JP2007114258A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2007114258A
JP2007114258A JP2005302742A JP2005302742A JP2007114258A JP 2007114258 A JP2007114258 A JP 2007114258A JP 2005302742 A JP2005302742 A JP 2005302742A JP 2005302742 A JP2005302742 A JP 2005302742A JP 2007114258 A JP2007114258 A JP 2007114258A
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一郎 村井
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Abstract

【課題】反射領域の段差形成膜を、ラビング処理の際に発生する配向膜の塵埃を有効表示
領域の外側へ掃き出すことが可能な構成とすることにより表示品位の低下を防止すること
が可能なマルチギャップ構造の液晶装置を提供する。
【解決手段】Y方向に列をなす各シアンの着色層に対応する各サブ画素内の反射領域に設
けられた各溝内の空間は額縁領域の空間と通じている。これにより、ラビング処理の際に
発生した塵埃が、ラビング処理用の布の移動に伴って、段差形成膜の存在しない窪んだ透
過領域に落ち込んだ場合でも、その塵埃は、上記の各溝を通じて、最終的に額縁領域へと
掃き出される。これにより、有効表示領域内においてラビング処理の際に発生した多量の
塵埃が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に起因して液晶の配向乱れが生
じるのを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種情報の表示に用いて好適な液晶装置及び電子機器に関する。
従来より、着色層及び共通電極等を有するカラーフィルタ基板と、ソース線、ゲート線
、スイッチング素子及び画素電極を有する素子基板との間に液晶を封入してなるアクティ
ブマトリクス方式の液晶装置が知られている。そのような液晶装置の製造過程では、カラ
ーフィルタ基板及び素子基板の各々について液晶層と接する側の面に配向膜が夫々形成さ
れ、その後、それらの各配向膜の表面にラビング処理が施される。これにより、液晶分子
の初期配向状態を一定の方向に規定することができる。
ここで、ラビング処理は、例えばラビング処理用の布をロールに巻きつけて、それを高
速で回転させつつ所定の方向に移動させながら配向膜の表面を擦ることにより行われる。
このようなラビング処理方法では、多量の塵埃が発生して、それが基板に付着すること
がある。この基板の表面上に残った微細な塵埃は、液晶の配向を乱す原因となり表示品位
を著しく低下させる原因となることがある。そのため、ラビング処理の際に基板の表面に
付着した塵埃をラビング処理の後に除去することが要請される。
そこで、ラビング処理で生じる配向膜の塵埃を効果的に除去又は塞ぎ止めることで、そ
のような塵埃に起因した表示欠陥や動作不良の発生を防止できる液晶表示素子が提案され
ている(例えば、特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の液晶表示素子では、基板
の表面上における配向膜が設けられた領域よりも外側に基板の周縁に沿って突起又は段差
若しくは溝を設け、その突起や溝等によりラビング処理の際に発生する配向膜の塵埃を除
去又は塞き止めるようにしている。
また、その他にも、配向膜をラビング処理する際に発生する粘着状の塵埃を基板面の表
示領域から取り除く液晶表示装置が知られている(例えば、特許文献2を参照)。この特
許文献2に記載の液晶装置では、アクティブマトリクス基板及び対向基板の両基板のラビ
ング処理が実施される面上に、ラビング処理の方向に直交する方向に長い溝部が形成され
ている。このため、ラビング処理時に発生する粘着性の塵埃を集めて収容し、表示領域上
への塵埃の残存を軽減するようにしている。
また、配向膜表面の品位を高く維持することのできる液晶表示装置が知られている(例
えば、特許文献3を参照)。この特許文献3に記載の液晶表示装置では、基板の端部に線
状の凹溝とこれに隣接する凸状とからなる異物除去部が設けられている。これにより、ラ
ビング布が異物除去部にさしかかったときには、ラビング布に付着している異物が凹溝に
拭い落とされて凹溝へと集められてゆき、上記の目的を実現可能としている。
特開2005−84224号公報 特開2004−54185号公報 特開2001−318380号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、マルチギャップ構造を有する半透過
反射型の液晶装置において、反射領域の段差形成膜を、ラビング処理の際に発生する配向
膜の塵埃を有効表示領域の外側へ掃き出す案内路として構成することにより表示品位の低
下を防止することが可能な赤系の色相(R)、青系の色相(B)及び青から黄までの色相
の中で選択された2種の色相の4色を用いた液晶装置及び電子機器を提供することを課題
とする。
本発明の1つの観点では、液晶装置は、第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してな
り、有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備え、前記表示画素の
各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反射領域を有し、少なくとも前記
反射領域に対応する位置には前記液晶層の厚さを調整する段差形成膜が形成され、前記透
過領域に対応する前記液晶層の厚さが前記反射領域に対応する前記液晶層の厚さより厚く
設定されており、前記複数の色のうち任意の色の前記表示画素内の前記反射領域に設けら
れた前記段差形成膜の一部には溝が形成され、前記溝内の空間は前記透過領域の空間及び
前記有効表示領域の外側の領域の空間に通じている。
上記の液晶装置は、第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してなり、表示に寄与する
有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備えて構成される。そして
、この液晶装置は、表示画素の各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反
射領域を有し、少なくとも反射領域に対応する位置には液晶層の厚さを調整する段差形成
膜が形成され、透過領域に対応する液晶層の厚さが反射領域に対応する液晶層の厚さより
厚く設定されており、いわゆるマルチギャップ構造をなす。このため、透過型表示と反射
型表示とで適切な表示特性を得ることができるように設定されている。好適な例では、段
差形成膜は、感光性を有するアクリル樹脂などの透明性を有する材料にて形成されている
のが好ましい。
好適な例では、段差形成膜の上側には、その溝と直交しない方向にラビング処理が施さ
れた配向膜が形成されているのが好ましい。ここで、ラビング処理は、例えば、ラビング
処理用の布をロールに巻きつけて、それを高速で回転させつつ上記の方向に移動させなが
ら配向膜の表面を擦ることにより行われる。また、前記有効表示領域の前記外側の前記領
域は表示に寄与しない非表示領域であり、前記透過領域を除く前記有効表示領域に対応す
る位置には前記段差形成膜が形成されているのが好ましいと共に、前記有効表示領域の前
記外側の前記領域には前記段差形成膜が形成されていないのが好ましい。また、前記表示
画素は、当該表示画素内において、中央位置に設けられた前記透過領域と、前記透過領域
の上側の位置及び下側の位置に各々設けられた前記反射領域とを夫々有して構成されてい
るのが好ましい。
ここで、一般的なマルチギャップ構造を有する液晶装置(比較例)では、各表示画素内
において、反射領域に対応する位置に段差形成膜が形成されているが、透過領域に対応す
る位置には段差形成膜は形成されておらず、透過領域は反射領域に対して窪んだ領域とな
っている。したがって、かかるラビング処理方法を比較例に採用した場合、そのラビング
処理によって有効表示領域内に多量の微細な塵埃(残渣)が発生したときに、その塵埃が
段差形成膜の存在しない窪んだ透過領域に溜まってしまう。これにより、比較例では、そ
の微細な塵埃が配向膜の表面上に付着したままの状態となって液晶の配向を乱し、これに
より表示品位を著しく低下させてしまうという問題がある。
この点、この液晶装置では、特に、複数の色のうち、任意の色の表示画素内の反射領域
に設けられた段差形成膜の一部には溝が形成され、その溝内の空間は、透過領域の空間及
び有効表示領域の外側の領域の空間に通じている。
そのため、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生した多量の微細な塵埃が、上記の
方向へのラビング処理用の布の移動に伴って、段差形成膜の存在しない窪んだ透過領域に
落ち込んだ場合でも、その塵埃は、任意の色の表示画素内の反射領域に設けられた段差形
成膜の溝を通じて、最終的に有効表示領域の外側の領域へと掃き出される。つまり、かか
る溝は、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生する塵埃を掃き出す際の案内路として
機能する。これにより、有効表示領域内においてラビング処理の際に発生した多量の塵埃
が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に起因して液晶の配向乱れが生じる
のを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記複数の色には赤(R)、緑(G)、青(B)の
各色と、赤(R)、緑(G)、青(B)のいずれか1つの色の補色との4色が含まれ、前
記複数の前記表示画素は前記有効表示領域内において行列状に配置され、カラー表示の最
小単位となる1つのカラー表示画素は、前記赤、前記青、前記緑、前記補色の4色の前記
表示画素の各々を前記行方向にストライプ状に配列した構成を有し、前記段差形成膜の前
記溝は、前記補色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられている。
この態様では、複数の色には赤、緑、青の各色と、赤、緑、青のいずれか1つの色の補
色との4色が含まれ、複数の表示画素は有効表示領域内において行列状に配置されている
。そして、カラー表示の最小単位となる1つのカラー表示画素は、赤、青、緑、補色の4
色の表示画素の各々を行方向にストライプ状に配列した構成を有する。また、段差形成膜
の溝は、補色の表示画素内の反射領域に設けられている。好適な例では、前記補色はC(
シアン)であるのが好ましい。
ここで、R(赤)、G(緑)、B(青)、補色の4色のうち、補色は色再現範囲を向上
させる必要がある場合に補助的に用いられ、且つ、補色のうち特にC(シアン)は、R(
赤)、G(緑)及びB(青)と比較して輝度が一番低く、人間の視覚に対して最も影響を
与え難い。このため、C(シアン)などの補色に対応する表示画素内の反射領域に上記の
溝を設定する方が、R、G、Bの原色系に対応する表示画素内の反射領域に上記の溝を設
定するよりも、表示品質を向上する上で好ましい。また、万が一、補色に対応する表示画
素内にラビング処理の際に発生した塵埃が残存し、その塵埃に起因してその表示画素内で
液晶の配向不良が生じたとしても、上記の理由により、その液晶の配向不良領域において
の表示を目立たなくすることができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記補色の前記表示画素の各々は前記列方向に配置さ
れ、前記溝は前記列方向に延在する形状に形成されており、任意の1つの前記補色の前記
表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間は、前記任意の1つの前記補色の前
記表示画素と前記列方向に隣接する他の1つの前記補色の前記表示画素内の前記反射領域
に設けられた前記溝の空間と通じている。
この態様では、補色の表示画素の各々は列方向に配置されている。そして、その溝は列
方向に延在する形状に形成されている。また、任意の1つの補色の表示画素内の反射領域
に設けられた溝の空間は、任意の1つの補色の表示画素と列方向に隣接する他の1つの補
色の表示画素内の反射領域に設けられた溝内の空間と通じている。これにより、ラビング
処理の際に発生した塵埃が、任意の1つの補色の表示画素内の透過領域内に落ち込んだ場
合でも、その塵埃は、当該任意の1つの補色の表示画素内の反射領域に設けられた溝を通
じて、それに列方向に隣接する他の1つの補色の表示画素内の反射領域に設けられた溝側
へと掃き出すことができる。好適な例では、前記溝は、前記列方向と平行な方向に延在す
る形状又は前記列方向に対して斜め方向に延在する形状に形成されているのが好ましい。
また、前記補色はC(シアン)であるのが好ましい。
上記の液晶装置の他の態様では、任意の1つの前記補色の前記表示画素内の前記溝は、
前記ラビング処理の方向と平行な方向に延在する形状に形成され、前記任意の1つの前記
補色の前記表示画素と前記列方向に隣接する他の1つの前記補色の前記表示画素内の前記
溝は、前記ラビング処理の方向と交差する方向に且つ斜め方向に形成され、前記任意の1
つの前記補色の前記表示画素内の前記溝の空間と、前記他の1つの前記補色の前記表示画
素内の前記溝の空間とは通じている。好適な例では、前記任意の1つの前記補色の前記表
示画素内の前記溝と、前記他の1つの前記補色の前記表示画素内の前記溝とを結ぶ形状は
、平面的に見たときに折れ曲がる形状に形成されているのが好ましい。
この態様では、任意の1つの補色の表示画素内の溝は、ラビング処理の方向と平行な方
向に延在する形状に形成されている。そして、任意の1つの補色の表示画素と列方向に隣
接する他の1つの補色の表示画素内の溝は、ラビング処理の方向と交差する方向に且つ斜
め方向に形成され、任意の1つの補色の表示画素内の溝の空間と、他の1つの補色の表示
画素内の溝の空間とは通じている。これにより、ラビング処理の際に発生した塵埃が、任
意の1つの補色の表示画素内の透過領域内に落ち込んだ場合でも、その塵埃は、当該任意
の1つの補色の表示画素内の反射領域に設けられた溝を通じて、それに列方向に隣接する
他の1つの補色の表示画素内の反射領域に設けられた溝側へと掃き出すことができる。特
に、この態様では、少なくともラビング処理の方向と平行な方向に形成された溝を有する
ので、より一層、そのラビング処理の際に発生する塵埃を、有効表示領域の外側の領域(
非表示領域)へと掃き出し易くすることができる。好適な例では、前記補色はC(シアン
)であるのが好ましい。
上記の液晶装置の他の態様では、前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の基板
は、前記赤、前記緑及び前記青の各色の前記表示画素並びに前記赤、前記緑及び前記青の
いずれか1つの色の補色の前記表示画素の各々に対応する位置に、前記赤、前記緑、前記
青、前記補色の各色に対応する着色層を夫々有するカラーフィルタ基板であり、前記反射
領域に位置する前記補色の前記着色層には該着色層が設けられていない領域が設けられて
いると共に、前記段差形成膜は少なくとも前記反射領域に位置する前記着色層の上側及び
前記着色層が設けられていない領域に形成されてなり、前記着色層が設けられていない領
域に対応する前記段差形成膜には前記溝が設けられている。
この態様では、第1基板及び第2基板のいずれか一方の基板は、赤、緑及び青並びに赤
、緑及び青のいずれか1つの色の補色の各色の表示画素に対応する位置に、赤、緑、青、
補色の各色に対応する着色層を夫々有するカラーフィルタ基板となっている。そして、反
射領域に位置する補色の着色層には、当該着色層が設けられていない領域(非着色領域)
が設けられている。このため、反射領域に対応する補色の着色層の光学濃度は、透過領域
に対応する補色の着色層の光学濃度より薄く設定されている。また、段差形成膜は、少な
くとも反射領域に位置する着色層の上側及び補色の着色層が設けられていない領域(非着
色領域)に形成されてなり、その領域(非着色領域)に対応する段差形成膜には溝が設け
られている。
ここで、かかる領域(非着色領域)は、反射領域における補色の着色層に対応する表示
画素の輝度を高める役割を有する。したがって、万が一、その溝付近の形状に起因して、
その溝付近で液晶の配向乱れが生じたとしても、その領域(非着色領域)における明るさ
の向上により、その液晶の配向乱れの領域での表示を目立たなくすることができる。よっ
て、表示品位が低下するのを防止できる。好適な例では、前記補色はC(シアン)である
のが好ましい。
上記の液晶装置の他の態様では、前記表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有す
る遮光膜が形成され、前記溝は前記列方向に直線状に延び、当該溝の一部は前記列方向に
延在する前記遮光膜と重なり合っている。
この態様では、表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有する遮光膜が形成されて
いる。そして、その溝は列方向に直線状に延びており、当該溝の一部は列方向に延在する
遮光膜と重なり合っている。これにより、液晶の駆動時、万が一、その溝の形状に起因し
て当該溝付近で表示品位が低下したとしても、その部分は遮光膜によって覆い隠されるの
で、表示品質が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記ラビング方向と逆側に位置する前記溝の一端側を
、前記溝の幅より大きく形成された開放端とすることができる。これにより、ラビング処
理の際に有効表示領域内で発生した塵埃が透過領域内に落ち込んだ場合でも、その塵埃を
より一層、有効表示領域の外側の領域(非表示領域)へと掃き出し易くすることができる
上記の液晶装置の他の態様では、前記一方の基板に対して他方の基板は、互いに交差す
る方向に延在するソース線及びゲート線と、前記ソース線及び前記ゲート線に接続された
スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続され前記着色層に対応する位置に設け
られた画素電極とを有する素子基板であり、前記反射領域に対応する前記画素電極と重な
る位置には、前記液晶層の厚さを調整する他の段差形成膜が設けられていると共に、前記
透過領域に対応する前記画素電極と重なる位置には前記他の段差形成膜が設けられていな
く、前記他の段差形成膜には前記溝に対応する位置に前記溝と同一の形状を有する他の溝
が形成されている。
この態様では、第1基板及び第2基板のいずれか一方の基板に対して他方の基板は、互
いに交差する方向に延在するソース線及びゲート線と、ソース線及びゲート線に接続され
たTFT素子などのスイッチング素子と、そのスイッチング素子に接続され着色層に対応
する位置に設けられた画素電極とを有する素子基板となっている。そして、反射領域に対
応する画素電極と重なる位置には、液晶層の厚さを調整する他の段差形成膜が設けられて
いると共に、透過領域に対応する画素電極と重なる位置には他の段差形成膜が設けられて
いない。このため、反射領域に対して透過領域は窪んだ領域となっている。また、他の段
差形成膜には、上記の溝に対応する位置に当該溝と同一の形状を有する他の溝が形成され
ている。
これにより、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生した多量の微細な塵埃が、上記
の方向へのラビング処理用の布の移動に伴って、段差形成膜の存在しない窪んだ透過領域
に落ち込んだ場合でも、その塵埃は、素子基板に設けられた他の溝を通じて、最終的に有
効表示領域の外側の領域へと掃き出される。これにより、有効表示領域内においてラビン
グ処理の際に発生した多量の塵埃が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に
起因して液晶の配向乱れが生じるのを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
本発明の他の観点では、上記の液晶装置を表示部として備える電子機器を構成すること
ができる。
本発明の1つの観点では、液晶装置は、第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してな
り、有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備え、前記表示画素の
各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反射領域を有し、少なくとも前記
反射領域に対応する位置には前記液晶層の厚さを調整する段差形成膜が形成され、前記透
過領域に対応する前記液晶層の厚さが前記反射領域に対応する前記液晶層の厚さより厚く
設定されており、前記複数の表示画素を構成する前記複数の色は、波長に応じて色相が変
化する可視光領域のうち、赤系の色相の第1着色領域と、青系の色相の第2着色領域と、
青から黄までの色相の中で選択された2種の色相の内の一方の色相である第3着色領域と
、青から黄までの色相の中で選択された2種の色相の内の他方の色相である第4着色領域
とを含み、前記複数の色のうち任意の色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前
記段差形成膜の一部には溝が形成され、前記溝内の空間は前記透過領域の空間及び前記有
効表示領域の外側の領域の空間に通じている。
上記の液晶装置は、第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してなり、表示に寄与する
有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備えて構成される。そして
、この液晶装置は、表示画素の各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反
射領域を有し、少なくとも反射領域に対応する位置には液晶層の厚さを調整する段差形成
膜が形成され、透過領域に対応する液晶層の厚さが反射領域に対応する液晶層の厚さより
厚く設定されており、いわゆるマルチギャップ構造をなす。また、複数の表示画素を構成
する複数の色は、波長に応じて色相が変化する可視光領域のうち、赤系の色相の第1着色
領域と、青系の色相の第2着色領域と、青から黄までの色相の中で選択された2種の色相
の内の一方の色相である第3着色領域と、青から黄までの色相の中で選択された2種の色
相の内の他方の色相である第4着色領域とを含んでいる。このため、透過型表示と反射型
表示とで適切な表示特性を得ることができるように設定されている。好適な例では、段差
形成膜は、感光性を有するアクリル樹脂などの透明性を有する材料にて形成されているの
が好ましい。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記段差形成膜の上側には前記溝と直交しない方向
にラビング処理が施された配向膜が形成されている。
この態様では、かかる溝は、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生する塵埃を掃き
出す際の案内路として機能する。これにより、有効表示領域内においてラビング処理の際
に発生した多量の塵埃が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に起因して液
晶の配向乱れが生じるのを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記有効表示領域の外側の領域は表示に寄与しない
非表示領域であり、前記透過領域を除く前記有効表示領域に対応する位置には前記段差形
成膜が形成されていると共に、前記有効表示領域の前記外側の前記非表示領域には前記段
差形成膜が形成されていない。
この態様では、かかる溝は、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生する塵埃を掃き
出す際の案内路として機能する。これにより、有効表示領域内においてラビング処理の際
に発生した多量の塵埃が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に起因して液
晶の配向乱れが生じるのを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記複数の表示画素は前記有効表示領域内において
行列状に配置され、前記表示画素を構成する各々の色を前記行方向にストライプ状に配列
した構成を有し、前記段差形成膜の前記溝は、前記第3着色領域または前記第4着色領域
を備えた前記表示画素内の前記反射領域に設けられている。
この態様では、第3着色領域または第4着色領域に対応する表示画素内の反射領域に溝
を設定することにより、表示品質を向上することができる。また、万が一、第3着色領域
または第4着色領域に対応する表示画素内にラビング処理の際に発生した塵埃が残存し、
その塵埃に起因してその表示画素内で液晶の配向不良が生じたとしても、その液晶の配向
不良領域においての表示を目立たなくすることができる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた
前記表示画素の各々は前記列方向に配置され、前記溝は前記列方向に延在する形状に形成
されており、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた前記複数の表示画素の任
意の1つの前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間は、前記第3着色領
域または前記第4着色領域を備えた前記表示画素の任意の1つと、前記列方向に隣接する
前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた前記表示画素の他の1つと、各々の前
記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間とは通じている。
この態様では、第3着色領域または第4着色領域を備えた表示画素の各々は列方向に配
置されている。そして、その溝は列方向に延在する形状に形成されている。また、第3着
色領域または第4着色領域を備えた複数の表示画素の任意の1つの表示画素と列方向に隣
接する第3着色領域または第4着色領域を備えた表示画素の他の1つの表示画素内の反射
領域に設けられた溝内の空間と通じている。これにより、ラビング処理の際に発生した塵
埃が、第3着色領域または第4着色領域を備えた複数の表示画素の任意の1つの表示画素
内に落ち込んだ場合でも、その塵埃は、第3着色領域または第4着色領域を備えた表示画
素内の反射領域に設けられた溝を通じて、それに列方向に隣接する他の1つ表示画素内の
反射領域に設けられた溝側へと掃き出すことができる。
上記の液晶装置の一つの態様では、前記溝は、前記列方向と平行な方向に延在する形状
又は前記列方向に対して斜め方向に延在する形状に形成されている。
この態様では、溝部は、列方向と平行な方向に延在する形状又は列方向に対して斜め方
向に延在しているため、ラビング処理の際に発生する塵埃を、有効表示領域の外側の領域
(非表示領域)へと掃き出し易くすることができる。
前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた複数の前記表示画素の任意の1つの
前記表示画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と平行な方向に延在する形状に形成
され、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた任意の1つの前記表示画素と、
前記列方向に隣接する前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた他の1つの前記
表示画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と交差する方向に且つ斜め方向に形成さ
れ、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた任意の1つの前記表示画素内の前
記溝の空間と、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた他の1つの前記表示画
素内の前記溝の空間とは通じている。
この態様では、第3着色領域または第4着色領域を備えた複数の表示画素の任意の1つ
の表示画素内の溝は、ラビング処理の方向と平行な方向に延在する形状に形成されている
。そして、該表示画素と列方向に隣接する他の1つの表示画素内の溝は、ラビング処理の
方向と交差する方向に且つ斜め方向に形成され、第3着色領域または第4着色領域を備え
た複数の表示画素の任意の1つの表示画素内の溝と、列方向に隣接する他の1つの表示画
素内の溝の空間とは通じている。これにより、少なくともラビング処理の方向と平行な方
向に形成された溝を有するので、より一層、そのラビング処理の際に発生する塵埃を、有
効表示領域の外側の領域(非表示領域)へと掃き出し易くすることができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた複
数の前記表示画素の任意の1つの前記表示画素内の前記溝と、前記第3着色領域または前
記第4着色領域を備えた他の1つの前記表示画素内の前記溝とを結ぶ形状は、平面的に見
たときに折れ曲がる形状に形成されている。
この態様では、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた複数の前記表示画素
の任意の1つの前記表示画素内の前記溝と、前記第3着色領域または前記第4着色領域を
備えた他の1つの前記表示画素内の前記溝とを結ぶ形状が、平面的に見たときに折れ曲が
る形状に形成されているため、より一層、そのラビング処理の際に発生する塵埃を、有効
表示領域の外側の領域(非表示領域)へと掃き出し易くすることができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の基板
は、前記第1着色領域、前記第2着色領域、前記第3着色領域及び前記第4着色領域を備
えた前記表示画素の各々に対応する位置に、前記第1着色領域、前記第2着色領域、前記
第3着色領域及び前記第4着色領域に対応する着色層を夫々有するカラーフィルタ基板で
あり、前記反射領域に位置する前記第3着色領域または前記第4着色領域の前記着色層に
は該着色層が設けられていない領域が設けられていると共に、前記段差形成膜は少なくと
も前記反射領域に位置する前記着色層の上側及び前記着色層が設けられていない領域に形
成されてなり、前記着色層が設けられていない領域に対応する前記段差形成膜には前記溝
が設けられている。
この態様では、第1基板及び第2基板のいずれか一方の基板は、第1着色領域、第2着
色領域、第3着色領域及び第4着色領域を備えた表示画素の各々に対応する位置に、第1
着色領域、第2着色領域、第3着色領域及び第4着色領域に対応する着色層を夫々有する
カラーフィルタ基板となっている。そして、反射領域に位置する第3着色領域または第4
着色領域の着色層には該着色層が設けられていない領域(非着色領域)が設けられている
。このため、反射領域に対応する第3着色領域または第4着色領域の着色層の光学濃度は
、透過領域に対応する第3着色領域または第4着色領域の着色層の光学濃度より薄く設定
されている。また、段差形成膜は、少なくとも反射領域に位置する着色層の上側及び第3
着色領域または第4着色領域の着色層が設けられていない領域(非着色領域)に形成され
てなり、その領域(非着色領域)に対応する段差形成膜には溝が設けられている。
ここで、かかる領域(非着色領域)は、反射領域における第3着色領域または第4着色
領域の着色層に対応する表示画素の輝度を高める役割を有する。したがって、万が一、そ
の溝付近の形状に起因して、その溝付近で液晶の配向乱れが生じたとしても、その領域(
非着色領域)における明るさの向上により、その液晶の配向乱れの領域での表示を目立た
なくすることができる。よって、表示品位が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有す
る遮光膜が形成され、前記溝は前記列方向に直線状に延び、当該溝の一部は前記列方向に
延在する前記遮光膜と重なり合っている。
この態様では、表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有する遮光膜が形成されて
いる。そして、その溝は列方向に直線状に延びており、当該溝の一部は列方向に延在する
遮光膜と重なり合っている。これにより、液晶の駆動時、万が一、その溝の形状に起因し
て当該溝付近で表示品位が低下したとしても、その部分は遮光膜によって覆い隠されるの
で、表示品質が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記ラビング方向と逆側に位置する前記溝の一端側は
、前記溝の幅より大きく形成された開放端とすることができる。
これにより、ラビング処理の際に有効表示領域内で発生した塵埃が透過領域内に落ち込
んだ場合でも、その塵埃をより一層、有効表示領域の外側の領域(非表示領域)へと掃き
出し易くすることができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記一方の基板に対して他方の基板は、互いに交差す
る方向に延在するソース線及びゲート線と、前記ソース線及び前記ゲート線に接続された
スイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続され前記着色層に対応する位置に設け
られた画素電極とを有する素子基板であり、前記反射領域に対応する前記画素電極と重な
る位置には、前記液晶層の厚さを調整する他の段差形成膜が設けられていると共に、前記
透過領域に対応する前記画素電極と重なる位置には前記他の段差形成膜が設けられていな
く、前記他の段差形成膜には前記溝に対応する位置に前記溝と同一の形状を有する他の溝
が形成されている。
この態様では、第1基板及び第2基板のいずれか一方の基板に対して他方の基板は、互
いに交差する方向に延在するソース線及びゲート線と、ソース線及びゲート線に接続され
たTFT素子などのスイッチング素子と、そのスイッチング素子に接続され着色領域に対
応する位置に設けられた画素電極とを有する素子基板となっている。そして、反射領域に
対応する画素電極と重なる位置には、液晶層の厚さを調整する他の段差形成膜が設けられ
ていると共に、透過領域に対応する画素電極と重なる位置には他の段差形成膜が設けられ
ていない。このため、反射領域に対して透過領域は窪んだ領域となっている。また、他の
段差形成膜には、上記の溝に対応する位置に当該溝と同一の形状を有する他の溝が形成さ
れている。
これにより、ラビング処理の際に有効表示領域内に発生した多量の微細な塵埃が、上記
の方向へのラビング処理用の布の移動に伴って、段差形成膜の存在しない窪んだ透過領域
に落ち込んだ場合でも、その塵埃は、素子基板に設けられた他の溝を通じて、最終的に有
効表示領域の外側の領域へと掃き出される。これにより、有効表示領域内においてラビン
グ処理の際に発生した多量の塵埃が当該有効表示領域内から完全に除去され、その塵埃に
起因して液晶の配向乱れが生じるのを防止でき、表示品位が低下するのを防止できる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記表示画素は、当該表示画素内において、中央位置
に設けられた前記透過領域と、前記透過領域の上側の位置及び下側の位置に各々設けられ
た前記反射領域とを夫々有して構成されている。
この態様では、表示画素は、表示画素内において中央位置に設けられた透過領域と、透
過領域の上側の位置及び下側の位置に各々設けられた反射領域とを夫々有して構成されて
いるので、透過型表示と反射型表示とで適切な表示特性を得ることができる。
上記の液晶装置の他の態様では、前記液晶装置を透過した光の波長のピークが、415
−500nmにある前記第1着色領域と、600nm以上にある前記第2着色領域と、4
85−535nmにある前記第3着色領域と、500−590nmにある前記第4着色領
域とを備えている。
これにより、液晶の配向不良領域においての表示不良を目立たなくすることができる。
本発明の他の観点では、上記の液晶装置を表示部として備える電子機器を構成すること
ができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。尚、以下
の各種実施形態は、本発明を液晶装置に適用したものである。
本発明は、マルチギャップ構造を有する半透過反射型の液晶装置において、例えばC(
シアン)の色に対応する各サブ画素内の各反射領域に設けられた段差形成膜の一部に所定
方向に延在するように溝を設け、その溝を当該各サブ画素内の各透過領域に連通させ若し
くは繋げると共に、さらに、相隣接する当該各サブ画素内の各溝を連通させ若しくは繋げ
る。これにより、この液晶装置の製造過程において、ラビング処理の際にラビング処理用
の布の移動に伴って有効表示領域V内に発生する塵埃(残渣)を非表示領域たる額縁領域
へ掃き出し、表示品位が低下するのを防止する。
[第1実施形態]
第1実施形態は、本発明を、波長に応じて色相が変化する可視光領域のうち、赤系の色
相の第1着色領域、青系の色相の第2着色領域、青から黄までの色相の中で選択された2
種の色相の内の一方の色相である第3着色領域、青から黄までの色相の中で選択された2
種の色相の内の他方の色相である第4着色領域の4色を有する半透過反射型の液晶装置に
適用する。
(液晶装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る液晶装置100の平面構成等につ
いて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液晶装置100の概略構成を模式的に示す平面図
である。図1では、紙面手前側(観察側)にカラーフィルタ基板92が、また、紙面奥側
に素子基板91が夫々配置されている。なお、図1では、紙面縦方向(列方向)をY方向
と、また、紙面横方向(行方向)をX方向と規定する。また、図1において、赤系の色相
の第1着色領域としてのR(以降、R、赤またはR(赤)と表記する)、青系の色相の第
2着色領域としてのB(以降、B、青またはB(青)と表記する)、青から黄までの色相
の中で選択された2種の色相の内の一方の色相である第3着色領域としてのC(以降、C
、シアンまたはC(シアン)と表記する)及び青から黄までの色相の中で選択された2種
の色相の内の他方の色相である第4着色領域としてのG(以降、G、緑またはG(緑)と
表記する)の各色に対応する領域は1つのサブ画素領域SGを示していると共に、R、G
、B、Cに対応する、1行4列の画素配列は、1つの画素領域AGを示している。なお、
以下では、1つのサブ画素領域SG内に存在する1つの表示領域を「サブ画素」と称し、
また、1つの画素領域AG内に存在する複数の表示領域を「1画素」と称する。
したがって、1つの画素領域AGは、R、G、B、Cの4色の着色領域で1画素が構成
されている。4色の着色領域は、波長に応じて色相が変化する可視光領域(380−78
0nm)のうち、赤系の色相の第1着色領域と、青系の色相の第2着色領域、青から黄ま
での色相の中で選択された2種の色相の第3着色領域、第4着色領域を含む。ここで系と
用いているが、例えば青系であれば純粋の青の色相に限定されるものでなく、青紫や青緑
等を含むものである。赤系の色相であれば、赤に限定されるものでなく橙を含む。また、
これら着色領域は単一の着色層で構成されても良いし、複数の異なる色相の着色層を重ね
て構成されても良い。また、これら着色領域は色相で述べているが、当該色相は、彩度、
明度を適宜変更し、色を設定し得るものである。
具体的な色相の範囲は、赤系の色相の第1着色領域は、橙から赤である。青系の色相の
第2着色領域は、青紫から青緑であり、より好ましくは藍から青である。青から黄までの
色相で選択される一方の第3着色領域は、青から緑であり、より好ましくは青緑から緑で
ある。青から黄までの色相で選択される他方の第4着色領域は、緑から橙であり、より好
ましくは緑から黄である。もしくは緑から黄緑である。
ここで、各着色領域は、同じ色相を用いることはない。例えば、青から黄までの色相で
選択される2つの着色領域で緑系の色相を用いる場合は、他方は一方の緑に対して青系も
しくは黄緑系の色相を用いる。これにより、従来のR、G、Bの着色領域よりも広範囲の
色再現性を実現することができる。
広範囲の色再現性を色相で述べたが、以下に、本発明の液晶装置の各着色領域を透過し
た光の波長で表現する。赤系の第1着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが6
00nm以上にある着色領域で、好ましくは、605nm以上にある着色領域である。青
系の第2着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが415−500nmにある着
色領域で、好ましくは、435−485nmにある着色領域である。青から黄までの色相
で選択される一方の第3着色領域は、該領域を透過した光の波長のピークが485−53
5nmにある着色領域で、好ましくは、495−520nmにある着色領域である。青か
ら黄までの色相で選択される他方の第4着色領域は、該領域を透過した光の波長のピーク
が500−590nmにある着色領域、好ましくは510−585nmにある着色領域、
もしくは530−565nmにある着色領域である。
次に、x、y色度図で表現する。赤系の第1着色領域は、0.643≦x、y≦0.333にある
着色領域であり、好ましくは、0.643≦x≦0.690、0.299≦y≦0.333にある着色領域であ
る。青系の第2着色領域は、x≦0.151、y≦0.056にある着色領域であり、好ましくは、
0.134≦x≦0.151、0.034≦y≦0.056にある着色領域である。青から黄までの色相で選択
される一方の第3着色領域は、x≦0.164、0.453≦yにある着色領域であり、好ましくは
、0.098≦x≦0.164、0.453≦y≦0.759にある着色領域である。青から黄までの色相で選
択される他方の第4着色領域は、0.257≦x、0.606≦yにある着色領域であり、好ましく
は、0.257≦x≦0.357、0.606≦y≦0.670にある着色領域である。
これら4色の着色領域は、サブ画素に透過領域と反射領域を備えた場合、透過領域及び
反射領域も上述した範囲で適用することができるものである。
上記4色の着色領域(第1着色領域、第2着色領域、第3着色領域、第4着色領域)の
構成の例として、色相が、赤、青、緑、シアン(青緑)の着色領域、色相が、赤、青、緑
、黄の着色領域、色相が、赤、青、深緑、黄の着色領域、色相が、赤、青、エメラルド、
黄の着色領域、色相が、赤、青、深緑、黄緑の着色領域、色相が、赤、青緑、深緑、黄緑
の着色領域で構成されたものがあげられる。
液晶装置100は、素子基板91と、その素子基板91に対向して配置されるカラーフ
ィルタ基板92とが枠状のシール材5を介して貼り合わされ、そのシール材5の内側に、
例えば、TN(Twisted Nematic)型の液晶が封入されて液晶層4が形成されてなる。
ここに、液晶装置100は、R、G、B、Cの4色を用いて構成されるカラー表示用の
液晶装置であると共に、スイッチング素子としてa−Si型のTFT(Thin Film Transi
stor)素子を用いたアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置である。また、液晶装置1
00は、半透過反射型の液晶装置である。
まず、素子基板91の平面構成について説明する。素子基板91の内面上には、主とし
て、複数のソース線32、複数のゲート線33、複数のa−Si型のTFT素子21、複
数の画素電極10、ドライバIC40、外部接続用配線35及びFPC(Flexible Print
ed Circuit)41などが形成若しくは実装されている。
図1に示すように、素子基板91は、カラーフィルタ基板92の一辺側から外側へ張り
出してなる張り出し領域36を有しており、その張り出し領域36上には、ドライバIC
40が実装されている。ドライバIC40の入力側の端子(図示略)は、複数の外部接続
用配線35の一端側と電気的に接続されていると共に、複数の外部接続用配線35の他端
側はFPCと電気的に接続されている。各ソース線32は、Y方向に延在するように且つ
X方向に適宜の間隔をおいて形成されており、各ソース線32の一端側は、ドライバIC
40の出力側の端子(図示略)に電気的に接続されている。
各ゲート線33は、Y方向に延在するように形成された第1配線33aと、その第1配
線33aの終端部からX方向に且つ後述する有効表示領域V内に延在するように形成され
た第2配線33Bとを備えている。各ゲート線33の第2配線33Bは、各ソース線32
と交差する方向、即ちX方向に延在するように且つY方向に適宜の間隔をおいて形成され
ており、各ゲート線33の第1配線33aの一端側は、ドライバIC40の出力側の端子
(図示略)に電気的に接続されている。各ソース線32と各ゲート線33の第2配線33
Bの交差位置付近にはTFT素子21が対応して設けられており、各TFT素子21は各
ソース線32、各ゲート線33及び各画素電極10等に電気的に接続されている。各TF
T素子21及び各画素電極10は、各サブ画素領域SGに対応する位置に設けられている
。各画素電極10は、例えばITO(Indium Tin Oxide)又はIZO(Indium Zinc Oxid
e)などの透明導電材料により形成されている。
1つの画素領域AGがX方向及びY方向に複数個、マトリクス状に並べられた領域が有
効表示領域V(2点鎖線により囲まれる領域)である。この有効表示領域Vに、文字、数
字、図形等の画像が表示される。また、液晶装置100において、有効表示領域Vの外側
の領域は表示に寄与しない非表示領域(以下、「額縁領域」とも呼ぶ)38となっている
。また、各ソース線32、各ゲート線33、各TFT素子21、及び各画素電極10等の
内面上には、配向膜17(図3を参照)が形成されている。
次に、カラーフィルタ基板92の主な平面構成について説明する。カラーフィルタ基板
92は、遮光層(一般に「ブラックマトリクス」と呼ばれ、以下では、単に「BM」と略
記する)、R、G、B、Cの4色の着色層6R、6G、6B、6C及び共通電極8などを
有する。なお、以下の説明において、色を問わずに着色層を指す場合は単に「着色層6」
と記し、色を区別して着色層を指す場合は「着色層6R」などと記す。BMは、各サブ画
素領域SGを区画する位置に形成されている。共通電極8は、画素電極と同様にITOや
IZOなどの透明導電材料からなり、カラーフィルタ基板92の略一面に亘って形成され
ている。共通電極8は、シール材5の隅の領域E1において配線15の一端側と電気的に
接続されていると共に、当該配線15の他端側は、ドライバIC40のCOMに対応する
出力端子(接地用端子)と電気的に接続されている。
以上の構成を有する液晶装置100では、電子機器等と接続されたFPC41側からの
信号及び電力等に基づき、ドライバIC40によって、G1、G2、・・・、Gm−1、
Gm(mは自然数)の順にゲート線33が順次排他的に1本ずつ選択されるとともに、選
択されたゲート線33には、選択電圧のゲート信号が供給される一方、他の非選択のゲー
ト線33には、非選択電圧のゲート信号が供給される。そして、ドライバIC40は、選
択されたゲート線33に対応する位置にある画素電極10に対し、表示内容に応じたソー
ス信号を、それぞれ対応するS1、S2、・・・、Sn−1、Sn(nは自然数)のソー
ス線32及びTFT素子21を介して供給する。その結果、液晶層4の表示状態が、非表
示状態または中間表示状態に切り替えられ、液晶層4内の液晶分子の配向状態が制御され
ることとなる。
次に、図2におけるカラーフィルタ基板92の詳細な平面構成を説明するのに先立って
、Y方向に相隣接するC(シアン)の着色層6を通る位置で切断した約2画素分に対応す
る液晶装置100の断面構成について説明する。図3は、図2における約2画素分に対応
する切断線A−A´に沿った断面図であり、特に、Y方向に相隣接するC(シアン)の着
色層6を通る位置で切断した断面図である。
まず、約2画素分に対応する素子基板91の断面構成について説明する。
下側基板1の内面上であって、サブ画素領域SGの隅の位置には、ゲート線33の第2
配線33Bと接続されたゲート電極33Cが形成されている。ゲート電極33Cの内面上
には、モリブデンなどからなる導電層52が形成されている。下側基板1及び導電層52
の内面上には、絶縁性を有するゲート絶縁膜50が形成されている。ゲート絶縁膜50の
内面上であって、ゲート電極33Cと重なる位置には、α−Si層55が設けられている
。ゲート絶縁膜50の内面上であって、α−Si層55の左端付近にはソース線32と接
続されたソース電極32aが設けられていると共に、α−Si層55の右端付近にはドレ
イン電極54が設けられている。ソース電極32a及びドレイン電極54は、α−Si層
55と部分的に重なっている。ゲート絶縁膜50、ソース電極32a、ドレイン電極54
及びα−Si層55の内面上には、絶縁性を有するパシベーション層(反応防止層)51
が形成されている。パシベーション層51は、TFT素子21の要素であるドレイン電極
54の一端側に対応する位置に開口51aを有する。かかる積層構造によりTFT素子2
1が構成されている。なお、本発明では、TFT素子21は、上記の構成に限定されるも
のではない。
また、少なくとも、反射領域ERに対応するパシベーション層51の内面上、及び、T
FT素子21に対応するパシベーション層51の内面上には、それぞれ、後述する段差形
成膜62と共に液晶層4の厚さ(セルギャップ)を調整する機能を有し、感光性のアクリ
ル樹脂等の透明性を有する樹脂材料よりなる段差形成膜61(セル厚調整膜)が設けられ
ている。反射領域ERに対応する段差形成膜61の内面上には、複数の凹凸が形成されて
いる。段差形成膜61は、各TFT素子21の要素であるドレイン電極54の一端側に対
応する位置にコンタクトホール61aを有する。反射領域ERに対応する段差形成膜61
上には、アルミニウム、アルミニウム合金、銀合金等の反射性を有する材料よりなる反射
膜5が形成されている。この反射膜5は、複数の凹凸を有する段差形成膜61上に形成さ
れているため、その複数の凹凸を反映した形状に形成されている。これにより、液晶装置
100内へ入射した光を適度に散乱させることができる。また、各反射膜5は、段差形成
膜61の各コンタクトホール61aに対応する位置に開口5aを有する。少なくとも、反
射領域ERに対応する反射膜5の内面上、及び、透過領域Etに対応するパシベーション
層51の内面上には、サブ画素領域SGと略同一の大きさを有する画素電極10が形成さ
れている。また、画素電極10の一部は、パシベーション層51の開口51a内まで形成
されており、ドレイン電極54の一端側と電気的に接続されている。このため、画素電極
10は、TFT素子21と電気的に接続されている。画素電極10等の内面上には、ポリ
イミド膜等により形成され、所定の方向にラビング処理が施された配向膜17が形成され
ている。
また、下側基板1の外面上には偏光板11が配置されていると共に、偏光板11の外面
上には、位相差板13が配置されている。位相差板13の外面上には、照明装置としての
バックライト15が配置されている。バックライト15は、例えば、LED(Light Emit
ting Diode)等といった点状光源や、冷陰極蛍光管等といった線状光源と導光板を組み合
わせたものなどが好適である。
また、バックライトとして、R、G、Bの光源としてLED、蛍光管、有機EL(Elec
tro Luminescence)を用いても良い。または白色光源を用いていも良い。なお、白色光源
は青の発光体とYAG蛍光体により生成される白色光源でもよい。
バックライトのRGB光源としては、以下のものが好ましい。Bは発光する光の波長の
ピークが435nm−485nmにあるもの、Gは発光する光の波長のピークが520n
m−545nmにあるもの、Rは発光する光の波長のピークが610nm−650nmに
あるものであり、RGB光源の波長によって、上記カラーフィルタを適切に選定すればよ
り広範囲の色再現性を得ることができる。また、波長が例えば、450nmと565nm
にピークがくるような、複数のピークを持つ光源を用いていも良い。以上のようにして、
素子基板91が構成されている。
次に、上記の約2画素分に対応するカラーフィルタ基板92の断面構成について説明す
る。
上側基板2の内面上であって、1つのサブ画素領域SG内には、C(シアン)に対応す
る着色層6Cが、また、当該1つのサブ画素領域SGと右側に隣接する、他の1つのサブ
画素領域SG内には、同じくC(シアン)に対応する着色層6Cが夫々形成されている。
各着色層6Cの各々を区画する位置にはBMが形成されている。有効表示領域V内であ
って、且つ少なくとも反射領域ERに対応する各着色層6C及びBM等の内面上には、段
差形成膜62が形成されている。ここで、額縁領域38に対応する位置には段差形成膜6
2は形成されていない。段差形成膜62及び透過領域Etに対応する各着色層6Cの各内
面上には、ITOやIZO等からなる共通電極8が形成されている。共通電極8の内面上
において、段差形成膜62及びBMと重なる位置には液晶層4の厚さを規定するフォトス
ペーサが設けられるが、図3ではその図示を省略している。共通電極8等の内面上には、
図2の矢印Y1方向にラビング処理が施された配向膜20が形成されている。また、上側
基板2の外面上には、偏光板12が配置されていると共に、偏光板12の外面上には位相
差板14が配置されている。以上のようにして、カラーフィルタ基板92が構成されてい
る。
以上の構成を有する素子基板91とカラーフィルタ基板92の間には液晶が封入され、
液晶層4が形成されており、かかる液晶層4の厚さは、上記の位置に設けられたフォトス
ペーサ22によって、反射領域ERに対応する液晶層4の厚さがd1に、また、透過領域
Etに対応する液晶層4の厚さがd2(>d1)に夫々設定され、いわゆるマルチギャッ
プ構造をなす。好適な例では、反射領域ERに対応する液晶層4の厚さd1を約2μmに
、また、透過領域Etに対応する液晶層4の厚さd2を約4μmに夫々設定されているの
が好ましい。これにより、この液晶装置100は、透過型表示と反射型表示とで適切な表
示特性を得ることができる。
さて、かかる構成を有する液晶装置において、透過型表示がなされる場合、バックライ
ト15から出射した照明光は、図3に示す経路Tに沿って進行し、主として、画素電極1
0、共通電極8及び着色層6等を夫々通過して観察者に至る。このため、その照明光は、
着色層6を夫々透過することにより所定の色相及び明るさを呈する。こうして、所望のカ
ラー表示画像が観察者により視認される。一方、反射型表示がなされる場合、液晶装置1
00内に入射した外光は、図3に示す経路Rに沿って進行する。つまり、液晶装置100
内に入射した外光は、反射膜5によって反射され観察者に至る。この場合、その外光は、
各着色層6が形成されている領域を夫々通過して、その各着色層6の下方に位置する反射
膜5により反射され、再度、各着色層6を夫々通過することによって所定の色相及び明る
さを呈する。こうして、所望のカラー表示画像が観察者により視認される。
特に、この液晶装置100では、R、G、C、Bの4色を用いて構成されているので、
人間の視感度が高いGの色の光の輝度の低下が抑制され、また、いわゆるCIE色度図に
おいて、R、G、Bの3色にて構成される液晶装置と比較して、色再現範囲(色度域)が
大きくなっている。
(カラーフィルタ基板の構成)
次に、図2及び図4を参照して、第1実施形態に係るカラーフィルタ基板92の詳細な
構成について説明する。図2は、カラーフィルタ基板92における2画素分に対応するレ
イアウトを示す部分平面図である。なお、図2では、カラーフィルタ基板92の各要素と
、素子基板91の各要素との相対的な位置関係を理解し易くするため、素子基板91側に
設けられる画素電極10、TFT素子21、ソース線32及びゲート線33の第2配線3
3Bも示す。
上側基板2は、ガラスや石英等の絶縁性を有する材料にて形成されている。上側基板2
の内面上には、サブ画素領域SG毎に、R、G、B、Cの4色のいずれかからなる着色層
6がRGCBRGCB・・・の配列順序でX方向にストライプ状に設けられている。ここ
で、1つのサブ画素領域SGに着目した場合、当該1つのサブ画素領域SGは、その領域
内において、中央に位置する透過型表示が行われる透過領域Etと、当該透過領域Etの
上下方向に設けられた反射型表示が行われる反射領域ERを有して構成される。各着色層
6R、6G、6C及び6Bは、対応する各画素電極10と対向している。また、上側基板
2の内面上であって、各着色層6を区画する位置には、隣接するサブ画素領域SGを隔て
、一方のサブ画素領域SGから他方のサブ画素領域SGへの光の混入を防止するためBM
が形成されている。また、素子基板91側において、各着色層6の左下隅に対応する位置
には、TFT素子21が設けられている。また、素子基板91側において、X方向に相隣
接する着色層6の間にはソース線32が設けられていると共に、Y方向に相隣接する着色
層6の間にはゲート線33の第2配線33Bが設けられている。
着色層6及びBM等の内面上であって、反射領域ERに対応する位置には、感光性を有
するアクリル樹脂等の透明材料からなる段差形成膜62が形成されている(二点鎖線にて
囲まれる領域に相当)。反射領域ERの液晶層4の厚さd1と透過領域Etの液晶層4の
厚さd2とを上記した好適な例の各値に夫々設定する場合には、段差形成膜62の厚さは
、約1.7μmに設定されているのが好ましい。この段差形成膜62は、上記した反射領
域ERの液晶層4の厚さd1と透過領域Etの液晶層4の厚さd2を所定の関係に規定す
るセル厚調整層として機能する。また、透過領域Etに対応する位置には段差形成膜62
は形成されておらず、反射領域ERに対して透過領域Etは窪んだ領域となっている。ま
た、各着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに対応する段差形成膜62の一部
には、後述する断面形状を有し、ラビング方向Y1と直交しないY方向に延在する溝62
aが設けられている。ここで、1つの着色層6Cに対応するサブ画素に着目した場合、反
射領域ERに設けられた各溝62a内の空間は、透過領域Etの空間と通じている又は繋
がっている。また、Y方向に相隣接する着色層6Cに対応する2つのサブ画素に着目した
場合、1つの着色層6Cの反射領域ERに設けられた溝62a内の空間は、他の1つの着
色層6Cの反射領域ERに設けられた溝62a内の空間に通じている又は繋がっている。
そして、図1を参照して推測できるように、Y方向に隣接する各着色層6Cに対応する
m個分(m:自然数)のサブ画素に着目した場合、各着色層6Cの反射領域ERに設けら
れた溝62a内の空間及び透過領域Etの空間は互いに通じている又は繋がっている。こ
のため、この液晶装置100では、有効表示領域Vの上端Va及び下端VBの各近傍位置
にある各着色層6Cの反射領域ERに設けられた溝62a内の空間は、段差形成膜62の
存在しない非表示領域たる額縁領域38に対応する空間と通じている又は繋がっている。
図2に戻り、反射領域ERに対応する段差形成膜62及び透過領域Etに対応する着色
層6の各内面上には、ITOやIZO等からなる共通電極8が形成されている。反射領域
ERにおける共通電極8上の所定位置には、フォトスペーサが設けられているが、図2及
び図3ではその図示を省略している。共通電極8等の内面上には、ポリイミド膜等よりな
る配向膜20が形成されており、その配向膜20の表面上には矢印Y1方向にラビング処
理が施されている。本発明においてラビング方向Y1に特に限定はないが、好適な例では
、ラビング方向Y1は、X方向を基準として反時計回りに、例えば約45度又は約60度
に設定されているのが好ましい。なお、本発明において、ラビング処理の方法は、例えば
上記した従来例の方法を用いることが可能である。但し、これに限らず、本発明では周知
の各種の方法を採用することもできる。
次に、図4を参照して、R、G、C、Bの各色の反射領域ERを通る位置で切断したカ
ラーフィルタ基板92の断面構成について説明する。図4(a)は、図2における切断線
B−B´に沿った部分断面図である。
上側基板2上には、画素領域AG毎に、RGCBの配列順序で着色層6がX方向にスト
ライプ状に配置されている。上側基板2上であって各着色層6の間にはBMが形成されて
いる。各着色層6及びBMの上には、段差形成膜62が形成されている。特に、このカラ
ーフィルタ基板92において、着色層6Cと重なる位置に対応する段差形成膜62の一部
は完全に除去されており、その部分にはU字若しくはV字状の溝62aが設けられている
。段差形成膜62等の上には共通電極8が形成されている。このため、段差形成膜62に
設けられた溝62aに対応する位置に存在する共通電極8は着色層6Cと接している。な
お、本発明では、図4(B)に示すように、着色層6Cと重なる位置に対応する段差形成
膜62の溝62aが形成されるべき領域は完全に除去されていなくてもよい。この構成に
より、当該溝62aに位置する段差形成膜62の厚さは、その溝62a以外の位置に対応
する当該段差形成膜62の厚さより小さく設定される。これは、この液晶装置の製造過程
において、段差形成膜62の溝62aを形成するべき位置に、半透明膜からなるマスクを
配置して露光(ハーフートーン露光)等のフォトリソグラフィー技術を用いることにより
形成することができる。また、この場合、段差形成膜62に設けられた溝62aに対応す
る位置に存在する共通電極8は、段差形成膜62と接する構成となる。また、共通電極8
上には、図2の矢印Y1方向にラビング処理が施された配向膜20が形成されている。
次に、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る液晶装置100の作用効
果について説明する。
この液晶装置100の製造過程では、図1及び図2に示すように、カラーフィルタ基板
92側に設けられた配向膜20の表面上を矢印Y1方向にラビング処理を施す。ラビング
処理は、例えば、ラビング処理用の布をロールに巻きつけて、それを高速で回転させつつ
矢印Y1方向に移動させながら配向膜の表面を擦ることにより行われる。
ここで、一般的なマルチギャップ構造を有する液晶装置(比較例)では、反射領域ER
に対応する位置に段差形成膜が形成されているが、透過領域Etに対応する位置には段差
形成膜は形成されておらず、透過領域Etは反射領域Etに対して窪んだ領域となってい
る。例えば、比較例において、透過領域Etに対応する液晶層4の厚さd2を約4μmに
、また、反射領域ERに対応する液晶層4の厚さd1をその半分の約2μmに夫々設定す
るために、段差形成膜62の厚さを約1.7〜2μmに設定したと仮定すると、透過領域
Etは、反射領域ERの段差形成膜62上から下側に約1.7〜2μm程度窪んだ領域と
なる。したがって、かかるラビング処理方法を比較例に採用した場合、そのラビング処理
によって有効表示領域V内に多量の微細な塵埃(残渣)が発生したときに、その塵埃が段
差形成膜の存在しない窪んだ透過領域Etに溜まってしまう。これにより、比較例では、
その微細な塵埃が配向膜20の表面上に付着したままの状態となって液晶の配向を乱し、
これにより表示品位を著しく低下させてしまうという問題がある。
この点、この液晶装置100では、Y方向に列をなす、C(シアン)の各着色層6Cに
対応する各サブ画素内において、反射領域ERに設けられた段差形成膜62に対して、図
2のY方向に延在するように溝62aが形成されており、さらに、その各溝62a内の空
間が、各透過領域Etの空間に通じている又は繋がっていると共に、相隣接する各サブ画
素内に設けられた各溝62a内の空間に通じている又は繋がっている。また、この液晶装
置100では、有効表示領域V内にのみ段差形成膜62を有する一方、非表示領域たる額
縁領域38には段差形成膜62を有しない構成となっている。このため、Y方向に列をな
す着色層6Cに対応する各サブ画素の反射領域ERに設けられた各溝62a内の空間は、
段差形成膜62の設けられていない額縁領域38の空間に通じている又は繋がっている。
そのため、ラビング処理の際に有効表示領域V内に発生した多量の微細な塵埃が、矢印
Y1方向へのラビング処理用の布の移動に伴って、段差形成膜62の存在しない窪んだ透
過領域Etに落ち込んだ場合でも、その塵埃は、任意の1つのサブ画素内において、図中
の矢印Y方向に示すように、反射領域ERに設けられた溝62a→透過領域Et→当該透
過領域Etの上側に位置する反射領域ERに設けられた溝62aという経路を辿って掃き
出され、その掃き出された塵埃は、さらに、当該1つのサブ画素とY方向に且つ上側に隣
接する他のサブ画素内において、上記同様の経路を辿って掃き出され、最終的に非表示領
域としての額縁領域38に掃き出される。つまり、C(シアン)の各着色層6Cに対応す
る各サブ画素内の反射領域ERに設けられた溝62aは、ラビング処理の際に有効表示領
域V内に発生する塵埃を掃き出す際の案内路として機能する。これにより、有効表示領域
V内においてラビング処理の際に発生した多量の塵埃が当該有効表示領域V内から完全に
除去され、その塵埃に起因して液晶の配向乱れが生じるのを防止でき、表示品位が低下す
るのを防止できる。
また、第1実施形態では、反射領域ERの段差形成膜62の一部分に設ける溝62aを
、シアンの着色層6Cに対応するサブ画素に設定している。ここで、R(赤)、G(緑)
、B(青)、C(シアン)の4色のうち、C(シアン)は色再現範囲を向上させる必要が
ある場合に補助的に用いられ、且つ、C(シアン)は、R(赤)、G(緑)及びB(青)
と比較して輝度が一番低く、人間の視覚に対して最も影響を与え難い。このため、C(シ
アン)に対応するサブ画素内の反射領域ERに上記の溝62aを設定する方が、R、G、
Bの原色系に対応するサブ画素内の反射領域ERに上記の溝62aを設定するよりも、表
示品質を向上する上で好ましい。また、万が一、着色層6Cに対応するサブ画素内にラビ
ング処理の際に発生した塵埃が残存し、その塵埃に起因してそのサブ画素内で液晶の配向
不良が生じたとしても、上記の理由により、その液晶の配向不良領域においての表示を目
立たなくすることができる。
[第2実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、図2に対応
する部分平面図であり、特に、第2実施形態に係る2画素分に対応するカラーフィルタ基
板の平面的なレイアウトを示す部分平面図である。なお、以下では、第1実施形態と同一
の要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第1実施形態と第2実施形態とを比較した場合、その両者の基本的な構成は略共通して
いる。但し、第2実施形態は、C(シアン)の着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領
域ERに設ける溝62aの延在方向が、第1実施形態の溝62aの延在方向と相違してい
る。
具体的には、第2実施形態において、着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ER
に設けられた段差形成膜62の一部分には、第1実施形態と同様の断面形状を有する溝6
2aが形成されている。図5において、上側に位置する着色層6Cに対応する1つのサブ
画素に着目した場合、反射領域ERにおける段差形成膜62の一部分に設けられた溝62
aの延在方向は、ラビング方向Y1と平行に設定されている。そして、反射領域ERの各
溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない透過領域Etの空間に通じている又は
繋がっている。一方、下側に位置する着色層6Cに対応する他のサブ画素に着目した場合
、反射領域ERにおける段差形成膜62の一部分に設けられた溝62aの延在方向は、ラ
ビング方向Y1と交差する方向に且つ斜め方向に設定されている。そして、反射領域ER
の各溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない透過領域Etの空間に通じている
又は繋がっている。さらに、当該他のサブ画素内の反射領域ERに設けられた複数の溝6
2aのうち一つの溝62a内の空間は、上記の当該1つのサブ画素内の反射領域ERに設
けられた複数の溝62aのうち一つの溝62a内の空間と通じている又は繋がっている。
このような構成により、当該1つのサブ画素内の溝62aと、当該他のサブ画素の溝6
2aとを結ぶ形状は、平面的に見たときに折れ曲がる形状に形成されている。以上に述べ
た構造は、図1において、Y方向に列をなす各着色層6Cに対応する各サブ画素の全体に
対して適用されている。したがって、図1において、有効表示領域Vの上端Vaの近傍位
置に配置された着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた溝62a内
の空間は、段差形成膜62の存在しない額縁領域38の空間と通じている又は繋がってい
ると共に、有効表示領域Vの下端VBの近傍位置に配置された着色層6Cに対応するサブ
画素内の反射領域ERに設けられた溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない額
縁領域38の空間と通じている又は繋がっている。
よって、第2実施形態では、上記した第1実施形態と略同様の原理により、ラビング処
理の際に有効表示領域V内で発生する多量の微細な塵埃は、矢印Y1方向へのラビング処
理用の布の移動に伴って、図中の矢印Y2方向に示すように、C(シアン)の着色層6C
に対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた各溝62a及び透過領域Etを通じて
、最終的に非表示領域としての額縁領域38へと蛇行しながら掃き出される。特に、第2
実施形態では、着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた段差形成膜
62の、一部の溝62aの延在方向をラビング方向Y1と平行に形成しているので、より
一層、そのラビング処理の際に発生する塵埃を額縁領域38へと掃き出し易くなっている
なお、本発明では、ラビング処理の際に有効表示領域V内に発生した多量の塵埃を非表
示領域たる額縁領域38へ、より一層掃き出し易くする為に上記の構成を若干変更しても
構わない。即ち、図6に示すように、ラビング方向Y1と逆側に位置する溝62aの一端
側を、その溝62aの幅より大きく形成された開放端62aB(破線領域E3の部分)と
することができる。これにより、より一層、ラビング処理の際に有効表示領域V内で発生
した塵埃を非表示領域たる額縁領域38へ掃き出し易くすることができる。
[第3実施形態]
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、図
2に対応する部分平面図であり、特に、第3実施形態に係る2画素分に対応するカラーフ
ィルタ基板の平面的なレイアウトを示す部分平面図である。図8は、図7における切断線
C−C´に沿った部分断面図であり、特に、反射領域ERに対応する位置に設けられた段
差形成膜62の溝62aを通る位置で切断した部分断面図である。なお、以下では、第1
実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第1実施形態と第3実施形態とを比較した場合、その両者の基本的な構成は略共通して
いる。特に、第3実施形態では、着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設け
られた段差形成膜62の一部分に、ラビング処理の際に有効表示領域V内に発生する塵埃
を掃き出す案内路として機能する溝62aを設ける点では第1実施形態と構成上共通する
ものの、その溝62aの形成位置が第1実施形態と異なっている。
具体的には、図7及び図8に示すように、第3実施形態では、反射領域ERに設けられ
た段差形成膜62の1つの溝62a(ハッチングの部分)は、各着色層6Gと各着色層6
Cとの間に設けられY方向に延在するBMの一部、及び、当該各着色層6Cの左辺6s付
近の一部と重なる位置に設けられていると共に、他の溝62a(ハッチングの部分)は、
各着色層6Cと各着色層6Bとの間に設けられY方向に延在するBMの一部、及び、当該
各着色層6Cの右辺6t付近の一部と重なる位置に設けられている。このため、図8に示
すように、当該1つの溝62aと当該他の溝62aとは、X方向に対応する位置に設けら
れ、それらの溝62aの間に位置する段差形成膜62は凸状に形成されている。また、図
7において、上側に位置する着色層6Cに対応する1つのサブ画素に着目すると、反射領
域ERに設けられた溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない透過領域Etの空
間と通じている又は繋がっている。また、図7において、下側に位置する着色層6Cに対
応する他のサブ画素に着目すると、反射領域ERに設けられた溝62a内の空間は、上記
同様に、段差形成膜62の存在しない透過領域Etの空間と通じている又は繋がっている
。さらに、当該1つのサブ画素及び当該他のサブ画素の2つに着目すると、当該1つのサ
ブ画素内の反射領域ERに設けられた各溝62a内の空間は、当該他のサブ画素内の反射
領域ERに設けられた、対応する各溝62a内の空間と通じている又は繋がっている。以
上に述べた構造は、図1において、Y方向に列をなす各着色層6Cに対応する各サブ画素
の全体に対して適用されている。したがって、図1において、有効表示領域Vの上端Va
の近傍位置に配置された着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた各
溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない額縁領域38の空間と通じている又は
繋がっていると共に、有効表示領域Vの下端VBの近傍位置に配置された着色層6Cに対
応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた各溝62a内の空間は、段差形成膜62の
存在しない額縁領域38の空間と通じている又は繋がっている。
よって、第3実施形態では、上記した第1実施形態と略同様の原理により、ラビング処
理の際に有効表示領域V内で発生した多量の微細な塵埃は、矢印Y1方向へのラビング処
理用の布の移動に伴って、図中の矢印Y方向に示すように、C(シアン)の着色層6Cに
対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられた各溝62a及び透過領域Etを通じて、
最終的に、非表示領域としての額縁領域38へと掃き出される。このため、第3実施形態
は、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、第3実施形態では、着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設けられ
た段差形成膜62の溝62aはテーパ状の形状を有するため、液晶の駆動時、その溝62
a付近において所望の表示品位が得られない虞がある。この点、第3実施形態では、反射
領域ERに対応する段差形成膜62の一部分に設けられる溝62aの少なくとも一部をB
Mと重なる位置に設けるようにしている。これにより、液晶の駆動時、万が一、その溝6
2a付近で表示品位が低下したとしても、その部分はBMによって覆い隠されるので、表
示品質が低下するのを防止できる。
[第4実施形態]
次に、図9を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図9(a)は、図1において、カラーフィルタ基板側の1つの着色層6Cに対応する1
つのサブ画素の平面構成を示す平面図である。一方、図9(B)は、図9(a)における
切断線D−D'に沿った断面図であり、特に、その1つのサブ画素内の反射領域ERに設
けられる段差形成膜62の溝62aを通る位置で切断した断面図である。なお、図9(B
)では、当該着色層6Cに対応する1つのサブ画素に対して、X方向に相隣接する他のサ
ブ画素の構成要素も部分的に示す。また、以下では、第1実施形態と同一の要素について
は同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第4実施形態において、各着色層6Cに対応する1サブ画素の構成は次の通りとなって
いる。なお、第4実施形態に係るカラーフィルタ基板の基本的な構成は第1実施形態と略
共通しているので、その説明は省略する。
1つの着色層6Cは、上側基板2上であって、1サブ画素を規定するサブ画素領域SG
内に配置されている。1サブ画素は、その略中央に位置する透過領域Etと、その透過領
域Etの上下方向に位置する反射領域ERとを備えて構成される。反射領域ERに対応す
る1つの着色層6Cには、その略中央位置に非着色領域6a(破線領域E4に相当する部
分内)が設けられている。このため、各着色層6Cの面積は、各着色層6R、各着色層6
G及び各着色層6Bの各々の面積と比較して小さくなっている。しかし、C(シアン)の
着色層6Cは、色再現範囲を向上させる必要がある場合に補助的に用いられるため表示品
質に与える影響は少ない。また、これにより、1サブ画素内において、反射領域ERにお
ける着色層6Cの光学濃度は、透過領域Etにおける着色層6Cの光学濃度より薄く設定
されている。また、1つの着色層6Cと相隣接する他の着色層6とを区画する位置にはB
Mが形成されている。少なくとも反射領域ERに対応する位置には段差形成膜62が形成
されている一方、透過領域Etに対応する位置には段差形成膜62は形成されていない。
このため、反射領域ERに対して、透過領域Etは段差形成膜62の存在しない窪んだ
領域となっている。また、反射領域ERに対応する段差形成膜62上、及び透過領域Et
に対応する上側基板2(図示略)上には、それぞれ共通電極8が形成されていると共に、
共通電極8上には矢印Y1方向にラビング処理が施された配向膜20が形成されている。
以上の構成を有する第4実施形態では、特に、段差形成膜62の溝62aが、反射領域
ERに対応する着色層6Cの非着色領域6aに対応して設けられている。ここで、当該非
着色領域6aは、反射領域ERの着色層6Cに対応するサブ画素の輝度を高める役割を有
する。したがって、万が一、その溝62a付近の形状に起因して、その溝62a付近で液
晶の配向乱れが生じたとしても、その非着色領域6aにおける明るさの向上により、その
液晶の配向乱れの領域での表示を目立たなくすることができる。よって、表示品位が低下
するのを防止できる。なお、第4実施形態におけるその他の作用効果、特に、ラビング処
理の際に有効表示領域V内に発生する塵埃を非表示領域たる額縁領域38側へ掃き出す原
理は、第1実施形態と同様である。
[変形例]
上記の各実施形態では、1サブ画素は、その略中央に設けられた透過領域Etと、その
透過領域Etの上下方向に設けられた反射領域ERとを備えて構成されていた。この構成
に限らず、本発明では、図10に示すように、1サブ画素は、相隣接するように透過領域
Etと反射領域ERを設けても構わない。図10は、図2に対応する、変形例に係る2画
素分に対応するカラーフィルタ基板の平面的なレイアウトを示す部分平面図である。なお
、図10では、カラーフィルタ基板の各要素と、素子基板の各要素との相対的な位置関係
を理解し易くするため、素子基板側に設けられる画素電極10、TFT素子21、ソース
線32及びゲート線33の第2配線33Bも示す。
この変形例では、特に、図10に示すように、各着色層6Cに対応する各サブ画素内の
各反射領域ERに設けられた段差形成膜62の一部分にY方向に延在するように溝62a
を形成している。そして、各溝62a内の空間は、段差形成膜62の存在しない透過領域
Etの空間と通じている又は繋がっている。このため、この変形例において、ラビング処
理の際に有効表示領域V内に発生する塵埃は、図中の矢印Y方向に掃き出され、最終的に
、図1に示す非表示領域たる額縁領域38へと掃き出される。よって、第1実施形態と同
様の作用効果を得ることができる。
また、上記の各実施形態及び変形例では、カラーフィルタ基板92側の反射領域ERに
対応する位置に設けられる段差形成膜62の所定位置に溝62aを形成するように構成し
たが、これに限らず、本発明では、素子基板91側の反射領域ERに対応する位置に設け
られる段差形成膜61(図2を参照)に且つ当該所定位置に対応する位置にそのような溝
を形成し、上記の各実施形態及び変形例と同様の作用効果を得るようにしても構わない。
また、この構成に限らず、本発明では、カラーフィルタ基板92側の反射領域ERに対
応する位置に設けられる段差形成膜62の所定位置、及び、素子基板91側の反射領域E
Rに対応する位置に設けられる段差形成膜61(図2を参照)に且つ当該所定位置に対応
する位置の両方に夫々そのような溝を形成して、上記の各実施形態及び変形例と同様の作
用効果を得るようにしても構わない。
また、上記の第2実施形態〜第4実施形態及び変形例において、着色層6Cに対応する
サブ画素内の反射領域ERに設けられる段差形成膜62の溝62aが形成されるべき領域
では、上記の第1実施形態の変更例と同様に、当該段差形成膜62は完全に除去されてい
なくてもよい。この構成により、当該溝62aに位置する段差形成膜62の厚さは、その
溝62a以外の位置に対応する当該段差形成膜62の厚さより小さく設定される。なお、
この構成は、上記したハーフートーン露光方法により実現できる。
また、上記の各実施形態及び変形例では、段差形成膜62の溝62aを、C(シアン)
の着色層6Cに対応するサブ画素内の反射領域ERに設定するように構成したが、これに
限らず、本発明では、当該溝62aを、その他の色、例えば、R、G、Bの各色の各着色
層6に対応するサブ画素のうちいずれかのサブ画素内の反射領域ERに設定するようにし
ても構わない。また、この構成に代えて、本発明では、当該溝62aを、少なくとも、R
、G、B、Cの各色の各着色層6に対応するサブ画素内の各反射領域ERに設定するよう
にしても構わない。
また、本発明では、上記の各実施形態及び変形例におけるC(シアン)の着色層6Cを
、C(シアン)の色以外の、赤、緑、青のいずれか1つの色の補色に対応する着色層に代
えるようにしても構わない。
また、本発明では、上記の第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態及び変形例にお
いて、上記の第2実施形態の構成を若干変更した構成例のように、ラビング方向Y1と逆
側に位置する溝62aの一端側を当該溝62aの幅より大きく形成した開放端62aBと
することができる。
また、反射領域の各々に設けられる、R、G、B、C(シアン)の各色の着色層6の光
学濃度は、透過領域の各々に設けられた、R、G、B、C(シアン)の各色の着色層6の
光学濃度よりも薄く設定されていても構わない。これにより、透過型表示と反射型表示と
で適切な表示特性を得ることができる。
また、上記の各実施形態及び変形例では、TFT素子などの三端子型素子を有する液晶
装置に本発明を適用したが、これに限らず、TFD(Thin Film Diode)素子などの二端
子型非線形素子を有する液晶装置に本発明を適用しても構わない。
また、本発明は、その趣旨に鑑みれば、配向膜にラビング処理が施される方式の液晶装
置、例えば、FFS(Fringe Field Switching)方式を有する液晶装置、又はIPS(In
Plane Switching)方式を有する液晶装置にも適用することが可能である。その他、本発
明は、上記の各実施形態及び変形例の構成に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変形をすることが可能である。
[表示画像の変換方法]
次に、上記の実施形態に係る液晶装置100において、RGBの各色の画像信号をRG
BCの各色の画像信号に変換する方法について述べる。なお、この方法は、液晶装置10
0に限らず、上記の各実施形態及び変形例に係る液晶装置にも適用可能である。
図11は、上記の液晶装置100の模式図である。液晶装置100において、入力され
たRGBの各色の画像信号がRGBCの各色の画像信号に変換される場合、液晶装置10
0は、表示画像変換回路612を備える。表示画像変換回路612は、パーソナルコンピ
ュータなどの外部の表示画像出力源611より出力されたRGBの各色の画像信号を、R
GBCの各色の画像信号に変換して、液晶表示パネル600に出力する機能を有する。
表示画像出力回路612は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理部6
12aと、RAM(Random Access Memory)などの記憶部612Bとを備えて構成され
ている。演算処理部612aは、表示画像出力源611より出力された入力画像のRGB
の各色の画像信号61R、61G、61Bを、RGBCの各色の画像信号62R、62G
、62B、62Cに変換する。記憶部612Bには、所定の強度のRGBの各色の画像信
号と、これに対応する強度のRGBCの各色の画像信号とを対応させたLUT(Look Up
Table)が設けられている。例えば、演算処理部612aに、Cの色のみを表示させるR
GBの各色の画像信号、例えば、R=0、G=100、B=100の強度のRGBの各色
の画像信号が入力された場合、演算処理部612aは、このRGBの各色の画像信号の強
度に対応する強度のRGBCの各色の画像信号(例えば、R=0、G=10、B=10、
C=100)を、記憶部612BのLUTより取得し、取得したRGBCの各色の画像信
号を液晶表示パネル600へ出力する。これにより、液晶表示パネル600の表示画面に
、RGBの各色だけでなく、Cの色を表示することができる。このようにすることで、入
力画像の画像信号として、RGBの画像信号が入力された場合においても、出力画像の色
再現範囲をシアン系色の色再現範囲に拡大することができる。
[電子機器]
次に、上述した各実施形態及び変形例に係る液晶装置100等を適用可能な電子機器の
具体例について図12を参照して説明する。
まず、各実施形態及び変形例に係る液晶装置100等を、可搬型のパーソナルコンピュ
ータ(いわゆるノート型パソコン)の表示部に適用した例について説明する。図12(a
)は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。同図に示すように、パー
ソナルコンピュータ710は、キーボード711を備えた本体部712と、本発明に係る
液晶装置100等を適用した表示部713とを備えている。
続いて、各実施形態及び変形例に係る液晶装置100等を、携帯電話機の表示部に適用
した例について説明する。図12(B)は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。
同図に示すように、携帯電話機720は、複数の操作ボタン721のほか、受話口72
2、送話口723とともに、本発明に係る液晶装置100等を適用した表示部724を備
える。
なお、各実施形態及び変形例に係る液晶装置100等を適用可能な電子機器としては、
図12(a)に示したパーソナルコンピュータや図12(B)に示した携帯電話機の他に
も、液晶テレビ、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビ
ゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、
テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラなどが挙げられる。
本発明の第1実施形態に係る液晶装置の構成を模式的に示す平面図。 第1実施形態における2画素分に対応するカラーフィルタ基板の部分平面図。 図2における切断線A−A´に沿った断面図。 図2における切断線B−B´に沿った断面図。 第2実施形態における2画素分に対応するカラーフィルタ基板の部分平面図。 第2実施形態の変形例に係る2画素分のカラーフィルタ基板の部分平面図。 第3実施形態における2画素分のカラーフィルタ基板の部分平面図。 図7における切断線C−C´に沿った断面図。 第4実施形態の1サブ画素分のカラーフィルタ基板の平面図及び断面図。 変形例に係る2画素分のカラーフィルタ基板の部分平面図。 本発明の液晶装置の表示画像の変換方法を示す模式図。 本発明の液晶装置を適用した電子機器の例。
符号の説明
4…液晶層、5…反射膜、6…着色層、8…共通電極、10…画素電極、21…TFT
素子、32…ソース線、33…ゲート線、61…他の段差形成膜、62…段差形成膜、6
2a…溝、91…素子基板、92…カラーフィルタ基板、100…液晶装置。

Claims (30)

  1. 第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してなり、
    有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備え、
    前記表示画素の各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反射領域を有し

    少なくとも前記反射領域に対応する位置には前記液晶層の厚さを調整する段差形成膜が
    形成され、前記透過領域に対応する前記液晶層の厚さが前記反射領域に対応する前記液晶
    層の厚さより厚く設定されており、
    前記複数の色のうち任意の色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記段差形
    成膜の一部には溝が形成され、前記溝内の空間は前記透過領域の空間及び前記有効表示領
    域の外側の領域の空間に通じていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記段差形成膜の上側には前記溝と直交しない方向にラビング処理が施された配向膜が
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記有効表示領域の前記外側の前記領域は表示に寄与しない非表示領域であり、
    前記透過領域を除く前記有効表示領域に対応する位置には前記段差形成膜が形成されて
    いると共に、前記有効表示領域の前記外側の前記領域には前記段差形成膜が形成されてい
    ないことを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  4. 前記複数の色には赤、緑、青の各色と、前記赤、前記青、前記緑のうちいずれか1つの
    色の補色との4色が含まれ、
    前記複数の前記表示画素は前記有効表示領域内において行列状に配置され、
    カラー表示の最小単位となる1つのカラー表示画素は、前記赤、前記青、前記緑、前記
    補色の4色の前記表示画素の各々を前記行方向にストライプ状に配列した構成を有し、
    前記段差形成膜の前記溝は、前記補色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  5. 前記補色の前記表示画素の各々は前記列方向に配置され、
    前記溝は前記列方向に延在する形状に形成されており、
    任意の1つの前記補色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間は、
    前記任意の1つの前記補色の前記表示画素と前記列方向に隣接する他の1つの前記補色の
    前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間と通じていることを特徴とする
    請求項4に記載の液晶装置。
  6. 前記溝は、前記列方向と平行な方向に延在する形状又は前記列方向に対して斜め方向に
    延在する形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶装置。
  7. 任意の1つの前記補色の前記表示画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と平行な
    方向に延在する形状に形成され、
    前記任意の1つの前記補色の前記表示画素と前記列方向に隣接する他の1つの前記補色
    の前記表示画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と交差する方向に且つ斜め方向に
    形成され、
    前記任意の1つの前記補色の前記表示画素内の前記溝の空間と、前記他の1つの前記補
    色の前記表示画素内の前記溝の空間とは通じていることを特徴とする請求項4に記載の液
    晶装置。
  8. 前記任意の1つの前記補色の前記表示画素内の前記溝と、前記他の1つの前記補色の前
    記表示画素内の前記溝とを結ぶ形状は、平面的に見たときに折れ曲がる形状に形成されて
    いることを特徴とする請求項7に記載の液晶装置。
  9. 前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の基板は、前記赤、前記緑及び前記青の
    各色の前記表示画素並びに前記赤、前記緑及び前記青のいずれか1つの色の補色の前記表
    示画素の各々に対応する位置に、前記赤、前記緑、前記青、前記補色の各色に対応する着
    色層を夫々有するカラーフィルタ基板であり、
    前記反射領域に位置する前記補色の前記着色層には該着色層が設けられていない領域が
    設けられていると共に、前記段差形成膜は少なくとも前記反射領域に位置する前記着色層
    の上側及び前記着色層が設けられていない領域に形成されてなり、
    前記着色層が設けられていない領域に対応する前記段差形成膜には前記溝が設けられて
    いることを特徴とする請求項4に記載の液晶装置。
  10. 前記補色はシアンであることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか一項に記載の液晶
    装置。
  11. 前記表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有する遮光膜が形成され、
    前記溝は前記列方向に直線状に延び、当該溝の一部は前記列方向に延在する前記遮光膜
    と重なり合っていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  12. 前記ラビング方向と逆側に位置する前記溝の一端側は、前記溝の幅より大きく形成され
    た開放端であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の液晶装置。
  13. 前記一方の基板に対して他方の基板は、互いに交差する方向に延在するソース線及びゲ
    ート線と、前記ソース線及び前記ゲート線に接続されたスイッチング素子と、前記スイッ
    チング素子に接続され前記着色層に対応する位置に設けられた画素電極とを有する素子基
    板であり、
    前記反射領域に対応する前記画素電極と重なる位置には、前記液晶層の厚さを調整する
    他の段差形成膜が設けられていると共に、前記透過領域に対応する前記画素電極と重なる
    位置には前記他の段差形成膜が設けられていなく、
    前記他の段差形成膜には前記溝に対応する位置に前記溝と同一の形状を有する他の溝が
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  14. 前記表示画素は、当該表示画素内において、中央位置に設けられた前記透過領域と、前
    記透過領域の上側の位置及び下側の位置に各々設けられた前記反射領域とを夫々有して構
    成されることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか一項に記載の液晶装置を表示部として備えることを特徴と
    する電子機器。
  16. 第1基板と第2基板の間に液晶層を挟持してなり、
    有効表示領域を規定する複数の色に対応する複数の表示画素を備え、
    前記表示画素の各々は透過型表示を行う透過領域及び反射型表示を行う反射領域を有し

    少なくとも前記反射領域に対応する位置には前記液晶層の厚さを調整する段差形成膜が
    形成され、前記透過領域に対応する前記液晶層の厚さが前記反射領域に対応する前記液晶
    層の厚さより厚く設定されており、
    前記複数の表示画素を構成する前記複数の色は、波長に応じて色相が変化する可視光領
    域のうち、赤系の色相の第1着色領域と、青系の色相の第2着色領域と、青から黄までの
    色相の中で選択された2種の色相の内の一方の色相である第3着色領域と、青から黄まで
    の色相の中で選択された2種の色相の内の他方の色相である第4着色領域とを含み、
    前記複数の色のうち任意の色の前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記段差形
    成膜の一部には溝が形成され、前記溝内の空間は前記透過領域の空間及び前記有効表示領
    域の外側の領域の空間に通じていることを特徴とする液晶装置。
  17. 前記段差形成膜の上側には前記溝と直交しない方向にラビング処理が施された配向膜が
    形成されていることを特徴とする請求項16に記載の液晶装置。
  18. 前記有効表示領域の外側の領域は表示に寄与しない非表示領域であり、
    前記透過領域を除く前記有効表示領域に対応する位置には前記段差形成膜が形成されて
    いると共に、前記有効表示領域の前記外側の前記非表示領域には前記段差形成膜が形成さ
    れていないことを特徴とする請求項16に記載の液晶装置。
  19. 前記複数の表示画素は前記有効表示領域内において行列状に配置され、
    前記表示画素を構成する各々の色を前記行方向にストライプ状に配列した構成を有し、
    前記段差形成膜の前記溝は、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた前記表
    示画素内の前記反射領域に設けられていることを特徴とする請求項16に記載の液晶装置
  20. 前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた前記表示画素の各々は前記列方向に
    配置され、
    前記溝は前記列方向に延在する形状に形成されており、
    前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた前記複数の表示画素の任意の1つの
    前記表示画素内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間は、前記第3着色領域または前
    記第4着色領域を備えた前記表示画素の任意の1つと、前記列方向に隣接する前記第3着
    色領域または前記第4着色領域を備えた前記表示画素の他の1つと、各々の前記表示画素
    内の前記反射領域に設けられた前記溝の空間とは通じていることを特徴とする請求項19
    に記載の液晶装置。
  21. 前記溝は、前記列方向と平行な方向に延在する形状又は前記列方向に対して斜め方向に
    延在する形状に形成されていることを特徴とする請求項20に記載の液晶装置。
  22. 前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた複数の前記表示画素の任意の1つの
    前記表示画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と平行な方向に延在する形状に形成
    され、
    前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた任意の1つの前記表示画素と、前記
    列方向に隣接する前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた他の1つの前記表示
    画素内の前記溝は、前記ラビング処理の方向と交差する方向に且つ斜め方向に形成され、
    前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた任意の1つの前記表示画素内の前記
    溝の空間と、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた他の1つの前記表示画素
    内の前記溝の空間とは通じていることを特徴とする請求項19に記載の液晶装置。
  23. 前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた複数の前記表示画素の任意の1つの
    前記表示画素内の前記溝と、前記第3着色領域または前記第4着色領域を備えた他の1つ
    の前記表示画素内の前記溝とを結ぶ形状は、平面的に見たときに折れ曲がる形状に形成さ
    れていることを特徴とする請求項22に記載の液晶装置。
  24. 前記第1基板及び前記第2基板のいずれか一方の基板は、前記第1着色領域、前記第2
    着色領域、前記第3着色領域及び前記第4着色領域を備えた前記表示画素の各々に対応す
    る位置に、前記第1着色領域、前記第2着色領域、前記第3着色領域及び前記第4着色領
    域に対応する着色層を夫々有するカラーフィルタ基板であり、
    前記反射領域に位置する前記第3着色領域または前記第4着色領域の前記着色層には該
    着色層が設けられていない領域が設けられていると共に、前記段差形成膜は少なくとも前
    記反射領域に位置する前記着色層の上側及び前記着色層が設けられていない領域に形成さ
    れてなり、
    前記着色層が設けられていない領域に対応する前記段差形成膜には前記溝が設けられて
    いることを特徴とする請求項19に記載の液晶装置。
  25. 前記表示画素の各々を区画する位置には遮光性を有する遮光膜が形成され、
    前記溝は前記列方向に直線状に延び、当該溝の一部は前記列方向に延在する前記遮光膜
    と重なり合っていることを特徴とする請求項16に記載の液晶装置。
  26. 前記ラビング方向と逆側に位置する前記溝の一端側は、前記溝の幅より大きく形成され
    た開放端であることを特徴とする請求項16乃至25のいずれか一項に記載の液晶装置。
  27. 前記一方の基板に対して他方の基板は、互いに交差する方向に延在するソース線及びゲ
    ート線と、前記ソース線及び前記ゲート線に接続されたスイッチング素子と、前記スイッ
    チング素子に接続され前記着色層に対応する位置に設けられた画素電極とを有する素子基
    板であり、
    前記反射領域に対応する前記画素電極と重なる位置には、前記液晶層の厚さを調整する
    他の段差形成膜が設けられていると共に、前記透過領域に対応する前記画素電極と重なる
    位置には前記他の段差形成膜が設けられていなく、
    前記他の段差形成膜には前記溝に対応する位置に前記溝と同一の形状を有する他の溝が
    形成されていることを特徴とする請求項16に記載の液晶装置。
  28. 前記表示画素は、当該表示画素内において、中央位置に設けられた前記透過領域と、前
    記透過領域の上側の位置及び下側の位置に各々設けられた前記反射領域とを夫々有して構
    成されることを特徴とする請求項16に記載の液晶装置。
  29. 前記液晶装置を透過した光の波長のピークが、415−500nmにある前記第1着色
    領域と、600nm以上にある前記第2着色領域と、485−535nmにある前記第3
    着色領域と、500−590nmにある前記第4着色領域とを備えたことを特徴とする請
    求項16乃至28のいずれか一項に記載の液晶装置。
  30. 請求項16乃至29のいずれか一項に記載の液晶装置を表示部として備えることを特徴
    とする電子機器。
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