JPH05307137A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

Info

Publication number
JPH05307137A
JPH05307137A JP4295140A JP29514092A JPH05307137A JP H05307137 A JPH05307137 A JP H05307137A JP 4295140 A JP4295140 A JP 4295140A JP 29514092 A JP29514092 A JP 29514092A JP H05307137 A JPH05307137 A JP H05307137A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zoom
lens
cam groove
lens barrel
barrel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4295140A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Hara
登 原
Kazuhiro Sato
和宏 佐藤
Eiji Otsuka
栄二 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Publication of JPH05307137A publication Critical patent/JPH05307137A/ja
Priority to US08/222,332 priority Critical patent/US5583595A/en
Priority to US08/677,500 priority patent/US5758205A/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、型を複数に分割してカム溝をモー
ルド形成した場合に、同カム溝内に不連続部分が生じる
問題点を解決したレンズ鏡筒を提供する。 【構成】 このレンズ鏡筒は、成形時に用いる型の分割
線に対応する部分に生じる不連続な領域を有するカム溝
10A と、該カム溝に係合するカムフォロワーを有するレ
ンズ筒30と、上記不連続な領域が上記カム溝のどの部分
に存在するかを記憶する記憶手段106 と、上記カム溝の
どの領域に上記レンズ筒のカムフォロワーがあるかを検
出する位置検出手段250 と、上記カム溝とレンズ筒との
いずれか一方を他方に対して駆動することにより、上記
レンズ筒を光軸方向に進退させる電動駆動手段18と、上
記記憶手段の記憶情報と位置検出手段の検出情報とを比
較し、上記レンズ筒のカムフォロワーがカム溝の不連続
な領域にある場合は、これより外れた位置までレンズ筒
を駆動する制御手段101 とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ鏡筒、詳しくは
レンズ筒等の鏡筒をカム溝等により、光軸方向に進退移
動させるように構成されたレンズ鏡筒に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばレンズ筒に穿設されるカム
溝の形状に関しては様々な構成が採られており、特に、
プラスチック材料によって製作されるレンズ筒におけ
る、いわゆるモールド成形により形成されるカム溝に関
しては、種々の構成のものが提案されている。一般にモ
ールド筒に穿設される傾斜カム溝は、その型の構造上、
様々な制約を受けざるを得ない。そのため、このカム溝
を筒の内周面に形成して有底のカム溝とすると共に、こ
のカム溝の断面形状を台形にして型を抜き易くしたもの
が提案されている。このような台形状の有底のカム溝
は、カムフォロワーとの間にガタつきが生じ易く、その
ガタつきを解消するためにカムフォロワーをカム溝に押
し付ける付勢部材が必要になる。
【0003】また、成形型を分割することにより断面形
状が台形でないカム溝も製品化されているが、このよう
なカム溝を製作するにはカム溝内に型合わせが行われる
パーティングラインが必要となる。しかし、このパーテ
ィングラインには、モールド成形時に射出されるプラス
チック素材の圧力が加わり、型同士の合わせ目にプラス
チック素材が入り込んでバリが発生する。そして、この
バリができると、このバリによりカム溝内に嵌入されて
いるカムフォロワーの動作が阻害されるので、これを除
去するために、成形時に、図8に示す如く、バリがカム
溝10Aの壁面よりも内側に引き込まれるように、パー
ティングラインの部分をカム溝10Aよりも一部引き込
んで、逃げ部10Bを有するように成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
カム溝10Aを有する鏡筒は、カム溝10A内に設けた
逃げ部10Bにてガタつきが生じ、鏡筒の光学性能を劣
化させていた。また、逆に逃げ部10Bを形成しなけれ
ば、上述した如く、カム溝10Aの壁面より突出するバ
リでカム溝10Aに嵌入しているカムフォロワーの動作
が阻害され、作動が不安定になる。
【0005】本発明の目的は、上述したように、型を複
数に分割してカム溝を成形するものの固有の欠点であ
る、カム溝内に不連続部分が生じ、これがカム溝の精度
を落すという問題点を見事に解決することができるレン
ズ鏡筒を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるレンズ鏡筒
は、成形時に用いる型の分割線に対応する部分に生じる
不連続な領域を有するカム溝と、このカム溝に係合する
カムフォロワーを有するレンズ筒と、上記不連続な領域
が、上記カム溝のどの部分に存在するかを記憶する記憶
手段と、上記カム溝のどの部分に上記カムフォロワーが
位置するかを検出する位置検出手段と、上記カム溝とレ
ンズ筒を相対的に駆動することにより、上記レンズ筒を
光軸方向に進退させる電動駆動手段と、上記記憶手段の
記憶情報と位置検出手段の検出情報とを比較し、上記カ
ムフォロワーが不連続な領域にある場合には、これより
外れた位置までレンズ筒を駆動する制御手段とを具備す
ることを特徴とする。
【0007】
【作用】カム溝とカムフォロワーの協働によるレンズ筒
の駆動時に、記憶情報と位置検出手段の検出情報とを比
較し、上記レンズ筒がカム溝の不連続な領域に駆動され
ている場合には、これより僅かに外れた位置までレンズ
筒を駆動するようにし、光学性能を確保する。
【0008】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
る。図1は、本発明の第1実施例を示すレンズ鏡筒を有
するカメラの要部断面図であって、図2,図3は、上記
レンズ鏡筒を構成する各部材を、光軸方向に引き延ばし
て示した分解斜視図である。この実施例は、本発明をズ
ームレンズ鏡筒に適用したものであって、このズームレ
ンズ鏡筒はカメラ本体1に一体に取り付けられた固定筒
10を含んで構成されており、図1における上半部はズ
ームレンズをワイド位置に移動させた状態を、下半部は
ズームレンズをテレ位置に移動させた状態をそれぞれ示
している。
【0009】このレンズ鏡筒を有するカメラは、上記カ
メラ本体1の前部を覆う前カバー2および後部を覆う後
カバー3と、裏蓋4とで、その主要部が構成されてい
る。なお、上記後カバー3に対してヒンジ(図示され
ず)によって開閉自在に取り付けられた上記裏蓋4は、
遮光用弾性部材5により光密的に閉蓋されるようになっ
ている。
【0010】上記ズームレンズ鏡筒は、上記固定筒10
の外周面に回動自在に嵌合していて、光軸方向の移動を
阻止された駆動筒20と、固定筒10の内周面に嵌合し
ていて、上記駆動筒20により駆動され、回動しながら
光軸方向に前後動するカム筒30と、このカム筒30内
に前方から順に配設されていて、光軸方向にそれぞれ前
後動する第1レンズ筒40,第2レンズ筒50,第3レ
ンズ筒60と、同じく上記カム筒30内に配設され、キ
ー受け部材34により光軸方向の移動を阻止されると共
に上記固定筒10によって光軸周りの回動が阻止されて
いて、上記第1レンズ筒40,第2レンズ筒50,第3
レンズ筒60の光軸周りの回動を規制するフロートキー
80と、上記第1レンズ筒40の前面側に設けられてい
て、上記第2レンズ筒50内に支持されたバリアドライ
バ53(図1参照)によってバリア71が開閉されるバ
リアユニット70(図1参照)と、上記第2レンズ筒5
0内に支持されたシャッタユニット52(図1参照)に
よって開閉されるシャッタ羽根54(図1参照)と、上
記第2レンズ筒50と第3レンズ筒60間に張設されて
いて、後述するカム溝孔30b,30cに対する駆動ロ
ーラ50a,60aの嵌合のガタ付きを吸収するための
コイルバネからなる弾性部材90と、上記フロートキー
80の後部に取り付けられたフレア絞り100とで構成
されている。上記駆動筒20は、その外周面に部分円弧
状に形成された駆動ギアー21,ガイドリブ22,連動
カム23が前方から順に配設されている。上記駆動ギア
ー21は、図示されないズーム駆動ユニットからの駆動
力を受けて、駆動筒20をガイドリブ22にガイドされ
て光軸Oの周りに反時計方向Aまたは時計方向Bに回動
させる。また、上記連動カム23は図示しないファイン
ダ光学系のレンズをズーミングする役目をする。そし
て、この駆動筒20には、その周方向の3等分位置に光
軸方向にガイド用長溝孔20aが設けられているほか、
その後端縁には後述するデータユニット150(図4参
照)からのデート写込用光束を通過させる切欠部20b
が形成されている。また、この駆動筒20の後端縁部に
は、同駆動筒20の回動量を検出するためのエンコーダ
250が設けられている。
【0011】上記固定筒10は、上記カム筒30を回転
させながら光軸方向に前後動させるためのリード状のカ
ム溝孔10aが、その周面の3等分位置に穿設されてい
ると共に、内周面の周方向の3等分位置には後述するフ
ロートキー80のガイド用突起80aを嵌合させる直進
ガイド溝10bが穿設されている。そして、図2および
図5に示すように、この固定筒10のフィルム面側に対
向する後端部には、上記各カム溝孔10aのうちのカメ
ラ上部に位置するカム溝孔10aの終端に隣って、光軸
方向に長い矩形状の貫通孔10cが設けられている。こ
の貫通孔10cは撮影時に上記駆動筒20の切欠部20
bが重合するように形成されていて、データ写込み手段
であるデータユニット150(図4参照)からのデート
写込用光束をフィルム面に向けて通過させる役目をす
る。また、この貫通孔10cの、上記カム溝孔10aの
終端とは反対側には、上記駆動筒20の回動を規制する
ためのストップ用突起10dが外周面上に突設されてい
る。なお、固定筒10の後端縁部に径方向に突出するよ
うに形成された突出片10eはカメラ本体1への取付部
である。
【0012】図1,図2,図3に戻って、この固定筒1
0の内周面に嵌合する上記カム筒30は、その内周面に
上記第1レンズ筒40を光軸方向にズーミング移動させ
るためのカム溝30aが3等分位置にそれぞれ穿設され
ていると共に、同じく上記第2レンズ筒50を光軸方向
にズーミング移動させるためのカム溝30bおよび上記
第3レンズ筒60を光軸方向にズーミング移動させるた
めのカム溝30cが内周面の3等分位置にそれぞれ穿設
されている。そして、後端縁部の外周面の3等分位置に
はビス33によってズーム用駆動ローラ32が固定され
ている。このローラ32は上記固定筒10のカム溝孔1
0aを貫通して上記駆動筒20のガイド用長溝孔20a
内に嵌入している。従って、上記駆動筒20が光軸Oの
周りに回動するとガイド用長溝孔20aによって該ズー
ム用駆動ローラ32も回動するので、カム筒30は上記
カム溝孔10aによって回動しながら光軸方向に前後動
する。
【0013】上記第1レンズ筒40は、その内部の前部
寄りに、第1レンズ群L1 (図1参照)を保持したレン
ズ支持枠41が固定されていると共に、その内周面の3
等分位置に比較的幅の広い光軸方向のガイド溝40bが
穿設されていて、同ガイド溝40bには後述するフロー
トキー80のキー部80bの外面側が嵌入し、同レンズ
筒40が光軸方向にのみ移動するように規制している。
また、このレンズ筒40の後端部の外周面の3等分位置
には駆動ローラ40aが固植されていて、同駆動ローラ
40aはカム筒30の上記カム溝30aに嵌入してい
る。
【0014】上記第2レンズ筒50は、その内部に、第
2レンズ群L2 (図1参照)を保持したレンズ支持枠5
1が固定されると共に、その外周面の3等分位置には前
端壁50cを有する比較的周方向に幅の広い後方が開放
された光軸方向のガイド用凹部50bが設けられてい
て、同ガイド用凹部50bには上記ガイド溝40bに嵌
入するフロートキー80のキー部80bの内面側が嵌入
し、同レンズ筒50が光軸方向にのみ移動するように規
制している。従って、上記フロートキー80のキー部8
0bは上記ガイド溝40bと上記ガイド用凹部50bと
に挾み込まれる形となっている。また、外周面の上記ガ
イド用凹部50b同士の間の後部には、駆動ローラ50
aが固植されている。よって、この駆動ローラ50aは
レンズ筒50の後端部の外周面の3等分位置にそれぞれ
固植されており、この各駆動ローラ50aはカム筒30
の上記カム溝30bにそれぞれ嵌入している。なお、こ
の第2レンズ筒50には、前述のようにシャッタユニッ
ト52およびシャッタ羽根54が配設されていて、同第
2レンズ筒50と一体に前後動するようになっている。
【0015】上記第3レンズ筒60は、その内部に、第
3レンズ群L3 (図1参照)を保持したレンズ支持枠6
1が固定されていると共に、その外周面の3等分位置に
は比較的幅の広い周方向のガイド用切欠部60bが設け
られていて、同ガイド用切欠部60bには上記ガイド溝
40bと上記ガイド用凹部50bとの間に介在するフロ
ートキー80のキー部80bが嵌入し、同レンズ筒60
が光軸方向にのみ移動するように規制している。また、
このレンズ筒60の外周面の上記ガイド用切欠部60b
同士の間には、それぞれ駆動ローラ60aが固植されて
いる。よって、この駆動ローラ60aはレンズ筒60の
外周面の3等分位置にそれぞれ固植されており、この各
駆動ローラ60aはカム筒30の上記カム溝30cにそ
れぞれ嵌入している。
【0016】そして、この第3レンズ筒60の前端面と
上記第2レンズ筒50の後端面との間には、カム溝孔3
0bに嵌合した駆動ローラ50aとカム溝孔30cに嵌
合した駆動ローラ60aの嵌合のガタ付きを吸収するた
めにコイルバネからなる弾性部材90が張設されてい
る。
【0017】また、上記フロートキー80は、前記カム
筒30の後端部内周に、その前部が位置する環状基部8
0cと、その前面の3等分位置から前方に延び出した3
本の上記キー部80bと、この各キー部80bの上記環
状基部80c寄りの位置にそれぞれ穿設された光軸方向
に長い長方形状の嵌合孔80eと、上記環状基部80c
の外周面の3等分位置に突設されていて、前記固定筒1
0の直進ガイド溝10bに嵌合するガイド用突起80a
とで形成されている。このフロートキー80は、前記カ
ム筒30の後端縁部の外周面の3等分位置にビス33に
よってズーム用駆動ローラ32を固定する際に、同時に
上記ビス33により固定されたキー受け部材34によっ
て、その環状基部80cの後端面が受けられることによ
り、カム筒30と共に光軸方向には移動するも、ガイド
用突起80aが固定筒10の直進ガイド溝10bに嵌合
することによって光軸O周りの回動が阻止されている。
そして、前方に向けて延び出した3本のキー部80bが
上記第3レンズ筒60のガイド用切欠部60b,上記第
2レンズ筒50のガイド用凹部50b,上記第1レンズ
筒40のガイド溝40bに挿通されている。
【0018】上記フレア絞り100は、中央部にフレア
絞り開口100cが穿設された薄い円板の外周部に前方
に向けて形成された環状周壁部100bと、同環状周壁
部100bの前面の3等分位置から前方に向けて延び出
した弾性を有する取付片100aと、この取付片100
aの先端部の外周面に形成された係止爪100dとで構
成されていて、上記フロートキー80の後方から、その
内周面に前記第3レンズ筒60と干渉しないように嵌合
させ、取付片100aの係止爪100dをフロートキー
80の長方形状の嵌合孔80eに弾撥的に嵌入させるこ
とにより、フロートキー80の後部に嵌合孔80eの長
さ分、光軸方向に移動できるように取り付けられる。
【0019】なお、図1に示すように前記前カバー2の
前端部内周面と固定筒10の前端部外周面との間は光密
および液密を保持するためのOリング11が配設されて
おり、また固定筒10の前端部寄りの内周面とカム筒3
0の外周面との間および上記カム筒30の前端面と第1
レンズ筒40の外周面との間にも、それぞれ光密および
液密を保持するための弾性リング12,31が配設され
ている。
【0020】そして、フィルム面に前方からデータを写
し込む上記データユニット150は、図4に示すよう
に、前記前カバー2および後カバー3とカメラ本体1と
の間のスペース内のカメラ本体1上に固定されており、
その発光部150aからのデート写込用光束Pは、通常
の撮影可能状態において、駆動筒20の前記切欠部20
bと固定筒10の前記貫通孔10cとが重合することに
より形成される開口OPを通じてフィルムFの前面に到
達するようになっている。
【0021】次に、上述のように構成された上記ズーム
レンズ鏡筒と上記データユニット150の動作について
説明すると、先ず、図1の上半部に示すズームレンズ鏡
筒のワイド位置から、更に鏡筒が後方に移動し、カメラ
本体1のアパーチャ窓に接近した沈胴状態位置において
は、駆動筒20が光軸Oの周りに時計方向B(図2参
照)に回動した終端位置にあるので、図6に示すよう
に、その切欠部20bの一方の内縁が固定筒10のスト
ップ用突起10dに当接し、かつ切欠部20bとガイド
用長溝孔20aとの間に形成されている遮光片20cが
固定筒10の貫通孔10cを覆う。従って、この沈胴状
態位置においては、駆動筒20の前記切欠部20bと固
定筒10の前記貫通孔10cとが重合しないで、開口O
P(図4参照)が閉じられているため、データ写込み手
段であるデータユニット150(図4参照)の発光部1
50aが間違って発光しても、そのデート写込用光束P
は、フィルムFの前面に到達しない。また、上記遮光片
20cが固定筒10の貫通孔10cを覆うことによって
外光が上記貫通孔10cを通過してフィルムF面を露光
されるのを極力防ぐことができる。
【0022】次いで、図示しないズーム駆動ユニットの
駆動を受けて駆動筒20が光軸Oの周りに反時計方向A
に回動すると、ガイド用長溝孔20aに嵌入しているズ
ーム用駆動ローラ32も反時計方向Aに回動するので、
カム筒30は固定筒10のカム溝孔10aに案内されて
回転しながら光軸方向に前進する。このとき、フロート
キー80は光軸方向にのみ移動する。そして、このカム
筒30とフロートキー80の動作により、カム溝30
a,30b,30cにそれぞれガイドされて第1レンズ
筒40,第2レンズ筒50,第3レンズ筒60が光軸方
向に所定の焦点距離になるように移動する。そして、図
1の上半部に示す沈胴状態位置からワイド状態位置に至
る。このワイド状態位置になったときには少なくとも第
3レンズ筒60は図1に示す如く、フィルム面から所定
の距離だけ被写体側に移動していると共に、駆動筒20
の遮光片20cは図7に示すように、固定筒10の貫通
孔10c上から周方向に移動している。従って、貫通孔
10cと切欠部20bが重合して開口OPが形成され、
デート写込用光束PはフィルムFの前面に到達すること
ができ、データユニット150の発光部150aが発光
すれば、所望のデート情報をフィルム面に写し込むこと
ができる。
【0023】このデータ写し込み状態は、更に駆動筒2
0を反時計方向Aに回動して図1の下半部に示すテレ状
態にズームレンズ鏡筒が変移した状態まで保持される。
よって、撮影状態にある間はデータ写し込みを行うこと
ができる。
【0024】次に、駆動筒20をズーム駆動ユニットが
光軸の周りに時計方向Bに回動させると、反時計方向A
の回動時とは逆に各レンズ筒を移動させ、最終的には各
レンズ群を上記沈胴状態位置に移動させる。従って、こ
の沈胴状態位置においては前述のように遮光片20cが
固定筒10の貫通孔10cを覆うので、デート写込用光
束Pおよび外光が上記貫通孔10cを通過してフィルム
F面を露光することがない。
【0025】図12は、本発明が適用されたレンズ鏡筒
を有するズームカメラのブロック構成図である。CPU
101は、このカメラの全体の動作を制御するマイクロ
コンピュータで、カメラ動作のシーケンス制御、AF/
AE演算,A/D変換,LCD/LED制御およびスイ
ッチ入力制御等を司るようになっている。LCDパネル
102は、フィルムの駒数,ストロボモード,撮影モー
ド,バッテリチェック結果等をそれぞれ表示する液晶表
示板である。
【0026】スイッチ操作部103における“1R”
は、レリーズ釦を半押しにしたときにメイクするスイッ
チで、AF・AEロック用、“2R”はレリーズ釦を全
押しにしたときにメイクするスイッチでシャッタレリー
ズ用、“Z−UP”はズームアップ用のスイッチ、“Z
−DOWN”はズームダウン用のスイッチである。ま
た、“POWER”はパワースイッチで、オンのときL
CDに表示を行ってカメラ全体を撮影可能な状態にす
る。“RW”はフィルムの強制巻戻用のスイッチで撮影
中の巻き戻しを行う。“BK”は裏蓋の開閉スイッチで
裏蓋を閉めたことを検知してフィルムの空送りを行う。
【0027】符号105は、測距用のAF−IC、12
2は発光ダイオード(IRED)、123は位置センサ
ー(ポジション センシティブ デバイスPSD)、1
24は被写体である。CPU101からの制御信号に基
づき、AF−IC105は被写体124に向けて赤外光
を投光し、その反射光を位置センサー123で検出し測
距を行う。そして、得られた測距データは、シリアルデ
ータバスを通じてCPU101に送られる。
【0028】EEPROM106は、本発明における記
憶手段を形成するものであって、電気的に消去可能なR
OMで、フィルム駒数,露出補正情報,ストロボ充電電
圧情報,バッテリチェック情報等の各種調整値のほか、
カム溝のどの部分に不連続領域が存在しているかを記憶
している。
【0029】また、符号150は前記データユニット
で、日付の写し込みを行う。108はストロボユニット
で、CPU101からチャージ信号が与えられると充電
を開始し、充電電圧はCPU101に送られてA/D変
換された後、EEPROM106の充電電圧情報と比較
され、充電完了か否かがチェックされる。109はLE
D表示部で、ストロボ発光警告,AFロックを撮影者に
知らせる他、セルフタイマ−表示等も行う。
【0030】符号111はインターフェース用のIC
で、LEDドライブ回路,分割型SPD(シリコン フ
ォト ダイオード)110によって測光を行う回路,モ
ータドライブ回路,基準電圧回路等が含まれている。上
記分割型SPD110は、3分割のSPDで中央のSP
Dcでスポット測光が、周辺の2つのSPDa,bでズ
ームカメラにおける焦点距離の短い側(ワイド)での平
均測光がそれぞれ行われ、更にズーム操作で焦点距離の
比較的長いテレ側にすると、b+cの領域で測光するよ
うになっている。この中央部のSPDcで行われるスポ
ット測光値と、周辺部のSPDa,bで行われる平均測
光値との差が、ある一定値以上に達すると、逆光と判定
され、自動的にストロボの発光が行われるようになって
いる。
【0031】また、符号112,113はモータ駆動用
のICで、CPU101から送出されるモータ駆動信号
が上記IF−IC111内で、一度デコードされた後、
この駆動用IC112,113に供給されるようになっ
ている。そして、CPU101の信号によりズーム用モ
ータ18,AF用モータ115,フィルム巻上,巻戻用
モータ116の何れかのモータが選択されて駆動される
ようになっている。AFモータ115には、フォトイン
タラプタ(以下、PIという)118cが、フィルム巻
上,巻戻モータ116にはフォトリフレクタ(以下、P
Rという)118dが付設されている。そして、CPU
101は、このPI118c,PR118dの信号を読
みながら各モータ115,116を制御する。ズーム用
モータ18にはPI118bとPR118aとによるズ
ームエンコーダが設けられている。この動作については
後述する。
【0032】また、符号120は自動調整機で、AF,
AE,バッテリチェック,ストロボ調整等を工場で行う
際のチェッカとして使用される。各データはシリアルデ
ータバスを通じてCPU101に送られ、調整値を、上
記EEPROM106に記憶する。フィルムのDXコー
ドはCPU101に、直接読み込まれる。DX情報は露
出値を決めるための演算値として使用される。符号12
1はセクタ開閉用のプランジャであり、このプランジャ
をオンすると、AEPI125を遮光していたセクタの
一部が移動し、PIより信号が出される。この信号をC
PU101は露光開始とし、演算によって求めたシャッ
タ開時間の経過後、プランジャ121をオフする。符号
126は電池電圧の検出部で電池投入時や電圧復帰時に
CPU101にリセットをかける。
【0033】図13は、上記ズームレンズカメラに電源
を投入したときの“パワーオンリセット”のサブルーチ
ンのフローチャートである。図において、電池を挿入
し、またはパワースイッチを切り換えると、CPU10
1にパワーオンリセットがかかりカメラの動作が開始さ
れる。“パワーオンリセット”のサブルーチンが呼び出
されると、先ずステップS101で各ポートおよびRA
Mの“初期セット”が行われ、ステップS102で、
“チェック”の判定が行われる。“チェック”の結果、
自動調整機120がCPU101に接続されておれば、
ステップS103に進んで“外部装置と通信”を行った
後、また自動調整機120がCPU101に接続されて
いなければ、直ちにステップS104に進んで“バッテ
リチェック”を行う。バッテリ電圧が不十分の場合は、
LCDパネル102に電池なしを表示すると共に、全て
のカメラ動作を禁止する。ステップS105に進むと、
EEPROM106からデータが読み込まれる。ステッ
プS113では、パワースイッチをチェックする。パワ
ースイッチがオフなら、ステップS120に進んでLC
D表示を消し、裏蓋の開閉や強制巻戻しを行うスイッチ
“BK,RWの割り込み許可”をした後、ストップ状態
にする。上記ステップS113で“パワースイッチオ
ン”ならステップS114に進んでLCDを表示させた
後、ステップS115で、“ストロボチャージ”させ、
いつでも撮影ができる状態にする。
【0034】ステップS116の“90秒タイマセッ
ト”では、LCDの表示時間90秒をセットする。そし
て、ユーザが何等かのスイッチを操作すれば、再度90
秒タイマがセットされることになる。ステップS117
に進んで、“90秒経過”を判断し、90秒経過してい
ればステップS119へ、経過していなければステップ
S118に進んで、裏蓋の開閉スイッチBK、巻戻しス
イッチRWおよび他の操作スイッチ(以下、KEYとい
う)の割り込みの許可をした上で“ホルト”状態にす
る。上記“ストップ”モード、“ホルト”モードで割り
込みの許可されたスイッチが押されたときは、次の図1
4に示す“スタンバイ解除”のサブルーチンが実行され
る。
【0035】図14および図15は、“スタンバイ解
除”のサブルーチンのフローチャートである。この“ス
タンバイ解除”のサブルーチンに移ると、まずステップ
S121で裏蓋の開閉スイッチ“BKによる割込み”が
チェックされる。この裏蓋の開閉スイッチによって“B
Kによる割込み”があれば、ステップS122に進んで
“裏蓋閉”か否かが判断される。このステップS122
で“裏蓋閉”でなければステップS124へ進んで、
“裏蓋開”の処理が行われた後、A1(図13参照)の
フローに戻る。また、“裏蓋閉”ならステップS123
で“空送り”処理をした後、フローにA1に戻る。
【0036】ステップS125では巻戻しスイッチ“R
Wによる割込み”がチェックされる。この巻戻しスイッ
チ“RWによる割込み”があれば、ステップS127に
進んで“巻戻”動作を行う。ステップS128では“タ
イマ割込み”がチェックされる。このステップS128
で“タイマ割込み”があれば、ステップS134に進ん
で“表示タイマカウント”処理を行った後、ステップS
135で測光を行い、B1のフローに戻る。即ち、表示
中は測光を続けて行っている。また、上記ステップS1
28で“タイマ割込み”でない場合は、ステップS12
9へ進んで、“巻戻し終了か空送り失敗”かのチェック
をする。このステップS129で“巻戻し終了か空送り
失敗”ならカメラが動作しないようにA1のフローへ戻
るし、“巻戻し終了か空送り失敗”でなければ、ステッ
プS130へ進む。このステップS130では、パワー
スイッチの状態をチェックし、オフならA1のフローへ
戻るし、オンならステップS131に進んでそのままの
メインフローを続行する。ステップS131では、“K
EY割込み”の判定が行われる。即ち、後記する各モー
ドスイッチが押されて割り込みが発生すれば、C1のフ
ローを実行し、割り込みがなければステップS132に
進む。このステップS132では“LCD表示中”か否
かをチェックし、表示中でなければ、ステップS133
に進んで各操作スイッチ“BK,RW,KEYの割込み
を許可”してストップ状態となる。また、上記ステップ
S132で“LCD表示中”ならB1のフローへ戻る。
なお、上記ステップS117,S131,S133にお
ける“KEY”は、図12におけるスイッチ操作部10
3中の“1R”、“2R”、“Z−UP”、“Z−DO
WN”等のスイッチをまとめて示したものである。
【0037】次に、上述のように操作スイッチ“KE
Y”による割込みがあったときのC1のフローを図15
により説明する。先ず、ステップS141に進んでKE
Y割込みがあれば、LCD102をオンする。次に、ス
テップS141に進んで“1段目のレリーズ”スイッチ
が押されているか否かをチェックする。“1段目のレリ
ーズ”スイッチが押されておれば、ステップS144の
“レリーズ処理”のフローへ進んで“レリーズ処理”を
行った後、A1のフローへ戻る。また、“1段目のレリ
ーズ”スイッチがオフなら、ステップS146に進ん
で、“ズームアップまたはズームダウン”のチェックが
行われる。ここで“ズームアップまたはズームダウン”
の指示がなされていなければ、ステップS158に進
み、“LCD表示中”か否かをチェックし、B1もしく
はD1のフローへ戻る。また、“ズームアップまたはズ
ームダウン”の指示がなされておれば、ステップS14
7で“ズーム処理”を行ってA1のフローへ戻る。
【0038】以上が“スタンバイ解除”のサブルーチン
のフローである。上記図15に示した“スタンバイ解
除”のサブルーチンにおけるステップS144の“レリ
ーズ処理”のサブルーチンを図16に示すフローチャー
トにより、次に説明する。“1段目のレリーズ”が行わ
れると、図16においてステップS161で“測距”が
行われ、次いでステップS162で、レンズの繰出し
量,露光時間の計算をしてステップS164に進む。こ
のステップS164では測距値に基づいて、AFモータ
115(図12参照)を駆動し、これによって“レンズ
の繰出し”を行った後、ステップS166に進む。この
ステップS166では“2段目のレリーズ”がチェック
され、オフならステップS167に進んで再度“1段目
のレリーズ”がチェックされる。
【0039】また、ステップS167の“1段目のレリ
ーズ”がオフなら、ステップS178の“レンズリセッ
ト”のフローへ移る。また、上記ステップS166の
“2段目のレリーズ”が押されて、“2R”のスイッチ
がオンなら、ステップS168に進んで“バッテリチェ
ック”を行い、露出のフローが行えるか否かをチェック
する。そして、ステップS171に進んで、プランジャ
ー121(図12参照)を駆動し、“露出”を行う。こ
のステップS171における“露出”が行われた後、ス
テップS174に進んでフィルムを“1駒巻上げ”す
る。この1駒巻上げが一定時間内に終わらなければフィ
ルムエンドと判断し、巻上げモータ116(図12参
照)を逆転し、自動的にフィルムを巻き戻す。そして、
更にステップS177,S178に進んで“セルフモー
ドをリセット”し、“レンズをリセット”して初期位置
に戻し、この“レリーズ処理”のサブルーチンを終了す
る。
【0040】次に、ズーム動作のフローを図17および
図18によって説明する。先ず、図17に示すようにス
テップS501で、CPUポートやズームモータを動作
させるために、IF−ICを初期セット(INIT)す
る。次いで、ステップS502に進み、ズームアップダ
ウンフラグ(ZUDF)をチェックする。このフラグは
スイッチチェック判断の中で設定される。そして、ズー
ムアップならば“1”で、ステップS508へ進み、ズ
ームダウンならば“0”となり、ステップS503へ進
む。ステップS503では、現在のパルス値の入ってい
るRAM(ZMPLS)からワイド位置判定用の定数
(WID)を引く(減算してもZMPLSは保持されて
いる)。その結果、ステップS504でボローが出たと
き(CY=1)はズームレンズがワイド位置より繰り込
まれているので、ステップS507にいき、メインルー
プに戻る。また、ステップS504で“0”ならステッ
プS506でズームモータを逆転する(ZMOTON
R)。
【0041】上記ステップS508へ進んだ場合には、
テレ位置判定用の定数(TEL)から現在値(ZMPL
S)を引く、その結果、ステップS509でボローが出
たとき(CY=1)はズームレンズがテレ位置より繰り
出されているので、ステップS507にいき、メインル
ープに戻る。また、ステップS509で“0”ならステ
ップS510でズームモータを正転する(ZMOTO
N)。
【0042】そして、ステップS511に進み、ここで
ズームモータの電圧を設定すると共に、ズームアップス
イッチZUPSW,ズームダウンスイッチZDOWNS
Wがオフされたか否かをチェックする(ZSWCK)。
ズームスイッチがオンされているとステップS512へ
進み、オフされておればステップS515へ進む。ステ
ップS512においては、ズームパルスの現在値がワイ
ドまたはテレになったときはズーム端にきたと判断(Z
OMOK)し、ステップS515へ進み、それ以外はス
テップS513へ進む。ステップS513ではズーム用
PIのパルスエッジ(立上がり,立下がりどちらでも
可)がきたか否かを判断する。エッジがきたときはフラ
グZUDFをみて、アップのときは現在のパルス値ZM
PLSを“+1”,ダウンのときは“−1”にする(Z
MPIRD)。そして、一定時間経ってもエッジがこな
いときには、ズーム異常と判断し、ズームモータを停止
するステップS514に進む。
【0043】ステップS515においては、一定方向に
ズームのガタつきを寄せておくために、ギヤーのバック
ラッシュ取りを行う(BKRUSH)。もし、ズームモ
ータが逆転して駆動されていた場合は、所定のパルス数
だけ、ズームモータを正転させる。次いで、ステップS
516において、ズームモータにブレーキをかける(Z
MBRK)。そして、ステップS517に進む。ここで
はズームパルスの現在値がワイドかテレかをチェックす
る(ZOMOK)。これがイエスならばステップS52
7にとんでズームモータをオフにしてメインフローにリ
ターンする。ノーの場合には、ステップS518に進
み、ここで本発明に示すように、ズーム不停止域の下限
を示す定数(NSTPL)と現在値(ZMPLS)とを
比較する。そして、ステップS519でボローが出たと
きは、現在値(ZMPLS)は定数(NSTPL)以下
なので、ステップS527に進み、ボローが出ないとき
には、ステップS520へ進む。ステップS520にお
いてはズーム不停止域の上限を示す定数(NSTPH)
と現在値(ZMPLS)とを比較するための減算を行
う。その結果、ステップS521でボローが出なければ
現在値は定数(NSTPH)より大なのでステップS5
27に進み、ボローがあればステップS522へ進む。
【0044】ステップS522においては、再度ズーム
モータをオンする(ZMOTON)。次いで、ステップ
S523に進み、ズームPIのエッジをチェックする
(ZMPIRD)。エッジがあったときはステップS5
24に進み、一定時間内にエッジがこなければステップ
S526へ進む。ステップS524では現在値(ZMP
LS)とズーム不停止域の上限を示す定数(NSTP
H)とを比較する。そして、ステップS525でボロー
が出たときは現在値(ZMPLS)がズーム不停止域の
上限を示す定数(NSTPH)より小さいので、ステッ
プS523へ戻る。ボローがでなければステップS51
6へ進む。ステップS516へ進んだ後は、現在値(Z
MPLS)がズーム不停止域の上限を示す定数(NST
PH)以上なので、ステップS527へ抜ける。
【0045】上記ステップS526では、ズーム処理異
常のときダメージ処理(DAMAG)へ行く。ダメージ
処理ではズームモータの処理を行う。また、ステップS
527ではズームモータをオフにする(ZMOTOF
F)。そして、ステップS528でメインフローにリタ
ーンする。以上がズーム動作である。
【0046】次に、前記図2に示したズームエンコーダ
250の動作について説明する。図10には、駆動筒2
0に設けられたズームエンコーダ250の状態が示され
ている。ズームエンコーダ250は沈胴部エンコーダ2
50A,撮影範囲エンコーダ250B,Tエンコーダ2
50Cの3つの部分から構成されている。このうち、沈
胴部エンコーダ250A,Tエンコーダ250Cは反射
率の高い、例えば銀色もしくは白色となっており、撮影
範囲エンコーダ250Bは反射率の低い、例えば黒色で
形成されている。
【0047】図11は、上記ズームエンコーダ250と
カメラ本体に設けられた、図示しないフォトリフレクタ
(PR)の関係を示したものである。駆動筒20はズー
ム動作で、前記図2に示したように、時計方向Bまたは
反時計方向Aに回転する。従って、ズームエンコーダ2
50もカメラ本体に固定された上記フォトリフレクタ
(PR)に対して相対的に時計方向Bまたは反時計方向
Aに回転することになる。即ち、図11に示す位置αに
フォトリフレクタ(PR)が対面しているときは沈胴状
態であり、位置βにフォトリフレクタ(PR)が対面し
ているときはワイド状態、位置γにフォトリフレクタ
(PR)が対面しているときはテレ状態としてズーム状
態が検出されるようになっている。
【0048】また、ズーム駆動ユニットの中には、フォ
トインタラプタ(PI)が設けてあり、CPU101は
上記フォトリフレクタ(PR)の出力が撮影範囲エンコ
ーダ250Bの間に発生するPIパルスをワイド位置か
らカウントし、ズーム情報としており、ワイド位置,テ
レ位置ではPIパルスのカウントがリセット,セットさ
れるようになっている。
【0049】即ち、図12に示したスイッチ操作部10
3のズームアップスイッチやズームダウンスイッチが押
されると、CPU101によりズーム駆動ユニット(図
示されず)が起動され、鏡枠ユニット(図示されず)を
駆動する。このときPI118bが所定のパルスを出力
し、CPU101に入力される。また、鏡枠ユニットが
駆動されることでカメラ本体に固定されたPR118a
の出力が変化し、この出力も常に、CPU101に入力
される。CPU101は上記PIとPRの出力により、
現在の焦点距離を常に検出し、現在の焦点距離がCPU
101内部の固定ROM(調整値を記憶しているEEP
ROM106でもよい)に記憶されている特定の焦点距
離に合致するか否かを比較する。
【0050】そして、ズームスイッチを押すことにより
ズーミングを行い、ズームスイッチを押すのを止めたと
きの焦点距離がROM106に記憶されている焦点距
離、即ち、前記図8に示されている逃げ部10Bに対応
している焦点距離に合致する場合には、ズーム駆動ユニ
ットを更に駆動し、上記ROM106の記憶値に合致し
ない状態までズーミングを行って停止する。
【0051】このように本発明を適用したズームレンズ
の駆動制御の詳細を、更に図9によって説明すると、図
9に示すグラフは、その横軸に駆動筒20の回転角θ
を、縦軸に焦点距離fをそれぞれとった特性線図であっ
て、特性線L中、上記逃げ部10Bに対応する特性部L
oは中程に形成されていて、この特性部Loはズームレ
ンズの停止不可領域となっている。従って、この位置に
来たときには上述のように、この位置より若干ずれた位
置にレンズを移動させて停止するようにしている。この
ような制御を行うとカム溝の不連続部分で撮影が行われ
ることはなく、撮影時には常に安定した光学性能(焦点
状態,レンズ間隔)が保てる。
【0052】また、上記実施例においてはカム溝10A
のパーティングラインはカム溝10Aの略中央に設けら
れており、ズーミング時には、この位置にのみ停止しな
いようにしたが、これは例えば、よりテレ側またはワイ
ド側に寄せられていても良く、更に2つ以上のパーティ
ングラインを有している場合は、2ケ所以上の特定の焦
点距離にてズーミング動作を停止しないようにすれば良
い。
【0053】次に、本発明の第2実施例を図19から図
22により説明する。図19には、この発明を適用した
鏡枠部の要部の拡大断面図が示されている。図示しない
カメラ本体に固定された固定筒301の外周には回転可
能なカム筒300が嵌装されている。また、固定筒30
1の内周部にはレンズ群L4 を保持したレンズ保持枠3
02が嵌装されている。このレンズ保持枠302の外周
部には、駆動ピンからなるカムフォロアー303が植設
されている。このカムフォロアー303は、固定筒30
1に光軸方向0に設けられたガイド用の直進長溝孔30
4と、カム筒300に設けられたカム溝孔305に共に
挿通するように構成されている。従って、カム筒300
が光軸まわりに回転すると、カム溝孔305と直進長溝
孔304の作用でレンズ保持枠302は光軸方向に直進
移動することになる。
【0054】ここで、カム筒300に設けたカム溝孔3
05の形状を、図20により説明する。図20に示すカ
ム溝孔305の形状は、光軸0に対して概ね斜めに配設
され、その両端部が互いに更に反対の向きに傾斜する溝
孔で形成されており、その途中に不連続部305Bが設
けられている。この実施例では、この不連続部305B
の左側は撮影レンズの収納側305Aであり、不連続部
305Bの右側は無限遠側305Cである。また、カム
溝孔305の右端部は最至近部305Dとなっている。
即ち、この実施例では、レンズの収納状態から無限遠状
態に至る途中にカムの不連続部305Bあることにな
る。
【0055】このように構成されたレンズ鏡筒の作動に
ついて述べると、まず、図示しないレンズ駆動ユニット
がカム筒300を回動する。すると、カム筒300に設
けたカム溝孔305と、固定筒301に設けた直進長溝
孔304の作用でレンズ保持枠302が光軸方向0に移
動することになる。この動作により、被写体からレンズ
群L4 に入射した光線OPがフィルム面Fに結像するこ
とになる。即ち、図示しない測距素子からの情報によ
り、このレンズ枠302の移動量が決定されることにな
る。
【0056】図20に示すカム溝孔305の形状であれ
ば、通常撮影に使用している範囲ではカムの不連続部3
05Bは用いないので、測距素子からの情報がどのよう
なものであっても問題はない。即ち、レンズ収納状態の
時には通常撮影範囲から不連続部305Bを乗り越えて
収納部に至るだけであり、不連続部305Bに停止する
必要はない。また、収納状態から撮影状態にするときに
は、収納位置から不連続部305Bを乗り越えて通常撮
影範囲に移動させればよいので不連続部305Bに停止
させる必要はない。従って、この場合には不連続部30
5Bに停止しないようにレンズ群L4 の移動を制御して
も問題はない。
【0057】また、図22にカム溝孔の形状が異なる別
例を示す。この場合にはカム溝孔306の左端が無限遠
側306Cであり、中間部右に不連続部306Bを有し
ており、その左側が通常撮影範囲306Aの至近側30
6Dになっている。またこの不連続部306Bの右側か
らはマクロ撮影範囲306Eとなっている。
【0058】この例の場合には通常撮影範囲306Aと
マクロ撮影範囲306Eの間にカムの不連続部306B
がある。そして、通常撮影範囲306Aとマクロ撮影範
囲306Eが図示しない切替ボタンの操作により、適宜
切り替わるようになっており、この中間に不連続部30
6Bがあっても実用上問題はないが、必ずしも、そのよ
うな構成になるものではない。即ち、通常撮影範囲30
6Aとマクロ撮影範囲306Eの区別が単に被写体距離
の遠近のみの区別である場合がある。このような場合に
は、カム溝上の不連続部306Bに相当する被写体距離
に被写体が存在することがある。この場合には、不連続
部306Bにレンズ群L4 を停止させると撮影レンズ系
が不安定な状態になってしまうので写真の写りが非常に
わるいものになってしまう。
【0059】そのため、被写体が不連続部306Bの相
当位置に存在するときには、前記第1実施例と同様に不
連続部306Bを外れた位置までレンズ枠302を移動
することになる。この時には単純に移動させただけでは
被写体距離に対応した位置にレンズ群がないことになる
ので、やはり写真の写りは悪いものになってしまう。そ
のため、この場合には、レンズ群内に設けられた絞り3
07(図19参照)を以下のように設定するようにす
る。
【0060】即ち、図19に示すようにカムの不連続部
306Bを外した位置までレンズを移動させた結果、被
写体から入射した光線Po がフィルム面FからΔfc1
ズレた位置に結像してしまう。この時の錯乱円の大きさ
をδ1とすると、これが一般にピントとが合ったと判断
される大きさのδ(=30μから50μ位)より大きい
場合にはピンボケとなる。ところで、このδ1の大きさ
は撮影レンズの絞りの口径により変化する。つまり、口
径が大きいと(絞り値が小さいと)、δ1も大きく、口
径が小さいと(絞り値が大きいと)δ1も小さくなる。
従って、絞りの口径を制御することでδ1をδ以下にす
ることが可能である。よって、カム溝の不連続部306
Bを避けてレンズを停止しても、その停止した位置と被
写体位置のズレ分を絞り口径の設定で合焦範囲にするこ
とが可能となる。
【0061】図21には、この関係を説明する図を示し
ている。図中の斜線部がピントの合って見える範囲であ
る。Δfc1がピントの合って見えるFNoであるF1
まで絞れば良いことが解る。
【0062】なお、この例は通常撮影範囲306Aとマ
クロ撮影範囲306Eの間に不連続部306Bがあると
いう前提であったが、上述したように、この例に限定さ
れるものではなく、通常の撮影範囲306Aの途中に不
連続部306Bがあっても、この部分にレンズが停止し
ないように制御し、かつその分だけ、レンズの口径を小
さくするように絞りを制御しても充分ピントの合う写真
が撮れるのは言うまでもない。
【0063】次に、この第2実施例におけるレンズ繰り
出しとレンズリセットのフローを図23によって説明す
る。この場合にも、レンズ繰り出しは前記図16に示す
ように、レリーズ処理の中で行われる。そして、ステッ
プS201において、前記図12に示すように、AFモ
ータ115の動作にともなって、フォトインタラプタ1
18cよりパルスが出力される。そのパルスをカウント
するためのレジスタをクリアする。次いで、ステップS
202において、AFモータを正転させ、レンズを繰り
出す。次いで、ステップS203でレンズがほぼ無限遠
に近い位置に配置され、初期位置にあるときオンにする
AFスイッチ(図示せず)が、OFFしたか否かをチェ
ックする。AFスイッチは、レンズ収納側にあっても不
連続域のどこにあってもよいのは勿論である。このとき
は、目標パルスOBPLSを適当にセットしておく。A
FSWがOFFしたならば、次にステップS204にお
いて、PI118cから出るパルスの立上りを検出す
る。
【0064】次いで、立上りが検出されたならば、ステ
ップS205で、パルスカウンタLNSPLSを+1す
る。そして、ステップS206において、LNPLSが
OBPLSと等しくなったか否かをチェックする。等し
くないときはS204へもどる。LNPLSがOBPL
Sと等しくなった所で、ステップS207でAFモータ
を停止し、メインルーチンへリターンする。
【0065】次に、レンズリセットのフローを図24に
よって説明する。前記図16において、ステップS16
4でレンズを繰り出した後、ステップS178でレンズ
をリセットする。そして、ステップS301で、AFモ
ータを逆転する。次いで、ステップS302において初
期位置検出用のAFSWがOFFしたか否かをチェック
する。AFSWがOFFしたらステップS303で、モ
ータを停止し、メインルーチンへもどる。
【0066】以上述べたような制御で、レンズの繰り出
しは行われるが、前記図16におけるステップS162
の演算において、OBPLSに不連続部が入らないよう
に設定しておけばよい。
【0067】以下、この演算の例を示す。図26は、被
写体距離と、繰り出しパルスの関係を示したものであ
る。ここで、距離∞、l,l,lに対応した繰り
出しパルスD,D,D,Dは、図12のEEP
ROM106に記憶されている。図25に示すように、
ステップS401において測距した距離をlとすると、
繰り出し目標パルスは1/lに対応したデータD1と
1/lに対応したデータD2で補間演算して求められ
る。すなわち、 次に、ステップS402においてズームの値が、広角域
にあるか否かをチェックする。ある場合は、ステップS
403へ行く。そして、ステップS403において、O
BPLSが不連続部であるか否かをチェックする。不連
続部のときは、ステップS404へ行く。不連続部でな
いときはメインフローにリターンする。ステップS40
4においては不連続部の範囲をDFからDFとする
(DF>DF)。ステップS404ではOBPLS
をDFとDFのどちらかに決める。すなわち、OB
PLS−DF>DF−OBPLSならば、ステップ
S406でOBPLSをDFに、そうでなければOB
PLSをステップS405でDFに決める。
【0068】また、ステップS407は、ステップS4
02で広角域でなければこのステップS407に移行
し、ここで標準域か否かをチェックする。標準域であれ
ば、ステップS409へいく。標準域でもないときは望
遠域なので、ステップS408で望遠係数K2をOBP
LSに乗算し、メインフローにもどる。また、標準域の
ときは、ステップS409において係数K1を乗算す
る。
【0069】以上のような演算をすることで、レンズの
繰り出し目標位置が、不連続部に入ることは防止され
る。
【0070】またさらに、上記実施例の中で記述したよ
うに、被写体が不連続部に相当するとき、レンズを移動
すると被写体距離に対応した位置にレンズ群が無いた
め、写りが悪くなる。この場合は絞りの口径を小さくす
る必要がある。このときには同じく演算フローS162
の中のAE演算において絞り情報を補正すればよく、図
27のフローに示す演算を行う。即ち、ステップS50
1においてOBPLSが不連続部にあるか否かをチェッ
クする。不連続部にあるときは、ステップS502へ移
行し、ここで新たに絞りAvに絞り込み補正量ΔAvを
加算する。次いで、ステップS503において、アペッ
クス演算を行い、必要なシャッタ秒時を算出する。以上
のようにして決定した秒時で、ステップS171(図1
6参照)の露出を行えばよい。
【0071】次に、本発明の第3実施例を図28,図2
9により説明する。図28,図29は本発明を採用した
カメラの平面図と正面図を示している。本実施例が第1
実施例と異なるのは、レンズの停止制御である。
【0072】図28に示すように、モードセレクトダイ
アル403によりオートズームモードを選択すると、測
距情報により被写体が一定の大きさになるようにズーミ
ングする。これは、距離情報により、被写体が遠距離に
あると判断されたときにはズームレンズ401をテレ側
に駆動し、被写体が近距離であると判断されたときには
ズームレンズ401をワイド側に駆動する。これにより
撮影者は被写体にカメラを向けてレリーズボタン402
を押すだけで自動的に一定の大きさで被写体(主として
人物)を撮影することができる。
【0073】このようなカメラ400において、カム溝
上に第1実施例に示したものと同じ不連続部を有した場
合には、以下のような制御方法により撮影をする。まず
測距情報により、あらかじめカメラ本体に設けられた記
憶素子に被写体距離と焦点距離の関係のデータにより所
定の焦点距離になるよにズーミングすることになる。
【0074】このとき、所定の焦点距離がカム上の不連
続部である場合には、不連続部を外した、その近傍の焦
点距離にレンズ401をズームすることになる。即ち、
この第3実施例においてはズームレンズ401を駆動停
止した後、その焦点距離がカム上の不連続部であったと
きに、さらにズーム駆動するのではなく、ズーム駆動す
る前に、停止しようとしている焦点距離が、不連続部で
あると判断される場合にはその近傍の不連続部を外れた
位置までズームすることになる。このようにすることで
ズーム動作の不連続性をなくすことができる。
【0075】また、このようなオートズームモードでは
なく、通常のマニュアルズームのときにも以下のような
制御方法も可能である。即ち、図29に示すように、撮
影者がズームボタン404を操作してズームレンズ40
1を駆動するときに、現在の焦点距離が不連続部分かど
うかを判断する判断手段を有しておれば、例えば撮影者
が手動でズーム駆動し、不連続部でズームボタン404
の操作をやめたいときには、それまでズーム駆動されて
いた方向にズームレンズ401をさらに駆動し不連続部
からの外れたときにズーム駆動を停止する。このように
制御することにより、オートズームのときと同様にズー
ム動作の不連続性をなくすことができる。
【0076】上記第3実施例に示すオートズームの制御
の場合も、演算S162の中で目標停止位置のパルス数
を算出してやればよい。即ち、図30のフローに示すよ
うに、前記図12における測距用のAF−IC105の
出力をdとすると、ステップS601において、 OBPLS=(k・d−b)×C で演算できる。kはオートズーム係数で焦点距離に対応
した値で、例えば広角側ならば1/35,望遠側ならば
1/85である。dは被写体距離,bは補正値,
Cは比例係数である。
【0077】ステップS602〜S608は、前記図2
5で説明しているので省略する。
【0078】図31は、本発明の第4実施例を説明する
ためのカム溝孔500を示したものである。本実施例
は、前記第1から第3実施例と異なり、一つのカム溝孔
がズームとフォーカスを兼用するものである。
【0079】その概略を以下に説明すると、このカム溝
孔500の左側の部分は焦点距離の広角範囲500Bを
示しており、広角範囲500Bのうち左端側が広角時の
無限遠側500Baであり、右端が広角時の至近側50
0Bbである。また、このカム溝孔500の中央部は標
準範囲500Aを示しており、その左端は標準の無限遠
側500Aaを示しており、右端は標準の至近側500
Abを示している。また、このカム溝孔500の右側の
部分は望遠範囲500Cを示しており、望遠範囲500
Cのうち、左端側は望遠の無限遠側500Caを示して
おり、右端側は望遠の至近側500Cbを示している。
図からも解るように、各焦点距離範囲はそれぞれオーバ
ーラップしている。また、実際には広角、標準、望遠の
3状態しかないのではなく、連続して焦点距離が変化す
るように構成されている。
【0080】このようなカム溝孔500上に図示のよう
に不連続部500Dが存在している。この部分の焦点距
離と被写体距離のテーブルをカメラ内に有し、レンズ駆
動時に、この範囲にレンズが停止しないようにする。こ
のようにすることで本実施例に示すような、1本のカム
溝孔がズーミングとフォーカシングに共用できるものに
於ても適用できることを示している。
【0081】なお、上記各実施例で示したレンズ駆動の
停止時には、例えば、ズーム駆動のときであれば、テレ
側からワイド側に移動している最中に不連続部で停止し
ようとしたときにはテレ側に戻して停止し、ワイド側か
らテレ側へ移動している最中に不連続部で停止しようと
したときには、さらにテレ側へ駆動して停止するように
すれば、ズーミング時のカム筒のバックラッシュが極力
なくなるようにすることができる。これはズーミングだ
けではなく合焦動作でも当てはなるのは言うまでもな
い。
【0082】また、上記各実施例はレンズ鏡筒のレンズ
駆動についてのみ説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、カム上に不連続部分を有する物であれ
ば適用できるのは言うまでもない。例えば、絞り駆動用
の円盤状のカムにパーティングラインがあっても同様の
制御ができるのは明らかである。
【0083】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、断面
形状が長方形のカム溝をモールド成形により製作するこ
とができるし、また、ガタつきを除去するための付勢部
材等が不要となる等の顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すレンズ鏡筒の断面
図。
【図2】上記レンズ鏡筒の構成部材を光軸方向に引き延
ばして示した分解斜視図。
【図3】上記レンズ鏡筒の構成部材を光軸方向に引き延
ばして示した分解斜視図。
【図4】データユニットとデート写込用光束Pを示す要
部拡大断面図。
【図5】固定筒に穿設されているデート写込用の貫通孔
を示す固定筒の要部平面図。
【図6】駆動筒の遮光片が固定筒のデート写込用の貫通
孔を閉じた状態を示す要部平面図。
【図7】駆動筒の切欠部が固定筒のデート写込用の貫通
孔に合致し、同貫通孔を開いた状態を示す要部平面図。
【図8】パーティングラインの一部に逃げ部を形成した
カム溝の平面図。
【図9】駆動筒の回転角とズームレンズの焦点距離との
関係を示す特性線図。
【図10】駆動筒に設けられたズームエンコーダの詳細
を示す平面図。
【図11】ズームエンコーダとズームレンズのテレ,ワ
イドおよび沈胴位置の関係を示す線図。
【図12】本発明のレンズ鏡筒を有するズームカメラの
ブロック構成図。
【図13】上記ズームカメラのパワーオンリセットのサ
ブルーチンのフローチャート。
【図14】上記ズームカメラにおけるスタンバイ解除の
サブルーチンのフローチャート。
【図15】上記ズームカメラにおけるスタンバイ解除の
サブルーチンのフローチャート。
【図16】上記スタンバイ解除のサブルーチンにおける
レリーズ処理のサブルーチンを示すフローチャート。
【図17】上記ズームレンズのズーミング動作を示すフ
ローチャート。
【図18】上記ズームレンズのズーミング動作を示すフ
ローチャート。
【図19】本発明の第2実施例を示すレンズ鏡筒の要部
拡大断面図。
【図20】上記第2実施例のカム溝孔における不連続部
の一例を示すカム溝の平面図。
【図21】絞り口径と被写界深度との関係を示す線図。
【図22】上記第2実施例のカム溝孔における不連続部
の他の例を示すカム溝の平面図。
【図23】上記第2実施例におけるレンズ繰り出し動作
を示すフローチャート。
【図24】上記第2実施例におけるレンズリセット動作
を示すフローチャート。
【図25】レンズの繰り出し位置を制御する演算のサブ
ルーチンのフローチャート。
【図26】レンズ繰り出し用パルスと被写体距離との関
係を示す線図。
【図27】AE演算において絞り情報の補正動作を示す
フローチャート。
【図28】本発明を採用したカメラの一例を示す平面
図。
【図29】本発明を採用したカメラの一例を示す正面
図。
【図30】本発明の第3実施例におけるオートズームの
制御動作を示すフローチャート。
【図31】本発明の第4実施例におけるカム溝の形状を
示す平面図。
【符号の説明】
10a,10A,305,306,500…………カム
溝 10B,305B,306B,500D……………逃げ
部(不連続な領域) 18………………………………………モータ(電動駆動
手段) 30,300……………………………カム筒(レンズ
筒) 32,303……………………………ズーム用駆動ロー
ラ(カムフォロワー) 101……………………………………CPU(制御手
段) 106……………………………………EEPROM(記
憶手段) 250……………………………………エンコーダ
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ鏡筒、詳しくは
レンズ筒等の鏡筒をカム溝等により、光軸方向に進退移
動させるように構成されたレンズ鏡筒に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばレンズ筒に穿設されるカム
溝の形状に関しては様々な構成が採られており、特に、
プラスチック材料によって製作されるレンズ筒におけ
る、いわゆるモールド成形により形成されるカム溝に関
しては、種々の構成のものが提案されている。一般にモ
ールド筒に穿設される傾斜カム溝は、その型の構造上、
様々な制約を受けざるを得ない。そのため、このカム溝
を筒の内周面に形成して有底のカム溝とすると共に、こ
のカム溝の断面形状を台形にして型を抜き易くしたもの
が提案されている。このような台形状の有底のカム溝
は、カムフォロワーとの間にガタつきが生じ易く、その
ガタつきを解消するためにカムフォロワーをカム溝に押
し付ける付勢部材が必要になる。
【0003】また、成形型を分割することにより断面形
状が台形でないカム溝も製品化されているが、このよう
なカム溝を製作するにはカム溝内に型合わせが行われる
パーティングラインが必要となる。しかし、このパーテ
ィングラインには、モールド成形時に射出されるプラス
チック素材の圧力が加わり、型同士の合わせ目にプラス
チック素材が入り込んでバリが発生する。そして、この
バリができると、このバリによりカム溝内に嵌入されて
いるカムフォロワーの動作が阻害されるので、これを除
去するために、成形時に、図8に示す如く、バリがカム
溝10Aの壁面よりも内側に引き込まれるように、パー
ティングラインの部分をカム溝10Aよりも一部引き込
んで、逃げ部10Bを有するように成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
カム溝10Aを有する鏡筒は、カム溝10A内に設けた
逃げ部10Bにてガタつきが生じ、鏡筒の光学性能を劣
化させていた。また、逆に逃げ部10Bを形成しなけれ
ば、上述した如く、カム溝10Aの壁面より突出するバ
リでカム溝10Aに嵌入しているカムフォロワーの動作
が阻害され、作動が不安定になる。
【0005】本発明の目的は、上述したように、型を複
数に分割してカム溝を成形するものの固有の欠点であ
る、カム溝内に不連続部分が生じ、これがカム溝の精度
を落すという問題点を見事に解決することができるレン
ズ鏡筒を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるレンズ鏡筒
は、成形時に用いる型の分割線に対応する部分に生じる
不連続な領域を有するカム溝と、このカム溝に係合する
カムフォロワーを有するレンズ筒と、上記不連続な領域
が、上記カム溝のどの部分に存在するかを記憶する記憶
手段と、上記カム溝のどの部分に上記カムフォロワーが
位置するかを検出する位置検出手段と、上記カム溝とレ
ンズ筒を相対的に駆動することにより、上記レンズ筒を
光軸方向に進退させる電動駆動手段と、上記記憶手段の
記憶情報と位置検出手段の検出情報とを比較し、上記カ
ムフォロワーが不連続な領域にある場合には、これより
外れた位置までレンズ筒を駆動する制御手段とを具備す
ることを特徴とする。
【0007】
【作用】カム溝とカムフォロワーの協働によるレンズ筒
の駆動時に、記憶情報と位置検出手段の検出情報とを比
較し、上記レンズ筒がカム溝の不連続な領域に駆動され
ている場合には、これより僅かに外れた位置までレンズ
筒を駆動するようにし、光学性能を確保する。
【0008】
【実施例】以下、図示の実施例によって本発明を説明す
る。図1は、本発明の第1実施例を示すレンズ鏡筒を有
するカメラの要部断面図であって、図2,図3は、上記
レンズ鏡筒を構成する各部材を、光軸方向に引き延ばし
て示した分解斜視図である。この実施例は、本発明をズ
ームレンズ鏡筒に適用したものであって、このズームレ
ンズ鏡筒はカメラ本体1に一体に取り付けられた固定筒
10を含んで構成されており、図1における上半部はズ
ームレンズをワイド位置に移動させた状態を、下半部は
ズームレンズをテレ位置に移動させた状態をそれぞれ示
している。
【0009】このレンズ鏡筒を有するカメラは、上記カ
メラ本体1の前部を覆う前カバー2および後部を覆う後
カバー3と、裏蓋4とで、その主要部が構成されてい
る。なお、上記後カバー3に対してヒンジ(図示され
ず)によって開閉自在に取り付けられた上記裏蓋4は、
遮光用弾性部材5により光密的に閉蓋されるようになっ
ている。
【0010】上記ズームレンズ鏡筒は、上記固定筒10
の外周面に回動自在に嵌合していて、光軸方向の移動を
阻止された駆動筒20と、固定筒10の内周面に嵌合し
ていて、上記駆動筒20により駆動され、回動しながら
光軸方向に前後動するカム筒30と、このカム筒30内
に前方から順に配設されていて、光軸方向にそれぞれ前
後動する第1レンズ筒40,第2レンズ筒50,第3レ
ンズ筒60と、同じく上記カム筒30内に配設され、キ
ー受け部材34により光軸方向の移動を阻止されると共
に上記固定筒10によって光軸周りの回動が阻止されて
いて、上記第1レンズ筒40,第2レンズ筒50,第3
レンズ筒60の光軸周りの回動を規制するフロートキー
80と、上記第1レンズ筒40の前面側に設けられてい
て、上記第2レンズ筒50内に支持されたバリアドライ
バ53(図1参照)によってバリア71が開閉されるバ
リアユニット70(図1参照)と、上記第2レンズ筒5
0内に支持されたシャッタユニット52(図1参照)に
よって開閉されるシャッタ羽根54(図1参照)と、上
記第2レンズ筒50と第3レンズ筒60間に張設されて
いて、後述するカム溝孔30b,30cに対する駆動ロ
ーラ50a,60aの嵌合のガタ付きを吸収するための
コイルバネからなる弾性部材90と、上記フロートキー
80の後部に取り付けられたフレア絞り100とで構成
されている。上記駆動筒20は、その外周面に部分円弧
状に形成された駆動ギアー21,ガイドリブ22,連動
カム23が前方から順に配設されている。上記駆動ギア
ー21は、図示されないズーム駆動ユニットからの駆動
力を受けて、駆動筒20をガイドリブ22にガイドされ
て光軸Oの周りに反時計方向Aまたは時計方向Bに回動
させる。また、上記連動カム23は図示しないファイン
ダ光学系のレンズをズーミングする役目をする。そし
て、この駆動筒20には、その周方向の3等分位置に光
軸方向にガイド用長溝孔20aが設けられているほか、
その後端縁には後述するデータユニット150(図4参
照)からのデート写込用光束を通過させる切欠部20b
が形成されている。また、この駆動筒20の後端縁部に
は、同駆動筒20の回動量を検出するためのエンコーダ
250が設けられている。
【0011】上記固定筒10は、上記カム筒30を回転
させながら光軸方向に前後動させるためのリード状のカ
ム溝孔10aが、その周面の3等分位置に穿設されてい
ると共に、内周面の周方向の3等分位置には後述するフ
ロートキー80のガイド用突起80aを嵌合させる直進
ガイド溝10bが穿設されている。そして、図2および
図5に示すように、この固定筒10のフィルム面側に対
向する後端部には、上記各カム溝孔10aのうちのカメ
ラ上部に位置するカム溝孔10aの終端に隣って、光軸
方向に長い矩形状の貫通孔10cが設けられている。こ
の貫通孔10cは撮影時に上記駆動筒20の切欠部20
bが重合するように形成されていて、データ写込み手段
であるデータユニット150(図4参照)からのデート
写込用光束をフィルム面に向けて通過させる役目をす
る。また、この貫通孔10cの、上記カム溝孔10aの
終端とは反対側には、上記駆動筒20の回動を規制する
ためのストップ用突起10dが外周面上に突設されてい
る。なお、固定筒10の後端縁部に径方向に突出するよ
うに形成された突出片10eはカメラ本体1への取付部
である。
【0012】図1,図2,図3に戻って、この固定筒1
0の内周面に嵌合する上記カム筒30は、その内周面に
上記第1レンズ筒40を光軸方向にズーミング移動させ
るためのカム溝30aが3等分位置にそれぞれ穿設され
ていると共に、同じく上記第2レンズ筒50を光軸方向
にズーミング移動させるためのカム溝30bおよび上記
第3レンズ筒60を光軸方向にズーミング移動させるた
めのカム溝30cが内周面の3等分位置にそれぞれ穿設
されている。そして、後端縁部の外周面の3等分位置に
はビス33によってズーム用駆動ローラ32が固定され
ている。このローラ32は上記固定筒10のカム溝孔1
0aを貫通して上記駆動筒20のガイド用長溝孔20a
内に嵌入している。従って、上記駆動筒20が光軸Oの
周りに回動するとガイド用長溝孔20aによって該ズー
ム用駆動ローラ32も回動するので、カム筒30は上記
カム溝孔10aによって回動しながら光軸方向に前後動
する。
【0013】上記第1レンズ筒40は、その内部の前部
寄りに、第1レンズ群L1 (図1参照)を保持したレン
ズ支持枠41が固定されていると共に、その内周面の3
等分位置に比較的幅の広い光軸方向のガイド溝40bが
穿設されていて、同ガイド溝40bには後述するフロー
トキー80のキー部80bの外面側が嵌入し、同レンズ
筒40が光軸方向にのみ移動するように規制している。
また、このレンズ筒40の後端部の外周面の3等分位置
には駆動ローラ40aが固植されていて、同駆動ローラ
40aはカム筒30の上記カム溝30aに嵌入してい
る。
【0014】上記第2レンズ筒50は、その内部に、第
2レンズ群L2 (図1参照)を保持したレンズ支持枠5
1が固定されると共に、その外周面の3等分位置には前
端壁50cを有する比較的周方向に幅の広い後方が開放
された光軸方向のガイド用凹部50bが設けられてい
て、同ガイド用凹部50bには上記ガイド溝40bに嵌
入するフロートキー80のキー部80bの内面側が嵌入
し、同レンズ筒50が光軸方向にのみ移動するように規
制している。従って、上記フロートキー80のキー部8
0bは上記ガイド溝40bと上記ガイド用凹部50bと
に挾み込まれる形となっている。また、外周面の上記ガ
イド用凹部50b同士の間の後部には、駆動ローラ50
aが固植されている。よって、この駆動ローラ50aは
レンズ筒50の後端部の外周面の3等分位置にそれぞれ
固植されており、この各駆動ローラ50aはカム筒30
の上記カム溝30bにそれぞれ嵌入している。なお、こ
の第2レンズ筒50には、前述のようにシャッタユニッ
ト52およびシャッタ羽根54が配設されていて、同第
2レンズ筒50と一体に前後動するようになっている。
【0015】上記第3レンズ筒60は、その内部に、第
3レンズ群L3 (図1参照)を保持したレンズ支持枠6
1が固定されていると共に、その外周面の3等分位置に
は比較的幅の広い周方向のガイド用切欠部60bが設け
られていて、同ガイド用切欠部60bには上記ガイド溝
40bと上記ガイド用凹部50bとの間に介在するフロ
ートキー80のキー部80bが嵌入し、同レンズ筒60
が光軸方向にのみ移動するように規制している。また、
このレンズ筒60の外周面の上記ガイド用切欠部60b
同士の間には、それぞれ駆動ローラ60aが固植されて
いる。よって、この駆動ローラ60aはレンズ筒60の
外周面の3等分位置にそれぞれ固植されており、この各
駆動ローラ60aはカム筒30の上記カム溝30cにそ
れぞれ嵌入している。
【0016】そして、この第3レンズ筒60の前端面と
上記第2レンズ筒50の後端面との間には、カム溝孔3
0bに嵌合した駆動ローラ50aとカム溝孔30cに嵌
合した駆動ローラ60aの嵌合のガタ付きを吸収するた
めにコイルバネからなる弾性部材90が張設されてい
る。
【0017】また、上記フロートキー80は、前記カム
筒30の後端部内周に、その前部が位置する環状基部8
0cと、その前面の3等分位置から前方に延び出した3
本の上記キー部80bと、この各キー部80bの上記環
状基部80c寄りの位置にそれぞれ穿設された光軸方向
に長い長方形状の嵌合孔80eと、上記環状基部80c
の外周面の3等分位置に突設されていて、前記固定筒1
0の直進ガイド溝10bに嵌合するガイド用突起80a
とで形成されている。このフロートキー80は、前記カ
ム筒30の後端縁部の外周面の3等分位置にビス33に
よってズーム用駆動ローラ32を固定する際に、同時に
上記ビス33により固定されたキー受け部材34によっ
て、その環状基部80cの後端面が受けられることによ
り、カム筒30と共に光軸方向には移動するも、ガイド
用突起80aが固定筒10の直進ガイド溝10bに嵌合
することによって光軸O周りの回動が阻止されている。
そして、前方に向けて延び出した3本のキー部80bが
上記第3レンズ筒60のガイド用切欠部60b,上記第
2レンズ筒50のガイド用凹部50b,上記第1レンズ
筒40のガイド溝40bに挿通されている。
【0018】上記フレア絞り100は、中央部にフレア
絞り開口100cが穿設された薄い円板の外周部に前方
に向けて形成された環状周壁部100bと、同環状周壁
部100bの前面の3等分位置から前方に向けて延び出
した弾性を有する取付片100aと、この取付片100
aの先端部の外周面に形成された係止爪100dとで構
成されていて、上記フロートキー80の後方から、その
内周面に前記第3レンズ筒60と干渉しないように嵌合
させ、取付片100aの係止爪100dをフロートキー
80の長方形状の嵌合孔80eに弾撥的に嵌入させるこ
とにより、フロートキー80の後部に嵌合孔80eの長
さ分、光軸方向に移動できるように取り付けられる。
【0019】なお、図1に示すように前記前カバー2の
前端部内周面と固定筒10の前端部外周面との間は光密
および液密を保持するためのOリング11が配設されて
おり、また固定筒10の前端部寄りの内周面とカム筒3
0の外周面との間および上記カム筒30の前端面と第1
レンズ筒40の外周面との間にも、それぞれ光密および
液密を保持するための弾性リング12,31が配設され
ている。
【0020】そして、フィルム面に前方からデータを写
し込む上記データユニット150は、図4に示すよう
に、前記前カバー2および後カバー3とカメラ本体1と
の間のスペース内のカメラ本体1上に固定されており、
その発光部150aからのデート写込用光束Pは、通常
の撮影可能状態において、駆動筒20の前記切欠部20
bと固定筒10の前記貫通孔10cとが重合することに
より形成される開口OPを通じてフィルムFの前面に到
達するようになっている。
【0021】次に、上述のように構成された上記ズーム
レンズ鏡筒と上記データユニット150の動作について
説明すると、先ず、図1の上半部に示すズームレンズ鏡
筒のワイド位置から、更に鏡筒が後方に移動し、カメラ
本体1のアパーチャ窓に接近した沈胴状態位置において
は、駆動筒20が光軸Oの周りに時計方向B(図2参
照)に回動した終端位置にあるので、図6に示すよう
に、その切欠部20bの一方の内縁が固定筒10のスト
ップ用突起10dに当接し、かつ切欠部20bとガイド
用長溝孔20aとの間に形成されている遮光片20cが
固定筒10の貫通孔10cを覆う。従って、この沈胴状
態位置においては、駆動筒20の前記切欠部20bと固
定筒10の前記貫通孔10cとが重合しないで、開口O
P(図4参照)が閉じられているため、データ写込み手
段であるデータユニット150(図4参照)の発光部1
50aが間違って発光しても、そのデート写込用光束P
は、フィルムFの前面に到達しない。また、上記遮光片
20cが固定筒10の貫通孔10cを覆うことによって
外光が上記貫通孔10cを通過してフィルムF面を露光
されるのを極力防ぐことができる。
【0022】次いで、図示しないズーム駆動ユニットの
駆動を受けて駆動筒20が光軸Oの周りに反時計方向A
に回動すると、ガイド用長溝孔20aに嵌入しているズ
ーム用駆動ローラ32も反時計方向Aに回動するので、
カム筒30は固定筒10のカム溝孔10aに案内されて
回転しながら光軸方向に前進する。このとき、フロート
キー80は光軸方向にのみ移動する。そして、このカム
筒30とフロートキー80の動作により、カム溝30
a,30b,30cにそれぞれガイドされて第1レンズ
筒40,第2レンズ筒50,第3レンズ筒60が光軸方
向に所定の焦点距離になるように移動する。そして、図
1の上半部に示す沈胴状態位置からワイド状態位置に至
る。このワイド状態位置になったときには少なくとも第
3レンズ筒60は図1に示す如く、フィルム面から所定
の距離だけ被写体側に移動していると共に、駆動筒20
の遮光片20cは図7に示すように、固定筒10の貫通
孔10c上から周方向に移動している。従って、貫通孔
10cと切欠部20bが重合して開口OPが形成され、
デート写込用光束PはフィルムFの前面に到達すること
ができ、データユニット150の発光部150aが発光
すれば、所望のデート情報をフィルム面に写し込むこと
ができる。
【0023】このデータ写し込み状態は、更に駆動筒2
0を反時計方向Aに回動して図1の下半部に示すテレ状
態にズームレンズ鏡筒が変移した状態まで保持される。
よって、撮影状態にある間はデータ写し込みを行うこと
ができる。
【0024】次に、駆動筒20をズーム駆動ユニットが
光軸の周りに時計方向Bに回動させると、反時計方向A
の回動時とは逆に各レンズ筒を移動させ、最終的には各
レンズ群を上記沈胴状態位置に移動させる。従って、こ
の沈胴状態位置においては前述のように遮光片20cが
固定筒10の貫通孔10cを覆うので、デート写込用光
束Pおよび外光が上記貫通孔10cを通過してフィルム
F面を露光することがない。
【0025】図12は、本発明が適用されたレンズ鏡筒
を有するズームカメラのブロック構成図である。CPU
101は、このカメラの全体の動作を制御するマイクロ
コンピュータで、カメラ動作のシーケンス制御、AF/
AE演算,A/D変換,LCD/LED制御およびスイ
ッチ入力制御等を司るようになっている。LCDパネル
102は、フィルムの駒数,ストロボモード,撮影モー
ド,バッテリチェック結果等をそれぞれ表示する液晶表
示板である。
【0026】スイッチ操作部103における“1R”
は、レリーズ釦を半押しにしたときにメイクするスイッ
チで、AF・AEロック用、“2R”はレリーズ釦を全
押しにしたときにメイクするスイッチでシャッタレリー
ズ用、“Z−UP”はズームアップ用のスイッチ、“Z
−DOWN”はズームダウン用のスイッチである。ま
た、“POWER”はパワースイッチで、オンのときL
CDに表示を行ってカメラ全体を撮影可能な状態にす
る。“RW”はフィルムの強制巻戻用のスイッチで撮影
中の巻き戻しを行う。“BK”は裏蓋の開閉スイッチで
裏蓋を閉めたことを検知してフィルムの空送りを行う。
【0027】符号105は、測距用のAF−IC、12
2は発光ダイオード(IRED)、123は位置センサ
ー(ポジション センシティブ デバイスPSD)、1
24は被写体である。CPU101からの制御信号に基
づき、AF−IC105は被写体124に向けて赤外光
を投光し、その反射光を位置センサー123で検出し測
距を行う。そして、得られた測距データは、シリアルデ
ータバスを通じてCPU101に送られる。
【0028】EEPROM106は、本発明における記
憶手段を形成するものであって、電気的に消去可能なR
OMで、フィルム駒数,露出補正情報,ストロボ充電電
圧情報,バッテリチェック情報等の各種調整値のほか、
カム溝のどの部分に不連続領域が存在しているかを記憶
している。
【0029】また、符号150は前記データユニット
で、日付の写し込みを行う。108はストロボユニット
で、CPU101からチャージ信号が与えられると充電
を開始し、充電電圧はCPU101に送られてA/D変
換された後、EEPROM106の充電電圧情報と比較
され、充電完了か否かがチェックされる。109はLE
D表示部で、ストロボ発光警告,AFロックを撮影者に
知らせる他、セルフタイマ−表示等も行う。
【0030】符号111はインターフェース用のIC
で、LEDドライブ回路,分割型SPD(シリコン フ
ォト ダイオード)110によって測光を行う回路,モ
ータドライブ回路,基準電圧回路等が含まれている。上
記分割型SPD110は、3分割のSPDで中央のSP
Dcでスポット測光が、周辺の2つのSPDa,bでズ
ームカメラにおける焦点距離の短い側(ワイド)での平
均測光がそれぞれ行われ、更にズーム操作で焦点距離の
比較的長いテレ側にすると、b+cの領域で測光するよ
うになっている。この中央部のSPDcで行われるスポ
ット測光値と、周辺部のSPDa,bで行われる平均測
光値との差が、ある一定値以上に達すると、逆光と判定
され、自動的にストロボの発光が行われるようになって
いる。
【0031】また、符号112,113はモータ駆動用
のICで、CPU101から送出されるモータ駆動信号
が上記IF−IC111内で、一度デコードされた後、
この駆動用IC112,113に供給されるようになっ
ている。そして、CPU101の信号によりズーム用モ
ータ18,AF用モータ115,フィルム巻上,巻戻用
モータ116の何れかのモータが選択されて駆動される
ようになっている。AFモータ115には、フォトイン
タラプタ(以下、PIという)118cが、フィルム巻
上,巻戻モータ116にはフォトリフレクタ(以下、P
Rという)118dが付設されている。そして、CPU
101は、このPI118c,PR118dの信号を読
みながら各モータ115,116を制御する。ズーム用
モータ18にはPI118bとPR118aとによるズ
ームエンコーダが設けられている。この動作については
後述する。
【0032】また、符号120は自動調整機で、AF,
AE,バッテリチェック,ストロボ調整等を工場で行う
際のチェッカとして使用される。各データはシリアルデ
ータバスを通じてCPU101に送られ、調整値を、上
記EEPROM106に記憶する。フィルムのDXコー
ドはCPU101に、直接読み込まれる。DX情報は露
出値を決めるための演算値として使用される。符号12
1はセクタ開閉用のプランジャであり、このプランジャ
をオンすると、AEPI125を遮光していたセクタの
一部が移動し、PIより信号が出される。この信号をC
PU101は露光開始とし、演算によって求めたシャッ
タ開時間の経過後、プランジャ121をオフする。符号
126は電池電圧の検出部で電池投入時や電圧復帰時に
CPU101にリセットをかける。
【0033】図13は、上記ズームレンズカメラに電源
を投入したときの“パワーオンリセット”のサブルーチ
ンのフローチャートである。図において、電池を挿入
し、またはパワースイッチを切り換えると、CPU10
1にパワーオンリセットがかかりカメラの動作が開始さ
れる。“パワーオンリセット”のサブルーチンが呼び出
されると、先ずステップS101で各ポートおよびRA
Mの“初期セット”が行われ、ステップS102で、
“チェック”の判定が行われる。“チェック”の結果、
自動調整機120がCPU101に接続されておれば、
ステップS103に進んで“外部装置と通信”を行った
後、また自動調整機120がCPU101に接続されて
いなければ、直ちにステップS104に進んで“バッテ
リチェック”を行う。バッテリ電圧が不十分の場合は、
LCDパネル102に電池なしを表示すると共に、全て
のカメラ動作を禁止する。ステップS105に進むと、
EEPROM106からデータが読み込まれる。ステッ
プS113では、パワースイッチをチェックする。パワ
ースイッチがオフなら、ステップS120に進んでLC
D表示を消し、裏蓋の開閉や強制巻戻しを行うスイッチ
“BK,RWの割り込み許可”をした後、ストップ状態
にする。上記ステップS113で“パワースイッチオ
ン”ならステップS114に進んでLCDを表示させた
後、ステップS115で、“ストロボチャージ”させ、
いつでも撮影ができる状態にする。
【0034】ステップS116の“90秒タイマセッ
ト”では、LCDの表示時間90秒をセットする。そし
て、ユーザが何等かのスイッチを操作すれば、再度90
秒タイマがセットされることになる。ステップS117
に進んで、“90秒経過”を判断し、90秒経過してい
ればステップS119へ、経過していなければステップ
S118に進んで、裏蓋の開閉スイッチBK、巻戻しス
イッチRWおよび他の操作スイッチ(以下、KEYとい
う)の割り込みの許可をした上で“ホルト”状態にす
る。上記“ストップ”モード、“ホルト”モードで割り
込みの許可されたスイッチが押されたときは、次の図1
4に示す“スタンバイ解除”のサブルーチンが実行され
る。
【0035】図14および図15は、“スタンバイ解
除”のサブルーチンのフローチャートである。この“ス
タンバイ解除”のサブルーチンに移ると、まずステップ
S121で裏蓋の開閉スイッチ“BKによる割込み”が
チェックされる。この裏蓋の開閉スイッチによって“B
Kによる割込み”があれば、ステップS122に進んで
“裏蓋閉”か否かが判断される。このステップS122
で“裏蓋閉”でなければステップS124へ進んで、
“裏蓋開”の処理が行われた後、A1(図13参照)の
フローに戻る。また、“裏蓋閉”ならステップS123
で“空送り”処理をした後、フローにA1に戻る。
【0036】ステップS125では巻戻しスイッチ“R
Wによる割込み”がチェックされる。この巻戻しスイッ
チ“RWによる割込み”があれば、ステップS127に
進んで“巻戻”動作を行う。ステップS128では“タ
イマ割込み”がチェックされる。このステップS128
で“タイマ割込み”があれば、ステップS134に進ん
で“表示タイマカウント”処理を行った後、ステップS
135で測光を行い、B1のフローに戻る。即ち、表示
中は測光を続けて行っている。また、上記ステップS1
28で“タイマ割込み”でない場合は、ステップS12
9へ進んで、“巻戻し終了か空送り失敗”かのチェック
をする。このステップS129で“巻戻し終了か空送り
失敗”ならカメラが動作しないようにA1のフローへ戻
るし、“巻戻し終了か空送り失敗”でなければ、ステッ
プS130へ進む。このステップS130では、パワー
スイッチの状態をチェックし、オフならA1のフローへ
戻るし、オンならステップS131に進んでそのままの
メインフローを続行する。ステップS131では、“K
EY割込み”の判定が行われる。即ち、後記する各モー
ドスイッチが押されて割り込みが発生すれば、C1のフ
ローを実行し、割り込みがなければステップS132に
進む。このステップS132では“LCD表示中”か否
かをチェックし、表示中でなければ、ステップS133
に進んで各操作スイッチ“BK,RW,KEYの割込み
を許可”してストップ状態となる。また、上記ステップ
S132で“LCD表示中”ならB1のフローへ戻る。
なお、上記ステップS117,S131,S133にお
ける“KEY”は、図12におけるスイッチ操作部10
3中の“1R”、“2R”、“Z−UP”、“Z−DO
WN”等のスイッチをまとめて示したものである。
【0037】次に、上述のように操作スイッチ“KE
Y”による割込みがあったときのC1のフローを図15
により説明する。先ず、ステップS141に進んでKE
Y割込みがあれば、LCD102をオンする。次に、ス
テップS141に進んで“1段目のレリーズ”スイッチ
が押されているか否かをチェックする。“1段目のレリ
ーズ”スイッチが押されておれば、ステップS144の
“レリーズ処理”のフローへ進んで“レリーズ処理”を
行った後、A1のフローへ戻る。また、“1段目のレリ
ーズ”スイッチがオフなら、ステップS146に進ん
で、“ズームアップまたはズームダウン”のチェックが
行われる。ここで“ズームアップまたはズームダウン”
の指示がなされていなければ、ステップS158に進
み、“LCD表示中”か否かをチェックし、B1もしく
はD1のフローへ戻る。また、“ズームアップまたはズ
ームダウン”の指示がなされておれば、ステップS14
7で“ズーム処理”を行ってA1のフローへ戻る。
【0038】以上が“スタンバイ解除”のサブルーチン
のフローである。上記図15に示した“スタンバイ解
除”のサブルーチンにおけるステップS144の“レリ
ーズ処理”のサブルーチンを図16に示すフローチャー
トにより、次に説明する。“1段目のレリーズ”が行わ
れると、図16においてステップS161で“測距”が
行われ、次いでステップS162で、レンズの繰出し
量,露光時間の計算をしてステップS164に進む。こ
のステップS164では測距値に基づいて、AFモータ
115(図12参照)を駆動し、これによって“レンズ
の繰出し”を行った後、ステップS166に進む。この
ステップS166では“2段目のレリーズ”がチェック
され、オフならステップS167に進んで再度“1段目
のレリーズ”がチェックされる。
【0039】また、ステップS167の“1段目のレリ
ーズ”がオフなら、ステップS178の“レンズリセッ
ト”のフローへ移る。また、上記ステップS166の
“2段目のレリーズ”が押されて、“2R”のスイッチ
がオンなら、ステップS168に進んで“バッテリチェ
ック”を行い、露出のフローが行えるか否かをチェック
する。そして、ステップS171に進んで、プランジャ
ー121(図12参照)を駆動し、“露出”を行う。こ
のステップS171における“露出”が行われた後、ス
テップS174に進んでフィルムを“1駒巻上げ”す
る。この1駒巻上げが一定時間内に終わらなければフィ
ルムエンドと判断し、巻上げモータ116(図12参
照)を逆転し、自動的にフィルムを巻き戻す。そして、
更にステップS177,S178に進んで“セルフモー
ドをリセット”し、“レンズをリセット”して初期位置
に戻し、この“レリーズ処理”のサブルーチンを終了す
る。
【0040】次に、ズーム動作のフローを図17および
図18によって説明する。先ず、図17に示すようにス
テップS501で、CPUポートやズームモータを動作
させるために、IF−ICを初期セット(INIT)す
る。次いで、ステップS502に進み、ズームアップダ
ウンフラグ(ZUDF)をチェックする。このフラグは
スイッチチェック判断の中で設定される。そして、ズー
ムアップならば“1”で、ステップS508へ進み、ズ
ームダウンならば“0”となり、ステップS503へ進
む。ステップS503では、現在のパルス値の入ってい
るRAM(ZMPLS)からワイド位置判定用の定数
(WID)を引く(減算してもZMPLSは保持されて
いる)。その結果、ステップS504でボローが出たと
き(CY=1)はズームレンズがワイド位置より繰り込
まれているので、ステップS507にいき、メインルー
プに戻る。また、ステップS504で“0”ならステッ
プS506でズームモータを逆転する(ZMOTON
R)。
【0041】上記ステップS508へ進んだ場合には、
テレ位置判定用の定数(TEL)から現在値(ZMPL
S)を引く、その結果、ステップS509でボローが出
たとき(CY=1)はズームレンズがテレ位置より繰り
出されているので、ステップS507にいき、メインル
ープに戻る。また、ステップS509で“0”ならステ
ップS510でズームモータを正転する(ZMOTO
N)。
【0042】そして、ステップS511に進み、ここで
ズームモータの電圧を設定すると共に、ズームアップス
イッチZUPSW,ズームダウンスイッチZDOWNS
Wがオフされたか否かをチェックする(ZSWCK)。
ズームスイッチがオンされているとステップS512へ
進み、オフされておればステップS515へ進む。ステ
ップS512においては、ズームパルスの現在値がワイ
ドまたはテレになったときはズーム端にきたと判断(Z
OMOK)し、ステップS515へ進み、それ以外はス
テップS513へ進む。ステップS513ではズーム用
PIのパルスエッジ(立上がり,立下がりどちらでも
可)がきたか否かを判断する。エッジがきたときはフラ
グZUDFをみて、アップのときは現在のパルス値ZM
PLSを“+1”,ダウンのときは“−1”にする(Z
MPIRD)。そして、一定時間経ってもエッジがこな
いときには、ズーム異常と判断し、ズームモータを停止
するステップS514に進む。
【0043】ステップS515においては、一定方向に
ズームのガタつきを寄せておくために、ギヤーのバック
ラッシュ取りを行う(BKRUSH)。もし、ズームモ
ータが逆転して駆動されていた場合は、所定のパルス数
だけ、ズームモータを正転させる。次いで、ステップS
516において、ズームモータにブレーキをかける(Z
MBRK)。そして、ステップS517に進む。ここで
はズームパルスの現在値がワイドかテレかをチェックす
る(ZOMOK)。これがイエスならばステップS52
7にとんでズームモータをオフにしてメインフローにリ
ターンする。ノーの場合には、ステップS518に進
み、ここで本発明に示すように、ズーム不停止域の下限
を示す定数(NSTPL)と現在値(ZMPLS)とを
比較する。そして、ステップS519でボローが出たと
きは、現在値(ZMPLS)は定数(NSTPL)以下
なので、ステップS527に進み、ボローが出ないとき
には、ステップS520へ進む。ステップS520にお
いてはズーム不停止域の上限を示す定数(NSTPH)
と現在値(ZMPLS)とを比較するための減算を行
う。その結果、ステップS521でボローが出なければ
現在値は定数(NSTPH)より大なのでステップS5
27に進み、ボローがあればステップS522へ進む。
【0044】ステップS522においては、再度ズーム
モータをオンする(ZMOTON)。次いで、ステップ
S523に進み、ズームPIのエッジをチェックする
(ZMPIRD)。エッジがあったときはステップS5
24に進み、一定時間内にエッジがこなければステップ
S526へ進む。ステップS524では現在値(ZMP
LS)とズーム不停止域の上限を示す定数(NSTP
H)とを比較する。そして、ステップS525でボロー
が出たときは現在値(ZMPLS)がズーム不停止域の
上限を示す定数(NSTPH)より小さいので、ステッ
プS523へ戻る。ボローがでなければステップS51
6へ進む。ステップS516へ進んだ後は、現在値(Z
MPLS)がズーム不停止域の上限を示す定数(NST
PH)以上なので、ステップS527へ抜ける。
【0045】上記ステップS526では、ズーム処理異
常のときダメージ処理(DAMAG)へ行く。ダメージ
処理ではズームモータの処理を行う。また、ステップS
527ではズームモータをオフにする(ZMOTOF
F)。そして、ステップS528でメインフローにリタ
ーンする。以上がズーム動作である。
【0046】次に、前記図2に示したズームエンコーダ
250の動作について説明する。図10には、駆動筒2
0に設けられたズームエンコーダ250の状態が示され
ている。ズームエンコーダ250は沈胴部エンコーダ2
50A,撮影範囲エンコーダ250B,Tエンコーダ2
50Cの3つの部分から構成されている。このうち、沈
胴部エンコーダ250A,Tエンコーダ250Cは反射
率の高い、例えば銀色もしくは白色となっており、撮影
範囲エンコーダ250Bは反射率の低い、例えば黒色で
形成されている。
【0047】図11は、上記ズームエンコーダ250と
カメラ本体に設けられた、図示しないフォトリフレクタ
(PR)の関係を示したものである。駆動筒20はズー
ム動作で、前記図2に示したように、時計方向Bまたは
反時計方向Aに回転する。従って、ズームエンコーダ2
50もカメラ本体に固定された上記フォトリフレクタ
(PR)に対して相対的に時計方向Bまたは反時計方向
Aに回転することになる。即ち、図11に示す位置αに
フォトリフレクタ(PR)が対面しているときは沈胴状
態であり、位置βにフォトリフレクタ(PR)が対面し
ているときはワイド状態、位置γにフォトリフレクタ
(PR)が対面しているときはテレ状態としてズーム状
態が検出されるようになっている。
【0048】また、ズーム駆動ユニットの中には、フォ
トインタラプタ(PI)が設けてあり、CPU101は
上記フォトリフレクタ(PR)の出力が撮影範囲エンコ
ーダ250Bの間に発生するPIパルスをワイド位置か
らカウントし、ズーム情報としており、ワイド位置,テ
レ位置ではPIパルスのカウントがリセット,セットさ
れるようになっている。
【0049】即ち、図12に示したスイッチ操作部10
3のズームアップスイッチやズームダウンスイッチが押
されると、CPU101によりズーム駆動ユニット(図
示されず)が起動され、鏡枠ユニット(図示されず)を
駆動する。このときPI118bが所定のパルスを出力
し、CPU101に入力される。また、鏡枠ユニットが
駆動されることでカメラ本体に固定されたPR118a
の出力が変化し、この出力も常に、CPU101に入力
される。CPU101は上記PIとPRの出力により、
現在の焦点距離を常に検出し、現在の焦点距離がCPU
101内部の固定ROM(調整値を記憶しているEEP
ROM106でもよい)に記憶されている特定の焦点距
離に合致するか否かを比較する。
【0050】そして、ズームスイッチを押すことにより
ズーミングを行い、ズームスイッチを押すのを止めたと
きの焦点距離がROM106に記憶されている焦点距
離、即ち、前記図8に示されている逃げ部10Bに対応
している焦点距離に合致する場合には、ズーム駆動ユニ
ットを更に駆動し、上記ROM106の記憶値に合致し
ない状態までズーミングを行って停止する。
【0051】このように本発明を適用したズームレンズ
の駆動制御の詳細を、更に図9によって説明すると、図
9に示すグラフは、その横軸に駆動筒20の回転角θ
を、縦軸に焦点距離fをそれぞれとった特性線図であっ
て、特性線L中、上記逃げ部10Bに対応する特性部L
oは中程に形成されていて、この特性部Loはズームレ
ンズの停止不可領域となっている。従って、この位置に
来たときには上述のように、この位置より若干ずれた位
置にレンズを移動させて停止するようにしている。この
ような制御を行うとカム溝の不連続部分で撮影が行われ
ることはなく、撮影時には常に安定した光学性能(焦点
状態,レンズ間隔)が保てる。
【0052】また、上記実施例においてはカム溝10A
のパーティングラインはカム溝10Aの略中央に設けら
れており、ズーミング時には、この位置にのみ停止しな
いようにしたが、これは例えば、よりテレ側またはワイ
ド側に寄せられていても良く、更に2つ以上のパーティ
ングラインを有している場合は、2ケ所以上の特定の焦
点距離にてズーミング動作を停止しないようにすれば良
い。
【0053】次に、本発明の第2実施例を図19から図
22により説明する。図19には、この発明を適用した
鏡枠部の要部の拡大断面図が示されている。図示しない
カメラ本体に固定された固定筒301の外周には回転可
能なカム筒300が嵌装されている。また、固定筒30
1の内周部にはレンズ群L4 を保持したレンズ保持枠3
02が嵌装されている。このレンズ保持枠302の外周
部には、駆動ピンからなるカムフォロアー303が植設
されている。このカムフォロアー303は、固定筒30
1に設けられた光軸方向0のガイド用の直進長溝孔30
4と、カム筒300に設けられたカム溝孔305に共に
挿通するように構成されている。従って、カム筒300
が光軸まわりに回転すると、カム溝孔305と直進長溝
孔304の作用でレンズ保持枠302は光軸方向に直進
移動することになる。
【0054】ここで、カム筒300に設けたカム溝孔3
05の形状を、図20により説明する。図20に示すカ
ム溝孔305の形状は、光軸0に対して概ね斜めに配設
され、その両端部が互いに更に反対の向きに傾斜する溝
孔で形成されており、その途中に不連続部305Bが設
けられている。この実施例では、この不連続部305B
の左側は撮影レンズの収納側305Aであり、不連続部
305Bの右側は無限遠側305Cである。また、カム
溝孔305の右端部は最至近部305Dとなっている。
即ち、この実施例では、レンズの収納状態から無限遠状
態に至る途中にカムの不連続部305Bあることにな
る。
【0055】このように構成されたレンズ鏡筒の作動に
ついて述べると、まず、図示しないレンズ駆動ユニット
がカム筒300を回動する。すると、カム筒300に設
けたカム溝孔305と、固定筒301に設けた直進長溝
孔304の作用でレンズ保持枠302が光軸方向0に移
動することになる。この動作により、被写体からレンズ
群L4 に入射した光線POがフィルム面Fに結像するこ
とになる。即ち、図示しない測距素子からの情報によ
り、このレンズ枠302の移動量が決定されることにな
る。
【0056】図20に示すカム溝孔305の形状であれ
ば、通常撮影に使用している範囲ではカムの不連続部3
05Bは用いないので、測距素子からの情報がどのよう
なものであっても問題はない。即ち、レンズ収納状態の
時には通常撮影範囲から不連続部305Bを乗り越えて
収納部に至るだけであり、不連続部305Bに停止する
必要はない。また、収納状態から撮影状態にするときに
は、収納位置から不連続部305Bを乗り越えて通常撮
影範囲に移動させればよいので不連続部305Bに停止
させる必要はない。従って、この場合には不連続部30
5Bに停止しないようにレンズ群L4 の移動を制御して
も問題はない。
【0057】また、図22にカム溝孔の形状が異なる別
例を示す。この場合にはカム溝孔306の左端が無限遠
側306Cであり、中間部右に不連続部306Bを有し
ており、その左側が通常撮影範囲306Aの至近側30
6Dになっている。またこの不連続部306Bの右側か
らはマクロ撮影範囲306Eとなっている。
【0058】この例の場合には通常撮影範囲306Aと
マクロ撮影範囲306Eの間にカムの不連続部306B
がある。そして、通常撮影範囲306Aとマクロ撮影範
囲306Eが図示しない切替ボタンの操作により、適宜
切り替わるようになっており、この中間に不連続部30
6Bがあっても実用上問題はないが、必ずしも、そのよ
うな構成になるものではない。即ち、通常撮影範囲30
6Aとマクロ撮影範囲306Eの区別が単に被写体距離
の遠近のみの区別である場合がある。このような場合に
は、カム溝上の不連続部306Bに相当する被写体距離
に被写体が存在することがある。この場合には、不連続
部306Bにレンズ群L4 を停止させると撮影レンズ系
が不安定な状態になってしまうので写真の写りが非常に
わるいものになってしまう。
【0059】そのため、被写体が不連続部306Bの相
当位置に存在するときには、前記第1実施例と同様に不
連続部306Bを外れた位置までレンズ枠302を移動
することになる。この時には単純に移動させただけでは
被写体距離に対応した位置にレンズ群がないことになる
ので、やはり写真の写りは悪いものになってしまう。そ
のため、この場合には、レンズ群内に設けられた絞り3
07(図19参照)を以下のように設定するようにす
る。
【0060】即ち、図19に示すようにカムの不連続部
306Bを外した位置までレンズを移動させた結果、被
写体から入射した光線Po がフィルム面FからΔfc1
ズレた位置に結像してしまう。この時の錯乱円の大きさ
をδ1とすると、これが一般にピントとが合ったと判断
される大きさのδ(=30μから50μ位)より大きい
場合にはピンボケとなる。ところで、このδ1の大きさ
は撮影レンズの絞りの口径により変化する。つまり、口
径が大きいと(絞り値が小さいと)、δ1も大きく、口
径が小さいと(絞り値が大きいと)δ1も小さくなる。
従って、絞りの口径を制御することでδ1をδ以下にす
ることが可能である。よって、カム溝の不連続部306
Bを避けてレンズを停止しても、その停止した位置と被
写体位置のズレ分を絞り口径の設定で合焦範囲にするこ
とが可能となる。
【0061】図21には、この関係を説明する図を示し
ている。図中の斜線部がピントの合って見える範囲であ
る。Δfc1がピントの合って見えるFNoであるF1
まで絞れば良いことが解る。
【0062】なお、この例は通常撮影範囲306Aとマ
クロ撮影範囲306Eの間に不連続部306Bがあると
いう前提であったが、上述したように、この例に限定さ
れるものではなく、通常の撮影範囲306Aの途中に不
連続部306Bがあっても、この部分にレンズが停止し
ないように制御し、かつその分だけ、レンズの口径を小
さくするように絞りを制御しても充分ピントの合う写真
が撮れるのは言うまでもない。
【0063】上記実施例の中で記述したように、被写体
が不連続部に相当するとき、レンズを移動すると被写体
距離に対応した位置にレンズ群が無いため、写りが悪く
なる。この場合は絞りの口径を小さくする必要がある。
このときには同じく演算フローS162の中のAE演算
において絞り情報を補正すればよく、図27のフローに
示す演算を行う。即ち、ステップS501においてOB
PLSが不連続部にあるか否かをチェックする。不連続
部にあるときは、ステップS502へ移行し、ここで新
たに絞りAvに絞り込み補正量ΔAvを加算する。次い
で、ステップS503において、アペックス演算を行
い、必要なシャッタ秒時を算出する。以上のようにして
決定した秒時で、ステップS171(図16参照)の露
出を行えばよい。
【0064】次に、本発明の第3実施例を図28,図2
9により説明する。図28,図29は本発明を採用した
カメラの平面図と正面図を示している。本実施例が第1
実施例と異なるのは、レンズの停止制御である。
【0065】図28に示すように、モードセレクトダイ
アル403によりオートズームモードを選択すると、測
距情報により被写体が一定の大きさになるようにズーミ
ングする。これは、距離情報により、被写体が遠距離に
あると判断されたときにはズームレンズ401をテレ側
に駆動し、被写体が近距離であると判断されたときには
ズームレンズ401をワイド側に駆動する。これにより
撮影者は被写体にカメラを向けてレリーズボタン402
を押すだけで自動的に一定の大きさで被写体(主として
人物)を撮影することができる。
【0066】このようなカメラ400において、カム溝
上に第1実施例に示したものと同じ不連続部を有した場
合には、以下のような制御方法により撮影をする。まず
測距情報により、あらかじめカメラ本体に設けられた記
憶素子に被写体距離と焦点距離の関係のデータにより所
定の焦点距離になるよにズーミングすることになる。
【0067】このとき、所定の焦点距離がカム上の不連
続部である場合には、不連続部を外した、その近傍の焦
点距離にレンズ401をズームすることになる。即ち、
この第3実施例においてはズームレンズ401を駆動停
止した後、その焦点距離がカム上の不連続部であったと
きに、さらにズーム駆動するのではなく、ズーム駆動す
る前に、停止しようとしている焦点距離が、不連続部で
あると判断される場合にはその近傍の不連続部を外れた
位置までズームすることになる。このようにすることで
ズーム動作の不連続性をなくすことができる。
【0068】また、このようなオートズームモードでは
なく、通常のマニュアルズームのときにも以下のような
制御方法も可能である。即ち、図29に示すように、撮
影者がズームボタン404を操作してズームレンズ40
1を駆動するときに、現在の焦点距離が不連続部分かど
うかを判断する判断手段を有しておれば、例えば撮影者
が手動でズーム駆動し、不連続部でズームボタン404
の操作をやめたいときには、それまでズーム駆動されて
いた方向にズームレンズ401をさらに駆動し不連続部
からの外れたときにズーム駆動を停止する。このように
制御することにより、オートズームのときと同様にズー
ム動作の不連続性をなくすことができる。
【0069】上記第3実施例に示すオートズームの制御
の場合も、演算S162の中で目標停止位置のパルス数
を算出してやればよい。即ち、図30のフローに示すよ
うに、前記図12における測距用のAF−IC105の
出力をdとすると、ステップS601において、 OBPLS=(k・d−b)×C で演算できる。kはオートズーム係数で焦点距離に対応
した値で、例えば広角側ならば1/35,望遠側ならば
1/85である。dは被写体距離,bは補正値,
Cは比例係数である。
【0070】ステップS602〜S608は、前記図2
5で説明しているので省略する。
【0071】図31は、本発明の第4実施例を説明する
ためのカム溝孔500を示したものである。本実施例
は、前記第1から第3実施例と異なり、一つのカム溝孔
がズームとフォーカスを兼用するものである。
【0072】その概略を以下に説明すると、このカム溝
孔500の左側の部分は焦点距離の広角範囲500Bを
示しており、広角範囲500Bのうち左端側が広角時の
無限遠側500Baであり、右端が広角時の至近側50
0Bbである。また、このカム溝孔500の中央部は標
準範囲500Aを示しており、その左端は標準の無限遠
側500Aaを示しており、右端は標準の至近側500
Abを示している。また、このカム溝孔500の右側の
部分は望遠範囲500Cを示しており、望遠範囲500
Cのうち、左端側は望遠の無限遠側500Caを示して
おり、右端側は望遠の至近側500Cbを示している。
図からも解るように、各焦点距離範囲はそれぞれオーバ
ーラップしている。また、実際には広角、標準、望遠の
3状態しかないのではなく、連続して焦点距離が変化す
るように構成されている。
【0073】このようなカム溝孔500上に図示のよう
に不連続部500Dが存在している。この部分の焦点距
離と被写体距離のテーブルをカメラ内に有し、レンズ駆
動時に、この範囲にレンズが停止しないようにする。こ
のようにすることで本実施例に示すような、1本のカム
溝孔がズーミングとフォーカシングに共用できるものに
於ても適用できることを示している。
【0074】なお、上記各実施例で示したレンズ駆動の
停止時には、例えば、ズーム駆動のときであれば、テレ
側からワイド側に移動している最中に不連続部で停止し
ようとしたときにはテレ側に戻して停止し、ワイド側か
らテレ側へ移動している最中に不連続部で停止しようと
したときには、さらにテレ側へ駆動して停止するように
すれば、ズーミング時のカム筒のバックラッシュが極力
なくなるようにすることができる。これはズーミングだ
けではなく合焦動作でも当てはなるのは言うまでもな
い。また、レンズ繰り出しとレンズリセットのフローを
図23によって説明する。この場合にも、レンズ繰り出
しは前記図16に示すように、レリーズ処理の中で行わ
れる。そして、ステップS201において、前記図12
に示すように、AFモータ115の動作にともなって、
フォトインタラプタ118cよりパルスが出力される。
そのパルスをカウントするためのレジスタをクリアす
る。次いで、ステップS202において、AFモータを
正転させ、レンズを繰り出す。次いで、ステップS20
3でレンズがほぼ無限遠に近い位置に配置され、初期位
置にあるときオンにするAFスイッチ(図示せず)が、
OFFしたか否かをチェックする。AFスイッチは、レ
ンズ収納側にあっても不連続域のどこにあってもよいの
は勿論である。このときは、目標パルスOBPLSを適
当にセットしておく。AFSWがOFFしたならば、次
にステップS204において、PI118cから出るパ
ルスの立上りを検出する。
【0075】次いで、立上りが検出されたならば、ステ
ップS205で、パルスカウンタLNSPLSを+1す
る。そして、ステップS206において、LNPLSが
OBPLSと等しくなったか否かをチェックする。等し
くないときはS204へもどる。LNPLSがOBPL
Sと等しくなった所で、ステップS207でAFモータ
を停止し、メインルーチンへリターンする。
【0076】次に、レンズリセットのフローを図24に
よって説明する。前記図16において、ステップS16
4でレンズを繰り出した後、ステップS178でレンズ
をリセットする。そして、ステップS301で、AFモ
ータを逆転する。次いで、ステップS302において初
期位置検出用のAFSWがOFFしたか否かをチェック
する。AFSWがOFFしたらステップS303で、モ
ータを停止し、メインルーチンへもどる。
【0077】以上述べたような制御で、レンズの繰り出
しは行われるが、前記図16におけるステップS162
の演算において、OBPLSに不連続部が入らないよう
に設定しておけばよい。
【0078】以下、この演算の例を示す。図26は、被
写体距離と、繰り出しパルスの関係を示したものであ
る。ここで、距離∞、l,l,lに対応した繰り
出しパルスD,D,D,Dは、図12のEEP
ROM106に記憶されている。図25に示すように、
ステップS401において測距した距離をlとすると、
繰り出し目標パルスは1/lに対応したデータD1と
1/lに対応したデータD2で補間演算して求められ
る。すなわち、 次に、ステップS402においてズームの値が、広角域
にあるか否かをチェックする。ある場合は、ステップS
403へ行く。そして、ステップS403において、O
BPLSが不連続部であるか否かをチェックする。不連
続部のときは、ステップS404へ行く。不連続部でな
いときはメインフローにリターンする。ステップS40
4においては不連続部の範囲をDFからDFとする
(DF>DF)。ステップS404ではOBPLS
をDFとDFのどちらかに決める。すなわち、OB
PLS−DF>DF−OBPLSならば、ステップ
S406でOBPLSをDFに、そうでなければOB
PLSをステップS405でDFに決める。
【0079】また、ステップS407は、ステップS4
02で広角域でなければこのステップS407に移行
し、ここで標準域か否かをチェックする。標準域であれ
ば、ステップS409へいく。標準域でもないときは望
遠域なので、ステップS408で望遠係数K2をOBP
LSに乗算し、メインフローにもどる。また、標準域の
ときは、ステップS409において係数K1を乗算す
る。
【0080】以上のような演算をすることで、レンズの
繰り出し目標位置が、不連続部に入ることは防止され
る。
【0081】また、上記各実施例はレンズ鏡筒のレンズ
駆動についてのみ説明したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、カム上に不連続部分を有する物であれ
ば適用できるのは言うまでもない。例えば、絞り駆動用
の円盤状のカムにパーティングラインがあっても同様の
制御ができるのは明らかである。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、断面
形状が長方形のカム溝をモールド成形により製作するこ
とができるし、また、ガタつきを除去するための付勢部
材等が不要となる等の顕著な効果が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形時に用いる型の分割線に対応する
    部分に生じる不連続な領域を有するカム溝と、 このカム溝に係合するカムフォロワーを有するレンズ筒
    と、 上記不連続な領域が、上記カム溝のどの部分に存在する
    かを記憶する記憶手段と、 上記カム溝のどの部分に上記カムフォロワーが位置する
    かを検出する位置検出手段と、 上記カム溝とレンズ筒とを相対的に駆動することによ
    り、上記レンズ筒を光軸方向に進退させる電動駆動手段
    と、 上記記憶手段の記憶情報と位置検出手段の検出情報とを
    比較し、上記カムフォロワーが不連続な領域にある場合
    には、これより外れた位置までレンズ筒を駆動する制御
    手段と、 を具備することを特徴としたレンズ鏡筒。
JP4295140A 1992-01-07 1992-11-04 レンズ鏡筒 Withdrawn JPH05307137A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/222,332 US5583595A (en) 1992-01-07 1994-04-04 Lens barrel
US08/677,500 US5758205A (en) 1992-01-07 1996-07-10 Lens barrel

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-1030 1992-01-07
JP103092 1992-01-07

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05307137A true JPH05307137A (ja) 1993-11-19

Family

ID=11490173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4295140A Withdrawn JPH05307137A (ja) 1992-01-07 1992-11-04 レンズ鏡筒

Country Status (2)

Country Link
US (2) US5583595A (ja)
JP (1) JPH05307137A (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05307137A (ja) * 1992-01-07 1993-11-19 Olympus Optical Co Ltd レンズ鏡筒
US5623704A (en) * 1994-04-22 1997-04-22 Nikon Corporation Camera with vibration correction function
US5712734A (en) * 1994-11-04 1998-01-27 Nikon Corporation Zoom lens barrel for moving lenses in the optical axis direction without increasing the length of the zoom lens barrel
JP3354406B2 (ja) * 1996-09-02 2002-12-09 富士写真光機株式会社 撮影レンズの駆動機構
JP4144943B2 (ja) * 1998-08-24 2008-09-03 オリンパス株式会社 絞り装置
JP2000250092A (ja) * 1999-02-26 2000-09-14 Olympus Optical Co Ltd 絞り装置
JP2000249890A (ja) * 1999-03-02 2000-09-14 Olympus Optical Co Ltd 絞り装置
US20030073961A1 (en) * 2001-09-28 2003-04-17 Happ Dorrie M. Medical device containing light-protected therapeutic agent and a method for fabricating thereof
US7396539B1 (en) * 2002-06-21 2008-07-08 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Stent coatings with engineered drug release rate
US7217426B1 (en) 2002-06-21 2007-05-15 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Coatings containing polycationic peptides for cardiovascular therapy
US20040063805A1 (en) * 2002-09-19 2004-04-01 Pacetti Stephen D. Coatings for implantable medical devices and methods for fabrication thereof
WO2004082962A2 (en) * 2003-03-18 2004-09-30 Sanford, L.P. Writing instrument with a removable sheet material dispenser
US8791171B2 (en) * 2003-05-01 2014-07-29 Abbott Cardiovascular Systems Inc. Biodegradable coatings for implantable medical devices
US7563454B1 (en) * 2003-05-01 2009-07-21 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Coatings for implantable medical devices
US7645504B1 (en) 2003-06-26 2010-01-12 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Coatings for implantable medical devices comprising hydrophobic and hydrophilic polymers
US7244443B2 (en) 2004-08-31 2007-07-17 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Polymers of fluorinated monomers and hydrophilic monomers
US9028859B2 (en) 2006-07-07 2015-05-12 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Phase-separated block copolymer coatings for implantable medical devices
WO2021146403A1 (en) * 2020-01-15 2021-07-22 Sheltered Wings, Inc. Zoom cell

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55166610A (en) * 1979-06-13 1980-12-25 Canon Inc Cam mechanism of zoom lens
US4386829A (en) * 1979-07-13 1983-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Mechanical mounting system for a zoom lens assembly
JPS6124969Y2 (ja) * 1980-11-13 1986-07-28
US4537487A (en) * 1983-09-01 1985-08-27 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Automatic focus control system with backlash correcting arrangement
US4707083A (en) * 1984-09-29 1987-11-17 Canon Kabushiki Kaisha Lens moving device
JPS63101913U (ja) * 1986-12-23 1988-07-02
US5037187A (en) * 1988-08-12 1991-08-06 Kyocera Corporation Zoom lens mount assembly
JP2794595B2 (ja) * 1989-06-28 1998-09-10 株式会社ニコン 電動合焦装置
US5216549A (en) * 1990-08-23 1993-06-01 Canon Kabushiki Kaisha Lens barrel
JPH05307137A (ja) * 1992-01-07 1993-11-19 Olympus Optical Co Ltd レンズ鏡筒

Also Published As

Publication number Publication date
US5583595A (en) 1996-12-10
US5758205A (en) 1998-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05307137A (ja) レンズ鏡筒
US7477454B2 (en) Digital camera and mobile information terminal apparatus
US7218460B2 (en) Lens barrel, camera and portable information terminal
US7832945B2 (en) Lens barrel, camera and portable information terminal apparatus
US6501909B1 (en) Camera having a vari-focal lens apparatus
US7872814B2 (en) Optical device, control method therefor, and program for implementing the control method
JPH05215951A (ja) エンコーダ装置
JP3950549B2 (ja) カメラ
US5016032A (en) Lens shutter camera including zoom lens
US6614997B2 (en) Camera having an optical zoom system
US5255035A (en) Focusing control apparatus for a camera
JP2894659B2 (ja) ズームエンコーダ
JP3387901B2 (ja) 電子カメラ
US6493512B2 (en) Step zoom lens camera
JP2002357762A (ja) ズームレンズ付きカメラ
JPS62265632A (ja) レンズシヤツタ式ズ−ムレンズカメラに於るズ−ムレンズ系駆動装置
US6497520B2 (en) Compact camera
JP2727592B2 (ja) カメラ
JP2528120Y2 (ja) ズ−ムレンズ系駆動装置
JP4754697B2 (ja) ズーム式カメラ
JP2630967B2 (ja) 自動焦点装置
JP3312790B2 (ja) ズームカメラ
JP3193615B2 (ja) シャッタの遮光装置
JPH09281577A (ja) カメラ
JPH0763973A (ja) 自動焦点式カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104