JP2007108682A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
近年このような画像形成装置は高画質化、高耐久化の要求が高まっている。このような小型化、高耐久化をはかるには感光体の感光層中に含まれる主要材料である電荷輸送材料の改良が不可欠である。これは前述のような帯電、露光といった各手段における負荷を繰返しておこなうと徐々に帯電性が低下したり、また露光時における電位が上昇したりするなどの問題が発生し、静電潜像を得るのに十分な静電コントラストが得られなくなるからである。
感光体駆動は通常感光体両端に嵌合された部材、所謂フランジを介して駆動力の伝達が行なわれるがこのような駆動を長期間おこなうことが原因でフランジ接合部に微妙なねじれや歪みが生じ、感光体回転時における振れ精度が変化する。このような微妙なねじれや歪みは従来の画像形成装置では問題とはならない場合が見られたが、近年求められている画像形成装置、特に高度な色重ね技術を駆使するフルカラー画像形成装置においてはこのようなわずかなねじれや歪みが出力画像に影響を及ぼす場合がみられる。
またこのようなフランジ嵌合部のねじれや歪みを抑制するために、嵌合を強固にするためフランジ部材を、感光体支持体であるドラムの内径と同じかわずかに大きくするなどの手法が考えられるが、このような手法を採用するとフランジを装着する際に加わる力でドラムの真円度が変化したり、振れ精度が低下したりするなど問題が生じていた。また従来からおこなわれている接着剤によるフランジ固定も、接着剤の固化の際に生じる収縮、もしくは膨張で微妙にフランジ嵌合部の精度が変化してしまっていた。
またこれとは別に帯電時に発生する共鳴音や、クリーニング部材の接触により生じる摺擦音などの問題も生じていた。
コロナ帯電方法では高電圧が印加されるため、高濃度のオゾンが発生する。そのため、オゾン臭による環境上の問題や、前述のタングステン線、ニッケル線などの金属線が繰返し使用による放電生成物で汚染されるという問題がある。そのため近年では低い印加電圧で帯電可能な接触帯電方法が行われ、オゾンの発生は0.1ppm以下と極めて少ない。したがって、近年はオゾン生成量が少ない接触帯電法を使用し、帯電部材には交流電圧重畳直流電圧を印加する画像形成装置も多くなっている。
たとえば、ドラム状感光体の内部に制振材を挿入し、帯電時の帯電音(高周波音)の発生を改善する方法として、感光ドラム内部に緩衝材を圧挿することが(例えば、特許文献1参照)、感光体内部に粘弾性材料を充填することが(例えば、特許文献2参照)、感光体の内部に密度2.0g/cm3以上の剛体を挿入することが(例えば、特許文献3参照)、2つ以上の弾性体(Oリング)と円柱状部材(比重1.5以上のプラスチック(ガラス繊維を20%以上含有するポリブチレンテレフタレート樹脂))から構成される部材を感光体への挿入することが(例えば、特許文献4参照)、金属製バネを内蔵した樹脂製円筒状部材を挿入し、感光体内壁に押圧力で固定することが(例えば、特許文献5参照)、それぞれ提案されている。
また、制振目的で上記充填材を内部に挿入すると支持体が微妙に変形してしまう。これは鳴きを抑制しようとするためには支持体と挿入される充填材の間に隙間があるような場合には効果が小さいため、密着させる必要が生じるがこの際に支持体が充填材により押されることによりわずかに変形を受けるためである。
即ち、これらを改善することにより初めて達成される高品質で且つ高耐久な画像出力が可能となる画像形成装置、及び画像形成装置から着脱可能であるプロセスカートリッジを提供することである。
また副次的効果として両端解放部のフランジに、これを貫通するシャフトを通すことにより取り付け剛性が上がり、交流電圧重畳を付与する帯電機構を用いる場合においても、発生する周波数倍音の共鳴が抑制されるため不快な共振、共鳴音が発生しない。
しかし、前記一般式(I)や、一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を感光層に用いた場合には、高感度で且つ長期間の帯電、露光(除電)のサイクルにおいても劣化の極めて少ない安定した画像形成が可能となることが見い出された。
またこれらの電荷輸送物質に加えて、上記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質をさらに加えることにより、電荷輸送能を低下させることなく成膜時における収縮を緩和し、膜が緻密となるため酸性ガスによる影響をさらに受けにくくなるという利点、即ち耐ガス性が向上するという効果がある。加えて膜が緻密になることにより耐摩耗性も向上する効能がみられる。
(1)少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を含有し、また前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
(2)少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
(3)前記電荷輸送物質に加えて、さらに下記一般式(1−II)で表される電荷輸送物質を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の電子写真装置
(4)前記シャフトの直径Lが長手方向の少なくとも一部分において3mm≦L≦20mmになる関係を満たすことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記シャフトが金属製であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)前記シャフトがステンレス製であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(7)少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段の一つと電子写真感光体とを具備してなり、(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置に用いられ、着脱自在であるプロセスカートリッジ。
(8)前記画像形成装置が、電子写真感光体上に現像されたトナー像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の画像形成装置。
図1は、本発明の画像形成装置の例を説明するための概略図である。
図1において、感光体(11)は、本発明の要件を満たす電子写真感光体(以下感光体と記載する場合もある)である。感光体(11)はドラム状の形状を有しており両端部には一対のフランジ(図示せず)と、これを貫通するシャフト(貫通軸)(19)が備えられている。
フランジとは感光体ドラムの一方または両方の端部に嵌合され、ドラムを支持し或いは回転駆動させるための部材であり、例えば、プラスチック等の樹脂や一部金属からなるものである。通常このフランジにギヤが設けられ、そのギヤを介して回転のための駆動力を得る。シャフトはその剛性確保の観点から長手方向の少なくとも一部分においての直径が3mm以上、20mm以下であることが好ましい。3mm未満であると強度面で十分とは言えない場合が生ずるからである。また20mmを越えると重量増加の問題や、回転駆動時の慣性力が大きくなり、回転開始と停止の精密な位置制御がしにくくなるなどの問題が発生しやすくなる。またシャフトの材質としては特に限定されるものではないが金属製のものが好ましい。さらに経時での安定性から錆の生じにくいステンレススチールを用いることがより好ましい。
帯電部材(22)と感光体(11)の間隙(G)は、一定の厚さを有するスペーサ部材を帯電部材(22)の非画像形成領域に備えることで調整されるが支持体であるドラムの精度が高いほど安定した画像が形成される。
転写手段(16)には、一般に用いられる帯電器を使用できるが、転写チャージャーと分離チャージャーを併用したものが効果的である。
また、露光手段(13)、除電手段(1A)等に用いられる光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を挙げることができる。そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
現像手段において使用されるトナーは特に制限はなく一般に使用されているものを用いることが出来る。
電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用され、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
以上の電子写真プロセスによる画像形成装置は、単独でも用いることが可能であるが、複数個を並列に配置する所謂タンデム構成とすることにより高速なフルカラー画像の出力が可能となる。
画像形成動作は次のようにして行われる。まず、各画像形成要素(6C),(6M),(6Y),(6K)において、感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)が矢印方向(感光体と連れ周り方向)に回転する帯電部材(2C),(2M),(2Y),(2K)により帯電され、次に露光部でレーザー光(3C),(3M),(3Y),(3K)により、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。次に現像部材(4C),(4M),(4Y),(4K)により潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材(4C),(4M),(4Y),(4K)は、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行う現像部材で、4つの感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)上で作られた各色のトナー像は転写紙上で重ねられる。転写紙(7)は給紙コロ(8)によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ(9)で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写搬送ベルト(10)に送られる。転写搬送ベルト(10)上に保持された転写紙(7)は搬送されて、各感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)との当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行われる。感光体上のトナー像は、転写ブラシ(11C),(11M),(11Y),(11K)に印加された転写バイアスと感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)との電位差から形成される電界により、転写紙(7)上に転写される。そして4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙(7)は定着装置(12)に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体(1C),(1M),(1Y),(1K)上に残った残留トナーは、クリーニング装置(5C),(5M),(5Y),(5K)で回収される。尚、図3の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けてC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものではなく、色順は任意に設定されるものである。図3において感光体(1K),(1Y),(1C),(1M)にはそれぞれ両端のフランジを貫通するシャフト(13K)、(13Y)、(13C)、(13M)が固持されている。
感光体(11)の円周(外径)振れ精度は50μm以下にするのが好ましい。円周(外径)振れ精度が大きくなるにつれて画像に位置ズレが生じやすくなり、特にフルカラーの画像形成装置とした場合には色重ねに色ズレが起こりやすくなり、出力画像の画質低下が生じることがある。
該ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
ナフタレンカルボン酸は公知の合成方法(例えば、米国特許6794102号公報、Industrial Organic Pigments 2nd edition, VCH, 485 (1997) など)に従い、下記反応式より合成される。
(ただし、いずれも式中、両端の末端基はMe(メチル基)を表す。)
一方、例えばnが1の場合はナフタレンカルボン酸の三量体であるが、R1、R2の置換基を適切に選択することにより、オリゴマーでも優れた電子移動特性が得られる。このように繰り返し単位nの数により、オリゴマーからポリマーまで幅広い範囲のナフタレンカルボン酸誘導体が合成される。
オリゴマー領域の分子量が小さい範囲では、段階的に合成することで、単分散の化合物を得ることができる。分子量が大きい化合物の場合は、分子量に分布をもった化合物が得られる。
尚、上述の式(1−IA)で表される電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノペンタン1.62g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体E 3.49g(収率45.8%)を得た。
第二工程
100ml4つ口フラスコに、モノイミド体E 3.0g(7.33mmol)と、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物0.983g(3.66mmol)、ヒドラジン一水和物0.368g(7.33mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて2回精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(1−IA)で表される化合物 0.939g(収率13.7%)を得た。
質量分析(FD-MS)において、M/z=934のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素66.81%、水素3.67%、窒素8.99%に対し、実測値で炭素66.92%、水素3.74%、窒素9.05%であった。
一般式(1−II)で表される電荷輸送物質としては具体的に以下の化合物が例示できる。
更に該下引き層としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、ゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用であることが例示できる。更に、アルミナを陽極酸化により設けた層、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物、酸化ケイ素、酸化スズ、酸化チタン、ITO等の無機物を真空薄膜作製法にて設けた層も良好に使用できることが例示できる。
電荷発生層とは電荷発生物質を含有する層であり、必要に応じてバインダー樹脂を用いることが例示できる。
本発明に用いられる電荷発生物質としては、特に限定されるものではないが特開平9−160269号公報に記載されているアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料が例示でき、その中でもフタロシアニン系顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましく、中心金属としてチタンを有するチタニルフタロシアニンが感度が高い感光層とすることが出来、電子写真装置として小型化と高速化をはかることが可能となる点でより好ましく、更に好ましくは各種の結晶形のうち、ブラッグ角2θの27.2°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが特に優れた感度特性を示し、良好に使用される。特に、特開2001−19871号公報に記載されている27.2°に最大回析ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回析ピークとして7.3°にピークを有し、該7.4゜のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニンを用いることで、高感度を失うことなく、繰り返し使用しても帯電性の低下を生じない安定した電子写真感光体を得ることができる。
更に、必要に応じて電荷輸送物質を添加することも例示できる。
以上のようにして設けられる電荷発生層の膜厚は、通常は0.01μm〜5μm、好ましくは0.1μm〜2μmである。
該電荷輸送層のバインダー樹脂として用いることのできる高分子化合物としては、ポリスチレン、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート(ビスフェノールA型、ビスフェノールZ型)、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性樹脂が例示できる。電荷輸送層が最外層となる層構成を用いる場合、耐磨耗性の点でポリカーボネート(ビスフェノールZ型)が好ましい。
更に、電荷輸送層の環境変動に対する安定性確保させる目的として、電気的に不活性な高分子化合物を用いる場合には、例えばポリエステル、ポリカーボネート(ビスフェノールA型、ビスフェノールZ型等)、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が好ましい。該電気的に不活性な高分子化合物とは、トリアリールアミン構造のような光導電性を示す化学構造を含まない高分子化合物を例示できる。該高分子化合物を添加剤としてバインダー樹脂と併用する場合、光減衰感度の制約から、その添加量は50wt%以下とすることが好ましい。
該電子輸送性物質としては、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が例示できる。該電子輸送性物質は、単独でも2種以上の混合物として用いることが例示できる。
該電荷輸送物質の添加量は樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは感度が高い感光体が得られるという点で70〜150重量部であることが例示できる。
該電荷輸送層の塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が例示できる。
本発明に用いる、該単層型感光層は、導電性支持体の上に少なくとも電荷発生物質と、前記式(1)で表わされる電荷輸物質を含有する感光層を例示できる。
該単層型感光層に用いることが出来る電荷発生物質は特に限定されるものではないが、特開平9−160269号公報に記載されているアゾ系顔料、フタロシアニン系顔料が例示でき、その中でもフタロシアニン系顔料が本件発明に必要な諸特性の面から特に好ましく、中心金属としてチタンを有するチタニルフタロシアニンが感度が高い感光層とすることが出来、電子写真装置として小型化と高速化をよりいっそうはかることが可能となるという点でより好ましく、さら好ましくは各種の結晶形のうち、ブラッグ角2θの27.2°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニンが特に優れた感度特性を示し、良好に使用される。特に、特開2001−19871号公報に記載されている27.2°に最大回析ピークを有し、更に9.4゜、9.6゜、24.0゜に主要なピークを有し、かつ最も低角側の回析ピークとして7.3°にピークを有し、該7.4゜のピークと9.4゜のピークの間にピークを有さないチタニルフタロシアニンを用いることで、高感度を失うことなく、繰り返し使用しても帯電性の低下を生じない安定した電子写真感光体を得ることができる。
該単層型感光層においても電荷輸送物質に用いる電荷輸送物質としては、前述の一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を用いることが必須であるが、これに加えて前述のような公知の電荷輸送物質、即ち電子輸送性物質(アクセプター)、正孔輸送性物質(ドナー)を本発明の目的を損なわない範囲で併用することも例示できる。
該電荷輸送物質の添加量はバインダー樹脂成分100重量部に対して40〜200重量部、好ましくは感度が高い感光体が得られるという点で70〜150重量部であることが例示できる。
該単層型感光層の膜厚は、15〜40μm程度が適当であり、好ましくは15〜30μm程度、解像力が要求される場合、25μm以上が好ましい。
該単層型感光層の塗工方法としては浸漬法、スプレー塗工法、リングコート法、ロールコータ法、グラビア塗工法、ノズルコート法、スクリーン印刷法等が例示できる。
[実施例1]
<電子写真感光体の作製>
下記の組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液をそれぞれ作製した。
下記に示す樹脂等をボールミル装置(メディアとしてφ10mmのアルミナボールを使用)にて5日間ボールミルをおこない混合し下引き層用塗工液とした。
アルキッド樹脂 11重量部
(ベッコゾール M-6401-50,大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 6重量部
(スーパーベッカミン G−821-60,大日本インキ化学工業製)
酸化チタン 48重量部
(CR−EL 石原産業社製)
メチルエチルケトン 185重量部
(電荷発生層用塗工液)
下記に示す樹脂等をビーズミル分散機(メディアとしてφ0.5mmのPSZボールを使用)120分間ボールミルをおこない混合し電荷発生層用塗工液とした。
無金属フタロシア二ン顔料 14重量部
(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)
ポリビニルブチラール 9重量部
(積水化学製:BX-1)
シクロヘキサノン 270重量部
下記に示す樹脂等を撹拌、溶解せしめ電荷輸送層用塗工液とした。
上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質 9重量部
ポリカーボネート樹脂 10重量部
(Zポリカ、粘度平均分子量;5.0万、帝人化成社製)
テトラヒドロフラン 120重量部
1%シリコーンオイルテトラヒドロフラン溶液 1重量部
(KF50-100CS信越化学工業社製)
次いで、直径30mm、長さ340mmのアルミニウムドラム(予め円周振れの測定をおこない20μm以内のものを選別したもの)上に、前記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液及び電荷輸送層用塗工液の各塗工液を順次、浸漬塗工法にて塗工し成膜して、それぞれ135℃で20分、80℃で15分、120℃で20分乾燥した。なお下引き層は3.5μmの厚さとなるような、電荷発生層は0.15μmとなるように、また、電荷輸送層は24.3μmとなるような昇降速度条件で作製した。
尚、上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン2.14g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体A 2.14g(収率31.5%)を得た。
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体A 2.0g(5.47mmol)と、ヒドラジン一水和物0.137g(2.73mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(2)で表わされる電荷輸送物質 0.668g(収率33.7%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=726のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素69.41%、水素5.27%、窒素7.71%に対し、実測値で炭素69.52%、水素5.09%、窒素7.93%であった。
このようにして作製した感光体支持体の両端解放部にはフランジが嵌合され、その各々のフランジの中心部には直径7.8mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径7.8mmのシャフトを装着し、実施例1用の感光体とした。
このようにして作製した実施例1用の感光体をリコー製IPSiO Color 8100改造機(書込のLD波長を780mnとしてパワーパックを変更し帯電極性を正帯電用に改造したもの)に搭載し、以下の条件で、画像面積率6%となる矩形のパッチと文字の混在しているフルカラー画像の連続5万枚の印刷を行い、その際初期画像及び5万枚印刷後の暗部電位、明部電位、画像品質について評価を行なった。
・暗部電位・・・一次帯電の後、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位とし、初期において+700Vとするように帯電器の印加電圧を調整し、その後は試験終了後まで一定の印加電圧とした。
・明部電位・・・電の後、画像露光(全面露光)を受け、現像部位置まで移動した際の感光体表面電位
・画像品質・・・フルカラー画像出力時の色ズレ(出力された画像を拡大鏡で観察し100μm以内の場合は○、100μm以上のズレが生じた場合を×とした)、帯電ムラに起因する地汚れの有無(白部に一部でも地肌汚れが発生した場合を×とした)
実施例1において電荷発生物質を無金属フタロシア二ン顔料(Fastogen Blue8120B)に代えて下記示す合成方法に従って作製したチタニルフタロシアニンを用いた以外は実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様の評価をおこない実施例2とした。
特開2001−19871号公報に準じて、顔料を作製した。すなわち、1,3−ジイミノイソインドリン29.2gとスルホラン200mlを混合し、窒素気流下でチタニウムテトラブトキシド20.4gを滴下する。滴下終了後、徐々に180℃まで昇温し、反応温度を170℃〜180℃の間に保ちながら5時間撹拌して反応を行なった。反応終了後、放冷した後析出物を濾過し、クロロホルムで粉体が青色になるまで洗浄し、つぎにメタノールで数回洗浄し、更に80℃の熱水で数回洗浄した後乾燥し、粗チタニルフタロシアニンを得た。粗チタニルフタロシアニンを20倍量の濃硫酸に溶解し、100倍量の氷水に撹拌しながら滴下し、析出した結晶を濾過、ついで洗浄液が中性になるまで水洗いを繰り返し(洗浄後のイオン交換水のpH値は6.8であった)、チタニルフタロシアニン顔料のウェットケーキ(水ペースト)を得た。得られたこのウェットケーキ(水ペースト)40gをテトラヒドロフラン200gに投入し、4時間攪拌を行なった後、濾過を行い、乾燥して、チタニルフタロシアニン粉末を得た。これを顔料1とする。
上記ウェットケーキの固形分濃度は、15wt%であった。結晶変換溶媒のウェットケーキに対する重量比は33倍である。 得られたチタニルフタロシアニン粉末を、下記の条件によりX線回折スペクトル測定したところ、Cu−Kαの特性X線(波長1.542Å)に対するブラッグ角2θが27.2±0.2°に最大ピークと最低角7.3±0.2°にピークを有し、かつ7.3°のピークと9.4°のピークの間にピークを有さず、かつ26.3°にピークを有さないチタニルフタロシアニン粉末を得られた。
X線管球:Cu
電圧:50kV
電流:30mA
走査速度:2°/分
走査範囲:3°〜40°
時定数:2秒
なおこのチタニルフタロシアニンを用いた電荷発生層用塗工液中での平均粒子サイズを堀場製作所製CAPA-700で測定したところ0.29μmであった
実施例3で用いる電子写真感光体を以下のように作製した。
電荷発生材料として無金属フタロシアニン顔料(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)を30重量部、シクロヘキサンノン970重量とともにボールミル装置にて2時間分散せしめ、電荷発生材料分散液とした。これとは別にテトラヒドロフラン340重量部に、ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、粘度平均分子量;4.0万、帝人化成社製) 49重量部、前述の式(2)で表わされる電荷輸送物質20重量部、下記式(10)で表わされる電荷輸送物質29.5重量部、及びシリコーンオイル(KF50-100CS信越化学工業社製)0.1重量部を溶解せしめ、これに前述の電荷発生物質分散液66.6重量部を添加し撹拌して感光層塗工液とした。
このようにして作製した電子写真感光体を、実施例1と同様にして評価を行い実施例3とした。
実施例3において無金属フタロシアニン顔料(大日本インキ工業株式会社:Fastogen Blue8120B)に代えて、実施例2で用いたチタニルフタロシアニンを用いた以外は実施例3と同様にして評価を行い実施例4とした。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(3)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例5とした。
尚、上述の式(3)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物10g(37.3mmol)とヒドラジン一水和物0.931g(18.6mmol)、p−トルエンスルホン酸20mg、トルエン100mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、二量体C 2.84g(収率28.7%)を得た。
100ml 4つ口フラスコに、二両体C 2.5g(4.67mmol)、DMF30mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノプロパン0.278g(4.67mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体C 0.556g(収率38.5%)を得た。
50ml 4つ口フラスコに、モノイミド体C 0.50g(1.62mmol)、DMF10mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン0.186g(1.62mmol)とDMF5mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、上記式(3)で表わされる電荷輸送物質0.243g(収率22.4%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=670のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素68.05%、水素4.51%、窒素8.35%に対し、実測値で炭素68.29%、水素4.72%、窒素8.33%であった。
実施例4において上述の式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(4)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例6とした。
尚、上述の式(4)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml 4つ口フラスコに、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物5.0g(18.6mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノプロパン1.10g(18.6mmol)とDMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、モノイミド体B 2.08g(収率36.1%)を得た。
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体B 2.0g(6.47mmol)と、ヒドラジン一水和物0.162g(3.23mmol)、p−トルエンスルホン酸10mg、トルエン50mlを入れ、5時間加熱還流させた。反応終了後、容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/酢酸エチルにより再結晶し、式(4)で表わされる電子輸送物質 0.810g(収率37.4%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=614のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素66.45%、水素3.61%、窒素9.12%に対し、実測値で炭素66.28%、水素3.45%、窒素9.33%であった。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(5)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例7とした。
尚、上述の式(5)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml 4つ口フラスコに、上述した二量体C 5.0g(9.39mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン 1.08g(9.39mmol)DMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体D 1.66g(収率28.1%)を得た。
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体D 1.5g(2.38mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノオクタン0.308g(2.38mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、式(5)で表わされる電荷輸送物質 0.328g(収率18.6%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=740のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素69.72%、水素5.44%、窒素7.56%に対し、実測値で炭素69.55%、水素5.26%、窒素7.33%であった。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、上述した式(6)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例8とした。
尚、上述の式(6)で表わされる電荷輸送物質は、下記の方法により製造した。
200ml 4つ口フラスコに、上述した二量体C 5.0g(9.39mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、2−アミノヘプタン 1.08g(9.39mmol)DMF25mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、モノイミド体D 1.66g(収率28.1%)を得た。
100ml 4つ口フラスコに、モノイミド体D 1.5g(2.38mmol)、DMF50mlを入れ、加熱還流させた。これに、6−アミノウンデカン0.408g(2.38mmol)とDMF10mlの混合物を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、6時間加熱還流させた。反応終了後、反応容器を冷却し、減圧濃縮した。残渣にトルエンを加え、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。更に回収品をトルエン/ヘキサンにより再結晶し、上述した式(6)で表わされる電荷輸送物質 0.276g(収率14.8%)を得た。質量分析(FD-MS)において、M/z=782のピークが観測されたことにより目的物であると同定した。元素分析は計算値、炭素70.57%、水素5.92%、窒素7.16%に対し、実測値で炭素70.77%、水素6.11%、窒素7.02%であった。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IA)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例9とした。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IB)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例10とした。
実施例4において式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて、式(1−IC)で表わされる電荷輸送物質を用いた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例11とした。
(式中のn_が1〜100まで数値のものの混合体である。)
実施例4おいて式(2)であらわされる電荷輸送物質を15部として、新たに下記式(1−IIA)であらわされる電荷輸送物質を5部加えた以外は実施例4と同様にして評価を行ない実施例12とした。
実施例4において各々のフランジの中心部には直径4.2mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径4.2mmのシャフトを装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例13とした。
実施例4において各々のフランジの中心部には直径18.0mm円孔が設けられ、感光体内部と各々のフランジを貫通するステンレススチール製の直径18.0mmのシャフトを装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例14とした。
実施例4においてステンレススチール製のシャフトをアルミニウム製に変更して装着した以外は、実施例4と同様にして評価を行い実施例15とした。
実施例4において帯電部材をシールドケース内に帳架された直径40〜80μmのタングステン線に代え、−6kVの高電圧を印加して帯電するコロナ帯電方法に変更した以外は実施例4と同様にして評価を行い実施例16とした。
実施例4において感光体にシャフトを装着しなかった以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例1とした。
実施例4においてシャフトを装着せず、感光体の内部に、ブチルゴム製の充填物(制振材)を密着させて挿入した以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例2とした。
実施例4においてシャフトを装着せず、感光体の内部に、ABS製の充填物(制振材)を密着させて挿入した以外は、実施例4と同様にして評価を行い比較例3とした。
実施例1において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて下記式(11)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行い比較例4とした。
実施例3において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて前記式(11)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例3と同様にして評価を行い比較例5とした。
実施例4において感光層に用いた式(2)で表わされる電荷輸送物質に代えて下記式(12)で表わされる電荷輸送物質に変更した以外は実施例4と同様にして評価を行い比較例5とした。
1C 感光体
1M 感光体
1Y 感光体
1K 感光体
2C 帯電部材
2M 帯電部材
2Y 帯電部材
2K 帯電部材
3C レーザー光
3M レーザー光
3Y レーザー光
3K レーザー光
4C 現像部材
4M 現像部材
4Y 現像部材
4K 現像部材
5C クリーニング装置
5M クリーニング装置
5Y クリーニング装置
5K クリーニング装置
6C 画像形成要素
6M 画像形成要素
6Y 画像形成要素
6K 画像形成要素
7 転写紙
8 給紙コロ
9 レジストローラ
10 転写搬送ベルト
11 感光体
11C 転写ブラシ
11M 転写ブラシ
11Y 転写ブラシ
11K 転写ブラシ
12 定着装置
13 露光手段
13C シャフト
13M シャフト
13Y シャフト
13K シャフト
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 受像媒体
19 シャフト(貫通軸)
G 間隙
22 帯電部材
Claims (8)
- 少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 少なくともドラム状の導電性支持体に感光層が設けられた感光体と、前記感光体を一様に帯電する帯電手段と、一様帯電後に像露光を行ない、静電潜像を形成する像露光手段と、前記静電潜像にトナーを現像する現像手段及び現像像を転写する手段と、該電子写真感光体の転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段を備える画像形成手段を具備する画像形成装置において、前記感光体の感光層中に下記一般式(1−I)で表わされる電荷輸送物質を含有し、且つ前記感光体はドラム状の支持体部と該支持体の両端の解放部にそれぞれに嵌合される一対の各軸受け孔を有するフランジと、該両端部におけるそれぞれのフランジの中心部に固持されて支持体を貫通し回転中心軸をなすシャフトを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記シャフトの直径Lが長手方向の少なくとも一部分において、3mm≦L≦20mmとなる関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記シャフトが金属製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記シャフトがステンレス製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 少なくとも帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段の一つと電子写真感光体とを具備してなり、請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置に用いられ、着脱自在であるプロセスカートリッジ。
- 前記画像形成装置が、電子写真感光体上に現像されたトナー像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を記録材上に一括で二次転写することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
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