JP2007109789A - 電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器 - Google Patents

電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器 Download PDF

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【課題】サイズを小さくすることができる電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器を提供することを目的とする。
【解決手段】フィルム基板41上に読み出しパターンPのうちのソース・ドレイン電極42を付着させて形成した後に、そのフィルム基板41を収縮させる。すると、フィルム基板41の収縮とともにそれに付着して形成されたソース・ドレイン電極42も収縮する。このソース・ドレイン電極42の収縮によってサイズ(ゲート長L)を小さくすることができる。
【選択図】図4

Description

この発明は、IC(integrated circuit)タグやICカード、電子ペーパーに代表されるフレキシブルディスプレイなどの電子機器に用いられる電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器に関する。
近年、次世代のローコスト(低価格)電子機器用として、フィルム基板を基材とした電子デバイス、特にフィルム基板としてプラスチックフィルムを採用したプラスチックデバイス(有機デバイス)の開発がなされている。例えば、電子デバイスが有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の場合、フィルム基板上に印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によって有機分子で薄膜トランジスタを形成する(例えば、非特許文献1参照)。また、フィルム基板以外でもガラス基板上に蒸着あるいは印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によって有機分子で薄膜トランジスタなどのパターンを形成する技術も提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
T. Kawase, et al., "Inkjet Printing of Polymeric Field-Effect Transistors and Its Application, " Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 44, No. 6A, pp. 3649-3658, 2005. "「有機トランジスタ、プリンタブル集積回路」−ナノエレクトロニクス"、[online]、インターネット< URL : http://www.nanoelectronics.jp/kaitai/printableofet/2.htm>
しかしながら、印刷塗布製膜の技術による直接描画では、微細なパターンのデバイスを作成するのが困難である。トランジスタの性能を決定するゲート長を例に採って説明する。ゲート長は短ければ短いほどトランジスタの性能がよい。しかし、何も工夫せずに印刷による描画を行うとゲート長の下限は数10μm程度で、それよりも短くするのは困難である。サイズの大きなデバイスはその動作速度も遅いので、印刷による直接描画では小さなサイズのデバイスを作成するのが困難である以上、実用化への大きな妨げとなる。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、サイズを小さくすることができる電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、収縮性を有するフィルム基板に電子デバイスを製造する方法であって、前記フィルム基板上に前記電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を付着させて形成した後に、そのフィルム基板を収縮させることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、フィルム基板上に電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を付着させて形成した後に、そのフィルム基板を収縮させる。すると、フィルム基板の収縮とともにそれに付着して形成された電子デバイスの少なくとも一部も収縮する。この電子デバイスの少なくとも一部の収縮によってサイズを小さくすることができる。
上述した発明において、電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部が有機物であるのが好ましい(請求項2に記載の発明)。電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部が有機物の場合には、ペンタセンやナフタセンなどの単結晶に代表される有機低分子は蒸着によってフィルム基板上に形成するのに適しており、有機高分子は印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によってフィルム基板上に形成するのに適している。
上述したこれらの発明の一例は、電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を印刷塗布製膜によってフィルム基板上に形成することである(請求項3に記載の発明)。印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)の場合には、上述した有機高分子で読み出しパターンを形成するのが好ましい。また、印刷塗布製膜の場合に、有機薄膜以外の無機薄膜や金属を、電子デバイスを形成する材料として採用し、それらの材料で残りの電子デバイスを形成することも可能である。
収縮の方法としては、例えば以下のようなものが挙げられる。すなわち、上述したフィルム基板は熱収縮性を有し、そのフィルム基板を加熱することでフィルム基板を収縮させる方法が一例として挙げられる(請求項4に記載の発明)。その他にも、フィルム基板は電気による収縮性を有し、そのフィルム基板に通電することでフィルム基板を収縮させてもよい。また、フィルム基板は薬剤による収縮性を有し、そのフィルム基板を薬剤に浸漬させることで、フィルム基板を収縮させてもよい。
かかる電子デバイスの製造方法で製造された電子デバイスについては、上述したICタグやICカード、電子ペーパーに代表されるフレキシブルディスプレイなどの電子機器などに用いられる。上述したこれらの電子機器以外にも、次のような電子機器に適用してもよい。
すなわち、請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法で製造される電子デバイスを用いた光または放射線検出器であって、光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する半導体層と、変換された電荷情報を読み出す読み出しパターンとを備え、その読み出しパターンを前記電子デバイスで構成することを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項5に記載の発明によれば、フィルム基板上に電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を付着させて形成した後に、そのフィルム基板を収縮させた電子デバイスを用いており、その電子デバイスで読み出しパターンを構成しているので、サイズの小さく、性能がよい読み出しパターンを備えた光または放射線検出器を実現することができる。また、光または放射線の入射により半導体層が光または放射線の情報を電荷情報に変換して、その変換された電荷情報を読み出しパターンが読み出すので、光または放射線の検出についても性能を向上させることができる。
この発明に係る電子デバイスの製造方法および光または放射線検出器によれば、フィルム基板上に電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を付着させて形成した後に、そのフィルム基板を収縮させると、フィルム基板の収縮とともにそれに付着して形成された電子デバイスの少なくとも一部も収縮するので、サイズを小さくすることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。
図1は、実施例に係るX線透視撮影装置のブロック図であり、図2は、X線透視撮影装置に用いられている側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路であり、図3は、平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。本実施例では、光または放射線検出器としてフラットパネル型X線検出器(以下、適宜「FPD」という)を例に採るとともに、電子デバイスとして読み出しパターンを例に採って説明する。
本実施例に係るX線透視撮影装置は、図1に示すように、被検体Mを載置する天板1と、その被検体Mに向けてX線を照射するX線管2と、被検体Mを透過したX線を検出するFPDユニット3とを備えている。
X線透視撮影装置は、他に、天板1の昇降および水平移動を制御する天板制御部4や、後述するFPDユニット3のFPD30の走査を制御するFPD制御部5や、X線管2の管電圧や管電流を発生させる高電圧発生部6を有するX線管制御部7や、後述するFPDユニット3のA/D変換器37から出力されたX線検出信号に基づいて種々の処理を行う画像処理部8や、これらの各構成部を統括するコントローラ9や、処理された画像などを記憶するメモリ部10や、オペレータが入力設定を行う入力部11や、処理された画像などを表示するモニタ12などを備えている。
なお、天板制御部4、FPD制御部5、電圧発生部6を有するX線管制御部7、画像処理部8、コントローラ9、メモリ部10、入力部11、モニタ12などで撮像処理部13を構成している。この撮像処理部13とFPDユニット3との間には電気ケーブル14を介在させ、この電気ケーブル14によって、FPDユニット3と撮像処理部13とを互いに電気的に接続する。電気ケーブル14については、パーソナルコンピュータの汎用インターフェイスであるUSBケーブルなどに代表される有線ケーブルを用いる。また、FPDユニット3と撮像処理部13のように外部との間でデータ転送を行う場合には、電気ケーブル14のような有線ケーブルに限定されずに、無線データ転送であってもよいし、メモリーカードなどに代表される記憶媒体にデータを記憶させて、その記憶媒体をFPDユニット3あるいは撮像処理部13から読み出すことによるオフライン転送であってもよい。
天板制御部4は、天板1を水平移動させて被検体Mを撮像位置にまで収容したり、昇降、回転および水平移動させて被検体Mを所望の位置に設定したり、水平移動させながら撮像を行ったり、撮像終了後に水平移動させて撮像位置から退避させる制御などを行う。FPD制御部5は、後述するFPD30ごとFPDユニット3を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させることによる走査に関する制御などを行う。高電圧発生部6は、X線を照射させるための管電圧や管電流を発生してX線管2に与え、X線管制御部7は、X線管2を水平移動させたり、被検体Mの体軸の軸心周りに回転移動させるによる走査に関する制御や、X線管3側のコリメータ(図示省略)の照視野の設定の制御などを行う。なお、X線管2やFPD30の走査の際には、X線管2から照射されたX線をFPD30が検出できるようにX線管2およびFPD30ごとFPDユニット3が互いに対向しながらそれぞれの移動を行う。
コントローラ9は、中央演算処理装置(CPU)などで構成されており、メモリ部10は、ROM(Read-only Memory)やRAM(Random-Access Memory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。また、入力部11は、マウスやキーボードやジョイスティックやトラックボールやタッチパネルなどに代表されるポインティングデバイスで構成されている。X線透視撮影装置では、被検体Mを透過したX線をFPD30が検出して、検出されたX線に基づいて画像処理部8で画像処理を行うことで被検体Mの撮像を行う。
FPDユニット3は、FPD30を備えている。このFPD30は、図2に示すように、X線などの放射線が入射することによりキャリアが生成される放射線感応型の半導体厚膜31と、半導体厚膜31の表面に設けられた電圧印加電極32と、半導体厚膜31の放射線入射側とは反対側にある裏面に設けられたキャリア収集電極33と、キャリア収集電極33への収集キャリアを溜める電荷蓄積用のコンデンサCaと、コンデンサCaに蓄積された電荷を取り出すための通常時OFF(遮断)の電荷取り出し用のスイッチ素子である薄膜トランジスタ(TFT)Trとを備えている。本実施例では、半導体厚膜31は放射線の入射によりキャリアが生成される放射線感応型の物質、例えばアモルファスセレンで形成されているが、光の入射によりキャリアが生成される光感応型の物質であってもよい。半導体厚膜31は、この発明における半導体層に相当する。
この他に、本実施例では、薄膜トランジスタTrのソースに接続されているデータ線34と、薄膜トランジスタTrのゲートに接続されているゲート線35とを備えており、電圧印加電極32,半導体厚膜31,キャリア収集電極33,コンデンサCa,薄膜トランジスタTr,データ線34およびゲート線35が積層されて構成されている。キャリア収集電極33,コンデンサCa,薄膜トランジスタTr,データ線34およびゲート線35で、この発明における読み出しパターンPを構成する。読み出しパターンPは、この発明における読み出しパターンに相当し、この発明における電子デバイスにも相当する。
図2、図3に示すように、縦・横式2次元マトリックス状配列で多数個(例えば、1024個×1024個や4096×4096個)形成されたキャリア収集電極33ごとに、上述した各々のコンデンサCaおよび薄膜トランジスタTrがそれぞれ接続されており、それらキャリア収集電極33,コンデンサCa,および薄膜トランジスタTrが各検出素子DUとしてそれぞれ分離形成されている。また、電圧印加電極32は、全検出素子DUの共通電極として全面にわたって形成されている。また、上述したデータ線34は、図3に示すように、横(X)方向に複数本に並列されているとともに、上述したゲート線35は、図3に示すように、縦(Y)方向に複数本に並列されており、各々のデータ線34およびゲート線35は各検出素子DUに接続されている。また、データ線34はアンプアレイ回路36に接続されるとともに、アンプアレイ回路36はA/D変換器37に接続されており、ゲート線35はゲートドライバ回路38に接続されている。なお、検出素子DUの配列個数は上述の1024個×1024個や4096×4096個だけでなく、実施形態に応じて配列個数を変更して使用することができる。したがって、検出素子DUが1個のみの形態であってもよい。
続いて、本実施例に係るX線透視撮影装置およびフラットパネル型X線検出器(FPD)の作用について説明する。電圧印加電極32に高電圧(例えば数100V〜数10kV程度)のバイアス電圧VAを印加した状態で、検出対象である放射線を入射させる。このバイアス電圧VAの印加の制御についてもFPD制御部5から行う。
放射線の入射によってキャリアが生成されて、そのキャリアが電荷情報として電荷蓄積用のコンデンサCaに蓄積される。ゲートドライバ回路38の信号取り出し用の走査信号(すなわちゲート駆動信号)によって、ゲート線35が選択されて、さらに選択されたゲート線35に接続されている検出素子DUが選択指定される。その指定された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積された電荷が、選択されたゲート線35の信号によってON状態に移行した薄膜トランジスタTrを経由して、データ線34に読み出される。
また、各検出素子DUのアドレス(番地)指定は、データ線34およびゲート線35の信号取り出し用の走査信号(ゲート線35の場合にはゲート駆動信号、データ線34の場合にはアンプ駆動信号)に基づいて行われる。アンプアレイ回路36やゲートドライバ回路38に信号取り出し用の走査信号が送り込まれると、ゲートドライバ回路38から縦(Y)方向の走査信号(ゲート駆動信号)に従って各検出素子DUが選択される。そして、横(X)方向の走査信号(アンプ駆動信号)に従ってアンプアレイ回路36が切り換えられることによって、選択された検出素子DUのコンデンサCaに蓄積された電荷が、データ線34を介してアンプアレイ回路36に送り出される。そして、アンプアレイ回路36で増幅されて、X線検出信号としてアンプアレイ回路36から出力されてA/D変換器37に送り込まれる。A/D変換器37は、FPD30からの電荷信号であるX線検出信号をディジタル化して取り出す。
上述の動作によって、例えばX線透視撮影装置の透視X線像の検出に本実施例に係るFPD30を用いた場合、データ線34を介して外部に読み出された電荷情報(X線検出信号)が画像情報に変換されて、X線透視画像として出力される。
ところで、FPDユニット3は、筐体(図示省略)で構成されており、上述したFPD30やアンプアレイ回路36やA/D変換器37やゲートドライバ回路38の他に、燃料電池からなる蓄電池(バッテリ)や記憶媒体(いずれも図示省略)などを収納している。より具体的には、弾性体で形成されたフレキシブル基板(図示省略)によってFPD30と回路用基板(図示省略)とを電気的に接続し、その回路用基板にアンプアレイ回路36やA/D変換器37やゲートドライバ回路38などを搭載する。そして、これらの基板やFPD30などを収納した後に、ゲル状の樹脂(図示省略)を封入してモールドすることで、筐体内の隙間を埋めて、FPD30などを固定する。なお、筐体は、電気または磁気シールド加工が施された樹脂であるのが好ましい。
次に、FPD30の製造方法について、図4を参照して説明する。図4は、実施例に係るFPD30の製造工程を示す概略断面図である。本実施例では、フィルム基板41は熱収縮性を有し、そのフィルム基板41を加熱することでフィルム基板41を収縮させる場合を例に採って以下を説明する。
先ず、図4(a)に示すように熱収縮性を有するフィルム基板41上に、2つのソース・ドレイン電極42を付着させて形成する。ソース・ドレイン電極42については、ソース・ドレイン電極42のうちの一方を薄膜トランジスタTrのソースとして選択すれば、他方が薄膜トランジスタTrのドレインになる。各ソース・ドレイン電極42間の長さが、図4に示すように、トランジスタの性能を決定するゲート長Lとなる。フィルム基板41については、ポリエチレンやポリエステルやポリオレフィン系フィルムなどに例示されるように、熱収縮性を有するものであれば用途(例えば収縮率)などに応じて適宜選択することができる。ここでは収縮率が80%、すなわち加熱すると1/5のサイズに収縮するものとして以下を説明する。フィルム基板41は、この発明におけるフィルム基板に相当する。
ソース・ドレイン電極42を形成する材料については、有機薄膜が好ましい。有機薄膜の中でも、ペンタセンやナフタセンなどの単結晶に代表される有機低分子と、有機高分子とがあり、両者のうちのいずれかを選択することで具体的な積層形成方法が異なる。ソース・ドレイン電極42として有機低分子を選択した場合には蒸着によって積層形成を行い、ソース・ドレイン電極42として有機高分子を選択した場合には印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によって積層形成を行う。
有機高分子を選択した場合には、ソース・ドレイン電極42をPEDOT(ポリチオフェン系)やPPV(ポリフェニレンビニレン)などに代表される導電性有機材料で形成する。
なお、ソース・ドレイン電極42を上述した有機薄膜以外の無機薄膜(例えばITOなどの透明電極)や金属で積層形成してもよい。この場合でも、印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によって積層形成を行うことが可能である。この場合には、好ましくは酸化し難い材料(例えば銀や金や白金などの貴金属)をナノサイズ(10-9mm程度)の粒子にして、印刷によってソース・ドレイン電極42の積層形成を行う。
ソース・ドレイン電極42の形成後に、ソース・ドレイン電極42が形成されたフィルム基板41を加熱して収縮させる。加熱温度についてはフィルム基板41を形成する材料によって収縮特性が異なるので、各材料に応じて加熱温度を設定すればよい。50℃〜130℃程度が好適な加熱温度の範囲である。加熱すると、図4(b)に示すように、フィルム基板41が収縮する。すると、フィルム基板41の収縮とともにそれに付着して形成されたソース・ドレイン電極42も収縮する。ソース・ドレイン電極42の収縮によって、各ソース・ドレイン電極42間の長さであるゲート長Lも収縮する。加熱によって1/5のサイズに収縮する場合で、例えば加熱前のゲート長が50μmのときには、加熱後に10μm(=50μm×1/5)にまでゲート長が収縮する。
加熱によるフィルム基板41やソース・ドレイン電極42の収縮後に、図4(c)に示すように、半導体で形成されたゲートチャンネル43を積層形成する。具体的には、ゲートチャンネル43の一端がソース・ドレイン電極42のうちの一方に電気的に接続するとともに、ゲートチャンネル43の他端がソース・ドレイン電極42のうちの他方に電気的に接続するように積層形成する。ゲートチャンネル43を形成する半導体については、CdTe、CdZnTe、PbI2、PbOや、上述したアモルファスセレンなどのようなアモルファス型の半導体や多結晶型の半導体などに例示されるように、用途や耐電圧などに応じて適宜選択することができる。また、ゲートチャンネル43を形成する物質は、上述したペンタセンやナフタセンなどの単結晶に代表される有機低分子、またはF8T2(fluorine-bithiophene)でもよい。
図4(c)に示すように、これらのソース・ドレイン電極42やゲートチャンネル43の上面に絶縁膜44を積層形成する。そして、図4(d)に示すように絶縁膜44の上面で、かつゲートチャンネル43に対向する位置にゲート電極45を積層形成する。ゲート電極45の積層形成後に、図4(e)に示すように保護層46を積層形成する。ソース・ドレイン電極42とゲートチャンネル43と絶縁膜44とゲート電極45とで薄膜トランジスタTrを構成する。
この他に図4では図示を省略するキャリア収集電極33やコンデンサCaやデータ線34やゲート線35(いずれも図2、図3を参照)を、薄膜トランジスタTrの形成前、形成後あるいは形成と同時に形成する。なお、薄膜トランジスタTrの形成後の場合には、フィルム基板41と後述する導電性基板47上に積層形成された半導体厚膜31との貼り合わせ後に半導体厚膜31の上に薄膜トランジスタTrとは別に積層形成してもよい。キャリア収集電極33,コンデンサCa,薄膜トランジスタTr,データ線34およびゲート線35で、上述したように読み出しパターンPを構成する。
読み出しパターンPの薄膜トランジスタTrのソース・ドレイン電極42については、印刷塗布製膜に最適な有機高分子、無機薄膜や金属で形成、または蒸着に最適な有機低分子で形成したが、それ以外の構成(薄膜トランジスタTrのゲートチャンネル43や絶縁膜44やゲート電極45、薄膜トランジスタTr以外のキャリア収集電極33やコンデンサCaやデータ線34やゲート線35)についても、印刷塗布製膜に最適な有機高分子、無機薄膜や金属で形成、または蒸着に最適な有機低分子で形成してもよい。もちろん、薄膜トランジスタTrのソース・ドレイン電極42以外の構成の少なくとも一部について、蒸着や印刷以外のフォトリソグラフィ法によるパターン技術(例えばスパッタリングなど)を利用して形成してもよい。
つまり、読み出しパターンPの少なくとも一部(本実施例ではソース・ドレイン電極42)が有機物である。また、読み出しパターンPの少なくとも一部(本実施例ではソース・ドレイン電極42)を印刷塗布製膜によってフィルム基板41上に形成、あるいは読み出しパターンPの少なくとも一部(本実施例ではソース・ドレイン電極42)を蒸着によってフィルム基板41上に形成している。
ソース・ドレイン電極42以外の構成において、有機高分子を選択した場合には、キャリア収集電極33,コンデンサCa,薄膜トランジスタTrの導体部分(例えばゲート電極45など)をPEDOT(ポリチオフェン系)やPPV(ポリフェニレンビニレン)などに代表される導電性有機材料で形成する。また、絶縁膜44をポリイミドやポリビニルフェノールなどで形成する。ソース・ドレイン電極42以外の構成において、有機低分子や有機薄膜以外の無機薄膜や金属で積層形成する場合でも、ソース・ドレイン電極42と同様の材料を適用すればよい。
一方、図4(f)に示すようにグラファイトで形成された導電性基板47に半導体厚膜31を蒸着によって積層形成する。半導体厚膜31を形成する半導体については、CdTe、CdZnTe、PbI2、PbOや、上述したアモルファスセレンなどのようなアモルファス型の半導体や多結晶型の半導体などに例示されるように、用途や耐電圧などに応じて適宜選択することができる。そして、導電性基板47上に積層形成された半導体厚膜31と、上述した読み出しパターンPが形成されたフィルム基板41とを貼り合わせる。この貼り合わせの際には、図4(f)に示すようにフィルム基板41が半導体厚膜31に直接的に接触するように行う。
なお、図中の下面をX線の入射面とした場合には、上下反転させることで図2に示すような構造となる(ただし、図2は等価回路)。したがって、図4(f)に示すように、導電性基板47が電圧印加電極32となる。
なお、ソース・ドレイン電極42のうちの一方とコンデンサCa(図2、図3を参照)とが電気的に接続されるように図示を省略する配線やVIAで電気的に接続し、ソース・ドレイン電極42のうちの他方とデータ線34(図2、図3を参照)とが電気的に接続されるように図示を省略する配線やVIAで電気的に接続する。また、ゲート電極45とゲート線35(図2、図3を参照)とが電気的に接続されるように図示を省略する配線やVIAで電気的に接続する。これらの電気的な接続については、薄膜トランジスタTrを含んだ読み出しパターンPの形成の途中で行ってもよいし、読み出しパターンPの形成後に行ってもよい。
上述した本実施例に係るフラットパネル型X線検出器(FPD)30によれば、フィルム基板41上に電子デバイス(本実施例では読み出しパターンP)を形成する材料の少なくとも一部(本実施例ではソース・ドレイン電極42)を付着させて形成した後に、そのフィルム基板41を収縮させる。すると、フィルム基板41の収縮とともにそれに付着して形成されたソース・ドレイン電極42も収縮する。このソース・ドレイン電極42の収縮によってサイズ(ここではゲート長L)を小さくすることができる。
また、性能がよい読み出しパターンPを備えたFPD30を実現することができる。また、X線の入射により半導体厚膜31がX線を電荷情報であるキャリアに変換して、その変換されたキャリアを読み出しパターンPが読み出すので、X線の検出についても性能を向上させることができる。
本実施例では、電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部(本実施例ではソース・ドレイン電極42)が有機物である。ソース・ドレイン電極42が有機物の場合には、ペンタセンやナフタセンなどの単結晶に代表される有機低分子は蒸着によってフィルム基板41上に形成するのに適しており、有機高分子は印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)によってフィルム基板41上に形成するのに適している。
印刷塗布製膜(転写やインクジェット法)の場合には、上述した有機高分子で読み出しパターンPを形成するのが好ましい。また、印刷塗布製膜の場合に、有機薄膜以外の無機薄膜や金属を、電子デバイスを形成する材料として採用し、それらの材料で残りの電子デバイスを形成することも可能である。
本実施例では、フィルム基板41は熱収縮性を有し、そのフィルム基板41を加熱することでフィルム基板41を収縮させている。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図1に示すようなX線透視撮影装置を例に採って説明したが、この発明は、例えばC型アームに配設されたX線透視撮影装置にも適用してもよい。また、この発明は、X線CT装置にも適用してもよい。
(2)上述した実施例では、X線を検出するX線検出器を例に採って説明したが、この発明は、ECT(Emission Computed Tomography)装置のように放射性同位元素(RI)を投与された被検体から放射されるγ線を検出するγ線検出器に例示されるように、放射線を検出する放射線検出器であれば特に限定されない。同様に、この発明は、上述したECT装置に例示されるように、放射線を検出して撮像を行う装置であれば特に限定されない。
(3)上述した実施例では、X線などに代表される放射線検出器を例に採って説明したが、この発明は、光を検出する光検出器にも適用できる。したがって、光を検出して撮像を行う装置であれば特に限定されない。この場合には、光感応型の物質で形成された半導体層(例えばフォトダイオード)を備え、その半導体層によって光を電荷情報に変換して読み出すことで光を検出する。
(4)上述した実施例では、入射した放射線(実施例1ではX線)を半導体厚膜31(半導体層)によって電荷情報に直接に変換した、「直接変換型」の放射線検出器をこの発明は適用したが、入射した放射線をシンチレータなどの変換層によって光に変換し、光感応型の物質で形成された半導体層(例えばフォトダイオード)によってその光を電荷情報に変換する「間接変換型」の放射線検出器をこの発明は適用してもよい。
(5)上述した実施例では、フィルム基板41の収縮前に付着させたのはソース・ドレイン電極42であったが、ソース・ドレイン電極42を含む薄膜トランジスタTrであってもよいし、薄膜トランジスタTrを含む読み出しパターンPであってもよい。ソース・ドレイン電極42を含む薄膜トランジスタTr全体の場合には、フィルム基板41上に薄膜トランジスタTr全体を付着させて形成した後に収縮を行い、薄膜トランジスタTrを含む読み出しパターンP全体の場合には、フィルム基板41上に読み出しパターンP全体を付着させて形成した後に収縮を行う。また、ソース・ドレイン電極42以外であってもよいし、薄膜トランジスタTr以外(例えば配線部分のデータ線34やゲート線35など)であってもよい。したがって、読み出しパターンに代表される電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部をフィルム基板41上に付着させて形成するのであれば、収縮の対象については特に限定されない。
(6)上述した実施例では、電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部(実施例ではソース・ドレイン電極42)は有機物であったが、フィルム基板41上に付着させる部品に応じて材料を適宜選択すればよい。
(7)上述した実施例では、収縮の対象となる電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部(実施例ではソース・ドレイン電極42)を、蒸着あるいは印刷によって形成したが、電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を、蒸着あるいは印刷によって形成して、それ以外の読み出しパターンを、蒸着や印刷以外のフォトリソグラフィ法によるパターン技術(例えばスパッタリングなど)を利用して蒸着や印刷以外のフォトリソグラフィ法によるパターン技術と蒸着あるいは印刷とを組み合わせて電子デバイスを形成してもよい。蒸着や印刷以外のパターン技術として、上述したスパッタリング以外にも、液相に浸漬させてパターン形成を行うゾルーゲル法を用いてもよい。
(8)上述した実施例では、上述したフィルム基板41は熱収縮性を有し、そのフィルム基板41を加熱することでフィルム基板41を収縮させる方法であったが、その他にも、フィルム基板は電気による収縮性を有し、そのフィルム基板に通電することでフィルム基板を収縮させてもよい。また、フィルム基板は薬剤による収縮性を有し、そのフィルム基板を薬剤に浸漬させることで、フィルム基板を収縮させてもよい。このように、フィルム基板を収縮させる手法については特に限定されない。
(9)上述した実施例では、電子デバイスは読み出しパターンPであって、フラットパネル型X線検出器(FPD)30のような電子機器に適用したが、ICタグやICカード、電子ペーパーに代表されるフレキシブルディスプレイなどの電子機器に適用してもよい。また、収縮の対象となる電子デバイスは読み出しパターンPの薄膜トランジスタTrのソース・ドレイン電極42に限定されず、トランジスタ、ダイオード、抵抗、容量(コンデンサ)、発光素子、受光素子や単純な配線パターンのみであってもよい。
実施例に係るX線透視撮影装置のブロック図である。 X線透視撮影装置に用いられている側面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 平面視したフラットパネル型X線検出器の等価回路である。 (a)〜(f)は、実施例に係るフラットパネル型X線検出器の製造工程を示す概略断面図である。
符号の説明
30 … フラットパネル型X線検出器(FPD)
31 … 半導体厚膜
41 … フィルム基板
42 … ソース・ドレイン電極
Tr … 薄膜トランジスタ
L … ゲート長
P … 読み出しパターン



Claims (5)

  1. 収縮性を有するフィルム基板に電子デバイスを製造する方法であって、前記フィルム基板上に前記電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を付着させて形成した後に、そのフィルム基板を収縮させることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  2. 請求項1に記載の電子デバイスの製造方法において、前記電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部が有機物であることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子デバイスの製造方法において、前記電子デバイスを形成する材料の少なくとも一部を印刷塗布製膜によって前記フィルム基板上に形成することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法において、前記フィルム基板は熱収縮性を有し、そのフィルム基板を加熱することでフィルム基板を収縮させることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法で製造される電子デバイスを用いた光または放射線検出器であって、光または放射線の入射により前記光または放射線の情報を電荷情報に変換する半導体層と、変換された電荷情報を読み出す読み出しパターンとを備え、その読み出しパターンを前記電子デバイスで構成することを特徴とする光または放射線検出器。
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