JP2007106475A - 熱収縮包装方法及び熱収縮性フィルム - Google Patents

熱収縮包装方法及び熱収縮性フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】静電シールに特有な美麗なシールが可能であって、しかも帯電防止処理が施されたフィルムや、全面ベタ印刷が施されたフィルム等であっても強固にシールすることができる熱収縮包装方法及び熱収縮性フィルムを提供する。
【解決手段】帯状の熱収縮性フィルムの両端部を封筒貼り状に重ね合わせて筒状とし、次いで前記重ね合わせ部分を静電シールにより仮固定した後、加熱して熱収縮性フィルムの収縮と前記重ね合わせ部分の接着とを同時に行う熱収縮包装方法において、前記熱収縮性フィルムが、溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有するものであることを特徴とする熱収縮包装方法。
(1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピークが105℃以下。
(2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度が5.0N/12.25cm以下である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、静電シールを利用した熱収縮包装方法及びそれに適した熱収縮性フィルムに関する。
従来から、帯状の熱収縮性フィルムを封筒貼り状に重ね合わせて筒状にし、重ね合わせた部分に静電気を印加してフィルム同士を密着させ、すなわち静電シールを行い、加熱トンネルで収縮包装する際に、トンネル内の熱によってフィルム同士をブロッキングさせる収縮包装方法が知られている。この方法によれば、フィルム同士を重ねた状態でシールしているのでシール部の厚みが薄く、厚みによる突起が小さい上、高温で溶融させることがないので透明感を保った美麗なシールをすることが可能である。
しかしながら、静電シールは、静電気を印加することによる関係上、帯電防止処理が施されているフィルムには適用できないという問題があった。また、全面にベタ印刷がされたフィルムに適用した場合は、静電シールは可能であるが、印刷層の存在により接着性が劣るという問題があった。したがって、重ね合わせ部に該当する部分を省いて印刷する必要が生じるので印刷の体裁が大きく損なわれるといった問題があった。更に、静電シールでは徐々にシール強度が低下するという根本的な問題もあった。
上述したように、帯電防止処理を施したフィルムに適用できないという静電シールの問題を解決する方法として、両面が自己粘着性と熱接着性とを有するフィルムを用いることで、自己粘着性によりフィルムの重なり部分を押さえて仮接着した後、熱収縮の際に熱接着させる方法(特許文献1参照)が提案されている。しかし、このフィルムは弁当箱やトレイのラップ用に開発されたものであって、フィルムと被包装物が密着することを想定したものではなく通常の収縮包装に使用した場合には自己粘着性の部分が被包装物と接触するので収縮がスムーズに行えないという問題があった。更に、自己粘着性を有するフィルムでは、ロール状に巻いたフィルムを巻き戻すのに困難が生じるという問題もあった。
一方、帯電防止処理を施したフィルムであっても、包装用フィルムの一部分どうしを十分な接着強度で接着でき、しかも接着部分への印刷表示も可能とする方法として、接着する前段階においてコロナ放電処理を施し、コロナ放電処理が施された部分どうしをブロッキングさせる方法(特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、この方法では、包装機の直前にコロナ放電処理装置を装着することが必須要件であり、高価につくだけでなく、フィルムの種類によって処理条件を選定する必要があるなど技術的にも誰でもが実施可能という方法ではなかった。
特開平6−40470号公報 特開2005−35649号公報
そこで、本発明においては、静電シールに特有な美麗なシールが可能であって、しかも帯電防止処理が施されたフィルムや、全面ベタ印刷が施されたフィルム等であっても強固にシールすることができる熱収縮包装方法及びそれに適する熱収縮性フィルムを提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意検討した結果、従来、静電シールにおいては帯電防止処理が施されたフィルムや全面ベタ印刷されたフィルムは使用できないとされていたが加熱トンネルに導くまでの仮固着は可能であることを見いだし、静電シールで仮固着した後に加熱トンネル内で収縮包装する際に迅速に接着可能な特定の接着剤を使用すれば上記問題が解決できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明は、帯状の熱収縮性フィルムの両端部を封筒貼り状に重ね合わせて筒状とし、次いで前記重ね合わせ部分を静電シールにより仮固定した後、加熱して熱収縮性フィルムの収縮と前記重ね合わせ部分の接着とを同時に行う熱収縮包装方法において、前記熱収縮性フィルムが、溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有するものであることを特徴とする。
(1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下。
(2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度(荷重10kgで40℃、24時間放置)が5.0N/12.25cm以下である。
また、静電シールを適用した収縮包装に好適な熱収縮性フィルムとして、熱収縮性フィルム基材の少なくとも側端部に長手方向に平行に溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有することを特徴とする。
(1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下。
(2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度(荷重10kgで40℃、24時間放置)が5.0N/12.25cm以下である。
本発明の方法は、特定の接着剤層を有するフィルムを使用することで、従来の静電シールを適用した収縮包装装置をそのまま使用しても非帯電防止処理フィルムは勿論のこと、帯電防止処理が施されたフィルムや全面ベタ印刷が施されたフィルムであっても、美麗で、十分なシール強度を有する包装が可能となった。したがって、美観等の理由から特に封筒貼りシールが要求される用途の熱収縮包装をするに当たって、フィルムの帯電防止処理の有無や印刷の有無を気にすることなく適用可能となった。
本発明にかかる熱収縮包装方法は、帯状の熱収縮性フィルムの両端部を封筒貼り状に重ね合わせて筒状とし、次いで前記重ね合わせ部分を静電シールにより仮固定した後、加熱して熱収縮性フィルムの収縮と前記重ね合わせ部分の接着とを同時に行う熱収縮包装方法において、前記熱収縮性フィルムが、溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有するものであることを特徴とする。
(1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下。
(2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度(荷重10kgで40℃、24時間放置)が5.0N/12.25cm以下である。
なお、ブロッキング度は2枚の試験片(熱収縮性フィルムを幅3.5cm、長さ10cmにカットしたもの)を用意し、一方の試験片の接着剤塗布面と他方の試験片の非塗布面とが3.5cm長さでオーバーラップ(幅3.5cm×長さ3.5cm、オーバーラップ部分の面積12.25cm)するように重ね合わせ、オーバーラップ部に10kgの荷重をかけた状態で40℃、24時間放置した後、23℃、50%RHにおける試験片の両端を引っ張って剥がれたときの強度を測定して得られた値である。
ここで、本発明で使用する熱収縮性フィルム基材としては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、プロピレンの単独若しくはα−オレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ポリブテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体などのポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、軟質ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン、アイオノマーなどから選ばれる一種、或いは複数種の合成樹脂からなる熱収縮性フィルムが挙げられる。そして、これらは単層フィルムであっても多層フィルムであってもよいが、ポリオレフィン系の多層フィルムが好ましい。特に、本発明においては加熱トンネルにおけるフィルム同士のブロッキングが起こらない、高融点の合成樹脂からなる熱収縮性フィルムに対しても適用できるという利点がある。
更に、本発明においては熱収縮性フィルム基材として帯電防止処理をしていないフィルムだけでなく、帯電防止処理が施されたフィルムや、印刷フィルムはもちろん、全面にベタ印刷が施されたフィルム基材に対しても適用できるという特徴を有している。帯電防止処理が施されたフィルム基材は、通常、フィルム表面に帯電防止剤や防曇剤を塗布するか、あらかじめ帯電防止剤や防曇剤を添加した合成樹脂を製膜することで製造することができる。
そして、本発明に用いられる熱収縮性フィルムは、上述した熱収縮性フィルム基材の少なくとも側端部に長手方向に平行に溶剤型接着剤を塗布後、乾燥し、先に述べた(1)、(2)の条件を満たす接着剤層を有するものである。
すなわち、溶剤型接着剤(本発明においては、樹脂組成物が溶剤に溶解したもののみならず、分散したものも溶剤型接着剤という)を使用することで、例えば、グラビアロールやロールコーター、ナイフコーターのみならず、グラビア印刷機等の任意の印刷機を使用して、印刷するのと同様に所望する箇所に室温下で塗布することが可能となるばかりか、溶液中の接着剤の主成分である樹脂組成物(乾燥後に接着剤層となる。)の濃度を適切にすることで接着剤層を正確に、しかも薄く塗布することもできる。接着剤層(乾燥後)の厚みは2μm以下、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1μm以下である。接着剤層の厚みを2μm以下とすることで熱収縮性フィルムを平滑にロール状に巻き取ることができると共に後述する加熱トンネル中で容易に溶融して早期に接着が開始できるという利点も有している。一方、例えば、ホットメルト接着剤を直接塗布した場合には塗布時に溶融した接着剤の熱でフィルムが収縮してしまうという問題があるばかりか、接着剤層の存在する部分だけが厚くなるのでロール巻きにした場合に、塗布部分が突出したいわゆる「骨」となって、その付近のフィルムが延びて弛むという問題がある。
また、接着剤を構成する樹脂組成物を溶解又は分散させる溶剤としてはできるだけ低温で乾燥するものが好ましく、通常、トルエン、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトンなど沸点が120℃以下で蒸発性に優れた溶剤からなるものが好ましい。そのような溶剤を使用することで塗布した溶剤型接着剤を乾燥させる時の熱で熱収縮性フィルムが収縮するのを防止することが可能となる。
更に、本発明においては(1)接着剤中の樹脂組成物(接着剤層を構成する樹脂組成物である。)として吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下のものを使用することが必要である。この際の吸熱ピークは通常樹脂組成物の融点付近に現れるが、非晶性樹脂の軟化に伴う吸熱ピークであってもよく、また吸熱ピークが複数ある場合は、最大(面積)の吸熱ピークが105℃以下であればよい。このような樹脂組成物を使用することで通常130〜160℃に設定され、しかも3〜10秒という短時間しか滞在しない加熱トンネル中で速やかに溶融又は軟化して重ね合わせ部を接着することが可能となる。
更にまた、本発明の方法においては熱収縮性フィルム基材にあらかじめ溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる熱収縮性フィルムをロール巻きにして供給し、使用する関係上、上記(2)の条件を満たすものである必要がある。このブロッキング度が5.0N/12.25cmを超えると、例えば保管温度が40℃近くまで上昇した場合に保管中にブロッキングが進行して巻き戻しが困難になったり、滑りが低下して包装適性が悪くなるという問題が生じる。このようなブロッキング度を達成するためには、例えば、樹脂組成物として熱機械的分析(TMA)を用いて荷重10gで測定した場合の針入開始温度が30℃以上、好ましくは40℃以上のものを使用するのが好ましい。上記(1)、(2)を満たす合成樹脂として、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。
本発明で使用する熱収縮性フィルムは、熱収縮性フィルム基材に上述した溶剤型接着剤を塗布後、乾燥して得られるのであるが、接着剤は帯状の熱収縮性フィルムを筒状に形成した際の重ね合わせ部に相当する箇所に長手方向に平行に塗布すればよい。すなわち、熱収縮性フィルムをそのまま使用する場合には一方の側端部に長手方向に平行に塗布すればよいし、後からスリット加工する場合には側端部を含めて長手方向に平行に複数箇所に塗布すれば良く、要するに帯状の熱収縮性フィルム基材の全面ではなく少なくとも側端部に塗布すればよい。
塗布幅は特に制限はないが十分な接着性を確保する必要があるので10mm以上50mm以下、好ましくは20mm以上40mm以下である。また、塗布領域における塗布形状は領域全面に帯状に塗布されていることでも良いし、ストライブ状、格子状、ドット状に塗布されていることであっても良い。
本発明においては上述したような接着剤層を有する熱収縮性フィルムを使用して以下のような方法で熱収縮包装を行うのである。
まず、少なくとも側端部に接着剤層を有するロール状に巻かれた熱収縮性フィルムを繰り出し、例えば、フォーマにより側端部(接着剤層を有する部分)を封筒貼り状に重ね合わせて筒状とし、しかる後に前記重ね合わせ部分を静電シールにより仮固定する。この際、重ね合わせ部は静電シールによって帯電防止処理が施されたフィルムや全面ベタ印刷がされたフィルムであっても仮固定に十分な強度を有している。
次いで、筒状にされた熱収縮性フィルム中に被包装物を挿入した後、前後シール行い、適宜温度に設定された加熱トンネルに投入して熱収縮包装させると同時に接着剤層(樹脂組成物)が溶融又は軟化して重ね合わせ部が強固に接着されるのである。加熱収縮トンネルの条件設定は適宜行われるが、通常、温度130℃〜160℃、時間3秒〜10秒であることが好ましい。このようにして、本発明の熱収縮包装体を得ることができる。なお、上記説明では被包装物を前後シールしたオーバーラップ包装により包装しているものであるが、本発明においては、オーバーラップ包装に限られるものではなく、前後部分が開口した状態のスリーブ包装であっても良い。
シール強度、静電シール強度及びブロッキング度は以下の方法で測定した。
<シール強度>
包装したシール部分を跨ぐようにして幅15mm、長さ20cmになるように10サンプル切り出し(シール部分の重なりが3cm)、23℃、50%RHの条件下でフィルム面と平行な方向に引張速度500mm/分で引張試験を行ってその平均値で評価した。
<静電シール強度>
加熱トンネルに入る前に、サンプルを取り出し静電シール部分を手で引っ張ることでシール強度を測定した。
<ブロッキング度>
2枚の試験片(熱収縮性フィルムを幅3.5cm、長さ10cmにカットしたもの)を用意し、一方の試験片の接着剤塗布面と他方の試験片の非塗布面とが3.5cm長さでオーバーラップ(幅3.5cm×長さ3.5cm、オーバーラップ部分の面積12.25cm)するように重ね合わせ、オーバーラップ部に10kgの荷重をかけた状態で40℃、24時間放置した後、23℃、50%RHにおける試験片の両端を、引張速度500mm/分で引っ張って剥がれたときの強度を測定して得られた値で評価した。
<示差熱量計による測定>
セイコ−電子工業製の示差熱量計(DSC−280C)を用い、約9.7mgの試験片(接着剤中の樹脂組成物)を昇温速度10℃/分で160℃まで加熱し、同温度で5秒間保持した後、降温速度10℃/分で30℃まで降温した。しかる後に昇温速度10℃/分で昇温した際のサーモグラフを得、吸熱ピーク位置を測定した。
<針入開始温度>
セイコ−電子工業製の熱機械的分析計(TMA−120C、針入モード)を用い、接着剤中の樹脂組成物を、試料厚み約0.312mm、昇温速度10℃/分、荷重10g、圧子0.5mmφ(円柱状)の条件で測定した結果から、圧子の針入が開始した温度を針入開始温度とした。
実施例1
全面にベタ印刷されたポリオレフィン系多層熱収縮性フィルム(大倉工業(株)製、ラプラー501、非帯電防止処理、幅:1100mm、厚み:17μm)を基材フィルムとして用い、印刷面にグラビア印刷機により基材フィルムの側端縁に、下記に示す溶剤型接着剤をドット状(0.5mm径の点を1mm間隔に並べた形状)に塗布幅が35mmになるように印刷した後、60℃に設定した乾燥炉を1秒で通過させて乾燥を行って熱収縮性フィルムを得た。乾燥後の接着剤層の厚さは約1μmであった。
また、本実施例においては以下の接着剤を使用した。
樹脂組成物:エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂を主成分とする樹脂組成物
樹脂組成物の濃度:16.5重量%
樹脂組成物の示差熱量計(DSC)による吸熱ピーク:67.6℃と98.6℃の2本
樹脂組成物の熱機械的分析における10g荷重での針入開始温度:38℃
溶剤:トルエン、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンの混合物
得られた熱収縮性フィルムのブロッキング度は表1に示す通りであってほとんどブロッキングは見られず、巻き戻しも容易で、滑りも良好であった。
次に、この熱収縮性フィルムを用いて熱収縮包装を行った。包装は、先ず、熱収縮性フィルムの両端部を封筒貼り状(3cm幅)に重ね合わせて筒状に形成し、次いで、重ね合わせ部分を静電シールにより仮固着した。そして、筒状に形成された熱収縮性フィルム内に、箱状の被包装物を挿入し、溶断シールによる前後シールをして加熱収縮トンネルに投入した。加熱収縮トンネルの温度は150℃に設定し、通過時間は4秒であった。このようにして熱収縮包装体を得た。なお、加熱トンネルでの収縮の際に一旦フィルム内の空気が膨張した状態になっても静電シールによる仮固定部分が外れることはなかった。
得られた、包装体の封筒貼りシール部のシール強度を測定すると共に、加熱トンネルに投入する前の静電シール強度についても測定した。結果を表1に示す。
比較例1
側端縁の30mmを残してベタ印刷されたポリオレフィン系多層フィルム(積水フィルム(株)製、ソプラー、非帯電防止処理、幅:1100mm、厚み:15μm)を用いて熱収縮包装を行った。包装は、先ず、熱収縮性フィルムの両端部(印刷されていない部分を封筒貼り状(3cm幅)に重ね合わせて筒状に形成し、次いで、重ね合わせ部分を静電シールにより仮固着した。そして、筒状に形成された熱収縮性フィルム内に、箱状の被包装物を挿入し、溶断シールによる前後シールをして加熱収縮トンネルに投入した。加熱収縮トンネルの温度は150℃に設定し、通過時間は4秒であった。このようにして熱収縮包装体を得た。
得られた、包装体の封筒貼りシール部のシール強度を測定すると共に、加熱トンネルに投入する前の静電シール強度についても測定した。結果を同じく表1に示す。
Figure 2007106475
実施例2
無地で帯電防止処理をしたポリオレフィン系多層熱収縮性フィルム(大倉工業(株)製、ラプラー501、幅:1100mm、厚み:17μm)を基材フィルムとして用い、グラビア印刷機により基材フィルムの側端縁に、実施例1と同様に溶剤型接着剤を印刷した後、乾燥して熱収縮性フィルムを得た。乾燥後の接着剤層の厚さは約1μmであった。
次いで、実施例1と同様に包装試験を行ったが、静電シール強度は手で引っ張ると破裂音はしないが、静電シール部分が包装時の膨張に耐える程度の強度で密着していた。また、得られた包装体は十分なシール強度を有していた。
比較例2
実施例1で使用した溶剤型接着剤を塗布して得られる熱収縮性フィルムのブロッキング度が、当該接着剤を塗布していない熱収縮性フィルムに比べてどの程度かを測定するために、ポリオレフィン系多層熱収縮性フィルム(大倉工業(株)製、ラプラー501、非帯電防止処理、幅:1100mm、厚み:17μm)をそのまま使用してブロッキング度を測定したところ0.24N/12.25cmであって、実施例1のフィルムとあまり違わなかった。
表1から明らかなように、実施例1のフィルムは、全面がベタ印刷されているものであるのにもかかわらず強固にシールされていた。一方、比較例1の場合は、従来の静電シールを適用した包装方法であるにもかかわらず、加熱時のブロッキングに変動があるためか2回の試験のうち一方はほとんど接着していなかったし、接着したものでもその強度は十分とはいえないものであった。
また、溶剤型接着剤を塗布した本発明の実施例1にかかる熱収縮性フィルムは、溶剤型接着剤を塗布していない熱収縮性フィルムとほぼ同等なブロッキング度であり、ほとんどブロッキングの問題はないことが明らかである。
本発明によって、特別な装置を使用しなくても十分な強度を有し、美麗な封筒貼りシールを、使用フィルムを選択することなく可能となったので、特に高級感が要求される熱収縮包装分野に好適である。

Claims (2)

  1. 帯状の熱収縮性フィルムの両端部を封筒貼り状に重ね合わせて筒状とし、次いで前記重ね合わせ部分を静電シールにより仮固定した後、加熱して熱収縮性フィルムの収縮と前記重ね合わせ部分の接着とを同時に行う熱収縮包装方法において、
    前記熱収縮性フィルムが、溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有するものであることを特徴とする熱収縮包装方法。
    (1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下。
    (2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度(荷重10kgで40℃、24時間放置)が5.0N/12.25cm以下である。
  2. 熱収縮性フィルム基材の少なくとも側端部に長手方向に平行に溶剤型接着剤を塗布後、乾燥してなる下記条件を満たす接着剤層を有することを特徴とする静電シールを適用した収縮包装に好適な熱収縮性フィルム。
    (1)接着剤層を構成する樹脂組成物の吸熱ピーク(示差熱量計(DSC)で測定)が105℃以下。
    (2)接着剤層を有する部分の熱収縮性フィルムのブロッキング度(荷重10kgで40℃、24時間放置)が5.0N/12.25cm以下である。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009083361A (ja) * 2007-10-01 2009-04-23 Kohjin Co Ltd ポリオレフィン系多層シュリンクフィルム及び包装方法

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