JP2007105730A - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出口の構造を複雑化することなく、また特別な装置を追加することなく吐出口の液溜まり等を容易に除去することができる塗布装置及び塗布方法を提供すること。
【解決手段】被吐出材料200を対象物に対して吐出する吐出口142を有する吐出部140と、前記吐出部内の被吐出材料に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整手段300と、前記吐出口を撮像する吐出口撮像手段160と、前記吐出口撮像手段により撮像された前記吐出口における前記被吐出材料の状態を複数の色彩の組み合わせによって表示する画像処理部170と、を有することで塗布装置100を構成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、対象物に対して被吐出材料を吐出する吐出部を有する塗布装置及び塗布方法に関する。
従来、基板等に接着剤を塗布する接着剤ディスペンサのノズルは、図10に示すように構成されていた。図10は、従来のノズルの先端部を示す概略断面図である。
図10に示すように、ノズル10にはその中央に接着剤を吐出する吐出口12が形成されている。そして、この吐出口12の周囲に吸引口11が形成されている。
したがって、ノズル10の吐出口12から接着剤を塗布し終わった後、吸引口11に接着剤が必要以上に溜まってしまったとき、この溜まりすぎた接着剤を吸引口11から吸引することにより、常に吐出口12の接着剤の量を最適な状態として、接着剤の液だれや液溜まり吐出を防止している。
このように接着剤の吐出口12の先端に生じる液溜まり等を吸引口11から吸引するとノズル10先端部の構造が複雑化するという問題があった。
また、吸引口11から吸引した接着剤を処理する機構や吸引バランスの制御に別の機構が必要となるため装置が複雑化するという問題もあった。
本発明は上記問題に鑑み、吐出口の構造を複雑化することなく、また特別な装置を追加することなく吐出口の液溜まり等を容易に除去することができる塗布装置及び塗布方法を提供することを目的とする。
前記目的は、請求項1の発明によれば、被吐出材料を対象物に対して吐出する吐出口を有する吐出部と、前記吐出部内の被吐出材料に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整手段と、前記吐出口を撮像する吐出口撮像手段と、前記吐出口撮像手段により撮像された前記吐出口における前記被吐出材料の状態を複数の色彩の組み合わせによって表示する画像処理部と、を有することを特徴とする塗布装置により達成される。
請求項1の構成によれば、前記吐出部内の被吐出材料に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整手段と、前記吐出口を撮像する吐出口撮像手段と、前記吐出口撮像手段により撮像された前記吐出口における前記被吐出材料の状態を複数の色彩の組み合わせによって表示する画像処理部とを有する。
このため、操作者は、前記画像処理部に表示された前記複数の色彩の組み合わせ状態によって、前記吐出部の吐出口の被吐出材料の状態を把握でき、前記吐出圧力調整手段によって前記吐出部内の被吐出材料に対する吐出圧力を調整することで前記吐出口の被吐出材料の状態を良状態にすることができる。
したがって、前記吐出口の構造を複雑化することなく、また特別な装置を追加することなく吐出口の液溜まり等を容易に除去することができる塗布装置である。
好ましくは、請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、前記複数の色彩の組み合わせが黒色及び白色の組み合わせであることを特徴とする塗布装置である。
請求項2の構成によれば、前記複数の色彩の組み合わせが黒色及び白色の組み合わせであるので、操作者が前記色彩の組み合わせにより容易に前記吐出部の吐出口の被吐出材料の状態を把握できることになる。
好ましくは、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2の構成において、前記吐出圧力調整手段が前記吐出部内の空気を吸引するサックバック装置であることを特徴とする塗布装置である。
請求項3の構成によれば、吐出圧力調整手段が前記吐出部内の空気を吸引するサックバック装置である。このため、前記サックバック装置によって前記吐出部内の空気の吸引量を変化させることで、容易に前記吐出口の被吐出材料の状態を良状態にすることができる。
前記目的は、請求項4の発明によれば、被吐出材料を吐出する吐出部の吐出口を撮像手段で撮像する工程と、前記撮像された前記吐出口における前記被吐出材料の状態を複数の色彩の組み合わせによって画像表示部に表示する表示工程と、前記画像処理部に表示される複数の色彩の組み合わせによって不良状態とされた前記吐出口における前記被吐出材料を吐出圧力調整手段によって良状態に変化させる被吐出材料調整工程と、を有することを特徴とする塗布方法により達成される。
請求項4の構成によれば、被吐出材料を吐出する吐出部の吐出口を撮像手段で撮像する工程と、前記撮像された前記吐出口における前記被吐出材料の状態を複数の色彩の組み合わせによって画像表示部に表示する表示工程と、前記画像処理部に表示される複数の色彩の組み合わせによって不良状態とされた前記吐出口における前記被吐出材料を吐出圧力調整手段によって良状態に変化させる被吐出材料調整工程と、を有する。
このため、操作者は、前記表示工程で、前記画像処理部に表示された前記複数の色彩の組み合わせ状態によって、前記吐出部の吐出口の被吐出材料の状態を把握できる。また、前記被吐出材料調整工程では、前記吐出圧力調整手段によって前記吐出部内の被吐出材料に対する吐出圧力を調整して前記吐出口の被吐出材料の状態を良状態にすることができる。
したがって、前記吐出口の構造を複雑化することなく、また特別な装置を追加することなく吐出口の液溜まり等を容易に除去することができる塗布方法である。
好ましくは、請求項5の発明によれば、請求項4の構成において、前記画像処理部に表示される複数の色彩の組み合わせが黒色及び白色であり、黒色部分が不良状態を示し、白色部分が良状態を示し、前記被吐出材料調整工程では、前記白色部分の黒色部分に対する面積を増加させるように前記吐出圧力調整手段を操作することを特徴とする塗布方法である。
請求項5の構成によれば、前記画像処理部に表示される複数の色彩の組み合わせが黒色及び白色であり、黒色部分が不良状態を示し、白色部分が良状態を示し、前記被吐出材料調整工程では、前記白色部分の黒色部分に対する面積を増加させるように前記吐出圧力調整手段を操作する。
したがって、前記被吐出材料調整工程では、前記白色部分の黒色部分に対する面積を増加させるように前記吐出圧力調整手段を操作することで、容易に前記吐出口の被吐出材料の状態を良状態にすることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
図1は、本発明に係る塗布装置の実施の形態である接着剤塗布装置100を示す概略斜視図である。
この接着剤塗布装置100は基板上に電子部品を接着するための接着剤を基板上に塗布するための装置であり、被吐出材料である例えば接着剤を対象物である例えば基板に対して吐出する吐出口であるノズルを有する吐出部である例えばディスペンサを有している。
すなわち、図1に示すように塗布装置100には、基板を載置するためのテーブル110が設けられている。また、このテーブル110を図1においてX軸方向に移動させるX軸移動手段120とY軸方向に移動させるY軸移動手段130とを備えている。
そして、このテーブル110の上方には、前記ディスペンサ140が配置され、このディスペンサ140は、図1にZ軸移動手段150によって、図1のZ軸方向に移動可能に配置されている。
したがって、これらX軸移動手段120及びY軸移動手段130によってテーブル110に載置された基板の任意の地点をディスペンサ140の直下に移動させることができる。また、Z軸移動手段150によってディスペンサ140をテーブル110上の基板に対して任意の高さなるように近接又は離間させることができる。
このようなディスペンサ140は、図2に示すように構成されている。図2はディスペンサ140及びサックバック装置300等の構成を示す概略図である。
すなわちディスペンサ140は、接着剤200を収容するシリンジ141と吐出口であるノズル142とを備えている。
また、このディスペンサ140には、図2に示すように、吐出部内である例えばディスペンサ140のシリンジ141内の被吐出材料である例えば接着剤200に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整手段である例えばサックバック装置300が接続されている。
このサックバック装置300には、図2に示すようにサックバック吸引切り替え用電磁弁310と、前記シリンジ140内の空気を吸引し、シリンジ140内の圧力を調整するサックバック装置本体320とを備えている。
一方、図1に示すようにディスペンサ140の下方には、ディスペンサ140のノズル142を撮像する吐出口撮像手段である例えばCCDカメラ装置160が配置されている。
図3はCCDカメラ装置160とディスペンサ140との関係を示した概略斜視図であるが、図3に示すようにCCDカメラ160は下方からディスペンサ140のノズル142の開口を撮像する構成となっている。
図4は、CCDカメラ装置160を示す概略斜視図である。図4に示すようにCCDカメラ本体161はカメラ支持体162によって固定され支持されている。
そして、ハロゲン光源163により、CCDカメラ本体161と同軸上に照明をあてられる構成となっている。
また、図1では図示されていないが、このCCDカメラ装置160で撮像した映像を後述する画像処理部を介して表示する表示部170も配置されている。
ところで、図5は接着剤塗布装置100の主な内部の構成等を示した概略ブロック図である。
図5に示すように図1のX軸移動手段120をX軸方向に移動させるX軸移動手段用モータ121、Y軸移動手段130をY軸方向に移動させるY軸移動手段用モータ131、そしてZ軸移動手段150をZ軸方向に移動させるZ軸移動手段用モータ151を備え、これらはコンピュータ等から成る制御部180に接続され、制御部180の指示により動作するようになっている。
また、制御部180は、図4のCCDカメラ本体161にも接続され、CCDカメラ161を動作等させるように構成されている。そして、このCCDカメラ161で撮像された映像は、画像処理部190に入力されることになる。
この画像処理部190は、前記CCDカメラ装置160により撮像された前記ノズル142における前記接着剤200の状態を複数の色彩、例えば黒色及び白色の組み合わせによって表示するようになっている。
図6はノズル142における接着剤200の状態の例と黒色又は白色の組み合わせの例を示す概略説明図である。
図5(a)乃至(d)において、ノズル142のノズル壁面142bとノズル開口142aが現されている。
そして、このノズル142の開口端部における接着剤の状態が異なって現されている。この接着剤200は、例えばエポキシUV硬化樹脂等である。
以下、具体的に説明する。図6(a)では、接着剤200がノズル142の先端部に多く配置している状態である。
この場合は、CCDカメラ本体161で撮像するとノズル142の中央部で光が全反射するため比較的明るく、ノズル142の外周部ではドーナツ状に光りが全反射しないため、比較的暗くなる。
これを図5の画像処理部190で二値的に処理し、全反射する部分を白色、全反射しない部分を黒色に処理し、図5の表示部170に表示する。すると、図6(a)の下方に示すように黒色部分が外周部にドーナツ状に形成されて表示される。
このように接着剤200が量的にノズル142の先端部に多く配置されればされる程、黒色部分が多くなるので、表示部170を観察している操作者は、一見して容易にノズル142の状態を把握することができる。
また、図6(b)は、ノズル142の先端部に接着剤200が適量配置されている状態である。
すなわち、ハロゲン光源163からCCDカメラ本体161と同軸上に出射した光が全体的に全反射するので、表示部170では白色に表示される。
また図6(c)はノズル142の先端部に接着剤200が適量より少なく配置されている状態である。
すなわち、ハロゲン光源163からCCDカメラ本体161と同軸に出射した光がノズル142のノズル開口142a内で乱反射等するため、画像処理部190で処理し表示部170に表示すると中心部分にドーナツ状の黒色部分が形成される。
このように中央部分にドーナツ状の黒色部分が形成されたときは、表示部170を観察している操作者はノズル142の先端部の接着剤200が少なすぎる状態であることを一見して容易に把握することができる。
そして、図6(d)では、ノズル142の先端部のノズル開口142a内に接着剤200が配置されていない状態を示す図である。
この場合ノズル開口142aへハロゲン光源163からCCDカメラ本体161と同軸に出射した光はすべて乱反射等して、表示部170では中央部がすべて黒色部分として現される。
以上のように、表示部170を観察している操作者は、ノズル142の先端部の状態を容易に把握できるが、この状態が不良の場合は、ノズル142内の接着剤200の配置状態を接着剤200の量を変化させることで調整できる構成となっている。
すなわち、このノズル142内の接着剤200の量は、図2のサックバック装置本体320で調整可能に構成されている。
具体的には、図2に示すサックバック装置本体320はディスペンサ140のシリンジ141内の接着剤200に対する空気の圧力を吸引によって変更できるように構成されている。
つまり、サックバック装置本体320の吸引を強くすれば、ノズル142の先端部の接着剤200はシリンジ142側に引き込まれる。逆にサックバック装置本体320の吸引を弱くすれば、ノズル142の先端部の接着剤200は吐出方向に押し出されることになる。
このようなサックバック装置320は図5に示すように制御部180を介して入力部210と接続されているので、操作者が入力部210を操作することで容易にサックバック装置320を動作等させることができるように構成されている。
本実施の形態に係る接着剤塗布装置100は上述のように構成されているが、以下、この接着剤塗布装置100を用いた塗布方法である接着剤塗布方法を接着剤塗布装置100の動作等と共に説明する。
先ず、操作者は、接着剤200を吐出する対象物である前記基板を図1のテーブル110上に配置する。このとき、テーブル110には基板を真空引きで固定する吸引装置が備わっているので、基板はテーブル110上に精度良く固定配置される。
その後、図1のX軸移動手段120やY軸移動手段130を動作させ、接着剤200が収容されているディスペンサ140の直下に基板の接着剤塗布部分が配置され、ディスペンサ140により接着剤200が塗布されることになる。
このとき、ディスペンサ140のノズル142の状態が不良であると接着剤200の液溜まりや液だれ、若しくは吐出不足等が生じてしまう。
そこで、実際に接着剤200を塗布する前に前記ノズル142の状態を良の状態に調整する必要がある。
具体的には、先ず、操作者は、図5の入力部210より指示を入力し、図1のCCDカメラ本体161の上方にディスペンサ140が配置されるように制御部180を介してX軸移動手段用モータ121とY軸移動手段用モータ131を動作させる。
すると、これらX軸移動手段用モータ121とY軸移動手段用モータ131によって図1のX軸移動手段120とY軸移動手段130が移動し、テーブル110の側面に配置されているCCDカメラ装置160がディスペンサ140の直下に配置される。
その後、制御部180を介してZ軸移動手段用モータ151を駆動させ、ディスペンサ140をCCDカメラ装置160に近接させ、図3に示すような状態とする。このとき、ノズル142の先端部とCCDカメラ本体161との間隔は所定の距離になるように制御部180によって調整される。
次にCCDカメラ本体161によってノズル142を下方から撮像する。そして、撮像されたノズル142における接着剤200の状態を黒色及び白色の色彩の組み合わせによって表示部170に表示する表示工程が行われる。
すなわち、上述のようにCCDカメラ本体161は、ノズル142からの反射光を全反射光と非全反射光に二値化し、全反射光を白色部分で表し、非全反射光を黒色部分で表している。そして、具体的には、黒色部分が不良部分を示し、白色部分が良状態を示している。
続いて、この表示部に表示された黒色及び白色の組み合わせによって不良状態とされたノズル142における接着剤200をサックバック装置300によって良状態に変化させる被吐出材料調整工程が行われる。
具体的には、前記白色部分の黒色部分に対する面積を増加させるように前記サックバック装置300を操作することとなる。
以下、より具体的に前記被吐出材料調整工程を、ノズル142における接着剤200が多い場合、接着剤200が少ない場合に分けて説明する。なお、図9はこの被吐出材料調整工程を示す概略フローチャートである。
(接着剤200が多い場合)
先ず、図9のST1に示すようにノズル142の開口(下面)が表示部170に黒色と白色の組み合わせで表示される。
すなわち、接着剤200がノズル142の開口に多く配置されているのは、図6(a)に示す状態であり、画像の中心部が白色で周囲がドーナツ状に黒色で表されている。
この状態を示したのが図7(a)である。図7(a)に示すように中央部に僅かに白色部分があり、その周囲はすべて黒色となっている。
このように黒色部分の面積が白色部分に比べ著しく大である場合は、ノズル142の先端部である開口に、図6(a)に示すように多くの接着剤200が配置されていることを示す。
このように操作者は表示部170を観察するだけでノズル142の開口の接着剤200の状態を容易に把握することができる。
次に操作者がノズル142の開口の接着剤200が多いと判断すると(ST2)、図5の入力部210を操作して、サックバック装置本体320の吸引圧力を大にする(ST3)。
すると、図2のサックバック装置本体320がシリンジ141内の空気をより吸引するように動作するので、シリンジ141内の接着剤200は図において上方に移動する。そして、図6(a)の接着剤200がノズル142のノズル開口142a内に引き込まれると、徐々に表示部170に表示される画像の中央の白色部分の面積が増加する。この状態を示すのが図7(b)である。
このように操作者は表示部170の画像を観察しながら、ノズル142の開口における接着剤200が減少する過程を把握することができる。
そして、さらにサックバック装置本体320を動作させると、図7(c)に示すように画像の中央部の白色部分の面積が更に増加する。
このように白色部分の面積が黒色部分より著しく大となった場合は、図6(b)に示すように接着剤200が適量になったことを意味する。
このとき、表示部170を観察している操作者が接着剤200が適量になったと判断したら(ST4)、図5の入力部210を操作してサックバック装置本体の320の吸引圧力を通常に状態に戻すことにより、適量の接着剤200がノズル142の先端部に配置され、吐出準備が整い上述の被吐出材料調整工程が終了する。
(接着剤200が少ない場合)
次にノズル142に配置されている接着剤200少ない場合の被吐出材料調整工程について以下、説明する。
上述の接着剤200が多い場合と同様に表示部170の画像を操作者が観察することになる。このときノズル142の接着剤200が少ないので、上述のように図6(c)のように画像の中心部に黒色のドーナツ状の部分が形成され、その周囲は白色部分として表される。
具体的には、図8(a)のように成る。このような画像を見た操作者はノズル142の接着剤200が少ないと容易に判断でき(図9のST5)、図5の入力部210を操作して、サックバック装置本体320の吸引圧力を下げる(ST6)。図8(a)は接着剤200が少ない状態を示す画像である。
すると、表示部170の画像は図8(b)に示すように白色部分の面積が黒色部分より増加し、更にサックバック装置本体320の吸引圧力を下げると、図8(c)に示すように全体が略白色部分となる。図8(b)は接着剤200が増加している状態を示す画像である。
この図8(c)は、図6(b)と同様の状態であり、接着剤200が適量となったことを示す。この画像を観察している操作者は、接着剤200が適量となった判断し(図9のST7)、サックバック装置本体320を通常圧力に戻し、被吐出材料調整工程が終了する。
なお、表示部170の画像が図6(d)のように中心部に円形に黒色部分が配置され、その周囲が白色部分となった場合は、図6(d)に示すようにノズル142の先端部のノズル開口142aに接着剤200が配置されていないので、上述の接着剤200が少ない場合と同様の工程を経てノズル142の先端部を図6(b)に示す状態にすることになる。
このように本実施の形態によれば、従来のように吐出口であるノズル142の構造を複雑化することなく、また、特別な装置を追加することなくノズル142の接着剤200の液溜まり等を精度良く除去することができる。
そして、ノズル142の接着剤200の不良状態を表示部170の画像を観察しながら、適度にサックバック装置本体320を駆動させ、容易に良状態にすることができる。
以上のように前記被吐出材料調整工程が終了すると、ディスペンサ140のノズル142は吐出待機状態となる。そして、図1のテーブル110上の基板の塗布開始位置をX軸移動手段120及びY軸移動手段130で、ディスペンサ140の直下に位置させる。その後、ディスペンサ140をZ軸移動手段150で基板と所定間隔になるように下降させ、接着剤200を塗布する。
したがって、このときのノズル142は、良好な状態にあるので、適量の接着剤200を所定の基板上に塗布することができるので、吐出開始地点における液溜まり吐出を未然に防ぐことができる。
本発明の実施の形態は、以上のように構成され、動作等するが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。そして、上記実施の形態の構成は、その一部を省略したり、上述していない他の任意の組み合わせに変更することができる。また、本実施の形態では、接着剤塗布装置100を例に説明したが、これに限らず液晶パネル製造工程におけるシール剤塗布装置や塗布方法、又は有機ELパネル製造工程のおける封止基板封止のためのシール剤塗布装置や塗布方法についても適用できることは明らかである。
以上説明したように、本発明によれば、吐出口の構造を複雑化することなく、また特別な装置を追加することなく吐出口の液溜まり等を容易に除去することができる塗布装置及び塗布方法を提供することができる。
本発明に係る塗布装置の実施の形態である接着剤塗布装置を示す概略斜視図である。 ディスペンサ及びサックバック装置等の構成を示す概略図である。 CCDカメラ装置とディスペンサとの関係を示した概略斜視図である。 CCDカメラ装置とハロゲン光源とを示す概略斜視図である。 接着剤塗布装置の主な内部の構成等を示した概略ブロック図である。 ノズルにおける接着剤の状態の例と黒色又は白色の組み合わせの例を示す概略説明図であり、(a)接着剤(多い)(b)接着剤(適量)(c)接着剤(少ない)(d)接着剤(なし)を示す図である。 (a)接着剤がノズルの開口に多く配置されている状態を示す図である。(b)接着剤がノズルのノズル開口内に引き込まれ、徐々に表示部に表示される画像の中央の白色部分の面積が増加している状態を示す図である。(c)画像の中央部の白色部分の面積が更に増加し、接着剤200が適量になったことを示す図である。 (a)接着剤が少ない状態をしめす画像である。(b)接着剤が増加している状態を示す画像である。(c)接着剤が適量となったことを示す画像である。 被吐出材料調整工程を示す概略フローチャートである。 従来のノズルの先端部を示す概略断面図である。
符号の説明
100…接着剤塗布装置、110…テーブル、120…X軸移動手段、121…X軸移動手段用モータ、130…Y軸移動手段、131…Y軸移動手段用モータ、140…ディスペンサ、141…シリンジ、142…ノズル、142a…ノズル開口、142b…ノズル壁面、150…Z軸移動手段、151…Z軸移動手段用モータ、160…CCDカメラ装置、161…CCDカメラ本体、162…カメラ支持体、163…ハロゲン光源、170…表示部、180…制御部、190…画像処理部、200…接着剤、210…入力部、300…サックバック装置、310…サックバック吸引切り替え用電磁弁、320…サックバック装置本体。

Claims (4)

  1. 被吐出材料を対象物に対して吐出する塗布装置であって、
    吐出口を有する吐出部と、
    前記吐出部内の前記被吐出材料に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整手段と、
    前記吐出口を撮像する吐出口撮像手段と、
    前記吐出口撮像手段により撮像された前記吐出口の画像を画像処理することにより、前記吐出口の処理画像を生成する処理画像生成手段と、を有し、
    前記吐出口の前記処理画像の環状部もしくは円形部の画像から、前記吐出口における前記被吐出材料の状態を判断することを特徴とする塗布装置。
  2. 前記画像処理は、2値化処理であることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
  3. 被吐出材料を対象物に対して吐出する塗布方法であって、
    吐出部内の前記被吐出材料に対する吐出圧力を調整する吐出圧力調整工程と、
    前記被吐出材料を吐出する吐出部の吐出口を撮像する吐出口撮像工程と、
    前記吐出口撮像工程により撮像された前記吐出口の画像を画像処理することにより、前記吐出口の処理画像を生成する処理画像生成工程と、を有し、
    前記吐出口の前記処理画像の環状部もしくは円形部の画像から、前記吐出口における前記被吐出材料の状態を判断することを特徴とする塗布方法。
  4. 前記画像処理は、2値化処理であることを特徴とする請求項3に記載の塗布方法。
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