JP2005084224A - 液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ラビング配向処理を施してなる配向膜を有する液晶表示素子における、ラビング配向処理で生じる配向膜の塵埃を効果的に除去または塞き止めることで、そのような塵埃に起因した表示欠陥や動作不良の発生を防ぐ。
【解決手段】 基板1の表面上における配向膜3が設けられた領域よりも外側に、基板1の周縁に沿って、突起4または段差20もしくは溝6を設ける。その突起4や溝6によって、ラビング配向処理の際に発生する配向膜の塵埃を除去または塞き止めることができる。突起4は、例えばラビング配向処理が進行される方向の入口側と出口側との2か所に設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ラビング配向処理してなる配向膜を有する液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法に関する。
いわゆる液晶表示パネルとも呼ばれる液晶表示素子は、ガラス基板または石英基板などの2枚の基板間に液晶を挟持し、両基板の周囲をシール材などで封止して、その主要部が構成されている。TN(Twisted Nematic )型やSTN(Super Twisted Nematic )型のような、一般的なネマティック型の液晶表示素子では、2枚の基板の表面上には液晶分子の配向を規制するための配向膜が設けられている。
さらに具体的には、例えばTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ,以下、TFTとも呼ぶ)スイッチング素子を備えた、いわゆるTFT液晶表示素子の場合を一例にとると、一方の基板(TFT基板)には、TFTスイッチング素子および画素電極を有効表示領域内にマトリクス状に配置し、その有効表示領域の上をほぼ全面的に覆うように配向膜を形成し、他方の基板(対向基板)には、対向(共通)電極を配置し、その対向電極上をほぼ全面的に覆うように配向膜を形成し、両基板を所定の間隙を有して対向配置し、それら両基板どうしの間隙には、液晶層を封入する。液晶表示素子としては、液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を行うことが可能となっている。
パネル組み立て工程においては、まず、TFT基板と対向基板の、それぞれについて、液晶層と接する面に配向膜を形成するが、この配向膜は、一般に、例えば有機膜のような材料膜を成膜したのち、その表面にラビング処理を施すことで、所定の配向特性を備えたものとすることができる。
そのようにして配向膜を形成した後、一方の基板上にシール材を塗布して、両基板を貼り合わせる。ここでシール材の配置には一部分に切り欠きが設けられているが、この切り欠きから液晶を注入するようになっている。液晶の注入後は、その切り欠きを例えば紫外線硬化型樹脂などでポッティングして、液晶層が完全に封止される。
配向膜は、例えばポリイミドを約数10[nm]〜数100[nm]の厚さで塗布することで形成される。そして配向処理としてラビング処理が行われる。このラビング処理は、例えばラビング処理用の布をロールに巻き付けて高速で回転させ、任意の方向に平行移動させながら配向膜の表面を擦ることによって行われる。
このようなラビング処理では、多量の塵埃が発生し、それが基板の表面に付着することがある。この基板の表面上に残った微細な塵埃は、液晶の配向を乱す要因となりパネルの品位を著しく低下する原因となったり、液晶表示素子の動作不良や欠陥の要因となり得る。そこで、ラビング処理工程に起因して基板の表面に付着した塵埃を、ラビング処理後には除去することが要請される。
そのようなラビング処理工程で生じた塵埃を除去する手法としては、基板そのものをウエット洗浄する洗浄工程がまず知られており、また一般的である。
また、異物除去用のテープなどを用いた手法も提案されている(特許文献1、特許文献2参照。)。
また、ラビング処理を施した後に、配向膜の表面にレジスト層を形成し、そのレジスト層を剥離することで、配向膜の表面に残っていた塵埃を除去する、という手法も提案されている(特許文献3参照。)。
あるいは、ラビング配向処理工程で基板を搭載するラビングプロセス用パレットまたはステージの縁に沿って溝または孔を形成し、ラビング時に配向膜の塵埃のような異物を落とすことができるようにするという手法なども提案されている(特許文献4、特許文献5参照。)。
特開平10−197853号公報(発明の詳細な説明全体) 特開2002−23143号公報(発明の詳細な説明全体) 特開平11−95180号公報(発明の詳細な説明全体) 特開2000−66456号公報(発明の詳細な説明全体) 特開平04−115225号公報(発明の詳細な説明全体)
しかしながら、上記のように洗浄工程を付加すると、その工程自体が製造プロセスの主な流れの煩雑さを増大させることとなり、またそれと前後して例えば乾燥工程などもさらに付加しなければならず、製造工程がさらに煩雑なものとなるという問題がある。また、洗浄のみでは多量に発生した塵埃を効果的に落としきれない虞もある。
これまで、液晶表示素子のメーカでは一般に、ラビング配向処理後の洗浄を強化することで、配向膜に起因した塵埃の問題に対処してきた。しかし、近年パネルの高精細がますます進み、これまで不良と認識されなかったほど小さい塵埃でも無視できない表示欠陥の要因となるようになってきた。また、視認されないほど小さい塵埃でも、隣り合う画素電極どうしの間に付着した場合、それら画素電極間で短絡または電流(電荷)リークが発生してしまい、正常な表示の大きな妨げとなる虞がある。
また、テープやレジストによる塵埃除去の手法については、そのテープやレジスト自体が配向膜の表面に全面的に付着されたり剥離されたりする際に、配向膜の表面に損傷や変質等のダメージを与えてしまう要因となる虞があるという問題がある。
また、基板を搭載するラビングプロセス用パレットまたはステージの縁に沿って溝または孔を形成しておき、ラビング時に配向膜の塵埃のような異物を落とすようにするという手法では、近年、ますます多品種少量化が進むにつれて、そのような多品種に逐一対応した溝や孔を形成してなる多種類のパレットやステージを治具として用意しなければならず煩雑であり、またそれに因って製造コストが高額化するという虞もある。また、いわゆる多面付け(または多面取りとも呼ぶ)と呼ばれるような、複数の基板を一つの大基板内に配列形成しておき、大基板を切断することで、複数の基板を個々それぞれに分断して得る、という量産手法が採用される場合も多い。このような場合、1枚の大基板内のうち、周縁部に近い位置ほど、パレットやステージに設けられた溝や孔に近くて、塵埃が残る確率は低いが、中央部に近いほど、その中央部に到達するまでの間にラビング処理で生じた配向膜の塵埃が残りやすくなるが、このような中央部に残存しやすい塵埃の問題を解決することは極めて困難または不可能である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ラビング処理で生じる配向膜の塵埃を効果的に除去することを可能とする液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法を提供することにある。
本発明による液晶表示素子は、基板の表面上にラビング配向処理してなる配向膜を有する液晶表示素子であって、基板の表面上における配向膜が設けられた領域よりも外側に、基板の周縁に沿って、突起または段差もしくは穴または溝を有するものである。
また、本発明による液晶表示素子の製造方法は、基板の表面上に、ラビング配向処理を行って配向膜を形成する工程を含んだ液晶表示素子の製造方法であって、基板の表面上における配向膜が設けられた領域よりも外側に、基板の周縁に沿って、突起または段差もしくは穴または溝を設けておき、その突起または段差もしくは穴または溝によって、ラビング配向処理の際に発生する配向膜の塵埃が移動することを塞き止めるようにした工程を含んでいる。
本発明による液晶表示素子または液晶表示素子の製造方法では、基板の表面上における配向膜が設けられた領域よりも外側に、基板の周縁に沿って、突起または段差もしくは穴または溝を設けてあるので、その突起または段差もしくは穴または溝によって、ラビング配向処理の際に発生する配向膜の塵埃が移動することを塞き止められる。
なお、上記の突起または段差の形状を、ラビング配向方向に沿って、急峻な第1の斜面と、その第1の斜面よりも緩慢な第2の斜面とを、備えたものとしてもよい。このようにすることにより、ラビング処理時に用いられる例えばラビング布繊維から、ラビング処理で発生した配向膜の塵埃が、効果的にそぎ落とされるからである。
また、上記の突起は、基板の表面上に屹立する柱状の突起を列設してなるものとしてもよい。あるいは、上記の突起または段差は、基板の表面に対して水平方向に細長い築堤状の突起をその築堤状の長手方向がラビング配向方向に対して交差する方向に配置してなるものとしてもよい。いずれにしても、ラビング処理で発生した配向膜の塵埃を、効果的に塞き止めることが可能な形状にすることが望ましい。
また、基板の表面上には、配向膜が設けられた領域よりも外側に、シール材を設け、基板と別のもう一枚の基板とを所定の間隙を有して対向して組み合わせて、シール材によって両基板の周囲を封止する工程を含んでおり、上記の突起または段差を、シール材が設けられる位置またはシール材が両基板を張り合わせる工程などで延展される位置に設けて、両基板間の間隙を保持するためのスペーサとして兼用するようにしてもよい。このようにすることにより、上記の突起または段差は、配向膜の塵埃を効果的に塞き止めるための手段として用いられると共に、スペーサとしても兼用することができ、かつその突起または段差にて塞き止められた配向膜の塵埃は、シール材によってその位置に封入されて動かなくなり、製造後に例えば液晶層や有効表示領域に浮遊したり再付着したりすることが阻止される。
また、上記の突起または段差と、穴または溝とを、一つの基板に併せて作り込んで、突起または段差でこそぎ落とした配向膜の塵埃を、穴または溝にて確実に塞き止めるようにしてもよい。
ここで、一つの大基板内に、所定間隔の切り代または余白を有して複数の基板を多面付け作製しておき、その大基板を切断することで、複数の基板を個々それぞれに分断するという、いわゆる多面取り(多面付け)が行われる液晶表示素子の製造プロセスの場合などには、上記の突起または段差もしくは穴または溝を、大基板における切り代または余白の部分に設けて、切断された個々の素子として分離された個々の液晶表示素子の基板には、上記のような突起または段差もしくは穴または溝は残らないようにしてもよい。
本発明の液晶表示素子または液晶表示素子の製造方法によれば、基板の表面上における配向膜が設けられた領域よりも外側に、基板の周縁に沿って突起または段差もしくは穴または溝を設けて、その突起または段差もしくは穴または溝によって、ラビング配向処理の際に発生する配向膜の塵埃が移動することを塞き止められるようにしたので、ラビング処理で生じる配向膜の塵埃を効果的に除去することが可能となり、延いては配向膜の塵埃の有効表示領域への混入や残存に起因した液晶表示素子の表示欠陥や動作不良の発生を解消することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る液晶表示素子のTFT基板の概要構成を表した平面図である。なお、本発明の実施の形態に係る液晶表示素子の製造方法は、この液晶表示素子の配向膜の部分についての説明と併せて説明する。また、図示および説明の繁雑化を避けるために、本実施の形態の液晶表示素子における最も特徴的な部分である配向膜以外の、例えば有効表示領域内に設けられて各画素を構成するための画素電極などのような、一般的な液晶表示素子と同様の各部位については、その詳細な説明や図示は省略する。
この液晶表示素子では、TFT基板側のガラスまたは人工石英などからなる基板1の表面上に、TFTスイッチング素子および画素電極(いずれも図示省略)が、有効表示領域2内にマトリクス状に配置されている。その有効表示領域2の上を、ほぼ全面的に覆うように、配向膜3が形成されている。配向膜3の表面は、ラビング配向処理が施されて、所定の配向特性が達成されるように設定されている。
そして、基板1の表面上における、配向膜3が設けられた領域よりも外側から基板1の周囲の四辺にかけての周縁部分に、突起4(または段差もしくは溝または穴)が設けられている。この突起4等は、ラビング配向処理の際に発生する配向膜3の塵埃が移動することを塞き止めるように作用する。
さらに詳細には、一つの突起4は、図2に示したように、ラビング配向方向に沿って、ほぼ垂直に切り立ったような急峻な第1の斜面41と、その第1の斜面41よりも緩慢でなだらかな曲面状の第2の斜面42とを備えている。基板1の表面に対して水平方向に細長い築堤状に形成された突起4は、その築堤状の長手方向をラビング配向方向143に対して交差する方向にして配置されている。
この築堤状の突起4における、ラビング処理の進行方向に対して正対する側の斜面(壁面)である第1の斜面41は、ほぼ垂直に近いような急峻に屹立した面とし、それとは反対側の斜面である第2の斜面42は、なだらかな曲面状の斜面としている。突起4をこのような形状とすることにより、図3に模式的に示したように、急峻な第1の斜面41でラビング布等の移動に伴って繊維5を撓めさせて、ラビング布が基板1の表面上を移動する際に、そのラビング布の繊維5に付着した配向膜3の塵埃8を効率的に掻き落とすことができる。そしてそれに引き続いて第2の斜面42では、その緩やかな斜面に沿ってラビング布の繊維5がそれ自体の弾性によって撓んだ状態から直立した状態へとスムースに戻されるので、そのようにして直立した繊維5を次の列に待ち受けている別の築堤状の突起4の第1の斜面41に対して極めて有効に打ち当てさせるようにすることができ、そのときに配向膜3の塵埃8を効率的に掻き落とすことができる。このような突起4は、基板1の表面上に材料膜を堆積させ、それをエッチング法などによって加工して作製するようにしてもよい。その場合の材料膜としては、例えば画素電極を形成するために堆積される透明導電膜(ITO)のような、液晶表示素子の各種構成部位を作るための材料膜を用いることなども可能である。但し、これのみには限定されず、突起4を作るためだけに専用の材料膜を用いるようにしてもよいことは言うまでもない。あるいは、例えば型押法によって合成樹脂をモールド成形することで突起4を作製することなども可能である。また、第2の斜面42は、例えばハーフトーンのマスクを用いた、いわゆるハーフエッチング法、またはエッチングファクタ(エッチングの縦横進行比率)を巧妙に利用したテーパーエッチング法などによって、なだらかな斜面状に形成することができる。
ここで、突起4の形状としては、その他にも、図4に示したように、幅の小さい多数の突起43を千鳥状に配列形成してもよい。
あるいは、図5に示したように円柱状の突起44、または図6に示したように角柱状の突起45を、多数配列形成してもよい。なお、このような多数の突起43(または44,45)を配列形成する場合には、図7の平面図に一例を示したように、いわゆる千鳥状に配置することが望ましい。これは、図8に模式的に示したように、千鳥状に配置された突起44の間をラビング布の繊維5が縫って進むうちに蛇行を繰り返すので、ラビング布の繊維5は図3で説明したような上下方向に振動させられることに加えて、左右方向にも振動させられることとなり、配向膜に付着していた塵埃8をラビング布の繊維5からさらに効率的に掻き落とすことができるからである。
また、図9に一例を示したように、突起4と溝6とを一か所に組み合わせて設けるようにしてもよい。このようにすることで、築堤状または直立壁状の突起4によってラビング布の繊維5から塵埃8を確実にこそぎ落し、そのこそぎ落した塵埃8を、溝6によってさらに確実に塞き止める(換言すれば溝にて確実に捕獲する)ことが可能となる。
ここで、ラビング布の繊維5などからこそぎ落とされて突起4や溝6で塞き止められた塵埃8は、液晶表示素子の完成後に移動して有効表示領域2内などに侵入することのないように、塞き止められている突起4や溝6の付近に、何らかの方法で定着させるようにすることが望ましい。そのためには、例えば、図10に一例を示したように、突起4をシール材7が塗布される部分に設けておき、液晶表示素子としての両基板1a,1bの組み立て工程で、この突起4が設けられている領域にシール材7を塗布することで、この突起4を両基板1a,1b間の間隙を保持するためのスペーサとして兼用するようにしてもよい。このようにすることにより、突起4は、配向膜3の塵埃8を効果的に塞き止めるための手段として用いられると共に、いわゆるスペーサとしても兼用することができる。しかも、それにさらに加えて、突起4にて塞き止められた配向膜3の塵埃8は、図11に示したように、シール材7の中に含まれたり表面に付着するなどして、シール材7によってその位置に定着される。これにより、せっかく塞き止められた配向膜3の塵埃8が液晶表示素子の完成後に液晶層(図示省略)や有効表示領域2に浮遊したり再付着したりすることを、さらに確実に防止することができる。これは、纏めると、塵埃8を確実に塞き止めるというこの突起4が本来備えているメリットと、スペーサとして兼用可能であるというメリットと、別段に定着剤などを用いなくともシール材7で塵埃を封入することができるというメリットとの、言わば一石三鳥のメリットが得られるということである。あるいは、シール位置とは別の位置であって有効表示領域2の外側の領域に突起4を設けておき、シール材を塗布する工程でその突起4付近にもシール材7の素材を塗布して固めることで、そのシール材7の素材と共に突起4の付近に塵埃8を定着させるようにしてもよい。
また、突起4の断面形状は、第2の斜面42として図12に示したような下に凸の曲面を有する物としてもよく、あるいは図13に示したような段差状や、図14に示したような階段状にすることなども可能である。このような階段状の突起4は、例えば、複数層の材料膜を積層して、その大きさを上層ほど小さく下層ほど大きくすることなどによって形成することが可能である。
また、図15に示したように、一つの大基板11内に、所定の間隔の切り代として用いられる余白12を有して、それと隣設するように複数の基板1を多面取りして作製し、その大基板11を切断することで、複数の基板1を個々それぞれに分断するという、いわゆる多面取りが行われる液晶表示素子の製造プロセスの場合などには、上記の突起4や溝6を、大基板11における余白12の部分に設けるようにすることなども可能である。この場合、余白12の部分は切り取られて製品としては残らないので、切断されて分離された個々の液晶表示素子の基板1には、突起4や溝6等は残らない。従って、突起4や溝6等に塞き止められている塵埃8は、余白や切り代の部分と共に捨てられて製品の基板1には残らないので、突起4や溝6等に塞き止められた塵埃8が液晶表示素子の製造後などに液晶層や有効表示領域2に浮遊したり再付着したりすることを、確実に回避することができる。
あるいは、例えば図16に示したように、1枚のウェハ13上に複数の小型TFT液晶表示素子の基板1cを多面付けするプロセスの場合などには、ウェハ13の周縁部のラビング配向処理が進行する方向143の入口側と出口側との2か所のみに突起4や溝6を設けるようにしてもよい。また、TFT基板の形成工程で成膜される各種材料膜およびそれのフォトリソグラフィ法による(ドライエッング・ウェットエッチングなど)パターニング加工の際に、突起4や段差等を併せてウェハ13(あるいは基板1)上に作り込むようにしてもよい。あるいは、基板1またはウェハ13の表面をCMP法によって平坦化する場合などには、レジストを塗布し、マスクでパターンを焼き付け、エッチングによるパターニング、段差角度緩和工程等を行うことによって、段差20や突起4を形成することなども可能である。
また、突起4の全体的な配置は、図1に示したような有効表示領域2の四辺(あるいは基板1の四辺)に対して平行に設けることのみには限定されない。この他にも、例えば、図17,図18に示したように、有効表示領域2の四辺に対して所定の角度で斜めに配置してもよい。または、図19に示したように、ラビング配向処理の進行方向に沿って複数列に亘る重列配置としてもよい。
あるいは、図20に一例を示したように、基板1の端部を例えばガラスエッチングによって蝕刻するなどして基板1に段差20を設けて、この段差20によって配向膜3の塵埃8をこそぎ落すようにしてもよい。
その他、以上説明した個々のバリエーションを適宜に組み合わせなど種々の変更が可能であることは言うまでもない。
実際に、以上のような、基板1を組み込んで液晶表示素子を作製し、ラビング処理された基板1の配向膜3の表面を顕微鏡で観察すると、ラビング配向処理に起因して生じた塵埃8が、有効表示領域2の外側に設けられている突起4や溝6の部分に集中していることが確認されると共に、有効表示領域2にはほとんど全く分散していないことが確認された。
また、その表示性能について点灯検査を行って確認したところ、配向膜の塵埃に起因した輝点欠陥の発生率は、従来の一般的な液晶表示素子と比較してその1/10にまでも抑えられていることが確認された。
以上のように、本実施の形態に係る液晶表示素子または液晶表示素子の製造方法によれば、築堤状または柱状などの突起4や溝6によって、ラビング配向処理起因の塵埃8を、これからラビング処理を行う前に、ラビング布などの繊維5から効果的に除去して、その塵埃8の有効表示領域2への侵入や拡散を塞き止めることができ、延いては塵埃8の有効表示領域2への混入や残存に起因した液晶表示素子としての表示欠陥や動作不良の発生を解消することができる。
典型例としては、例えばネマティック型液晶に対して液晶分子の配向を規制するためにラビング配向処理を施してなる配向膜を備えた液晶表示素子およびその製造方法として有効に適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る液晶表示素子のTFT基板の概要構成を表した平面図である。 突起の形状の一例を表した図である。 突起によるラビング布の繊維の動きを模式的に表した図である。 分断された経常の多数の短い突起を千鳥状に配列形成した場合の一例を表した図である。 円柱状の突起の一例を表した図である。 角柱状の突起の一例を表した図である。 多数の突起を千鳥状に配置した場合の一例を表した図である。 多数の突起を千鳥状に配置した場合の、ラビング布の繊維の運動状態を模式的に表した図である。 突起と溝とを一か所に組み合わせて設けるようにした場合の一例を表した図である。 突起を両基板間の間隙を保持するためのスペーサとして兼用する場合の一例を表した図である。 突起にて塞き止められた配向膜の塵埃をシール材の中に含ませたりその表面に付着させたりする状態の一例を表した図である。 突起の第2の斜面の形状のバリエーションを表した図である。 突起の第2の斜面の他の形状のバリエーションを表した図である。 突起の第2の斜面のさらに他の形状のバリエーションを表した図である。 一つの大基板内にいわゆる多面取りが行われる液晶表示素子に本実施の形態に係る突起を適用した場合の一例を表した図である。 1枚のウェハ上に複数の小型液晶表示素子の基板を多面付けするプロセスに本実施の形態に係る突起を適用した場合の一例を表した図である。 突起の全体的な配置のバリエーションの一つを表した図である。 突起の全体的な配置の他のバリエーションの一つを表した図である。 突起の全体的な配置のさらに他のバリエーションの一つを表した図である。 基板の端部を例えばガラスエッチングによって蝕刻するなどして基板に段差を設けた場合の一例を表した図である。
符号の説明
1…基板、2…有効表示領域、3…配向膜、4,44,45…突起、6…溝、7…シール材、41…第1の斜面、42…第2の斜面

Claims (14)

  1. 基板の表面上にラビング配向処理してなる配向膜を有する液晶表示素子であって、
    前記基板の表面上における前記配向膜が設けられた領域よりも外側に、前記基板の周縁に沿って、突起または段差もしくは穴または溝が設けられている
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記突起または段差もしくは穴または溝は、前記ラビング配向処理の際に発生する前記配向膜の塵埃を、当該突起または段差もしくは穴または溝の存在によって塞き止めるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 前記突起または段差は、ラビング配向方向に沿って、急峻な第1の斜面と前記第1の斜面よりも緩慢な第2の斜面とを備えたものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  4. 前記突起は、前記基板の表面上に屹立する柱状の突起を列設してなるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  5. 前記突起または段差は、前記基板の表面に対して水平方向に細長い築堤状の突起を、当該築堤状の長手方向が前記ラビング配向方向に対して交差する方向に配置してなるものである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  6. 前記基板の表面上には、前記配向膜が設けられた領域よりも外側に、シール材が設けられており、前記基板と別のもう一枚の基板とが所定の間隙を有して対向して組み合わされて、前記シール材によって両基板の周囲が封止されるように設定されており、
    前記突起または段差は、前記シール材が設けられる位置または前記シール材が前記基板の表面に延展される位置に設けられて、前記間隙を保持するためのスペーサとして兼用される
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  7. 前記突起または段差と、前記穴または溝とが、一つの基板に併せて作り込まれている
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  8. 基板の表面上に、ラビング配向処理を行って配向膜を形成する工程を含んだ液晶表示素子の製造方法であって、
    前記基板の表面上における前記配向膜が設けられた領域よりも外側に、前記基板の周縁に沿って、突起または段差もしくは穴または溝を設けておき、前記突起または段差もしくは穴または溝によって、前記ラビング配向処理の際に発生する前記配向膜の塵埃が移動することを塞き止めるようにした工程を含む
    ことを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  9. 前記突起または段差の形状を、ラビング配向方向に沿って急峻な第1の斜面と前記第1の斜面よりも緩慢な第2の斜面とを備えたものとする
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
  10. 前記突起を、前記基板の表面上に屹立する柱状の突起を列設してなるものとする
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
  11. 前記突起または段差を、前記基板の表面に対して水平方向に細長い築堤状の突起を当該築堤状の長手方向が前記ラビング配向方向に対して交差する方向に配置してなるものとする
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
  12. 前記基板の表面上には、前記配向膜が設けられた領域よりも外側に、シール材を設け、前記基板と別のもう一枚の基板とを所定の間隙を有して対向して組み合わせて、前記シール材によって両基板の周囲を封止する工程を含んでおり、
    前記突起または段差を、前記シール材が設けられる位置または前記シール材が前記基板の表面に延展される位置に設ける
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
  13. 前記突起または段差と、前記穴または溝とを、一つの基板に併せて作り込む
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
  14. 一つの大基板内に、所定間隔の切り代または余白を有して複数の基板を多面付け作製しておき、前記大基板を切断することで、前記複数の基板を個々それぞれに分断する工程を備えており、
    前記突起または段差もしくは穴または溝を、前記切り代または余白に設ける
    ことを特徴とする請求項8記載の液晶表示素子の製造方法。
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