JP2007111977A - 射出成形機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】射出成形機を、金型に溶融樹脂を射出するノズル31と、射出成形時に形成されたランナ4を保持するランナ保持手段1と、前記ランナ保持手段を前記金型に出入りさせるための駆動機構17、18と、を備えた構成とする。
さらに、前記ランナ保持手段を型開き方向に付勢する付勢手段28、29とを備えた構成とし、前記付勢手段の付勢力によって前記金型の型開きに連動し、ランナ保持手段に保持されているランナを前記ノズルから強制的に切り離すようにする。
【選択図】 図1
Description
このような射出成形機において、例えば、特許文献1のように、ランナを保持するように構成したランナロック取出しバーを、金型から抜き出す際にランナを分離ブロックに衝突させてランナロック取出しバーから分離する提案がなされている。なお、このランナロック取出しバーは、上記ランナロック部材あるいはランナ保持手段と同義のものである。
図7(a)において、斜線部がカセット金型であり、101はノズル、102は、固定側プラテン、103は可動側型板ホルダー、104は固定側型板ホルダー、107はシリンダー連結部、108は金型を開閉するための油圧シリンダーである。
図7(b)に示されるように、型閉状態においてノズル101から注入された溶融樹脂は、ランナロック部材(ランナ保持手段)であるランナロック取出しバー119に形成されたランナ形状部に充填される。
その際、ランナロック取出しバー119はカセット型固定側型板112の所定の位置に、位置決めピン120によって保持されている。
この溶融樹脂は、ランナ形状部に充填された後、カセット型固定側型板112のスプール125a、スプール125bが形成される部分を介してゲートを通過し、成形品126aを成形するキャビティ126に注入される。
また図7(c)に示されるように、このキャビティ126に注入された樹脂が冷却固化後、油圧シリンダー108の作動による型開きに際し、ゲー卜部に位置するスプール125bが成形品126側と切断される。
一方、上記成形品126を形成する際にランナ形状部で形成されたランナ125は、つぎのようにしてノズル101から分離されるように構成されている。
すなわち、上記型開き状態において、固定側プラテン102と固定側型板ホルダー104に固定されたカセット型固定型板112との間が開かれる。
その際、上記ランナロック取出しバー119の自重等により、ランナロック取出しバー119がランナを保持したままノズル101から降下することで、上記ランナ125とノズル101との分離が行われる。
また、図7(d)に示されるように、ランナ125はランナロック取出しバー119に形成された抜きテーパーを利用したU字形切り欠き部119aにより保持さており、つぎのようにしてランナロック取出しバー119から分離されるように構成されている。
すなわち、ランナロック取出しバー119に連結されたエアーシリンダ122等の移動手段を作動させランナロック取出しバー119を金型の外に移動させる。この時、金型外に設置されたランナ分離ブロック124にランナ125の一部を当てることにより、ランナロック取出しバー119よりランナ125を強制的に分離させる。
前述したように、ランナ125のノズル101からの分離は、ランナーロック取出しバー119の自重等により、ランナーロック取出しバー119がランナを保持したままノズルから降下することで行われる。
そのため、成形材料によっては成形時に形成されるランナがノズルから切り離せず、ランナが成形機内に残り、連続成形を阻害する等の不都合が生じる場合があった。
特に、ガラス繊維などの強化剤を含んだ材料で成形を行った場合、ノズルへのランナの固着が強くなり、ランナがノズルから切り離されない場合が多々ある。
また、ランナ保持手段を、例えば磁力で強制的にノズルから下げようとすると、成形機および金型に磁石等の磁気を有するものを仕込まなくてはならず、成形機および金型構造が複雑になる。
また、ノズルからランナを切り離すために型開き動作に連動した刃物を仕込むと、成形機および金型構造が複雑になる。また、これは刃物を用いることから、安全性からも好ましくない。
本発明は、ノズルから溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機をつぎのように構成したことを特徴としている。
この射出成形機は、金型に溶融樹脂を射出するノズルと、射出成形時に形成されたランナを保持するランナ保持手段と、前記ランナ保持手段を前記金型に出入りさせるための駆動機構とを有している。
そして、前記ランナ保持手段を型開き方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力によって前記金型の型開きに連動し、ランナ保持手段に保持されているランナを前記ノズルから強制的に切り離すことを特徴としている。
また本発明の射出成形機は、前記付勢手段が、弾性部材で構成されていることを特徴としている。
また本発明の射出成形機は、前記弾性部材が、バネによって付勢されたボール部を先端部に有するプランジャーによって構成され、該ボール部が前記ランナ保持手段に当接して該ランナ保持手段を型開き方向に付勢することを特徴としている。
また本発明の射出成形機は、前記プランジャーが、前記ランナ保持手段に対する当接が調整可能に構成されていることを特徴としている。
図1〜図5に本実施の形態における射出成形機のランナ排出機構の構成を示す。図6に、本実施の形態におけるランナ排出機構を備えた射出成形機の全体構成を示す。
まず、図6で型締めモータ50の回転をボールねじ51で直線運動に変換し、さらにトグルリンク機構52、53で可動プラテン7の上下運動に変換する。
図6は型締めが完了した状態であり、可動プラテン7は中間プレート6を挟んで固定プラテン9に押し付けられる。
可動プラテン7に不図示のねじで固定された金型の可動側型板54は、中間プレート6に不図示のねじで固定された金型の固定側型板2とともに固定プラテン9に押し付けられている。
このときランナ保持部材1は固定側型板2に嵌め込まれた状態で固定プラテン9に押し付けられている。
次に、射出モータ55の回転をベルト56でボールねじ57に伝達する。
材料供給口58から供給された樹脂ペレットはヒーター59で加熱された不図示のシリンダ内で溶融され、ボールねじ57が押し下げる不図示のプランジャによってノズル60から金型内に射出され成形品が成形される。
射出停止の後、型締めモータを逆転させ、可動プラテン7を下降させて成形品を不図示の取出し機構で取出す。
また、中間プレート6は所定の位置まで下降して停止しており、中間プレート6の下降にともない固定側型板2に設けられた溶融樹脂の経路に形成されたランナは固定側型板2及びノズル60から分離されて、ランナ保持手段1に固着した状態となる。
後述する機構によりランナ保持手段1を型の外に抜き出すことでランナはランナ保持手段1から分離され排出される。
図1は、本実施の形態におけるランナ排出機構を備えた射出成形機のランナ排出機構とその周辺部の構成を示す図であり、図2は駆動ブロックの詳細構成を示す図である。
次に、図1及び図2により本実施の形態における射出成形機のランナ排出機構の概略を説明する。
図1及び図2において、1はランナ保持手段(ランナロック部材)、2は固定側型板、3は成形品、4はランナ、5は分離ブロック、6は中間プレート、7は可動プラテン、8はランナフレーム、9は固定プラテンである。
また、10はねじ、11はステッピングモータ、12はシャフト、13、14はプーリー、15はショルダーボルト、16はタイミングベルトである。
また、17、18は駆動ブロック、19はシャフト、20はブッシュ、21a、21bはねじ、22はハネ、23はねじ、24は金具、25はフォトセンサー、26はEリング、27は固定ブロック、28はボールプランジャー、29はボール部である。
また、30はねじ、31はノズル、32はショルダーボルト、33はカラーである。
型開きにおいて、固定側型板2を開いた後にランナ保持手段1をランナ4を保持した状態で固定側型板2の外に移動させる。
その際、このランナ保持手段1の移動先への移動中に、ランナ4のみ分離ブロック5にぶつけることで、ランナ保持手段1からランナ4を分離する仕組みになっている。
ランナ排出機構の母体であるランナフレーム8は、固定プラテン9にねじ10で取付けられている。
動力源であるステッピングモータ11が、ランナフレーム8に設けられた長穴に取付けられている。
また、ランナフレーム8には、シャフト12を通すための長穴が設けられている。
ステッピングモータ11のシャフト12にはプーリー13が取付けられ、更にランナフレーム8にもプーリー14がショルダーボルト15で取付けられている。これら二つのプーリー13、14にタイミングベルト16が張られている。
この時、長穴を利用して、ステッピングモータ11をスライドさせ、タイミングベルト16を張るように構成されている。
更に、タイミングベルト16の歯山に合うような溝を設けた駆動ブロック17と駆動ブロック18でタイミングベルト16を挟み込むように構成されている。
このような仕組みによって、ステッピングモータ11の回転運動を駆動ブロック17、18の直線運動に変換することができる。
駆動ブロック17、18の運動を規制するために、駆動ブロック18に運動方向に貫通穴を設け、シャフト19が通されている。
なお、駆動ブロック18が滑らかに駆動するように、駆動ブロック18の穴にはブッシュ20が挿入されている。更にランナ保持手段1を駆動ブロック18に取付けることで、ランナ保持手段1が駆動ブロック17、18と共に直線運動をする。
その際、ランナ保持手段1の直線運動は、ランナフレーム8に取付いた分離ブロック5によって誘導される。
ランナ保持手段1が固定側型板2内に挿入される量は、駆動ブロック17、18をランナフレーム8にぶつけることで位置決めされる。
この時、駆動ブロック18にねじ21a、21bで取付けられたハネ22を、ランナフレーム8にねじ23で取付けられた金具24に固定されたフォトセンサー25で検知し、ランナ保持手段1が固定側型板2内に居ることを確認している。また、ランナ保持手段1の固定側型板2外への移動量は、成形機のソフト設定で適宜決定される。
仮に、駆動ブロック17、18がステッピングモータ11の脱調等によりオーバーランした時には、プーリーに衝突しないようにEリング26がシャフト19に取付けられる。
本実施の形態においては、ランナ保持手段1を強制的に押し下げるために、ボールプランジャー28が用いられる。
このボールプランジャー28は、先端のボール部29が内部の不図示のバネによって先端側へ付勢するように構成されており、ランナフレーム8に固定ブロック27を介して取付けられている。
固定ブロック27には、ボールプランジャー28を取付けるコの字形の取付穴があり、取付穴を締めこむようにねじ30を締めこむことでボールプランジャー28を固定する。
ランナフレーム8には、ボールプランジャー28の先端のボール部29が通るにげ穴が設けてあり、ボール部29がランナ保持手段にぶつかるようにボールプランジャー28の位置を調整する。
ねじ30を緩めればボールプランジャー28の位置は調整でき、ねじ30を再度締め直すことでボールプランジャー28は固定される。
図4、図5に、これらの動作を説明する図を示す。
ランナ保持手段1の後端は、ショルダーボルト32によってカラー33を挟んで遊びをもって駆動ブロックに取付けられている。
また、分離ブロック5とランナ保持手段1の間にも遊びがあるので、ランナ保持手段1の先端は通常は傾いている。
ランナ保持手段1の先端に形成されたランナ形成部は成形時にノズル31下部近傍に挿入され、型閉めと共に固定プラテン9の下面に一致するように持ち上げられる。
固定側型板2にはランナ保持手段1の先端に形成されたランナ形成部と同一形状の溝が彫ってあり、成形時においてランナ保持手段1の先端に形成されたランナ形成部は固定側型板2の一部になる。
そして、成形終了後の型開き時に、ランナ保持手段1をボールプランジャー28によってランナ4を保持した状態で押し下げることで、ランナ4をノズル31から確実に切り離すことができる。
その後、ランナ保持手段1を金型から抜き出す動きを利用してランナ4の一部を分離ブロック5にあて強制的にランナ4とランナ保持手段1を分離させる。
つまり、ボール部29がランナ保持手段1の背面に押し当たる状態であるので、干渉面積は小さく、更に、ボール部29がランナ保持手段1に押し戻される。したがって、抜き出し動作の妨げとはならない。
また、ランナ保持手段1の取付け支点をランナ保持手段1の先端から遠ざけているため、ランナ保持手段1の先端はノズルからランナが切り離された後には自重により下がる。
したがって、ランナ排出時にランナ保持手段1が傾きながら抜き出されるため、前記ボールプランジャーによってランナ排出動作が妨げられることはない。
2:固定側型板
3:成形品
4:ランナ
5:分離ブロック
6:中間プレート
7:可動プラテン
8:ランナフレーム
9:固定プラテン
10:ねじ
11:ステッピングモータ
12:シャフト
13:プーリー
14:プーリー
15:ショルダーボルト
16:タイミングベルト
17:駆動ブロック
18:駆動ブロック
19:シャフト
20:ブッシュ
21:ねじ
22:ハネ
23:ねじ
24:金具
25:フォトセンサー
26:Eリング
27:固定ブロック
28:ボールプランジャー
29:ボール部
30:ねじ
31:ノズル
32:ショルダーボルト
33:カラー
Claims (4)
- 金型に溶融樹脂を射出するノズルと、
射出成形時に形成されたランナを保持するランナ保持手段と、
前記ランナ保持手段を前記金型に出入りさせるための駆動機構と、
を有し、前記ノズルから溶融樹脂を射出して成形品を成形する射出成形機において、
前記ランナ保持手段を型開き方向に付勢する付勢手段を備え、該付勢手段の付勢力によって前記金型の型開きに連動し、ランナ保持手段に保持されているランナを前記ノズルから強制的に切り離すことを特徴とする射出成形機。 - 前記付勢手段は、弾性部材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
- 前記弾性部材は、バネによって付勢されたボール部を先端部に有するプランジャーによって構成され、該ボール部が前記ランナ保持手段に当接して該ランナ保持手段を型開き方向に付勢することを特徴とする請求項2に記載の射出成形機。
- 前記プランジャーは、前記ランナ保持手段に対する当接が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の射出成形機。
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