JP2007108493A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置のメインスイッチのオン・オフに関わりなく、帯電部材に流れる電流値を所定のタイミングで制御することによって、白点画像の発生を確実に防止しつつ、感光体ドラム表面の磨耗を抑制することが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【解決手段】像担持体の表面を、当該像担持体の表面に接触して回転する帯電用回転部材によって帯電することによって、画像を形成する画像形成装置において、前記像担持体上に画像を形成する画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間に応じて、前記帯電用回転部材に通電する電流値を制御する電流値制御手段を備えるように構成して課題を解決した。
【選択図】図1

Description

この発明は、電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置に関し、特に、像担持体の表面を帯電する帯電手段に通電する電流値を制御することによって、像担持体の磨耗を低減することを可能とした画像形成装置に関するものである。
特許第3554645号公報
従来、この種の電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置においては、感光体ドラム等の像担持体の表面を、帯電手段としての帯電ロールによって帯電した後、当該感光体ドラムの表面に画像露光を施して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置により顕像化してトナー像を形成し、当該トナー像を転写材上に転写・定着することによって、画像を形成するように構成されている。
ところで、上記感光体ドラムの表面を帯電ロールによって帯電する際には、当該帯電ロールに印加する交流電圧を制御するように構成されており、この帯電ロールに印加する交流電圧の制御は、帯電ロールに流れる交流電流が一定となるような定電流制御が行なわれている。この定電流制御を行なう場合には、帯電ロールの帯電によって感光体ドラム上に形成された画像に、白点が発生しないように、当該帯電ロールに通電される電流値が設定されている。
上記感光体ドラムは、帯電ロールによって所定の電位に一様に帯電された後、画像露光が施されて画像が形成されるが、当該帯電ロールに通電される交流電流が不十分であると、図10に示すように、例えば、濃度が30%〜50%程度の一様なハーフトーンの画像を形成した場合に、画像中に白点が発生することになる。
この白点が発生しない電流値は、図5に示すように、通常、感光体ドラムの帯電電位が一定になる電流値よりも高い値であることが知られている。
一方、上記画像形成装置では、特に低温低湿環境下において、初期的には帯電ロールの抵抗値が高いのに対して、連続して画像を出力すると、装置内の温度が上昇するために、帯電ロールの抵抗値が低下し、定電流制御で制御された電流値では、帯電ロールに過剰な放電が発生して、感光体ドラム表面の磨耗が促進されるという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、例えば、特許第3554645号公報に開示された技術が既に提案されている。
この特許第3554645号公報に係る画像形成装置は、電源をオン・オフするメインスイッチと、回転する感光体と、該感光体に接触した状態で電圧が印加されることにより前記感光体を帯電する帯電部材と、該帯電部材の表面温度又はその表面付近の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段が検知した検知温度に応じて前記帯電部材に印加する印加電圧を制御する印加電圧制御手段とを備えた画像形成装置において、前記検知温度を記憶する記憶手段と、前記メインスイッチがオフされた後に再びオンされたときには前記オフされていた時間が所定時間以下のときは前記メインスイッチのオン直後に前記温度検知手段が検知した検知温度と前記記憶手段に記憶されているメインスイッチがオフされる直前の検知温度との温度差が所定の温度以上であるときには前記印加電圧を前記温度差に応じて補正し、該補正を前記メインスイッチがオンされてから所定時間経過するまで、あるいは所定の枚数の画像形成が行なわれるまで実行し、その後は解除する印加電圧補正手段とを設けるように構成したものである。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特許第3554645号公報に係る画像形成装置の場合には、当該画像形成装置の電源をオン・オフするメインスイッチに連動して、帯電部材に印加する電圧を印加電圧補正手段によって補正するように構成したものであるため、メインスイッチを一旦オン状態とした後に、当該メインスイッチをオン・オフすることなく、連続して多数枚の用紙に画像を形成するジョブなどを実行する場合には、帯電部材に印加する電圧が補正されないため、過剰放電によって感光体ドラムの表面が磨耗されるのを抑制することができないという問題点を依然として有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、画像形成装置のメインスイッチのオン・オフに関わりなく、帯電部材に流れる電流値を所定のタイミングで制御することによって、白点画像の発生を確実に防止しつつ、感光体ドラム表面の磨耗を抑制することが可能な画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、像担持体の表面を、当該像担持体の表面に接触して回転する帯電用回転部材によって帯電することによって、画像を形成する画像形成装置において、前記像担持体上に画像を形成する画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間に応じて、前記帯電用回転部材に通電する電流値を制御する電流値制御手段を備えるように構成したものである。
また、請求項2に記載された発明は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間は、画像形成動作開始信号が出力された時刻と、現在の時刻との差を計測することによって求められることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記電流値制御手段は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間が、所定値以上となった場合には、前記帯電用回転部材に印加する電流値を下げる制御を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
又、請求項4に記載された発明は、前記電流値制御手段は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間が、所定値以上となった場合には、前記帯電用回転部材に印加する電流値を初期の電流値に戻す制御を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
更に、請求項5に記載された発明は、前記帯電用回転部材に通電する電流値を次第に増加させていった場合であっても、当該帯電用回転部材によって帯電される像担持体の帯電電位が一定となる肩電流値を検知する肩電流値検知手段を備え、前記電流値制御手段は、前記肩電流値検知手段の検知結果に応じて、前記帯電用回転部材に印加する電流値を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置である。
また、請求項6に記載された発明は、前記画像形成装置が設置された環境の温度及び湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段を備え、前記電流値制御手段は、前記環境検知手段の検知結果に応じて、前記帯電用回転部材に印加する電流値を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置である。
この発明によれば、画像形成装置のメインスイッチのオン・オフに関わりなく、帯電部材に流れる電流値を所定のタイミングで制御することによって、白点画像の発生を確実に防止しつつ、感光体ドラム表面の磨耗を抑制することが可能な画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものである。
図2において、1はタンデム型のデジタルカラー複写機の本体を示すものであり、このデジタルカラー複写機本体1の一端側の上部には、原稿2を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)3と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。この原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記原稿読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとしてIPS12(Image Processing System)に送られ、このIPS12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。
そして、上記の如くIPS12で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー (Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8bit)の4色の原稿色材階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14K(Raster Output Scanner)に送られ、これらのROS14Y、14M、14C、14Kでは、所定の色の原稿色材階調データに応じてレーザー光による画像露光が行われる。
ところで、上記タンデム型のデジタルカラー複写機本体1の内部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、矢印方向に沿って所定の回転速度で回転する感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する帯電用回転部材としての帯電ロール16と、当該感光体ドラム15の表面に各色に対応した画像を露光して静電潜像を形成するROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を現像する現像器17、クリーニング装置18とから構成されている。
上記ROS14は、図2に示すように、半導体レーザー19を原稿色材階調データに応じて変調して、この半導体レーザー19からレーザー光LBを階調データに応じて出射する。この半導体レーザー19から出射されたレーザー光LBは、反射ミラー20、21を介して回転多面鏡22によって偏向走査され、再び反射ミラー20、21及び複数枚の反射ミラー23、24を介して像担持体としての感光体ドラム15上に走査露光される。
上記IPS12からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14Kに各色の画像データが順次出力され、これらのROS14Y、14M、14C、14Kから画像データに応じて出射されるレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kに形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれ黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ (M)、シアン(C)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの下方に配置された中間転写ベルト25上に、一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kによって多重に転写される。この転写ベルト25は、ドライブロール27と、ストリッピングロール28と、ステアリングロール29と、アイドルロール30と、バックアップロール31と、アイドルロール32との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記転写ベルト25としては、例えば、可撓性を有するPET等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することにより、無端ベルト状に形成したものが用いられる。
上記転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン (C)、黒(K)の各色のトナー像は、バックアップロール31に圧接する2次転写ロール33によって、圧接力及び静電気力で転写用紙34上に2次転写され、この各色のトナー像が転写された転写用紙34は、2連の搬送ベルト35、36によって定着器37へと搬送される。そして、上記各色のトナー像が転写された転写用紙34は、定着器37によって熱及び圧力で定着処理を受け、複写機本体1の外部に設けられた排出トレイ38上に排出される。
上記転写用紙34は、図2に示すように、複数の給紙カセット39、40、41のうちの何れかから所定のサイズのものが、給紙ローラ42及び用紙搬送用のローラ対43、44、45からなる用紙搬送経路46を介して、レジストロール46まで一旦搬送される。上記給紙カセット39、40、41のうちの何れかから供給された転写用紙34は、所定のタイミングで回転駆動されるレジストロール46によって中間転写ベルト25上へ送出される。
図3は上記デジタルカラー複写機の各画像形成ユニットを示すものである。
上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図3に示すように、すべて同様に構成されており、これら4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、上述したように、感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kを備えており、これらの感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面は、帯電用回転部材としての帯電ロール16Y、16M、16C、16Kによって一様に帯電される。これらの帯電ロール16Y、16M、16C、16Kは、ステンレス等の金属からなる芯金50の外周に導電性の弾性体層51を被覆して構成されている。また、上記帯電ロール16Y、16M、16C、16Kには、高圧電源回路によって所定の交流の高電圧が印加されているとともに、電流検出回路によって帯電ロール16Y、16M、16C、16Kに流れる交流電流が検出されるようになっている。そして、上記帯電ロール16Y、16M、16C、16Kには、電流値制御手段としての電流値制御回路によって流れる交流電流値が所定の値となるように制御されるように構成されている。
上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面は、帯電ロール16Y、16M、16C、16Kによって一様に帯電された後、ROS14Y、14M、14C、14Kから画像データに応じて出射される像形成用のレーザービームLBが走査露光されて、各色に対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17Y、17M、17C、17Kの現像ロール55によってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、転写ロール26Y、26M、26C、26Kの帯電により中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
なお、上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kは、トナー像の転写工程が終了した後、クリーニング前コロトロン56Y、56M、56C、56Kによって除電されるとともに、クリーニング装置18Y、18M、18C、18Kによって残留トナーや紙粉等が除去され、更にイレーズランプ57Y、57M、57C、57Kによって残留電荷が消去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18Y、18M、18C、18Kは、クリーニングブラシ58と、クリーナーブレード59とを備えており、これらのクリーニングブラシ58やクリーナーブレード59によって、感光体ドラム15上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
ところで、この実施の形態では、像担持体の表面を、当該像担持体の表面に接触して回転する帯電用回転部材によって帯電することによって、画像を形成する画像形成装置において、前記像担持体上に画像を形成する画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間に応じて、前記帯電用回転部材に通電する電流値を制御する電流値制御手段を備えるように構成されている。
また、この実施の形態では、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間は、画像形成動作開始信号が出力された時刻と、現在の時刻との差を計測することによって求められるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記電流値制御手段は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間が、所定値以上となった場合には、前記帯電用回転部材に印加する電流値を下げる制御を行なうように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図1に示すように、各画像形成ユニット13の帯電ロール16に、高圧電源回路101によって所定の交流の高電圧がそれぞれ印加されているとともに、電流検出回路102によって帯電ロール16Y、16M、16C、16Kに流れる交流電流が検出されるようになっている。そして、上記帯電ロール16Y、16M、16C、16Kには、電流値制御手段としてのCPU100によって流れる交流電流値が所定の値となるように制御されるように構成されている。
また、上記CPU100には、コピー開始信号やプリント開始信号が入力されているとともに、当該コピー開始信号104やプリント開始信号105が入力されてからの時間を計測する計時回路103が接続されている。さらに、上記感光体ドラム15の表面近傍には、当該感光体ドラム15の表面電位を検知する表面電位計106が、画像露光位置の下流側に配設されている。
なお、図1中、符号60は中間転写ベルト25の表面をクリーニングするクリーニング装置を示しており、このクリーニング装置60は、クリーニングブレード60aと、クリーニングブラシ60bとから構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るタンデム型のデジタルカラー複写機では、次のようにして、画像形成装置のメインスイッチのオン・オフに関わりなく、帯電部材に流れる電流値を所定のタイミングで制御することによって、白点画像の発生を確実に防止しつつ、感光体ドラム表面の磨耗を抑制することが可能となっている。
すなわち、上記タンデム型のデジタルカラー複写機では、図4に示すように、朝一番等において、装置の電源がONされるか、所定のプロセスコントロールサイクル、又はレジストコントロールサイクルになると(ステップ101)、CPU100は、次のような動作を実行する。なお、このCPU100の制御動作は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの帯電ロール16Y、16M、16C、16Kに対して同様に実行されるが、ここでは、1つの画像形成ユニット13の帯電ロール16について説明する。
上記CPU100は、感光体ドラム15を回転させた状態で、図5に示すように、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを徐々に増加させていくとともに、感光体ドラム15の表面電位を表面電位計106によって計測する。そして、上記CPU100は、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacと、感光体ドラム15の表面電位との関係から、当該帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを増加させた場合でも、感光体ドラム15の表面電位が一定となる肩電流値(Ish)を計測するようになっている(ステップ102)。
次に、上記CPU100は、上記の如くして求めた肩電流値(Ish)に所定の係数 (例えば、1.05)を乗算した値を、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacとして求めるとともに、当該肩電流値(Ish)に所定の係数(例えば、1.05)を乗算した値を、初期電流値Iac initilとして設定する(ステップ102)。
その後、上記CPU100は、複写動作やプリント動作を開始するにあたって、例えば、複数枚の原稿2を自動原稿搬送装置(ADF)3にセットした状態で、ユーザーによって図示しないコピーボタンが押されて、コピー開始信号が出力されるか、又は当該デジタルカラー複写機が接続されたパーソナルコンピュータ等からプリントジョブがプリント開始信号とともに送信されてくると(ステップ103)、計時回路103によってコピー開始信号104が出力された時刻、又はプリント開始信号105を受信したジョブの出力時刻を受け取り、当該ジョブの出力時刻をT1として設定する(ステップ104)。
次に、上記CPU100は、計時回路103によって計測された現在の時刻から、ジョブの出力時刻をT1を減算して、ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTを求める(ステップ105)。さらに、上記CPU100は、ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTが、所定の時刻差Ta以下か否か、且つ帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上であるか否かを判別する(ステップ106)。
そして、上記CPU100は、ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTが、所定の時刻差Ta以下であり、且つ帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上である場合には、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、交流の電流値Iacから所定値Iac2だけ減算した値に設定して(ステップ107)、プリント動作を実行する(ステップ108)。
このように、ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTが、所定の時刻差Ta以下であり、且つ帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上である場合には、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、所定の電流値Iacよりも低い値に設定することによって、図6に示すように、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、連続して画像形成したときに白点が発生するのを防止できる値に設定することが可能となる。
一方、上記CPU100は、ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTが、所定の時刻差Ta以下でない場合、及び/又は帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上でない場合には、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、初期電流値Iac initilに設定して(ステップ109)、プリント動作を実行する(ステップ110)。ここで、所定の時刻差は、例えば、10分〜20分程度に設定されるが、これに限定されるものではなく、他の値に設定しても良いことは勿論である。
上記ジョブが出力された時刻T1から現在までの経過時間ΔTが、所定の時刻差Ta以下でない場合、及び/又は帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上でない場合には、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、初期電流値Iac initilに戻すことによって、図7に示すように、帯電ロール16に通電した当初の状態となり、白点が発生しない状態とすることができる。
その後、上記CPU100は、プリント動作を実行している間も、計時回路103からの情報に基づいて、所定時間おきに、ステップ105からステップ109までの動作を繰り返し実行するようになっている(ステップ110)。
このように、上記タンデム型のデジタルカラー複写機では、図 に示すように、コピー開始信号104が出力された時刻、又はプリント開始信号105を受信したジョブの出力時刻から所定の時刻差Ta以上経過し、且つ帯電ロール16に流れる交流電流値Iacが所定の電流値Iac1以上である場合には、帯電ロール16に通電する交流の電流値Iacを、交流の電流値Iacから所定値Iac2だけ減算した値に設定するように構成したので、白点の発生を防止することができるとともに、帯電ロール16に通電する電流値を低減することによって、感光体ドラム15の表面が放電によって磨耗するのを抑制することが可能となっている。
実施の形態2
図8はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前期実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、前記画像形成装置が設置された環境の温度及び湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段を備え、前記電流値制御手段は、前記環境検知手段の検知結果に応じて、前記帯電用回転部材に印加する電流値を制御するように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図8に示すように、デジタルカラー複写機本体1の内部の温度及び湿度を検知する温度・湿度センサ110が配置されており、CPU100は、当該温度・湿度センサ110の検知結果に基づいて、帯電ロール16に通電する電流値を制御するように構成されている。
この実施の形態2では、例えば、図9に示すように、温度と湿度により制御領域を分割し(これらの領域は、図示されている温度値や湿度値に限定されるものではない)、領域1、領域2ごとに補正する補正値Iac2の値を予め決めておく。これにより、例えば、低温低湿環境下におけるIacの制御を、より精度良く行うことが可能となり、感光体の摩耗を低減することができる。
なお、この実施の形態2では、上記領域1及び2以外では制御を行わない。
図1はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機の要部を示す構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示す構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機の画像形成部を示す構成図である。 図4はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機の動作を示すフローチャートである。 図5は帯電ロールに通電する電流値と感光体ドラムの表面電位の関係を示すグラフである。 図6は帯電ロールに通電する電流値と時間との関係を示すグラフである。 図7は帯電ロールに通電する電流値と時間との関係を示すグラフである。 図8はこの発明の実施の形態2に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機の要部を示す構成図である。 図9はこの発明の実施の形態2に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機における制御領域を示すグラフである。 図10は画像に白点が発生した状態を示す模式図である。
符号の説明
13:画像形成ユニット、15:感光体ドラム、16:帯電ロール、100:CPU、101:高圧電源回路、102:電流検出回路、103:計時回路、104:コピー開始信号、105:プリント開始信号、106:表面電位計。

Claims (6)

  1. 像担持体の表面を、当該像担持体の表面に接触して回転する帯電用回転部材によって帯電することによって、画像を形成する画像形成装置において、
    前記像担持体上に画像を形成する画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間に応じて、前記帯電用回転部材に通電する電流値を制御する電流値制御手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間は、画像形成動作開始信号が出力された時刻と、現在の時刻との差を計測することによって求められることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電流値制御手段は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間が、所定値以上となった場合には、前記帯電用回転部材に印加する電流値を下げる制御を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記電流値制御手段は、前記画像形成動作開始信号が出力されてからの経過時間が、所定値以上となった場合には、前記帯電用回転部材に印加する電流値を初期の電流値に戻す制御を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記帯電用回転部材に通電する電流値を次第に増加させていった場合であっても、当該帯電用回転部材によって帯電される像担持体の帯電電位が一定となる肩電流値を検知する肩電流値検知手段を備え、
    前記電流値制御手段は、前記肩電流値検知手段の検知結果に応じて、前記帯電用回転部材に印加する電流値を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記画像形成装置が設置された環境の温度及び湿度の少なくとも一方を検知する環境検知手段を備え、
    前記電流値制御手段は、前記環境検知手段の検知結果に応じて、前記帯電用回転部材に印加する電流値を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
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