JP3708024B2 - 画像書込み装置と画像書込み装置の光源 - Google Patents

画像書込み装置と画像書込み装置の光源 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像書込み装置に関し、特に、画像書込み装置の光源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やプリンタ、ファクシミリ、或いはファクシミリと複写機とプリンタの機能を兼ね備えたマルチファンクションプリンタ等の機器は、ハ−ドディスク等の記録媒体に記録されている文字・図・電子写真等の電子データ(以下原稿と呼ぶ)を用紙等に書き込む画像書込み装置を備えている。
【0003】
上記画像書込み装置には、図14に示すように、LSU(laser scanner unit)が従来から用いられていた。このLSUは、所定の走査ライン上の画像データに基づいて光源104を発光させて光ビームを得、当該光ビームを所定の回転速度で回転しているポリゴンミラー102の所定面に照射し、一定範囲の反射角にて反射される光をf・θレンズ103を通して感光ドラム101に照射する構造である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記LSUを備えた画像書込み装置においては、画像の解像度又は画像のプリント速度に比例してポリゴンミラー102の回転速度を速める必要がある。例えば、600dpi(24dots/mm)の画像の電子データを200(mm/sec)でプリントを行なう場合、必要とされる6面のポリゴンミラー102の回転速度は、24×200×60/6=48000RPMとなる。しかしながらポリゴンミラー102の軸受けが受ける負荷やポリゴンミラー102の回転により生じる騒音等を考慮すると、ポリゴンミラー102の回転速度を速くすることは好ましない。
【0005】
そこで、上記LSUに代わり、図15に示すようにプリント基板112上に主走査方向にLED素子111を多数配列したLEDアレイを集光レンズと対向させるように配置し、当該LEDアレイから発せられた光が集光レンズを通して感光ドラムに照射される構成が用いられるようになっている。この構成を構成する各LED素子111は、書込み中の主走査ライン上にある所定の画素単位の径のビームを発光する光源となっている。
【0006】
上記LEDアレイを光源とする場合、各LED素子111に独立して電流を流すための構造あるいはPN接合構造を備える必要があり、そのためLED素子111間は所定の間隔を保って配列している。例えば600dpiの画像をプリントすることができる画像書込み装置の光源においては、約20μm角のLED素子を約42.3μm間隔でLED素子を配置している。
ここで、高解像度の画像をプリントするためには、LED素子111の間隔をより小さくする必要があるが、一方電気的に必要な上記スペースを所定値以下することには技術上の問題がある。そのためにLED素子111自体を小さくして上記スペースを確保せざるを得ないが、LED素子111を小さくすると感光体に潜像を形成するための十分な発光強度を得ることができないことになる。そこで、十分な発光強度を得るために、LED素子111に大な電界を掛けるようにしてもよいが、LED素子111の寿命を縮める結果となる。そこで従来では十分な発光強度を得るために、所定の大きさを持つLED素子111を所定の間隔を保って配置していた。
【0007】
また、従来の画像書込み装置において、1画素の光源は1つの発光素子(例えばLED素子111)から形成されていた。そのため、各発光素子における発光強度のばらつきを補償するためにシェーディング補正等を行なう補正手段等が必要であった。この発光強度のばらつきとは、例えば発光素子の製造時に生じる寸法ばらつきや、各LED素子111の発光効率により生じる初期ばらつきや、各LED素子111の発光頻度等の使用環境による発光強度の経時変化量のばらつきがある。
【0008】
更に、所定の面において光が照射される範囲の周縁部は中心部に比べると照射強度が小さくなるという現象がある。そのため1つの画素の光源を1つの発光素子で形成した場合、感光ドラムにおいて各画素に対応するの光ビームが照射される範囲のうち、周縁部の照射強度が中心部に比べて弱くなってしまうことになる。従って、各画素の画像濃度が中心部に比べて薄くプリントされ、鮮明な画像をプリントすることができないという問題があった。
【0009】
そこで本発明では、上記の事情を考慮し、高解像度の画像データ等を高速に書き込むことが可能であり、容易に発光強度の調整を行なうことが可能な画像書込み装置の光源を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像書き込み装置は上記目的を達成するために以下の手段を備えている。透明基板の一方の面に所定の大きさの透明電極素子を主走査方向と副走査方向のいずれの方向にも複数形成し、その上の全面に発光膜を形成し、さらにその上に金属電極層を形成した光源手段を備えている。また、発光膜のうち透明電極素子の上方に位置する部分を発光部とし、主走査方向と副走査方向との両方向において、共に複数の発光部からなる発光部群を形成し、この発光部群は1画素の光源となっている。ここで、複数の発光部に含まれる一つの発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置されている。
【0011】
以上のような構成の光源手段は上記透明基板の他方の面を発光面となして集光レンズと向かい合わせて配置し、発光部にて発生する光ビームは集光レンズを介して感光ドラムに照射されるようになっている。
【0012】
上記のように発光部群が1画素の光源となっているため、発光部群の中の所定の発光部が寿命等により発光しない場合であっても、他の発光部が発光するために、発光部群において発光強度の低下を低減することができる。さらに、各発光部において発光効率や、寸法ばらつき等による各発光部の発光強度にばらつきが生じた場合であっても、1画素の光源が複数の発光部から構成されているので、発光強度のばらつき量を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の画像書込み装置の光源手段2を示した平面図であり、この光源手段2は例えば、以下に示すような方法で作成されている。図1に示すように、画像書込み装置の主走査方向に長い透明基板3の一方の面にITO電極等の透明電極層を積層する。次に、この透明電極層のうち透明電極素子4を形成する位置をマスクし、露光、現像、エッチング等のフォトリソ処理を行い、所定の間隔で所定の面積のマトリックス状に配列された透明電極素子4を得る。尚、本実施の形態では、長手方向及び短手方向に14.1μm間隔で例えば4.2μm角の大きさの透明電極素子4を得るようにしている。続いて、この上に発光膜としてエレクトロルミネッセンス発光膜1(以下単に発光膜1という)を全面に積層し、更に発光膜1の上に共通電極として金属電極5を積層して作成されている。また、各上記透明電極素子4はリード100a,b・・を介して外部に導出され、上記金属電極5はリード101を介して外部に導出されている。更に、発光膜1の発光を制御する発光制御手段は上記リード100a,b・・とリード101とに掛ける電圧の制御を行い発光膜1の発光の制御を行っている。
【0014】
ここで、上記のように構成した透明電極素子4と金属電極5との間に所定の電圧を印加すると各透明電極素子4の上方に位置する発光膜1の部分に電界が形成され発光する(以下この部分を発光部11と称する)。
【0015】
本実施の形態では、透明電極素子4または発光部11が、14.1μm間隔で画像書込み装置主走査方向に形成されている場合について説明する。このようにLED素子111に比べて小さい間隔で発光する部分を形成できるのは、エレクトロルミネセンスを発光させるには、いわゆる半導体の拡散は分離等の複雑なプロセスを使う必要がないためである。上記のように発光部11を小さい間隔で配置することで、複数の発光部11を1画素の光源として用いることができるようになる。
【0016】
例えば、画像書込み装置の主走査方向に形成される発光部11の数は、画像書込み装置のプリント適用サイズに合わせて決定される。画像書込み装置のプリント適用サイズがA3サイズの短手方向(298mm)とすると、図2に示すように発光部11は透明電極素子4上に298mm/14.1μm≒21134個配置されることになる。
【0017】
上述した光源手段2を組み込んだ本発明の画像書込み装置に対して所定の例えばA3サイズ画像データをユーザがプリントする指示をした場合、発光制御手段は記憶媒体(図示しない)からプリント要求の対象となる画像データを取得する。
【0018】
ここで取得した画像データの解像度が600dpiの場合、ここで取得した画像データに基づく画像の短手方向(298mm)には、画素が600/25.4×298≒7039画素存在することになる。従って、1つの画素の光源を21134/7039≒3個の発光部11にて構成することが可能となる。
【0019】
また、上記透明電極素子4を上記透明基板3の短手方向に対して、図3に示すように例えば14.1μm間隔で3個(a行,b行,c行)配置し、透明基板3の短手方向に3つの発光部11を形成してもよい。このように3個配置することで600dpiの画素の光源を3×3=9個の発光部11から構成することが可能になる。
【0020】
このように1つの画素の光源を多数の発光部11から構成することで、1つの光ビームが照射される範囲の周辺部を他の光ビームで照射することができ、感光ドラム6においての光分布が従来に比べて均一となる。従って、鮮明な画像をプリントすることができるようになる。
【0021】
ところで、上記光源手段2は、透明基板3の他方の面を発光面31とし、当該発光面31が直接集光レンズ7に当接して配置され、発光部11から発せられた光は、透明電極素子4、透明基板3、集光レンズ7を介して感光ドラム6に照射されるようになっている。
【0022】
この構成により、集光レンズ7から発光部11の距離は透明基板3の厚みに依存することになる。従って、透明基板3の厚みを調整するだけで、集光レンズ7と発光膜1との間を所定距離、例えば感光ドラム6上で発光部11から発せられた光の焦点を合わせるのに必要な距離を保つことができる。
【0023】
また、画像書込み装置の薄型化、小型化を図る場合、集光レンズ7として径を細いレンズの集合体であるレンズセルを用いることで焦点距離を短くする方法が考えられる。
【0024】
集光レンズ7を構成するレンズセルの焦点距離を短くするために、例えば下記で説明する本願出願人が特願2000-2241656にて提案している、光ノイズの少ないファイバレンズアレイを、集光レンズ7を構成するレンズセルとして用いるようにすればよい。
【0025】
本願出願人が提案しているファイバレンズアレイの構成は、図4に示すように、当該ファイバレンズ14は細い径、すなわち0.5mm 以下の光ファイバ140を束ねることによって構成される。ところで、このように径を細くすることにより、クロストークとフレア等の現象が顕著になるという欠点が発生する。そこで、図6に示すように、所定長さの光ファイバ140単体のそれぞれの外周に光吸収層143を形成するか、あるいは、上記図4に示すように、所定長さの光ファイバ140を複数本束ね、その外周に光吸収層141を形成したファイバ束144を形成することで欠点を解消することができる。
【0026】
例えば、上記ファイバ束144は、上記クロストークとフレア等の現象を防止するため、下記の関係を満たすようにする。つまり、図5に示すように、ファイバ束144の一辺の長さSを光ファイバ140の長さTで除した値が、当該光ファイバ140の中心軸Uと入射光Pとの間の角度である開口角ωの正接値よりも大きくなる関係を満たすように、当該外径Sと当該長さT、及び当該開口角ωを設定する。
【0027】
このように、光吸収層143を形成した光ファイバ140単体を複数本或いは光吸収層141を形成したファイバ束144の複数個を、上下が開放された所定の形状の型枠に当該光ファイバ140の長さ方向を上下に向けて径方向に並列に充填し、接着剤を各光ファイバ140の隙間に充填して固化し、脱枠する。上記型枠の所定形状とは、当該ファイバレンズ14を用いた画像書込み装置等が本来の機能を発揮するに必要な形状であって、通常原稿搬送方向に直角な長さの帯状となる。更に、図7に示すように成形上必要であれば上記光ファイバ140単体もしくはファイバ束144を上記型枠内で、不透明なガラス或いは樹脂等の基板142で挟み込むようにし、当該基板142と上記光ファイバ140単体相互あるいは、ファイバ束144相互を上記の方法で接着するようにしてもよい。
【0028】
また、光吸収層143を形成した光ファイバ140単体を複数本或いは光吸収層141を形成したファイバ束144の複数個を、例えば当該光ファイバ140の長さ方向を径方向に並列に密着配置し、隙間に接着剤を充填すると共に、所定形状の2枚の不透明なガラス或いは樹脂等の基板142で挟み込み、熱圧着することにより上記接着剤を固化させる方法(図示せず)がある。
【0029】
上記光ファイバ140は屈折率が軸と直角方向で外周に向かって漸次小さく(例えば、大きくなる距離の値の2乗に対応して小さく)なっており、上記光吸収層141・143がなくても原理的には光は中心方向に収束するようになっているが、現実の問題として径が細くなると、上記クロストークあるいはフレア現象が顕著になり、上記光吸収層141・143を形成することが必要となる。
【0030】
尚、上記光吸収層141・143は黒色の樹脂をコーティング、ディッピング、あるいは蒸着することで形成することができる。また、上記型枠に光ファイバ140単体あるいはファイバ束144を充填した状態で用いられる接着剤は、従来の接着剤でもよいが、上記クロストークあるいはフレア現象を防止できるような黒色等の接着剤を用いることが好ましく、これらの接着剤が上記光吸収層141となる。ここで、上記黒色等の接着剤が光吸収層を兼ねるようにする場合は、上記光ファイバ140単体あるいはファイバ束144の外周に当該接着剤を塗布して光吸収膜を形成し、上記と同様に上下が開放された所定の形状の型枠を使用した方法、又は2枚の基板142で挟み込み、熱圧着する方法等で上記ファイバレンズ14を製造する。勿論、この製造において上記黒色等の接着剤が光ファイバ140単体あるいはファイバ束144の外周の全体に行き渡るようにする。上記接着剤としては、例えば、軟化点が低いガラス或いは樹脂等を使用することができるが、この軟化点は上記ファイバレンズ14を構成する光ファイバ140や基板142等の材料よりも低いことが必要である。
【0031】
ここで、上記ファイバレンズ14は従来画像書込み装置に用いられていた集光レンズ7に比べて、長さが短いため、ファイバレンズ14を用いることで画像書込み装置の薄型化を図ることができる。
(実施の形態1)
上記発光制御手段は、例えばプリント対象となるA3サイズの600dpiの画像データを記憶媒体から取得すると、1画素の光源を構成する発光部11の数を決定する。このプリント対象となる画像データの短手方向は上記で示したように7039画素から構成されており、また上記で示したように光源手段2には21134×3個の発光部11が配置されている。従って発光制御手段は、当該画像デ―タの1画素の光源を21134×3/7039≒9個の発光部11にて構成することを決定する。
【0032】
次に、発光制御手段は、図3に示すようにA〜C列の発光部11で最初の画素の光源、D〜F列の発光部11で次の画素の光源とするように1画素の光源となる発光部群Vの割り当てを行なうようになる。尚、透明電極素子4上に配置される発光部11の配置パターンは、特に限定されるものではなく、例えば図8に示すように、複数の発光部11が透明基板3の短手方向にオーバラップするように配置してもよい。
【0033】
このような配置パターンにおいて、a、b、c行の発光部11を同時に発光させることで、感光ドラム6における光分布が一画素の領域で均一になり、印刷濃度のムラがない画像を印刷することができることになる。図8に示すような配置パターンの場合、発光部群Vの割り当は、例えば、H列〜J列の発光部11を最初の画素の光源とするように割り当てるようにし、K列〜M列の発光部11を次の画素の光源に割り当てるようにする。
【0034】
上記発光制御手段は発光部群Vの割り当てが終了すると、各画素の発光部群Vの発光強度に応じたシェーディング補正処理に移行する。
【0035】
上記発光制御手段が、シェーディング補正処理を行なうのは、発光部11の製造段階に生じる寸法のばらつきあるいは厚みのばらつき更には各発光部11の発光効率のばらつきにより生じる発光強度の初期ばらつきや、各発光部11の発光頻度等の使用環境による発光強度の経時変化量のばらつきがあるためである。
【0036】
ここで上記発光制御手段が行なうシェーディング補正の具体的方法の一例としては次のような方法がある。まず、上記発光制御手段は、各画素の発光部群Vに所定の電界を掛けて発光させ、所定の基準面において各画素の発光部群Vの発光強度の測定を行なう。この測定の結果、下記に示す式に基づき、画像データを感光ドラムに書き込むさいに発光する発光部11数(S個)を決定する。
【0037】
例えば、図3に示す左からn番目の発光部群Vnの発光強度がInであり、最も発光強度の弱い発光部群Vminの発光強度がIminである場合、上記n番目の発光部群Vnのうち発光する発光部11数SはInt(P×Imin/In+1)となる。(尚、P:1画素の光源として割り当てられた発光部11であり本実施の形態では9である。)
このように1画素の光源を複数の発光部11から構成し、発光させる発光部11の数を制御することで、発光部群V間での発光強度のばらつきに対応したシェーディング補正を容易に行なうことができる。
【0038】
上記発光制御手段は、シェーディング補正を完了すると、プリント対象となる画像データの主走査ラインごとの画像データに基づいて、発光部11の発光制御を行なうようにする。一方、感光ドラム6は、発光部11の発光制御に合わせた所定の速度でその回転が制御されるようになっている。
【0039】
また、本発明では1画素の光源が複数の発光部11から構成されているため、1画素の光源が1個の発光部11から構成されている場合に比べ、各画素の光源間における発光強度のばらつきが小さくなる。例えば、所定の発光部群Vに属する1個の発光部11の厚みが他の発光部11に比べて薄い場合、当該発光部11が寿命により発光しなくなる場合が考えられる。このような場合であっても、他の8個の発光部11が発光することで、当該発光部群Vは光源として必要な発光強度を維持することができる。
【0040】
以上では各発光部11に対応した各透明電極素子4にリード100a、b・・を接続した構成について述べたが、リード100の本数を減らすために、発光部群V単位で1つの透明電極素子4を接続し、発光部群Vごとに発光を制御してもよい。
【0041】
また、発光部群Vは9個の発光部11で構成する場合について説明したが、1つの光源手段2において、4個の発光部11から構成される発光部群Xと5個の発光部11から構成される発光部群Yが混在する構成であってもよい。この場合、発光部群Xと発光部群Yでは発光強度が異なることになる。そこで、例えば発光部群Xに、発光部群Yよりも強い電界を掛けることで各画素の発光強度を均一にするようにする。
(実施の形態2)
以上では、画像書き込み手段の光源を1つの光源手段2で構成した場合について述べたが、均一の発光強度の光源を得るには、均一な膜厚の各透明電極素子4、発光部11、金属電極5を形成する必要がある。しかし、各透明電極素子4、各発光部11、金属電極5の長さを長く形成するに従い、これらの膜厚(特に各発光膜1)を均一にすることは技術的に困難である。そこで、透明基板3の長さを、金属電極5の膜厚が均一に形成できる程度の長さにした光源片21を複数継ぎ合わせて、プリント適応範囲に対応する長さの光源手段2を形成するようにする。
【0042】
ところで、上記に使用されるエレクトロルミネッセンスは湿度の影響を受けやすく上記のようにして形成された後更に湿気をシャットアウトする目的さらには、物理的な損傷を防止する目的で封止処理がなされる。すなわち、図9に示すように上記透明電極素子4a、発光部1a、金属電極5aは透明基板片3aに対して長手方向に0.3〜0.5mm程度の余白部を残して形成され、この余白部にエポキシ樹脂等の接着性の樹脂8aを塗布し、その上から全体を封止ガラス9aで覆うようになっている。
【0043】
このように形成された光源片21a、21b・・は順次接着剤等で継ぎ合わせ面20が相互に継ぎ合わされて1本の光源が構成される。このように、各光源片21a、21b・・を継ぎ合わせる構成とすると、透明基板片3aの長さを、各透明電極4、各発光部1、金属電極5の膜厚が均一に形成できる程度の長さで、画像書込み装置の光源を構成することができることになり、全体としても均一の発光強度の光源を得ることができる。
【0044】
ところで上記の構成は透明基板3の形状を矩形として、継ぎ合わせラインを短手方向に平行にしている。従って、複数の光源片21a、21b・・を継ぎ合わせたときに当該継ぎ合わせ面20でエレクトロルミネッセンスの分布が殆どゼロとなり、この部分で十分な発光強度を得られなくなる。本実施の形態ではこの発光強度の減衰は以下のようにして補償する構成としている。
【0045】
そこで図10に示すように、各光源片21a、21b・・の端部に配置された発光部1の面積を中央部に配置された発光部11に比べ、面積を大きくするようにする。これによって発光面積は光源片21a、21b・・の中央部で小さく端部で大きくなって、上記接続部に生じる余白部による発光量の減衰を補償することができることになる。しかし、透明基板3の端部に配置された発光部11を透明基板3の短手方向に広げて配置するに従い、ぼやけた画像がプリントされることになる。従って、発光部11の面積を大きくする場合は、図10に示すように透明基板3の短手方向に対して、中央部に配置された発光部11が配置されている部分Dより外側にはみ出さないように、透明電極素子4を形成する必要がある。例えば、端部に配置される各発光部11が透明基板3の長手方向に長くなるように、または透明基板3の短手方向に長くなるように透明電極素子4を形成する。しかし、発光部11が透明基板3の短手方向に長くなるように透明電極素子4を形成することは、発光部11全体の幅が透明基板3の短手方向に広がって配置される場合も考えられ、このような配置は上述のようにぼやけた画像をプリントする原因となる。そこで、発光部11が透明基板3の短手方向に長くなるように透明電極素子4を形成する場合は、端部に配置される各透明電極素子4の短手方向の間隔を狭めるように、各透明電極素子4を透明基板3の短手方向に長く形成する。また、光源片21の継ぎ合わせ面20付近で十分な発光強度を得るために、光源片21の中央部よりも端部に発光部11の数が多くなる構成としてもよい。
(実施の形態3)
図11に示すように光源片21の端部の継ぎ合わせ面20(継ぎ合わせライン)を短手方向に対してある程度角度を持たせた構成にすると、上記の欠点は緩和されることになる。すなわち図11に示すように、各光源片21a、21b・・の形状を平行四辺形にし、隣接する各光源片21a、21b・・を相互に継ぎ合わせたときに各光源片21a、21b・・が長手方向に延長するように構成する。この構成によって上記発光部11の欠落部が、長手方向に広がって分布することになり、当該欠落部が特定の部分に集中することを防止することができることになる。
【0046】
尚、このような平行四辺形の光源片21を継ぎ合わせる場合、隣接する互いの光源片21の発光部11がオーバラップする長さを、発光部11の欠落部の長手方向の長さ以上にすることが望ましい。
【0047】
上記のように、継ぎ合わせ面を短手方向に対してある程度の角度を持たせた構成において、上記角度を90度にすると、図12に示すようになる。ここで、各光源片21の長手方向に均一な発光強度を生じる光源を得るために、図12に示すように、隣接する互いの各光源片21の発光部11がオーバラップする長さMを、発光部11の欠落部の長手方向の長さLの5倍以上にすることが望ましい。更に、継ぎ合わせ面20の発光強度の低下を軽減するために、例えば、図12に示すように、各光源片21の継ぎ合わせ面20に形成される発光部1の欠落部を短手方向の中心から偏芯させるような構成にしておくようにする。この場合、光源片21の一方端部に形成される凸部Cの幅を発光膜1の幅Bの3分の1以下にしておくことが望ましい。これにより、発光部11の幅方向の中心に形成される発光部11の欠落部の長さが短くなる。
(実施の形態4)
各光源片21a、21b・・の発光強度は発光部1にかかる電界強度によっても変化する。すなわち、同じ電極間電位のもとでは発光膜1の膜厚が薄いと電界強度が大きくなり発光強度は高くなる。従って、図13に示すように、上記継ぎ合わせ面20から10mm以内の位置に配置された発光部1の膜厚を中央部に配置された発光部1よりも薄くしておけば本発明の目的を達成することが可能となる。
(実施の形態5)
各光源片21a、21b・・の透明電極素子4上に形成される発光部群Vのうち、光源片21の端部から所定距離に存在する発光部群Vに他の発光部群Vより大きな電界を掛けるようにする。
これにより、端部から所定距離内に存在する発光部群Vの発光強度が強くなり、光源片21a、21b・・において発光強度の長手方向の不均一性が解消されることになる。
【0048】
【発明の効果】
1画素の光源を複数の発光部から構成することで、シェーディング補正を行わずとも各発光部群における発光強度のばらつき量が低減され、印刷濃度のムラがない印刷を行なうことができる。更に、発光する発光部の制御することで、発光部群間のシェーディング補正を行なうことができるようになる。
【0049】
また、光源片をつなぎ合わせた場合でも、長手方向に均一な強度の光を発光することができるので、シェーディング補正処理を行わなくても発光強度のばらつき量が低減されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像書込み装置の光源手段を示した平面図である。
【図2】発光部の配置パターンを示した図である。
【図3】発光部の配置パターンを示した図である。
【図4】画像書込み装置が備えるファイバレンズの斜視図である。
【図5】ファイバレンズのA−A'断面図である。
【図6】ファイバレンズを構成する光ファイバの斜視図である。
【図7】画像書込み装置が備えるその他のファイバレンズの斜視図である。
【図8】発光部の配置パターンを示した図である。
【図9】光源片の部分断面を示す図である。
【図10】光源片の端部に配置された発光部の面積を広くした構成を示す図である。
【図11】継ぎ合わせラインを短手方向に対して傾斜させた構成を示す図である。
【図12】継ぎ合わせラインを短手方向に対して直角にした構成を示す図である。
【図13】光源片の端面の発光部の膜厚を薄くした図である。
【図14】従来の書込み装置の概略図である。
【図15】従来の光源の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 発光膜
2 光源手段
3 透明基板
4 透明電極素子
5 金属電極
7 集光レンズ
11 発光部
14 ファイバレンズ
20 継ぎ合わせ面
21 光源片

Claims (23)

  1. 光源手段から発せられた光を集光レンズを介して感光体に照射する画像書込み装置において、
    エレクトロルミネッセンスからなる複数の発光部で1画素の光源を形成する発光部を透明基板の一方の面に配置した光源手段を備え、
    前記各発光部が、主走査方向と副走査方向のいずれの方向にも複数個配置され、
    前記複数の発光部に含まれる一の発光部は、前記一の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置されたことを特徴とする画像書込み装置。
  2. 光源手段から発せられた光を集光レンズを介して感光体に照射する画像書込み装置において、
    エレクトロルミネッセンスからなる複数の発光部で1画素の光源を形成する発光部を透明基板の一方の面に配置し、該透明基板の他方の面を発光面となして集光レンズと向かい合わせてなる光源手段を備え、
    前記各発光部が、主走査方向と副走査方向のいずれの方向にも複数個配置され、
    前記複数の発光部に含まれる一の発光部は、前記一の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置されたことを特徴とする画像書込み装置。
  3. 光源手段から発せられた光を集光レンズを介して感光体に照射する画像書込み装置において、
    エレクトロルミネッセンスからなる複数の発光部で1画素の光源を形成する発光部を透明基板の一方の面に配置した光源手段を備え、
    前記各発光部が格子状に配置され、
    前記複数の発光部に含まれる一の発光部は、前記一の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置されたことを特徴とする画像書込み装置。
  4. 上記発光部毎の発光を制御する発光制御手段を備えた請求項1からのいずれかに記載の画像書込み装置。
  5. 上記発光制御手段が、画像データの画素数と上記発光部の総数に基づいて、1画素の光源を形成する発光部の個数を決定する請求項に記載の画像書込み装置。
  6. 上記発光制御手段が、各画素の光源の発光強度に基づいて、1画素の光源を形成する発光部の個数を決定する請求項に記載の画像書込み装置。
  7. 上記複数の発光部が上記透明基板の所定の方向にオーバラップするように配置された請求項1からのいずれかに記載の画像書込み装置。
  8. 1本の上記光源手段が、光源片を長手方向に複数継ぎ合わせることで構成される請求項1からのいずれかに記載の画像書込み装置。
  9. 上記発光部が、所定の方向にオーバラップするように複数の上記光源片を配置した請求項に記載の画像書込み装置。
  10. 上記光源片の端部から所定距離内に配置された上記発光部の面積を、当該光源片の他の位置に配置された発光部に対して広くした請求項に記載の画像書込み装置。
  11. 他の上記光源片と継ぎ合わされる継ぎ合わせ面を、当該光源片の短手方向に対して所定角度傾斜させた請求項に記載の画像書込み装置。
  12. 上記光源片の端部から所定距離内に配置された所定数の上記発光部の厚みを、当該光源片の他の位置に配置された上記発光部に比べて薄くした請求項に記載の画像書込み装置。
  13. 上記光源片の上記継ぎ合わせ面をL字状に継ぎ合わせた請求項に記載の画像書込み装置。
  14. 上記継ぎ合わせ面を上記光源片の短手方向の中央部より偏芯させた請求項1に記載の画像書込み装置。
  15. 上記集光レンズが、所定長さの光ファイバの単体の外周若しくは複数束ねたファイバ束の外周に光吸収層を備えた、光ファイバ単体或いは、該はファイバ束を所定形状に配列したファイバレンズを備えた請求項1からのいずれかに記載の画像書込み装置。
  16. 画像書込み装置の光源手段において、
    エレクトロルミネッセンスからなる複数の発光部で1画素の光源を形成する発光部を透明基板の一方の面に配置して、他方の面を発光面とし、
    前記各発光部が主走査方向と副走査方向のいずれの方向にも複数個配置され、
    前記複数の発光部に含まれる一の発光部は、前記一の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置されたことを特徴とする画像書込み装置の光源手段。
  17. 画像書込み装置の光源手段において、
    エレクトロルミネッセンスからなる複数の発光部で1画素の光源を形成する発光部を透明基板の一方の面に配置して、他方の面を発光面とし、
    前記各発光部が主走査方向と副走査方向のいずれの方向にも複数個配置され、
    前記複数の発光部に含まれる一の発光部は、前記一の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部が他の発光部によって照射される感光体上の領域の中心部と重ならないように配置され、かつ、前記複数の発光部に含まれる少なくとも一の発光部は、当該発光部によって照射される感光体上の領域の周辺部が他の発光部によって照射されるように配置された光源片を長手方向に複数継ぎ合わせてなることを特徴とする光源手段。
  18. 上記発光部が所定の方向にオーバラップするように複数の上記光源片を配置した請求項1に記載の光源手段。
  19. 上記光源片の端部から所定距離内に配置された上記発光部の面積を、当該光源片の他の位置に配置された発光部に対して広くした請求項1に記載の光源手段。
  20. 他の上記光源片と継ぎ合わされる継ぎ合わせ面を、当該光源片の短手方向に対して所定角度傾斜させた請求項1に記載の光源手段。
  21. 上記光源片の端部から所定距離内に配置された所定数の上記発光部の厚みを、当該光源片の他の位置に配置された上記発光部に比べて薄くした請求項1に記載の光源手段。
  22. 上記光源片の上記継ぎ合わせ面をL字状に継ぎ合わせた請求項1に記載の光源手段。
  23. 上記継ぎ合わせ面を上記光源片の短手方向の中央部より偏芯させた請求項2に記載の光源手段。
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