JP2007108426A - 撮影装置 - Google Patents

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嘉広 伊藤
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Abstract

【課題】 簡単な構成で高精度の測光値が得られ撮影画像の画質の低下が小さく抑えられた撮影装置を提供する。
【解決手段】 撮影光学系の焦点距離に応じて液晶レンズ3への印加電圧を測光領域調整手段23で調整し、その液晶レンズ3で変化させた測光範囲の光を測光用受光素子21で受光し、受光して得られた受光信号を測光回路22で処理して駆動用CPU120に向けて出力する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、焦点距離可変な撮影光学系を備えその撮影光学系を経由して入射してきた被写体光を、撮影操作に応じて写真フイルム上に捉える撮影装置に関する。
上述した撮影装置の1つに、ズーミング機能を有する撮影光学系を備えたコンパクトカメラがある。このコンパクトカメラにおける一般的な測光光学系としては、一枚の凸レンズからなる焦点距離固定なものが主流である。このようなコンパクトカメラでは、撮影光学系の画角の変化に対して測光光学系による測光範囲が不変のため、測光範囲をズーム領域の中間に合わせて設定したとしても、その測光範囲は、広角側においては狭過ぎるという不具合が生じ、一方望遠側においては広過ぎるという不具合が生じる。特に、望遠側においては、撮影範囲の外側まで測光してしまうため、逆光の影響を受けやすく、従って画質に悪影響を与えるという問題がある。
そこで、撮影光学系のズーミングに連動してズーミングされる測光用ズームレンズと、そのズームレンズの後方に配備され撮影領域の中央部,周辺部に対応する2つの部分を有する測光センサからの出力に基づいて、ズーミング時に生じる、撮影レンズと測光レンズ間でのレンズの明るさ(開放絞り値)のずれを補正して、常に適正な絞りの下で適正な露出値を得ることができるカメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、測光手段で測光された多数の測光値のうちの代表測光値の差分が、撮影光学系の焦点距離によって定められた閾値以上のときに逆光状態と判定することにより、測光光学系がズーミングしないコンパクトカメラにおいても適正な露出値を得ることができるカメラが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平4−57035号公報 特開平6−167735号公報
ここで、ズーミング機能を有する撮影光学系および焦点距離固定な測光光学系を備えたコンパクトカメラに、上述した特許文献1に提案された、撮影領域の中央部,周辺部に対応する2つの部分を有する測光センサからの出力に基づいて適正な露出値を得ることができる技術を採用することが考えられる。しかし、このカメラでは、撮影範囲は撮影光学系のズーミングに応じて変化するものの測光範囲は不変であるため、例えば撮影光学系が望遠側にズーミングされて画角が狭くなった場合、その狭くなった画角に見合った測光値を得ることは困難であり、従って撮影画像の画質が低下するという問題がある。
一方、特許文献2に提案された技術は、測光手段で測光された代表測光値の差分が、撮影光学系の焦点距離によって定められた閾値以上のときに逆光状態と判定するものであるため、測光光学系がズーミングしないコンパクトカメラにおいても適正な露出を行なうことができるものの、精度の高い測光値を得るためには、測光手段の構成が複雑になるという問題を抱えている。
本発明は、上記事情に鑑み、簡単な構成で高精度の測光値が得られ撮影画像の画質の低下が小さく抑えられた撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の撮影装置は、焦点距離可変な撮影光学系を備えその撮影光学系を経由して入射してきた被写体光を、撮影操作に応じて写真フイルム上に捉える撮影装置において、
測光用受光素子と、
液晶を用い、電圧の印加を受け印加電圧に応じて前記測光用受光素子による測光範囲を変化させる液晶レンズと、
上記撮影光学系の焦点距離に応じて上記液晶レンズへの印加電圧を調整する測光領域調整手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の撮影装置は、撮影光学系の焦点距離に応じて液晶レンズへの印加電圧を調整することにより、測光用受光素子の測光範囲を変化させるものである。このため、撮影光学系が望遠側にズーミングされて撮影光学系の撮影範囲が狭くなった場合であっても、その狭くなった撮影範囲に応じて測光範囲が変化し、この測光範囲に見合った光量が測光用受光素子で受光される。従って、簡単な構成で高精度の測光値を得ることができ撮影画像の画質の低下を小さく抑えることができる。
本発明によれば、簡単な構成で高精度の測光値が得られ撮影画像の画質の低下が小さく抑えられた撮影装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の撮影装置の一実施形態であるカメラを示す図である。
図1(a)には、本発明の撮影装置の一実施形態であるカメラを前面斜め上から見た図が示されている。また、図1(b)には、本発明の撮影装置の一実施形態であるカメラを背面から見た図が示されている。
図1に示すカメラ100は、焦点距離可変な撮影光学系を備えその撮影光学系を経由して入射してきた被写体光を、撮影操作に応じて写真フイルム上に捉えるコンパクトフイルムカメラである。
図1(a)に示すように、このカメラ100の前面中央部には、光学ズームレンズ101を内部に備えたズーム鏡胴10が備えられている。
また、このカメラ100の前面上部には、フラッシュ発光部16と、測距部17を構成するAF投光窓17aおよびAF受光窓17bと、ファインダ対物窓15と、後述する測光光学系20とが備えられている。
さらに、このカメラ100の上面には、シャッタボタン14が備えられている。
また、図1(b)に示すように、このカメラ100の背面には、裏蓋120と、視度調節ダイヤル40と、ファインダ接眼窓41と、ピント合わせが完了した時に光を発するAFランプ42と、電源ボタン43とが備えられている。
裏蓋120には、光学ズームレンズ101をテレ側(遠距離側)あるいはワイド側(近距離側)に動作させるズームボタン44と、フイルム確認窓45と、電池蓋46とが備えられている。
また、裏蓋120には、液晶モニタ部47が備えられている。この液晶モニタ部47は、オートフラッシュや赤目軽減フラッシュ等のフラッシュモードを表示するためのフラッシュモード表示部47aと、セルフタイマの有無を表示するためのセルフタイマモード表示部47bと、オートフォーカス等のフォーカスモードを表示するためのフォーカスモード表示部47cと、年・月・日・時・分等を表示するための日付モード表示部47dと、電池の残存容量を表示するための電池残存表示部47eと、撮影枚数を表示するための撮影枚数表示部47fとを有する。
さらに、裏蓋120には、各種のメニューやモードの選択を行なうための十字ボタン48と、各種のメニューを表示したり十字ボタン48で選択されたメニューやモードを決定するためのメニュー/決定ボタン49も備えられている。
図2は、図1に示すカメラの回路ブロック図である。
このカメラ100には、内蔵電池50が実装されており、その内蔵電池50からの電力は直接にドライバIC51に供給されるとともに、レギュレータ52により安定化されてCPU53に供給される。また、レギュレータ52の出力電圧はリセット回路54でモニタされる。このリセット回路54は、レギュレータ52の出力電圧が、CPU53が正常に動作することのできる最低電圧まで低下すると、このカメラ100の作動の暴走を防ぐためCPU53の動作を停止させる役割りを担っている。
CPU53には、そのCPU53で実行される各種プログラムやデータが格納されたEEPROM55、内蔵電池50の残存容量をモニタするためのバッテリチェック回路56、上述した液晶モニタ部47、後述する測光光学系20、測距部17、ズームボタン44等からなる操作子群70、およびフラッシュ発光部16が接続されており、CPU53は、その接続先に応じ、指示や情報を受け取り、あるいは制御を行なっている。また、CPU53には、そのCPU53が動作するのに必要となる基本クロックを生成するための水晶発振子62も接続されている。さらに、CPU53には、ドライバIC51も接続されており、ドライバIC51は、CPU53の指示を受けてシャッタ開閉駆動用の電動モータ57,フイルム給送用の電動モータ59,フォーカス動作用の電動モータ60,ズーム動作用の電動モータ61を駆動する。さらに、ドライバIC51には、シャッタが開き始めたタイミングを捉えるシャッタセンサ58も接続されている。
ここで、ドライバIC51は、シャッタ開閉駆動用の電動モータ57を駆動するためのシャッタ駆動ドライバを内蔵し、このシャッタ駆動ドライバは、CPU53からの指令を受けてシャッタ開閉駆動用の電動モータ57を駆動し、シャッタセンサ58により検出されたシャッタ開のタイミングから、詳細は後述するが、測光光学系20で測光された被写界の明るさの情報に応じたタイミングまで、シャッタを開いて閉じる。こうすることにより、ひと駒分の撮影が行なわれる。
また、ドライバIC51には、フイルム給送用の電動モータ59、フォーカス動作用の電動モータ60、およびズーム動作用の電動モータ61を駆動するための、フイルム給送ドライバ,フォーカス動作用ドライバ,ズーム動作用ドライバが内蔵されている。
フイルム給送ドライバは、CPU53からの指示に応じて電動モータ59を駆動し、例えば、ひと駒の撮影が終了すると写真フイルムをひと駒分巻き上げたり、最終駒まで撮影が終了すると写真フイルムをフイルムパトローネ(図示せず)内に巻き戻したりする。
また、フォーカス動作用ドライバは、測距部17の測距結果に応じて電動モータ60を駆動し、ピント調節のためのフォーカス動作を行なう。
さらに、ズーム動作用ドライバは、ズーム操作レバーの操作に応じたズームボタン44のオン、オフがCPU53で検出されたことによるCPU53からの指示に応じて、電動モータ61を駆動し、ズーム鏡胴10(図1参照)をテレ側、あるいはワイド側に動作させる。
図3は、図2に示す測光光学系の構成を示すブロック図である。
図3に示す測光光学系20には、液晶レンズ3と、測光用受光素子21と、測光回路22と、測光領域調整手段23とが備えられている。
液晶レンズ3は、詳細は後述するが、液晶を用い、電圧の印加を受け印加電圧に応じて測光用受光素子21による測光範囲を変化させる。
測光用受光素子21は、液晶レンズ3で変化させた測光範囲の光を受光する。
測光回路22は、測光用受光素子21からの受光信号を処理して駆動用CPU120に向けて出力する。
測光領域調整手段23は、撮影光学系1を構成する撮影レンズ101の焦点距離に応じて液晶レンズ3への印加電圧を調整する。
図4は、図3に示す液晶レンズの断面図である。
図3に示す液晶レンズ3は、第1の液晶素子3_1と第2の液晶素子3_2から構成されている。
第1の液晶素子3_1には、スペーサ31と、スペーサ31を介して互いに対向して配置された平板状の透明基板32,33と、透明基板32,33の内面に配備された透明電極34,35と、透明電極34,35の内面に配備された配光膜36,37と、スペーサ31および配光膜36,37からなる空間に封入された液晶38とが備えられている。液晶38は液晶分子38aを有する。また、透明電極34,35には、液晶分子38aの配列の方向を調整する電圧Vが印加される。
第2の液晶素子3_2は、第1の液晶素子3_1と比較し、透明電極35が透明電極350に置き換えられている点が異なっている。尚、透明電極34,35,350については後述する。
第1の液晶素子3_1および第2の液晶素子3_2を構成する透明基板32,33は、入射される光の波長帯域に対して高い透過率を有する材料で形成され、ガラスや高分子フイルム等を用いることができる。
また、透明電極34,35,350は、電圧Vが印加される電極パターンを有する。電極パターンの構造については後述するが、この電極パターンの構造およびこの電極パターンに印加される電圧Vの大きさに応じて、液晶分子38aの配列の方向を自在に調整することができる。
配光膜36,37は、透明電極34,35,350に電圧Vが印加されていないときに液晶分子38aを所定の配列の方向にさせておくためのものである。
ここで、液晶レンズ3の実施例について説明する。本実施例では、ガラス基板上に透明電極34,35,350としてインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタにより付けた。その上に、配光膜36,37としてポリイミド膜(日産化学製)を塗布、焼成したのち、ラビング処理した。40μmのスペーサ31(積水化学製)でサンドイッチ状に挟んだ素子中に液晶ZLI−1132(メルク製)を注入し封止した。
図5は、図4に示す液晶レンズを構成する第1の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。
図5には、第1の液晶素子3_1を構成する配光膜36,37と、それら配光膜36,37の外面に配備された透明電極34,35が示されている。透明電極34は、この透明電極34全体を覆うように形成された電極パターン34aを有する。一方、透明電極35は、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン35aを有する。ここで、例えば電極パターン34aをグラウンド電位に維持するとともに電極パターン35aの上部および下部にのみ電圧を印加することにより、測光用受光素子21の、幅方向の中央部にのみ入射光を入射させることができる。
図6は、図4に示す液晶レンズを構成する第2の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。
図6に示す第2の液晶素子3_2は、図5に示す第1の液晶素子3_1と比較し、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン35aを有する透明電極35に代えて、垂直方向に形成されたストライプ状の電極パターン350aを有する透明電極350が配置されている点が異なっている。ここで、例えば電極パターン34aをグラウンド電位に維持するとともに電極パターン350aの左部および右部にのみ電圧を印加することにより、測光用受光素子21の、縦方向の中央部にのみ入射光を入射させることができる。
ここで、撮影光学系1が望遠側にズーミングされて撮影光学系1の撮影範囲が狭くなった場合、液晶レンズ3を構成する第1の液晶素子3_1の電極パターン35aの上部および下部にのみ電圧を印加するとともに、第2の液晶素子3_2の電極パターン350aの右部および左部にのみ電圧を印加することにより、測光用受光素子21の中央部にのみ入射光を入射させる。このようにすることにより、撮影光学系1が望遠側にズーミングされて撮影光学系1の撮影範囲が狭くなった場合であっても、その狭くなった撮影範囲に応じて測光範囲が変化し、この測光範囲に見合った光量が測光用受光素子21で受光される。また、測光光学系20は、図3に示すように簡単な構成で済む。従って、簡単な構成で高精度の測光値を得ることができ撮影画像の画質の低下を小さく抑えることができる。
図7は、本実施形態のカメラの、沈胴状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
図7に示すズーム鏡胴10には、回転移動筒123にそれぞれ各カム機構を介して連結されその回転移動筒123の回転に伴ってその回転移動筒123に対し相対的に光軸方向に移動する、それぞれが前群レンズユニット271,後群レンズユニット301それぞれを保持する前群支持枠272,後群支持枠302が備えられている。
第1の駆動ギア1には、回転リング121に設けられた被駆動ギア211が噛合してあり、第1の駆動ギア1が回転するとその回転駆動力は被駆動ギア211に伝えられ、回転リング121が光軸を中心に回転する。この回転リング121は、カメラ本体9に固定された固定筒120の外周を取り巻くリング状の部材である。固定筒120の嵌合回動溝201には、回転リング121の回動連結部212が嵌合している。また、固定筒120の直進キー溝202および回転リング121のカム溝213の双方に、フォーカス筒122の外壁に立設されたカムピン221が挿通されており、このカムピン221は、回転リング121の回転に伴ってカム溝213に応じて光軸方向にスライド自在に移動する。
フォーカス筒122の前端部には、直進キーリング124の端部が嵌合された嵌合回動溝223と、回転移動筒123の回動連結部232が嵌合された嵌合回動溝222が設けられている。また、フォーカス筒122の内壁には直進キー溝224が形成されており、直進キーリング124に設けられた直進キー241が嵌入している。直進キーリング124は、回転移動筒123の内壁面に沿って筒状に形成されており、その部分には内壁面と外壁面とを貫いて光軸方向に直線的に延びるスリット状の直進キー溝243が形成されている。また、その直進キーリング124のさらに内側には、前群レンズユニット271,シャッタユニット128が前群ユニット127の主支持体である直進移動筒125に取り付けられている。この直進移動筒125の外壁にはカムピン251が立設し、そのカムピン251は、回転移動筒123の内壁面に形成されたカム溝233に係合している。さらに、後群ユニット130の後群支持枠302の外壁にはカムピン303が立設し、そのカムピン303は、直進キーリング124に設けられた直進キー溝243を突き抜けて、回転移動筒123の内壁面に形成されたカム溝234に係合している。また、直進移動筒125の前面には、レンズ銘板129が取り付けられている。直進移動筒125の、図7の上下には、前カバー4が示されている。
このように構成されたカメラ100に電源が投入される。すると、第1の駆動ギア1のみが所定の方向(正回転の方向)に回転してその回転駆動力が被駆動ギア211を介して回転リング121に伝えられ、その回転リング121が光軸を中心に回転する。さらに、フォーカス筒122の、直進キー溝202とカム溝213との重なり部分に挿通されているカムピン221が、回転リング121の回転に伴ってカム溝213に応じて光軸方向(図7では左方向)に直進移動する。このようにして、沈胴状態にあるズーム鏡胴10の繰出しが行なわれてワイド状態になる。
図8は、本実施形態のカメラの、撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
電源が投入されてズーム鏡胴10の繰出しが行なわれた時点では、前群レンズユニット271と後群レンズユニット301との相対位置は、前述した図7に示す沈胴状態における前群レンズユニット271と後群レンズユニット301との相対位置と同じ状態にある。ここで、ズームボタン125がテレ側に操作される。すると、テレ側へのズーム動作(ズームアップ動作)が行なわれる。
図9は、本実施形態のカメラの、撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。
このズーム動作では、第2の駆動ギア2のみが所定の方向(正回転の方向)に回転してその回転駆動力が被駆動ギア231を介して回転移動筒123に伝えられ、その回転移動筒123が光軸を中心に回転する。すると、回転移動筒123に備えられたカム溝233の所定の経路パターンに従ってカムピン251が、光軸方向(図9では左方向)に移動する。すると、直進移動筒125が光軸方向に繰り出される。また、回転移動筒123の内壁面に形成された、別の経路パターンを有するカム溝234には、カムピン303が係合されており、このため後群ユニット130もその別の経路パターンに従って光軸方向に移動する。このようにして、テレ側へのズーム動作が行なわれる。
図9に示すズーム動作が行なわれた状態においてシャッタボタン14が押されると、シャッタが実際に開閉するよりも前に、このカメラ100に搭載されたアクティブタイプのオートフォーカス装置である測距部17により被写体までの距離が測定され、測定された距離を表すAF信号によってもたらされた制御信号によって、移動量が調整されてフォーカス調節が行なわれる。具体的には、第1の駆動ギア1のみが逆方向に回転してその回転駆動力が被駆動ギア211を介して回転リング121に伝えられて、その回転リング121が光軸を中心に回転する。すると、フォーカス筒122の、直進キー溝202とカム溝213との重なり部分に挿通されているカムピン221が、回転リング121の回転に伴ってカム溝213に応じて光軸方向(図9では右方向)に移動し、これに伴いフォーカス筒122も同じ光軸方向に移動する。ここで、フォーカス筒122の嵌合回動溝222には、回転移動筒123の回動連結部232が連結されているため、回転移動筒123も同じ光軸方向に移動する。さらに、回転移動筒123には、後群レンズユニット301を有する後群ユニット130も係合しているため、その後群ユニット130も同じ光軸方向に一緒に移動する。また、回転移動筒123のカム溝233には、直進移動筒125のカムピン251が係合しているため、直進移動筒125も同じ光軸方向に移動する。従って、前群ユニット27も同じ光軸方向に移動することとなる。このように、前群ユニット27と後群ユニット130とが一体的に同じ光軸方向に移動することにより、換言すればズームレンズ全体をカメラ本体9側に戻す動作により、フォーカス調節が行なわれる。
図10は、図5に示す第1の液晶素子に代わる液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。
図10に示す液晶素子3_10は、図5に示す液晶素子3_1と比較し、全体を覆うように形成された電極パターン34aを有する透明電極34に代えて、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン35aを有する透明電極35が配備されている点が異なっている。ここで、例えば2つの電極パターン35a,35a双方の上部および下部にのみ電圧を印加することにより、測光用受光素子21の、幅方向の中央部にのみ入射光を素早く入射させることができる。このような液晶素子3_10を有する液晶レンズで測光範囲を素早く変化させてもよい。
図11は、図6に示す第2の液晶素子に代わる液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。
図11に示す液晶素子3_20は、図6に示す液晶素子3_2と比較し、全体を覆うように形成された電極パターン34aを有する透明電極34に代えて、垂直方向に形成されたストライプ状の電極パターン350aを有する透明電極350が配備されている点が異なっている。ここで、例えば2つの電極パターン350a,350a双方の左部および右部にのみ電圧を印加することにより、測光用受光素子21の、縦方向の中央部にのみ入射光を素早く入射させることができる。このような液晶素子3_10を有する液晶レンズで測光範囲を素早く変化させてもよい。
図12は、図4に示す液晶レンズとは異なる液晶レンズの断面図である。
図12に示す液晶レンズ410は、図4を参照して説明した第1の液晶素子3_1および第2の液晶素子3_2と、第3の液晶素子411から構成されている。ここで、第1の液晶素子3_1および第2の液晶素子3_2は、前述したように、例えば撮影光学系1が望遠側にズーミングされて撮影光学系1の撮影範囲が狭くなった場合、その狭くなった撮影範囲の横方向および縦方向に応じて測光範囲が変化する液晶素子である。
一方、第3の液晶素子411はレンズ作用を成す液晶素子である。この第3の液晶素子411は、撮影光学系1のズーミングに対応してズーミングするズームレンズの役割を担っている。
図13は、第3の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。
図13には、第3の液晶素子411を構成する配光膜36,37と、それら配光膜36,37の外面に配備された透明電極34,412が示されている。透明電極34は、この透明電極34全体を覆うように形成された電極パターン34aを有する。一方、透明電極412は、複数の同心円状の電極パターン412aを有する。また、配光膜37は、液晶分子38aの配向方向が電極パターン412aに応じて異なるように配向処理されている。ここで、例えば電極パターン34aをグラウンド電位に維持するとともに複数の同心円状の電極パターン412aの周辺部から中央部にかけて値が徐々に小さく(もしくは大きく)なるような電圧を印加することにより、凹状(もしくは凸状)のレンズ機能を実現することができる。このように、第3の液晶素子411で測光光学系20のズーミング機能を実現してもよい。
図14は、図13に示す液晶レンズとは異なる液晶レンズの断面図である。
図14に示す液晶レンズ510には、この液晶レンズ510を構成する配光膜36,37と、それら配光膜36,37の外面に配備された透明電極34,511が示されている。透明電極34は、この透明電極34全体を覆うように形成された電極パターン34aを有する。一方、透明電極511は、マトリックス状の電極パターン511aを有する。ここで、例えば電極パターン34aをグラウンド電位に維持するとともにマトリックス状の電極パターン511aそれぞれに異なる値の電圧Vを印加することにより、1つの液晶レンズ510で測光範囲を変化させる機能とズーミング機能との双方の機能を実現することができる。
本発明の撮影装置の一実施形態であるカメラを示す図である。 図1に示すカメラの構成を示すブロック図である。 図2に示す測光光学系の構成を示すブロック図である。 図3に示す液晶レンズの断面図である。 図4に示す液晶レンズを構成する第1の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。 図4に示す液晶レンズを構成する第2の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。 本実施形態のカメラの、沈胴状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。 本実施形態のカメラの、撮影レンズがワイド状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。 本実施形態のカメラの、撮影レンズがテレ状態にあるレンズ鏡胴を光軸に沿って切断した断面図である。 図5に示す第1の液晶素子に代わる液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。 図6に示す第2の液晶素子に代わる液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。 図4に示す液晶レンズとは異なる液晶レンズの断面図である。 第3の液晶素子の断面形状を、電極の構造とともに示す図である。 図13に示す液晶レンズとは異なる液晶レンズの断面図である。
符号の説明
1 第1の駆動ギア
2 第2の駆動ギア
3,410,510 液晶レンズ
3_1,3_2,3_10,3_20,411 液晶素子
4 前カバー
9 カメラ本体
10 ズーム鏡胴
14 シャッタボタン
15 ファインダ対物窓
16 フラッシュ発光部
17 測距部
17a AF投光窓
17b AF受光窓
16 フラッシュ発光部
20 測光光学系
21 測光用受光素子
22 測光回路
23 測光領域調整手段
31 スペーサ
32,33 透明基板
34,35,350,412,511 透明電極
34a,35a,350a,412a,511a 電極パターン
36,37 配光膜
38 液晶
38a 液晶分子
40 視度調節ダイヤル
41 ファインダ接眼窓
42 AFランプ
43 電源ボタン
44 ズームボタン
45 フイルム確認窓
46 電池蓋
47 液晶モニタ部
47a フラッシュモード表示部
47b セルフタイマモード表示部
47c フォーカスモード表示部
47d 日付モード表示部
47e 電池残存表示部
47f 撮影枚数表示部
48 十字ボタン
49 メニュー/決定ボタン
50 内蔵電池
51 ドライバIC
52 レギュレータ
53 CPU
54 リセット回路
55 EEPROM
56 バッテリチェック
57,59,60,61 電動モータ
58 シャッタセンサ
62 水晶発振子
70 操作子群
100 カメラ
120 裏蓋
120 固定筒
121 回転リング
122 フォーカス筒
123 回転移動筒
124 直進キーリング
125 直進移動筒
127 前群ユニット
128 シャッタユニット
129 レンズ銘板
130 後群ユニット
201,222,223 嵌合回動溝
202,224,243 直進キー溝
211,231 被駆動ギア
212,232 回動連結部
213,233,234 カム溝
221,251,303 カムピン
271 前群レンズユニット
272 前群支持枠
301 後群レンズユニット
302 後群支持枠

Claims (1)

  1. 焦点距離可変な撮影光学系を備え該撮影光学系を経由して入射してきた被写体光を、撮影操作に応じて写真フイルム上に捉える撮影装置において、
    測光用受光素子と、
    液晶を用い、電圧の変化を受け印加電圧に応じて前記測光用受光素子による測光範囲を変化させる液晶レンズと、
    前記撮影光学系の焦点距離に応じて前記液晶レンズへの印加電圧を調整する測光領域調整手段とを備えたことを特徴とする撮影装置。
JP2005299158A 2005-10-13 2005-10-13 撮影装置 Withdrawn JP2007108426A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110166676A (zh) * 2019-06-20 2019-08-23 京东方科技集团股份有限公司 一种成像设备、成像控制方法、电子装置和介质

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