JP2007110228A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像のつなぎ目において違和感がないように画像貼り合せが可能であり、複数の撮像手段により広い範囲の画像を得ることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】各撮像手段11,12において、NP点が撮像素子4よりも後方に設定され、1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させ、最も被写体側のレンズ1が、光軸を含まない平面により切断されており、撮像素子4上において、光軸から、隣接する撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、画像のオーバーラップ領域の中心位置までの光軸からの距離Hと、光軸からの距離の増大に従い光量比が減少していく領域にあるが、絞りの状態を変化させても光量比が変化しない位置までの光軸からの距離aとが、a>Hの関係を満たす撮像装置10を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、前方120度以上の範囲や、全天(全方位)等の、広い範囲を撮像することができる撮像装置に係わる。
周知のように、多数のビデオカメラを1つの筐体に収納して、全方位或いは全周を同時に撮像するカメラが種々開発されている。
このようなカメラを構成した場合において課題となる、パララックス(視差)の問題を解決するために、ミラーを使用しないでパララックスを解決する光学系が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ミラーを使用しない光学系は、ミラー部分の体積が不要となることによって、装置全体の小型化が可能である利点や、ミラーが無いことによって光学系の小型化と通常のレンズのみの光学系と同等の扱いやすさとを実現できる利点を有する。
特開2003−162018号公報
しかしながら、原理的に、パララックスを略一致させるためには、画像のつなぎ合わせ部分で、撮像素子に到達する光量の減少が生ずることを避けることはできない。
このように、画像のつなぎ合わせ部分で光量が減少すると、この部分が帯状に暗くなるため、つなぎ目において違和感を生じることになる。
パララックス量と、画像のつなぎ合わせ部分の光量とは、相反する要素であり、パララックス量を少なくしていくと次第に光量が減少していき、その結果、画像のつなぎ合わせ部分における画質劣化を招くことになる。
上述した問題の解決のために、本発明においては、画像のつなぎ目において違和感がないように画像貼り合せが可能であり、複数の撮像手段により広い範囲の画像を得ることができる撮像装置を提供するものである。
本発明の撮像装置は、広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮像し、各撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理するものであって、各撮像手段が1枚以上のレンズ及びレンズを通過した光線を検知する撮像素子を備え、撮像手段のレンズの開口絞りの中心を通る主光線中、ガウス領域に位置する主光線を選択し、この選択された主光線の物空間における直線成分を延長して光軸と交わる点をNP点と定義したときに、各撮像手段において、NP点が撮像素子よりも後方に設定され、かつ複数の撮像手段の各NP点を1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させ、各撮像手段において、レンズのうち最も被写体側に位置するレンズが、光軸を含まない平面により切断されており、撮像素子上において、光軸から、隣接する撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接する撮像手段とオーバーラップするオーバーラップ領域の中心位置までの光軸からの距離をHとし、光軸からの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量の比が減少していく領域にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しない位置までの光軸からの距離をaとすると、a>Hを満たすものである。
上述の本発明の撮像装置の構成によれば、各撮像手段においてNP点が撮像素子よりも後方に設定されているため、各撮像手段のレンズ等の光学系が他の撮像手段の光路をさえぎらない。また、複数の撮像手段の各NP点を1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させたことにより、各撮像手段の間のパララックスを抑制して、ほとんどなくすことが可能になる。
そして、広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮像するので、広範囲の被写体を、パララックスをほとんど生じることなく撮像することが可能になる。
また、各撮像手段において、レンズのうち最も被写体側に位置するレンズが、光軸を含まない平面により切断されていることにより、撮像領域が隣接する撮像手段を、この切断面において互いに接合するように配置させることができ、撮像手段が接合した状態でNP点を所定の半径領域内に容易に集合させることが可能になる。
さらに、撮像素子上において、光軸から、隣接する撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接する撮像手段とオーバーラップするオーバーラップ領域の中心位置までの光軸からの距離をHとし、光軸からの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量の比が減少していく領域にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しない位置までの光軸からの距離をaとすると、a>Hを満たすことにより、光軸からオーバーラップ領域の中心位置までの範囲では、絞り開放から絞り閉までの各状態で充分な光量が得られる。
これは、光軸からの距離がaの位置では、光軸からの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量の比が減少していく領域にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しないため、ある程度の光量が得られ、a>Hを満たすことによりオーバーラップ領域の中心位置がその位置よりも光軸側にあるからである。
上述の本発明によれば、撮像素子において、光軸からオーバーラップ領域の中心位置までの範囲では、絞り開放から絞り閉までの各状態で充分な光量が得られるため、隣接する撮像手段の各撮像素子で得られる画像を貼り合わせたときに、画像の貼り合わせ部分(オーバーラップ領域)でも充分な光量が得られる。
これにより、画像の貼り合わせ部分における光量不足を回避して、画像のつなぎ目において違和感がない画像を得ることが可能になり、絞りの状態に関わらず良好な画質の画像を得ることが可能になる。
また、広範囲の被写体を、パララックスをほとんど生じることなく撮像することが可能になる。
従って、本発明によれば、広い範囲、例えば、前方120度以上の範囲や全方位を、良好な画質で撮像することが可能になる。
また、複数のレンズ及びカメラを使用して撮像領域を分担して撮像するため、各カメラで高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮像することが可能になる。
まず、本発明の具体的な実施の形態に先立ち、本発明の概要を説明する。
ビデオカメラ等に用いられているレンズは、複数のレンズを組み合わせて色収差や像面湾曲、フレア等の収差をできるだけ少なくするように設計されている。このようなレンズは、原理的には図1に示すような薄い1枚の凸レンズ201で構成されており、この凸レンズ201の焦点位置に、CCDやMOS等の固体撮像素子によるビデオ用撮像デバイス、あるいは銀塩カメラの場合であればフィルムである撮像素子202が配置されている。
そして、このような基本構造の撮像装置において、画角αは、凸レンズ201による屈折分を無視すると、ほぼ撮像素子202の直径d1と、凸レンズ201と撮像素子202との間の距離d4(焦点距離)により決定され、tan(α/2)=(d1/2)/(d4)の式で表すことができる。
従って、このようなカメラを用いて被写体を撮像するときに、仮に凸レンズ201の内部中心に位置する後述のNP点(ノンパララックス点)203を中心として回転させながら撮像すれば、それにより得られた複数の画像間にパララックスは発生しない。
ここでNP点とは、本願の発明者らが光学系の基本的な考えに基づいて、複数の画像をつなぎ合わせた場合に生じるパララックスを如何に減少させることができるかを多くの実験を積み重ねた結果として検出されたもので、図2に示すように、物体で反射した光が等価凸レンズ300を介して撮像部301に像を結ぶ状態の場合で説明する。
即ち等価凸レンズ300は、複数のレンズ302〜308によって構成され、開口絞り309がレンズ304とレンズ305の間に設けられている。
尚、図2中321は鏡胴を示し、322はカメラを示す。
そして、開口絞り309の中心を通る無数の主光線のうち、光軸310に最も近い領域、つまり収差が最も小さいガウス領域を通る主光線311を選択する。
この主光線311のうちの物空間312における直線部分を延長して光軸310と交わる点をNP点(ノンパララックス点)313として設定したものである。
そして、このNP点313の存在を検証した上で、さらに複数のカメラを用いた場合即ち1つのカメラを回転させる代わりに、同時に複数のカメラを用いて撮像する場合に応用した。
図1に示した1つの凸レンズ201ではNP点203の位置は制約されたポイントのみとなるため、複数のカメラをそれぞれのNP点203を共通するように配置することは物理的に不可能である。
これに対して、図2に示す等価凸レンズ300のように複数のレンズを組み合わせることによって、NP点313をほぼ光軸310の延長線上の任意の位置に設定することが可能になることを見出した。
同時に複数のカメラを用いて撮像する場合に、それぞれのNP点を一致させる構成としては、例えば、図2に示した複数のレンズ間(302−303)の空中にNP点313を位置させる構成、あるいは図示しないがレンズの前段にミラーを設置してミラーで反射させた光をカメラで撮像すると共に各カメラのNP点の虚像の位置を一致させる構成が考えられる。
しかしながら、これらの構成の場合、カメラの撮像素子や信号処理回路部が入った部分が他のカメラの撮像範囲と物理的に干渉してしまう。このため、干渉する部分の画像が得られなくなってしまう。
そこで、本発明では、各カメラにおいてそのNP点を撮像素子より後方に配置すると共に、所定の半径領域(球形領域)内に全てのカメラのNP点を位置させるようにしたものである。
NP点を撮像素子より後方に配置することにより、各撮像手段のレンズ等の光学系が他の撮像手段の光路をさえぎらない。
また、所定の半径領域(球形領域)内に全てのカメラのNP点を位置させることによって、隣接するカメラの画像間のパララックスを抑制することができる。
好ましくは、この所定の半径領域を、半径約20mm以内の領域とする。
そして、上述のようにNP点を撮像素子より後方にするには、複数のレンズを組み合わせて、テレフォト型(望遠型)の光学系を構成すればよい。
テレフォト型の光学系を構成して、NP点を撮像素子より後方にするには、例えば物空間側(被写体側)に凸レンズ作用(収束作用)を有するレンズを配置すると共に、像空間側(撮像素子側)に凹レンズ作用(発散作用)を有するレンズを配置すればよい。
また、本発明では、各撮像手段において、レンズのうち最も被写体側に位置するレンズが、光軸を含まない平面により切断されている構成とする。
このような構成とすることにより、撮像領域が隣接する撮像手段を、この切断面において互いに接合するように配置させることができ、このように配置すれば、撮像手段が接合した状態でNP点を上述した所定の半径領域内に容易に集合させることが可能になる。
ここで、本発明に対する比較例となる構成の撮像装置を、図14に示す。
図14に示す撮像装置110は、2台の撮像部(カメラ)111,112を接合して成り、2台の撮像部(カメラ)111,112でそれぞれ撮像した画像から1つの貼り合せ画像を得るものである。図14は、隣接する2台のカメラ111,112のレンズの光軸を結ぶ平面における断面図を示している。
各カメラ111,112は、前玉レンズ101と、筐体102と、レンズ群103と、撮像素子104とを備えて成る。筐体102は、頂角θの扇形の断面形状となっていて、その頂点105と、前述したNP点とが略一致している。そして、2台のカメラ111,112において、それぞれの筐体102の頂点105を一致させて配置していることにより、NP点を共有している。
なお、図14は、絞り開放のF値であるF値2.0における光路も併せて示している。
また、図14の前玉レンズ101を、光軸方向の被写体側から見たときの平面図を、図15に示す。図15中のX−Xは、隣接する2台のカメラ111,112のレンズの光軸を結ぶ平面(図14に示している断面)である。
2台のカメラ111,112のNP点を扇形の筺体の頂点105において略一致させるために、図15に示すように、直線109を含む切断面(レンズの光軸を含まない平面)により円形レンズをカットして、前玉レンズ101を形成している。
そして、直線109部分よりも外側では光線がけられるため、図14に示すように、撮像素子104の端に到達する光線107,108の光束数は、撮像素子104の中心に到達する光線106の光束数と比較して少なくなっている。
また、撮像素子104の有効画素部の平面図を図16に示す。図16中の点104Aは、隣接するカメラ111,112のレンズの光軸を結ぶ平面X−Xと有効画素部端との交点である。
ここで、撮像素子104上において、撮像素子104の中心(レンズ101,103の光軸上にある)CEから図16中の矢印方向、即ち隣接するカメラの光軸へ向かう方向に走査した場合の光量比の変化を図17に示す。図17の横軸は、撮像素子104の中心CEからの距離(像高)を示し、縦軸は走査方向における最大照度を1とした場合の光量比を示す。そして、開放F値2.0からF値8.0までの光量比の変化を、それぞれ曲線A,B,C,D,Eで示している。
図17に示すように、前玉レンズ101の直線109部分で光線がけられるため、像高(中心CEからの距離)D以上においては、F値2.0(曲線A)では光量比が低下していく。F値を大きくすると、光量比の低下が始まる位置が中心CE(像高0)から遠くなるが、光量比の低下が急峻になることがわかる。
さらに、隣接する2台のカメラ111,112のそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせて、図18に示す。
図18に示すように、カメラ111の撮像領域113αと、カメラ112の撮像領域113βとが、図中の斜線部(オーバーラップ領域)122においてオーバーラップしている。このオーバーラップ領域122では、2台のカメラ111,112において、それぞれ同一の被写体が撮像される。
2台のカメラ111,112の光軸CEα,CEβを結ぶ平面X−Xにおいて、左のカメラ111の撮像領域113αの画像端120αと右のカメラ112の撮像領域113βの画像端120βとの中点を通る線が、オーバーラップ領域122の中央線121である。
本例では、図14に示したように、2台のカメラ111,112がNP点を共有しており、かつ各々のNP点は各カメラの扇形の筐体の中心105と略一致しているため、画像のオーバーラップ領域122の面積が極僅少である。そのため、隣接する2台のカメラ111,112の光軸を結ぶ平面X−Xにおける画像端(撮像素子104の端縁104Aに対応する)120α,120βと、オーバーラップ領域(斜線部)122の中央部123とが、極短い間隔で並び、ほぼ一致している。
このような位置関係にあることにより、撮像素子104の中心(光軸)CEからオーバーラップ領域122の中央線121までの距離(像高)をHとすると、図17に示すように、オーバーラップ領域122の中央部123(像高H)における光量比ILは、絞り開放のF値(F値2.0;曲線A)において、約0.4となっており、光量比IL>0を満たしている。
しかしながら、レンズF値を絞り開放の値2.0から次第に大きくして絞りを閉じていくと、オーバーラップ領域122の中央部123(像高H)における光量比が低下していく。F値8.0では、光量比が0.1程度になってしまっている。
このため、オーバーラップ領域122、即ち画像の貼り合わせ部分において、画像が暗くなり、スムーズに画像がつながらなくなる。
ちなみに、この比較例の場合、光軸CEからの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量比が減少していく領域(像高>Dの領域)にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても常に光量比が一定(即ち曲線A、B,C,D,Eの交点)になる位置の像高(光軸CEからの距離)をaとすると、図17より、a<Hとなっている。
本発明では、上述した比較例の構成等、複数の撮像手段を使用して撮像領域を貼り合わせる場合において、画像の貼り合わせ部分において画像が暗くなる課題を解決するものである。
そのために、本発明では、上述した構成に加えて、さらに、撮像素子上において、光軸から、隣接する撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接する撮像手段とオーバーラップするオーバーラップ領域の中心位置までの光軸からの距離をHとし、光軸からの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量の比が減少していく領域にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しない位置までの光軸からの距離をaとすると、a>Hを満たす構成とする。
撮像素子が受光する光量は、開口絞りのF値を変更して絞りの状態を変更することにより、撮像素子全体で変化していく。絞り開放の状態では光量が多くなり、F値を大きくして絞りを閉じていくに従い光量が少なくなっていく。
しかしながら、各撮像手段の前玉レンズやレンズ群の構成によっては、F値の変更に対する光量の変化の度合いが撮像素子全体で一様にはならない。特に、前述したように、少なくとも前玉レンズを、光軸を通らない平面で切断した構成としたときには、切断面よりも外側の部分で入射光がけられることにより、この切断面に対応する側の撮像素子の端縁における光量が少なくなる。このとき、撮像素子上において撮像素子の中心(光軸)から隣接する撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、走査の方向における最大照度に対する光量の比が、撮像素子の端縁付近で低下していくことになる。即ち、図17にも示したように、光軸からの距離が大きくなるに従って走査の方向における最大照度に対する光量比が減少していく領域(図17の像高>Dの領域)が、現れることになる。
この領域では、図17にも示したように、絞り開放の状態では比較的光軸に近い位置から光量比が減少し始めるが、光量比の減少はゆるやかである傾向を示し、絞り閉の状態では比較的光軸から遠い位置から光量比が減少し始めるが、光量比の減少は急峻である傾向を示す。そして、この領域内には、絞り開放から絞り閉まで変化させても、走査の方向における最大照度に対する光量比が変化しない位置が存在する。この位置の光軸からの距離(像高)をaとする。この位置では、光軸付近よりは光量比が小さくなっているものの、絞りの状態に関わらず、ある程度の光量比(図17では0.4)が得られる。
図17では、a<Hとなっているため、オーバーラップ領域122の中心123(像高H)では、絞り閉の状態における光量比がかなり小さい。そのため、画像の貼り合わせ部分において、画像が暗くなり、スムーズに画像がつながらなくなる。
これに対して、本発明では、a>Hを満たす構成とするので、オーバーラップ領域の中心位置(像高H)が像高aの位置よりも光軸側にあり、オーバーラップ領域の中心位置(像高H)では像高aの位置よりも大きい光量比が得られる。像高aの位置では、前述したように、光軸付近よりは光量比が小さくなっているものの、絞りの状態に関わらず、ある程度の光量が得られるので、オーバーラップ領域の中心位置(像高H)ではそれよりも大きい、充分な光量比が得られる。
オーバーラップ領域の中心位置(像高H)における光量比は、必ずしも、光軸付近と同等(例えば0.9以上)でなくてもよい。
これは、ある程度以上の光量比が得られていれば、例えばノイズ成分を除去した信号成分を増幅して、光軸付近の光量比に近づけることが可能であるからである。図17に示した例のように光量比が小さいと、ノイズ成分の影響が大きいため、増幅して復元することが難しくなる。
オーバーラップ領域の中心位置(像高H)における光量比は、例えば、0.5程度以上、より好ましくはノイズ成分が多い場合を考慮して0.6程度以上あればよい。
一方、オーバーラップ領域の中心位置(像高H)よりも外側の位置は、当該撮像手段では充分な光量比が得られない場合もあるが、隣接する撮像手段でも画像を得ており、隣接する撮像手段ではオーバーラップ領域の中心位置(像高H)よりも内側の位置となっていることから、そちらで充分な光量比が得られる。
従って、像高aの位置が、オーバーラップ領域の中心位置(像高H)よりも外側にさえあれば、撮像素子の端縁よりも内側であっても外側であっても構わない。
なお、像高aの位置が、実際の撮像素子の端縁よりも光軸から充分遠い位置にある場合には、図17の像高Dの位置が撮像素子の端縁よりも外側になって、撮像素子全体で絞りの状態に関わらず光量比の分布が一定になる。
続いて、本発明の具体的な実施の形態を説明する。
本発明の撮像装置の一実施の形態の概略構成図を、図3に示す。
この撮像装置10は、2台の撮像部(カメラ)11,12を接合して成り、2台の撮像部(カメラ)11,12でそれぞれ撮像した画像から1つの貼り合せ画像を得るものである。図3は、隣接する2台のカメラ11,12のレンズの光軸を結ぶ平面における断面図を示している。
各カメラ11,12は、前玉レンズ1と、頂角θ1の扇形の断面形状を有する筐体2と、レンズ群3と、撮像素子4とを備えて成る。なお、図示しないが、レンズ群3内に、図2に示した開口絞り309と同様の開口絞りが設けられている。
なお、図3は、絞り開放のF値2.0における光路も併せて示している。
本実施の形態の撮像装置10では、特に、2台のカメラ11,12のNP点を、筐体2の扇型の頂点よりも手前にして、筺体2の内部に存在するようにしている。
また、2台のカメラ11,12のNP点が、半径20mmの球内(半径領域内)に存在するように、各NP点間の距離Lが設定されている。
図3の前玉レンズ1を、光軸方向の被写体側から見たときの平面図を、図4に示す。図4中のA−Aは、隣接する2台のカメラ11,12のレンズの光軸を結ぶ平面(図3に示している断面)である。
2台のカメラ11,12のNP点を半径20mmの球内に存在させるために、図4に示すように、直線9を含む切断面(レンズの光軸を含まない平面)により円形レンズをカットして、前玉レンズ1を形成している。
本実施の形態においては、直線9の光軸からの距離DAを、比較例(図15)の場合の距離DXよりも充分大きくしており、直線9部分よりも外側でけられる光束は、撮像素子4の有効画素部に到達しない。このため、直線9部分よりも外側の光線がカットされることが、光量比へは影響しない。これにより、図3に示すように、撮像素子4の端に到達する光線6,8の光束数が、撮像素子4の中心に到達する光線5の光束数とほぼ同等となっている。
また、撮像素子4の有効画素部の平面図を図5に示す。図5中の点4Aは、隣接するカメラ11,12のレンズの光軸を結ぶ平面A−Aと有効画素部端との交点である。
ここで、撮像素子4上において、撮像素子4の中心(レンズ1,3の光軸上にある)CEから図5中の矢印方向、即ち隣接するカメラの光軸に向かう方向に走査した場合の光量比の変化を図6に示す。図6の横軸は、撮像素子4の中心CEからの距離(像高)を示し、縦軸は走査方向における最大照度を1とした場合の光量比を示す。そして、開放F値2.0からF値8.0までの光量比の変化を、それぞれ曲線A,B,C,D,Eで示している。
図6に示すように、F値2.0からF値を大きくしていっても、光量比はほぼ変化しない。
また、隣接する2台のカメラ11,12のそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせて、図7に示す。
図7に示すように、カメラ11の撮像領域13αと、カメラ12の撮像領域13βとが、図中の斜線部(オーバーラップ領域)22においてオーバーラップしている。このオーバーラップ領域22では、2台のカメラ11,12において、それぞれ同一の被写体が撮像される。
2台のカメラ11,12の光軸CEα,CEβを結ぶ平面A−Aにおいて、左のカメラ11の撮像領域13αの画像端20αと右のカメラ12の撮像領域13βの画像端20βとの中点を通る線が、オーバーラップ領域22の中央線21である。
本実施の形態では、図3に示したように、2台のカメラ11,12のNP点は半径20mmの球内に存在するが、一致はしておらず、各々のNP点は筐体2の内側にそれぞれ存在しているために、オーバーラップ領域22の面積が比較的広くなる。そのため、隣接する2台のカメラ11,12の光軸を結ぶ平面A−Aにおける画像端(撮像素子4の端縁に対応する)20α,20βと、オーバーラップ領域(斜線部)22の中央部23とが、ある程度の間隔を有している。
このような位置関係にあることにより、オーバーラップ領域22の中央部23(像高H)における光量比ILが、図6に示したように、IL>0を満たしている。
さらにまた、図6に示すように、F値を絞り開放のF値2.0から次第に大きくしていっても、光軸から撮像素子の端縁まで全体にわたり、ほぼ光量比が変化しない。
即ち、前述した、常に光量比が一定(即ち曲線A、B,C,D,Eの交点)になる像高をaとすると、像高aの位置が、実際の撮像素子の端縁よりも光軸から充分遠い位置にあり、撮像素子全体で絞りの状態に関わらず光量比の分布が一定である構成となっていて、H<aを満たしている。
従って、本実施の形態では、あらゆるF値において、画像の貼り合せ部分における光量が充分得られ、画像つなぎ目に違和感がないように画像を貼り合せることが可能となっている。
上述の本実施の形態の撮像装置10の構成によれば、撮像素子4上において、撮像素子4の中心(光軸)CEから、隣接するカメラの光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接する撮像手段とオーバーラップするオーバーラップ領域22の中心位置23までの光軸CEからの距離(像高)をHとし、光軸CEからの距離が大きくなるに従って走査方向における最大照度に対する光量比が減少していく領域にあるが、F値を絞り開放から絞り閉まで変化させても走査方向における最大照度に対する光量比が変化しない位置までの光軸CEからの距離(像高)をaとすると、a>Hを満たすことにより、撮像素子4の中心(光軸)CEからオーバーラップ領域22の中心位置23までの範囲では、絞り開放から絞り閉までの各状態で充分な光量が得られる。
これにより、隣接する2台のカメラ11,12の各撮像素子4で得られる画像を貼り合わせたときに、貼り合わせ部分即ちオーバーラップ領域22でも充分な光量が得られるので、光量不足を回避して、画像のつなぎ目において違和感がない画像を得ることが可能になる。そして、絞りの状態に関わらず良好な画質の画像を得ることが可能になる。
また、本実施の形態によれば、2台のカメラ11,12のNP点を1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させていることにより、カメラ11,12間のパララックスを抑制して、ほとんどなくすことが可能になる。
そして、前玉レンズ1が光軸を含まない平面により切断されていることにより、2台のカメラ11,12を、この切断面において互いに接合することができ、2台のカメラ11,12が接合した状態でNP点を所定の半径領域内に容易に集合させることが可能である。
さらに、本実施の形態によれば、撮像素子4全体で絞りの状態に関わらず光量比の分布が一定である構成となっていて、あらゆるF値において、画像の貼り合せ部分における光量が充分得られる。
従って、2台のカメラ11,12により、広い範囲を、パララックスをほとんど生じることなく良好な画質で撮像することが可能になる。
また、2台のカメラ11,12で撮像領域を分担して撮像するため、各カメラ11及び12で高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮像することが可能になる。
続いて、本発明の撮像装置の他の実施の形態の概略構成図を、図8に示す。
この撮像装置50は、2台の撮像部(カメラ)51,52を接合して成り、2台の撮像部(カメラ)51,52でそれぞれ撮像した画像から1つの貼り合せ画像を得るものである。図8は、隣接する2台のカメラ51,52のレンズの光軸を結ぶ平面における断面図を示している。
各カメラ51,52は、前玉レンズ41と、頂角θ2の扇形の断面形状を有する筐体42と、レンズ群43と、撮像素子44とを備えて成る。なお、図示しないが、レンズ群43内に、図2に示した開口絞り309と同様の開口絞りが設けられている。
なお、図8は、絞り開放のF値2.0における光路も併せて示している。
本実施の形態の撮像装置50では、先の実施の形態の撮像装置10と同様に、2台のカメラ51,52のNP点を、筐体42の扇型の頂点よりも手前にして、筺体42の内部に存在するようにしている。
また、2台のカメラ51,52のNP点が、半径20mmの球内(半径領域内)に存在するように、各NP点間の距離Lが設定されている。
ただし、NP点の位置は、先の実施の形態の撮像装置10と比較して後方にあり、筺体42の扇型の頂点に近くなっている。
図8の前玉レンズ41を、光軸方向の被写体側から見たときの平面図を、図9に示す。図9中のB−Bは、隣接する2台のカメラ51,52のレンズの光軸を結ぶ平面(図8に示している断面)である。
2台のカメラ51,52のNP点を半径20mmの球内に存在させるために、図9に示すように、直線49を含む切断面(レンズの光軸を含まない平面)により円形レンズをカットして、前玉レンズ41を形成している。
本実施の形態においては、直線49の光軸からの距離DBを、比較例(図15)の場合の距離DXよりも大きく、先の実施の形態(図4)の場合の距離DAよりも小さくしている。即ち、DX<DB<DAとなっている。
また、直線49部分よりも外側では光線がけられて、撮像素子44の端に到達する光線46,48の光束数は、撮像素子44の中心に到達する光線45の光束数と比較して少なくなっている。
また、撮像素子44の有効画素部の平面図を図10に示す。図10中の点44Aは、隣接するカメラ51,52のレンズの光軸を結ぶ平面B−Bと有効画素部端との交点である。
ここで、撮像素子44上において、撮像素子44の中心(レンズ41,43の光軸上にある)CEから図10中の矢印方向、即ち隣接するカメラの光軸に向かう方向に走査した場合の光量比の変化を図11に示す。図11の横軸は、撮像素子44の中心CEからの距離(像高)を示し、縦軸は走査方向における最大照度を1とした場合の光量比を示す。そして、開放F値2.0からF値8.0までの光量比の変化を、それぞれ曲線A,B,C,D,Eで示している。
前玉レンズ41の直線49部分で光線がけられるため、図11に示すように、像高(光軸CEからの距離)D以上においては、F値2.0(曲線A)では光量比が低下していき、像高Hでは約0.7となっている。
また、隣接する2台のカメラ51,52のそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせて、図12に示す。
図12に示すように、カメラ51の撮像領域53αと、カメラ52の撮像領域53βとが、オーバーラップ領域62においてオーバーラップしている。
2台のカメラ51,52の光軸CEα,CEβを結ぶ平面B−Bにおいて、左のカメラ51の撮像領域53αの画像端60αと右のカメラ52の撮像領域53βの画像端60βとの中点を通る線が、オーバーラップ領域62の中央線61である。
本実施の形態では、図8に示したように、2台のカメラ51,52のNP点は半径20mm球内に存在するが、一致はしておらず、各々のNP点は筐体42の内側にそれぞれ存在しているために、オーバーラップ領域62が生み出される。オーバーラップ領域62は、比較例の場合(図18)よりも広く、先の実施の形態の場合(図7)よりも狭くなっている。
オーバーラップ領域62の中央部63(像高H)における光量比ILは、図11に示したように、IL>0を満たしている。
また、レンズF値を絞り開放のF値2.0から次第に大きくしていった場合、常に光量比が一定(即ち曲線A、B,C,D,Eの交点)になる像高をaとすると、図11より、a>H(レンズ光軸CEからオーバーラップ領域62の中央線61までの距離)となっているため、オーバーラップ領域62の中央部63(像高H)における光量比は、開放F値2.0のとき(図11より約0.7)を最小として、F値を大きくするに従い大きくなる。即ち、オーバーラップ領域62の中央部63において充分な光量比が得られる。
従って、F値を大きくした場合でも、貼り合せた画像が欠落することなくスムーズに画像がつながる。
本実施の形態では、図11に示したように、像高>Hの領域では、光量比が低下しているが、図12を見てわかるように、像高>Hの領域には、隣接するカメラの撮像領域が重複しており、隣接するカメラでは像高<Hの領域となっているため、隣接するカメラの方で充分な光量が得られる。
従って、2台のカメラ51,52の画像信号を加算して所定の処理を行うことにより、違和感なく画像をつなぐことができる。
ノイズ等も考慮すると、像高=Hにおける光量比が0.6程度以上あることが望ましい。
上述の本実施の形態の撮像装置50の構成によれば、撮像素子44上において、撮像素子44の中心(光軸)CEから、隣接するカメラの光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接するカメラとオーバーラップするオーバーラップ領域62の中心位置63までの光軸CEからの距離(像高)をHとし、光軸CEからの距離が大きくなるに従って走査方向における最大照度に対する光量比が減少していく領域(像高>Dの領域)にあるが、F値を絞り開放から絞り閉まで変化させても走査方向における最大照度に対する光量比が変化しない位置までの光軸CEからの距離(像高)をaとすると、a>Hを満たすことにより、撮像素子44の中心(光軸)CEからオーバーラップ領域62の中心位置63までの範囲では、絞り開放から絞り閉までの各状態で充分な光量が得られる。
これにより、隣接する2台のカメラ51,52の各撮像素子で得られる画像を貼り合わせたときに、貼り合わせ部分即ちオーバーラップ領域62でも充分な光量が得られるので、光量不足を回避して、画像のつなぎ目において違和感がない画像を得ることが可能になる。そして、絞りの状態に関わらず良好な画質の画像を得ることが可能になる。
また本実施の形態によれば、2台のカメラ51,52のNP点を1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させていることにより、カメラ51,52間のパララックスを抑制して、ほとんどなくすことが可能になる。
そして、前玉レンズ1が光軸を含まない平面により切断されていることにより、2台のカメラ51,52を、この切断面において互いに接合することができ、2台のカメラ51,52が接合した状態でNP点を所定の半径領域内に容易に集合させることが可能である。
従って、2台のカメラ51,52により、広い範囲を、パララックスをほとんど生じることなく良好な画質で撮像することが可能になる。
また、2台のカメラ51,52で撮像領域を分担して撮像するため、各カメラ51及び52で高い解像度で撮像することにより、広い範囲を高い解像度で撮像することが可能になる。
比較例と、上述した2つの実施の形態とを比較して分かるように、前玉レンズの切断面(各平面図の直線部分)の位置を変えて、レンズのカット量を変えることにより、F値を絞り開放から絞り閉まで変化させても走査方向における最大照度に対する光量比が変化しない位置の光軸CEからの距離(像高)aを変えることができる。
即ち、前玉レンズのカット量の制御により、距離aの大きさを制御することが可能である。
本発明の撮像装置において、撮像を行う範囲は、特に限定されるものではなく、複数の撮像部を組み立てることにより、様々な範囲とすることが可能である。
上述の各実施の形態では、2台のカメラを接合して撮像装置10,50を構成したが、本発明では、3台以上のカメラを接合して撮像装置を構成してもよい。
上述の各実施の形態は、各撮像部を水平方向に隣接させて、水平方向の帯状の領域(〜360度)を撮像するように構成した場合について説明したが、水平方向だけでなく上下にも撮像部を積み重ねて撮像領域をオーバーラップさせることにより、さらに広範囲の撮像が可能になる。
全天のうち一部例えば前方の半球領域を撮像する構成や、多面体を構成して、ほぼ全天の撮像を行う構成等が考えられる。
上下にも撮像部を積み重ねて撮像領域をオーバーラップさせる場合には、水平方向以外の方向においても撮像部が隣接するので、その方向において隣接する撮像部の光軸を結ぶ平面に沿った走査方向で、a>Hを満たすように構成する。
ここで、撮像部の前玉レンズの他の形態を、図13A〜図13Dにそれぞれ示す。これらの形態は、いずれも、上下にも撮像部を積み重ねて撮像領域をオーバーラップさせる場合の構成である。
図13A及び図13Bは、上下左右に撮像部を隣接させる場合の前玉レンズの形態を示している。各図に矢印で示すように、上下左右のそれぞれを走査方向として、各走査方向で、いずれもa>Hを満たすように構成する。
図13Aは、前玉レンズの切断面を光軸CEから遠くした場合で、曲線部分が残っている。
一方、図13Bは、前玉レンズの切断面を図13Aよりも光軸CEに近くして、正方形状とした場合である。この場合は、画像のオーバーラップ領域が図13Aの形態よりも広くなる。
図13C及び図13Dは、単純に上下に積み重ねるのではなく、多面体上に立体的に撮像部を隣接させる場合の前玉レンズの形態であり、それぞれ、正十二面体に対応する正五角形、正二十面体に対応する正三角形、となっている。
これらの形態も、各図に矢印で示す方向を走査方向として、各走査方向で、いずれもa>Hを満たすように構成する。
なお、最も被写体側のレンズ(前玉レンズ)以外のレンズは、カットしていなくても、前玉レンズと同様にカットしていても、いずれの構成も可能である。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
本発明の撮像装置の原理を説明するための図である。 本発明の撮像装置の原理を説明するための図である。 本発明の一実施の形態の撮像装置の概略構成図である。 図3の前玉レンズを光軸方向の被写体側から見た平面図である。 図3の撮像素子の有効画素部の平面図である。 図5の撮像素子の中心から矢印方向に走査した場合の光量比の変化を示す図である。 図3の隣接する2台のカメラのそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせた図である。 本発明の他の実施の形態の撮像装置の概略構成図である。 図8の前玉レンズを光軸方向の被写体側から見た平面図である。 図8の撮像素子の有効画素部の平面図である。 図10の撮像素子の中心から矢印方向に走査した場合の光量比の変化を示す図である。 図8の隣接する2台のカメラのそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせた図である。 A〜D 撮像部の前玉レンズの他の形態の断面形状を示す図である。 本発明に対する比較例の撮像装置の概略構成図である。 図14の前玉レンズを光軸方向の被写体側から見た平面図である。 図14の撮像素子の有効画素部の平面図である。 図16の撮像素子の中心から矢印方向に走査した場合の光量比の変化を示す図である。 図14の隣接する2台のカメラのそれぞれの画像の撮像領域を並べて貼り合わせた図である。
符号の説明
1,41 前玉レンズ、2,42 筐体、3,43 レンズ群、4,44 撮像素子、10,50 撮像装置、NP NP点、11,12,51,52 撮像部(カメラ)、13α,13β,53α,53β 撮像領域、22,62 オーバーラップ領域

Claims (4)

  1. 広範囲の被写体を分割した複数の各分割被写部をそれぞれ個別に複数の撮像手段によって撮像し、各前記撮像手段からの映像情報を入力した処理手段によって1つの映像に張り合わせ処理する撮像装置であって、
    各前記撮像手段が、1枚以上のレンズ及び前記レンズを通過した光線を検知する撮像素子を備え、
    前記撮像手段の前記レンズの開口絞りの中心を通る主光線中、ガウス領域に位置する主光線を選択し、前記選択された主光線の物空間における直線成分を延長して光軸と交わる点をNP点と定義したときに、各前記撮像手段において、前記NP点が前記撮像素子よりも後方に設定され、かつ前記複数の撮像手段の各前記NP点を1つのNP点を中心とした所定の半径領域内に集合させ、
    各前記撮像手段において、前記レンズのうち最も被写体側に位置するレンズが、前記光軸を含まない平面により切断されており、
    前記撮像素子上において、前記光軸から、隣接する前記撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、画像が隣接する前記撮像手段とオーバーラップするオーバーラップ領域の中心位置までの前記光軸からの距離をHとし、前記光軸からの距離が大きくなるに従って前記走査の方向における最大照度に対する光量の比が減少していく領域にあるが、絞り開放から絞り閉まで変化させても前記走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しない位置までの前記光軸からの距離をaとすると、
    a>Hを満たす
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記所定の半径領域を、1つのNP点を中心とした半径約20mm以内の領域としたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記絞り開放としたとき、前記走査の方向における最大照度に対する、隣接する前記撮像手段との前記オーバーラップ領域の中心位置の光量の比ILが、IL>0を満たすことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子上において、前記光軸から、隣接する前記撮像手段の光軸へ向かう方向に走査したときに、前記光軸から前記撮像素子の端縁までの範囲全体で、絞り開放から絞り閉まで変化させても、前記走査の方向における最大照度に対する光量の比が変化しないことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。

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