JP2007105326A - 間接法作業模型の製造方法と製造装置 - Google Patents

間接法作業模型の製造方法と製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】石膏を削り取ることなく、ダウエルピンの下端が突出する土台を成形して設ける。歯形模型を位置ずれしないように成形型に仮止めして、歯形模型と土台とを理想的な状態で連結する。
【解決手段】間接法作業模型の製造方法は、ダウエルピン3を固定している歯形模型4を成形型6の定位置に仮止めし、成形型6に充填された石膏泥を硬化させて、ダウエルピン3を埋設する土台1を成形する。この製造方法は、成形型6に、ダウエルピン3の先端部を挿入できる所定の厚さの挿入プレート7を配設し、この挿入プレート7にダウエルピン3の先端を挿入する状態で、歯形模型4を成形型6の定位置に仮止めし、成形型6に充填される石膏泥を硬化させた後、挿入プレート7をダウエルピン3から外して、ダウエルピン3の先端を土台1から突出させる。
【選択図】図7

Description

この発明は、間接法作業模型の製造方法と製造装置に関する。
間接法作業模型は、特許文献1に記載されるように、以下のようにして製造される。
(1) 患者の口腔からとった歯形陰型を使用して、石膏で歯形模型を製作する。
(2) 歯形模型の下面を平坦に削って孔をあけ、孔にダウエルピンを挿入して接着剤で固着する。
(3) 歯形模型の下面とダウエルピンに離型剤を塗布して、シリコーンゴムの成形型の定位置に仮止めする。この状態で、成形型に石膏泥を充填する。又は、成形型に石膏泥を充填して、離型剤の塗布されたダウエルピンを石膏泥に入れて、歯形模型を成形型の定位置に仮止めする。
(4) 石膏泥を硬化させて土台とした後、土台を成形型から脱型する。
以上の工程で、ダウエルピンを土台の定位置に出し入れできるように連結する間接法作業模型が製造される。
特開2000−245749号公報
以上の方法で製造される作業模型は、ダウエルピンを石膏の土台に引き抜きできるように埋設する。土台は、ダウエルピンを挿入する位置に連結孔が設けられる。この連結孔に、ダウエルピンが引き抜きできるように挿入されて、歯形模型が土台に連結される。この構造の土台は、連結孔の下端を閉塞しているので、連結孔に塵や異物が侵入すると、歯形模型を土台の定位置に連結できなくなる。ダウエルピンが連結孔に挿入される位置がずれるからである。この弊害は、連結孔の下端を開口して解消できる。連結孔の下端は、石膏で製作している土台の下端面を削り取って開口できる。しかしながら、石膏で成形した土台を、所定の厚さに削り取るのに手間がかかるばかりでなく、石膏の粉塵が飛散して作業環境を悪くする欠点がある。
また、以上の方法で製造される作業模型は、成形型に充填した石膏泥を硬化させるときに、歯形模型を成形型の定位置に動かないように仮止めする必要がある。石膏泥が硬化するときに歯形模型の位置がずれると、歯形模型と土台とを理想的な状態で連結できなくなるからである。ダウエルピンを石膏泥に挿入して、歯形模型を成形型の定位置に仮止めする方法は、ダウエルピンをペースト状の石膏で保持するので、位置ずれしないようにしっかりと定位置に保持するのが難しい。このため、石膏泥を硬化する状態で、位置ずれしやすい欠点があった。
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、石膏を削り取ることなく、ダウエルピンの下端が突出する土台を成形して設けることができ、さらに、歯形模型を位置ずれしないように成形型に仮止めして、歯形模型と土台とを理想的な状態で連結できる間接法作業模型の製造方法と装置を提供することにある。
本発明の間接法作業模型の製造方法は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
間接法作業模型の製造方法は、ダウエルピン3を固定している歯形模型4を成形型6の定位置に仮止めし、成形型6に充填された石膏泥を硬化させて、ダウエルピン3を埋設する土台1を成形する。この製造方法は、成形型6に、ダウエルピン3の先端部を挿入できる所定の厚さの挿入プレート7を配設し、この挿入プレート7にダウエルピン3の先端を挿入する状態で、歯形模型4を成形型6の定位置に仮止めし、成形型6に充填される石膏泥を硬化させた後、挿入プレート7をダウエルピン3から外して、ダウエルピン3の先端を土台1から突出させる。
本発明の間接法作業模型の製造方法は、挿入プレート7に、プラスチックフォーム、パラフィンワックス、ダンボール紙のいずれかを使用することができる。挿入プレート7は、発泡スチロールを使用することができる。
本発明の間接法作業模型の製造方法は、挿入プレート7の外形を成形型6の成形室14の内形よりも小さくすると共に、成形室14の底部に、挿入プレート7を定位置に配置する位置決凸部15を設けて、この位置決凸部15で挿入プレート7を定位置に配置して、成形室14に石膏泥を充填することができる。
本発明の間接法作業模型の製造方法は、成形室14の底面12に、外周縁から内側に離れた位置に位置決凸部15を設け、この位置決凸部15の内側に挿入プレート7を配設して、成形室14に石膏泥を充填し、挿入プレート7でもって、土台1の底面の周囲に突出部8を設けることができる。
さらに、本発明の間接法作業模型の製造装置は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
間接法作業模型の製造装置は、ダウエルピン3を固定している歯形模型4を定位置に仮止めし、ダウエルピン3を埋設するように石膏泥を充填して、土台1を成形する。この製造装置は、歯形模型4を定位置に仮止めする状態で充填された石膏泥を硬化させる成形型6と、この成形型6の底部に配設される挿入プレート7とを備える。挿入プレート7は、ダウエルピン3の先端部を挿入できる所定の厚さを有する。この製造装置は、挿入プレート7にダウエルピン3の先端を挿入する状態で、歯形模型4を成形型6の定位置に仮止めして、成形型6に充填される石膏泥を硬化させ、挿入プレート7をダウエルピン3から外して、挿入プレート7でもってダウエルピン3の先端を土台1から突出させる。
本発明の間接法作業模型の製造装置は、挿入プレート7を、プラスチックフォーム、パラフィンワックス、ダンボール紙のいずれかとすることができる。挿入プレート7は、発泡スチロールとすることができる。
本発明の間接法作業模型の製造装置は、挿入プレート7の外形を成形型6の成形室14の内形よりも小さくすると共に、成形室14の底部に、挿入プレート7を定位置に配置する位置決凸部15を設けて、この位置決凸部15で挿入プレート7を定位置に配置して、成形室14に石膏泥を充填することができる。
本発明の間接法作業模型の製造装置は、成形室14の底面12に、外周縁から内側に離れた位置に位置決凸部15を設け、この位置決凸部15の内側に挿入プレート7を配設して、成形室14に石膏泥を充填し、挿入プレート7でもって、土台1の底面の周囲に突出部8を設けることができる。
本発明の間接法作業模型の製造方法と製造装置は、石膏を削り取ることなく、簡単かつ容易に、ダウエルピンの下端が突出する土台を成形して設けることができる特長がある。それは、本発明の製造方法と製造装置が、所定の厚さの挿入プレートを成形型に配設し、この挿入プレートにダウエルピンの先端を挿入する状態で、歯形模型を成形型の定位置に仮止めし、成形型に充填される石膏泥を硬化させた後、挿入プレートをダウエルピンから外して、ダウエルピンの先端を土台から突出させるからである。本発明の製造方法と製造装置は、硬化した石膏から挿入プレートを取り外すという極めて簡単な作業で土台の下面にダウエルピンの先端を突出できる。したがって、従来のように、石膏で製作される土台の下端面を所定の厚さに削り取る手間をかけることなく、短時間で多数の間接法作業模型を能率良く製造できる。また、石膏を削り取る作業を不要とするので、石膏の粉塵が飛散するのを確実に防止して作業環境を改善できる特長もある。
さらに、本発明の製造方法と製造装置は、成形型に配置した挿入プレートにダウエルピンの先端部を挿入する状態で、歯形模型を成形型の定位置に仮止めするので、歯形模型を位置ずれしないように成形型に仮止めして、歯形模型と土台とを理想的な状態で連結できる特長もある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための間接法作業模型の製造方法と製造装置を例示するものであって、本発明は製造方法と製造装置を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図1ないし図3に示す間接法作業模型は、土台1と、この土台1の連結孔5に挿入しているダウエルピン3と、ダウエルピン3の上端を連結している歯形模型4とを備える。
土台1は石膏で成形している。図の土台1は、平面形状を湾曲する形状とする。ただ、土台は歯形模型を固定するものであるから、歯形模型の平面形状にほぼ等しく成形される。歯形模型4は、図2のアーチ状に湾曲する形状と、図4の半楕円形状のものがほとんどであるから、土台1は、平面形状をアーチ状に湾曲するものと、半楕円形とするものとでほとんどの歯形模型を連結できる。土台1の厚さは、図1に示すように、ダウエルピン3を上から下に挿入して、その下端を突出させる厚さとしている。
土台1は、ダウエルピン3を挿入する連結孔5を設けている。連結孔5は、ダウエルピン3を出し入れできるように、互いに平行な垂直姿勢として土台1に設けられる。さらに、ダウエルピン3は先端に向かって細くなるテーパー状であるから、連結孔5も下端に向かって細くなるテーパー状として、ダウエルピン3を隙間なくぴったりと挿入できる形状としている。土台1は、成形型6に仮止めする状態で石膏泥を充填して、ダウエルピン3の位置に連結孔5を設けている。
連結孔5は土台1の下端にも開口している。ダウエルピン3を土台1の下端面から突出させるためである。さらに、図1と図3の土台1は、底面の周囲に突出部8を設けて、突出部8の内側に連結孔5を開口している。この土台1は、突出部8の底面を、連結孔5に挿入されるダウエルピン3の下端よりも下方に配置し、あるいはダウエルピン3の下端と同一平面とする。いいかえると、ダウエルピン3が突出部8の底面から突出しない構造としている。この土台1は、連結孔5に挿入するダウエルピン3が突出部8の底面から突出しないので、土台1を咬合器に連結する状態で、ダウエルピン3が咬合器の連結部に接触せず、咬合器の正確な位置に連結できる。ただ、咬合器は、ダウエルピンが土台の底面から突出する部分を案内する凹部を設けて、ここにダウエルピンの突出部分を案内することもできる。したがって、本発明の間接法作業模型は、ダウエルピンを土台の底面から突出させることもできる。
土台1の上面は、歯形模型4を定位置に連結するために、歯形模型4との接触面を互いに定位置に嵌着できる形状としている。図の土台1は、上面の両側に沿って、所定の間隔で複数の嵌着凸部10を設けている。この嵌着凸部10を案内する嵌着凹部11を歯形模型4の下面に設けている。土台1と歯形模型4は、嵌着凸部10を嵌着凹部11に案内して、互いに位置ずれしないように連結される。図に示す土台1と歯形模型4の嵌着構造は、土台1に嵌着凸部10を、歯形模型4に嵌着凹部11を設けているが、反対に歯形模型に嵌着凸部を設けて、土台に嵌着凹部を設けることもできる。また、土台と歯形模型との接触面に、互いに嵌着できる凹凸を設けることもできる。以上の構造の土台1は、ダウエルピン3と嵌着構造の両方で歯形模型4を定位置に連結できる。
土台1は、以下の図5ないし図7に示す成形型6と挿入プレート7を使用して製造される。これらの図の成形型6は、石膏泥を硬化させた土台1を、簡単に脱型できるように、手で自由に変形できるシリコンゴムで製作される。成形型6は、底面12の周囲に周壁13を設けて上方開口の成形室14を設けている。成形型6の底面12には、底面12の外周縁から内側に離れた位置、すなわち周壁13の内面から内側に離れた位置に位置決凸部15を設けている。石膏泥を充填するとき、位置決凸部15の内側に挿入プレート7が配設される。
図の成形型6は、成形室14の底面12に、外周縁から内側に離れて、外周に沿う凸条を設けて位置決凸部15としている。この位置決凸部15は、その内側に挿入プレート7を配設して定位置に配置できる。ただ、位置決凸部は、必ずしも凸条のように連続して設ける必要はなく、成形室の底面に、周壁から内側に離れて、局部的に点在するように設けて、その内側に挿入プレートを配置することもできる。
成形室14の底部に配置される挿入プレート7は、ダウエルピン3の先端部を挿入できる所定の厚さを有するプラスチックフォームである。この挿入プレート7は、好ましくは発泡スチロールで製作される。発泡スチロールの挿入プレート7は、安価に多量生産できる特徴がある。ただ、本発明は、挿入プレートを発泡スチロールには特定しない。挿入プレートには、ダウエルピンの先端を挿入できる全てのプラスチックフォーム、たとえば、ウレタンフォーム、EVA発泡体、塩化ビニル発泡体等も使用できる。さらに、挿入プレートには、パラフィンワックスやダンボール紙も使用できる。挿入プレート7は、ここにダウエルピン3の先端を挿入する状態で、成形室14に石膏泥を充填して、ダウエルピン3の先端を石膏に埋設させないものである。いいかえると、挿入プレート7に挿入しているダウエルピン3の先端部に石膏泥を充填しないものである。したがって、挿入プレート7の厚さは、ダウエルピン3の先端部を石膏から突出できる厚さ、たとえば、1mm〜6mm、好ましくは2〜5mm、最適には2〜4mmとされる。挿入プレート7の厚さは、土台1の底面に設けられる突出部8の高さを特定する。挿入プレート7が、土台1の底面に凹部9を設けて、凹部9の周囲に突出部8を設けるからである。
挿入プレート7の外形は、土台1の底面に設ける凹部9の外形となる。したがって、挿入プレート7の外形は、底面の周囲に設けられる突出部8の幅を特定する。突出部8の幅は、狭過ぎると強度が低下して破損しやすくなる。このため、挿入プレート7は、突出部8の幅を1mm以上、好ましくは2mm以上、さらに好ましくは3mm以上とする外形とする。ただ、土台1は、底面に設ける突出部8の幅が広すぎると、ダウエルピン3の下端を突出させる凹部9が狭くなる。このため、挿入プレート7は、突出部8の幅が10mm以下、好ましくは8mm以下、さらに好ましくは7mm以下となる外形とされる。
ダウエルピン3は、歯形模型4に連結している。ダウエルピン3はステンレス等の金属ロッドで、下端に向かって次第に細くなるテーパー状にしている。ダウエルピン3は、円柱状、楕円柱状、多角柱状として先端に向かって細くしている。
以上の間接法作業模型は、以下のようにして製造される。
[歯形模型の製作工程]
患者から取った印象を使用して、石膏で歯形模型4を製作する。このとき、所定の本数のダウエルピン3を歯形模型4の所定の位置に埋設して固定する。
[成形型の定位置に歯形模型を仮止めする工程]
図5と図6に示すように、成形室14の底面12に設けた位置決凸部15の内側に挿入プレート7を配置する。歯形模型4の底面とダウエルピン3の表面、すなわち土台1から分離する部分に離型剤を塗布して、ダウエルピン3の下端を挿入プレート7に挿通する。挿入プレート7に挿通されたダウエルピン3は挿入プレート7で垂直姿勢に支持される。ダウエルピン3は、歯形模型4を定位置に配置する。すなわち、ダウエルピン3と挿入プレート7を介して歯形模型4が成形型6の定位置に仮止めされる。ただし、この状態において、歯形模型4を、別の仮止め具を使用して、補助的に成形型6に仮止めすることもできる。
[成形型に石膏泥を充填する工程]
歯形模型4を仮止めする状態で、図7に示すように、成形型6の成形室14に石膏泥を充填し、これを硬化させて土台1とする。石膏泥が硬化した土台1は、ダウエルピン3を挿入する連結孔5が設けられ、また、挿入プレート7で底面に凹部9が設けられる。
[成形型から硬化した土台を脱型する工程]
成形型6から硬化した石膏の土台1を脱型して、土台1の底面とダウエルピン3の下端から挿入プレート7を分離する。この状態で成形された土台1は、挿入プレート7で底面に凹部9が設けられ、この凹部9にダウエルピン3の下端を突出させる状態となる。すなわち、連結孔5が底面に開口される。
ただ、間接法作業模型は、図8に示すように、成形室14の底面12に挿入プレート7を配置した状態で、成形型6に石膏泥16を充填し、充填した石膏泥16が硬化する前に、ダウエルピン3を石膏泥16に挿入して土台1を成形することもできる。このとき、歯形模型4のダウエルピン3は、その下端が挿入プレート7に挿入されるまで石膏泥16に挿入する。歯形模型4は、挿入プレート7に挿入されたダウエルピン3で垂直姿勢に支持されて成形型6の定位置に仮止めされる。さらに、この状態において、歯形模型を、別の仮止め具を使用して、補助的に成形型に仮止めすることもできる。
以上の構造の間接法作業模型は、以下のようにして種々の歯冠補綴物の製作に使用される。
(1) 歯科医は、患者から印象を取る前に、歯冠補綴物を設ける部分の歯を、予め削って支台歯としている。したがって、間接法作業模型の歯形模型4は、図9に示すように、歯冠補綴物21を製作する部分に、支台歯模型22が形成されている。
(2) 技工士は、間接法作業模型の支台歯模型22に装着される歯冠補綴物21をレジンや金属で作成するが、このときに支台歯模型22の両側にある歯牙模型4Aが邪魔になる。両側の歯牙模型4Aが邪魔にならないようにするために分割模型20を作る。分割模型20は、歯冠補綴物21を製作する部分を隣接部分から分離できるように切断したものである。
(3) 分割模型20は、図9に示すように、間接法作業模型の歯形模型4を所定の位置で切断して製作される。歯形模型4は、歯冠補綴物21を製作する部分の両側であって、ダウエルピン3の両側で切断される。この分割模型20は、ダウエルピン3を介して、土台1の定位置に脱着自在に装着される。
(4) この状態で製作された分割模型20を使用して、支台歯模型22に装着される歯冠補綴物21をレジンや金属で作成する。支台歯模型22を土台1から分割できる分割模型20は、隣接する歯牙模型4Aとの境界であっても能率よく正確に加工できるので、能率よく歯冠補綴物21が製作できる。
ただ、間接法作業模型は、図10ないし図13に示すように、歯形模型4と土台1との間に固定プレート2を配置することもできる。これらの図に示す間接法作業模型は、歯形模型4に固定プレート2を介してダウエルピン3を固定している。したがって、ダウエルピン3を固定プレート2に固定し、固定プレート2に歯形模型4を固定している。
図に示す土台1の上面は、固定プレート2を定位置に連結するために、固定プレート2との接触面を互いに定位置に嵌着できる形状としている。図の土台1は、上面の両側に沿って、所定の間隔で複数の嵌着凸部10を設けている。この嵌着凸部10を案内する嵌着凹部11を固定プレート2の下面に設けている。土台1と固定プレート2は、嵌着凸部10を嵌着凹部11に案内して、互いに位置ずれしないように連結される。図に示す土台1と固定プレート2の嵌着構造は、土台1に嵌着凸部10を、固定プレート2に嵌着凹部11を設けているが、反対に固定プレートに嵌着凸部を設けて、土台に嵌着凹部を設けることもできる。また、土台と固定プレートとの接触面に、互いに嵌着できる凹凸を設けることもできる。以上の構造の土台1は、ダウエルピン3と嵌着構造の両方で固定プレート2を定位置に連結できる。ダウエルピン3は、固定プレート2を介して歯形模型4に連結している。
固定プレート2は、石膏又はプラスチック製で、ダウエルピン3の上端を固定している。固定プレート2は、上面に歯形模型4を接着して固定している。歯形模型4を固定プレート2に接着する接着剤には、石膏や、シアノアクリレート系の瞬間接着剤等が使用される。歯形模型4を固定プレート2に接着する接着剤と固定プレート2を石膏とする間接法作業模型は、歯形模型4を切断するときに、接着剤と固定プレート2を簡単に切断できる特徴がある。
固定プレート2を備える間接法作業模型は、以下のようにして製造される。
[歯形模型の製作工程]
患者から取った印象を使用して、石膏で歯形模型4を製作する。ダウエルピン3を固定している固定プレート2の上面に、石膏泥を使用して歯形模型4を接着する。歯形模型4は、あらかじめ固定プレート2への接着面を平坦に削り加工する。
[成形型の定位置に歯形模型を仮止めする工程]
図12に示すように、成形室14の底面12に設けた位置決凸部15の内側に挿入プレート7を配置する。固定プレート2の底面とダウエルピン3の表面、すなわち土台1から分離する部分に離型剤を塗布して、ダウエルピン3の下端を挿入プレート7に挿通する。挿入プレート7に挿通されたダウエルピン3は挿入プレート7で垂直姿勢に支持される。ダウエルピン3は、固定プレート2と歯形模型4を定位置に配置する。すなわち、ダウエルピン3と挿入プレート7を介して固定プレート2と歯形模型4とが成形型6の定位置に仮止めされる。ただし、この状態において、固定プレート2や歯形模型4を、別の仮止め具を使用して、補助的に成形型6に仮止めすることもできる。
[成形型に石膏泥を充填する工程]
歯形模型4を仮止めする状態で、図13に示すように、成形型6の成形室14に石膏泥を充填し、これを硬化して土台1とする。石膏泥が硬化した土台1は、ダウエルピン3を挿入する連結孔5が設けられ、また、挿入プレート7で底面に凹部9が設けられる。
[成形型から硬化した土台を脱型する工程]
成形型6から硬化した石膏の土台1を脱型して、土台1の底面とダウエルピン3の下端から挿入プレート7を分離する。この状態で成形された土台1は、挿入プレート7で底面に凹部9が設けられ、この凹部9にダウエルピン3の下端を突出させる状態となる。すなわち、連結孔5が底面に開口される。
ただ、この間接法作業模型も、前述のように、成形室の底面に挿入プレートを配置した状態で、成形型に石膏泥を充填し、充填した石膏泥が硬化する前に、ダウエルピンを石膏泥に挿入して土台を成形することもできる。このとき、固定プレートのダウエルピンは、その下端が挿入プレートに挿入されるまで石膏泥に挿入する。歯形模型と固定プレートは、挿入プレートに挿入されたダウエルピンで垂直姿勢に支持されて成形型の定位置に仮止めされる。さらに、この状態において、歯形模型を、別の仮止め具を使用して、補助的に成形型に仮止めすることもできる。
本発明の一実施例にかかる間接法作業模型の断面図である。 図1に示す間接法作業模型の分解斜視図である。 図1に示す間接法作業模型の底面斜視図である。 本発明の他の実施例にかかる間接法作業模型の斜視図である。 図1に示す間接法作業模型の製造工程を示す分解斜視図である。 図1に示す間接法作業模型の製造工程を示す断面図である。 図1に示す間接法作業模型が製造工程を示す断面図である。 図1に示す間接法作業模型の他の製造方法を示す断面図である。 図1に示す間接法作業模型の分割模型を取り出す状態を示す正面図である。 本発明の他の実施例にかかる間接法作業模型の断面図である。 図10に示す間接法作業模型の分解斜視図である。 図10に示す間接法作業模型の製造工程を示す分解斜視図である。 図10に示す間接法作業模型の製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1…土台
2…固定プレート
3…ダウエルピン
4…歯形模型 4A…歯牙模型
5…連結孔
6…成形型
7…挿入プレート
8…突出部
9…凹部
10…嵌着凸部
11…嵌着凹部
12…底面
13…周壁
14…成形室
15…位置決凸部
16…石膏泥
20…分割模型
21…歯冠補綴物
22…支台歯模型

Claims (10)

  1. ダウエルピン(3)を固定している歯形模型(4)を成形型(6)の定位置に仮止めし、成形型(6)に充填された石膏泥を硬化させて、ダウエルピン(3)を埋設する土台(1)を成形する間接法作業模型の製造方法であって、
    成形型(6)に、ダウエルピン(3)の先端部を挿入できる所定の厚さの挿入プレート(7)を配設し、この挿入プレート(7)にダウエルピン(3)の先端を挿入する状態で、歯形模型(4)を成形型(6)の定位置に仮止めし、成形型(6)に充填される石膏泥を硬化させた後、挿入プレート(7)をダウエルピン(3)から外して、ダウエルピン(3)の先端を土台(1)から突出させるようにする間接法作業模型の製造方法。
  2. 挿入プレート(7)に、プラスチックフォーム、パラフィンワックス、ダンボール紙のいずれかを使用する請求項1に記載される間接法作業模型の製造方法。
  3. 挿入プレート(7)に発泡スチロールを使用する請求項2に記載される間接法作業模型の製造方法。
  4. 挿入プレート(7)の外形を成形型(6)の成形室(14)の内形よりも小さくすると共に、成形室(14)の底部に、挿入プレート(7)を定位置に配置する位置決凸部(15)を設け、この位置決凸部(15)で挿入プレート(7)を定位置に配置して、成形室(14)に石膏泥を充填する請求項1に記載される間接法作業模型の製造方法。
  5. 成形室(14)の底面(12)に、外周縁から内側に離れた位置に位置決凸部(15)を設け、この位置決凸部(15)の内側に挿入プレート(7)を配設して、成形室(14)に石膏泥を充填し、挿入プレート(7)でもって、土台(1)の底面の周囲に突出部(8)を設ける請求項4に記載される間接法作業模型の製造方法。
  6. ダウエルピン(3)を固定している歯形模型(4)を定位置に仮止めし、ダウエルピン(3)を埋設するように石膏泥を充填して、土台(1)を成形する間接法作業模型の製造装置であって、
    歯形模型(4)を定位置に仮止めする状態で充填された石膏泥を硬化させる成形型(6)と、この成形型(6)の底部に配設される挿入プレート(7)とを備え、
    挿入プレート(7)は、ダウエルピン(3)の先端部を挿入できる所定の厚さを有し、この挿入プレート(7)にダウエルピン(3)の先端を挿入する状態で、歯形模型(4)を成形型(6)の定位置に仮止めして、成形型(6)に充填される石膏泥を硬化させ、挿入プレート(7)をダウエルピン(3)から外して、挿入プレート(7)でもってダウエルピン(3)の先端を土台(1)から突出させるようにする間接法作業模型の製造装置。
  7. 挿入プレート(7)が、プラスチックフォーム、パラフィンワックス、ダンボール紙のいずれかである請求項6に記載される間接法作業模型の製造装置。
  8. 挿入プレート(7)が発泡スチロールである請求項7に記載される間接法作業模型の製造装置。
  9. 挿入プレート(7)の外形を成形型(6)の成形室(14)の内形よりも小さくすると共に、成形室(14)の底部に、挿入プレート(7)を定位置に配置する位置決凸部(15)を設け、この位置決凸部(15)で挿入プレート(7)を定位置に配置して、成形室(14)に石膏泥を充填する請求項6に記載される間接法作業模型の製造装置。
  10. 成形室(14)の底面(12)に、外周縁から内側に離れた位置に位置決凸部(15)を設け、この位置決凸部(15)の内側に挿入プレート(7)を配設して、成形室(14)に石膏泥を充填し、挿入プレート(7)でもって、土台(1)の底面の周囲に突出部(8)を設ける請求項9に記載される間接法作業模型の製造装置。
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