JP2007110696A - アナログ信号処理回路およびそれを用いた通信装置 - Google Patents

アナログ信号処理回路およびそれを用いた通信装置 Download PDF

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孝二 土江
Yasuo Unekawa
康夫 畝川
Minoru Namekata
稔 行方
Mototsugu Hamada
基嗣 濱田
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Abstract

【課題】 通信機器に関し、特に複数の規格の信号を同時に受信処理可能なアナログ信号
処理回路を有する通信装置を提供する。
【解決手段】 異なる中心周波数を有する複数の無線信号、あるいは、同じ中心周波数を
有するが、振幅あるいは位相特性の異なる複数の無線信号を受信し、これら信号の周波数
を変換する周波数変換部と、前記周波数変換部から出力された信号を所望の周波数帯域幅
で選択する周波数選択部と、前記周波数選択部から出力された複数の信号のうち、一部ま
たは全ての信号の周波数を変換する周波数再変換部と、前記周波数再変換部より出力され
た複数の信号を足し合わせる加算部を有する。複数の信号を足し合わせて出力することに
より、アナログ−デジタル変換部のADCの数を削減することができ、通信装置の低消費
電力化、小型化、軽量化、低価格化が可能となる
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信機器に関し、特に複数の規格の無線信号を同時に受信処理可能なアナロ
グ信号処理回路を有する通信装置に関する。
近年、マルチバンド、マルチモード化への要求が増加している。唯一の無線規格がすべ
ての無線アプリケーションに適しているわけではなく、携帯電話、放送、無線LAN、無
線PANと、用途に応じてさまざまな無線規格が共存している。今後は、無線PANで接
続されたヘッドホンを付けてデジタルテレビジョン放送を楽しみながら、無線LAN経由
でWEBブラウジングをして情報検索するというようなことが一つの携帯端末だけで可能
になっていくということは想像に難くない。そこで、そのような用途のために複数の規格
の無線信号を同時に受信可能なマルチバンド・マルチモード端末を小型かつ低消費電力で
実現することが昨今の重要な課題となっているが、マルチモード・マルチバンド受信機は
通常、多数のアナログデジタル変換回路(Analog to Digital Converter、以下、ADC
と称する)が必要となる。
ダイレクトコンバージョン方式を使えば無線部の小型化は図れるが、ADCの数が大幅
に増加してしまう。まず、ダイレクトコンバージョン方式では、直流信号(Direct Curre
nt、以下DCと称する)が中心周波数になるようにダウンコンバートされる。このとき、
ダウンコンバートされた信号はDCを中心に折り返されてしまい、I(In-Phase)成分と
Q(Quadrature-Phase)成分の分離(以下I/Q分離と称する)ができなくなるので、I
/Q分離をしてダウンコンバートする必要がある。すなわち、ダウンコンバート後の出力
をI成分とQ成分の2系統にして分離しておく必要がある。それゆえ、同時に受信したい
モードの数をNmodeとすれば2×Nmode個ものADCが必要となる(例えば、非特許文献
1参照。)。
近年の無線通信は広帯域化が進んでおり、必要とされるADCの要求仕様もそれに応じ
て高度化している。高速、高解像度のADCの消費電力、実装面積はいずれも非常に大き
く、多数のADCを携帯型無線機に備えることは消費電力、実装サイズ、そしてコストの
点で非常に不利となる。したがって、通常多数のADCが必要となるマルチモード・マル
チバンド受信機においては、ADCの数を削減することが低消費電力化、小型化、低コス
ト化のための非常に有効な解決手段となる。
M.Patel et al.,"Investigation of the performance of a multimode,multiband receiver for OFDM and cellular systems," VTC 2003-Fall,pp. 284-288
マルチバンド・マルチモードの信号を同時受信可能なマルチバンド・マルチモード受信
機において、アナログ信号処理回路の出力を足し合わせることによって、チャネル選択度
を向上させると同時に、必要なADCの個数を削減し、通信装置の小型化、低消費電力化
を実現する。
この発明の一態様によるアナログ信号処理回路は、異なる中心周波数を有する複数の無
線信号、あるいは、同じ中心周波数を有するが、振幅特性あるいは位相特性の異なる複数
の無線信号の周波数を変換する周波数変換部と、前記周波数変換部から出力された信号を
所望の帯域幅で選択する周波数選択部と、前記周波数選択部より出力された複数の信号を
足し合わせる加算部とを具備することを特徴としている。
また、この発明の一態様による通信装置は、異なる中心周波数を有する複数の無線信号
、あるいは、同じ中心周波数を有するが、振幅特性あるいは位相特性の異なる複数の無線
信号を受信するフロントエンド部と、前記複数の無線信号を所望の帯域に変換するアナロ
グ信号処理部と、前記アナログ信号処理部から出力されたアナログ信号をデジタル信号に
変換するアナログ−デジタル変換部と、前記デジタル信号から所望のデジタルデータを復
調するデジタル信号処理部とを具備し、前記アナログ信号処理部は、前記複数の無線信号
の周波数を変換する周波数変換部と、前記周波数変換部から出力された信号を所望の帯域
幅で選択する周波数選択部と、前記周波数選択部より出力された複数の信号を足し合わせ
る加算部とを有することを特徴としている。
本発明は、マルチバンド・マルチモードの信号を同時受信可能な通信装置において、ア
ナログ信号処理回路で信号を足し合わせることにより、少数のADCで実現することがで
きる。ADCの個数を削減することができるため、低消費電力化、小型化、軽量化、低価
格化が可能になる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明における第1の実施形態の通信装置のブロック図であり、複数の異なる
無線信号(以下、RF(Radio Frequency)信号と称する)を受信する。複数の異なる無線
信号とは、異なる中心周波数を有する複数の無線信号、あるいは、同じ中心周波数を有す
るが、振幅特性あるいは位相特性の異なる複数の無線信号のことを言う。図1では、異な
る2種類のRF信号を同時受信する例を示している。
本実施形態の通信装置は、複数の異なるRF信号を受信するフロントエンド部1と、受
信されたRF信号を所望の周波数帯域に変換し、重ね合わせるアナログ信号処理部2と、
アナログ信号処理部2で重ね合わされたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ
-デジタル変換部3と、重ね合わされているデジタル信号をデジタル信号処理によって分
離するデジタル信号処理部4とを有する。
アナログ信号処理部2は、周波数変換部201と、周波数選択部202と、周波数再変
換部203と、加算部204とを有する。周波数変換部201は、受信されたRF信号の
それぞれを所望の周波数帯域(後段の周波数選択部202で周波数選択しやすい周波数帯
域)にダウンコンバートする。ダウンコンバートとは、受信されたRF信号の周波数より
低い周波数の信号に変換することである。また、周波数選択しやすい周波数帯域の信号と
は、例えばLowIF(Low Intermediate Frequency)信号やベースバンド(B/B)信号
である。このLowIF信号は、ベースバンド周波数の数倍程度の周波数を有する信号で
ある。
周波数選択部202は、周波数変換部201から出力された信号の一定の周波数帯域を
通過させ、妨害(干渉)信号を除去する。この妨害信号とは、受信したい周波数帯域以外
の周波数を有する信号の総称である。
周波数再変換部203は、後段のアナログ−デジタル変換部3でデジタルデータに変換
可能な周波数帯域に周波数を再変換する。このアナログ−デジタル変換部3は、例えば1
つ以上のADCを含む回路から構成される。
加算部204は、周波数を再変換された複数の信号を重ね合わせる。尚、加算部204
ではこのように信号を重ね合わせるため、前段の周波数再変換部203では複数の信号の
信号帯域が重ならないように周波数を変換することが必要である。これは、デジタル信号
処理部4で再び複数の信号に分離するためである。
アナログ−デジタル変換部3は、加算部204から出力された信号をデジタル信号に変
換する。このアナログ−デジタル変換部3は、例えば1つ以上のアナログデジタル変換器
(以下、ADCと称する)を含む回路から構成される。
デジタル信号処理部4は、アナログ−デジタル変換部3から出力されたデジタル信号を
、受信された複数のRF信号に応じた信号に分離し、復調処理を行う。
次に、本実施形態の通信装置において、異なる2つのRF信号(第1の信号、第2の信
号)を同時受信した場合の動作について説明する。第1および第2の信号は、フロントエ
ンド部1において図示していない別々のアンテナで受信される。受信された第1および第
2の信号はそれぞれ、アナログ信号処理部2において、所望の周波数帯域に変換され、妨
害信号を除去した後、周波数を再変換する。再変換された第1および第2の信号は、アナ
ログ信号処理部2の加算部204において足し合わされる。
周波数再変換部203より出力された複数の信号を足し合わせることで、アナログ信号
の数を受信したRF信号の数に比べて減らすことができる。従って、加算部204とアナ
ログ−デジタル変換部3とを接続する、アナログ信号を伝達させるための配線の数も減ら
すことができる。この結果、加算部204とアナログ−デジタル変換部3とを同一のチッ
プ上に形成する場合では、チップ上での配線が容易になる。また、加算部204とアナロ
グ−デジタル変換部3が別のチップとしてボード上に実装される場合では、加算部204
とアナログ−デジタル変換部3とが各々実装されたチップ同士を接続するピン数を、加算
部204を有していない場合に比べて減らすことができる。
さらに、アナログ信号は一般にノイズに敏感であり、例えば、アナログ信号を伝達する
アナログ配線を設計する場合には、デジタル信号を伝達するデジタル配線とのカップリン
グを避けるなど、引き回しに注意が必要である。これに対して、本実施形態の通信装置に
おいては、ノイズに敏感なアナログ信号の数が減り、引き回しに注意が必要なアナログ配
線の本数も減らすことができるため、基板設計の自由度が増し、基板の小型化も可能にな
る。
足しあわされた信号は、アナログ−デジタル変換部3で、アナログ信号からデジタル信
号に変換され、デジタル信号処理部4に出力される。デジタル信号処理部4において、デ
ジタル信号は第1および第2の信号成分に分離され、復調処理される。 複数のRF信号
を周波数変換して、お互いの信号帯域が重ならないようにして足し合わせているので、ア
ナログ−デジタル変換部3において構成するADCの数を最少で1つにすることができる
。これにより、通信装置の低消費電力化、小型化、軽量化、低価格化が可能となる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明における第2の実施形態の通信装置のブロック図であり、LowIF方
式によるマルチバンド・マルチモード無線受信機である。LowIF方式はRF信号の中
心周波数を信号帯域幅の半分から数倍の間の周波数にダウンコンバートする方式である。
図1と同一の構成部分には同一の符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分につ
いて説明する。
フロントエンド部1は、複数の受信したRF信号それぞれに対し、アンテナと、バンド
パスフィルタBPF(Band Pass Filter)と、低ノイズアンプLNA(Low Noise Amplifier
)を有する。本実施例では、フロントエンド部1は、各々2つづつ、すなわち、アンテナ
1とアンテナ2、バンドパスフィルタBPF1とBPF2、及び低ノイズアンプLNA1
とLNA2とを有する。
アンテナ1、BPF1、及びLNA1の順に接続されており、受信されたRF信号は、
先ずアンテナ、次にBPF、次にLNAを介してアナログ信号処理部2に送達される。ア
ンテナ2、BPF2、LNA2についても同様に接続されている。
BPFは、受信したRF信号から所望の周波数帯域を取り出す。LNAは、BPFから
出力された信号を、周波数変換せずに所定の大きさの電力を有する信号に変換する。
従って、受信されたRF信号は、フロントエンド部1を介して、所望の周波数帯域と所
定の大きさの電力を有した信号に変換される。
アナログ信号処理部2の周波数変換部201は、複数の受信したRF信号それぞれに対
し、2つのミキサMIXと、移相器P/Sと、局部発振器OSCと、イメージ抑圧回路I
RCから構成されている。ミキサMIXとは、2つの信号を乗算することで周波数変換を
行う回路である。移相器P/Sとは、正弦波(余弦波)の位相をシフトさせる回路であり、
例えば、正弦波の位相を90度シフトさせることで、余弦波を生成させることができる。
局部発振器OSCとは、周波数変換用の発振器である。イメージ抑圧回路IRCとは、望
ましくないイメージ成分(不要な周波数成分)を抑圧(除去)する回路であり、例えば、
フィルタ等で構成される。
次に、周波数変換部201内部の接続関係を説明する。先ず、局部発振器OSCは、移
相器P/Sに接続される。移相器P/Sは、2つのミキサMIXの各々に接続される。こ
の移相器P/Sは、局部発振器OSCから入力された正弦波を基に、0°の移相シフトし
た正弦波と90°の移相シフトをした余弦波を生成し、各々2つのミキサMIXに供給す
る。
2つのミキサMIXの各々は、移相器P/Sとは別に、受信されたRF信号が入力され
る。2つのミキサMIXは各々、移相器P/Sから入力された正弦波あるいは余弦波を用
いて、入力されたRF信号の周波数変換を行い、I成分とQ成分に分離する。
2つのミキサMIXにはイメージ抑圧回路IRCが接続され、RF信号のI成分とQ成
分が入力される。次にこのI成分とQ成分とが足し合わされ、イメージ成分を抑圧し、周
波数再変換部202に出力する。イメージ抑圧回路IRCにおける動作は、例えば、次の
通りになる。先に説明したミキサMIXで周波数変換を行うときに、局部発振周波数(ωL
O)に対してIF周波数(ωIF)分だけ上の周波数(ωLOIF)と下の周波数(ωLO‐ωIF)が同
じIF周波数(ωIF)に変換されるが、ωLO‐ωIFが希望するRF周波数であった場合に、希望
しない周波数ωLOIFをイメージ周波数と呼び、このイメージ周波数が除去される。
本実施例の周波数変換部201は、受信された複数のRF信号各々に対して、各構成要
素を有する。すなわち、局部発振器OSC11と局部発振器OSC12、ミキサMIX1
1とミキサMIX12とミキサMIX21とミキサMIX22、移相器P/S11と移相
器P/S12、第1のイメージ抑圧手段ISC1と第1のイメージ抑圧手段ISC2とを
有する。
周波数選択部202は、バンドパスフィルタBPFから構成されている。周波数選択部
202は、複数の受信したRF信号それぞれに対して各構成要素を有している。すなわち
、BPF11とBPF21を有する。
加算部204は、加算器ADDから構成されている。本実施形態では、ADDは1つで
ある。
尚、本実施形態の周波数再変換部203は、0Hzの周波数再変換、すなわち、周波数
を再変換する必要がないため、図2には示されていない。
アナログ−デジタル変換部3は、1つのアナログ−デジタル変換回路ADC1で構成さ
れている。
デジタル信号処理部4は、複数の受信したRF信号それぞれに対し、数値制御発振器N
CO(Numerically Controlled Oscillator)と、2つのミキサMIXと、復調処理手段D
ECから構成されている。NCOは、可変可能な周期の正弦波と余弦波を生成する発振器
である。ミキサMIXとは、先に説明した通り、2つの信号を乗算することで周波数変換
を行う回路である。復調処理手段DECは、入力された信号を復調する回路である。
デジタル信号処理部4では、足しあわされている信号を分離して復調処理するため、受
信された複数のRF信号に対し、各構成要素を有している。すなわち、本実施例では、数
値制御発振器NCO1乃至NCO2、ミキサMIX41乃至MIX44、及び第1の復調
処理手段DEC1と第2の復調処理手段DEC2とを有する。
次に、デジタル信号処理部4内部の接続関係と信号の処理手順を説明する。アナログ−
デジタル変換回路3を介して出力されたIF信号は、ミキサMIX41乃至MIX44の
4つに入力される。ミキサMIX41とミキサMIX42は、数値制御発振器NCO1に
接続されており、IF信号の周波数変換を行う。周波数変換されたIF信号は、第1の復
調処理手段DEC1に出力されて、復調される。ミキサ43、ミキサMIX44、数値制
御発振器NCO2、及び第2の復調処理手段DEC2についても同様の動作で復調される
次に、本実施形態の通信装置において異なる2つの信号を受信した場合の動作について
説明する。図3は、アナログ信号処理部2における信号を概略的に表している図である。
アンテナから入力された2つのRF信号はそれぞれ、中心周波数をωRF1、ωRF2とする。
これらの2つのRF信号は、フロントエンド部1において周波数帯(バンド)選択のた
め、各々バンドパスフィルタBPF1またはBPF2に通され、所望の周波数帯域以外の
信号が除去される。そして、2つのRF信号の各々は、低ノイズフィルタLNA1または
LNA2で信号が十分に増幅され、アナログ信号処理部2に出力される。図3(a)は、
フロントエンド部1から出力された信号を表している。
次に、フロントエンド部1から出力された信号は、アナログ信号処理部2に入力される
。入力された2つの信号はそれぞれ、周波数変換部201において、I成分、Q成分の信
号が生成され、ミキサMIXでLowIF帯域(中心周波数ωIF1、ωIF2)までダウンコ
ンバートされ、イメージ抑圧回路IRCでイメージ除去される(不要な周波数成分が除去
される)。図3(b)、(c)は、ダウンコンバートされたそれぞれの信号を表している
。図3(b)、(c)における周囲の信号が妨害波である。尚、図3(b)、(c)に示
すように、図3(a)の2つの信号帯域が重複しないようにダウンコンバートされる。
続いて、周波数選択部202のバンドパスフィルタBPFで、図3(b)、(c)に示
される隣接チャネル信号などによる妨害波が除去される。並行に処理されていた2つのR
F信号は、加算部204(加算器ADD)で加算され、アナログ−デジタル変換部3に出
力される。図3(d)は、加算後の信号(LowIF信号)を表している。
加算されたLowIF信号は、ADCでデジタル信号に変換される。デジタルデータに
変換された信号は、デジタル信号処理部4で2つの信号に分離される。
これら信号は、デジタル信号処理部4でNCOから生成される信号と掛け合わされ、I
成分とQ成分に分離される。I成分とQ成分に分離された信号は、復調処理手段で同期処
理、等化処理、復号処理などが施され、所望の信号が取り出される。
本実施形態によれば、マルチバンド・マルチモードといった複数のRF信号を受信する
場合に、複数のRF信号を各々異なる中間周波数IF(Intermediate Frequency)にダウ
ンコンバートし、これらのダウンコンバートされた複数の信号を1つの信号として加算す
るので、通信装置のアナログ−デジタル変換部におけるADCを1つ備えるだけよい。A
DCのサンプリング周波数は少なくとも入力信号帯域の2倍以上の周波数が必要であるこ
と、また、解像度(ビット数)に関しては、入力信号帯域が増加すると、信号のダイナミッ
クレンジが増大するため、より大きな解像度のものが必要であることから、本実施例によ
ると必要とされるADCのサンプリング周波数と解像度は増加するので実装の難易度は上
がる。しかしながら、必要なADCの数が1個になったことで回路の共有化が可能になり
、実装面積や部品点数が減少し、通信装置を小型化、低コスト化できる。また、消費電力
も削減される。
また、本実施形態にはイメージ除去比の大きいイメージ抑圧回路やIFでチャネル選択
フィルタを必要とするが、特にBluetoothのようにイメージ抑圧スペックが厳しくなく、
帯域幅の狭いマルチバンド・マルチモード信号を対象とする通信装置に有効であり、通信
装置の小型化、低消費電力化が可能となる。
(第3の実施形態)
図4は、本発明における第3の実施形態の通信装置のブロック図である。
本実施形態は、アナログ信号処理部において、イメージ除去の必要のないダイレクトコ
ンバージョン方式を用い、一旦信号の中心周波数を直流信号(以下、DC)までダウンコ
ンバートしてB/B(ベースバンド)でチャネル選択を行い、チャネル選択後アップコン
バートした信号を加算して、アナログ−デジタル変換部に出力するものである。ここで、
チャネル選択とは、信号帯域にある複数のチャネルから希望するチャネルを選択し、他の
チャネルを抑圧することである。
図4において、図1及び図2と同一の構成部分には同一の符号を付してその部分の説明
は省略し、異なる部分について説明する。なお、このようにベースバンド信号に直接ダウ
ンコンバートすれば、不要な周波数成分(イメージ)は発生しない。従って、本実施形態
では、イメージ抑圧手段ISCは不要である。
フロントエンド部1は第2の実施形態と構造が同一であり、説明を省略する。
アナログ信号処理部2の各構成について説明する。
アナログ信号処理部2は、周波数変換部201、周波数選択部202、周波数再変換部
203、及び加算部204を有する。
本実施形態における周波数変換部201は、先に説明した通りイメージ抑圧手段ISC
が不要であり、第1のイメージ抑圧手段ISC1と第2のイメージ抑圧手段ISC2を除
いて、図4と構造が同一である。この周波数変換部201では、ミキサMIX11、MI
X12、MIX21、及びMIX22から出力されたI成分もしくはQ成分は、そのまま
周波数選択部202に出力される。
周波数選択部202は、周波数変換部201で生成されたI成分もしくはQ成分のそれ
ぞれについてバンドパスフィルタBPFを設けている。本実施形態では、すなわち、ミキ
サMIX11に接続されたバンドパスフィルタBPF11、ミキサMIX12に接続され
たバンドパスフィルタBPF12、ミキサMIX21に接続されたバンドパスフィルタB
PF21、ミキサMIX22に接続されたバンドパスフィルタBPF22の4つのバンド
パスフィルタBPFを有する。尚、本実施形態では、BPF11、BPF12、BPF2
1、BPF22がバンドパスフィルタの例を示したが、ローパスフィルタによる構成も可
能である。
周波数再変換部203は、周波数選択部202より出力されたI成分とQ成分の信号を
一組とした信号に対して、2つの可変利得増幅器VGA(Variable Gain Amplifier)、2
つのアップコンバージョン用ミキサMIX、移相器P/S、局部発振器OSC、加算器A
DDから構成されている。VGAとは、入力信号の増幅度(利得)を可変可能な増幅器であ
る。周波数再変換部203は、各RF信号に対して各構成要素を有している。すなわち、
周波数再変換部203は、可変利得増幅器VGA11、VGA12、VGA21、VGA
22、アップコンバージョン用ミキサMIX13、MIX14、MIX23、MIX24
、移相器P/S12、P/S13、及び加算器ADD11、ADD21を有する。
次に、周波数変換部203内部の接続関係を説明する。先ず、局部発振器OSCは、移
相器P/Sに接続される。移相器P/Sは、2つのミキサMIXの各々に接続される。こ
の移相器P/Sは、局部発振器OSCから入力された正弦波を基に、0°の移相シフトし
た正弦波と90°の移相シフトをした余弦波を生成し、各々2つのミキサMIXに供給す
る。
2つのミキサMIXの各々は、移相器P/Sとは別に、周波数選択部202より出力さ
れたI成分またはQ成分が入力される。2つのミキサMIXは各々、移相器P/Sから入
力された正弦波あるいは余弦波を用いて、入力されたI成分またはQ成分の周波数変換(
アップコンバージョン)を行う。
このとき、本実施例では、2つのRF信号に対して、信号帯域が重複しないようにアッ
プコンバージョンが実行される。すなわち、局部発振器OSC12とOSC22とでは、
異なる発振周波数を有する。
2つのミキサMIXには加算器ADDが接続され、I成分とQ成分が足し合わされ、加
算部204に出力される。
加算部204、アナログ−デジタル変換部3、及びデジタル信号処理部4は、図4と構
造が同一であり、説明を省略する。
次に、本実施形態の通信装置において異なる2つの信号を受信した場合の動作について
説明する。図5は、アナログ信号処理部2における信号を概略的に表している図である。
図5(a)は、アナログ信号処理部2に入力される異なる2つのRF信号を表しており、
中心周波数をωRF1、ωRF2とする。
図5(a)に示された2つのRF信号はそれぞれ、周波数変換部201において、I/
Q成分の信号に分解され、ミキサMIXでDCにダウンコンバートされる。図5(b)、
(c)は、ダウンコンバートされたそれぞれの信号を表している。そして、周波数選択部
202において、B/B(ベースバンド)でチャネル選択処理される。B/Bであれば急
峻なフィルタを作り、隣接チャネル信号を十分に除去することが比較的容易になるため、
第1の実施形態と比べてチャネル選択性が良好になる。
次に、周波数再変換部203において、異なる中心周波数ωIF1、ωIF2を持つ信号とし
てLowIF領域にアップコンバートする。尚、2つの信号帯域が重複しないようにアッ
プコンバートされる。そして、加算部204で加算され、アナログ−デジタル変換部3に
出力される。図5(d)は、アップコンバート後に加算された信号を表している。
アナログ信号処理部2から出力された信号は、アナログ−デジタル変換部3でAD変換
される。そして、デジタル信号処理部4で、復調処理等が施され、所望の信号が取り出さ
れる。
このように一度DCまでダウンコンバートしてチャネル選択した後の信号をさらにアッ
プコンバートし、両信号をまとめてAD変換することで、チャネル選択度を向上させると
同時に、従来に比べADCを削減でき、通信装置の小型化、低消費電力化を実現すること
ができる。
本実施形態によれば、マルチバンド・マルチモードといった複数のRF信号を受信する
場合に、複数のRF信号をDCにダウンコンバートし、その後異なるIFにアップコンバ
ートしてから複数の信号を加算するので、イメージ除去フィルタ、IF段でのチャネル選
択フィルタが不要である。また、アナログ−デジタル変換部におけるADCの数を削減す
ることができる。
(第4の実施形態)
図6は、本発明における第4の実施形態の通信装置のブロック図である。本実施形態は
、アナログ信号処理部2において、マルチバンド・マルチモード信号を一度DCまでダウ
ンコンバートし、チャネル選択した複数の信号の一部だけを再アップコンバートする。図
4と同一の構成部分には同一の符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分につい
て説明する。
本実施形態は、第3の実施形態と比べて、アナログ信号処理部2の周波数再変換部20
3、加算部204およびアナログ−デジタル変換部3を構成するADCの数が異なる。ま
た、デジタル信号処理部4は、アナログ−デジタル変換部3の出力によって構成が異なっ
ている。
フロントエンド部1、アナログ信号処理部2が有する周波数変換部201及び周波数選
択部202は、第3の実施形態と構造が同一であり、説明を省略する。尚、本実施形態で
は、第3の実施形態と同様に、BPF11、BPF12、BPF21、BPF22がバン
ドパスフィルタの例を示したが、ローパスフィルタによる構成も可能である。
周波数再変換部203は、一方のRF信号が処理される部分は、可変利得増幅器VGA
と、局部発振器OSCと、移相器P/Sと、アップコンバージョン用ミキサMIXと、加
算器ADD11で構成され、他方のRF信号が処理される部分は、可変利得増幅器VGA
で構成されている。すなわち、周波数再変換部203は、可変利得増幅器VGA11、V
GA12、VGA21、VGA22、局部発振器OSC12、アップコンバージョン用ミ
キサMIX13、MIX14、移相器P/S12、及び加算器ADD11を有する。
また、加算部204は、加算器ADD11の出力信号と、他方のRF信号が処理されて
周波数再変換部203の可変利得増幅器VGA21から出力された信号(I成分の信号)
とを加算する加算器ADDで構成されている。
アナログ−デジタル変換部3は、加算部204から出力された信号をAD変換するAD
C1と、他方のRF信号が処理されて周波数再変換部203の可変利得増幅器VGA22か
ら出力された信号(Q成分の信号)をAD変換するADC2とで構成されている。
デジタル信号処理部4は、ADC1から出力された信号はダウンコンバージョンされる
構成を具備し、ダウンコンバージョン後に第1の復調処理手段DEC1に出力される。A
DC2から出力された信号は、第2の復調処理手段DEC2に入力される。
すなわち、本実施例では、数値制御発振器NCO1、ミキサMIX41とミキサMIX
42、及び第1の復調処理手段DEC1と第2の復調処理手段DEC2とを有する。本実
施例では、ADC1から出力された信号は、ミキサMIX41とミキサMIX42、及び
第2の復調処理手段DEC2に入力される。一方、ADC2から出力された信号は第2の
復調処理手段DEC2に入力される。ミキサMIX41、ミキサMIX42、数値制御発
振器NCO1、及び第1の復調処理手段DEC1については、第3の実施形態と同様の動
作で復調処理を実行するのに対して、第2の復調処理手段DEC2では、周波数変換が行
われることなく復調処理が実行される。
次に、本実施形態の通信装置において異なる2つの信号を受信した場合の動作について
説明する。図7は、アナログ信号処理部2における信号を概略的に表している図である。
図7(a)は、アナログ信号処理部2に入力されるRF信号で、中心周波数をωRF1、ωR
F2をする。2つのRF信号とも、DCまでダウンコンバートされ、チャネル選択される。
図7(b)、(c)は、ダウンコンバート後の信号を表している。
そして、一方の信号(中心周波数ωRF1)は、周波数再変換部203において、アップ
コンバートされ、I/Q成分が足しあわされる。この信号と、他方の信号(中心周波数ω
RF2)のI成分が加算部204で足しあわされる。アナログ信号処理部2からは、加算部
204の出力信号と、他方の信号のQ成分の信号が出力される。
このようにダウンコンバートした後に、一部の信号だけLowIFにアップコンバート
し、一部の信号はI/Q信号に分離したまま加算することで、ADCの数は第3の実施形
態に比べ1つ増えるが、アップコンバートしてからAD変換する場合と比べてサンプリン
グレートを抑えることができ、また再アップコンバートするためのミキサMIXの数を減
らすことができる。
尚、本実施形態では中心周波数ωRF1を持ったRF信号を一度DCにダウンコンバート
してからLowIFにアップコンバートしているが、DCを介さずに直接LowIFにダ
ウンコンバートしてもよい。その場合の構成は、第2の実施形態の一部を適用することが
できる。
(第5の実施形態)
図8は、本発明における第5実施形態の通信装置のブロック図である。本実施形態は、
異なる3種類のRF信号を受信し、一度DCまでダウンコンバートしてチャネル選択した
複数の信号の一部を複素ミキサにより再アップコンバートする。図6と同一の構成部分に
は同一の符号を付してその部分の説明は省略し、異なる部分について説明する。
フロントエンド部1は、3種類のRF信号それぞれに対し、アンテナと、バンドパスフ
ィルタBPFと、低ノイズアンプLNAを有する。本実施例では、フロントエンド部1は
、アンテナ1とアンテナ2とアンテナ3、バンドパスフィルタBPF1とBPF2とBP
F3、及び低ノイズアンプLNA1とLNA2とLNA3とを有する。
周波数変換部201は、受信された3種類のRF信号各々に対して、各構成要素を有す
る。すなわち、局部発振器OSC11と局部発振器OSC21と局部発振器OSC31、
ミキサMIX11とミキサMIX12とミキサMIX21とミキサMIX22とミキサM
IX31とミキサMIX32、移相器P/S11と移相器P/S21と移相器P/S31
を有する。
周波数選択部202は、バンドパスフィルタBPFから構成され、3種類の受信したR
F信号それぞれに対して各構成要素を有している。すなわち、BPF11とBPF12と
BPF21とBPF22とBPF31とBPF32とを有する。尚、本実施形態では、B
PF11、BPF12、BPF21、BPF22がバンドパスフィルタの例を示したが、
ローパスフィルタによる構成も可能である。
周波数再変換部203は、一部のRF信号の処理経路に複素ミキサMIXを具備してい
る。すなわち、本実施形態における周波数再変換部203は、可変利得増幅器VGA11
、VGA12、VGA21、VGA22、VGA31、VGA32、局部発振器OSC1
2、OSC32、複素ミキサMIX13、MIX14、MIX15、MIX16、MIX
33、MIX34、MIX35、MIX36、移相器P/S12、P/S32、及び加算
器ADD11、ADD12、ADD31、ADD32を有する。加算器204は、I/Q
成分それぞれに対して、加算を行う加算器ADD1,ADD2を有している。
アナログ−デジタル変換部3は、2つのADCを有している。デジタル信号処理部4は
、複素ミキサでアップコンバートされた信号を復調する経路に再度ダウンコンバートする
複素ミキサMIXを有している。すなわち、本実施例では、数値制御発振器NCO1、N
CO2、複素ミキサMIX41、MIX42、MIX43、MIX44、MIX45、M
IX46、MIX47、MIX48、加算器ADD41、ADD42、ADD43、AD
D44、及び第1の復調処理手段DEC1と第2の復調処理手段DEC2と第3の復調処
理手段DEC3を有する。
次に、本実施形態の通信装置において異なる3つの信号を受信した場合の動作について
説明する。図9は、アナログ処理部2における信号を概略的に表している図である。図9
(a)は、異なる中心周波数ωRF1、ωRF2、ωRF3を持つ3つのRF信号である。3つの
RF信号は、周波数変換部201においてDCにダウンコンバートし、周波数選択部20
2においてB/Bでチャネル選択処理される。図9(b)〜(d)は、ダウンコンバート
された信号を表している。
次に、中心周波数ωRF1、ωRF3を持つ2つの信号について、周波数再変換部203で複
素ミキサMIXを使用してそれぞれ正の周波数と負の周波数にアップコンバートされる。
加算器204において、I/Q成分がそれぞれ加算され、出力される。図9(e)は、ア
ップコンバート後加算された信号を表している。そして、足しあわされた信号は、AD変
換され、各信号成分に分離され、復調処理される。
本実施形態によれば、RF信号をB/B帯域にダウンコンバートした信号の一部を、複
素ミキサMIXによって正負のLowIFまでアップコンバートする例を示したが、同様
な考え方を適用し、RF信号をLowIFにダウンコンバートするときにI/Q成分を出
力し、RF帯域から正負のLowIF帯域に直接ダウンコンバートしてもよい。
(第6の実施形態)
図10は、本発明における第6の実施形態の通信装置のブロック図である。本実施形態
は、RF信号をLowIFまでダウンコンバートする第2の実施形態の方法(図11(a
)、(b)及び(d))と、DCまでダウンコンバートした後に再変換でLowIFにア
ップコンバートする第3の実施形態の方法(図11(a)、(c)及び(d))とを組み
合せている。
イメージ抑圧スペックが緩い信号は第2の実施形態の方法でアナログ信号を処理し、B
/BにおいてDC成分を含まない信号は第3の実施形態の方法でアナログ信号を処理して
いる。帯域の広い信号はRF帯から直接LowIF帯にダウンコンバートすることが難し
いが、一旦DCまでダウンコンバートしてからLowIFにアップコンバートすることで
、チャネル選択度を高めつつ、容易にLowIFでサンプリングすることを可能にしてい
る。
図10において、図2及び図4と同一の構成部分には同一の符号を付してその部分の説
明は省略し、異なる部分について説明する。
フロントエンド部1、アナログ−デジタル変換部3、デジタル信号処理部4は、第2及
び第3の実施形態と構造が同一であり、説明を省略する。
アナログ信号処理部2の各構成について説明する。
アナログ信号処理部2は、周波数変換部201、周波数選択部202、周波数再変換部
203、及び加算部204を有する。
本実施例の周波数変換部201は、2つの受信したRF信号のうち、一方のRF信号に
はイメージ抑圧手段IRC1が設けられているのに対して、他方のRF信号にはイメージ
抑圧手段が設けられていない。さらに、2つの受信したRF信号のうち、一方のRF信号
には周波数再変換部が設けられていないのに対して、他方のRF信号には周波数再変換部
203が設けられている。
尚、本実施形態では、周波数選択部202のBPF21、BPF22がバンドパスフィ
ルタの例を示したが、ローパスフィルタによる構成も可能である。
次に、本実施形態の通信装置において異なる2つの信号を受信した場合の動作について
説明する。図11は、アナログ信号処理部2における信号を概略的に表している図である
。図11(a)は、アナログ信号処理部2に入力される異なる2つのRF信号を表してお
り、中心周波数をωRF1、ωRF2とする。
本実施形態では、DCにダウンコンバートされた信号(図11(c))は中心周波数ω
IF1と異なる中心周波数ωIF2まで信号帯域が重ならないようにアップコンバートして必要
なADCの個数を減らしている。2つの信号を足し合わせることで(図11(d))、1
つのADCでデジタルデータに変換できる。デジタル信号処理部でB/Bにダウンコンバ
ートされた後、復調処理が行われる。
本実施形態によれば、マルチバンド・マルチモード信号のそれぞれの特徴にあった受信
方式を採用することで通信装置を小型化することができる。また、マルチバンド・マルチ
モード信号をLowIFに再配置してまとめてAD変換することで必要なADCの数を削
減することができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、異なる3つのRF信号に対して、第6の実施形態と同様に、RF信
号をLowIFまでダウンコンバートする方法と、DCまでダウンコンバートした後に再
変換でLowIFにアップコンバートする方法とを組み合せている。さらに、RF信号の
帯域に基づいて、アップコンバートする位置、すなわち、中心周波数ωIFを決めている。

図12は、本実施形態における信号処理を概略的に表している図である。3つのRF信
号の中心周波数をωRF1、ωRF2、ωRF3とする。ここで、中心周波数ωRF1のRF信号の中
間周波数を2MHz程度とし、中心周波数ωRF1、ωRF2、ωRF3の信号帯域幅をそれぞれ
例えば1MHz、20MHz、500kHzとする(図12(a))。中心周波数ωRF1
のRF信号は、LowIFにダウンコンバートする(図12(b))。中心周波数ωRF2
、ωRF3のRF信号はそれぞれ、DCにダウンコンバートする(図12(c)、(d))
図12(e)は、DCにダウンコンバートした信号(図12(c))をアップコンバー
トした状態を表している。図12(e)に示すように、低周波数側から、帯域幅が500
kHz、1MHz、20MHzの順に配置するように、中心周波数ωIF1、ωIF2、ωIF3
を決めている。
これは、中心周波数ωIF1、ωIF2、ωIF3で帯域幅が1MHz、20MHz、500k
Hzであるので、中心周波数ωIF1の低域側に中心周波数ωIF2の信号を配置することはで
きず、中心周波数ωIF1の高域側に中心周波数ωIF3の信号を配置すると、0〜1MHz付
近の帯域は使われないことになる。
本実施形態によれば、ダウンコンバートおよびアップコンバートの中心周波数を最適に
配置することにより、周波数帯域を有効に活用でき、後段のADCのサンプリング周波数
を低く抑えることができる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、MIMO受信機、ダイバーシチ受信機に適用している。上記実施形
態では、主としてマルチバンド・マルチモード信号の受信機について説明してきたが、同
様の考え方をMIMO受信機等に適用でき、同様の効果を得ることができる。
図13は、異なる通信経路を通過してきた、振幅特性あるいは位相特性の異なる2つの
信号に対して、周波数変換等の処理を表した図である。受信した2つの信号(図13(a
))をDCにダウンコンバートしてB/Bでチャネル選択処理を行う(図13(b),(
c))。そして、異なる中心周波数ωIF1、ωIF2を持つLowIFまでアップコンバート
する(図13(d))。その後、両信号を加算した後まとめてAD変換することで必要な
ADC削減することができ、通信装置の小型化、低消費電力化を実現することができる。
なお、上述の実施の形態は一例であって、本発明を限定するものではない。例えば、周
波数選択部202を形成するバンドパスフィルタは、ローパスフィルタであっても良い。
また、無線通信を行う通信装置ではなく、有線通信を行う通信装置にも適用することが
可能である。
本発明における第1の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第2の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第2の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第3の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第3の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第4の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第4の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第5の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第5の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第6の実施形態の通信装置のブロック図 本発明における第6の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第7の実施形態の通信装置の信号を表した図 本発明における第8の実施形態の通信装置の信号を表した図
符号の説明
1…フロントエンド部
2…アナログ信号処理部
3…アナログ−デジタル変換部
4…デジタル信号処理部
201…周波数変換部
202…周波数選択部
203…周波数再変換部
204…加算部

Claims (5)

  1. 異なる中心周波数を有する複数の無線信号、あるいは、同じ中心周波数を有するが、振
    幅特性あるいは位相特性の異なる複数の無線信号の周波数を変換する周波数変換部と、
    前記周波数変換部から出力された信号を所望の周波数帯域幅で選択する周波数選択部と

    前記周波数選択部から出力された複数の信号のうち、一部または全ての信号の周波数を
    変換する周波数再変換部と、
    前記周波数再変換部より出力された複数の信号を足し合わせる加算部と
    を具備することを特徴とするアナログ信号処理回路。
  2. 前記周波数変換部は、前記複数の無線信号の中心周波数を信号帯域幅の半分以上の所望
    の周波数に変換することを特徴とする請求項1に記載のアナログ信号処理回路。
  3. 前記周波数変換部は、前記複数の無線信号の中心周波数が直流信号となるように変換し

    前記周波数再変換部は、中心周波数が信号帯域幅の半分以上の所望の周波数となるよう
    に前記信号を再変換する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアナログ信号処理回路。
  4. 前記周波数変換部は、第1の信号の中心周波数が信号帯域幅の半分以上の所望の周波数
    となるように変換し、かつ、第2の信号の中心周波数が直流信号となるように変換し、
    前記周波数変換部は、前記第2の信号の中心周波数が信号帯域幅の半分以上の所望の周
    波数となるように再変換する
    ことを特徴とする請求項1に記載のアナログ信号処理回路。
  5. 異なる中心周波数を有する複数の無線信号、あるいは、同じ中心周波数を有するが、振
    幅特性あるいは位相特性の異なる複数の無線信号を受信するフロントエンド部と、
    前記複数の無線信号を所望の帯域に変換する請求項1乃至4のいずれかに記載のアナロ
    グ信号処理部と、
    前記アナログ信号処理部から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナロ
    グ−デジタル変換部と、
    前記デジタル信号から所望のデジタルデータを復調するデジタル信号処理部と
    を具備することを特徴とする通信装置。
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