JP2007106845A - オレフィン系重合用触媒、オレフィン系重合体及びそれらの製造方法 - Google Patents

オレフィン系重合用触媒、オレフィン系重合体及びそれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】発明の課題は、高いオレフィン重合活性を示すことができる、後周期遷移金属錯体系のオレフィン系重合用触媒を提供することにある。またその製造方法を提供することにある。さらには、該触媒を使用して得られるオレフィン系重合体、およびその製造方法を提供することにある。
【解決手段】モノハロゲンを含有する特定の一般式で示される構造を有する後周期遷移金属錯体系のオレフィン系重合用触媒を用いることにより達成される。また、その重合用触媒は系中で調製することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なオレフィン系重合用触媒、それを用いて得られるオレフィン系重合体、それらの製造方法に関する。
オレフィン系重合用触媒の高活性化は、現在においても重要な課題である。最近では、極性モノマーとの共重合や水系での重合が可能となることから、後周期遷移金属錯体系のオレフィン系重合用触媒が着目されている。
特に、下記一般式(4)または一般式(5)であることを特徴とする塩素含有ニッケル系触媒(Shell Higher Olefin Process系触媒:SHOP系触媒)は水系でも高いエチレン重合活性を示すことが報告されている(特許文献1、非特許文献1)。
(式中、Phはフェニル基を示す。m=1〜3)
しかし、実用的には、配位子の生成が低効率であり、その結果活性は十分とはいえず、新規な触媒の開発が望まれている。
DE2923206A1 Macromolecules,2003年,36巻,6711頁
本発明の課題は、高効率で配位子を生成することができ、高活性で重合体を得ることができるオレフィン系重合用触媒を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討した結果、本発明を完成するにいたった。
即ち本発明は、下記一般式(1)または一般式(2)であることを特徴とするオレフィン系重合用触媒に関する。
(式中、Mはニッケル、パラジウムまたは白金である。Xはリン、砒素またはアンチモンである。R1,R2,R3は各々独立して、水素または炭素数1〜20の炭化水素基である。Zはフッ素、塩素、または臭素である。)
好ましい実施態様としては、Mがニッケルであることを特徴とする、オレフィン系重合用触媒に関する。
好ましい実施態様としては、Xがリンであることを特徴とする、オレフィン系重合用触媒に関する。
好ましい実施態様としては、R1,R2,およびR3がフェニル基であることを特徴とする、オレフィン系重合用触媒に関する。
好ましい実施態様としては、下記一般式(3)であることを特徴とするオレフィン系重合用触媒に関する。
(式中、Phはフェニル基を示す)
また本発明は、上記オレフィン系重合用触媒を用いて得られるオレフィン系重合体に関する。
また本発明は、上記オレフィン系重合用触媒の製造方法に関する。
また本発明は、上記オレフィン系重合体の製造方法に関する。
本発明のオレフィン系重合用触媒は、高効率で配位子を生成することができ、その結果、高いオレフィン系重合活性を示しオレフィン系重合体を製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(オレフィン系重合用触媒)
本発明は、下記一般式(1)または一般式(2)であることを特徴とするオレフィン系重合用触媒に関する。
(式中、Mはニッケル、パラジウムまたは白金である。Xはリン、砒素またはアンチモンである。R1,R2,R3は各々独立して、水素または炭素数1〜20の炭化水素基である。Zはフッ素、塩素、または臭素である。)
本発明に使用されるオレフィン系重合用触媒は、以下の2つ化合物によりその場で調製される配位子を用いてその場の反応で重合しても良いし、あるいは、単離された配位子を重合反応に使用しても良い。
(反応式中、Mはゼロ価のニッケル、パラジウムまたは白金で、MLnはゼロ価のニッケル、パラジウムまたは白金化合物である。Xはリン、砒素またはアンチモンである。R1,R2,R3は各々独立して、水素または炭素数1〜20の炭化水素基である。Zはフッ素、塩素、または臭素である。LはMに対して配位し、Mの価数をゼロ価に保持するものであれば特に制限はない。nは自然数である。)
これらの反応が進行しやすいことから、Mはゼロ価のニッケルであること、Xはリンであることが好ましい。
MLnはゼロ価のニッケル、パラジウムまたは白金化合物であるが、ゼロ価のニッケル化合物としては、例えば、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル、ビス(シクロオクタテトラエン)ニッケル、ビス(1、3、7−オクタトリエン)ニッケル、ビス(アリル)ニッケル、ビス(メタリル)ニッケル、トリエチレンニッケルが好ましく、ビス(シクロオクタジエン)ニッケルが特に好ましい。これらビス(シクロオクタジエン)ニッケルは公知の方法に従って合成することもできるし、固体を取り出すことなく溶液のまま用いてもよい(例えば、実験化学講座第4版、371頁に準じて2価のニッケル化合物とシクロオクタジエン等とトリアルキルアルミニウムとから合成できる)。
本発明の触媒は、キノン骨格にハロゲンを一つのみ有していることで、高効率で配位子を生成することができ、その結果高い活性を示すことができる。
また、R1,R2,R3は各々独立して、炭素数1〜20の炭化水素基が、特に各種置換芳香族基が好ましい。置換芳香族基として最も好ましいのはフェニル基である。
反応の促進のために、ホスフィン、ホスフィン酸化物、ケトン、エステル、エーテル、アルコール、ニトリル、アミン、ピリジン、オレフィン等を共存させるのが好ましい。特にオレフィンを共存させるのが好ましい。
反応温度は0〜100℃、室温〜70℃が好ましい。反応時間に特に制限はないが、20分〜24時間が好ましい。
反応は不活性雰囲気下で行うのが好ましく、アルゴン、窒素等が挙げられる。場合により微量の酸素、水分が存在していてもよい。
反応は、通常溶媒を使用して実施するのが好ましく、溶媒としては脂肪族または芳香族溶媒が好ましく、これらはハロゲン化されていてもよい。
例としては、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、エチルシクロヘキサン、ブチルクロリド、塩化メチレン、クロロホルムが挙げられる。
また、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、エタノール、メタノール、エチレングリコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、水等の極性溶媒であってもよい。これらは混合していてもよい。
一般に溶媒は、M換算で、1〜20000μmol/L、さらには10〜10000μmol/Lの濃度の範囲で使用するのが好ましい。
反応において、配位子を調製するための2つの化合物のモル比は、1.5/1〜1/1.5が好ましく、1.1/1〜1/1.1がより好ましい。
反応において、MLn/配位子のモル比は、反応収率を高めるため少なくともMLnを等量以上使用するのがよく、10/1〜1/1が好ましく、4/1〜2/1がより好ましい。
本発明のオレフィン系重合触媒は複核であってもよい。
本発明のオレフィン系重合用触媒の具体例としては、下記一般式で示される化合物を好適に例示することができる。
(式中、Phはフェニル基を示す)。
(オレフィン系モノマー)
本発明に用いられる、オレフィン系モノマーは、特に制限はないが、炭素数2〜20のオレフィンであることが好ましく、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン等が挙げられる。
この中でも炭素数10以下のα−オレフィンが重合活性の高さから好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。これらのオレフィン系モノマーは、単独で使用してもよく、また2種以上使用してもよい。
また、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,9−デカジエン、1,13−テトラデカジエン、ノルボルナジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジメタノオクタヒドロナフタリン、ジシクロペンタジエン等のジエンを少量併用してもよい。
さらに、CH2=CH(CH2nGの式の化合物を少量併用してもよい。ここで、nは2〜20、Gは水酸基、水酸基含有炭化水素基、エーテル基、フッ素化炭化水素基、エステル基、カルボン酸基、アルコキシシリル基、シラノール基である。
オレフィン系モノマーの使用量としては、制限はないが、オレフィン系モノマー/触媒(中心金属または配位子のうち少ない方の量になる)がモル比で10〜109であることが好ましく、さらには100〜107が好ましく、とくには1000〜105が好ましい。当該モル比が小さすぎると、分子量の小さい重合体しか得られなくなり、大きすぎると、モノマーに対するポリマーの収率が低くなる傾向が生ずる。
(オレフィン系重合体)
オレフィン系重合に際し、溶媒を用いてもよい。溶媒としては特に制限はないが、脂肪族または芳香族溶媒が好ましく、これらはハロゲン化されていてもよい。例としては、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、イソドデカン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン、エチルシクロヘキサン、ブチルクロリド、塩化メチレン、クロロホルムが挙げられる。また、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、エタノール、メタノール、エチレングリコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、水等の極性溶媒であってもよい。
これらの溶媒は単独で用いても良いし、複数を組み合わせて用いても良い。従って、気相重合、バルク重合だけでなく、溶液重合、懸濁重合、分散重合、乳化重合、乳化分散重合等を採用してもよい。
重合温度は、−30〜200℃、好ましくは0〜100℃、特に好ましくは室温〜70℃で行われる。重合時間は特に制限はないが、通常10分〜100時間、反応圧力は特に制限はないが、常圧〜10MPaである。
重合は不活性雰囲気下で行うのが好ましく、アルゴン、窒素等が挙げられる。場合により酸素、水分が存在していてもよい。
また、重合はバッチ(不連続)、半連続、連続、いずれの方法で行ってもよい。
本発明における重合とは、単独重合、ランダム共重合だけでなく、ブロック共重合、グラフト共重合等の共重合も含む。従って重合体も単独重合体、共重合体(ランダム、ブロック、グラフト等)を含む。それらの重合体は混合していてもよい。
以下に、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではない。
(実施例1)
(オレフィン系重合用触媒配位子の合成)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)3.1mg(12μmol)、2−クロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)1.7mg(12μmol)に脱水重トルエン(和光純薬製)1mlを加え12時間攪拌した後、脱水重メタノール(和光純薬製)0.2mlを加え、室温で20分攪拌した。窒素雰囲気下、この溶液0.6mlをNMRチューブに入れ、Gemini300(varian製)を使用し、31P−NMRを測定した。28ppm:トリフェニルホスフィンオキサイド(6%),17ppm:配位子(64%),−8ppm:トリフェニルホスフィン(30%)なお、()値は積分比による収率を示す。
(比較例1)
(オレフィン系重合用触媒配位子の合成)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)3.1mg(12μmol)、2,6−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)2.1mg(12μmol)に脱水重トルエン(和光純薬製)1mlを加え12時間攪拌した後、脱水重メタノール(和光純薬製)0.2mlを加え、室温で20分攪拌した。窒素雰囲気下、この溶液0.6mlをNMRチューブに入れ、Gemini300(varian製)を使用し、31P−NMRを測定した。28ppm:トリフェニルホスフィンオキサイド(95%),20ppm:配位子(5%)。
(比較例2)
(オレフィン系重合用触媒配位子の合成)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)3.1mg(12μmol)、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)2.9mg(12μmol)に脱水重トルエン(和光純薬製)1ml、脱水重メタノール(和光純薬製)0.2mlを加え、室温で20分攪拌した。窒素雰囲気下、この溶液0.6mlをNMRチューブに入れ、Gemini300(varian製)を使用し、31P−NMRを測定した。28ppm:トリフェニルホスフィンオキサイド(97%),19ppm:配位子(3%)。
(実施例2)
(オレフィン系重合用触媒の調製とエチレンの重合)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)16.1mg(62μmol)、2−クロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)9.5mg(67μmol)に脱水トルエン(和光純薬製)5mlを加え室温で12時間攪拌した後、脱水メタノール(和光純薬製)1mlを加え、室温で20分間攪拌した。この溶液を脱水トルエン5mlに溶解させたビス(シクロオクタジエン)ニッケル(関東化学製)24.3mg(88μmol)に加え、得られた溶液を100mlのステンレススチール製オートクレーブに入れた。脱酸素剤および脱水剤(ガスクリーンおよびドライカラム、それぞれ日化精工製)で精製したエチレン(住友精化製)を、3.0MPaで加え、70℃で2時間重合させた。収量は7.5gであった。TON(molEt/molCat)は4300であった。
(実施例3)
(オレフィン系重合用触媒の調製および単離とエチレンの重合)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)8.4g(32mmol)、2−クロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)4.5g(32mmol)に脱水トルエン(和光純薬製)250mlを加え12時間攪拌した後、脱水メタノール(和光純薬製)50mlを加え、室温で20分間攪拌した。この溶液を、250mlに減量されるまで減圧濃縮し、析出物を得た。上澄み液を除去し乾燥することで配位子を単離した。
単離した2−クロロ−1,4−ベンゾキノン/トリフェニルホスフィン配位子30mg(74μmol)に脱水トルエン10ml、脱水メタノール2mlを加え20分間攪拌した。この溶液を脱水トルエン10mlに溶解させたビス(シクロオクタジエン)ニッケル(関東化学製)20.8mg(76μmol)に加え、得られた溶液を100mlのステンレススチール製オートクレーブに入れた。脱酸素剤および脱水剤(ガスクリーンおよびドライカラム、それぞれ日化精工製)で精製したエチレン(住友精化製)を、3.0MPaで加え、70℃で4時間重合させた。収量は10.4gであった。TON(molEt/molCat)は5000であった。

(実施例4)
(オレフィン系重合用触媒の調製とエチレンの重合)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)20.1mg(77μmol)、2−フルオロ−1,4−ベンゾキノン(J.Org.Chem.,Vol.40,No.17,1975,2543に準じて合成)9.9mg(78μmol)に脱水トルエン(和光純薬製)5mlを加え12時間攪拌した後、脱水メタノール(和光純薬製)1mlを加え、室温で20分間攪拌した。この溶液を脱水トルエン5mlに溶解させたビス(シクロオクタジエン)ニッケル(関東化学製)23.0mg(84μmol)に加え、得られた溶液を100mlのステンレススチール製オートクレーブに入れた。脱酸素剤および脱水剤(ガスクリーンおよびドライカラム、それぞれ日化精工製)で精製したエチレン(住友精化製)を、3.0MPaで加え、70℃で2時間重合させた。収量は3.8gであった。TON(molEt/molCat)は1800であった。

(比較例3)
(オレフィン系重合用触媒のその場調製とエチレンの重合)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)16.0mg(62μmol)、2,6−ジクロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)11.0mg(61μmol)に脱水トルエン(和光純薬製)5ml、脱水メタノール(和光純薬製)1mlを加え、室温で20分攪拌した。この溶液を脱水トルエン5mlに溶解させたビス(シクロオクタジエン)ニッケル(関東化学製)19.1mg(69μmol)に加え、得られた溶液を100mlのステンレススチール製オートクレーブに入れた。脱酸素剤および脱水剤(ガスクリーンおよびドライカラム、それぞれ日化精工製)で精製したエチレン(住友精化製)を、3.0MPaで加え、70℃で2時間重合させた。収量は2.5gであった。TON(molEt/molCat)は1500であった。
(比較例4)
(オレフィン系重合用触媒のその場調製とエチレンの重合)
窒素雰囲気下、トリフェニルホスフィン(和光純薬製)15.7mg(60μmol)、2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン(Aldrich製)14.7mg(60μmol)に脱水トルエン(和光純薬製)5ml、脱水メタノール(和光純薬製)1mlを加え、室温で20分攪拌した。この溶液を脱水トルエン5mlに溶解させたビス(シクロオクタジエン)ニッケル(関東化学製)17.9mg(65μmol)に加え、得られた溶液を100mlのステンレススチール製オートクレーブに入れた。脱酸素剤および脱水剤(ガスクリーンおよびドライカラム、それぞれ日化精工製)で精製したエチレン(住友精化製)を、3.0MPaで加え、70℃で2時間重合させた。収量は0.85gであった。TON(molEt/molCat)は500であった。
31P−NMRの結果より、実施例1の2−クロロ−1,4−ベンゾキノンとトリフェニルホスフィンの配位子の方が、比較例1、2の2,6−ジクロロ−1,4−ベンゾキノンあるいは2,3,5,6−テトラクロロ−1,4−ベンゾキノンとトリフェニルホスフィン配位子よりも、高効率で生成することが分かる。
また、実施例2、3、4のモノハロゲンを構造に含有するオレフィン系重合触媒により得られたポリエチレンの方が、比較例3、4より収量が高く、高活性であることがわかる。また実施例3より、単離した配位子を用いて重合するとより高活性を示すことが分かる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)または一般式(2)であることを特徴とするオレフィン系重合用触媒。
    (式中、Mはニッケル、パラジウムまたは白金である。Xはリン、砒素またはアンチモンである。R1,R2,R3は各々独立して、水素または炭素数1〜20の炭化水素基である。Zはフッ素、塩素、または臭素である。)
  2. Mがニッケルであることを特徴とする、請求項1に記載のオレフィン系重合用触媒。
  3. Xがリンであることを特徴とする、請求項1または2に記載のオレフィン系重合用触媒。
  4. 1,R2,およびR3がフェニル基であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のオレフィン系重合用触媒。
  5. 下記一般式(3)であることを特徴とする請求項4記載のオレフィン系重合用触媒。
    (式中、Phはフェニル基を示す)
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のオレフィン系重合用触媒を用いて得られるオレフィン系重合体。
  7. 請求項1から5のいずれか1項に記載のオレフィン系重合用触媒の製造方法。
  8. 請求項6に記載のオレフィン系重合体の製造方法。
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