JP2007109509A - 電磁レンズの球面収差測定方法及び球面収差測定装置 - Google Patents

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康稔 小高
Nobuto Nakanishi
伸登 中西
Takashi Yamazaki
貴司 山崎
Kazuto Watanabe
和人 渡辺
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Abstract

【課題】実際の電磁レンズの球面収差係数を高精度に測定することができる電磁レンズの球面収差測定方法及び球面収差測定装置を提供する。
【解決手段】対物レンズ(電磁レンズ)16を透過した電子線を格子定数が既知の単結晶試料20に入射し、撮像素子18によりロンチグラムの画像データを取得する。制御部10は、撮像素子18からロンチグラムの画像データを入力し、画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから球面収差係数を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子顕微鏡や電子線リソグラフィー等に使用される電磁レンズの球面収差を測定する電磁レンズの球面収差測定方法及び球面収差測定装置に関する。
走査透過電子顕微鏡等の電子線を用いた装置では、電磁レンズにより電子線(電子ビーム)を拡大又は収束して、電子線プローブのサイズと電流密度とを調整している。電子顕微鏡における高空間分解能観察や分析では、極微小な形状であって電流密度が高い電子線プローブを形成することが重要である。
電子線プローブのサイズは、電子線波長、電子線入射角度及び電磁レンズの球面収差により決定される。電子線波長は加速電圧により制御可能であり、入射角度は電磁レンズにより制御可能である。しかし、球面収差は電磁レンズに固有のものであり、装置、レンズ構成及びレンズ条件等によりそれぞれ異なる。そのため、任意の大きさの電子線プローブを正確に形成するためには、球面収差係数を正確に把握することが重要である。
また、半導体素子や量子ドットの製造プロセスにおいては、ナノメータレベルでの微細加工に電子線リソグラフィーが使用されている。電子線リソグラフィーでは電磁レンズの性能が加工精度に大きく影響するため、電磁レンズの球面収差を知ることは重要である。
従来、0.5mm以下の球面収差係数を実測する技術や、0.5mm以上であっても0.01mmの精度で球面収差係数を実測する技術は確立されていなかった。通常、電磁レンズの球面収差係数は、レンズ光学に基づくシミュレーションにより算出している。
近年、電磁レンズの球面収差を補正する球面収差補正装置が開発されている。この球面収差補正装置を用いた場合の電磁レンズの球面収差係数も、レンズ光学に基づくシミュレーションにより算出している。
なお、特表2003−521801号公報には、走査顕微鏡において、アンダーフォーカス及びオーバーフォーカスの条件で複数の映像を取得し、それらの映像をフーリエ変換処理し、焦点の合った映像の変形で分割した後に逆変換する等の工程を経て、幾何学収差を3次まで検出する方法が記載されている。
また、特開平5−144702号公報には、半導体製造に使用するX線露光装置及び電子線描画装置等において、所定の球面収差を有する対物レンズを用いることにより、ウエハの厚さが異なる場合も良好な焦点合わせが可能であることが記載されている。
特表2003−521801号公報 特開平5−144702号公報
しかしながら、球面収差補正装置は複雑な補正を行っているため、補正条件によって球面収差係数が変化するという問題点がある。また、シミュレーションにより球面収差係数を算出する方法では、装置固有の微妙なレンズ構成の変化や環境変化及び操作者の巧劣によるレンズ条件の変化が考慮されないため、実際の電磁レンズの球面収差係数を正確に把握することができない。
以上から、本発明の目的は、実際の電磁レンズの球面収差係数を高精度に測定することができる電磁レンズの球面収差測定方法及び球面収差測定装置を提供することである。
上記した課題は、電磁レンズを透過した電子線を格子定数が既知の試料に入射し、前記試料の裏面側に配置した撮像素子によりロンチグラムの画像データを取得し、制御部において、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定方法により解決する。
また、上記した課題は、電子線を発生する電子線発生部と、前記電子線発生部で発生した電子線を収束する収束レンズと、試料を搭載する試料搭載部と、前記収束レンズと前記試料搭載部との間に配置された電磁レンズと、前記試料搭載部に搭載された試料に前記電磁レンズを透過した電子線を入射して得られるロンチグラムを撮像する撮像素子と、前記電子線発生部、前記収束レンズ及び前記電磁レンズを制御するとともに、前記撮像素子から前記ロンチグラムの画像データを取得する制御部とを有し、前記制御部は、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定装置により解決する。
本発明においては、電磁レンズの球面収差係数を実測するので、個々の装置に対応することが可能であり、電子線プローブのサイズ及び強度を高精度で制御することができる。
本発明を電子顕微鏡に適用した場合は、従来に比べてより良好な条件で高空間分解能観察や高感度分析を行うことができる。また、本発明を電子線リソグラフィーに適用した場合は、目的の大きさのデバイスを高精度で加工することができる。
本発明は、Si単結晶又はSrTiO3 単結晶等のように比較的入手しやすい単結晶試料を用いて電磁レンズの球面収差を0.01mmの精度で測定できる。また、球面収差補正装置を導入した場合でも対応することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電磁レンズの球面収差測定装置を示す模式図である。なお、本実施形態は、本発明を走査透過電子顕微鏡(STEM)に適用した例について説明している。
本実施形態の球面収差測定装置は、制御部10と、電子銃11と、収束レンズ12a,12bと、収束レンズ絞り13と、試料搭載部14と、走査コイル15と、対物レンズ16と、二次電子検出器17と、撮像素子(CCDカメラ又はTVカメラ)18と、STEM検出器19とにより構成されている。
電子銃11は、制御部10からの信号に応じた加速電圧で電子線を放出する。電子銃11の下方には、2又は3段(図1では2段)の収束レンズ12a,12bが配置されている。これらの収束レンズ12a,12bは、制御部10からの信号に応じて、電子銃11から放出された電子線から所望の大きさ且つ所望の電流の電子線プローブを形成する。
収束レンズ12a,12bの下方には収束レンズ絞り13が配置されている。収束レンズ12a,12bにより形成された電子線プローブは不要な広がり部分をもつため、この収束レンズ絞り13により広がり部分をカットする。
収束レンズ絞り13と試料搭載部14との間には、走査コイル15及び対物レンズ(電磁レンズ)16が配置されている。走査コイル15は、制御部10からの信号に応じて、試料搭載部14に搭載された試料20の表面上を電子線が走査するように電子線を屈折する。また、対物レンズ16は、制御部10からの信号に応じて、試料20の表面(又は、その近傍)で焦点が合うように電子線を屈折する。試料搭載部14には、試料20に入射する電子線に対し試料20の結晶方位を調整するための試料傾斜機構(図示せず)が設けられている。
二次電子検出器17は試料20の斜め上方に配置されており、試料20から放出された二次電子を検出して、その検出結果を制御部10に出力する。
試料20の下方には、撮像素子18及びSTEM検出器19が配置されている。撮像素子18により、電子回折像やロンチグラム(Ronchigram)が記録される。また、STEM検出器19により、STEM像が記録される。STEM検出器19を使用するときには、制御部10からの信号に応じて、撮像素子18はSTEM検出器19の上から側方に移動する。
図2は対物レンズ16(電磁レンズ)通過時の電子の軌跡を示す模式図である。また、図3は、横軸に正焦点からの距離をとり、縦軸にプローブ強度をとって、球面収差の影響による電子線プローブの形状変化をシミュレーションした結果を示す図である。
図2に示すように、対物レンズ16の球面収差のために、電子が対物レンズ16を通る位置によって対物レンズ16の中心軸(光軸)と電子とが交差する位置が変わり、その結果焦点面に到達する電子の位置が対物レンズ16の中心軸からずれてしまう。このため、電子線プローブの形状がフォーカス値によって変化する。
図3に示すように、フォーカス値が正焦点に対して−30nmずれているときは、プローブ強度が低く、プローブ径が大きくなる。フォーカス値が正焦点に対して−50nmずれているときは、プローブ強度が高くなり、プローブ径が小さくなる。フォーカス値が正焦点に対して−80nmまでずれると、プローブ強度が−50nmのときよりも若干低下し、プローブ径が更に小さくなるとともに、主プローブの両脇に小さな副プローブが形成される。
このように、電磁レンズの球面収差の影響により、フォーカス値によって電子線プローブの強度及び形状が変化する。これは、球面収差係数が既知であれば、その他の条件を適切に設定することにより、任意の強度且つ任意の大きさの電子線プローブを形成できることを意味している。
本発明においては、ロンチグラムを用いて電磁レンズの球面収差係数を測定する。図4にロンチグラムの原理を示す。厚さが100nm以下の単結晶試料20に収束半角度αが150mrad以上の電子線を任意の結晶方位の晶帯軸で入射することにより、試料20を回折せずに透過した電子と、試料20で回折した電子とが干渉して、ロンチグラムが観測される。なお、本願発明者等の実験により、電子線の収束半角度αが150mrad未満の場合は、良好なロンチグラムを取得することが困難になることが判明している。また、良好なロンチグラムを取得するためには、単結晶試料20の厚さを100nm以下とし、焦点ずれ量を−300nm以上とすることが好ましいことも判明している。
図5は、試料20としてSi(011)単結晶を用いたときのロンチグラムを示している。この図5のロンチグラムでは、000透過ディスクと1−11,−1−11,−11−1,11−1の回折ディスクとが干渉してできる模様が現れている。
ロンチグラムは逆格子空間(エネルギー空間)の像であるので、干渉縞のフィッティングを行う際に用いるパラメータを逆格子空間のベクトル成分で表すためには画像のスケールのキャリブレーションを行う必要がある。図6(a)〜(d)に、ロンチグラムのキャリブレーション工程を示す。図6(a)は実際に観察されたロンチグラムである。このロンチグラムをFFT(Fast Fourier Transformation :高速フーリエ変換)処理すると、Si(110)単結晶の場合は図6(b)に示すように星型のパワースペクトラムが現れる。このパワースペクトラムを更にFFT処理すると、図6(c)に示すように電子線回折像に相当する像(2回パワースペクトラム像)が得られる。Si単結晶の格子定数は既知であるので、この2回パワースペクトラム像を用いて画像のスケールのキャリブレーションを行う。また、図6(d)に示すように、ロンチグラムのライン強度プロファイルを抽出する部分を決定し、ライン強度プロファイルのフィッティングを行う。
図7(a)〜(c)にロンチグラムから抽出したライン強度プロファイルのフィッティング結果を示す。ライン強度プロファイルは、低指数反射である111回折波と000透過波が干渉した部分を抽出した。ロンチグラムの干渉縞は下記(1)式により表される。
Figure 2007109509
ここで、nは干渉縞の周期、λは電子線波長、Csは球面収差係数,Kyはライン強度プロファイルの横軸(y方向)成分、Δfは対物レンズの焦点ずれ量(デフォーカス)である。また、gは逆格子のベクトルであり、Cは定数である。
(1)式より極値をとるKy2 の傾きと干渉の周期nをプロットし、その直線の傾きから球面収差係数Csを計算することができる。ここでは、電子線の波長λを0.00251nmとし、対物レンズの焦点ずれ量Δfを−400nmとしている。図7(a)〜(c)に示す例では、直線の傾きから計算した球面収差係数Csは1.101±0.002mmとなった。
次に、SrTiO3 単結晶試料を用いて、Si単結晶以外の試料についても本実施形態の球面収差測定方法を適用できるか否かの検証を行った。図8(a)〜(c)に、SrTiO3 (001)単結晶を用いたロンチグラム観察による球面収差係数測定結果を示す。SrTiO3 単結晶では001晶帯軸入射の条件でロンチグラム観察を行った。このときの加速電圧は200kVであり、焦点ずれ量Δfは−400nmである。また、ライン強度プロファイルのフィッティングは000,110、200の3波干渉により得られた干渉縞を抽出して行った。計算結果から球面収差係数Csは1.092±0.011mmとなった。
このように、本実施形態の電磁レンズの球面収差測定方法をSi単結晶以外の試料に適用しても、球面収差係数の値はほぼ同じとなった。本実施形態は、0.5mm以下の球面収差係数の測定が可能である。また、本実施形態は、電磁レンズの球面収差を0.01mmの精度で測定することができる。
図9は、本発明の実施形態の球面収差測定方法を示すフローチャートである。
まず、ステップS11において、電子銃11に供給する加速電圧を設定するとともに、電子線の収束半角度αが150mrad以上となるように、収束レンズ12a,12bのレンズ条件及び収束レンズ絞り13の絞り径を調整する。
次に、ステップS12に移行し、電子線の軌道上に、厚さが100nm以下であり且つ格子定数が既知の単結晶試料20を挿入する。そして、収束した電子線が単結晶試料20に対し所望の結晶晶帯軸で入射するように、単結晶試料20の傾斜を調整する。
次に、ステップS13に移行し、対物レンズ16の焦点を単結晶試料20の表面上に合わせ、その後対物レンズ16の励磁電流値を調整して、焦点ずれ量を−400nm以上に設定する。対物レンズ16の励磁電流値を調整する替わりに、試料20の位置を調整して焦点ずれ量を所定値に設定してもよい。
次に、ステップS14に移行し、撮像素子18によりロンチグラムを取得し、ステップS15においてそのロンチグラムの画像データを制御部10に入力する。
その後、制御部10は、ステップS16において、ロンチグラムの画像データをFFT処理してパワースペクトラム像を作成し、このパワースペクトラム像を更にFFT処理して、単結晶試料20の電子線回折像に相当する2回パワースペクトラム像を作成する。
次に、ステップS17に移行し、2回パワースペクトラム像と単結晶試料20の格子定数とを用いて、画像のスケールのキャリブレーションを行う。そして、ステップS18に移行し、ロンチグラムのライン強度プロファイルを抽出する部分を決定し、ライン強度プロファイルのフィッティングを行う。
次いで、ステップS19に移行し、前述の(1)式を用いて干渉縞の周期とKy2 との関係を算出し、その直線の傾きから球面収差係数Csを算出する。このようにして、球面収差係数Csが算出される。
図10は、電磁レンズの球面収差係数を測定した後のSTEM像観察方法を示すフローチャートである。
まず、ステップS21において、電子線プローブの形状及び強度と、加速電圧、球面収差係数及びレンズ条件との関係をシミュレーションしてデータベースを作成し、制御部10に記憶しておく。ここで、球面収差係数は、図9のフローチャートに示す方法により求めた値を使用する。
次に、ステップS22において、操作者は制御部10に記憶されたデータベースを用いて所望の電子線プローブの形状及び強度に応じたレンズ条件を決定する。
次に、ステップS23に移行し、制御部10は、ステップS22で決定されたレンズ条件に基づいて収束レンズ12a,12bを制御する。その後、ステップS24において収束レンズ絞り13の絞り径を調整し、ステップS25において対物レンズ16の焦点ずれ量を調整する。焦点ずれ量は、例えば−50nmとする。
次に、ステップS26において、操作者は電子線プローブの形状を確認する。電子線プローブが所望の形状でないときにはステップS23,S24,S25に戻り、収束レンズ12a,12bのレンズ条件、収束レンズ絞り13の絞り径及び対物レンズ16の焦点ずれ量を微調整する。
ステップS26において、電子線プローブが所望の形状であることが確認できたらステップS27に移行し、電子顕微鏡観察を行う。これにより、従来に比べてより良好な条件で高空間分解能観察や高感度分析を行うことができる。
上記の例では、本発明をSTEMに適用した例について説明したが、電子線リソグラフィーに適用してもよい。その場合は、目的の大きさのデバイスを高精度で加工することができる。
以下、本発明の諸態様を、付記としてまとめて記載する。
(付記1)電磁レンズを透過した電子線を格子定数が既知の試料に入射し、
前記試料の裏面側に配置した撮像素子によりロンチグラムの画像データを取得し、
制御部において、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記2)前記制御部は、前記画像のスケールのキャリブレーションを行うときに、前記画像処理として前記ロンチグラムの画像データを2回フーリエ変換することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記3)前記試料に入射する電子線の収束半角度を150mrad以上とすることを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記4)前記試料として、Si単結晶又はSrTiO3 単結晶を使用することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記5)前記試料の厚さが100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記6)前記ロンチグラムの透過波と低指数回折波とにより形成される干渉縞から前記ライン強度プロファイルを抽出する部分を決定することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記7)前記試料に対する焦点ずれ量を−400nm以上に設定することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
(付記8)電子線を発生する電子線発生部と、
前記電子線発生部で発生した電子線を収束する収束レンズと、
試料を搭載する試料搭載部と、
前記収束レンズと前記試料搭載部との間に配置された電磁レンズと、
前記試料搭載部に搭載された試料に前記電磁レンズを透過した電子線を入射して得られるロンチグラムを撮像する撮像素子と、
前記電子線発生部、前記収束レンズ及び前記電磁レンズを制御するとともに、前記撮像素子から前記ロンチグラムの画像データを取得する制御部とを有し、
前記制御部は、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定装置。
(付記9)前記制御部は、前記画像のスケールのキャリブレーションを行うときに、前記画像処理として前記ロンチグラムの画像データを2回フーリエ変換することを特徴とする請求項8に記載の電磁レンズの球面収差測定装置。
(付記10)電子線を発生する電子線発生部と、
前記電子線発生部で発生した電子線を収束する収束レンズと、
試料を搭載する試料搭載部と、
前記収束レンズと前記試料搭載部との間に配置された電磁レンズと、
前記電子線発生部、前記収束レンズ及び前記電磁レンズを制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記電磁レンズの球面収差係数の実測値と電子線プローブのサイズとレンズ条件との関係を記憶し、前記電子線プローブのサイズが設定されると、前記球面収差係数と電子線プローブのサイズとレンズ条件との関係を参照して、前記電磁レンズ及び前記収束レンズのレンズ条件を設定することを特徴とする電子線装置。
(付記11)物質の高空間分解能観察又は高感度分析に使用する装置であることを特徴とする請求項10に記載の電子線装置。
(付記12)電子線リソグラフィーに使用する装置であることを特徴とする請求項10に記載の電子線装置。
図1は、本発明の実施形態に係る電磁レンズの球面収差測定装置を示す模式図である。 図2は、対物レンズ(電磁レンズ)通過時の電子の軌跡を示す模式図である。 図3は、球面収差の影響による電子線プローブの形状変化をシミュレーションした結果を示す図である。 図4は、ロンチグラムの原理を示す模式図である。 図5は、Si(011)単結晶を用いたときのロンチグラムを示す図である。 図6(a)〜(d)は、ロンチグラムのキャリブレーション工程を示す図である。 図7(a)〜(c)は、Si(110)単結晶を用いたロンチグラムから抽出したライン強度プロファイルのフィッティング結果を示す図である。 図8(a)〜(c)は、SrTiO3 (001)単結晶を用いたロンチグラム観察による球面収差係数測定結果を示す。 図9は、本発明の実施形態の球面収差測定方法を示すフローチャートである。 図10は、電磁レンズの球面収差係数を測定した後のSTEM像観察方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10…制御部、
11…電子銃、
12a,12b…収束レンズ、
13…収束レンズ絞り、
14…試料搭載部、
15…走査コイル、
16…対物レンズ、
17…二次電子検出器、
18…撮像素子、
19…STEM検出器、
20…試料。

Claims (5)

  1. 電磁レンズを透過した電子線を格子定数が既知の試料に入射し、
    前記試料の裏面側に配置した撮像素子によりロンチグラムの画像データを取得し、
    制御部において、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定方法。
  2. 前記制御部は、前記画像のスケールのキャリブレーションを行うときに、前記画像処理として前記ロンチグラムの画像データを2回フーリエ変換することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
  3. 前記試料として、Si単結晶又はSrTiO3 単結晶を使用することを特徴とする請求項1に記載の電磁レンズの球面収差測定方法。
  4. 電子線を発生する電子線発生部と、
    前記電子線発生部で発生した電子線を収束する収束レンズと、
    試料を搭載する試料搭載部と、
    前記収束レンズと前記試料搭載部との間に配置された電磁レンズと、
    前記試料搭載部に搭載された試料に前記電磁レンズを透過した電子線を入射して得られるロンチグラムを撮像する撮像素子と、
    前記電子線発生部、前記収束レンズ及び前記電磁レンズを制御するとともに、前記撮像素子から前記ロンチグラムの画像データを取得する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記ロンチグラムの画像データを画像処理して画像のスケールのキャリブレーションを行い、ライン強度プロファイルのフィッティングにより得られる直線の傾きから前記電磁レンズの球面収差係数を算出することを特徴とする電磁レンズの球面収差測定装置。
  5. 前記制御部は、前記画像のスケールのキャリブレーションを行うときに、前記画像処理として前記ロンチグラムの画像データを2回フーリエ変換することを特徴とする請求項4に記載の電磁レンズの球面収差測定装置。
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