JP2007106738A - エチレン及びプロピレンの製造方法 - Google Patents

エチレン及びプロピレンの製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 炭化水素原料から接触転化によってエチレン及びプロピレンを製造するための、高収率、高選択性、耐コーキング劣化性、耐再生劣化性に優れた触媒の提供。
【解決手段】炭化水素原料を、反応器内で下記の(1)〜(6)の要件を満たすゼオライト含有成型体触媒と接触させて、該オレフィンの接触転化反応を行ってエチレン、プロピレンを製造する。
(1)該ゼオライトが、5〜6.5Åの細孔径を有する中間細孔径ゼオライトである。
(2)該ゼオライトが実質的にプロトンを含まない。
(3)該ゼオライトが周期律表第IB族に属する金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有する。
(4)該ゼオライト含有成型体触媒がシリカをバインダーとするものである。
(5)該ゼオライト含有成型体触媒の圧潰強度が2.5N/mm以上である。
(6)該ゼオライト含有成型体触媒のH交換型でのナトリウム含有量が500ppm以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、炭化水素原料から接触転化によってエチレン及びプロピレンを製造する方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、炭化水素原料から固定床反応器内でゼオライト含有成型体触媒と接触させて接触転化反応を行わせてエチレン、プロピレンを製造する方法に関する。
オレフィン類を含有する炭化水素原料を、ゼオライトを含有する触媒を用いて接触転化する方法については、多くの方法が知られており、オレフィン類を含有する炭化水素原料を、ゼオライトを含有する触媒を用いて接触転化し、エチレン及びプロピレンを製造する方法についても多くの報告がある。
しかしながら、オレフィン類を含有する炭化水素原料を、ゼオライトを含有する触媒を用いて接触転化し、エチレン及びプロピレンを効率よく、且つ長期間に亘り安定に製造することは、以下の理由により困難であった。
エチレン及びプロピレンは、ゼオライト触媒の存在下でのオレフィン類の芳香族炭化水素への転化反応の中間体であり、逐次反応により芳香族炭化水素へと転化される。従って、ゼオライトを含有する触媒を用いてオレフィン類を含有する炭化水素原料を接触転化し、エチレン及びプロピレンを製造しようとする場合、目的物を高収率で得るには、触媒の活性や反応条件を厳密にコントロールする必要がある。即ち、触媒の活性が高すぎたり、接触時間が長すぎたりすると生成したエチレン及びプロピレンは逐次反応により芳香族炭化水素へと転化されてしまう。逆に、触媒の活性が低すぎたり、接触時間が短すぎたりすると、エチレン及びプロピレンの収率が低下してしまう。
一方、オレフィンは反応性が高いため、ゼオライトを含有する触媒を用いてオレフィン類を含有する炭化水素原料を接触転化反応を行うと、触媒の表面で炭素質の析出(コーキング)が生じやすい。この為、転化反応を継続的に行っているうちに、コーキングにより触媒が劣化(コーキング劣化)し、触媒活性がすぐに低下してしまう。
コーキング劣化によって触媒活性が低下した触媒は、一般に、酸素含有ガスの存在下に加熱し、コークを燃焼除去せしめることにより、触媒活性を回復させることができる。しかしながら、この再生操作を繰り返すと、触媒活性が十分に回復しなくなってしまう。これは、上記の再生操作において、コークの燃焼により水蒸気が生じ、この水蒸気の存在下でゼオライトが加熱されるとき、ゼオライト結晶からゼオライトの活性点であるアルミニウムが脱離することにより、触媒の永久的劣化(再生劣化)が起こることによるものである。
上記の通り、ゼオライトを含有する触媒を用いてオレフィン類を含有する炭化水素原料の接触転化反応を行うと、特にコーキングが起こり易く、その為再生操作を頻繁に行う必要があるので、再生劣化が非常に起こり易い。
特許文献1には、プロトン型ZSM−5ゼオライトを用いて炭素数5以上のパラフィン、オレフィン及び/又はシクロパラフィン(ナフテン)を芳香族炭化水素、エチレン及びプロピレンに転化する方法が開示されている。しかしこの方法においては、芳香族炭化水素は比較的高収率で得られるが、エチレンおよびプロピレンの収率は低い。
特許文献2には、プロトン型ZSM−5ゼオライトを用いて炭素数2〜4のオレフィン、パラフィンを芳香族炭化水素、エチレン及びプロピレンに転化する方法が開示されている。しかしこの方法においても、芳香族炭化水素は比較的高収率で得られるが、エチレンおよびプロピレンの収率は低い。
特許文献3および4には、アルミノリン酸塩系モレキュラーシーブを用いて、ブテンをエチレンおよびプロピレンに転換する方法が開示されている。しかしこの方法においても、エチレンおよびプロピレンの収率が低い。
特許文献5には、特定の組成を有する炭素数4以上のパラフィンとオレフィンの混合物よりなる炭化水素原料を、プロトン型ZSM5ゼオライトに接触させることにより、エチレンおよびプロピレンを製造する方法が開示されている。しかしこの方法においては、転化率が低い為、未反応原料を大量にリサイクルする必要がある。
特許文献6には、リンを含有する特定のプロトン型ZSM5ゼオライトを用いて炭素数3〜20の炭化水素をエチレン及びプロピレンに転化する方法が開示されている。しかしこの方法では、オレフィンを原料とした場合に関しては、原料供給1分後の初期性能しか評価されていない。
以上の方法に共通する特徴として、プロトン型ゼオライトが用いられている事を挙げる事ができる。プロトン型ゼオライトの場合、一般的に酸強度が強いため、エチレンとプロピレンが逐次的に芳香族炭化水素に転化され易く、エチレン、プロピレンの収率を向上させることが困難である。その上、オレフィンを含有する炭化水素原料を用いた時、コーキング劣化や再生劣化を起こし易い。
特許文献7では、プロトンを含有する従来のゼオライト触媒とは異なるプロトンを含有しないゼオライト触媒、及びこの触媒を用いて炭化水素原料をエチレン及びプロピレンと単環芳香族炭化水素に転化する方法が開示されている。
この方法で用いられる触媒は、再生劣化を起こしにくい点では有効であるが、コーキング劣化に関する問題は解決されていない。従って、オレフィンを多く含有する炭化水素原料を用いた際には、コーキング劣化を起こし易い。
特許文献8では、シリカアルミナモル比が200〜5000のIB族金属を含有する非プロトン型中間細孔径ゼオライトを用いて、炭素数4〜12のオレフィンをエチレンおよびプロピレンに転化する方法が開示されている。しかしながら、該特許には、触媒成型方法による触媒性能への多大な影響や、触媒成型方法による触媒強度とその悪影響については何ら記載されていない。
特開昭49−41322号公報 特開昭50−49233号公報 米国特許第4,527,001号公報 米国特許第4,613,721号公報 特開平3−27327号公報 特開平6−73382号公報 国際公開第1996/013331号パンフレット 国際公開第2000/010948号パンフレット
本発明は、炭化水素原料から接触転化によってエチレン及びプロピレンを製造する方法、さらに詳しくは、炭化水素原料から、接触転化によってエチレンおよびプロピレンを製造する方法であって、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを20質量%以上含有する炭化水素原料を、固定床反応器内でゼオライト含有成型体触媒と接触させて、該少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行うことにより、エチレン、プロピレンを製造する方法に関する。
従来、提案されてきた技術では、先ず、プロトン型ゼオライトを触媒として用いる場合、該触媒は、一般的に酸強度が強いため、エチレンとプロピレンが逐次的に芳香族炭化水素に転化され易く、エチレン、プロピレンの収率を向上させることが困難である。その上、オレフィンを含有する炭化水素原料を用いた時、コーキング劣化や再生劣化を起こし易いといった問題がある。
近年、提案されている非プロトン型ゼオライトを用いる例として、特許文献8が挙げられる。しかしながら、該特許文献8には、接触転化反応を簡便な断熱型固定床反応器で実施する場合に重要なゼオライト含有成型体触媒の強度については一切、記載が無い。また、ゼオライトそのものの活性、耐劣化性については詳細に開示されてはいるものの、成型体とした場合にその性能を維持できるかについての記載はない。
本発明者らの検討によれば、ゼオライト含有成型体触媒の強度が弱い場合には、該触媒を固定床反応器へ充填する際の粉化、或いは、触媒再生時に触媒にクラックが発生し粉化に至ることが懸念される。触媒粉化が発生すると反応器圧力損失が大きくなり、運転管理が困難となったり、チャネリング(偏流)により反応成績が変動したりするといった問題がある。
一方、ゼオライト含有成型体触媒を余りに強固に成型すると、ゼオライト細孔への拡散が阻害される為、反応活性が低下したり、耐コーキング劣化性能が損なわれたりするといった問題がある。従って、本発明を工業的に実施しようとする場合、触媒の経時的な粉化を抑止し、且つ、原料ゼオライトの性能を損なう事なくゼオライト含有成型体触媒とする方法が望まれる。
このような状況下、本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意、検討を重ねた結果、ゼオライトを成型する際に、シリカをバインダーに用いる事、且つ、ゼオライト含有成型体触媒の圧潰強度が所定値以上のものである事、ゼオライト含有成型体触媒のH交換型でのナトリウム濃度を所定値以下とする事により、本来のゼオライト触媒の性能を損なう事無く、また、工業的に実施する際に簡便な断熱型固定床反応器にて本発明の方法を実施する場合でも、ゼオライト含有成型体触媒の微粉化による不具合を回避できるので、結果として、簡便なる手法でエチレン及びプロピレンを長期に亘り、安定に且つ効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下に記載するとおりのエチレン及びプロピレンの製造方法である。
[1]少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを20質量%以上含有する炭化水素原料を、固定床型反応器内でゼオライト含有成型体触媒と接触させて、該少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行うことにより、エチレン及びプロピレンを製造する方法であって、該ゼオライト含有成型体触媒が、下記の要件(1)〜(6)を満たすことを特徴とするエチレン及びプロピレンの製造方法。
(1)該ゼオライトが、5〜6.5Åの細孔径を有する中間細孔径ゼオライトである。
(2)該ゼオライトが実質的にプロトンを含まない。
(3)該ゼオライトが周期律表第IB族に属する金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有する。
(4)該ゼオライト含有成型体触媒がシリカをバインダーとするものである。
(5)該ゼオライト含有成型体触媒の圧潰強度が2.5N/mm以上である。
(6)該ゼオライト含有成型体触媒のH交換型でのナトリウム含有量が500ppm以下である。
[2]前記炭化水素原料が、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを、該炭化水素原料の重量に対して50質量%以上含有することを特徴とする、上記[1]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[3]前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトが、イオン交換により銀とアルカリ金属を担持し、且つ、実質的にプロトンを含まないことを特徴とする、上記[1],[2]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[4]前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトが、ZSM−5型ゼオライトよりなる群から選ばれることを特徴とする、上記[1]〜[3]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[5]前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトのシリカアルミナモル比が800以上2,000以下であることを特徴とする、上記[1]〜[4]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[6]前記ゼオライト含有成型体触媒の成型に際して、シリカバインダー源として、5〜40nmの粒子径を有するシリカゾルを用いることを特徴とする上記[1]〜[5]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[7]前記ゼオライト含有成型体触媒が、炭化水素原料との接触に先立ち、水蒸気の存在下、500℃以上の温度で加熱処理されていることを特徴とする、上記[1]〜[6]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[8]前記固定床型反応器が、断熱型固定床型反応器であることを特徴とする、上記[1]〜[7]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
[9]前記接触転化反応の反応条件が、反応温度:500〜580℃、炭化水素原料の分圧:0.05〜0.3MPa、重量時間空間速度:2〜10hr−1であることを特徴とする、上記[1]〜[8]に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
本発明のゼオライト含有成型体触媒は、オレフィン系炭化水素原料からエチレン及びプロピレンを効率よく安定に製造することができる。本発明の方法において用いられるゼオライト含有成型体触媒は、本発明のゼオライト触媒が有する劣化に対する極めて高い耐性、高活性、高選択性といった触媒性能を損なう事がない。また、固定床反応器に充填された際に、触媒の粉化を起こさないので偏流等の不具合が無く、運転管理が容易である。これらの特徴は本発明を工業的に実施する上で、極めて有利である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法においては、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを20質量%以上含有する炭化水素原料を、エチレンおよびプロピレンを製造するための原料として用いる。
本発明の方法において「炭化水素原料」とは、炭素数1〜12の炭化水素、例えば炭素数1〜12のノルマルパラフィン、イソパラフィン、オレフィン、シクロパラフィン(ナフテン)、側鎖アルキル基を有するシクロパラフィンよりなる群から選ばれる、少なくとも1種を主に含む原料を表わす。
本発明の方法において、上記炭化水素原料は、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを、上記炭化水素原料の重量に対して20質量%以上含有する。
尚、本発明の方法の構成要件である「オレフィン」という用語は、直鎖状、分岐状及び環状オレフィンに加え、シクロパラフィンをも含む用語として用いる。
オレフィンの含有量が20質量%未満では、エチレン及びプロピレンの収量が不充分になってしまうので、本発明においては、上記炭化水素原料は、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを、20質量%以上、好ましくは30質量%以上、更に好ましくは40質量%以上、最も好ましくは50質量%以上含有する。
また上記の炭化水素原料は、ターシャリーブタノール、メチルターシャリーブチルエーテル、メタノール等の含酸素化合物を不純物として少量含んでいてもよい。
本発明の方法において使用可能な炭化水素原料として好ましいものの例としては、次のようなものを挙げることができる。
(1)ナフサなどの石油系炭化水素を熱分解して得られる生成物から分離されるC4留分及びC5留分、および該C4留分及びC5留分中のジオレフィンをオレフィンに部分水素化した留分、
(2)上記C4留分からブタジエンおよびイソブテンの一部若しくは全部を分離除去した留分、
(3)上記C5留分からイソプレンおよびシクロペンタジエンの一部若しくは全部を分離除去した留分、
(4)減圧軽油などの石油系炭化水素を流動接触分解(FCC)して得られる生成物から分離されるC4留分およびガソリン留分、および
(5)コーカーから分離されるC4留分およびガソリン留分。
またこれらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の方法においては、上記のような炭化水素原料を、反応器内で特定のゼオライト含有成型体触媒と接触させて、上記炭化水素原料に含まれる少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行うことにより、エチレンおよびプロピレンを含有する反応混合物を得、得られた反応混合物からエチレンおよびプロピレンを分離する。
本発明の方法においては、上記のゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトとして、5〜6.5Åの細孔径を有する、いわゆる「中間細孔径ゼオライト」を用いる。
「中間細孔径ゼオライト」という用語は、「細孔径の範囲が、A型ゼオライトに代表される小細孔径ゼオライトの細孔径と、モルデナイトやX型やY型ゼオライトに代表される大細孔径ゼオライトの細孔径の中間にあるゼオライト」を意味し、その結晶構造中にいわゆる酸素10員環を有するゼオライトである。
中間細孔径ゼオライトの例としては、ZSM−5、ZSM−8、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−21、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−38等が挙げられるが、中でもZSM−5、ZSM−11、ZSM−8などのZSM−5型ゼオライトや、ZSM−38が好ましい。
また、P.A.Jacobs and J.A.Martens著“Stud.Surf.Sci.Catal.”33,P.167−215(1987、オランダ)に記載の、ZSM−5、ZSM−11に類似のゼオライトを用いることもできる。
これらのうち、ZSM−5が特に好ましい。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトとして、実質的にプロトンを含まないゼオライトを用いる。
本発明の方法における「実質的にプロトンを含まない」とは、後述する液相イオン交換/濾液滴定法によって求めた、上記ゼオライト中のプロトン量(酸量)が、上記ゼオライト1グラムあたり0.02ミリモル以下であることを意味する。好ましくは、上記ゼオライト1グラムあたりのプロトン量が、0.01ミリモル以下のゼオライトである。
液相イオン交換/濾液滴定法とは、Intrazeolite Chemistry,「ACS Symp.Ser.」,218,P369−382(1983,米)、日本化学会誌、[3],P.521−527(1989)等に記載されている方法である。
この方法を用いたプロトン量の測定は以下のようにして行うことができる。
空気中で焼成したゼオライト含有成型体触媒を、NaCl水溶液を用いてイオン交換処理した後、ゼオライトを濾過により回収すると共に、濾液を得る。回収したゼオライトを純水で洗浄し、得られる洗液を全量回収して、上記の濾液と混合する。得られた混合溶液中のプロトン量を中和滴定により求め、ゼオライト含有成型体触媒中に含まれるゼオライト重量当たりに換算した値をゼオライトのプロトン量とする。
尚、アンモニウムイオン型及び多価金属カチオン型ゼオライト(例えば希土類金属カチオン型ゼオライト)は、加熱処理によりプロトンを生成することが知られている。
従って、上記の方法によるプロトン量の測定に先立って、ゼオライト含有成型体触媒を焼成処理する必要がある。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトとして、周期律表第IB族に属する金属(以降「IB族金属」と称する)、即ち、銅、銀、金よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有するものを用いる。好ましいIB族金属としては、銅、銀が挙げられ、より好ましくは銀である。
尚、本発明において、「周期律表」とは、CRC Handbook of Chemistry and Physics,75th edition [(David R.Lideら著、CRC Press Inc.発行(1994−1995年)]、1−15頁に記載の周期律表を示すものとする。
上記の「IB族金属を含有する」とは、IB族金属を対応する陽イオンの状態で含むことを意味する。ただし、IB族金属は、上記ゼオライト中に陽イオンの状態で含まれているものに加えて、陽イオン以外の状態で更に含まれていてもよく、例えば酸化物の状態で含まれていてもよい。
ゼオライトにIB族金属を含有させる方法の例としては、IB族金属を含有していないゼオライトを、公知のイオン交換法により処理する方法にて含有させる。
イオン交換法によってゼオライトにIB族金属を含有させる場合、IB族金属の塩を使用する必要がある。IB族金属の塩としては、例えば硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅、塩化金等が挙げられる。
IB族金属陽イオンとしてゼオライト含有成型体触媒に含有されるIB族金属量に厳密な限定はないが、後述するように、本発明において用いられるゼオライトの好ましいシリカアルミナモル比(SiO/Alモル比)は800〜2,000であり、且つ、イオン交換担持させるものであるので、交換容量、ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライト含有量から自ずと、IB族金属の含有量は定まるものである。そこで、ゼオライトの交換サイトに対するIB族金属カチオンの交換率で示すと、交換率が低いと活性が十分ではないし、交換率を高くするにはイオン交換調製工程の負荷が大きくなるので、通常は、5%〜80%の範囲、好ましくは、25%〜75%の範囲、より好ましくは30〜70%の範囲である。
なお、ゼオライト中のIB族金属の含有量は、公知の方法、例えばX線蛍光分析法などにより求めることができる。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトは、上述の様に実質的にプロトンを含まないゼオライトであるので、IB族金属カチオンで交換された残りのイオン交換サイトは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属の陽イオンにてイオン交換されている。好ましくはアルカリ金属から選ばれる少なくとも1種の金属の陽イオンで交換されている、より好ましくはナトリウムおよびカリウムよりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の陽イオンにてイオン交換されている。
即ち、本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属と、IB族金属の両方を含有するゼオライトであることになる。
ゼオライトにアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属を含有させる方法は、対応する陽イオンの状態でイオン交換担持されている。
アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属の含有量は金属の種類により異なるが、イオン交換により担持させるものであるので、交換容量、ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライト含有量、IB族金属のイオン交換担持量から自ずと定まるものである。
本発明のゼオライト含有成型体触媒を調製する場合、ゼオライトにアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の金属を含有させる方法と、IB族金属を含有させる方法の順序や回数に特に制限はない。ただしいずれの場合に於いても、上記の通り、金属を含有させた後のゼオライトが、実質的にプロトンを含まないようにすることが必要である。
例えば、本発明のゼオライト含有成型体触媒として、銀/ナトリウムカチオン交換型に調製する場合には、ゼオライト含有成型体触媒中にアルカリ成分が存在すると一部の銀が銀カチオンとして担持出来ないため、成型時にはゼオライトはプロトン型に転換しておくことが必要である。従って、プロトン型ゼオライトとして成型されたゼオライト含有成型体触媒を先ず、ナトリウム型に交換(好ましくは、硝酸ナトリウム水溶液を用いる)し、ナトリウム型(非プロトン型)にせしめた後、銀カチオンを交換導入(好ましくは硝酸銀水溶液を用いる)する方法が好ましい。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトのシリカアルミナモル比(SiO/Alモル比)は800以上、2,000以下であることが好ましい。
シリカアルミナモル比が800を下回ると、転化反応に伴うコーキングによってゼオライト含有成型体触媒の劣化が速くなり好ましくはない。
一方、シリカアルミナモル比が2,000を超えると触媒調製上の問題が大きい。高シリカアルミナ比ゼオライト含有成型体触媒の触媒活性を維持する為、同等量の銀含有量に調製する為には、ゼオライトのイオン交換率を高める必要がある。しかし、本発明のゼオライト含有成型体触媒をイオン交換によって、非プロトン、IB属金属交換型に調製する際、交換率が高くなるにつれてイオン交換効率が悪化するので、シリカアルミナモル比が2,000を超えるゼオライトは好ましくない。
本発明のゼオライト含有成型体触媒に含まれるゼオライトのシリカアルミナモル比は、好ましくは900以上、1,800以下、より好ましくは1,000以上、1,600以下である。
ゼオライトのシリカアルミナモル比は、公知の方法、例えばゼオライトをアルカリ水溶液、或いは、フッ酸水溶液に完全に溶解し、得られた溶液をプラズマ発光分光分析法などにより分析し、求めることができる。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒のゼオライトとして、ゼオライト骨格を構成するアルミニウム原子の一部がGa、Fe、B、Cr等の元素で置換されたメタロアルミノシリケートや、ゼオライト骨格を構成するアルミニウム原子が全て上記のような元素で置換されたメタロシリケートを用いることもできる。
その場合、メタロアルミノシリケートまたはメタロシリケート中における上記の元素の含有量をアルミナのモル数に換算した上で、シリカアルミナモル比を算出する。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、所望であれば、コーキング劣化の抑制や、エチレンおよびプロピレンの収率の向上を目的として、上記ゼオライト含有触媒に、V、Cr、Mo、W、Mn、Pt、Pd、Fe、Ni、Zn、Ga等のIIb、III、Vb、VIb、VIIb、VIII族に属する金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を、更に含有させて用いてもよい。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、コーキング劣化に対する耐性をより向上させる目的で、該炭化水素原料との接触に先立ち、上記、ゼオライト含有成型体触媒を水蒸気の存在下、500℃以上の温度で加熱処理することができる。加熱処理は、500℃以上、900℃以下の温度で、水蒸気分圧0.01気圧以上の条件で行うことが好ましい。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、長期間転化反応に用いるとコーキング劣化を起こす場合があるが、その場合には、通常空気中又は酸素と不活性ガスよりなる混合ガス中、400〜700℃の温度で触媒上のコークを燃焼除去することにより、コーキング劣化を起こした触媒を再生させることができる(以降この処理を「再生処理」と呼ぶ)。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、シリカをバインダーまたは成型用希釈剤(マトリックス)として上記のゼオライトに混合して得られる混合物を成型し、得られた成型体をゼオライト含有成型体触媒として用いる。触媒成型方法としては、圧縮成型法、押し出し成型法などが挙げられるが、好ましくは、押し出し成型法である。即ち、ゼオライトとバインダー源であるシリカゾルとを混合・混練し、得られるケークの水分量を調節しながら押し出し成型し、乾燥、焼成して得られる、ゼオライト含有押し出し成型体触媒である。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒を成型する際にシリカバインダー源として用いられるシリカゾルの粒子径は、シリカゾルの安定性と成型触媒の強度との兼ね合いであるが、通常は、5〜40nmの範囲である。好ましくは、7〜30nmであり、より好ましくは、10〜20nmの範囲である。
本発明の方法においてゼオライト含有成型体触媒のバインダーとして用いるシリカバインダーは、触媒に対して不活性であり、触媒性能に影響を与えない。これに対して、一般的に触媒バインダーに用いられるアルミナ、シリカ/アルミナ等を本発明において用いるシリカバインダーに替えて用いると、このバインダーは触媒に対して不活性では無く、コーキング劣化を促進させてしまい、ゼオライト触媒本来の極めて高い耐コーキング劣化性能を損なってしまう。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒の径は、触媒強度と充填時の圧力損失との兼ね合いであるが、好ましくは、押し出し成型体触媒の場合は、直径1.5mm〜5mmの範囲である。又、触媒成型体の長さは、特に制限は無いが、好ましくは、3mm〜15mmの範囲である。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒にマトリックスまたはバインダーとして用いられるシリカの含有量は、ゼオライトとマトリックスまたはバインダーの重量の合計に対して、好ましくは10〜90質量%、より好ましくは20〜50質量%の範囲である。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、上述の様に、成型後、予めH交換型に処理されるが、本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、H交換型の状態での触媒成型体中のナトリウム濃度が、500ppm以下である。好ましくは、400ppm以下であり、より好ましくは、200ppm以下である。ゼオライトのイオン交換サイトのナトリウムは、H交換処理によってその殆どが、イオン交換除去される。従って、ここで言う、触媒中のナトリウムは、バインダーとして添加されたシリカゾルに含まれていたナトリウムとイオン交換されずにゼオライト交換サイトに残存するナトリウムの総和量である。
ナトリウムの量が触媒性能に影響する原因については定かではないが、バインダーであるシリカのシンタリング(凝集、凝結)を促進し、強固なネットワークが形成されるので、触媒強度は増すが、一方、ゼオライト細孔内への拡散が阻害され、反応活性の低下、耐コーキング劣化性の低下を引き起こすものと推定される。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、圧潰強度が2.5N/mm以上である。好ましくは、4N/mm以上であり、より好ましくは、6N/mm以上である。
本発明における触媒圧潰強度(サイドクラッシュストレングス)は、加圧面直径3mmのピンで押して横方向に置かれた触媒成型体が潰れた時の圧力を測定する硬度計(木屋式硬度計)での測定値(N)を加圧面直径(3mm)で除した値(N/mm)で示す。なお、圧潰強度はゼオライト含有成型体触媒の含水率によって変化するので、本発明のいう触媒圧潰強度は、ゼオライト含有成型体触媒を120℃×3Hr以上乾燥させた状態で上記方法で測定される圧潰強度である。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒は、圧潰強度が2.5N/mm以上であり、例えば、断熱式固定床型反応器に充填されて使用される場合でも、反応/再生の頻繁な繰り返しを行ったとしても触媒にクラックの発生や、触媒の微粉化を起こし難く、安定運転の長期継続が可能である。
本発明の方法におけるゼオライト含有成型体触媒に本発明の所要圧潰強度を付与するには、勿論、押し出し成型時の水分管理等、成型方法の制御も重要であるが、バインダー源として用いられるシリカゾルの物性に拠るところが大きい。シリカゾル中に含まれるアルカリ成分(ナトリウム)は、触媒強度の発現に効果的ではあるが、既に述べたように、ナトリウムの存在は、触媒性能に影響するので本発明の方法には相応しくない。好ましくは、先に述べた様に成型時にバインダーとして用いるシリカゾルの粒子径を選択する事が挙げられる。本発明の方法の5〜40nmの粒子径を持つシリカゾルをバインダーに採用することで、触媒強度を向上せしめる事ができる。
本発明の方法においては、以上のようなゼオライト含有成型体触媒を、反応器内に充填して、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行う。炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応は、原料炭化水素中の炭素数4〜12のオレフィンが高選択率でエチレンおよびプロピレンに転化され、原料炭化水素中に共存するパラフィンが実質的に反応しない、以下に示すような条件で行うことが好ましい。反応温度は、好ましくは400〜600℃、より好ましくは500〜580℃である。炭化水素原料の分圧は低いほうが望ましく、通常0.01〜1MPa、好ましくは0.05〜0.3MPaである。ゼオライト含有成型体触媒の重量に対する炭化水素原料の重量時間空間速度WHSVは、1〜100hr−1、好ましくは2〜10hr−1の範囲であることがより好ましい。炭化水素原料とゼオライト含有触媒との接触時間は、好ましくは5秒以下、より好ましくは1秒以下である。
また、上記炭化水素原料は希釈ガスとの混合物であってもよい。希釈ガスとしては、水素、メタン、水蒸気、窒素などの不活性ガスなどを用いることができるが、好ましくは水素希釈は行わない。即ち、水素は触媒のコーキング劣化を抑制するために使用されるが、同時に生成プロピレン等の水素化反応が起こり、プロピレン純度(プロピレン/(プロピレン+プロパン))を低下させる悪影響がある。本発明の方法においては、水素の希釈をしなくても触媒のコーキング劣化は小さく、安定な運転が可能であるので、水素希釈を行わないほうが好ましい。
上記のパラフィンが実質的に反応しない条件で転化反応を行うと、炭化水素原料中のオレフィンの転化反応が選択的に促進され、パラフィンの転化反応は抑制される結果、パラフィンの転化反応によるメタン、エタン、プロパン等の副生が抑制され、反応混合物からのエチレンおよびプロピレンの分離・精製が容易になる。
本発明の方法において、炭化水素原料をゼオライト含有成型体触媒と接触させるための反応器は、固定床型反応器が用いられる。
本発明の方法において用いられるゼオライト含有成型体触媒は、コーキングによる劣化を起こしにくいため、固定床型反応器を用いても、長期間にわたりエチレンおよびプロピレンを安定して製造することが可能となる。また、パラフィンの転化反応は大きな吸熱反応であり、オレフィンの転化反応は、反応条件により異なるが、微吸熱反応または発熱反応である。そのため、上記のパラフィンが実質的に反応しない条件下で、炭化水素原料中のオレフィンを選択的に反応させる場合、反応熱を供給する必要がなく、そのため構造が簡単な一段断熱式の固定床型反応器を用いることもできる。
以下、実施例及び比較例によって、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例において行われた測定は以下の通りである。
(1)液相イオン交換/濾液滴定法によるプロトン量の測定
乳鉢でらいかいし、空気中400〜600℃の温度で焼成したゼオライト含有成型体触媒2.5gを、3.4モル/リットルのNaCl水溶液25ml中で氷冷下10分間イオン交換を行う。得られる混合物を濾過した後、50mlの純水でゼオライトを洗浄し、洗浄に用いた水を含む濾液を全量回収する。この濾液(洗浄に用いた水を含む)を0.1NのNaOH水溶液により中和滴定し、中和点からプロトン量を求め、これをゼオライト含有成型体触媒中のゼオライト含有量から、ゼオライト重量基準として換算する。
(2)ゼオライトのシリカアルミナ比の測定
ゼオライト0.2gを5NのNaOH水溶液50gに加える。これをテフロン(登録商標)製内管付きのステンレス製マイクロボンベに移し、マイクロボンベを密閉する。オイルバス中で15〜70時間保持することにより、ゼオライトを完全に溶解せしめる。得られたゼオライトの溶液をイオン交換水で希釈し、希釈液中の珪素、アルミニウム濃度をプラズマ発光分光分析計(ICP装置)にて測定し、その結果からゼオライトのシリカアルミナモル比を計算する。
ICP装置及び、測定条件
装置:JOBIN YVON(JY138 ULTRACE)理学電気社製
測定条件
珪素測定波長 : 251.60nm
アルミニウム測定波長: 396.152nm
プラズマパワー : 1.0kw
ネブライザーガス : 0.28L/min
シースガス : 0.3〜0.8L/min
クーラントガス : 13L/min
(3)H型ゼオライト含有成型体触媒含有成型体触媒中のナトリウム量の測定
粉砕されたH交換型ゼオライト含有成型体触媒0.2gをテフロン(登録商標)容器に秤量し、硝酸(68%超高純度品)6ml、フッ酸(超高純度品)1mlを加えて、マイクロウェーブ試料前処理装置(マイルストーンゼネラル社製 ETHOS PLUS)を用い、分解温度190℃、マイクロ波パワー1000W、処理時間50分の条件下、分解溶解させた。
溶解後、得られたゼオライト含有成型体触媒の溶液にイオン交換水を加えて20gに希釈し、希釈液中のナトリウム濃度をプラズマ発光分光分析計(ICP装置)にて測定し、その結果からゼオライト含有成型体触媒中のナトリウム濃度を計算する。
(4)ゼオライト含有成型体触媒の圧潰強度(サイドクラッシュストレングス)
ゼオライト含有成型体触媒を予め、120℃で3時間以上乾燥させておく。加圧面直径3mmのピンを持つ、自動木屋式硬度計((株)藤原製作所製)で横方向に置かれた触媒成型体が潰れた時の圧力を測定する。この測定値(N)を加圧面直径(3mm)で除した値(N/mm)で示す。
(5)反応転化率、収率
転化率(ブテン基準のオレフィン転化率)は次式によって算出する。
転化率=(原料中の炭素数4〜8のオレフィン濃度−生成物中のブテン濃度)/原料中の炭素数4〜8のオレフィン濃度
エチレン、プロピレン収率は、生成物中のエチレン、プロピレン濃度(質量%)で示す。
[実施例1]
シリカアルミナモル比が1068(該ゼオライト含有成型体触媒を完全溶解させてICP法で測定して求めた。)であるH型ZSM5ゼオライトを、日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカ、スノーテックスST−N(カタログ値:SiO濃度20質量%、粒子径10〜20nm、NaO含有量0.04質量%以下)と混合し、水分調整した後、押し出し成型した。得られた成型体を120℃で6時間乾燥後、550℃で6時間焼成し、ゼオライト含有成型体触媒(SiOバインダー30質量%含有、1.6mmφ*5〜10mmL)を得た。得られたゼオライト含有成型体触媒を1N−硝酸水溶液中に(10cc/g−ゼオライト成型体)分散させ、室温、1時間のイオン交換処理を行った。次いで濾過、水洗、乾燥を行い、H交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を調製した。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒をフッ酸溶解法にてナトリウム濃度を測定したところ、230wtppmであった。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を、1N硝酸ナトリウム水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、1時間のイオン交換処理を3回繰り返した。次いで濾過、水洗、乾燥を行い、Na交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を調製した。これを、0.00145N硝酸銀水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、2時間イオン交換処理する。次いで濾過、水洗、乾燥して触媒Aを調製した。
蛍光X線分析で測定される触媒AのAg量は0.084質量%であった。即ち、ゼオライト交換サイト(アルミニウム量)に対する銀カチオンの占有率(イオン交換率)は、36.6%であった。
一方、木屋式硬度計で測定した触媒Aの30粒の平均圧潰強度は、6.3N/mmであった。
触媒Aを内径27.2mmφのハステロイC製反応器に充填し、温度650℃、スチーム流量218g/hr、窒素流量220NL/hrの条件で5時間スチーミングを行った。
スチーミング処理後の触媒Aのプロトン量を液相イオン交換/濾液滴定法により求めたところ0.0015mmol/g−ゼオライトであった。
スチーミング処理後の触媒A60gを、内径27.2mmφで、反応管出口に粉化触媒回収用として2μmのSUS焼結フィルターを付属したハステロイC製反応器に充填した。
表1に示すC4ラフィネート−2(ナフサをスチームクラッキングして得られるC4留分から、ブタジエン及びイソブテンを抽出して得られる)を原料とし、反応温度550℃、C4ラフィネート−2の供給量 435g/hr(WHSV=7.25hr−1)、0.1MPaGの条件で反応を行った。
原料供給開始から所定時間後の反応生成物を反応器出口から直接ガスクロマトグラフィー(TCD、FID検出器)に導入して組成を分析した。
尚、ガスクロマトグラフによる分析は以下の条件で行った。
(ガスクロマトグラフ分析条件)
装置: 島津製作所社製GC−17A
カラム:米国SUPELCO社製カスタムキャピラリーカラム SPB−1(内径 0.25mm、長さ 60m、フィルム厚 3.0μm)
サンプルガス量: 1ml(サンプリングラインは200〜300℃に保温)
昇温プログラム: 40℃で12分間保持し、次いで5℃/分で200℃まで昇湿した後、200℃で22分間保持する。
スプリット比: 200:1
キャリアーガス(窒素)流量:120ml/分
FID検出器:エアー供給圧 50kPa(約500ml/分)、水素供給圧 60kPa(約50ml/分)
測定方法:TCD検出器とFID検出器を直列に連結して、水素及び炭素数1及び2の炭化水素をTCD検出器で検出し、炭素数3以上の炭化水素をFID検出器で検出する。分析開始10分後に、検出の出力をTCDからFIDに切り替える。
適宜、反応生成物の分析を実施しながら、48時間継続して反応を行なった。結果を表2に示す。
尚、本実施例での反応開始2時間後と48時間後でのプロピレン収率差〔PY収率(2時間)−PY収率(48時間)〕は、僅か2.4%に抑制されていた。
48時間で原料の供給を停止したのち、暫く、窒素パージにより系内の置換を行いながら、触媒層温度を480℃まで降温した。しかるのち、1%酸素/99%窒素ガスを16.8NL/Hで供給し、触媒に付着したコークの燃焼除去(再生)を開始した。出口ガス中のCO,CO濃度を測定しながら、燃焼温度、酸素濃度を徐々に上げて行き、最終的には12時間、処理温度580℃、酸素濃度5vol%にて再生を終了した。
再生後のゼオライト含有成型体触媒を再度、上記条件にて48時間の反応に供した。同様にして、48時間反応/12時間再生のサイクルを20回繰り返した。結果を表3に示す。触媒の性能(初期活性、耐コーキング劣化性能)が変化することは無かった。また、20サイクルの間、反応管入口と出口の差圧は変化しなかった。
本実施例から、本発明のゼオライト含有成型体触媒は、ゼオライトの触媒性能を損なう事が無く、高活性で極めて高い耐コーキング劣化性能と耐再生劣化性能を発現しており、また、頻繁な反応/再生の繰り返し運転でも触媒が粉化することが無いことが判る。
[比較例1]
触媒成型用バインダーに、日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカ、スノーテックスST30(カタログ値:SiO濃度30質量%、粒子径10〜20nm、NaO含有量0.6質量%以下)を用いた他は、実施例1と同様にしてゼオライト含有成型体触媒H交換型を調製した。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒をフッ酸溶解法にてナトリウム濃度を測定したところ、2200wtppmであった。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を、1N硝酸ナトリウム水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、1時間のイオン交換処理を3回繰り返した。次いで濾過、水洗、乾燥を行い、Na交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を調製した。これを、0.00145N硝酸銀水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、2時間イオン交換処理する。次いで濾過、水洗、乾燥して触媒Bを調製した。
蛍光X線分析で測定される触媒BのAg量は0.083質量%であった。即ち、ゼオライト交換サイト(アルミニウム量)に対する銀カチオンの占有率(イオン交換率)は、35.4%であった。
一方、木屋式硬度計で測定した触媒Bの30粒の平均圧潰強度は、7.5N/mmであった。
触媒Bを内径27.2mmφのハステロイC製反応器に充填し、温度650℃、スチーム流量218g/hr、窒素流量220NL/Hrの条件で5時間スチーミングを行った。
スチーミング処理後の触媒Aのプロトン量を液相イオン交換/濾液滴定法により求めたところ0.0015mmol/g−ゼオライトであった。
スチーミング処理後の触媒Bを用いた他は、実施例1と同様の条件にて反応実験を行なった。反応結果を表2に示す。
活性劣化が顕著であり、反応開始20時間後には転化率32%にまで低下したので実験を中止した。2時間後と20時間後でのプロピレン収率差は、9.5%であった。
本比較例より、本発明の規定するH型ゼオライト含有成型体触媒でのナトリウム量が500ppm以上含有するものは、シリカのシンタリングにより強固な触媒(高強度)が得られるが、ゼオライト細孔への拡散が阻害されるものと思われ、コーキング劣化が顕著であり、ゼオライト本来の耐劣化性が著しく損なわれている事が判る。
[比較例2]
触媒成型用バインダーに、日産化学工業株式会社製のコロイダルシリカ、スノーテックスST−OL(カタログ値:SiO濃度20質量%、粒子径40〜50nm、NaO含有量0.05質量%以下)を用いた他は、実施例1と同様にしてH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を調製した。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒をフッ酸溶解法にてナトリウム濃度を測定したところ、330wtppmであった。
得られたH交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を、1N硝酸ナトリウム水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、1時間のイオン交換処理を3回繰り返した。次いで濾過、水洗、乾燥を行い、Na交換型ZSM−5/SiO成型体触媒を調製した。これを、0.00145N硝酸銀水溶液(10cc/g−ゼオライト成型体)中に分散させ、室温、2時間イオン交換処理する。次いで濾過、水洗、乾燥して触媒Cを調製した。
蛍光X線分析で測定される触媒CのAg量は0.085質量%であった。即ち、ゼオライト交換サイト(アルミニウム量)に対する銀カチオンの占有率(イオン交換率)は、36.2%であった。
一方、木屋式硬度計で測定した触媒Cの20粒の平均圧潰強度は、1.4N/mmであった。
触媒Cを内径27.2mmφのハステロイC製反応器に充填し、温度650℃、スチーム流量218g/hr、窒素流量220NL/Hrの条件で5時間スチーミングを行った。
スチーミング処理後の触媒Cのプロトン量を液相イオン交換/濾液滴定法により求めたところ0.0015mmol/g−ゼオライトであった。
スチーミング処理後の触媒Cを用いた他は、実施例1と同様の条件にて反応実験を行なった。反応結果を表2に示す。
本比較例での反応開始2時間後と48時間後でのプロピレン収率差は、2.7%と小さいものであった。
実施例1と同様に、48時間反応/12時間再生のサイクルを繰り返し継続したところ、1サイクル目の再生時の窒素流通中に反応器入出口での差圧が5KPaとなった。10サイクル目で、再生時の窒素流通中の反応器入出口の差圧が35KPaまで上昇した為、実験を終了した。結果を表3に示す。反応管出口ラインフィルターを解体したところ、白色粉末の存在が確認された。該白色粉末を電子顕微鏡で分析したところ、ゼオライト含有成型体触媒の微粉であることが確認された。
本比較例から、本発明の規定するH型ゼオライト含有成型体触媒でのナトリウム量が330ppmであり、触媒性能としては問題は無いが、圧潰強度が1.4N/mmと弱く、固定床反応器内で、頻繁な反応/再生を繰り返すうちに、ゼオライト含有成型体触媒の微粉化が見られる事が判る。
Figure 2007106738
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炭化水素原料から接触転化によってエチレン及びプロピレンを製造する方法であって、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを20質量%以上含有する炭化水素原料を、固定床型反応器内でゼオライト含有成型体触媒と接触させて、該少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行うことにより、エチレン、プロピレンを製造する方法に本発明のゼオライト含有成型体触媒を用いれば、エチレン及びプロピレンを効率よく安定に製造することができる。なぜならば、本発明の方法において用いられるゼオライト含有成型体触媒は、本発明のゼオライト触媒が本来、有する優れた触媒性能を損なう事無く、工業的に使用可能な成型体触媒にできる為、劣化に対する耐性が極めて高く、簡便な方法で長期間に亘り高収率、且つ安定に製造することができる。また、本発明のゼオライト含有成型体触媒を用いれば、反応/再生繰り返しに伴う、触媒の微粉化を抑制でき、微粉発生に関わる運転管理上の不具合を回避できる。
これらの特徴は本発明を工業的に実施する上で極めて有用である。

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを20質量%以上含有する炭化水素原料を、固定床型反応器内でゼオライト含有成型体触媒と接触させて、該少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンの接触転化反応を行うことにより、エチレン及びプロピレンを製造する方法であって、該ゼオライト含有成型体触媒が、下記の要件(1)〜(6)を満たすことを特徴とするエチレン及びプロピレンの製造方法。
    (1)該ゼオライトが、5〜6.5Åの細孔径を有する中間細孔径ゼオライトである。
    (2)該ゼオライトが実質的にプロトンを含まない。
    (3)該ゼオライトが周期律表第IB族に属する金属よりなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含有する。
    (4)該ゼオライト含有成型体触媒がシリカをバインダーとするものである。
    (5)該ゼオライト含有成型体触媒の圧潰強度が2.5N/mm以上である。
    (6)該ゼオライト含有成型体触媒のH交換型でのナトリウム含有量が500ppm以下である。
  2. 前記炭化水素原料が、少なくとも1種の炭素数4〜12のオレフィンを、該炭化水素原料の重量に対して50質量%以上含有することを特徴とする、請求項1に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  3. 前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトが、イオン交換により銀とアルカリ金属を担持し、且つ、実質的にプロトンを含まないことを特徴とする、請求項1または2に記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  4. 前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトが、ZSM−5型ゼオライトよりなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  5. 前記ゼオライト含有成型体触媒中のゼオライトのシリカアルミナモル比が800以上2,000以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  6. 前記ゼオライト含有成型体触媒の成型に際して、シリカバインダー源として、5〜40nmの粒子径を有するシリカゾルを用いることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  7. 前記ゼオライト含有成型体触媒が、炭化水素原料との接触に先立ち、水蒸気の存在下、500℃以上の温度で加熱処理されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  8. 前記固定床型反応器が、断熱型固定床型反応器であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
  9. 前記接触転化反応の反応条件が、反応温度:500〜580℃、炭化水素原料の分圧:0.05〜0.3MPa、重量時間空間速度:2〜10hr−1であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のエチレン及びプロピレンの製造方法。
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