JP2007112990A - エステル基含有ポリイミド、その前駆体及びこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高ガラス転移温度、低吸水率、各種用途に十分な膜靭性及びエッチング特性を有するエステル基含有ポリイミド、その前駆体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で表される反復単位を有するエステル基含有ポリイミド前駆体及び一般式(2)で表される反復単位を有するエステル基含有ポリイミド。
Figure 2007112990

Figure 2007112990

【選択図】なし

Description

本発明はエステル基を含有するポリイミド前駆体、エステル基を含有するポリイミド及びこれらの製造方法に関する。
ポリイミドは優れた耐熱性のみならず、耐薬品性、耐放射線性、電気絶縁性、優れた機械的性質などの特性を併せ持つことから、フレキシブルプリント配線回路用基板、テープオートメーションボンディング用基材、半導体素子の保護膜、集積回路の層間絶縁膜等、様々な電子デバイスに現在広く利用されている。ポリイミドはまた製造方法の簡便さ、高い膜純度、物性改良のしやすさの点で、非常に有用な材料であり、近年様々な用途毎に適した機能性ポリイミドの材料設計がなされている。
多くのポリイミドは有機溶媒に不溶で、ガラス転移温度以上でも溶融しないため、ポリイミドそのものを成型加工することは通常容易ではない。そのためポリイミドは一般に、無水ピロメリット酸等の芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミノジフェニルエーテル等の芳香族ジアミンとをジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性有機溶媒中で等モル反応させて、先ず高重合度のポリイミド前駆体を重合し、この溶液を膜などに成形し250℃ないし350℃で加熱脱水閉環(イミド化)して製膜される。
ポリイミド/金属基板積層体をイミド化温度から室温へ冷却する過程で発生する熱応力はしばしばカーリング、膜の剥離、割れ等の深刻な問題を引き起こす。最近では電子回路の高密度化に伴い、多層配線基板が採用されるようになってきたが、たとえ膜の剥離や割れにまで至らなくても多層基板における応力の残留はデバイスの信頼性を著しく低下させる。
熱応力低減の方策として、絶縁膜であるポリイミド自身を低熱膨張化することが有効である。殆どのポリイミドでは線熱膨張係数が50〜100ppm/Kの範囲にあり、金属基板例えば、銅の線熱膨張係数17ppm/Kよりもはるかに大きいため、銅の値に近い、およそ20ppm/K以下を示す低熱膨張性ポリイミドの研究開発が行われている。
ポリイミドの低熱膨張化には一般に、その主鎖構造が直線的でしかも内部回転が束縛され、剛直であることが必要条件であると報告されている(例えば、非特許文献1参照)。無水ピロメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルより得られるポリイミドは主鎖中に存在するエーテル結合により高い膜靭性を示すが、線熱膨張係数は40〜50ppm/Kと高く、低熱膨張特性を示さない。
Polymer,28,228 (1987) Macromolecules,29,7897(1996) 高分子討論会予稿集,53,4115(2004) Macromolecules,24,5001(1991) Macromolecules,32,4933(1999)
現在実用的な低熱膨張性ポリイミド材料としては3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンから形成されるポリイミドが最もよく知られている。このポリイミド膜は、膜厚や作製条件にもよるが、5〜10ppm/Kと非常に低い線熱膨張係数を示すことが知られている(例えば、非特許文献2参照)。
しかしながら、低線熱膨張係数を示すポリイミドは例外なく剛直で直線的な主鎖構造を有しているため、その殆どが有機溶媒に不溶である。従ってポリイミド膜形成には、溶媒に可溶なポリイミド前駆体の段階で製膜した後、高温での加熱硬化工程を必要とする。
一方、ポリイミドが有機溶媒に可溶である場合、金属基板上にポリイミドの有機溶媒溶液(ワニス)を塗布後、熱イミド化温度よりずっと低い温度で溶媒を蒸発・乾燥するだけでよいため、金属基板/絶縁膜積層体における熱応力を低減することが可能である。
ポリイミドは一般に吸水率が高いことが知られている。絶縁層における吸水は絶縁膜の寸法変化や電気特性の低下等の深刻な問題を引き起こす。低吸水率を実現するための分子設計として、ポリイミド骨格へのエステル結合の導入が有効であると報告されている(例えば、非特許文献3参照)。
近年、特にマイクロプロセッサーの演算速度の高速化やクロック信号の立ち上がり時間の短縮化が情報処理・通信分野で重要な課題になってきているが、そのためには絶縁膜として使用されるポリイミド膜の誘電率を下げることが必要となる。また、電気配線長の短縮のための高密度配線及び多層基板化にとっても、絶縁膜の誘電率が低いほど絶縁層を薄くできる等の点で有利である。
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンから得られる上記のポリイミドは優れた低熱膨張特性を示すが、誘電率は3.5と高く、誘電率の点では不十分である。
ポリイミドの低誘電率化及び低吸水率化には骨格中へのフッ素置換基の導入が有効である(例えば、非特許文献4参照)。しかしながら、フッ素化モノマーの使用はコストの点で不利である。また、芳香族単位を脂環族単位に置き換えてπ電子を減少することも低誘電率化に有効な手段である(例えば、非特許文献5参照)。
しかしながら、脂環式モノマーの使用はしばしば重合時に重大な問題を引き起こす。脂環式ジアミンを用いた場合、重合初期に塩形成が起こり、重合反応の再現性を低下させるばかりか極端な場合、重合が全く進行しない。一方、実用上十分高い重合反応性を有する脂環式テトラカルボン酸二無水物はその種類が非常に限られている。
このように、低線熱膨張係数(20ppm/K以下)、低吸水性(1.5%以下)、低誘電率(3.2以下)、且つハンダ耐熱性を保持しているポリイミドを得ることは分子設計上容易ではなく、コスト面で不利なフッ素化ポリイミドを除いて、このような要求特性を満足する実用的な材料は今のところ殆ど知られていない。ポリイミド以外の低誘電率高分子材料や無機材料も検討されているが、誘電率、耐熱性及び靭性の点で要求特性が十分に満たされていないのが現状である。
近年絶縁層としてのポリイミドにスルーホール形成や微細加工を施す目的で、ポリイミドあるいはその前駆体自身に感光性能を付与した感光性ポリイミドシステムが盛んに研究されている。一方塩基を用いてポリイミドそのものにエッチングを施し、スルーホール形成等も行われている。しかしながら、後者ではアルカリによるポリイミド膜のエッチング速度が通常遅いために、エッチング液はエタノールアミン等の特殊な塩基に限られており、エタノールアミンを用いても全てのポリイミドに適用できるわけではない。
上記要求特性に加えて、水酸化カリウム水溶液等の汎用の塩基により容易にエッチングできれば、上記産業分野において極めて有益な材料を提供しうるが、そのような材料は知られていないのが現状である。
本発明は低線熱膨張係数、高ガラス転移温度、低吸水率、各種用途に十分な膜靭性及びエッチング特性を有するポリイミドを提供することを目的とする。他の目的は、各種電子デバイスにおける電気絶縁膜及びフレキシブルプリント配線基板、ディスプレー用基板、電子ペーパー用基板、太陽電池用基板、感光材料等として有用なエステル基含有ポリイミド前駆体、エステル基含有ポリイミド及びこれらの製造方法を提供することである。
以上の問題を鑑み、鋭意研究を積み重ねた結果、下記式(1)で表されるエステル基含有ポリイミド前駆体フィルムをイミド化して合成された下記式(2)で表されるエステル基含有ポリイミドフィルムが、上記産業分野において有益な材料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、一般式(1)で表される反復単位を有することを特徴とするエステル基含有ポリイミド前駆体である。
Figure 2007112990
(式中、Aは4価の芳香族基又は脂環族基を示す。R1は水素原子、シリル基又は炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐状アルキル基であり、R2は炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又はアルコキシ基を示す。)
ここで、このエステル基含有ポリイミド前駆体の固有粘度は、0.1〜8.0dL/gの範囲にあることが好ましい。
また、本発明は、一般式(2)で表される反復単位を有することを特徴とするエステル基含有ポリイミドである。
Figure 2007112990
(式中、A及びR2は式1と同じである。)
更に、本発明は上記エステル基含有ポリイミドの製造方法であって、上記エステル基含有ポリイミド前駆体を、加熱あるいは脱水試薬を用いてイミド化させることを特徴とするエステル基含有ポリイミドの製造方法である。また、本発明は上記エステル基含有ポリイミドの製造方法であって、上記エステル基含有ポリイミド前駆体を取出すことなしに、原料のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中、高温下で重縮合反応することを特徴とするエステル基含有ポリイミドの製造方法である。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明するが、これらは本発明の実施形態の一例であり、これらの内容に限定されない。
本発明のエステル基含有ポリイミド及びエステル基含有ポリイミド前駆体について、その製法をまじえつつ説明する。このエステル基含有ポリイミドは、エステル基含有ポリイミド前駆体を閉環した構造を有するものであるので、両者に共通する部分は一方のみについて説明することにより他方は容易に理解される。
本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体を得る方法としては、ジアミンとテトラカルボン酸類(好ましくは、酸二無水物)を重合する方法が好ましく挙げられる。
この場合、ジアミンとしては式(3)で表されるジアミン(以下、本ジアミンともいう)が用いられる。本ジアミンの構造は一般式(1)又は(2)の反復単位中に取り込まれる。
Figure 2007112990
(R2は炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基又はアルコキシ基を示す。)
本ジアミンはR2で表される側鎖(置換基)の存在を必要とする。この置換基が存在しない場合(R2=水素原子)、剛直な構造のテトラカルボン酸二無水物と組み合わせて重合反応を行うと、得られるポリイミド前駆体は極めて剛直な骨格となるがゆえに、重合溶液中でリオトロピック液晶性を発現し、重合溶液の不均一化、ゲル化、ポリイミド前駆体の沈殿等により、高重合体が得られない恐れがある。この置換基の存在により、ポリイミド前駆体鎖同士の凝集が適度に弱められ、上記のような深刻な問題を回避できることが期待される。
また、R2の結合位置も重要である。もし、R2がアミノ基のオルト位(3位)に結合した場合、立体障害により重合反応性の低下を招く恐れがある。本ジアミンはアミノ基のメタ位にR2が結合しているため、立体障害による重合反応上の問題は生じない。更に、嵩高いR2の存在により、単位体積あたりの分極率が低下し、ポリイミドフィルムの低誘電率化に寄与することも期待される。またR2ポリイミド鎖同士のパッキングを乱し、ポリイミドの結晶化に伴う膜の白濁化・脆弱化を防ぐのに寄与することも期待される。
2は炭素数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状又は分岐状アルコキシ基を示すが、直鎖状のアルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基である。直鎖状のアルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基である。分岐状アルキル基としては、炭素数3〜6のアルキル基が好ましく、より好ましくはイソプロピル基である。分岐状アルコキシ基としては、炭素数3〜6のアルコキシ基が好ましく、より好ましくはイソプロポキシ基である
本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体を製造する方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。より具体的には、以下の方法がある。その一つは、式(3)で表される本ジアミンを、脱水した重合溶媒に溶解し、これに実質的に等モルのテトラカルボン酸二無水物粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、室温で0.5〜100時間攪拌して、重合する方法である。この際モノマー濃度は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
他の方法は、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドと式(3)のジアミンを、公知の方法に従って低温溶液重縮合する方法である(High Performance Polymers,10,11(1998))。具体的には、まずジアミンを重合溶媒に溶解した後、この溶液に脱酸剤として適当量のピリジン又はトリエチルアミン等の3級アミン類を添加する。次に、この溶液へジアミンと実質的に等モル量のテトラカルボン酸ジアルキルエステルジクロリドを徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、氷浴中ないし室温で0.5〜72時間攪拌して、重合する方法である。この際モノマー濃度は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
別の方法として、界面重縮合法でも行うことが可能である。すなわち、脱酸剤として塩基を溶解した水溶液に本ジアミンを溶解する。一方、トルエンやシクロヘキサン等の水に溶解しない無極性有機溶媒にテトラカルボン酸ジエステルジクロリドを溶解する。次いで、これら2つの溶液を混合し、メカニカルスターラーで激しく撹拌することでエステル基含有ポリイミド前駆体を得る方法である。この際ジアミンとテトラカルボン酸ジエステルジクロリドの仕込量は等モルでなくても支障はない。
更に別の方法として、本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体は、テトラカルボン酸ジアルキルエステルと等モルのジアミンより、ピリジンの存在下、縮合剤としてジアミンと等モルの亜リン酸トリフェニルを用いて、直接重縮合する方法も可能である。また、縮合剤としてN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドを用いても同様に直接重縮合可能である。
また、本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体は、公知の方法(高分子討論会予稿集,49,1917(2000))に従ってジアミンのジシリル化物とテトラカルボン酸二無水物あるいはテトラカルボン酸ジアルキルエステルジクロリドを上記と同様に低温溶液重縮合することも可能である。
以下、好ましい具体例としてテトラカルボン酸二無水物と本ジアミンを反応させて、エステル基含有ポリイミド前駆体であるエステル基含有ポリアミド酸を製造する方法について述べる。
まず、本ジアミンを重合溶媒に溶解し、これにテトラカルボン酸二無水物粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、0〜100℃、好ましくは5〜60℃で0.5〜100時間、好ましくは1〜50時間攪拌する。この際、モノマー濃度は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。このモノマー濃度範囲で重合を行うことにより均一で高重合度のポリイミド前駆体溶液を得ることができる。エステル基含有ポリイミドの膜靭性の観点からエステル基含有ポリイミド前駆体の重合度はできるだけ高いことが望ましい。上記モノマー濃度範囲よりも低濃度で重合を行うと、ポリイミド前駆体の重合度が十分高くならず、最終的に得られるポリイミド膜が脆弱になる恐れがあり、好ましくない。また、高濃度で重合を行うと、モノマーや生成するポリマーの溶解が不十分となる恐れがある。
本発明のエステル基含有ポリイミドの要求特性及びエステル基含有ポリイミド前駆体の重合反応性を損なわない範囲で、使用可能なテトラカルボン酸二無水物は、特に限定されないが、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。エステル基含有ポリイミドフィルムの低熱膨張特性の観点から、剛直で直線的な構造を有するピロメリット酸二無水物又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物をテトラカルボン酸二無水物の主成分として用いることが好ましい。これらは単独であるいは2種類以上用いてもよい。
本発明のエステル基含有ポリイミドの要求特性及びエステル基含有ポリイミド前駆体の重合反応性を損なわない範囲で、式(3)で表される本ジアミンの一部を他の芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン等に置換して使用することができる。
本ジアミンと併用可能な芳香族ジアミンとしては、特に限定されないが、例えば、3,5−ジアミノペンゾトリフルオリド、2,5−ジアミノペンゾトリフルオリド、3,3’−ビストリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ビストリフルオロメチル−5,5’−ジアミノビフエニル、ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフエニル、ビス(フッ素化アルキル)−4,4’−ジアミノジフェニル、ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニル、ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニル、ビス(フッ素化アルコキシ)−4,4’−ジアミノジフェニル、ジフェニル−4,4’−ジアミノジフェニル、4,4’ビス−(4−アミノテトラフルオロフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノテトラフルオロフェキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4’−ビナフチルアミン、o−、m−、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノジュレン、ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニル、ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル、ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフエニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフエニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフエノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)へキサフルオロブロバン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)へキサフルオロブロバン、2,2−ビス(4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル)へキサフルオロプロバン、2,2−ビス(4−(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル)へキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル〉ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4’−ジアミノペンズアニリド等が例示でき、これらを2種以上併用することもできる。
本ジアミンと併用可能な脂肪族ジアミンとしては、特に限定されないが、例えば、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、シス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.0〕デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン等が挙げられる。また、これらを2種類以上併用することもできる。
本ジアミンと他のジアミンを併用する場合、本ジアミンは全ジアミン中、30モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上使用することがよい。また、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の使用割合は、理論量は等モルであるが、目標とする分子量等によって一方を5モル%以内の範囲で増減することも好ましい。
重合反応の際使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキシド等の非プロトン性溶媒が好ましいが、原料モノマーと生成するポリイミド前駆体が溶解すれば問題はなく、特にその構造には限定されない。具体的に例示するならば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン等の環状エステル溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、トリエチレングリコール等のグリコール系溶媒、m−クレゾール、p−クレゾール、3−クロロフェノール、4−クロロフエノール等のフェノール系溶媒、アセトフェノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどが好ましく採用される。更に、その他の一般的な有機溶剤、すなわちフエノール、o−クレゾール、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールメチルアセテート、エチルセロソルプ、プチルセロソルプ、2−メチルセロソルプアセテート、エチルセロソルプアセテート、プチルセロソルプアセテート、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロへキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、ブタノール、エタノール、キシレン、トルエン、クロルベンゼン、ターペン、ミネラルスピリット、石油ナフサ系溶媒なども添加して使用できる。
本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体はその重合溶液を、大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下・濾過・乾燥し、粉末として単離することもできる。
次に、本発明のエステル基含有ポリイミドの製造方法について説明する。
本発明のエステル基含有ポリイミドは、上記の方法で得られたエステル基含有ポリイミド前駆体を脱水閉環反応(イミド化反応)することで製造することができる。この際、エステル基含有ポリイミドの使用可能な形態は、フィルム、粉末、成型体及び溶液である。
まず、エステル基含有ポリイミドフィルムを製造する方法について述べる。エステル基含有ポリイミド前駆体の重合溶液(ワニス)をガラス、銅、アルミニウム、シリコン等の基板上に流延し、オーブン中40〜180℃、好ましくは50〜150℃で乾燥する。得られたエステル基含有ポリイミド前駆体フィルムを基板上で真空中、窒素等の不活性ガス中、あるいは空気中、200〜430℃、好ましくは250〜400℃で加熱することで本発明のエステル基含有ポリイミドフィルムを製造することができる。加熱温度がこれより低いとイミド化の閉環反応が不完全であったりするため好ましくなく、また高すぎると生成したエステル基含有ポリイミドフィルムが一部熱分解したりする可能性があるため好ましくない。またイミド化は真空中あるいは不活性ガス中で行うことが望ましいが、イミド化温度が高すぎなければ空気中で行っても、差し支えない。
またイミド化反応は、熱処理に代えて、エステル基含有ポリイミド前駆体フィルムをピリジンやトリエチルアミン等の3級アミン存在下、無水酢酸等の脱水試薬を含有する溶液に浸漬することによって行うことも可能である
エステル基含有ポリイミド前駆体の重合溶液をそのままあるいは同一の溶媒で適度に希釈した後、150〜200℃に加熱することで、ポリイミド自体がその溶媒に溶解する場合、本発明のエステル基含有ポリイミドの溶液(ワニス)を容易に製造することができる。溶媒に不溶な場合は、結晶性のポリイミド粉末を沈殿物として得ることができる。この際、イミド化の副生成物である水等を共沸留去するために、トルエンやキシレン等を添加しても差し支えない。また、触媒としてγ−ピコリン等の塩基を添加することができる。得られたワニスを大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下・濾過し、エステル基含有ポリイミドを粉末として単離することもできる。また、エステル基含有ポリイミド粉末を上記重合溶媒のような溶媒に再溶解してポリイミドワニスとすることができる。
上記エステル基含有ポリイミドワニスを基板上に塗布し、40〜400℃、好ましくは100〜250℃で乾燥するによってもエステル基含有ポリイミドフィルムを形成することができる。また、上記のように得られたエステル基含有ポリイミド粉末を200〜450℃、好ましくは250〜430℃で加熱圧縮することでエステル基含有ポリイミドの成型体を作製することができる。
エステル基含有ポリイミド前駆体溶液中にN,N−ジシクロヘキシルカルボジイミドやトリフルオロ無水酢酸等の脱水試薬を添加・撹拌して0〜100℃、好ましくは0〜60℃で反応させることにより、エステル基含有ポリイミドの異性体であるポリイソイミドが生成する。イソイミド化反応は上記脱水試薬を含有する溶液中にエステル基含有ポリイミド前駆体フィルムを浸漬することでも可能である。ポリイソイミドワニスを上記と同様な手順で製膜した後、250〜450℃、好ましくは270〜400℃で熱処理することにより、エステル基含有ポリイミドへ容易に変換することができる。
また、エステル基含有ポリイミド前駆体を取出すことなしに、原料のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中、高温下で重縮合反応することによって、直接本発明のエステル基含有ポリイミドを製造することもできる。
本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体は、一般式(1)で表される反復単位を有する。式中、Aは4価の芳香族基又は脂環族基を表すが、これは前記テトラカルボン酸類から生じる残基であるので、テトラカルボン酸類(テトラカルボン酸二無水物)の説明からAが理解される。R2は本ジアミンから生じる残基に結合する置換基であるので、本ジアミンの説明、特に置換基R2の説明から理解される。R1は水素原子、シリル基、炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基であるが、好ましくは水素原子である。前述のように、ポリエステルイミド前駆体の製造工程の簡略さの観点から、式(1)で表されるポリエステルイミド前駆体においてR1は水素原子であることが好ましい。また、ポリエステルイミド前駆体溶液の加水分解安定性(溶液粘度安定性)の観点から、R1はメチル基、エチル基等の炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基であることが好ましい。また、前述のようにジアミン成分をシリル化(R1=トリアルキルシリル基)することで、重合反応性を高めたり、生成するポリエステルイミド前駆体の溶解性を高めたり、脂肪族ジアミンを部分的に使用する際の塩形成を妨害することが可能である。この場合、式(1)のポリエステルイミド前駆体におけるR1はトリアルキルシリル基となる。R1が異なった場合においてもポリエステルイミド前駆体の製膜性、イミド化反応性、ポリエステルイミドの膜物性に大きな影響はない。
本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体中の一般式(1)で表される反復単位の存在量は、30モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上である。本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体は、固有粘度が0.1〜8.0dL/gの範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5〜5.0dL/gの範囲である。そして、本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体は、エステル基含有ポリイミド中間体等として有用である。
本発明のエステル基含有ポリイミドは、一般式(2)で表される反復単位を有する。式中、A及びR2は本発明のエステル基含有ポリイミド前駆体と同じ意味を有する。本発明のエステル基含有ポリイミド中の一般式(2)で表される反復単位の存在量についても同じ範囲である。本発明のエステル基含有ポリイミドの分子量は、エステル基含有ポリイミド前駆体をイミド化したときの分子量の範囲であり、通常エステル基含有ポリイミド前駆体と同程度又はそれ以上の分子量を有する。
本発明のエステル基含有ポリイミド又はその前駆体又はそれらの溶液中に、必要に応じて酸化安定剤、フイラー、シランカップリング剤、感光剤、光重合開始剤及び増感剤等の添加物を加えることができる。
一般に、ポリマーフィルムが十分な膜靭性を示すためには、ポリマー鎖同士の絡み合いが必要であり、絡み合いの程度はポリマーの重合度の増加と共に増加する。また、いくら高分子量であっても主鎖中に内部回転可能な屈曲結合を一切含んでいない場合、ポリマー鎖は絡み合うことができず、膜は脆弱になってしまう。ポリイミド骨格へのエーテル結合の過大な導入は膜靭性の向上に大きく寄与するが、その一方で、主鎖の剛直性や直線性の低下を招き、低熱膨張特性発現を妨げる恐れが生じる。
本発明によれば、低熱膨張係数、低吸水率、高ガラス転移温度、十分な膜靭性及びアルカリエッチング特性を有する樹脂を提供することができる。低熱膨張特性と膜靭性を両立させるため、本発明ではパラ−エステル結合に着目した。パラ−エステル結合はエーテル結合に比べて内部回転障壁が高く、コンホーメンション変化が比較的妨げられており、且つ主鎖にある程度の柔軟さも付与し、可撓性のフィルムを与えると期待される。また、エステル結合はアミド結合やイミド結合よりも単位体積当たりの分極率が低いため、ポリイミドへのエステル結合の導入は低誘電率化にも有利である。一般にポリエステルがポリイミドやポリアミドに比べて低い吸水率を示す事実から考えて、エステル基導入は誘電率を大きく左右する吸着水量(吸水率)の低下にも寄与することが期待される。またフッ素基を含有しないため、比較的高いガラス転移温度を維持することができる。一方、エステル基含有ポリイミド中のエステル結合は、スルーホール形成等の微細加工が必要な場合、加水分解によりアルカリエッチングを可能にする。
本発明のエステル基含有ポリイミドは低線熱膨張係数、低給水率、高ガラス転移温度、低誘電率及びアルカリエッチング特性を有するため、各種電子デバイスにおける電気絶縁膜及びフレキシブルプリント配線基板、ディスプレー用基板、電子ペーパー用基板、太陽電池用基板、感光材料等に利用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例における物性値は、次の方法により測定した。
フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製FT−IR5300)を用い、透過法にてエステル基含有ポリイミド前駆体及びエステル基含有ポリイミド薄膜の赤外線吸収スペクトルを測定した。また、固有粘度は、0.5重量%のエステル基含有ポリイミド前駆体溶液を、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからエステル基含有ポリイミド膜のガラス転移温度(Tg)を求めた。また、上記熱機械分析装置を用いて、熱機械分析により、荷重0.5g/膜厚1μm、昇温速度5℃/分における試験片の伸びより、100〜200℃の範囲での平均値としてエステル基含有ポリイミド膜の線熱膨張係数(CTE)を求めた。また、同社製熱重量分析装置(TG−DTA2000)を用いて、窒素中又は空気中、昇温速度10℃/分での昇温過程において、エステル基含有ポリイミド膜の初期重量が5%減少した時の温度を5%重量減少温度(Td5)とした。
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ4T)を用いて、エステル基含有ポリイミド膜に平行な方向(nin)と垂直な方向(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、これらの屈折率の差から複屈折(Δn=nin−nout)を求めた。また、この屈折計(アッベ4T)を用いて、エステル基含有ポリイミド膜の平均屈折率〔nav=(2nin+nout)/3〕に基づいて次式:εcal=1.1×nav2により1MHzにおけるポリイミド膜の誘電率(εcal)を算出した。
50℃で24時間真空乾燥したエステル基含有ポリイミド(膜厚20〜30μm)を25℃の水に24時間浸漬した後、余分の水分を拭き取り、重量増加分から吸水率(%)を求めた。
東洋ボールドウィン社製引張試験機(テンシロンUTM−2)を用いて、エステル基含有ポリイミド膜の試験片(3mm×30mm)について引張試験(延伸速度:8mm/分)を実施し、応力―歪曲線の初期の勾配から弾性率を、膜が破断した時の伸び率から破断伸び(%)を求めた。破断伸びが高いほど膜の靭性が高いことを意味する。
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエート5mmolを入れ、モレキュラーシーブス4Aで十分に脱水したN,N−ジメチルアセトアミド7mLに溶解した後、この溶液にピロメリット酸二無水物粉末5mmolを徐々に加えた。10分後、溶液粘度が急激に増加したため、溶媒を徐々に加えて希釈し、最終的に合計18mLの溶媒を加えた。更に、室温で24時間撹拌し透明、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液は室温及び20℃で一ヶ月間放置しても沈澱、ゲル化は全く起こらず、極めて高い溶液貯蔵安定性を示した。N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃、0.5重量%の濃度でオストワルド粘度計にて測定したポリイミド前駆体の固有粘度は2.22dL/gであった。
このポリイミド前駆体溶液をガラス基板に塗布し、60℃、2時間で乾燥して得たポリイミド前駆体膜を基板上、減圧下250℃で2時間熱イミド化を行った後、残留応力を除去するために基板から剥がして更に350℃で1時間、熱処理を行い、膜厚20μmの透明なポリイミド膜を得た。このポリイミド膜は180°折曲げ試験によっても破断せず、可撓性を示した。また、如何なる有機溶媒に対しても全く溶解性を示さなかった。このポリイミド膜について動的粘弾性測定を行った結果、明瞭なガラス転移点(動的粘弾性曲線における損失ピークより決定)は観測されず、全く熱可塑性を示さなかった。これよりこのポリイミド膜が極めて高い寸法安定性を有していることを示している。また、線熱膨張係数(100℃から200℃の間の平均値)は0.8ppm/Kと極めて低い線熱膨張係数を示した。これは、非常に大きな複屈折値(Δn=0.196)から判断して、ポリイミド鎖の高度な面内配向によるものと考えられる。平均屈折率より見積もった誘電率は3.24であり、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンからなる代表的な全芳香族低熱膨張ポリイミドの誘電率(3.5)より低い値であった。この結果はポリイミド骨格中にエステル基を導入した効果である。また、5%重量減少温度は窒素中で509℃、空気中で482℃であった。また、吸水率1.7%、引張弾性率(ヤング率)7.98GPa、破断強度0.213GPa、破断伸び5%であった。このように、このポリイミドは極めて低い線熱膨張係数、低吸水率、優れた寸法安定性、高い熱安定性、比較的低い誘電率及び十分な膜靭性を示した。
得られたエステル基含有ポリイミド前駆体膜及びエステル基含有ポリイミド膜の赤外線吸収スペクトルを図1、図2にそれぞれ示す。
テトラカルボン酸二無水物として、ピロメリット酸二無水物の代わりに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いた以外は実施例1に記載した方法に従って、エステル基含有ポリイミド前駆体を重合し、製膜、イミド化してエステル基含有ポリイミド膜を作製し、同様に物性評価した。実施例1のエステル基含有ポリイミドと同様に、極めて低い線熱膨張係数、低吸水率、優れた寸法安定性、高い熱安定性、比較的低い誘電率及び十分な膜靭性を示した。
4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエートの他に共重合成分として4,4’−オキシジアニリンを用いた以外は実施例1に記載した方法に従って、エステル基含有ポリイミド前駆体を重合し、製膜、イミド化してエステル基含有ポリイミド膜を作製し、同様に物性評価した。ジアミンの使用割合(モル比)は、4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエート:4,4’−オキシジアニリン=60:40である。このポリイミド膜は、銅に近い線熱膨張係数、低吸水率、優れた寸法安定性、高い熱安定性、比較的低い誘電率及び高い膜靭性を示した。
4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエートの代わりに置換基の異なる4−アミノ−2−メトキシフェニル−4’−アミノベンゾエートを用いた以外は実施例3に記載した方法に従って、エステル基含有ポリイミド前駆体を重合し、製膜、イミド化してエステル基含有ポリイミド膜を作製し、同様に物性評価した。ジアミンの使用割合(モル比)は、4−アミノ−2−メトキシフェニル−4’−アミノベンゾエート:4,4’−オキシジアニリン=60:40である。このポリイミド膜は、銅に近い線熱膨張係数、低吸水率、優れた寸法安定性、高い熱安定性、比較的低い誘電率及び高い膜靭性を示した。
比較例1
4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエートの代わりに置換基のない4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエートを用いた以外は実施例1に記載した方法に従って、エステル基含有ポリイミド前駆体を重合した。このポリイミド前駆体溶液は重合が進行するにつれて白濁した。これは、このポリイミド前駆体の溶解性が低いために一部沈殿が生じたことが原因である。このため、ポリイミド前駆体の重合度が十分高くならず、N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃、0.5重量%の濃度でオストワルド粘度計にて測定したポリイミド前駆体の固有粘度は0.410dL/gと低い値であった。重合後、ポリイミド前駆体溶液を同一溶媒で適度に希釈したところ沈殿が溶解し、均一な溶液が得られたので、実施例1に記載した方法に従って、製膜・イミド化を行った。熱イミド化によりポリイミド膜は白濁し、脆弱な膜しか得られず引張試験は実施できなかった。これはポリイミドの重合度が低いことに加えて、用いたエステル基含有ジアミンが嵩高い置換基を有していないため、得られたポリイミドの結晶化が一部起こったことが原因である。
比較例2
4−アミノ−2−メチルフェニル−4’−アミノベンゾエートの代わりに4,4’−ジアミノベンズアニリドを用いた以外は実施例1に記載した方法に従って、アミド基含有ポリイミド前駆体を重合した。N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃、0.5重量%の濃度でオストワルド粘度計にて測定したポリイミド前駆体の固有粘度は7.16dL/gと極めて高重合体であった。実施例1に記載した方法に従って、製膜・イミド化を行った。実施例1のエステル基含有ポリイミドと同様に、極めて低い線熱膨張係数、高い寸法安定性、高い熱安定性、及び十分な膜靭性を示したが、吸水率は3.4%と高い値であった。これはこのポリイミドがエステル基の代わりにより高分極性のアミド基を含有しているためである。
実施例及び比較例において膜物性を評価した結果をまとめて表1に示す。なお、NDは動的粘弾性測定で検出不能を意味する。
Figure 2007112990
実施例1のエステル基含有ポリイミド前駆体膜の赤外線吸収スペクトル 実施例1のエステル基含有ポリイミド膜の赤外線吸収スペクトル

Claims (6)

  1. 一般式(1)で表される反復単位を有することを特徴とするエステル基含有ポリイミド前駆体。
    Figure 2007112990
    (式中、Aは4価の芳香族基又は脂環族基を示す。R1は水素原子、シリル基又は炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐状アルキル基であり、R2は炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐状アルキル基又はアルコキシ基を示す。)
  2. 固有粘度が0.1〜8.0dL/gの範囲である請求項1記載のエステル基含有ポリイミド前駆体。
  3. 一般式(2)で表される反復単位を有することを特徴とするエステル基含有ポリイミド。
    Figure 2007112990
    (式中、Aは4価の芳香族基又は脂環族基を示す。R1は水素原子、シリル基又は炭素原子数1〜12の直鎖状若しくは分岐状アルキル基であり、R2は炭素原子数1〜12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を示す。)
  4. 請求項1又は2に記載のエステル基含有ポリイミド前駆体を、加熱あるいは脱水試薬を用いてイミド化させることを特徴とする請求項3に記載のエステル基含有ポリイミドの製造方法。
  5. 請求項1又は2に記載のエステル基含有ポリイミド前駆体を取出すことなしに、原料のテトラカルボン酸二無水物とジアミンを溶媒中、高温下で重縮合反応することを特徴とする請求項3に記載のエステル基含有ポリイミドの製造方法。
  6. 一般式(1)のR2がメトキシ基である反復単位を50モル%以上有する請求項1記載のエステル基含有ポリイミド前駆体を、イミド化させることを特徴とする請求項3に記載のエステル基含有ポリイミドの製造方法。
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