JP2007103279A - 平板型燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】各平板型燃料電池へのガス供給量のばらつきを低減する。
【解決手段】平板型燃料電池スタックは、平板型燃料電池7およびセパレータ5を積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と、平板型燃料電池7およびセパレータ5を積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3と、セパレータ5毎に配置された、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と供給主経路1とをつなぐ供給分岐経路2と、セパレータ5毎に配置された、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と排出主経路3とをつなぐ排出分岐経路4とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、平板型燃料電池とセパレータを交互に積層した平板型燃料電池スタックに関するものである。
図12は、従来の平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。図12において、1は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路、2は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給分岐経路、4は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出分岐経路、5はセパレータ、6は燃料ガスまたは酸化剤ガス、7は平板型燃料電池、8は酸化剤ガスまたは燃料ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスまたは燃料ガスの排出分岐経路である。
ここで、図12において、6は燃料ガスまたは酸化剤ガスであるが、6が燃料ガスの場合、1は燃料ガスの供給主経路、2は燃料ガスの供給分岐経路、4は燃料ガスの排出分岐経路、8は酸化剤ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスの排出分岐経路となる。また、図12において、6が酸化剤ガスの場合、1は酸化剤ガスの供給主経路、2は酸化剤ガスの供給分岐経路、4は酸化剤ガスの排出分岐経路、8は燃料ガスの供給分岐経路、9は燃料ガスの排出分岐経路となる。
燃料極と空気極がセラミックスの電解質を介して配置され、水素を始めとする燃料ガスと空気を始めとする酸化剤ガスとを供給することにより発電する燃料電池において、実用上十分な発電電力を得るためには、平板型燃料電池7を複数個、電気的に接続することが必要となる。隣り合う平板型燃料電池7の燃料ガスと酸化剤ガスとを分離して、燃料電池7の燃料極に燃料ガスを供給し、かつ空気極に酸化剤ガスを供給しつつ、個々の燃料電池7を電気的に接続するために、電気伝導性の高いセパレータ5を用い、平板型燃料電池7をセパレータ5を介して複数個接続するようにしている。セパレータ5は、片面に燃料ガスの流路を有し、且つその反対側の面に酸化剤ガスの流路を有する。
燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1および燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給分岐経路2を介して、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給される。このような燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式は、外部マニホールド方式と呼ばれる。そして、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給された燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出分岐経路4を介して、図12の平板型燃料電池スタックを収納する容器(不図示)の内部に排出される。
図13は、図12に示す従来の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合の、平板型燃料電池スタックを構成する各平板型燃料電池への燃料ガス供給量の過不足率△MFを示す図である。図13の例では、電池反応を考慮せずに燃料ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを求めている。燃料ガス流のシミュレーションは、燃料ガスの3次元方向の速度と圧力の方程式に境界条件を与えてフルーエント(FLUENT)社の流体解析ソフトウェアを用いて方程式を解くことにより、燃料ガス供給量を計算上で求めたものである。
ここでは、燃料ガスを水素とした。また、平板型燃料電池スタックを構成するセパレータ5の数を50個としている。図13のセパレータ番号は、燃料ガスが供給主経路を流れる方向(図12では下から上への方向)に沿って各セパレータ5に対して順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。燃料ガス供給量の過不足率△MFは以下の式で表される。
△MF=(MF−MF )/MF ・・・(1)
ここで、MFは平板型燃料電池スタックを構成する各セパレータ5への燃料ガス供給量をシミュレーションによって求めた値、MF は各セパレータ5に均一に供給されたと仮定した場合の理想的な燃料ガス供給量である。したがって、シミュレーションによって求めた燃料ガス供給量MFが理想的な燃料ガス供給量MF と一致する場合、過不足率△MFは0%となる。各セパレータ5への燃料ガス供給量のばらつきは大きく、図13の過不足率△MFで見ると、−7%〜+15%のばらつきがあることが分かる。
図14は、図12に示す従来の平板型燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給した場合の、平板型燃料電池スタックを構成する各平板型燃料電池への酸化剤ガス供給量の過不足率△MOを示す図である。図14の例では、電池反応を考慮せずに酸化剤ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への酸化剤ガス供給量のばらつきを求めている。酸化剤ガス流のシミュレーションは、酸化剤ガスの3次元方向の速度と圧力の方程式に境界条件を与えて前記流体解析ソフトウェアを用いて方程式を解くことにより、酸化剤ガス供給量を計算上で求めたものである。
ここでは、酸化剤ガスを空気とした。上記と同様にセパレータ5の数を50個としている。図14のセパレータ番号は、酸化剤ガスが供給主経路を流れる方向(図12では下から上への方向)に沿って各セパレータ5に対して順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。酸化剤ガス供給量の過不足率△MOは以下の式で表される。
△MO=(MO−MO )/MO ・・・(2)
ここで、MOは平板型燃料電池スタックを構成する各セパレータ5への酸化剤ガス供給量をシミュレーションによって求めた値、MO は各セパレータ5に酸化剤ガスが均一に供給されたと仮定した場合の理想的な酸化剤ガス供給量である。したがって、シミュレーションによって求めた酸化剤ガス供給量MOが理想的な酸化剤ガス供給量MO と一致する場合、過不足率△MOは0%となる。各セパレータ5への酸化剤ガス供給量のばらつきは大きく、図14の過不足率△MOで見ると、−5%〜+3%のばらつきがあることが分かる。
西脇太,「低温作動固体酸化物形燃料電池の開発状況について」,燃料電池,Vol.3,No.2,p.33−34,2003
以上のように、従来の平板型燃料電池スタックでは、平板型燃料電池スタックを構成する各平板型燃料電池に供給される燃料ガス量と酸化剤ガス量のばらつき(△MFと△MO)が大きく、ガス量が大幅に不足する(すなわち、△MF<<0、△MO<<0となる)平板型燃料電池が存在する可能性があり、ガス量が大幅に不足すると、平板型燃料電池スタックの性能が大きく低下するという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、各平板型燃料電池へのガス供給量のばらつきを低減して、平板型燃料電池スタックの性能を向上させることを目的としている。
本発明の平板型燃料電池スタックでは、燃料極に燃料ガスが供給され、かつ空気極に酸化剤ガスが供給される平板型燃料電池と、片面に燃料ガスの流路を有し、かつ反対側の面に酸化剤ガスの流路を有するセパレータとを、平板型燃料電池の燃料極とセパレータの燃料ガス流路とが相対し、かつ平板型燃料電池の空気極とセパレータの酸化剤ガス流路とが相対するように積層している。そして、本発明は、このような平板型燃料電池スタックにおいて、前記平板型燃料電池および前記セパレータを積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路と、前記平板型燃料電池および前記セパレータを積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路と、前記セパレータ毎に配置された、各セパレータの燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と前記供給主経路とをつなぐ供給分岐経路と、前記セパレータ毎に配置された、各セパレータの燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と前記排出主経路とをつなぐ排出分岐経路とを有するものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例において、前記供給主経路は、一端にガスの供給口を有し、前記排出主経路は、一端にガスの排出口を有するものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例において、前記供給主経路のガスの供給口と前記排出主経路のガスの排出口とは、前記供給口からのガスの供給方向と前記排出口へのガスの排出方向とが逆方向になるように配置されるものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例において、前記供給主経路は、両端にガスの供給口を有し、前記排出主経路は、両端にガスの排出口を有するものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例において、前記供給主経路は、両端にガスの供給口を有し、前記排出主経路は、中央部付近にガスの排出口を有するものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例は、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路の少なくとも一部に絶縁材料を用いることにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例は、前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ金属からなる管と絶縁材料からなる管とを交互に積層して管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例は、前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例は、前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、前記供給分岐経路と前記排出分岐経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたものである。
また、本発明の平板型燃料電池スタックの1構成例は、前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として内部マニホールド方式を採用し、前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ各セパレータに設けられた貫通穴と各セパレータ間に存在する絶縁部材に設けられた貫通穴とによって管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたものである。
本発明によれば、平板型燃料電池およびセパレータを積層する方向に沿って燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路を設けることにより、各平板型燃料電池への燃料ガス供給量または酸化剤ガス供給量を均一にすることができる。その結果、本発明では、平板型燃料電池スタックの性能を従来よりも向上させることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路と排出主経路をそれぞれ片端開放とし、供給主経路のガスの供給口と排出主経路のガスの排出口とを、供給口からのガスの供給方向と排出口へのガスの排出方向とが逆方向になるように配置することにより、各平板型燃料電池への燃料ガス供給量または酸化剤ガス供給量を均一にすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路と排出主経路3をそれぞれ両端開放とすることにより、各平板型燃料電池への燃料ガス供給量または酸化剤ガス供給量を均一にすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路を両端開放とし、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路の中央部付近に排出口を設けることにより、各平板型燃料電池への燃料ガス供給量または酸化剤ガス供給量を均一にすることができる。
また、本発明では、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路の少なくとも一部に絶縁材料を用いることにより、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにすることができ、セパレータによる各平板型燃料電池間の電気的な接続を損なうことのないようにすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用する場合に、供給主経路と排出主経路を、それぞれ金属からなる管と絶縁材料からなる管とを交互に積層して管状に成形することにより、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用する場合に、供給主経路と排出主経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用する場合に、供給分岐経路と排出分岐経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにすることができる。
また、本発明では、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として内部マニホールド方式を採用する場合に、供給主経路と排出主経路を、それぞれ各セパレータに設けられた貫通穴と各セパレータ間に存在する絶縁部材に設けられた貫通穴とによって管状に成形することにより、供給主経路と排出主経路と供給分岐経路と排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにすることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。図1において、1は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路、2は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給分岐経路、3は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路、4は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出分岐経路、5は導電性のセラミックスまたは金属からなるセパレータ、6は燃料ガスまたは酸化剤ガス、7は平板型燃料電池、8は酸化剤ガスまたは燃料ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスまたは燃料ガスの排出分岐経路、10は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給口、30は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出口である。
ここで、図1において、6は燃料ガスまたは酸化剤ガスであるが、6が燃料ガスの場合、1は燃料ガスの供給主経路、2は燃料ガスの供給分岐経路、3は燃料ガスの排出主経路、4は燃料ガスの排出分岐経路、8は酸化剤ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスの排出分岐経路となる。
また、図1において、6が酸化剤ガスの場合、1は酸化剤ガスの供給主経路、2は酸化剤ガスの供給分岐経路、3は酸化剤ガスの排出主経路、4は酸化剤ガスの排出分岐経路、8は燃料ガスの供給分岐経路、9は燃料ガスの排出分岐経路となる。
図2は、平板型燃料電池スタックの平板型燃料電池7およびセパレータ5の断面図である。図2に示すように、各平板型燃料電池7は、セラミックス製の電解質70の一方の面に燃料極71を配置し、電解質70の反対側の面に空気極72を配置した構成を有する。セパレータ5は、導電性のセラミックスまたは金属からなり、一方の面に燃料ガス流路50が形成され、反対側の面に酸化剤ガス流路51が形成されている。
平板型燃料電池7とセパレータ5は交互に積層されるが、このとき平板型燃料電池7の燃料極71とセパレータ5の燃料ガス流路50とが相対し、かつ平板型燃料電池7の空気極72とセパレータ5の酸化剤ガス流路51とが相対するように積層される。これにより、セパレータ5の燃料ガス流路50を通じて平板型燃料電池7の燃料極71に燃料ガスが供給され、セパレータ5の酸化剤ガス流路51を通じて平板型燃料電池7の空気極72に酸化剤ガスが供給される。
燃料ガスの供給機構と酸化剤ガスの供給方式は独立に選択することが可能であり、一致させる必要はない。本実施の形態の燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給排出方式は、いわゆる外部マニホールド方式である。
本実施の形態が図12に示した従来の平板型燃料電池スタックと大きく異なる点は、平板型燃料電池7を積層する方向(図1の上下方向)に沿って燃料ガスまたは酸化剤ガス6を回収する燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を設けたことである。
燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3は、それぞれ片端が閉じていて、もう一方の片端にそれぞれ供給口10と排出口30が設けられている。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1の供給口10と、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3の排出口30とが逆向きに設けられている。
燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、供給口10から供給主経路1に流入し、各供給分岐経路2を介して各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給される。そして、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給された燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの各排出分岐経路4を介して燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3に流入し、排出口30から排出される。
燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1は、例えば金属製の管と電気的絶縁材料からなる管とを交互に積層して管状に成形したものである。このように金属からなる管と絶縁材料からなる管とを交互に積層することにより、供給主経路1を平板型燃料電池スタックに取り付けたときに、供給主経路1が各平板型燃料電池7同士を接続する電気的な経路とならないようにしている。燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3も同様に、金属からなる管と絶縁材料からなる管とを交互に積層して管状に成形したものである。
なお、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を、それぞれ電気的絶縁材料により管状に成形するようにしてもよい。これにより、供給主経路1と排出主経路3を平板型燃料電池スタックに取り付けたときに、供給主経路1と排出主経路3が各平板型燃料電池7同士を接続する電気的な経路とならないようにすることができる。
また、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路とを接続する各供給分岐経路2と、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3とを接続する各排出分岐経路4を、それぞれ電気的絶縁材料により管状に成形するようにしてもよい。これにより、供給主経路1と排出主経路3が金属製であっても、供給主経路1と排出主経路3が各平板型燃料電池7同士を接続する電気的な経路とならないようにすることができる。
図3は、図1に示す本実施の形態の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合と、図12に示した従来の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合の、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量の過不足率△MFを示す図である。図3の例では、電池反応を考慮せずに燃料ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを求めている。燃料ガス流のシミュレーションは、図13の例と同様の手法により行っている。
ここでは、燃料ガスを水素とした。平板型燃料電池スタックを構成するセパレータ5の数は50である。図3のセパレータ番号は、燃料ガスが供給主経路を流れる方向(図1、図12では下から上への方向)に沿って各セパレータ5に対して順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。燃料ガス供給量の過不足率△MFは、前記の式(1)で表される。
図3から明らかなように、本実施の形態では、燃料ガス供給量の過不足率△MFが−4%〜+6%程度に抑えられており、従来の燃料ガス供給量の過不足率△MFが−7%〜+15%であるのに対して、燃料ガス供給量のばらつきが改善していることが分かる。
以上のように、本実施の形態では、平板型燃料電池7およびセパレータ5を積層する方向に沿って燃料ガスの排出主経路3を設けることにより、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを低減できることがシミュレーションにより明らかとなった。これにより、本実施の形態では、平板型燃料電池スタックの性能を従来よりも向上させることができる。
また、本実施の形態では、酸化剤ガス流のシミュレーション結果を明示していないが、酸化剤ガスについても同様に排出主経路3を設けることにより、各平板型燃料電池7への酸化剤ガス給量のばらつきを低減できることをシミュレーションで確認している。
なお、燃料ガスについては、図1に示したように供給主経路1の供給口10と排出主経路3の排出口30が逆向きの方が燃料ガス供給量のばらつきの低減効果が大きく、一方、酸化剤ガスについては、供給主経路1の供給口10と排出主経路3の排出口30が同じ向きの方が酸化剤ガス供給量のばらつきの低減効果が大きいことを、シミュレーションで確認できた。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。第1の実施の形態では、燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として外部マニホールド方式を採用したが、本実施の形態は燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として内部マニホールド方式を採用したものである。
図4において、1は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路、2は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給分岐経路、3は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路、4は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出分岐経路、5はセパレータ、6は燃料ガスまたは酸化剤ガス、10は燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給口、30は燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出口、11は絶縁部材である。
内部マニホールド方式では、セパレータ5と絶縁部材11とを交互に積層した図4の円筒形の内部の、供給主経路1と排出主経路3との間の領域に平板型燃料電池(不図示)が配置されている。すなわち、各セパレータ5間にそれぞれ平板型燃料電池が配置され、この平板型燃料電池の周りを取り囲むように絶縁部材11が配置されている。これにより、図4の円筒形の内部で平板型燃料電池とセパレータ5とを交互に積層した構造が実現されている。
各セパレータ5は、各平板型燃料電池を電気的に接続する役割を持つと共に、燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給・排出の役割を持っている。すなわち、各セパレータ5には、それぞれ4つの貫通穴が形成され、そのうち1つの貫通穴が燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1を構成し、もう1つの貫通穴が燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を構成している。
なお、第1の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と排出主経路3は、それぞれ片端が閉じている。このため、図4の例では、最上層のセパレータ5には供給主経路1用の貫通穴が設けられておらず、また最下層のセパレータ5には排出主経路3用の貫通穴が設けられていない。これにより、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1の供給口10と、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3の排出口30とが逆向きに設けられている。
また、各セパレータ5には、供給分岐経路2が管状若しくは溝状に形成されると共に、排出分岐経路4が管状若しくは溝状に形成されている。これにより、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路とが各供給分岐経路2を介して接続され、各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3とが各排出分岐経路4を介して接続されている。
セパレータ5と同様に、各絶縁部材11には、それぞれ4つの貫通穴が形成され、そのうち1つの貫通穴が燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1を構成し、もう1つの貫通穴が燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を構成している。各平板型燃料電池の周囲に絶縁部材11を設け、この絶縁部材11に供給主経路1および排出主経路3の役割を持たせることで、供給主経路1と排出主経路3が各平板型燃料電池の燃料極と空気極を接続する電気的な経路とならないようにすることができる。
第1の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、供給口10から供給主経路1に流入し、各供給分岐経路2を介して各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給される。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの各排出分岐経路4を介して燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3に流入し、排出口30から排出される。
こうして、内部マニホールド方式の平板型燃料電池スタックにおいても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。
ここで、図5において、6は燃料ガスまたは酸化剤ガスであるが、6が燃料ガスの場合、1は燃料ガスの供給主経路、2は燃料ガスの供給分岐経路、3は燃料ガスの排出主経路、4は燃料ガスの排出分岐経路、8は酸化剤ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスの排出分岐経路となる。
また、図5において、6が酸化剤ガスの場合、1は酸化剤ガスの供給主経路、2は酸化剤ガスの供給分岐経路、3は酸化剤ガスの排出主経路、4は酸化剤ガスの排出分岐経路、8は燃料ガスの供給分岐経路、9は燃料ガスの排出分岐経路となる。
燃料ガスの供給機構と酸化剤ガスの供給方式は独立に選択することが可能であり、一致させる必要はない。本実施の形態の燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給排出方式は、外部マニホールド方式である。
本実施の形態が図12に示した従来の平板型燃料電池スタックと大きく異なる点は、平板型燃料電池7を積層する方向に沿って燃料ガスまたは酸化剤ガス6を回収する燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を設けたことであり、さらに本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と排出主経路3を両端開放としたことである。
燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と排出主経路3を両端開放としたことにより、本実施の形態では、供給主経路1の両端に設けられた供給口10a,10bから燃料ガスまたは酸化剤ガス6を供給する。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、第1の実施の形態と同様の経路を通り、排出主経路3の両端に設けられた排出口30a,30bから排出されることになる。
供給主経路1、排出主経路3、供給分岐経路2および排出分岐経路4は、第1の実施の形態と同様の材料を用いて構成すればよい。
図6は、図5に示す本実施の形態の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合と、図12に示した従来の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合の、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量の過不足率△MFを示す図である。図6の例では、電池反応を考慮せずに燃料ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを求めている。燃料ガス流のシミュレーションは、図13の例と同様の手法により行っている。
ここでは、燃料ガスを水素とした。第1の実施の形態と同様にセパレータ5の数は50である。図6のセパレータ番号は、図5の各セパレータ5に対して例えば下から順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。燃料ガス供給量の過不足率△MFは、前記の式(1)で表される。
図6から明らかなように、本実施の形態では、燃料ガス供給量の過不足率△MFが−4%〜+6%程度に抑えられており、従来の燃料ガス供給量の過不足率△MFが−7%〜+15%であるのに対して、燃料ガス供給量のばらつきが改善していることが分かる。これにより、本実施の形態では、平板型燃料電池スタックの性能を従来よりも向上させることができる。
図7は、図5に示す本実施の形態の平板型燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給した場合と、図12に示した従来の平板型燃料電池スタックに酸化剤ガスを供給した場合の、各平板型燃料電池7への酸化剤ガス供給量の過不足率△MOを示す図である。図7の例では、電池反応を考慮せずに酸化剤ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への酸化剤ガス供給量のばらつきを求めている。酸化剤ガス流のシミュレーションは、図14の例と同様の手法により行っている。
ここでは、酸化剤ガスを空気とした。図6の場合と同様に、図7のセパレータ番号は、図5の各セパレータ5に対して例えば下から順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。酸化剤ガス供給量の過不足率△MOは、前記の式(2)で表される。
図7から明らかなように、本実施の形態では、酸化剤ガス供給量の過不足率△MOが−2%〜+2%程度に抑えられており、従来の酸化剤ガス供給量の過不足率△MOが−5%〜+3%であるのに対して、酸化剤ガス供給量のばらつきが改善していることが分かる。
以上のように、本実施の形態では、平板型燃料電池7およびセパレータ5を積層する方向に沿って燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を設け、さらに燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と排出主経路3を両端開放とすることにより、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量または酸化剤ガス供給量のばらつきを低減できることがシミュレーションにより明らかとなった。これにより、本実施の形態では、平板型燃料電池スタックの性能を従来よりも向上させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図8は、本発明の第4の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図であり、図4と同様の構成には同一の符号を付してある。第3の実施の形態では、燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として外部マニホールド方式を採用したが、本実施の形態は燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として内部マニホールド方式を採用したものである。
本実施の形態においても、平板型燃料電池スタックの構成は第2の実施の形態とほぼ同様であるが、本実施の形態では、第3の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1と排出主経路3を両端開放としている。したがって、図8の例では、最上層のセパレータ5に供給口10aと排出口30aが設けられ、最下層のセパレータ5に供給口10bと排出口30bが設けられている。その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、供給主経路1の両端に設けられた供給口10a,10bから供給主経路1に流入し、各供給分岐経路2を介して各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給される。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの各排出分岐経路4を介して燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3に流入し、排出主経路3の両端に設けられた排出口30a,30bから排出される。
こうして、内部マニホールド方式の平板型燃料電池スタックにおいても、第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図9は、本発明の第5の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図であり、図1、図5と同様の構成には同一の符号を付してある。
ここで、図9において、6は燃料ガスまたは酸化剤ガスであるが、6が燃料ガスの場合、1は燃料ガスの供給主経路、2は燃料ガスの供給分岐経路、3は燃料ガスの排出主経路、4は燃料ガスの排出分岐経路、8は酸化剤ガスの供給分岐経路、9は酸化剤ガスの排出分岐経路となる。
また、図9において、6が酸化剤ガスの場合、1は酸化剤ガスの供給主経路、2は酸化剤ガスの供給分岐経路、3は酸化剤ガスの排出主経路、4は酸化剤ガスの排出分岐経路、8は燃料ガスの供給分岐経路、9は燃料ガスの排出分岐経路となる。
燃料ガスの供給機構と酸化剤ガスの供給方式は独立に選択することが可能であり、一致させる必要はない。本実施の形態の燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給排出方式は、外部マニホールド方式である。
本実施の形態が図12に示した従来の平板型燃料電池スタックと大きく異なる点は、平板型燃料電池7を積層する方向に沿って燃料ガスまたは酸化剤ガス6を回収する燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3を設けたことであり、さらに本実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1を両端開放とし、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3の両端を閉じて、排出主経路3の中央部に排出口30を設けたことである。
供給主経路1を両端開放としたことにより、本実施の形態では、供給主経路1の両端に設けられた供給口10a,10bから燃料ガスまたは酸化剤ガス6を供給する。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、第1の実施の形態と同様の経路を通り、排出主経路3の中央部に設けられた排出口30から排出されることになる。
供給主経路1、排出主経路3、供給分岐経路2および排出分岐経路4は、第1の実施の形態と同様の材料を用いて構成すればよい。
図10は、図9に示す本実施の形態の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合と、図12に示した従来の平板型燃料電池スタックに燃料ガスを供給した場合の、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量の過不足率△MFを示す図である。図10の例では、電池反応を考慮せずに燃料ガス流のシミュレーションを行って、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを求めている。燃料ガス流のシミュレーションは、図13の例と同様の手法により行っている。
ここでは、燃料ガスを水素とした。第1の実施の形態と同様にセパレータ5の数は50である。図10のセパレータ番号は、図9の各セパレータ5に対して例えば下から順に1,2,3,・・・・,50と割り振ったものである。燃料ガス供給量の過不足率△MFは、前記の式(1)で表される。
図10から明らかなように、本実施の形態では、燃料ガス供給量の過不足率△MFが−2%〜+4%程度に抑えられており、従来の燃料ガス供給量の過不足率△MFが−7%〜+15%であるのに対して、燃料ガス供給量のばらつきが改善していることが分かる。
以上のように、本実施の形態では、平板型燃料電池7およびセパレータ5を積層する方向に沿って燃料ガスの排出主経路3を設け、さらに燃料ガスの供給主経路1を両端開放とし、排出主経路3の中央部付近に排出口を設けることにより、各平板型燃料電池7への燃料ガス供給量のばらつきを低減できることがシミュレーションにより明らかとなった。これにより、本実施の形態では、平板型燃料電池スタックの性能を従来よりも向上させることができる。
また、本実施の形態では、酸化剤ガス流のシミュレーション結果を明示していないが、酸化剤ガスについても同様に、酸化剤ガスの排出主経路3を設け、さらに酸化剤ガスの供給主経路1を両端開放とし、排出主経路3の中央部付近に排出口を設けることにより、各平板型燃料電池7への酸化剤ガス給量のばらつきを低減できることをシミュレーションで確認している。
[第6の実施の形態]
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。図11は、本発明の第6の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図であり、図4、図8と同様の構成には同一の符号を付してある。第5の実施の形態では、燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として外部マニホールド方式を採用したが、本実施の形態は燃料ガスまたは酸化剤ガス6の供給方式として内部マニホールド方式を採用したものである。
本実施の形態においても、平板型燃料電池スタックの構成は第2の実施の形態とほぼ同様であるが、本実施の形態では、第5の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路1を両端開放とし、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3の両端を閉じて、排出主経路3の中央部に排出口30を設けている。
したがって、図11の例では、最上層のセパレータ5に供給口10aが設けられ、最下層のセパレータ5に供給口10bが設けられている。また、複数のセパレータ5のうち中央に位置するセパレータ5には、排出主経路3を構成する貫通穴と排出口30とを接続する管状若しくは溝状の経路が形成されている。その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
第5の実施の形態と同様に、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、供給主経路1の両端に設けられた供給口10a,10bから供給主経路1に流入し、各供給分岐経路2を介して各セパレータ5の燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路に供給される。そして、燃料ガスまたは酸化剤ガス6は、燃料ガスまたは酸化剤ガスの各排出分岐経路4を介して燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路3に流入し、排出主経路3の中央部に設けられた排出口30から排出される。
こうして、内部マニホールド方式の平板型燃料電池スタックにおいても、第5の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、第1〜第6の実施の形態では、燃料ガスまたは酸化剤ガスのいずれか一方に本発明の供給・排出方式を適用した場合で説明し、もう一方のガスの供給・排出については明記していないが、燃料ガスと酸化剤ガスの両方に本発明を適用してもよい。この場合は、燃料ガスと酸化剤ガスの各々について、各平板型燃料電池への供給量を均一化できるので、平板型燃料電池スタックの性能を更に向上させることができる。
本発明は、燃料電池に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの平板型燃料電池およびセパレータの断面図である。 図1の平板型燃料電池スタックおよび図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への燃料ガス供給量の過不足率を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 図5の平板型燃料電池スタックおよび図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への燃料ガス供給量の過不足率を示す図である。 図5の平板型燃料電池スタックおよび図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への酸化剤ガス供給量の過不足率を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 図9の平板型燃料電池スタックおよび図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への燃料ガス供給量の過不足率を示す図である。 本発明の第6の実施の形態に係る平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 従来の平板型燃料電池スタックの構成を示す斜視図である。 図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への燃料ガス供給量の過不足率を示す図である。 図12の平板型燃料電池スタックにおける各平板型燃料電池への酸化剤ガス供給量の過不足率を示す図である。
符号の説明
1…燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路、2…燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給分岐経路、3…燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路、4…燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出分岐経路、5…セパレータ、6…燃料ガスまたは酸化剤ガス、7…平板型燃料電池、8…酸化剤ガスまたは燃料ガスの供給分岐経路、9…酸化剤ガスまたは燃料ガスの排出分岐経路、10,10a,10b…燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給口、11…絶縁部材、30,30a,30b…燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出口、50…燃料ガス流路、51…酸化剤ガス流路、70…電解質、71…燃料極、72…空気極。

Claims (10)

  1. 平板型燃料電池とガス流路を備えたセパレータとを交互に積層した平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記平板型燃料電池および前記セパレータを積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給主経路と、
    前記平板型燃料電池および前記セパレータを積層する方向に沿って配置された、燃料ガスまたは酸化剤ガスの排出主経路と、
    前記セパレータ毎に配置された、各セパレータの燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と前記供給主経路とをつなぐ供給分岐経路と、
    前記セパレータ毎に配置された、各セパレータの燃料ガスまたは酸化剤ガスの流路と前記排出主経路とをつなぐ排出分岐経路とを有することを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  2. 請求項1に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記供給主経路は、一端にガスの供給口を有し、
    前記排出主経路は、一端にガスの排出口を有することを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  3. 請求項2に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記供給主経路のガスの供給口と前記排出主経路のガスの排出口とは、前記供給口からのガスの供給方向と前記排出口へのガスの排出方向とが逆方向になるように配置されることを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  4. 請求項1に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記供給主経路は、両端にガスの供給口を有し、
    前記排出主経路は、両端にガスの排出口を有することを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  5. 請求項1に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記供給主経路は、両端にガスの供給口を有し、
    前記排出主経路は、中央部付近にガスの排出口を有することを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路の少なくとも一部に絶縁材料を用いることにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたことを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  7. 請求項6に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、
    前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ金属からなる管と絶縁材料からなる管とを交互に積層して管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたことを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  8. 請求項6に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、
    前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたことを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  9. 請求項6に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として外部マニホールド方式を採用し、
    前記供給分岐経路と前記排出分岐経路を、それぞれ絶縁材料を用いて管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたことを特徴とする平板型燃料電池スタック。
  10. 請求項6に記載の平板型燃料電池スタックにおいて、
    前記燃料ガスまたは酸化剤ガスの供給排出方式として内部マニホールド方式を採用し、
    前記供給主経路と前記排出主経路を、それぞれ各セパレータに設けられた貫通穴と各セパレータ間に存在する絶縁部材に設けられた貫通穴とによって管状に成形することにより、前記供給主経路と前記排出主経路と前記供給分岐経路と前記排出分岐経路が各平板型燃料電池同士の電気的な経路とならないようにしたことを特徴とする平板型燃料電池スタック。
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