JP2007108682A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間の繰返し使用による感光層構成材料の劣化による画質低下の抑制、及び長期間の繰返し使用による感光体ゆがみの矯正(感光体支持体精度向上)する。
【解決手段】感光体の感光層中に下記一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ感光体はドラム状の支持体部と支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
Figure 2007108682

【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置、及びこの画像形成装置に配設される帯電手段、電子写真感光体を備える画像形成装置用プロセスカートリッジに関するものである。
ファクシミリ、レーザービームプリンタ、複写機など、間接電子写真法を使用して画像形成を行う画像形成装置では、電子写真用感光体(以下単に「感光体」と称する)を中心に帯電、画像露光、現像、転写、分離、清掃、除電等の各手段が配設され、感光体に対し、各手段が順に作動する形で、画像形成が行われる。
近年このような画像形成装置は高画質化、高耐久化の要求が高まっている。このような小型化、高耐久化をはかるには感光体の感光層中に含まれる主要材料である電荷輸送材料の改良が不可欠である。これは前述のような帯電、露光といった各手段における負荷を繰返しておこなうと徐々に帯電性が低下したり、また露光時における電位が上昇したりするなどの問題が発生し、静電潜像を得るのに十分な静電コントラストが得られなくなるからである。
一方、画像形成装置全体での耐久性向上を図るには感光層の静電的な繰返し特性改善だけではなく、このような繰返しの動作による機械的な耐久性を向上させる必要があった。これは長期間の感光体の回転動作にかかる力により感光体に微妙なよじれ、ゆがみが生じる場合があるからである。
感光体駆動は通常感光体両端に嵌合された部材、所謂フランジを介して駆動力の伝達が行なわれるがこのような駆動を長期間おこなうことが原因でフランジ接合部に微妙なねじれや歪みが生じ、感光体回転時における振れ精度が変化する。このような微妙なねじれや歪みは従来の画像形成装置では問題とはならない場合が見られたが、近年求められている画像形成装置、特に高度な色重ね技術を駆使するフルカラー画像形成装置においてはこのようなわずかなねじれや歪みが出力画像に影響を及ぼす場合がみられる。
またこのようなフランジ嵌合部のねじれや歪みを抑制するために、嵌合を強固にするためフランジ部材を、感光体支持体であるドラムの内径と同じかわずかに大きくするなどの手法が考えられるが、このような手法を採用するとフランジを装着する際に加わる力でドラムの真円度が変化したり、振れ精度が低下したりするなど問題が生じていた。また従来からおこなわれている接着剤によるフランジ固定も、接着剤の固化の際に生じる収縮、もしくは膨張で微妙にフランジ嵌合部の精度が変化してしまっていた。
またこれとは別に帯電時に発生する共鳴音や、クリーニング部材の接触により生じる摺擦音などの問題も生じていた。
ここで感光体の帯電に関し説明を加える。感光体には帯電手段により、−300〜−800ボルトの帯電(電荷付与)が行われる。帯電手段に電圧を印加する方法には、直流電圧が印加される場合と、交流電圧重畳の直流電圧が印加される場合の2通りの方法がある。直流電圧のみで実用上問題のない作像がさしあたり可能であるが、直流電圧に交流電圧を重畳することによって、さらに環境条件に左右されにくくなり、接触帯電方式を用いた場合に生じる、帯電部材、感光体の凹凸、部材の微小なムラ等に起因すると考えられる電位ムラを大幅に少なくすることができる。
一方、現在一般的に採用される帯電方法には、シールドケース内に帳架された直径40〜80μmのタングステン線、ニッケル線などの金属線に−4000〜−6000V程度の高電圧を印加して感光体を帯電するコロナ帯電方法、10〜10Ω・cm程度の抵抗を有するローラ形状、ブラシ形状等の帯電部材に−1200〜−2000Vの直流電圧、もしくは−500〜−900Vの直流電圧に、1000〜2500V/500〜4500Hzの交流電圧を重畳させた電圧を印加しながら感光体を帯電する接触帯電方法、もしくは帯電部材と感光体間を30〜250μm程度離して近接配置させ、前記同様の電圧を印加し、感光体を帯電する近接非接触帯電方法がある。
コロナ帯電方法では高電圧が印加されるため、高濃度のオゾンが発生する。そのため、オゾン臭による環境上の問題や、前述のタングステン線、ニッケル線などの金属線が繰返し使用による放電生成物で汚染されるという問題がある。そのため近年では低い印加電圧で帯電可能な接触帯電方法が行われ、オゾンの発生は0.1ppm以下と極めて少ない。したがって、近年はオゾン生成量が少ない接触帯電法を使用し、帯電部材には交流電圧重畳直流電圧を印加する画像形成装置も多くなっている。
しかし、直流電圧に交流電圧を重畳した帯電手段に印加した場合、画像品質低下の原因物質であるオゾン、窒素酸化物の発生以外に、帯電時に、耳障りな帯電音が発生するという騒音上の問題がある。この帯電音は直流電圧では殆ど問題とはならず、振動電流と言われるが故の交流特有の現象であり、振幅が大きくなるほど、また、感光体の支持体が響きやすい材質ほど、帯電音が大きくなる。したがって、可能な限り低い条件に設定することが望ましいが、帯電安定性を高くするとどうしても条件が厳しくなり、帯電音が大きくなるため、対策を講じることは必要不可欠である。
この現象を改善する手段として、感光体の支持体を厚くする、ドラム状感光体の内部に制振材(充填材)を挿入する、帯電部材側の改善を行う等の方法が提案されている。これらの方法は感光体の響きを抑え、共振周波数を耳に感じにくい方へずらすことなどを目的としており、下記に示すような事例が提案されている。
たとえば、ドラム状感光体の内部に制振材を挿入し、帯電時の帯電音(高周波音)の発生を改善する方法として、感光ドラム内部に緩衝材を圧挿することが(例えば、特許文献1参照)、感光体内部に粘弾性材料を充填することが(例えば、特許文献2参照)、感光体の内部に密度2.0g/cm以上の剛体を挿入することが(例えば、特許文献3参照)、2つ以上の弾性体(Oリング)と円柱状部材(比重1.5以上のプラスチック(ガラス繊維を20%以上含有するポリブチレンテレフタレート樹脂))から構成される部材を感光体への挿入することが(例えば、特許文献4参照)、金属製バネを内蔵した樹脂製円筒状部材を挿入し、感光体内壁に押圧力で固定することが(例えば、特許文献5参照)、それぞれ提案されている。
また、感光体基体の肉厚を厚くして、制振効果を高める方法として、感光体の基体がインローを有し、インロー以外の肉厚を1.9mm以上とすることで制振効果を得ることが(例えば、特許文献6参照)、感光体の堆積密度を0.6g/cm以上、2.0g/cm以下とすることで制振効果を得ることが(例えば、特許文献7参照)提案されている。さらに、帯電部材から帯電音抑制を達成する方法として、中空の帯電部材(ローラ)の表面に被覆層を設け、帯電部材の内部に弾性体を挿入し芯金をその弾性体を介して支持する構造にすることによって、帯電音の改善を行うことが(例えば、特許文献8参照)、提案されている。帯電音は感光体の振動周波数を耳障りにならないような周波数域にずらすようにするか、振動そのものを押さえ込むかのいずれかの方法により対策方法が異なってくる。
上記した方式はいずれも大なり小なりの効果がある。ただ、接触帯電法では改善されても、帯電部材を感光体に極近接配置する非接触帯電方式では効果が得にくい場合がある。例えば帯電部材で帯電音を抑制する方法や感光体の支持体を厚くしただけでは十分な効果が得られにくい。感光体支持体の内部に充填材を挿入して、重量を上げ響き(鳴き)を抑える方法は効果が得られやすいが、単に挿入しても支持体と挿入材の間に隙間があるような場合、重さが小さい場合などでは予想通りの効果が得られ難い。また、単一構成の部材で構成した場合も効果が低くなることがある。更に、近年は環境問題があり、再生、再使用等が必要であるため、この点に関しての考慮が必要である。
また、制振目的で上記充填材を内部に挿入すると支持体が微妙に変形してしまう。これは鳴きを抑制しようとするためには支持体と挿入される充填材の間に隙間があるような場合には効果が小さいため、密着させる必要が生じるがこの際に支持体が充填材により押されることによりわずかに変形を受けるためである。
このように帯電方式によっては帯電時に共振、共鳴による不快な音が発生する場合もみられた。これに加えて、感光体に接触する部材、例えばクリーニングブレードなどが感光体回転時に生じる摺擦音やビビリ音のようなものも発生する場合が見られた。このような問題の対策には前述のような感光体内部に充填材を挿入して、重量を上げ響き(鳴き)を抑える手法がとられたりしているが、前述のようにこの方法では感光体精度がわずかながらも低下してしまうことが避けられないため、近年高まっている高画質化の要求を十分満たすものではなかった。
特開昭63−60481号公報 特開平3−105348号公報 特開平5−197321号公報 特開平11−184308号公報 特開2000−321929号公報 特開2000−19761号公報 特開2000−155500号公報 特開平9−230671号公報
本発明の課題は、以上のような問題点に鑑みなされたものであり、長期間の繰返し使用による感光層構成材料の劣化による画質低下の抑制、及び長期間の繰返し使用による感光体ゆがみの矯正(感光体支持体精度向上)を主目的としたものである。
即ち、これらを改善することにより初めて達成される高品質で且つ高耐久な画像出力が可能となる画像形成装置、及び画像形成装置から着脱可能であるプロセスカートリッジを提供することである。
本発明者等は上記課題に対し鋭意検討した結果、少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に前記一般式(1)や、一般式(1−I)で表わされる化合物を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置とすることで上記課題を達成できることを見出し、本発明に至った。このような画像形成装置の構成とすることで初めて高画質と高耐久を両立することが可能となる。
本発明ではまず、感光体支持体両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることにより、駆動ストレスが支持体ドラムの片側のみにかかるのを軽減し、且つ長期間の繰返し使用時においても感光体フランジ嵌合部と支持体におけるゆがみや歪みが抑制され、安定した精度の高い回転動作を得ることが可能となり、このことにより画像形成装置トータルとして高品質で高耐久なものを得ることが可能となった。
また副次的効果として両端解放部のフランジに、これを貫通するシャフトを通すことにより取り付け剛性が上がり、交流電圧重畳を付与する帯電機構を用いる場合においても、発生する周波数倍音の共鳴が抑制されるため不快な共振、共鳴音が発生しない。
そして、このような構造の画像形成装置は、高耐久性であり、かつ、高い剛性のものであるので、これに用いる電子写真感光体特に感光層も、高い耐久性を有し、かつ、高い剛性及び靭性を示して、色ズレのない画像を長期に亘って形成できるものであることが望まれるが、直流電圧に交流電圧を重畳した帯電手段に印加する方式は、感光層にとって過酷であり、劣化し易い。また、画像形成プロセスで色ズレのない画像を形成できるような剛性及び靭性を長期間発揮することが一般的に難しい。
しかし、前記一般式(I)や、一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を感光層に用いた場合には、高感度で且つ長期間の帯電、露光(除電)のサイクルにおいても劣化の極めて少ない安定した画像形成が可能となることが見い出された。
またこれらの電荷輸送物質に加えて、上記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質をさらに加えることにより、電荷輸送能を低下させることなく成膜時における収縮を緩和し、膜が緻密となるため酸性ガスによる影響をさらに受けにくくなるという利点、即ち耐ガス性が向上するという効果がある。加えて膜が緻密になることにより耐摩耗性も向上する効能がみられる。
即ち、本発明によれば、下記の画像形成装置が提供される。
(1)少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を含有し、また前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
Figure 2007108682
「式中、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わし、R、R、R、R、R、R、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わす。」
(2)少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
Figure 2007108682
「ただし、式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、nは繰り返し単位であり、1から100までの整数を表す。」
(3)前記電荷輸送物質に加えて、さらに下記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の電子写真装置
Figure 2007108682
「式中、R15、R16は、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R17、R18、R19、R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表す。」
(4)前記シャフトの直径Lが長手方向の少なくとも一部分において3mm≦L≦20mmになる関係を満たすことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記シャフトが金属製であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)前記シャフトがステンレス製であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段の一つと電子写真感光体とを具備してなり、(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置に用いられ、着脱自在であるプロセスカートリッジ。
(8)前記画像形成装置が、電子写真感光体上に現像されたトナー像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
以下の詳細かつ具体的説明から明らかなように、本発明により、長期間の繰返し使用による感光層構成材料の劣化による画質低下の抑制、及び長期間の繰返し使用による感光体ゆがみの矯正(感光体支持体精度向上)し、高品質で且つ高耐久な画像出力が可能となる画像形成装置、及び画像形成装置から着脱可能であるプロセスカートリッジを提供することができるという極めて優れた効果を奏するものである。
以下、図面に沿って本発明で用いられる画像形成装置の例を詳細に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の例を説明するための概略図である。
図1において、感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体(以下感光体と記載する場合もある)である。感光体(11)はドラム状の形状を有しており両端部には一対のフランジ(図示せず)と、これを貫通するシャフト(貫通軸)(19)が備えられている。
フランジとは感光体ドラムの一方または両方の端部に嵌合され、ドラムを支持し或いは回転駆動させるための部材であり、例えば、プラスチック等の樹脂や一部金属からなるものである。通常このフランジにギヤが設けられ、そのギヤを介して回転のための駆動力を得る。シャフトはその剛性確保の観点から長手方向の少なくとも一部分においての直径が3mm以上、20mm以下であることが好ましい。3mm未満であると強度面で十分とは言えない場合が生ずるからである。また20mmを越えると重量増加の問題や、回転駆動時の慣性力が大きくなり、回転開始と停止の精密な位置制御がしにくくなるなどの問題が発生しやすくなる。またシャフトの材質としては特に限定されるものではないが金属製のものが好ましい。さらに経時での安定性から錆の生じにくいステンレススチールを用いることがより好ましい。
帯電部材(22)は、軸部と軸部を被覆する本体部とから構成される帯電ローラを用いた例である。帯電部材(22)は、本発明では感光体(11)と微小な間隙(G)を持たせて対向して配置される。
帯電部材(22)と感光体(11)の間隙(G)は、一定の厚さを有するスペーサ部材を帯電部材(22)の非画像形成領域に備えることで調整されるが支持体であるドラムの精度が高いほど安定した画像が形成される。
転写手段(16)には、一般に用いられる帯電器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
また、露光手段(13)、除電手段(1A)等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
現像手段(14)により感光体上に現像されたトナー(15)は、受像媒体(18)に転写されるが、全部が転写されるわけではなく、感光体上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング手段(17)により、感光体より除去される。クリーニング手段は、ゴム製のクリーニングブレードやファーブラシ、マグファーブラシ等のブラシ等を用いることができる。
現像手段において使用されるトナーは特に制限はなく一般に使用されているものを用いることが出来る。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
以上の電子写真プロセスによる画像形成装置は、単独でも用いることが可能であるが、複数個を並列に配置する所謂タンデム構成とすることにより高速なフルカラー画像の出力が可能となる。
また、以上に示すような画像形成手段は、複写機、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、電子写真感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段の少なくとも1つを含んだ1つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多く挙げられるが、一般的な例として、図2に示すものが挙げられる。図2は基本的に図1の各手段をまとめて脱着可能な一つのユニットとしたものである。
図3には本発明による画像形成装置の別の一例を示す。
画像形成動作は次のようにして行われる。まず、各画像形成要素(6C),(6M),(6Y),(6K)において、感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)が矢印方向(感光体と連れ周り方向)に回転する帯電部材(2C),(2M),(2Y),(2K)により帯電され、次に露光部でレーザー光(3C),(3M),(3Y),(3K)により、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。次に現像部材(4C),(4M),(4Y),(4K)により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材(4C),(4M),(4Y),(4K)は、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行う現像部材で、4つの感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重ねられる。転写紙(7)は給紙コロ(8)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(9)で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト(10)に送られる。転写搬送ベルト(10)上に保持された転写紙(7)は搬送されて、各感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)との当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行われる。感光体上のトナー像は、転写ブラシ(11C),(11M),(11Y),(11K)に印加された転写バイアスと感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)との電位差から形成される電界により、転写紙(7)上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙(7)は定着装置(12)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)上に残った残留トナーは、クリーニング装置(5C),(5M),(5Y),(5K)で回収される。尚、図3の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けてC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものではなく、色順は任意に設定されるものである。図3において感光体(1K),(1Y),(1C),(1M)にはそれぞれ両端のフランジを貫通するシャフト(13K)、(13Y)、(13C)、(13M)が固持されている。
またこれとは別に、帯電部材には現在一般的に採用される帯電方法であるコロナ帯電方式(シールドケース内に帳架された直径40〜80μmのタングステン線、ニッケル線などの金属線に−4000〜−6000V程度の高電圧を印加して感光体を帯電する方法:図示せず)を用いた構成とすることも出来る。
感光体(11)の円周(外径)振れ精度は50μm以下にするのが好ましい。円周(外径)振れ精度が大きくなるにつれて画像に位置ズレが生じやすくなり、特にフルカラーの画像形成装置とした場合には色重ねに色ズレが起こりやすくなり、出力画像の画質低下が生じることがある。
図4は、本発明の画像形成装置に具備される電子写真感光体の模式断面図であり、導電性基体上に感光層を設けた所謂単層構成の電子写真感光体を示している。
図5及び図6は各々本発明の画像形成装置に具備される他の電子写真感光体の構成例を示すものである。図5は、感光層が電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)より構成される機能分離型タイプの電子写真感光体を示し、図6は、導電性基体と機能分離型タイプの感光層のCGL、CTLとの間に下引き層を入れた電子写真感光体を示している。なお、本発明に係る電子写真感光体としては、導電性支持体上に少なくとも感光層を有する構成であれば単層、積層のいずれの形態でも構わない。
本発明に用いる電子写真感光体とは、導電性支持体に、少なくとも感光層を有し、係る感光層に、一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を有する電子写真感光体である。
Figure 2007108682
「式中、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わし、R、R、R、R、R、R、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わす。」
該置換又は無置換のアルキル基としては、炭素数1〜25、好ましくは炭素数1〜10の炭素原子を有するアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基といった直鎖状のもの、i―プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、メチルプロピル基、ジメチルプロピル基、エチルプロピル基、ジエチルプロピル基、メチルブチル基、ジメチルブチル基、メチルペンチル基、ジメチルペンチル基、メチルヘキシル基、ジメチルヘキシル基等の分岐状のもの、アルコキシアルキル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルキルカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルカノイルオキシアルキル基、アミノアルキル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基で置換されたアルキル基、シアノ基で置換されたアルキル基等が例示できる。なお、これらの置換基の置換位置については特に限定されず、上記置換又は無置換のアルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子(N、O、S等)に置換された基も置換されたアルキル基に含まれる。
該置換又は無置換のシクロアルキル基としては、炭素数3〜25、好ましくは炭素数3〜10の炭素原子を有するシクロアルキル環、具体的には、シクロプロパンからシクロデカンまでの同属環、メチルシクロペンタン、ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、テトラメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン等のアルキル置換基を有するもの、アルコキシアルキル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルカノイルオキシアルキル基、アミノアルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、シアノ基等で置換されたシクロアルキル基等が例示できる。なお、これらの置換基の置換位置については特に限定されず、上記置換又は無置換のシクロアルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子(N、O、S等)に置換された基も置換されたシクロアルキル基に含まれる。
該置換または無置換のアラルキル基としては、上述の置換または無置換のアルキル基に芳香族環が置換した基が挙げられ、炭素数6〜14のアラルキル基が好ましい。より具体的には、ベンジル基、ペルフルオロフェニルエチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、ターフェニルエチル基、ジメチルフェニルエチル基、ジエチルフェニルエチル基、t−ブチルフェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、6−フェニルヘキシル基、ベンズヒドリル基、トリチル基などが例示できる。
該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
更に具体的には、下記式(2)乃至式(8)で表わされる電荷輸送物質が、挙げられる。尚、式中Meはメチル基を示す。
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
該一般式(1)で表わされる電荷輸送物質の製造方法としては、下記の方法が例示できる。
ナフタレンカルボン酸は公知の合成方法(例えば、米国特許6794102号公報、Industrial Organic Pigments 2nd edition, VCH, 485 (1997) など)に従い、下記反応式より合成される。
Figure 2007108682
「式中、RnはR、R、R、Rを表わし、RmはR、R、R、R10を表す。」
本発明に用いる一般式(1)で表わされる電荷輸送物質は、上記のナフタレンカルボン酸若しくはその無水物をアミン類と反応させ、モノイミド化する方法、ナフタレンカルボン酸若しくはその無水物を緩衝液によりpH調整してジアミン類と反応させる方法等により得られる。モノイミド化は無溶媒、若しくは溶媒存在下でおこなう。溶媒としては特に制限はないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロナフタレン、酢酸、ピリジン、メチルピリジン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルエチレンウレア、ジメチルスルホキサイド等原料や生成物と反応せず50℃〜250℃の温度で反応させられるものを用いるとよい。pH調整には水酸化リチウム、水酸化カリウム等の塩基性水溶液をリン酸等の酸との混合により作製した緩衝液を用いる。カルボン酸とアミン類やジアミン類とを反応させて得られたカルボン酸誘導体脱水反応は無溶媒、若しくは溶媒存在下でおこなう。溶媒としては特に制限はないがベンゼン、トルエン、クロロナフタレン、ブロモナフタレン、無水酢酸等原料や生成物と反応せず50℃〜250℃の温度で反応させられるものを用いるとよい。いずれの反応も、無触媒若しくは触媒存在下でおこなってよく、特に限定されないが例えばモレキュラーシーブスやベンゼンスルホン酸やp-トルエンスルホン酸等を脱水剤として用いることが例示できる。
また本発明に用いる電子写真感光体は導電性支持体に少なくとも感光層を有し、係る感光層に、一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を有する電子写真感光体である。
Figure 2007108682
「ただし、式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、nは繰り返し単位であり、1から100までの整数を表す。」
該置換又は無置換のアルキル基としては、炭素数1〜25、好ましくは炭素数1〜10の炭素原子を有するアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基といった直鎖状のもの、i―プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、メチルプロピル基、ジメチルプロピル基、エチルプロピル基、ジエチルプロピル基、メチルブチル基、ジメチルブチル基、メチルペンチル基、ジメチルペンチル基、メチルヘキシル基、ジメチルヘキシル基等の分岐状のもの、アルコキシアルキル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルキルカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルカノイルオキシアルキル基、アミノアルキル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基で置換されたアルキル基、シアノ基で置換されたアルキル基等が例示できる。なお、これらの置換基の置換位置については特に限定されず、上記置換又は無置換のアルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子(N、O、S等)に置換された基も置換されたアルキル基に含まれる。
該置換又は無置換のシクロアルキル基としては、炭素数3〜25、好ましくは炭素数3〜10の炭素原子を有するシクロアルキル環、具体的には、シクロプロパンからシクロデカンまでの同属環、メチルシクロペンタン、ジメチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、トリメチルシクロヘキサン、テトラメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン等のアルキル置換基を有するもの、アルコキシアルキル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルカノイルオキシアルキル基、アミノアルキル基、ハロゲン原子、アミノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、シアノ基等で置換されたシクロアルキル基等が例示できる。なお、これらの置換基の置換位置については特に限定されず、上記置換又は無置換のシクロアルキル基の炭素原子の一部がヘテロ原子(N、O、S等)に置換された基も置換されたシクロアルキル基に含まれる。
該置換または無置換のアラルキル基としては、上述の置換または無置換のアルキル基に芳香族環が置換した基が挙げられ、炭素数6〜14のアラルキル基が好ましい。より具体的には、ベンジル基、ペルフルオロフェニルエチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、ターフェニルエチル基、ジメチルフェニルエチル基、ジエチルフェニルエチル基、t−ブチルフェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基、5−フェニルペンチル基、6−フェニルヘキシル基、ベンズヒドリル基、トリチル基などが例示できる。 該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる
更に具体的には一般式(1−I)で表される電荷輸送物質としては具体的に以下の化合物が例示できる
(ただし、いずれも式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。)
Figure 2007108682
Figure 2007108682
Figure 2007108682
(式中nは1〜100まで数値を表し、これらのものの混合体である。)
一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質の製造方法としては、下記の2通りの合成方法によって例示できる。
Figure 2007108682

一般式(1−I)で表される電荷輸送物質の繰り返し単位nは1から100の整数である。
繰り返し単位nは、重量平均分子量(Mw)から求められる。すなわち化合物は分子量に分布をもった状態で存在する。nが100をこえると化合物の分子量が大きくなり、各種溶媒に対する溶解性が落ちるため、100以下が好ましい。
一方、例えばnが1の場合はナフタレンカルボン酸の三量体であるが、R1、R2の置換基を適切に選択することにより、オリゴマーでも優れた電子移動特性が得られる。このように繰り返し単位nの数により、オリゴマーからポリマーまで幅広い範囲のナフタレンカルボン酸誘導体が合成される。
オリゴマー領域の分子量が小さい範囲では、段階的に合成することで、単分散の化合物を得ることができる。分子量が大きい化合物の場合は、分子量に分布をもった化合物が得られる。
尚、上述の式(1−IA)で表される電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
第一工程
200ml4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノペンタン1.62g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体E 3.49g(収率45.8%)を得た。
第二工程
100ml4つ口フラスコに、モノイミド体E 3.0g(7.33mmol)と、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物0.983g(3.66mmol)、ヒドラジン一水和物0.368g(7.33mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて2回精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(1−IA)で表される化合物 0.939g(収率13.7%)を得た。
質量分析(FD-MS)において、M/z=934のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素66.81%、水素3.67%、窒素8.99%に対し、実測値で炭素66.92%、水素3.74%、窒素9.05%であった。
また本発明ではこれらの電荷輸送物質に加えて、上記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質をさらに加えることが出来る。
一般式(1−II)で表される電荷輸送物質としては具体的に以下の化合物が例示できる。
Figure 2007108682
(ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。)
Figure 2007108682
(ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。)
これらの電荷輸送物質の添加量としては特に限定されるものではないが、好ましくは電荷輸送物質全体量に対して1%から50%程度であり、より好ましくは5%〜30%である。添加量が1%未満であると膜質改善が軽微で明確な効果が見られず、50%以上となると電荷輸送能がやや低下する傾向がみられる場合があるからである。
本発明に用いるドラム状の導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の酸化物を蒸着又はスパッタリングによりフィルム状又は円筒状のプラスチック又は紙等に被覆したもの等が例示でき、更に詳しくはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板又はそれらをDrawing Ironing法、Impact Ironing法、Extruded Ironing法、Extruded Drawing法、切削法等の工法により素管化後、切削、超仕上げ、研磨等により表面処理した管等を使用することが例示できる。中でも剛性の高い金属製のものが精度確保の面からより好ましい。
本発明に用いる電子写真感光体の感光層としては、単一の層中に電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有する単層型感光層、電荷発生物質を含有する電荷発生層及び電荷輸送物質を含有する電荷輸送層をこの順に積層させた積層型感光層を例示することができる。
本発明に用いられる電子写真感光体には、接着性が優れる、モワレの防止性が優れる、感光層を含む上層の塗工性が優れる、残留電位の低減性が優れる、導電性支持体からの電荷注入の防止性が優れる等の点で導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けることができる。
該下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に溶剤を用いて感光層を塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが好ましく、具体的には、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が例示できる。また、下引き層には、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物、又は金属硫化物、金属窒化物等の微粉末を含有させることも例示できる。該下引き層は、前述の感光層と同様の塗工法及び溶媒を用いて塗工することが例示できる。
該下引き層の膜厚は0.1〜10μmが適当であり、更に好ましくは1〜5μmである。
更に該下引き層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用であることが例示できる。更に、アルミナを陽極酸化により設けた層、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、酸化ケイ素、酸化スズ、酸化チタン、ITO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けた層も良好に使用できることが例示できる。
次に積層型感光層の各層構成の例について以下に詳述する。
電荷発生層とは電荷発生物質を含有する層であり、必要に応じてバインダー樹脂を用いることが例示できる。
本発明に用いられる電荷発生物質としては、特に限定されるものではないが特開平9−160269号公報に記載されているアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料が例示でき、その中でもフタロシアニン系顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましく、中心金属としてチタンを有するチタニルフタロシアニンが感度が高い感光層とすることが出来、電子写真装置として小型化と高速化をはかることが可能となる点でより好ましく、更に好ましくは各種の結晶形のうち、ブラッグ角2θの27.2°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが特に優れた感度特性を示し、良好に使用される。特に、特開2001−19871号公報に記載されている27.2°に最大回析ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回析ピークとして7.3°にピークを有し、該7.4゜のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニンを用いることで、高感度を失うことなく、繰り返し使用しても帯電性の低下を生じない安定した電子写真感光体を得ることができる。
更に、平均粒子サイズが0.60μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶であることによって、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下を生じない安定な電子写真感光体を得ることができ、更に地肌汚れ特性が著しく改善できることが例示できる。
該電荷発生層に必要に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート(ピスフェノールA型、ビスフェノールZ型等)、ポリアリレート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドを例示できる。これらのバインダー樹脂は、単独でも2種以上の混合物として用いることも例示できる。
更に、必要に応じて電荷輸送物質を添加することも例示できる。
該電荷発生層を形成する方法としては、溶液分散系からのキャスティング法が好ましい。キャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布すればよい。塗布は、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法等により行うことが例示できる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、通常は0.01μm〜5μm、好ましくは0.1μm〜2μmである。
本発明に用いる電荷輸送層としては、前述の一般式(1)で表わされる電荷輸送物質とバインダー樹脂の混合物を適当な溶剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥することにより形成することが例示できる。
該電荷輸送層のバインダー樹脂として用いることのできる高分子化合物としては、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノールA型、ビスフェノールZ型)、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が例示できる。電荷輸送層が最外層となる層構成を用いる場合、耐磨耗性の点でポリカーボネート(ビスフェノールZ型)が好ましい。
該バインダー樹脂は、単独若しくは2種以上の混合物として、又はそれらの原料モノマー2種以上からなる共重合体として、更に電荷輸送物質と共重合化して用いることが例示できる。
更に、電荷輸送層の環境変動に対する安定性確保させる目的として、電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合には、例えばポリエステル、ポリカーボネート(ビスフェノールA型、ビスフェノールZ型等)、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が好ましい。該電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を例示できる。該高分子化合物を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は50wt%以下とすることが好ましい。
本発明においては電荷輸送物質としては、前述の一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を用いることが必須であるが、これに加えて公知の電荷輸送物質、即ち電子輸送性物質(アクセプター)、もしくは正孔輸送性物質(ドナー)を併用することも例示できる。
該電子輸送性物質としては、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が例示できる。該電子輸送性物質は、単独でも2種以上の混合物として用いることが例示できる。
該正孔輸送性物質としては、電子供与性物質が好ましく用いられ、具体的にはオキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等が例示できる。該正孔輸送物質は、単独でも2種以上の混合物として用いることが例示できる。
該電荷輸送物質の添加量は樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは感度が高い感光体が得られるという点で70〜150重量部であることが例示できる。
該電荷輸送層の膜厚は、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以上が好ましい。
該電荷輸送層の塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が例示できる。
該塗工方法に用いる電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等を例示できる。該分散溶媒は単独として又は混合して用いることが例示できる。更に、必要により、電荷輸送層中に後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することも例示できる。該低分子化合物は単独又は2種以上の混合物として用いることが例示できる。該低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.1〜20重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部程度が好ましい。
更に、本発明の目的を損なわない範囲で、耐久性向上等の目的により公知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤を添加することが出来る。
次に上述した単一の層中に電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層型感光層の例について以下に詳述する。
本発明に用いる、該単層型感光層は、導電性支持体の上に少なくとも電荷発生物質と、前記式(1)で表わされる電荷輸物質を含有する感光層を例示できる。
該単層型感光層に用いることが出来る電荷発生物質は特に限定されるものではないが、特開平9−160269号公報に記載されているアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料が例示でき、その中でもフタロシアニン系顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましく、中心金属としてチタンを有するチタニルフタロシアニンが感度が高い感光層とすることが出来、電子写真装置として小型化と高速化をよりいっそうはかることが可能となるという点でより好ましく、さら好ましくは各種の結晶形のうち、ブラッグ角2θの27.2°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが特に優れた感度特性を示し、良好に使用される。特に、特開2001−19871号公報に記載されている27.2°に最大回析ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回析ピークとして7.3°にピークを有し、該7.4゜のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニンを用いることで、高感度を失うことなく、繰り返し使用しても帯電性の低下を生じない安定した電子写真感光体を得ることができる。
更に、平均粒子サイズが0.60μm以下であるチタニルフタロシアニン結晶であることによって、高感度を失うことなく繰り返し使用によっても帯電性の低下を生じない安定な電子写真感光体を得ることができ、更に地肌汚れ特性が著しく改善できることが例示できる。
これらの顔料は予めテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等により分散しておくことが好ましい。また分散時には必要に応じてバインダー樹脂と共に分散することも例示できる。
該単層型感光層においても電荷輸送物質に用いる電荷輸送物質としては、前述の一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を用いることが必須であるが、これに加えて前述のような公知の電荷輸送物質、即ち電子輸送性物質(アクセプター)、正孔輸送性物質(ドナー)を本発明の目的を損なわない範囲で併用することも例示できる。
該電荷輸送物質の添加量はバインダー樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは感度が高い感光体が得られるという点で70〜150重量部であることが例示できる。
該単層型感光層の膜厚は、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以上が好ましい。
該単層型感光層の塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が例示できる。
該塗工方法に用いる電荷輸送層塗工液を調製する際に使用できる分散溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族類、クロロベンゼン、ジクロロメタン等のハロゲン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類等を例示できる。該分散溶媒は単独として又は混合して用いることが例示できる。更に、必要により、後述する酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤等の低分子化合物及びレベリング剤を添加することも例示できる。該低分子化合物は単独又は2種以上の混合物として用いることが例示できる。該低分子化合物の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.1〜20重量部、レベリング剤の使用量は、高分子化合物100重量部に対して0.001〜5重量部程度が好ましい。
以下、本発明の実施例および、比較例について説明する。
[実施例1]
<電子写真感光体の作製>
下記の組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液をそれぞれ作製した。
(下引き層用塗工液)
下記に示す樹脂等をボールミル装置(メディアとしてφ10mmのアルミナボールを使用)にて5日間ボールミルをおこない混合し下引き層用塗工液とした。
アルキッド樹脂 11重量部
(ベッコゾール M-6401-50,大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 6重量部
(スーパーベッカミン G−821-60,大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 48重量部
(CR−EL 石原産業社製)
メチルエチルケトン 185重量部
(電荷発生層用塗工液)
下記に示す樹脂等をビーズミル分散機(メディアとしてφ0.5mmのPSZボールを使用)120分間ボールミルをおこない混合し電荷発生層用塗工液とした。
無金属フタロシア二ン顔料 14重量部
(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)
ポリビニルブチラール 9重量部
(積水化学製:BX-1)
シクロヘキサノン 270重量部
(電荷輸送層用塗工液)
下記に示す樹脂等を撹拌、溶解せしめ電荷輸送層用塗工液とした。
上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質 9重量部
ポリカーボネート樹脂 10重量部
(Zポリカ、粘度平均分子量;5.0万、帝人化成社製)
テトラヒドロフラン 120重量部
1%シリコーンオイルテトラヒドロフラン溶液 1重量部
(KF50-100CS信越化学工業社製)
次いで、直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム(予め円周振れの測定をおこない20μm以内のものを選別したもの)上に、前記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液の各塗工液を順次、浸漬塗工法にて塗工し成膜して、それぞれ135℃で20分、80℃で15分、120℃で20分乾燥した。なお下引き層は3.5μmの厚さとなるような、電荷発生層は0.15μmとなるように、また、電荷輸送層は24.3μmとなるような昇降速度条件で作製した。
尚、上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
(第一工程)
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン2.14g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体A 2.14g(収率31.5%)を得た。
(第二工程)
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体A 2.0g(5.47mmol)と、ヒドラジン一水和物0.137g(2.73mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(2)で表わされる電荷輸送物質 0.668g(収率33.7%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=726のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素69.41%、水素5.27%、窒素7.71%に対し、実測値で炭素69.52%、水素5.09%、窒素7.93%であった。
このようにして作製した感光体支持体の両端解放部にはフランジが嵌合され、その各々のフランジの中心部には直径7.8mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径7.8mmのシャフトを装着し、実施例1用の感光体とした。
このようにして作製した実施例1用の感光体をリコー製IPSiO Color 8100改造機(書込のLD波長を780mnとしてパワーパックを変更し帯電極性を正帯電用に改造したもの)に搭載し、以下の条件で、画像面積率6%となる矩形のパッチと文字の混在しているフルカラー画像の連続5万枚の印刷を行い、その際初期画像及び5万枚印刷後の暗部電位、明部電位、画像品質について評価を行なった。
暗部電位、明部電位、画像品質については以下のようにして評価した。
・暗部電位・・・一次帯電の後、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位とし、初期において+700Vとするように帯電器の印加電圧を調整し、その後は試験終了後まで一定の印加電圧とした。
・明部電位・・・電の後、画像露光(全面露光)を受け、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位
・画像品質・・・フルカラー画像出力時の色ズレ(出力された画像を拡大鏡で観察し100μm以内の場合は○、100μm以上のズレが生じた場合を×とした)、帯電ムラに起因する地汚れの有無(白部に一部でも地肌汚れが発生した場合を×とした)
[実施例2]
実施例1において電荷発生物質を無金属フタロシア二ン顔料(Fastogen Blue8120B)に代えて下記示す合成方法に従って作製したチタニルフタロシアニンを用いた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様の評価をおこない実施例2とした。
(実施例2に用いるチタニルフタロシアニン)
特開2001−19871号公報に準じて、顔料を作製した。すなわち、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗いを繰り返し(洗浄後のイオン交換水のpH値は6.8であった)、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたこのウェットケーキ(水ペースト)40gをテトラヒドロフラン200gに投入し、4時間攪拌を行なった後、濾過を行い、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。これを顔料1とする。
上記ウェットケーキの固形分濃度は、15wt%であった。結晶変換溶媒のウェットケーキに対する重量比は33倍である。 得られたチタニルフタロシアニン粉末を、下記の条件によりX線回折スペクトル測定したところ、Cu−Kαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークと最低角7.3±0.2°にピークを有し、かつ7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、かつ26.3°にピークを有さないチタニルフタロシアニン粉末を得られた。
(X線回折スペクトル測定条件)
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
なおこのチタニルフタロシアニンを用いた電荷発生層用塗工液中での平均粒子サイズを堀場製作所製CAPA-700で測定したところ0.29μmであった
[実施例3]
実施例3で用いる電子写真感光体を以下のように作製した。
電荷発生材料として無金属フタロシアニン顔料(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)を30重量部、シクロヘキサンノン970重量とともにボールミル装置にて2時間分散せしめ、電荷発生材料分散液とした。これとは別にテトラヒドロフラン340重量部に、ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;4.0万、帝人化成社製) 49重量部、前述の式(2)で表わされる電荷輸送物質20重量部、下記式(10)で表わされる電荷輸送物質29.5重量部、及びシリコーンオイル(KF50-100CS信越化学工業社製)0.1重量部を溶解せしめ、これに前述の電荷発生物質分散液66.6重量部を添加し撹拌して感光層塗工液とした。
Figure 2007108682
直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム(予め円周振れの測定をおこない20μm以内のものを選別したもの)上に、前記感光層塗工液を用いて浸漬塗工をおこない成膜して、乾燥120℃で15分乾燥した。なお感光層は26.4μmの厚さとなるような昇降速度条件で作製した。
このようにして作製した電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価を行い実施例3とした。
[実施例4]
実施例3において無金属フタロシアニン顔料(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)に代えて、実施例2で用いたチタニルフタロシアニンを用いた以外は実施例3と同様にして評価を行い実施例4とした。
[実施例5]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(3)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例5とした。
尚、上述の式(3)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
(第一工程)
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物10g(37.3mmol)とヒドラジン一水和物0.931g(18.6mmol)、p−トルエンスルホン酸20mg、トルエン100mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、二量体C 2.84g(収率28.7%)を得た。
(第二工程)
100ml 4つ口フラスコに、二両体C 2.5g(4.67mmol)、DMF30mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノプロパン0.278g(4.67mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体C 0.556g(収率38.5%)を得た。
(第三工程)
50ml 4つ口フラスコに、モノイミド体C 0.50g(1.62mmol)、DMF10mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン0.186g(1.62mmol)とDMF5mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、上記式(3)で表わされる電荷輸送物質0.243g(収率22.4%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=670のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素68.05%、水素4.51%、窒素8.35%に対し、実測値で炭素68.29%、水素4.72%、窒素8.33%であった。
[実施例6]
実施例4において上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(4)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例6とした。
尚、上述の式(4)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
(第一工程)
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノプロパン1.10g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体B 2.08g(収率36.1%)を得た。
(第二工程)
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体B 2.0g(6.47mmol)と、ヒドラジン一水和物0.162g(3.23mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(4)で表わされる電子輸送物質 0.810g(収率37.4%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=614のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素66.45%、水素3.61%、窒素9.12%に対し、実測値で炭素66.28%、水素3.45%、窒素9.33%であった。
[実施例7]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(5)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例7とした。
尚、上述の式(5)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
(第一工程)
200ml 4つ口フラスコに、上述した二量体C 5.0g(9.39mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン 1.08g(9.39mmol)DMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体D 1.66g(収率28.1%)を得た。
(第二工程)
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体D 1.5g(2.38mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノオクタン0.308g(2.38mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、式(5)で表わされる電荷輸送物質 0.328g(収率18.6%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=740のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素69.72%、水素5.44%、窒素7.56%に対し、実測値で炭素69.55%、水素5.26%、窒素7.33%であった。
[実施例8]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(6)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例8とした。
尚、上述の式(6)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
(第一工程)
200ml 4つ口フラスコに、上述した二量体C 5.0g(9.39mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン 1.08g(9.39mmol)DMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体D 1.66g(収率28.1%)を得た。
(第二工程)
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体D 1.5g(2.38mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、6−アミノウンデカン0.408g(2.38mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、上述した式(6)で表わされる電荷輸送物質 0.276g(収率14.8%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=782のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素70.57%、水素5.92%、窒素7.16%に対し、実測値で炭素70.77%、水素6.11%、窒素7.02%であった。
[実施例9]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IA)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例9とした。
Figure 2007108682
ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。
[実施例10]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IB)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例10とした。
Figure 2007108682
ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。
[実施例11]
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IC)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例11とした。
(式中のn_が1〜100まで数値のものの混合体である。)
Figure 2007108682
ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。
[実施例12]
実施例4おいて式(2)であらわされる電荷輸送物質を15部として、新たに下記式(1−IIA)であらわされる電荷輸送物質を5部加えた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例12とした。
Figure 2007108682
ただし、式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。
[実施例13]
実施例4において各々のフランジの中心部には直径4.2mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径4.2mmのシャフトを装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例13とした。
[実施例14]
実施例4において各々のフランジの中心部には直径18.0mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径18.0mmのシャフトを装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例14とした。
[実施例15]
実施例4においてステンレススチール製のシャフトをアルミニウム製に変更して装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例15とした。
[実施例16]
実施例4において帯電部材をシールドケース内に帳架された直径40〜80μmのタングステン線に代え、−6kVの高電圧を印加して帯電するコロナ帯電方法に変更した以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例16とした。
[比較例1]
実施例4において感光体にシャフトを装着しなかった以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例1とした。
[比較例2]
実施例4においてシャフトを装着せず、感光体の内部に、ブチルゴム製の充填物(制振材)を密着させて挿入した以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例2とした。
[比較例3]
実施例4においてシャフトを装着せず、感光体の内部に、ABS製の充填物(制振材)を密着させて挿入した以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例3とした。
[比較例4]
実施例1において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて下記式(11)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行い比較例4とした。
Figure 2007108682
[比較例5]
実施例3において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて前記式(11)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例3と同様にして評価を行い比較例5とした。
[比較例6]
実施例4において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて下記式(12)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例4と同様にして評価を行い比較例5とした。
Figure 2007108682

実施例1〜16、比較例1〜6の評価結果を表1に示す。
Figure 2007108682
表1から、本発明の構成要件を満たす実施例ではフルカラー画像出力時において色ズレもなく、且つ帯電音の音量の低減が見られ、帯電不良による地汚れや帯電ローラ汚れに起因する異常画像の発生もない高画質な画像を安定して得られることが確認された。
本発明の要件を満たしていない比較例は色ズレ発生、明部電位上昇による画像濃度低下などの異常画像の発生が発生する。
本発明の画像形成装置の例を説明するための概略図である。 本発明の画像形成装置の例を説明するための別の図である。 本発明の画像形成装置の例を説明するための更に別の図である。 本発明の画像形成装置に具備される電子写真感光体の模式断面図である。 本発明の画像形成装置に具備される電子写真感光体の別の構成例である。 本発明の画像形成装置に具備される電子写真感光体の更に別の構成例である。
符号の説明
1A 除電手段
1C 感光体
1M 感光体
1Y 感光体
1K 感光体
2C 帯電部材
2M 帯電部材
2Y 帯電部材
2K 帯電部材
3C レーザー光
3M レーザー光
3Y レーザー光
3K レーザー光
4C 現像部材
4M 現像部材
4Y 現像部材
4K 現像部材
5C クリーニング装置
5M クリーニング装置
5Y クリーニング装置
5K クリーニング装置
6C 画像形成要素
6M 画像形成要素
6Y 画像形成要素
6K 画像形成要素
7 転写紙
8 給紙コロ
9 レジストローラ
10 転写搬送ベルト
11 感光体
11C 転写ブラシ
11M 転写ブラシ
11Y 転写ブラシ
11K 転写ブラシ
12 定着装置
13 露光手段
13C シャフト
13M シャフト
13Y シャフト
13K シャフト
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 受像媒体
19 シャフト(貫通軸)
G 間隙
22 帯電部材

Claims (8)

  1. 少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 2007108682
    「式中、R、Rは、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R、R、R、R、R、R、R、R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表わす。」
  2. 少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
    Figure 2007108682
    「ただし、式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、nは繰り返し単位であり、1から100までの整数を表す。」
  3. 前記電荷輸送物質に加えて、さらに下記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真装置
    Figure 2007108682
    「式中、R15、R16は、それぞれ独立に水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表し、R17、R18、R19、R20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のシクロアルキル基、置換又は無置換のアラルキル基からなる群より選ばれる基を表す。」
  4. 前記シャフトの直径Lが長手方向の少なくとも一部分において、3mm≦L≦20mmとなる関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記シャフトが金属製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記シャフトがステンレス製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段の一つと電子写真感光体とを具備してなり、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置に用いられ、着脱自在であるプロセスカートリッジ。
  8. 前記画像形成装置が、電子写真感光体上に現像されたトナー像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
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