JP4762578B2 - 燃料電池 - Google Patents
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Description
本発明に係る燃料電池の実施形態1を、図1〜図6を用いて説明する。図1は実施形態1の燃料電池の全体構成を示す斜視図である。ただし、図1では酸化剤ガスマニホールド(図2参照)および冷却水マニホールドの図示を省略している。図2はこの燃料電池の平面図である。
Uf1=Q1/Q ・・・(1)
Uf2=Q2/(Q−Q1) ・・・(2)
Uf=(Q1+Q2)/Q
=1−(1−Uf1)*(1−Uf2) ・・・(3)
となる。仮に第1燃料ガス流通路10および第2ガス流通路14においてそれぞれ燃料電池に供給された燃料の総量Qの44%ずつの燃料が消費された場合、それぞれのガス流通路および燃料電池全体の燃料利用率は、式(1)、(2)、(3)より、Uf1=44%、Uf2=78%、Uf=88%となり、各燃料ガス流路での燃料利用率が80%以下であっても燃料電池全体の燃料利用率は88%に達する。
図7〜図9を用いて本発明に係る燃料電池の実施形態2の構成を説明する。図7に示すように、本実施形態2の燃料電池では、第1燃料ガス流通路10と第2燃料ガス流通路14をそれぞれ往路と復路に分ける。燃料ガスマニホールド5a内部のガス室は燃料ガスマニホールド5aの内面に設置された仕切り板6a、6bにより積層方向に貫通した第1燃料ガス室7と第2燃料ガス室13と第3燃料ガス室8とに分割されている。第1燃料ガス室7と第3燃料ガス室8はそれぞれ、燃料配管9aおよび燃料配管9bを介して外部の図示されない燃料供給手段および燃料排気手段に接続されている。また、燃料ガスマニホールド5b内部のガス室は燃料ガスマニホールド5bの内面に設置された仕切り板6cにより積層方向に貫通した第4燃料ガス室16と第5燃料ガス室17とに分割されている。図7で酸化剤がスマニホールドなどの図示を省略している点は図1と同様である。
図10、図11を用いて本発明に係る燃料電池の実施形態3の構成を説明する。本実施形態3の燃料電池は、実施形態1の燃料電池の変形であって、第1燃料ガス流通路10と第2燃料ガス流通路14の流路を点対称の形状にしている。すなわち、本実施形態3の燃料電池では第1燃料ガス流通路10を持つ第1燃料ガスセパレータ板11と第2燃料ガス流通路14を持つ第2燃料ガスセパレータ板15とは同一の形状を有しており、それらを燃料電池積層体として積層する際にその向きを180°回転させることで第1燃料ガス流通路もしくは第2燃料ガス流通路として使用する。本実施形態における燃料電池運転中の燃料ガスの流れについては実施形態1と同様である。
図12、図13を用いて本発明に係る燃料電池の実施形態4の構成を説明する。本実施形態4の燃料電池は、実施形態2の燃料電池の変形であって、第1燃料ガスセパレータ板11と第2燃料ガスセパレータ板15の燃料ガス流通路を点対称の形状にしている。すなわち、本実施形態4の燃料電池では第1燃料ガス流通路の往路10aおよび復路10bを持つ第1燃料ガスセパレータ板11と第2燃料ガス流通路の往路14aおよび復路14bを持つ第2燃料ガスセパレータ板15とは同一の形状を有しており、それらを燃料電池積層体として積層する際にその向きを180°回転させることで第1燃料ガス流通路10もしくは第2燃料ガス流通路14として使用する。本実施形態における燃料電池運転中の燃料ガスの流れについては実施形態2と同様である。
この実施形態は実施形態1(図1〜図6)の変形例であって、図14および図15に示すように、第1燃料ガス流通路10と第2燃料ガス流通路14の形状を、途中に屈曲部のある蛇管状の形状にする。このような構成により、第1燃料ガス流通路10および第2燃料ガス流通路14の長さを長くすることができる。
この実施形態は実施形態2(図7〜図9)の変形例であって、図16および図17に示すように、第1燃料ガス流通路10と第2燃料ガス流通路14の形状を、途中に屈曲部のある蛇管状の形状にする。このような構成により、実施形態5と同様に第1燃料ガス流通路10および第2燃料ガス流通路14の長さを長くすることができる。
図18を用いて本発明に係る燃料電池の実施形態7の構成を説明する。本実施形態7の燃料電池は、実施形態1の変形例であって、第1燃料ガス流通路10を有する燃料電池単体1を、第2燃料ガス流通路14を有する燃料電池単体2よりも多数積層している。
Uf=Uf1(2−Uf1) ・・・(5)
さらに、一般に各燃料電池単体での燃料使用量を等しくして発電量が最大限で等しくなるのが望ましいので、Q1/Q2は、望ましくは、第1燃料ガス流通路10を持つ燃料電池単体1の数n1と第2燃料ガス流通路14を持つ燃料電池単体2の数n2の比n1/n2に等しい。
ここで、0<Uf1<1であるから、式(6)より、
n1/n2>1 となり、
n1>n2 となる。
n1/n2=5 が得られる。
Uf=0.96 となる。
図19は実施形態7の燃料電池において、第2燃料ガス流通路14を有する燃料電池単体2を集電板4の近辺に集中的に積層した場合の実施形態であり、本発明における燃料電池の第2燃料ガス流通路14の積層方向での配置は上記の通り等間隔に配置することも不等間隔に配置することも可能であり、その配置は、上述の実施形態に限定されるものではない。
図20を用いて本発明に係る燃料電池の実施形態9の構成を説明する。本実施形態9の燃料電池は、実施形態1の変形例であって、第2燃料ガス室13に連通された燃料配管9cと燃料配管9b、燃料配管9cの燃料ガスの流通状態を切り換えることのできる燃料給排気切換手段18a、18bを設置している。
以上種々の実施形態について説明したが、これらは単なる例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
2…第2燃料ガス流通路を有する燃料電池単体
3…燃料電池積層体
4…集電板
5a、5b…燃料ガスマニホールド
6、6a、6b、6c…仕切り板
7…第1燃料ガス室
8…第3燃料ガス室
9a、9b…燃料配管
10…第1燃料ガス流通路
10a…第1燃料ガス流通路の往路
10b…第1燃料ガス流通路の復路
11…第1燃料ガスセパレータ板
11a…第1燃料ガスセパレータ板のリブ部
12…シール材
13…第2燃料ガス室
14…第2燃料ガス流通路
14a…第2燃料ガス流通路の往路
14b…第2燃料ガス流通路の復路
15…第2燃料ガスセパレータ板
16…第4燃料ガス室
17…第5燃料ガス室
18a、18b…燃料給排気切換手段
30…酸化剤ガスマニホールド
31…電解質
32…ガス拡散電極
33…単位電池
36…酸化剤ガス流通路
37…酸化剤ガスセパレータ板
Claims (9)
- 板状に延びた電解質の両面を2枚の板状のガス拡散電極で挟持した単位電池と、前記ガス拡散電極の面に沿ってそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスが流れるように構成された燃料ガス流通路および酸化剤ガス流通路と、を有する燃料電池単体を複数個積層して構成された燃料電池積層体と、
前記燃料ガス流通路に燃料ガスを供給して排気する燃料ガスマニホールドと、
前記酸化剤ガス流通路に酸化剤ガスを供給して排気する酸化剤ガスマニホールドと、
を有する燃料電池において、
前記燃料ガスマニホールドは、前記燃料電池単体の積層方向にそれぞれ延びる第1燃料ガス室と第2燃料ガス室と第3燃料ガス室とを有し、
前記燃料ガス流通路は、
前記第1燃料ガス室および前記第2燃料ガス室に連絡し、前記第3燃料ガス室に連絡しない第1燃料ガス流通路と、
前記第2燃料ガス室および前記第3燃料ガス室に連絡し、前記第1燃料ガス室に連絡せず、前記第1燃料ガス流通路と異なる面内に配置された第2燃料ガス流通路と、
を有し、
燃料電池に供給された燃料ガスが、前記第1燃料ガス室、第1燃料ガス流通路、第2燃料ガス室、第2燃料ガス流通路、第3燃料ガス室の順に通って燃料電池外部に排出されるように構成され、
前記第1燃料ガス流通路を含む前記燃料電池単体の数が、前記第2燃料ガス流通路を含む前記燃料電池単体の数よりも多いこと、
を特徴とする燃料電池。 - 前記燃料ガスマニホールドは、前記燃料電池単体の積層方向に延びる第4燃料ガス室をさらに有し、
前記第1燃料ガス流通路は、同一面内で第1燃料ガス往路と第1燃料ガス復路とに分割されており、
燃料ガスが、前記第1燃料ガス往路、第4燃料ガス室、第1燃料ガス復路の順に流れるように構成されていること、
を特徴とする請求項1に記載の燃料電池。 - 前記燃料ガスマニホールドは、前記燃料電池単体の積層方向に延びる第5燃料ガス室をさらに有し、
前記第2燃料ガス流通路は、同一面内で第2燃料ガス往路と第2燃料ガス復路とに分割されており、
燃料ガスが、前記第2燃料ガス往路、第5燃料ガス室、第2燃料ガス復路の順に流れるように構成されていること、
を特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。 - 前記第1燃料ガス流通路および前記第2燃料ガス流通路の流路形状が互いに点対称であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記燃料電池単体それぞれにおける燃料利用率をいずれもUf1とするときに、前記第1燃料ガス流通路を含む前記燃料電池単体の数と前記第2燃料ガス流通路を含む前記燃料電池単体の数との比が1/(1−Uf1)にほぼ等しいこと、を特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
- 前記第1ないし第3燃料ガス室のいずれか2つ以上に、燃料ガスの流通状態を供給か排気か閉止かのいずれか2つ以上の状態に切り換えることのできる燃料給排気切換手段が接続されていること、を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記第4ガス室と、前記第1ないし第3ガス室のうちのいずれか1つ以上に、燃料ガスの流通状態を供給か排気か閉止かのいずれか2つ以上の状態に切り換えることのできる燃料給排気切換手段が接続されていること、
を特徴とする請求項2に記載の燃料電池。 - 前記第5ガス室と、前記第1ないし第4ガス室のうちのいずれか1つ以上に、燃料ガスの流通状態を供給か排気か閉止かのいずれか2つ以上の状態に切り換えることのできる燃料給排気切換手段が接続されていること、
を特徴とする請求項3に記載の燃料電池。 - 前記燃料電池単体同士はセパレータ板で仕切られており、第1燃料ガス流通路および第2燃料ガス流通路は、前記セパレータ板の表面の溝として形成されていること、を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の燃料電池。
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