JP2007114438A - 画像形成装置の光源とこれに用いる導光板、及びそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発光素子を形成する際に、発光素子の断線や短絡等の欠陥の発生を確実に防止することができる画像形成装置の光源とこれに用いる導光板を提供する。
【解決手段】 本願の導光板1は、少なくとも1の細溝22を備えるクラッド24と、クラッド24より高屈折率である透光性の材質からなり、細溝22に充填されたコア15と、クラッドの細溝22間の隔壁23上面を被覆するとともに、コア15と一体に形成された膜状の被覆層13とを備える。上記構成によれば、従来、研磨工程において、コア15とクラッド24の材質の硬度差のために導光板1の上面に形成されていた段差がないため、導光板1の上面に発光素子30を良好に形成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置の光源とこれに用いる導光板及びそれらの製造方法に関し、特に、複数条のコアが所定ピッチで平行に配設された光源とこれに用いる導光板、及びそれらの製造方法に関する。
近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等の画像形成装置では、高解像度の画像を短時間で印刷する機能が要求されている。
高解像度の画像を印刷するためには、印刷画像の潜像を感光体上に形成する光源が、主走査方向に狭ピッチで露光できることが必要である。また、印刷を短時間で行うためには感光体上に潜像の形成を短時間で行うこと、すなわち、感光体への照射光量を十分大きくして、露光時間を短くすることが必要になる。
上記光源に使用される代表的な発光素子として、LED(Light Emitting Diode)がある。しかし、このような発光素子を狭ピッチで配置するためには、発光素子を小さくする必要があるため、当該発光素子の発光面積は必然的に小さくなる。このため、発光面積の減少に伴って、発光素子が発する光量は小さくなり、発光素子を狭ピッチで配置することと、露光時間を短くすることとを両立させることは困難であった。
そこで、本願出願人は、後掲の特許文献1において、図6の斜視図に示す光源200を提案している。図6に示すように、上記光源200は、基板101上に感光体500の表面に対して垂直な方向(以下、光伝送方向という。)に伸びるコア(導光路)102が感光体500の表面に対して平行な方向(以下、主走査方向という。)に複数条配置された導光板100を備え、前記各コア102の上面に前記光伝送方向に長い発光面を有する発光素子300が形成されている。
この発光素子300が発した光Dは、コア102内で全反射を繰り返して、コア102の光伝送方向の一端面である出射面から出射する。なお、コア102の光伝送方向の他端面には反射材103が積層されており、光Dの漏れを少なくしている。
上記のように、コア102から出射された光は、GI(Graded Index)ファイバレンズやロッドレンズ等の光伝送手段400を介して感光体500の表面に結像される。したがって、上記複数条のコアの出射面を、感光体500に形成される潜像の1画素に要求される面積と同じ面積にするとともに、画素間のピッチと同じピッチで配列することで、主走査方向に狭ピッチに配置された、大光量を出射可能な光源200を実現することができる。
上記図6では、基板101上にコア102が単純に所定の間隔をおいて配設された導光板100を用いた光源200を概念的に示したが、現実には、各コア102上面への発光素子300の形成を容易にするために、各コア102の間にコア102よりも低屈折率のクラッド102aを介在させて導光板100の上面が平面になる構成としている。以下では、このクラッド102aを備える導光板100の製造プロセスを図7及び図8に基づいて説明する。
図7(a)に示すように、まず、スピンコートやスクリーン印刷等により基板101上に、熱硬化又はUV(Ultra Violet)硬化樹脂からなる液状のクラッド材を塗布した後、加熱やUV光照射等の硬化処理を行うことで、クラッド102aが成膜される。
次に、クラッド102a上に、例えばUV硬化樹脂からなる液状の透光性を有するコア材102cが塗布される。このコア材102c上に、図7(b)に示すように、所定の間隔で複数条の開口部を有するマスク105が配置され、当該マスク105を介して上記コア材102cにUV光Eが照射される。このとき、マスク105によって遮光された部分に位置するコア材102cは硬化されない。したがって、硬化されていないコア材102cを、例えば、有機溶剤等を用いて洗浄除去することで、図7(c)に示すように、上記マスク105に対応するコア102のパターンが形成される。
続いて、図7(d)に示すように、コア102の各パターン間に液状のクラッド材102bを充填して硬化処理を行い、各コア102をクラッド102aで被覆する。最後に、上記クラッド102aを上面から研磨して、上記コア102の表面を露出させることで、導光板100が得られる(図7(e))。
以上のようにして形成された導光板100の各コア102の上面に、有機あるいは無機の発光材料を用いた発光素子300が形成される。すなわち、蒸着やスピンコート等により、下層電極301、発光層302がサブミクロンオーダの膜厚で順に形成され、発光層302上に上層電極303が形成される。各層は各コア102上に個別に形成されてもよいが、ここでは、製造プロセスを容易にするために、下層電極301は各コア102に個別な透明電極を形成し、発光層302と上層電極303は各発光素子300で共通の層(全下層電極301を覆う単一の層)を形成している(図7(f))。この場合、有機発光層32の膜厚は、その材質に応じて良好な発光特性が得られる範囲の膜厚に設定されるとともに、下層電極31(下層電極層34)の膜厚は有機発光層32が各下層電極31を確実に被覆できるように、有機発光層32の膜厚以下の膜厚に設定される。また、上層電極33は、当該上層電極33自身の電気抵抗が有機発光層32の発光特性を劣化させない程度の膜厚に設定される。
一方、コア材102としてガラス材等の非感光性の材料が使用される場合、上述のマスク105を介したUV光照射によってコア102のパターンを形成することができないため、導光板100は、図8に示す製造プロセスにより形成される。
まず、上記と同様に、基板101上に成膜されたクラッド102a上にコア材102cが成膜される(図8(a))。
次に、コア材102c上に、所定間隔で配置されたレジスト等からなるマスクパターン106が、例えば、フォトリソグラフィにより形成される(図8(b))。そして、当該マスクパターン106をエッチングマスクとして、上記コア材102cに対するエッチングが行われ、コア102のパターンが形成される(図8(c))。
続いて、上記マスクパターン106を除去した後、上記と同様に、コア102の各パターン間に液状のクラッド材102bを充填して硬化処理を行い、コア102を被覆するクラッド102aを形成する(図8(d))。
その後、上記と同様に、コア102を被覆したクラッド102aを上面から研磨して上記コア102の表面を露出させることで、導光板100が得られる(図8(e))。
更に、以上のように形成された導光板100の各コアの上面に、上記と同様にして有機発光材料等を用いた発光素子が形成される(図8(f))。
国際公開第2004/039595号パンフレット
上述の製造プロセスにおいて、各発光素子300を欠陥なく形成するためには、導光板100の上面が平滑面であることが要求される。
しかしながら、コア102には主にガラス材等が使用され、クラッド102aには樹脂材料が使用されるため、導光板100の上面に対して行う研磨加工では、高硬度のコア102と低硬度のクラッド102aとが混在する面を研磨することになる。
このように硬度差のある材質が混在する面に対して研磨を行った場合、高硬度のコア102に比べ低硬度のクラッド102aの研磨量が大きくなる。このため、研磨後のコア102の上面はクラッド102aの上面よりも突出した状態となり、コア102とクラッド102aとの界面に段差が形成されてしまう。
上述のように、各発光素子300の発光層302や上層電極303は導光板100の上面全体を覆う層として形成される。しかしながら、上記研磨に起因する段差が生じた状態で、導光板100の上面全体を覆う層を形成した場合、図9に矢印Aで示す段差で、上層電極303が断線する場合がある。また、断線に至らなかった場合でも、発光層302を挟んで分離されるべき下層電極301と上層電極303とが短絡したりするなどの欠陥が発生することがある。また、仮にこのような発光素子300の欠陥が製造時に顕在化しなかった場合でも、上記段差の存在により発光素子の長期信頼性は確実に低下する。
本発明は、上記従来の事情に基づいて提案されたものであって、発光素子の断線や短絡という欠陥の発生を確実に防止することができる画像形成装置の光源とこれに用いる導光板及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係る導光板は、少なくとも1の細溝を有するクラッドを備える。また、細溝には、クラッドより高屈折率である透光性の材質からなるコアが細溝に充填され、細溝間の隔壁上面は、コアと一体に形成された膜状の被覆層で被覆されている。この構成により、本発明の導光板は、表面に露出したコアの上面から入射された光をコアに沿って伝送する。
上記構成によれば、導光板の上面には、コアの上面及び当該コアと一体に形成された被覆層で構成される平滑面が露出しているため、当該平滑面上に、例えば、有機発光素子からなる発光素子を良好に形成することができる。
ところで、上記構成の導光板は、隣接するコアが上記被覆層によって連結されているため、当該導光板の上方から特定のコアに入射した光は、上記被覆層を介して隣接するコアの間でクロストーク(光の漏れ)を発生する。このクロストークは各コア内を伝送される光量を低下させるため、被覆層の厚さはできるだけ薄いことが好ましい。例えば、上記コアの一端面から光を出射させ、プリンタ等の画像形成装置の露光光源として使用する場合、上記被覆層の厚さは20nm以上かつ1.6μm以下であることが好ましい。この膜厚であれば、隣接するコアとのクロストークに起因する光量の低下を実用に耐え得る量とすることができる。
また、上記導光板は以下の方法により製造することができる。すなわち、少なくとも1の細溝を一方の面に有するクラッドを、例えば、フォトリソグラフィ及びエッチング等により形成した後、当該クラッド上に、液状のコア材を、前記細溝を充填するとともに前記クラッドの細溝間の隔壁上面を被覆する厚さに塗布する。そして、液状のコア材を硬化させて前記細溝に対応する位置にコアを形成した後、研磨等により前記隔壁上面を被覆するコア材を膜状の被覆層に加工する。
以上のように形成された導光板100の各コアに対応する位置に、必要に応じて有機発光材料等を用いた発光素子を形成することで画像形成装置の光源を形成することができる。
上記製造方法によれば、クラッドの隔壁上面にコアと一体の被覆層を形成する構成であるため、従来のように研磨時に段差を生じることがなく、発光素子の断線や短絡という欠陥が発生することを確実に防止することができる。
本発明によれば、発光素子が形成される面が平滑面であるため、発光素子の断線や短絡という欠陥の発生を確実に防止すことができる。また、段差に起因する局部的な膜厚減少がないため、発光素子、強いては、画像形成装置の光源の長期信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に従って詳細に説明する。図1及び図2は、本実施の形態にかかる導光板及び画像形成装置の光源の製造プロセスを示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態にかかる導光板1は以下の製造プロセスで形成される。まず、図1(a)に示すように、熱硬化型、又は、UV硬化型のエポキシ樹脂等からなるクラッド材をスピンコート等により石英やシリコン等の基板21上に塗布する。そして、当該クラッド材を硬化させることにより、クラッド用板材25が形成される。図1に示す例では、UV硬化型エポキシ樹脂(硬化後の屈折率:1.5)からなるクラッド材が150μmの膜厚で塗布されている。この場合、UV光の照射によりクラッド材が硬化される。
所定厚さに成膜されたクラッド用板材25上に、マスク層11が成膜される。次に、上記マスク層11に対してフォトリソグラフィ技術により、所定ピッチの複数条の開口部を設けたマスクパターン16が形成される(図1(b))。このマスクパターン16をエッチングマスクとして、前記開口部に位置するクラッド用板材25が所定の深さまでエッチングされる(図1(c))。その後、マスクパターン16を除去することで、細溝22を備えるクラッド24が得られる(図1(d))。
ここで、上記所定ピッチとは、当該導光板1を適用する画像形成装置が要求する解像度によって定まる各突条23間の中心間隔である。すなわち、解像度が200dpi(dot par inch)であれば各突条23のピッチは127μm(2.54cm/200)であり、解像度が2400dpiであれば各突条12のピッチは10.58μm(2.54cm/2400)である。
また、上記開口部(各突条23の間に設けられる空間)は、光を伝送するコアとなり、光が光学的に閉じこめられる幅に設定される必要がある。しかしながら、上述のように、各突条23のピッチは解像度に応じて定まるため、突条23自体の幅が大きくなると開口部の幅(コア幅)が小さくなり、伝送できる光量が小さくなってしまう。このため、上記突条23の幅はできるだけ小さいことが好ましい。このような条件を満足する上記突条23の幅は、例えば、解像度が200dpiの場合は24μm、解像度が2400dpiの場合は2μmである。この場合、上記開口部の幅は、解像度が200dpiのとき103μm、解像度が2400dpiのとき8.58μmとなる。
さらに、各突条23の高さ(エッチング深さ)は、各コアの一端面から出射される光の断面を正方形にするために、突条23の幅と同一にしている。
続いて、この細溝22が形成されたクラッド24上に、当該クラッド24より高屈折率の材質である液状のコア材17を、前記細溝22を充填するとともにクラッド24の溝壁上面を被覆する厚さに塗布する。そして、液状のコア材17を硬化させることで、図1(e)に示すように、クラッド24の細溝22に対応する位置にコア15を形成することができる。なお、図1の例では、アクリル系UV硬化樹脂(硬化後の屈折率1.7)をコア材17として用い、コア材17の硬化はUV光を照射することで行っている。また、コア材17が透光性材料であることは勿論である。
この後、研磨により、クラッド24の隔壁23の上面を被覆するコア材17を、膜状の被覆層13に加工するとともに平滑面14を形成することで導光板1が完成する(図1(f))。
当該導光板1は、クラッド24の隔壁23の上面が、コア15と一体に構成された被覆層13に被覆された構造であるため、研磨時に硬度の異なる材質が混在する面を研磨することがない。このため、研磨面は段差のない平滑面14となり、当該平滑面14に容易に寸法精度の高い発光素子を形成することが可能である。
上述のようにして構成された平滑面14の各コア15に対応する位置には、図2及び図5に示すように、コア15の位置ごとに発光可能な有機発光素子30を形成することができる。
上記有機発光素子30の形成は、図2(a)に示すように、まず、上記平滑面14上の全面にITO等からなる透明な下層電極層34がスパッタ等により成膜される。そして、この下層電極層34に対してフォトリソグラフィ及びエッチングを行うことで、図2(b)に示すような各コア15に対応する位置に電気的に分離された下層電極31のパターンが形成される。
このように各下層電極31が形成された導光板1上に、8−キノリノールアルミニウム錯体等からなる有機発光層32が蒸着等により成膜される(図2(c))。この場合、有機発光層32は、図5に示すように、各下層電極31に駆動電力を供給する結線を行うための一部の非被覆領域Bを除く一面に成膜される。
そして、図2及び図5に示すように、上層電極33が有機発光層32上にアルミニウム等を蒸着することで一面に形成され、発光素子30を備える画像形成装置の光源2が完成される。なお、この構成において、下層電極31と上層電極33とが重なる領域が発光領域となる。
また、本実施の形態では、下層電極31及び有機発光層32を0.1μm、上層電極33を0.2μmの膜厚で成膜しているため、下層電極31と平滑面14との間に形成される段差が、上層電極33の断線や下層電極31と上層電極33との短絡を発生させることはない。
ところで、上記で説明した導光板1及び光源2では、上記被覆層13が隣接するコア15を連結しているため、当該被覆層13を介してクロストークが発生するおそれがある。例えば、図3(a)に示すように、特定のコア15bに対して平滑面14側から入射された光の大部分は当該コア15bを光伝送方向に導光されるとともに、一部は被覆層13を介して隣接するコア15a、15cに進入する。逆に、隣接するコア15a、15cに対して入射された光の一部は当該コア15bに進入し、当該コア15b内を導光されることになる。このため、本導光板1を画像形成装置の露光光源に適用しようとした場合、導光板1がクロストークの大きい構造を有していると、図6に示す感光体500上に潜像を明確に形成することが困難となる。
ここで、上記導光板1を画像形成装置の露光光源に適用した場合に、許容されるクロストークの大きさを潜像形成能力の観点から説明する。
露光光源の潜像形成能力を評価する光学的な指標の一つにMTF(modulation transfer function)がある。このMTFは、図3(a)に示すように、光源を点灯しているコアと消灯しているコアとが交互に並ぶ状態にしたときに、光の出射面から所定距離だけ離れた測定面において観測される光量分布の明部と暗部のコントラストとして定義される(図3(a)では、コア15b、15dが点灯している。)。具体的には、MTFは上記測定面における光量分布の最大値をImax、最小値をIminとしたときに、(Imax−Imin)/(Imax+Imin)により算出される。
画像形成装置において、感光体上に明確な潜像を形成するために要求されるMTFは、感光体表面の焦点位置から焦点深度方向に±0.1mmの範囲内において30%以上とされている。
従来の被覆層13を有しない導光板100が、感光体表面の焦点位置から焦点深度方向に±0.1mmの範囲内においてMTF40%以上であることから、上述の被覆層13を介したクロストークによるMTFの低下は10%までが許容される。
被覆層13を介したクロストークによるMTFの低下は、点灯しているコアから隣接する両側のコアに光が漏れることによる上記最大値Imaxの減少と、隣接する両側のコアから消灯しているコアに進入した光が出射されることによる上記最小値Iminの増大のために生じる。
ここで、光の漏れがない場合(図3(b)における破線)の光量分布の最大値をI1、最小値をI2とし、光の漏れがある場合(図3(b)における実線)の前記最大値I1の低下量と最小値I2の増加量が共に等しい量Xであるとすると、上記MTFの定義式よりMTFの低下量は、以下の式により求めることができる。
{(I1-I2)-((I1-X)-(I2+X))}/(I1+I2)=2X/(I1+I2
このMTFの低下量が10%以下であるとき、2X/(I1+I2)≦0.1となるため、上記I1に対する漏れ光の割合X/I1は、X/I1≦(1+I2/I1)×0.05となる。
ここで、MTFが40%であるとき、上記MTFの定義式からI2/I1=3/7であるので、X/I1≦0.5/7=0.071となる。すなわち、感光体表面の焦点位置から焦点深度方向に±0.1mmの範囲内において、MTFを30%以上とするには、漏れ光の割合を、漏れ光がない場合の光量分布の最大値I1の7.1%以下にすればよい。
ところで、図4(a)は200dpi用の導光板1において、クロストークにより発生する漏れ光の被覆層13の厚さに対する依存性曲線C1を算出した結果を示す図である。図4において、横軸は被覆層13の厚さを示しており、縦軸はクロストークがない場合の光量分布の最大値I1に対する漏れ光の割合を示している。
上記依存性曲線C1の算出に使用した構造モデルは、図3に矢印Mで示す領域、すなわち、1つのコア15及び当該コア15の両側に位置するクラッド24の隔壁23を含む領域からなる200dpi用導光板の3次元モデルである。既に説明したように、隔壁23の幅は24μmであり、被覆層13の厚さが0である場合のコア15の幅及び高さは103μmである。導光板1の光伝送方向の長さは1mmとしている。なお、この光伝送方向の長さは単位長さを採用したものであり、本発明の導光板1及び光源2の光伝送方向の長さが1mmに限定されるものではない。また、コア15の屈折率は1.7であり、クラッド24の屈折率は1.5である。
上記構造モデルにおいて、コア15の上面(平滑面14)に設定した72μm幅の面光源S(点光源の集合体)からランバーシアン分布で放出される光線がコア15に入射される。そして、上記構造モデルの被覆層13の厚さ(隔壁23の上面と平滑面14との距離)を変化させたときに、それぞれの被覆膜13の厚さにおいて、面光源Sから出射された全光量に対する漏れ光の割合を光路追跡法により順次求めることにより、図4(a)に示す依存性曲線C1が算出される。
図4(a)に示すように、上記漏れ光は被覆層13の厚さの増大に伴って増大し、被覆層13の厚さが1.6μmとなるとき、I1に対する漏れ光の割合は7.1%となる。したがって、上記被覆層13の膜厚が1.6μm以下であれば、感光体表面の焦点位置から焦点深度方向に±0.1mmの範囲内においてMTFは30%以上となり、感光体500上に明確に結像を行うことが可能である。
また、図4(b)に、2400dpi用の導光板において、クロストークにより発生する漏れ光の被覆層13の厚さに対する依存性曲線C2を算出した結果を示す。この依存性曲線C2の算出は、上記200dpi用導光板の構造モデルと異なる構造モデルを使用している以外は、同一の方法で算出している。なお、2400dpi用の導光板の構造モデルは、上記隔壁23の幅が2μmであり、被覆層13の厚さが0である場合のコア15の幅及び高さが8.58μmである。また、コア15の上面に設定した面光源Sの幅は、6μmとしている。
図4(b)に示すように、200dpi用の導光板の場合と同様に、上記漏れ光は被覆層13の厚さの増大に伴って増大し、被覆層13の厚さが0.1μmとなるとき、I1に対する漏れ光の割合が7.1%となる。したがって、2400dpi用の導光板では、上記被覆層13の厚さが、0.1μm以下であれは、感光体表面の焦点位置から焦点深度方向に±0.1mmの範囲内において、MTFは30%以上となる。
一方、上述のように、被覆層13の加工は研磨により行うことができるが、研磨後の研磨面は一般に20nm程度の表面粗さを有する。したがって、20nmより小さい膜厚を目標膜厚として被覆層13の加工を行った場合、この表面粗さのため、研磨面の一部にクラッド24が露出し、この露出したクラッド24が研磨されることになる。上述のように、硬度の異なる材質が混在する面に対して研磨を行うと、硬度の大きい材質の研磨量に比べて硬度の小さい材質の研磨量が大きくなり、段差が形成されてしまう。このため、上記被覆層13の厚さは20nm以上であることが好ましい。
以上説明したように、本発明に係る導光板1及び画像形成装置の光源2は、有機発光素子30を平滑面14上に形成することができるため、発光素子形成の際の断線や短絡等の欠陥の発生を確実に防止することができる。
また、発光素子30の形成領域が均質な材質からなる平滑面であるため、従来のような、段差に起因する局部的な膜厚減少も発生しない。すなわち、発光素子30、強いては、光源2の長期信頼性を向上させることができる。
なお、上記説明では、フォトリソグラフィによりクラッド24の成形を行ったが、クラッド24の成形は、例えば、金型等を用いる等、任意の方法を採用することができる。
上述のようにして構成された光源2は、例えば、ダイシング等により所望のサイズに分割された後、図7に示す従来の光源200と同様に、導光板1の光伝送方向の一端面が感光体500に向けられて配置される。
また、導光板1と感光体500の間には、GIファイバレンズ等の光伝送手段400が設けられ、上記一端面から出射した光が感光体500の表面に結像される。なお、導光板1の各コア15の光出射端と反対側の面には、反射材103が蒸着あるいは塗布されている。
以上の構成によれば、感光体500上には、上記コア15により集光され、当該コア15の一端面から出射された十分な光量を有する光が結像されるため、高解像度の画像を短時間で印刷することが可能となる。
本発明にかかる導光板及び画像形成装置の光源は、発光素子に断線や短絡等の欠陥の発生を確実になくすことができるとともに、長期信頼性を向上させることができるという効果を有し、高解像度の印刷を可能とする光源等として有用である。
本発明の導光板の製造方法を示す模式図。 本発明の画像形成装置の光源の製造方法を示す模式図。 本発明の導光板の要部断面図 本発明の導光板のクロストークによる漏れ光の被覆層厚さ依存性を示す図。 本発明の画像形成装置の光源の平面図。 画像形成装置に適用された従来の導光板(光源)を示す斜視図。 従来の導光板の製造方法を示す模式図。 従来の導光板の製造方法を示す模式図。 従来の光源の段差による欠陥を示す図。
符号の説明
1 導光板
2 光源
12 突条
13 被覆層
15 コア
21 基板
22 細溝
23 隔壁
24 クラッド
25 クラッド用板材
30 有機発光素子(発光素子)
31 下層電極
32 有機発光層
33 上層電極
100 導光板
101 基板
102 コア
102a クラッド
103 反射材
200 光源
300 発光素子
400 光伝送手段
500 感光体

Claims (8)

  1. 少なくとも1の細溝を備えたクラッドと、
    前記クラッドより高屈折率である透光性の材質からなり、前記細溝に充填されたコアと、
    前記クラッドの細溝間の隔壁上面を被覆するとともに、前記コアと一体に形成された膜状の被覆層と、
    を備えることを特徴とする導光板。
  2. 前記細溝が所定のピッチで複数条設けられた請求項1に記載の導光板。
  3. 前記被覆層の厚さが20nm以上かつ1.6μm以下である請求項1または2に記載の導光板。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の導光板の各コアに対応する位置に発光素子を備えた画像形成装置の光源。
  5. 上記発光素子が有機発光素子である請求項4に記載の画像形成装置の光源。
  6. 少なくとも1の細溝を一方の面に備える板状のクラッドを形成するステップと、
    前記クラッド上に、当該クラッドより高屈折率の材質である液状のコア材を、前記細溝を充填するとともに前記細溝間の隔壁上面を被覆する厚さに塗布するステップと、
    前記液状のコア材を硬化し、前記細溝に対応する位置をコアとなすステップと、
    前記隔壁上面を被覆する前記硬化したコア材を、膜状の被覆層に加工するステップと、
    を有することを特徴とする導光板の製造方法。
  7. 前記被覆層の厚さが、20nm以上かつ1.6μm以下である請求項6に記載の導光板の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載の導光板の製造方法に加えて、さらに、前記各コアに対応する位置に発光素子を形成するステップを有する画像形成装置の光源の製造方法。

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