起動性能の低下を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図1に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料ガス供給系20と、ガス循環系30と、酸化剤ガス供給系40と、酸化剤ガス排出系50と、第1開閉弁61と、バイパス配管62と、第2開閉弁63と、水排出系70とを備えている。
燃料電池スタック10は、燃料ガス(水素ガス)と酸化剤ガス(酸素)とを反応させることにより発電を行うものであり、水素ガスの供給を受ける燃料極と、酸素を含む空気の供給を受ける酸化剤極とを有している。また、燃料極と酸化剤極とは電解質膜を挟んで重ね合わされて発電セルを構成しており、燃料電池スタック10は、これら発電セルが複数層積層された構造となっている。
燃料ガス供給系20は、燃料電池スタック10の燃料極側に燃料ガスを供給するものであり、燃料ガス貯蔵タンク(燃料ガス供給手段)21と、燃料ガス供給配管22と、第1圧力調整弁23とからなっている。燃料ガス貯蔵タンク21は、燃料ガスを燃料電池スタック10の燃料極に供給する供給源となるものであり、燃料ガスを高圧状態で貯蔵しておくものである。燃料ガス供給配管22は、一端が燃料ガス貯蔵タンク21に接続され、他端が燃料電池スタック10の燃料極側入口に接続され、燃料ガス貯蔵タンク21からの燃料ガスを燃料電池スタック10の燃料極に導くものである。第1圧力調整弁23は、燃料ガス供給配管22に設けられ、開度を調整することにより、燃料ガス貯蔵タンク21から燃料電池スタック10の燃料極側に供給される燃料ガスの供給量を制御するものである。また、第1圧力調整弁23は、燃料ガスの供給量を制御することにより燃料極側の圧力についても制御する構成となっている。
ガス循環系30は、発電に寄与することなく燃料電池スタック10から排出された燃料ガスを再利用するためのものであって、循環配管(ガス循環ライン)31と、循環ポンプ(気体吸引手段)32と、制御弁33と、循環弁34とからなっている。循環配管31は、燃料電池スタック10の燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させる流路となるものである。循環ポンプ32は、循環配管31上に設けられ、燃料電池スタック10の燃料極側から排出されるガスを燃料極側出口から燃料極側入口に循環させる動力源となるものである。制御弁33は燃料電池スタック10から循環ポンプ32に至るまでの循環配管31に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。循環弁34は、制御弁33から循環ポンプ32に至るまでの循環配管31に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。
酸化剤ガス供給系40は、燃料電池スタック10の酸化剤極側に酸化剤ガスを供給するものであり、コンプレッサ(酸化剤ガス送出手段)41と、酸化剤ガス供給配管42とからなっている。コンプレッサ41は、酸化剤ガスを送出するものであり、外気を圧縮して燃料電池スタック10に空気を送り込むようになっている。酸化剤ガス供給配管42は、コンプレッサ41と燃料電池スタック10の酸化剤極側入口とを接続するものであり、コンプレッサ41により圧送される空気を燃料電池スタック10の酸化剤極に導くものである。
酸化剤ガス排出系50は、燃料電池スタック10の酸化剤極側から排出されたオフガスを外部へ排出するものであり、酸化剤ガス排出配管51と、第2圧力調整弁52とからなっている。酸化剤ガス排出配管51は、燃料電池スタック10の酸化剤極側出口と外部とを接続し、酸化剤極側から排出されたガスを外部に導く流路となるものである。第2圧力調整弁52は、酸化剤ガス排出配管51に設けられ、燃料電池スタック10の酸化剤極側のガスの排出量を制御するものである。また、第2圧力調整弁52は、ガス排出量を制御することにより酸化剤極側の圧力についても制御する構成となっている。
第1開閉弁61は、コンプレッサ41から燃料電池スタック10に至るまでの酸化剤ガス供給配管42に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。バイパス配管62は、一端がコンプレッサ41から第1開閉弁61に至るまでの酸化剤ガス供給配管42に接続され、他端が第2圧力調整弁52から外部に至るまでの酸化剤ガス排出配管51に接続されている。第2開閉弁63は、バイパス配管62に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。
ここで、コンプレッサ41から送出される空気は、第1および第2開閉弁61,63によって流れる方向が決定される。すなわち、第1開閉弁61を開け、第2開閉弁63を閉じることにより、コンプレッサ41からの空気は燃料電池スタック10に供給される。一方、第1開閉弁61を閉じ、第2開閉弁63を開けることにより、コンプレッサ41からの空気は燃料電池スタック10を経由することなく酸化剤ガス排出配管51に流れ込む。このとき、第2圧力調整弁52は閉じられていると、コンプレッサ41からの空気は酸化剤ガス排出配管51に流れ込んだ後、外部方向へ流れることとなる。
水排出系70は、発電過程において生じる水分を凝縮したうえで排出するものであり、気液分離器(気液分離手段)71と、水排出配管72と、水排出弁73と、エゼクタ(液水吸引排出手段)74とを有している。気液分離器71は、制御弁33と循環弁34との間の循環配管31に設けられ、燃料電池スタック10の燃料極側出口から排出されたガスを気液分離するものである。水排出配管72は、一端が気液分離器71に接続され、他端が酸化剤ガス排出配管51(バイパス配管62との接続部よりも下流側)に接続され、気液分離器71により気液分離された液水を外部に排出するための流路となるものである。水排出弁73は、水排出配管72に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。エゼクタ74は、水排出配管72と酸化剤ガス排出配管51との接続部に設けられ、酸化剤ガス排出配管51のガス流に応じた吸引力で気液分離器71から液水等を吸引し、外部に排出するものである。
さらに、燃料電池システム1は、第1圧力センサ81と、第2圧力センサ82と、水位センサ83と、コントローラ90とを備えている。第1圧力センサ81は、気液分離器71の内部に設けられ、気液分離器71内の圧力を検出するものである。第2圧力センサ82は、水排出弁73からエゼクタ74に至るまでの水排出配管72に設けられ、この箇所の圧力を検出するものである。水位センサ83は、気液分離器71の内部に設けられ、気液分離器71内の液水の水位を検出するものである。
コントローラ90は、各種弁23,33,34,52,61,63,73に開閉指令や、循環ポンプ32およびコンプレッサ41の駆動等を行うものであり、特に、本実施形態に係るコントローラ90は、気液分離器71から液水を排出するにあたり、以下の制御を行うようになっている。すなわち、コントローラ90は、気液分離器71から液水を排出するにあたり、まず、制御弁33に閉指令を行い、循環ポンプ32を駆動させる。これにより、循環ポンプ32は、気液分離器71によって気液分離された気液分離器71内の気体を吸引することとなる。次いで、コントローラ90は、循環ポンプ32を停止させると共に、第2圧力調整弁52および第1開閉弁61に閉指令を行い、第2開閉弁63および水排出弁73に開指令を行う。さらに、コントローラ90は、コンプレッサ41を駆動させる。これにより、エゼクタ74は、循環ポンプ32によって気体が吸引された気液分離器71内の液水を、コンプレッサ41から送出される酸化剤ガスの流れに応じた吸引力で吸引して排出することとなる。
このため、気液分離器71内から液水を吸引して排出するときには、気液分離器71内に燃料ガスが多く存在しないこととなり、たとえ気液分離器71内の液水を全て排出し、さらに気液分離器71内のガスを排出することになろうとも、燃料ガスを多量に排出してしまう事態が生じない。故に、本実施形態に係る燃料電池システム1では、燃料ガスの排出予防のために、気液分離器71内に常時液水を一定量残す必要がなくなっている。なお、液水の排出は、水位センサ83により検出された水位が規定量に達したときや、燃料電池システム1の停止時に行われる。特に、燃料電池システム1の停止時に液水を全て排出すると、その後燃料電池システム1が低温環境下に曝されても、液水の凍結がすることがない。
次に、第1実施形態に係る燃料電池システム1の詳細動作を説明する。図2は、第1実施形態に係る燃料電池システム1の停止時における詳細動作を示すフローチャートである。図2に示すように、燃料電池システム1の停止段階においてコントローラ90は、まず、制御弁33に閉指令を行う(ST1)。これにより、制御弁33は閉じられることとなる。次いで、コントローラ90は、循環ポンプ32を一定時間駆動させる(ST2)。これにより、気液分離器71内から未利用の燃料ガスが吸引される。
一定時間経過後、コントローラ90は、循環ポンプ32を停止させる(ST3)。次に、コントローラ90は、第2圧力調整弁52および第1開閉弁61に閉指令を行うと共に、第2開閉弁63に開指令を行う(ST4)。そして、コントローラ90は、コンプレッサ41を起動させる(ST5)。このステップST4およびST5の処理により、エゼクタ74に酸化剤ガスが流れ、水排出配管72側が吸引されることとなる。
次いで、コントローラ90は、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きいか否かを判断する(ST6)。ここで、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも小さい場合、エゼクタ74は液水を吸引できず、逆に酸化剤ガスが気液分離器71に流入してしまう。このため、コントローラ90は、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きいか否かを判断することとしており、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きくないと判断した場合(ST6:NO)、コンプレッサ41の流量を調整する(増大させ)(ST7)、処理はステップST6に移行する。
一方、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きいと判断した場合(ST6:YES)、コントローラ90は、水排出弁73に開指令を行う(ST8)。そして、コントローラ90は、再度、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きいか否かを判断する(ST9)。エゼクタ74により液水が吸引されると気液分離器71内の圧力が低下するため、ステップST9において再度判断することとしている。
そして、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きくないと判断した場合(ST9:NO)、コントローラ90は、水排出弁73に閉指令を行い(ST10)、コンプレッサ41の流量を調整する(増大させる)(ST11)。その後、処理はステップST9に移行する。
一方、第1圧力センサ81により検出される圧力が第2圧力センサ82により検出される圧力よりも大きいと判断した場合(ST9:YES)、コントローラ90は、水排出弁73に開指令を行う(ST12)。そして、コントローラ90は、水位センサ83により検出される水位が「0」となっているか否かを判断する(ST13)。水位センサ83により検出される水位が「0」となっていないと判断した場合(ST13:NO)、処理はステップST9に移行する。
また、水位センサ83により検出される水位が「0」となったと判断した場合(ST13:YES)、コントローラ90は、水排出弁73に閉指令を行う(ST14)。これにより、気液分離器71内の液水を全て排出することとなる。また、水位センサ83により検出される水位が「0」となったときに即座に水排出弁73を閉じることで、気液分離器71内に残る燃料ガスをできるだけ外部に排出しないようにしている。また、仮に気液分離器71内に高濃度の燃料ガスが残っていたとしても、エゼクタ74により酸化剤ガスと混合されたうで排出されるため、高濃度の燃料ガスを外部に排出してしまう可能性を軽減できる。その後、コントローラ90は、コンプレッサ41を停止させ(ST15)、図2に示す処理は終了することとなる。
このようにして、第1実施形態に係る燃料電池システム1によれば、気液分離器71によって気液分離された該気液分離器71内の気体を循環ポンプ32によって吸引することとしている。これにより、燃料電池スタック10において発電に利用されなかった燃料ガスが気液分離器71内から吸引されることとなる。
また、気体が吸引された気液分離器71内から、エゼクタ74によって液水を吸引して外部に排出することとしている。このため、気液分離器71内から液水を吸引して排出するときには、気液分離器71内に燃料ガスが多く存在せず、たとえ気液分離器71内の液水を全て排出し、さらに気液分離器71内のガスを排出することになろうとも、燃料ガスを多量に排出してしまう事態が生じない。
故に、本実施形態の燃料電池システム1では、燃料ガスの排出予防のために、気液分離器71内に常時液水を一定量残す必要がなくなっており凍結を防止できるようになっている。従って、システム起動時に解凍に多くに時間を割く必要がなく、低温環境下での起動性能の低下を抑制することができる。
また、酸化剤ガスの流れにより液水を吸引するエゼクタ74を備えているため、気液分離器71内の液水を全て排出し、さらに気液分離器71内のガスを吸引したとしても、吸引されたガスは酸化剤ガスによって希釈されることとなる。従って、たとえ気液分離器71内から燃料ガスを排出することになったとしても、希釈したうえで排出を行うことができる。
また、コンプレッサ41は、エゼクタ74に加えて、燃料電池スタック10に酸化剤ガスを送出する構成となっているため、エゼクタ74と燃料電池スタック10とのそれぞれに1つずつコンプレッサ41を設ける必要がなく、省スペース化を図ることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係る燃料電池システムは、第1実施形態のものと同様であるが、一部が第1実施形態のものと異なっている。以下、第1実施形態との相違点について説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図3に示すように、第2実施形態に係る燃料電池システム2は、第2水排出系100を備えている。第2水排出系100は、水排出系70とは別に設けられ、発電過程において生じる水分を凝縮したうえで排出するものである。この第2水排出系100は、第2気液分離器(第2気液分離手段)101と、第2水排出配管102と、第2水排出弁103とを有している。
第2気液分離器101は、燃料電池スタック10の燃料極側出口から排出されたガスを気液分離するものであり、気液分離器71とは別に設けられている。また、第2気液分離器101は、内部空間を二分する仕切板101aを有している。仕切板101aは、移動可能に構成されており、仕切板101aによって二分される第2気液分離器101内の一方側の空間および他方側の空間の大きさを調整可能となっている。また、第2気液分離器101は、仕切板101aによって二分される空間の一方側で気液分離を行う構成となっており、仕切板101aを移動させることによって、一方側で貯留する液水の水位を調整可能となっている。
第2水排出配管102は、一端が第2気液分離器101に接続され、他端が外部につながっており、第2気液分離器101において気液分離された液水を外部に排出するものである。第2水排出弁103は、第2水排出配管102に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。このように構成されるため、第2水排出配管102および第2水排出弁103は、第2気液分離器101により気液分離された液水を排出する液水排出手段として機能することとなる。
さらに、第2実施形態において循環配管31は、メイン配管(メインライン)31aと、サブ配管(サブライン)31bとに分岐されている。また、第2実施形態においてガス循環系30は、新たに第2制御弁35、および第3制御弁36を有している。
メイン配管31aは、第2気液分離器101を経由してガスを循環させるものであり、一端が燃料電池スタック10の燃料極側出口に接続され、他端が第1圧力調整弁23から燃料電池スタック10の燃料極側入口に至るまでの燃料ガス供給配管22(以下、接続部Aという)に接続されている。サブ配管31bは、気液分離器71を経由してガスを循環させるものであり、一端が燃料電池スタック10の燃料極側出口から第2気液分離器101に至るまでのメイン配管31a(以下接続部Bという)に接続され、他端が第2気液分離器101から接続部Aに至るまでのメイン配管31aに接続されている。
また、メイン配管31aは、101a仕切板によって二分される第2気液分離器101内の空間の一方側に接続されており、サブ配管31bは、仕切板101aによって二分される空間の他方側に接続されている。ここで、上記した制御弁(第1制御弁)33、気液分離器71および循環弁34は、第2気液分離器101の下流側に設けられている。従って、サブ配管31bを通じて流れるガスは、第2気液分離器101の他方側に流入した後、制御弁33、気液分離器71および循環弁34の順に通過してメイン配管31aに戻ることとなる。また、第2気液分離器101の他方側にサブ配管31bが接続されているため、第2気液分離器101は、他方側の圧力が調整されることで仕切板101aを動かして液水の水位を調整することができるようになっている。
第2制御弁35は、燃料電池スタック10から排出されたガスが第2気液分離器101の一方側に至るまでの区間におけるメイン配管31aに設けられ、第3制御弁36は、第2気液分離器101の一方側から排出されたガスが燃料電池スタック10の燃料極側入口に至るまでの区間におけるメイン配管31aに設けられている。これら制御弁35,36は、制御弁33と同様に、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりする構成となっている。
さらに、第2実施形態に係る燃料電池システム2は、第2水位センサ111と、第3圧力センサ(圧力検出手段)112を有している。第2水位センサ111は、第2気液分離器101の一方側の空間内に設けられ、第2気液分離器101の一方側に存在する液水の水位を検出するものである。第3圧力センサ112は、第2気液分離器101の他方側の空間内に設けられ、第2気液分離器101の他方側の圧力を検出するものである。
なお、第2実施形態において循環ポンプ32は、接続部Bから接続部Aに至るまでのメイン配管31aに設けられ、メイン配管31aおよびサブ配管31bの双方側からガスを吸引することが可能になっている。また、コントローラ(制御手段)90は、各弁33〜36の開閉制御することによっていずれの配管31a,31bを通じてガスを循環させるかを決定することとなる。
次に、第2実施形態に係る燃料電池システム2の詳細動作を説明する。図4は、第2実施形態に係る燃料電池システム2の停止時における詳細動作を示すフローチャートである。なお、図4に示すステップST22〜ST35に示す処理は、図2に示すステップST2〜ST15に示す処理と同様であるため、説明を省略する。
図4に示すように、第2実施形態に係る燃料電池システム2の停止段階においてコントローラ90は、まず、制御弁33、第2制御弁35および第3制御弁36のすべてに対し閉指令を行う(ST21)。また、コントローラ90は、第2水排出弁103に対し閉指令を行う(ST21)。その後、コントローラ90は、循環ポンプ32を一定時間駆動させ(ST22)、気液分離器71内から未利用の燃料ガスを吸引する。これにより、水排出の準備が整い、以後の処理において気液分離器71から水が排出されることとなる。
図5は、第2実施形態に係る燃料電池システム2の起動時における詳細動作を示すフローチャートである。第2実施形態に係る燃料電池システム2の起動段階においてコントローラ90は、まず、第1圧力調整弁23を開け、燃料ガスを燃料電池スタック10に供給する(ST41)。ここで、燃料電池システム2の停止時には、制御弁33、第2制御弁35および第3制御弁36の全てが閉じられている。このため、燃料ガスは燃料電池スタック10を通過したあと、第2気液分離器101の他方側に至ることとなる。よって、第2気液分離器101の他方側の圧力は上昇する。
次に、コントローラ90は、第2および第3制御弁35,36に開指令を行う(ST42)。これにより、第2気液分離器101の他方側は、第2気液分離器101の一方側を経由して燃料電池スタック10の上流側まで連通する。故に、第2気液分離器101の他方側の気体は排出され、第2気液分離器101の他方側の圧力は低下することとなる。
次いで、コントローラ90は、第3圧力センサ112により検出される圧力が低下したか否かを判断する(ST43)。上記の如く、第2および第3制御弁35,36が開けられると、第2気液分離器101の他方側の圧力は低下するはずである。逆に、第2気液分離器101の他方側について圧力が低下しないときには、第2気液分離器101の他方側が燃料電池スタック10の上流側まで連通しておらず、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると言える。このため、コントローラ90は、第3圧力センサ112により検出される圧力が低下しない場合(ST43:NO)、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると判断する。そして、コントローラ90は、第1解凍処理を実行し(ST44)、その後、処理はステップST45に移行する。
他方、第3圧力センサ112により検出される圧力が低下した場合(ST43:YES)、コントローラ90は、第2および第3制御弁35,36の双方が凍結していないと判断する。そして、コントローラ90は、第2水位センサ111により検出される液水が所定水位以上であるか否かを判断する(ST45)。
ここで、第2水位センサ111により検出される液水が所定水位以上でないと判断した場合(ST45:NO)、図5に示す処理は終了する。また、第2水位センサ111により検出される液水が所定水位以上であると判断した場合(ST45:YES)、コントローラ90は、第2水排出弁103に開指令を行う(ST46)。これにより、第2気液分離器101から液水の排出が開始される。
次に、コントローラ90は、第2水位センサ111により検出される水位が低下したか否かを判断する(ST47)。ここで、水位が低下しないと判断した場合(ST47:NO)、コントローラ90は、第2水排出弁103が凍結していると判断する。すなわち、コントローラ90は、液水の排出が開始されたにもかかわらず水位が低下しないため、第2水排出弁103が凍結していると判断する。そして、コントローラ90は、第2および第3制御弁35,36、並びに第2水排出弁103に閉指令を行う(ST48)。その後、コントローラ90は、第2解凍処理を実行し(ST49)、その後、図5に示す処理は終了する。
一方、水位が低下したと判断した場合(ST46:YES)、コントローラ90は、第2水排出弁103が凍結していないと判断し、図5に示す処理は終了する。図5に示す処理の終了後、燃料電池システム2は通常運転を行う。
なお、図5においてステップST44では、第2水位センサ111により検出される液水が所定水位以上でないと判断した場合(ST44:NO)、処理は終了している。しかし、これに限らず、水位が所定水位以上となるまで、メイン配管31aを通じてガスを循環させ、第2気液分離器101にて気液分離を行うようにしてもよい。
図6は、図5に示した第1解凍処理(ST44)の詳細を示すフローチャートであり、図7は、図5に示した第2解凍処理(ST49)の詳細を示すフローチャートである。解凍処理では、まず、凍結していると判断された弁が電磁弁であれば常時通電状態とし、コイルの発熱で解凍を行う。また、電磁弁でない場合、ヒータ等により加熱することで解凍を行う。
また、この一方で、コントローラ90は、図6および図7に示す処理を行う。まず、図6を参照する。第1解凍処理においてコントローラ90は、まず、水排出弁73に閉指令を行う(ST51)。次に、コントローラ90は、制御弁33に開指令を行う(ST52)。これにより、燃料電池スタック10からサブ配管31bを通じてガスを循環させることが可能となる。故に、第2実施形態では、解凍の間にガスの循環を停止させることなく、サブ配管31bを通じてガスを循環させ、早期に通常運転に移行できるようにしている。特に、サブ配管31bに気液分離器71等を備えているため、サブ配管31bを通じてガスを循環させる間に、液水が発生しても、その液水を気液分離器71にて凝縮し排出することができる。
制御弁33に開指令を行った後、コントローラ90は、所定時間経過したか否かを判断する(ST53)。所定時間経過していないと判断した場合(ST53:NO)、所定時間経過したと判断するまで、この処理が繰り返される。一方、所定時間経過したと判断した場合(ST53:YES)、コントローラ90は、制御弁33に閉指令を行う(ST54)。
その後、コントローラ90は、第2制御弁35および第3制御弁36に開指令を行う(ST55)。次に、第3圧力センサ112により検出される圧力が上昇しているか否かを判断する(ST56)。ここで、圧力が上昇していると判断した場合(ST56:YES)、コントローラ90は、第2制御弁35および第3制御弁36の解凍が終了していないと判断する。そして、処理はステップST53に移行する。
他方、圧力が上昇していないと判断した場合(ST56:NO)、コントローラ90は、第2制御弁35および第3制御弁36の解凍が終了したと判断する。そして、図6に示した処理は終了し、処理は図5に示したステップST45に移行する。なお、第2制御弁35および第3制御弁36の解凍が終了しているため、以降、ガスはメイン配管31aを通じて循環させられることとなる。
次に、図7を参照する。第2解凍処理においてコントローラ90は、まず、水排出弁73に閉指令を行い(ST61)、その後、制御弁33に開指令を行う(ST62)。これにより、第1解凍処理と同様に、ガスの循環を停止させることなく、サブ配管31bを通じてガスを循環させ、早期に通常運転に移行できるようにする。
次いで、コントローラ90は、第2水排出弁103に開指令を行い(ST63)、その後、第2水位センサ111により検出される水位が低下したか否かを判断する(ST64)。ここで、水位が低下していないと判断した場合(ST64:NO)、コントローラ90は、第2水排出弁103の解凍が終了していないと判断する。そして、処理はステップST63に移行する。
一方、水位が低下したと判断した場合(ST64:YES)、コントローラ90は、第2水排出弁103の解凍が終了したと判断し、第2水排出弁103に閉指令を行い(ST65)、その後、第2制御弁35および第3制御弁36に開指令を行う(ST66)。次いで、コントローラ90は、制御弁33に閉指令を行う(ST67)。これにより、ガスはメイン配管31aを通じて循環することとなる。その後、図7に示す処理は終了し、燃料電池システム2は通常運転に移行する。
なお、第2実施形態に係る燃料電池システム2は、停止時に第2気液分離器101の他方側の圧力が低下するため、仕切板101aが下がって水位が下がり、第2水排出弁103が液水に接することがないようになっている。このため、第2水排出弁103が凍結したとしても、周囲が完全に液水に覆われて凍結している場合と比較して、早期に解凍を行えるようになっている。
このようにして、第2実施形態に係る燃料電池システム2によれば、第1実施形態と同様に、低温環境下での起動性能の低下を抑制することができる。また、たとえ気液分離器71内から燃料ガスを排出することになったとしても、希釈したうえで排出を行うことができる。また、エゼクタ74と燃料電池スタック10とのそれぞれに1つずつコンプレッサ41を設ける必要がなく、省スペース化を図ることができる。
さらに、第2実施形態によれば、第2気液分離器101が液水の水位を調整可能となっている。ここで、燃料電池システム2が車両などの移動体に用いられている場合、移動体が坂道等にいるときや、移動体の揺れにより、液水の循環配管31へ流入してしまうことがある。しかし、第2気液分離器101が液水の水位を調整可能となっているため、移動体の移動中などにメイン配管31aを通じてガスを循環させることで、液水の循環配管31への流入を抑制することができる。なお、第1実施形態の気液分離器71について液水の水位を調整可能に構成しても同様に液水の循環配管31への流入を抑制することができる。
また、第2実施形態では、第2気液分離器101を経由してガスを循環させるメイン配管31aと、気液分離器71を経由してガスを循環させるサブ配管31bとを有している。このため、液水の全てを排出可能な気液分離器71と、一定量の液水を残す第2気液分離器101とを効率的に利用することができる。すなわち、第2気液分離器101内の液水が凍結していない場合には、第2気液分離器101において一定量の液水を残しつつ液水の排出を行うことにより、燃料ガスの外部への排出を確実に防止し、第2気液分離器101内の液水が凍結してしまった場合のみに、気液分離器71により液水の排出を行うようにすることができる。これにより、気液分離器71の使用頻度を少なくし、一層燃料ガスの排出を抑制することができる。
また、システム停止前に気液分離器71内から液水が排出される際に、各制御弁33,35,36に閉指令を行い、次回のシステム起動時には燃料電池スタック10に燃料ガスを供給したうえで第2および第3制御弁35,36に対して開指令を行い、第2気液分離器101の他方側の圧力の低下を検出しないときには、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると判断することとしている。
ここで、システム停止前に各制御弁33,35,36に閉指令を行い、次回のシステム起動時に燃料電池スタック10に燃料ガスを供給した場合、燃料ガスは燃料電池スタック10を通過したあと、第2気液分離器101の他方側に至ることとなる。このため、第2気液分離器101の他方側の圧力は上昇する。そして、この状態から、第2および第3制御弁35,36に開指令を行った場合、第2気液分離器101の他方側は、第2気液分離器101の一方側を経由して燃料電池スタック10の上流側まで連通する。故に、第2気液分離器101の他方側の気体は排出され、第2気液分離器101の他方側の圧力は低下することとなる。
逆に、第2気液分離器101の他方側について圧力が低下しないときには、第2気液分離器101の他方側が燃料電池スタック10の上流側まで連通しておらず、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると言える。このため、上記場合において、第3圧力センサ112により他方側の圧力の低下を検出しないときには、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると判断することができる。
また、第2および第3制御弁35,36の双方が凍結しておらず、第2気液分離器101の他方側に存在する液水の水位が所定水位以上である場合に液水の排出を開始したにもかかわらず水位が低下しないときには、第2および第3制御弁35,36に閉指令を行い、制御弁33に開指令を行うこととしている。ここで、上記の如く水位が低下しない場合、第2水排出弁103が凍結している可能性が高く、液水が排出できないままメイン配管31aを通じてガスを循環させるという事態が生じ得てしまう。ところが、第2および第3制御弁35,36に閉指令を行い、制御弁33に開指令を行うことで、ガスの循環をサブ配管31bに切り替えることとなる。これにより、まず第2水排出弁103を解凍してからガスを循環させる必要がなく、サブ配管31bを通じてガスを循環させることができ、解凍を行う間の待機時間を削減することができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係る燃料電池システムは、第2実施形態のものと同様であるが、一部が第2実施形態のものと異なっている。以下、第2実施形態との相違点について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図8に示すように、第3実施形態に係る燃料電池システム3は、液水排出手段(第2水排出配管102および第2水排出弁103)に代えて、気液移動系(気液移動手段)120を備えている。気液移動系120は、気液移動配管121と、気液移動弁122とを有している。気液移動配管121は、一端が第2気液分離器101の一方側に接続され、他端が気液分離器71に接続されている。気液移動弁122は、気液移動配管121に設けられ、開閉動作することにより流路を開放したり遮断したりするものである。
ここで、第2気液分離器101は気液分離器71よりも上方に設けられている。このため、気液移動系120は、第2気液分離器101により気液分離された液水を気液分離器71に移すと共に、気液分離器71により気液分離された気体を第2気液分離器101に移すものとして機能することとなる。すなわち、気液移動弁122が開けられると、第2気液分離器101内の液水が気液移動配管121を通じて気液分離器71内に移動することとなる。また、気液分離器71内に液水が流入してくるため、気液分離器71内の気体は気液移動配管121を通じて第2気液分離器101に押し出されることとなる。
このように構成されるため、燃料電池システム3は、第2気液分離器101の液水を気液分離器71に移動させ、第2気液分離器101での凍結を防止することができる。また、気体を第2気液分離器101に移動させたうえで、気液分離器71から液水を排出するため、燃料ガスを一層外部に排出し難くなる。なお、気液移動弁122は常時開状態となっているが、気液分離器71から液水を排出するときには、閉じられることとなる。
このようにして、第3実施形態に係る燃料電池システム3は、第2実施形態と同様に、低温環境下での起動性能の低下を抑制することができる。また、たとえ気液分離器71内から燃料ガスを排出することになったとしても、希釈したうえで排出を行うことができる。また、エゼクタ74と燃料電池スタック10とのそれぞれに1つずつコンプレッサ41を設ける必要がなく、省スペース化を図ることができる。
また、液水の循環配管31への流入を抑制することができると共に、気液分離器71の使用頻度を少なくし、一層燃料ガスの排出を抑制することができる。また、第2および第3制御弁35,36の少なくとも一方が凍結していると判断することができる。また、第2水排出弁103を解凍してからガスを循環させる必要がなく、サブ配管31bを通じてガスを循環させることができ、解凍を行う間の待機時間を削減することができる。
さらに、第3実施形態によれば、第2気液分離器101により気液分離された液水を気液分離器71に移すと共に気液分離器71により気液分離された気体を第2気液分離器101に移すこととしている。このため、第2気液分離器101によって気液分離された液水を気液分離器71に移動させることで、第2気液分離器101での凍結を防止することができる。また、気液分離器71によって気液分離された気体を第2気液分離器101に移動させることで、気液分離器71から液水を排出する際に気液分離器71内の燃料ガスが少なくなり、排出される燃料ガスの量を少なくすることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの停止時における詳細動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムの停止時における詳細動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの起動時における詳細動作を示すフローチャートである。 図5に示した第1解凍処理(ST44)の詳細を示すフローチャートである。 図5に示した第2解凍処理(ST49)の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。
符号の説明
1〜3…燃料電池システム
10…燃料電池スタック
20…燃料ガス供給系
21…燃料ガス貯蔵タンク(燃料ガス供給手段)
22…燃料ガス供給配管
23…第1圧力調整弁
30…ガス循環系
31…循環配管(ガス循環ライン)
31a…メイン配管(メインライン)
31b…サブ配管(サブライン)
32…循環ポンプ(気体吸引手段)
33…制御弁(第1制御弁)
34…循環弁
35…第2制御弁
36…第3制御弁
40…酸化剤ガス供給系
41…コンプレッサ(酸化剤ガス送出手段)
42…酸化剤ガス供給配管
50…酸化剤ガス排出系
51…酸化剤ガス排出配管
52…第2圧力調整弁
61…第1開閉弁
62…バイパス配管
63…第2開閉弁
70…水排出系
71…気液分離器(気液分離手段)
72…水排出配管
73…水排出弁
74…エゼクタ(液水吸引排出手段)
81…第1圧力センサ
82…第2圧力センサ
83…水位センサ
90…コントローラ(制御手段)
100…第2水排出系
101…第2気液分離器(第2気液分離手段)
101a…仕切板
102…第2水排出配管(液水排出手段)
103…第2水排出弁(液水排出手段)
111…第2水位センサ(水位検出手段)
112…第3圧力センサ(圧力検出手段)
120…気液移動系(気液移動手段)
121…気液移動配管
122…気液移動弁

Claims (9)

  1. 燃料ガスの提供を受ける燃料極および酸化剤ガスの提供を受ける酸化剤極を有し、燃料ガスと酸化剤ガスとを反応させることにより発電を行う燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを燃料極側入口に循環させるガス循環ラインと、
    前記ガス循環ライン上に設けられ、前記燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを気液分離する気液分離手段と、
    前記気液分離手段によって気液分離された該気液分離手段内の気体を吸引する気体吸引手段と、
    前記気体吸引手段により気体が吸引された前記気液分離手段内の液水を吸引して外部に排出する液水吸引排出手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 酸化剤ガスを送出する酸化剤ガス送出手段をさらに備え、
    前記液水吸引排出手段は、前記酸化剤ガス送出手段から送出される酸化剤ガスの流れにより前記気液分離手段内の液水を吸引するエゼクタである
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記酸化剤ガス送出手段は、前記エゼクタに加えて、前記燃料電池スタックに酸化剤ガスを送出する構成となっていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記気液分離手段は、貯留する液水の水位を調整可能となっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池スタックの燃料極側出口から排出されたガスを気液分離すると共に、貯留する液水の水位を調整可能な第2気液分離手段と、
    前記第2気液分離手段により気液分離された液水を排出する液水排出手段と、をさらに備え、
    前記ガス循環ラインは、前記第2気液分離手段を経由してガスを循環させるメインラインと、前記第1気液分離手段を経由してガスを循環させるサブラインとを有する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記第2気液分離手段は、内部空間を二分する仕切板を有し、前記仕切板によって二分される空間の一方側で気液分離を行い、この一方側に前記メインラインが接続され、前記仕切板によって二分される空間の他方側に前記サブラインが接続され、前記他方側の圧力が調整されることで前記仕切板を動かして液水の水位を調整することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 燃料ガスを前記燃料電池スタックの燃料極に供給する燃料ガス供給手段と、
    前記第2気液分離手段の他方側から排出されたガスが前記気液分離手段に至るまでの区間における前記サブラインに設けられた第1制御弁と、
    前記燃料電池スタックから排出されたガスが前記第2気液分離手段の一方側に至るまでの区間における前記メインラインに設けられた第2制御弁と、
    前記第2気液分離手段の一方側から排出されたガスが前記燃料電池スタックに至るまでの区間における前記メインラインに設けられた第3制御弁と、
    前記第2気液分離手段の他方側の圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記第1から第3制御弁の開閉指令を行う制御手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、システム停止前に前記気液分離手段内から液水を排出する際に、前記第1から第3制御弁に閉指令を行い、次回のシステム起動時には前記燃料ガス供給手段によって前記燃料電池スタックに燃料ガスを供給したうえで前記第2および第3制御弁に対して開指令を行い、前記圧力検出手段により前記他方側の圧力の低下を検出しないときには、前記第2および第3制御弁の少なくとも一方が凍結していると判断する
    ことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
  8. 前記第2気液分離手段の一方側に存在する液水の水位を検出する水位検出手段をさらに備え、
    前記液水排出手段は、前記制御手段により第2および第3制御弁の双方が凍結していないと判断された場合、前記水位検出手段により検出された水位が所定水位以上であるときには、液水の排出を開始し、
    前記制御手段は、前記液水排出手段によって液水の排出が開始されたにもかかわらず、前記水位検出手段により検出される水位が低下しない場合、前記第2および第3制御弁に閉指令を行い、前記第1制御弁に開指令を行う
    ことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記第2気液分離手段により気液分離された液水を前記気液分離手段に移すと共に前記気液分離手段により気液分離された気体を前記第2気液分離手段に移す気液移動手段をさらに備えることを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
JP2005304762A 2005-10-19 2005-10-19 燃料電池システム Pending JP2007115485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005304762A JP2007115485A (ja) 2005-10-19 2005-10-19 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005304762A JP2007115485A (ja) 2005-10-19 2005-10-19 燃料電池システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007115485A true JP2007115485A (ja) 2007-05-10

Family

ID=38097489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005304762A Pending JP2007115485A (ja) 2005-10-19 2005-10-19 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007115485A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008243500A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Daihatsu Motor Co Ltd 燃料電池システム
FR2917902A1 (fr) * 2007-06-19 2008-12-26 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede et dispositif de securisation passive d'un groupe electrogene embarque a pile a combustible avec regulation depressurisee ameliorant l'efficacite des purges
WO2009004233A2 (fr) * 2007-06-19 2009-01-08 Peugeot Citroën Automobiles SA Procede et dispositif de securisation passive d'un ensemble pile a combustible
EP2045864A3 (en) * 2007-10-02 2009-09-30 Nissan Motor Co., Ltd. Drainage system for a fuel cell
WO2012117725A1 (ja) 2011-03-03 2012-09-07 パナソニック株式会社 気液分離器及び燃料電池システム
KR101190717B1 (ko) 2010-11-01 2012-10-11 현대자동차주식회사 연료전지 물관리 시스템
CN106229530A (zh) * 2016-09-14 2016-12-14 上海重塑能源科技有限公司 可在低温下快速开启的质子交换膜燃料电池排氢系统
JP2017174752A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 ブラザー工業株式会社 燃料電池、燃料電池の制御方法、及びコンピュータプログラム
JP2019149339A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
JP2021051919A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社Subaru 燃料電池システム
CN112838242A (zh) * 2019-11-22 2021-05-25 本田技研工业株式会社 燃料电池系统
JP7411666B2 (ja) 2019-01-30 2024-01-11 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 気体状の媒体を圧送するための、燃料電池システムのアノード回路のための圧送ユニット
US11894585B2 (en) 2019-01-30 2024-02-06 Robert Bosch Gmbh Delivery unit for an anode circuit of a fuel cell system for delivering a gaseous medium, and fuel cell system

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008243500A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Daihatsu Motor Co Ltd 燃料電池システム
FR2917902A1 (fr) * 2007-06-19 2008-12-26 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede et dispositif de securisation passive d'un groupe electrogene embarque a pile a combustible avec regulation depressurisee ameliorant l'efficacite des purges
WO2009004233A2 (fr) * 2007-06-19 2009-01-08 Peugeot Citroën Automobiles SA Procede et dispositif de securisation passive d'un ensemble pile a combustible
WO2009004233A3 (fr) * 2007-06-19 2009-02-26 Peugeot Citroen Automobiles Sa Procede et dispositif de securisation passive d'un ensemble pile a combustible
EP2045864A3 (en) * 2007-10-02 2009-09-30 Nissan Motor Co., Ltd. Drainage system for a fuel cell
US8877403B2 (en) 2007-10-02 2014-11-04 Nissan Motor Co., Ltd. Drainage system for fuel cell
KR101190717B1 (ko) 2010-11-01 2012-10-11 현대자동차주식회사 연료전지 물관리 시스템
WO2012117725A1 (ja) 2011-03-03 2012-09-07 パナソニック株式会社 気液分離器及び燃料電池システム
JP2017174752A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 ブラザー工業株式会社 燃料電池、燃料電池の制御方法、及びコンピュータプログラム
CN106229530A (zh) * 2016-09-14 2016-12-14 上海重塑能源科技有限公司 可在低温下快速开启的质子交换膜燃料电池排氢系统
CN106229530B (zh) * 2016-09-14 2019-02-22 上海重塑能源科技有限公司 可在低温下快速开启的质子交换膜燃料电池排氢系统
JP2019149339A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
JP7075780B2 (ja) 2018-02-28 2022-05-26 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
JP7411666B2 (ja) 2019-01-30 2024-01-11 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 気体状の媒体を圧送するための、燃料電池システムのアノード回路のための圧送ユニット
US11894585B2 (en) 2019-01-30 2024-02-06 Robert Bosch Gmbh Delivery unit for an anode circuit of a fuel cell system for delivering a gaseous medium, and fuel cell system
JP2021051919A (ja) * 2019-09-25 2021-04-01 株式会社Subaru 燃料電池システム
JP7360288B2 (ja) 2019-09-25 2023-10-12 株式会社Subaru 燃料電池システム
CN112838242A (zh) * 2019-11-22 2021-05-25 本田技研工业株式会社 燃料电池系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007115485A (ja) 燃料電池システム
JP4843147B2 (ja) 燃料電池暖機システム
CA2380213C (en) Start control device for fuel cell system
JP4147924B2 (ja) 燃料電池システム
US10367213B2 (en) Method of controlling fuel cell system
JP5522590B2 (ja) 燃料電池システム
EP3174144B1 (en) Fuel cell control device
JP6847029B2 (ja) 燃料電池システム及びその制御方法
JP2007134154A (ja) 燃料電池システム
JP2000315514A (ja) 燃料電池システム解凍装置
JP4575693B2 (ja) 燃料電池システム
JP4654569B2 (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
JP2005158282A (ja) 燃料電池システム
JP2005129448A (ja) 燃料電池システム
US8227122B1 (en) Fuel cell system and method of operating a fuel cell system
JP4200729B2 (ja) 燃料電池システム
JP2005026199A (ja) 燃料電池用水供給装置
JP2005268179A (ja) 燃料電池システム
JP2004234965A (ja) 燃料電池システム
JP4434130B2 (ja) 燃料電池装置
JP2007280715A (ja) 燃料電池システム
JP2007128761A (ja) 燃料電池システム
JP2006216350A (ja) 燃料電池システム
JP2005129263A (ja) 燃料電池システム
JP7059686B2 (ja) 燃料電池システム