JP2007102979A - 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 - Google Patents
光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007102979A JP2007102979A JP2005294826A JP2005294826A JP2007102979A JP 2007102979 A JP2007102979 A JP 2007102979A JP 2005294826 A JP2005294826 A JP 2005294826A JP 2005294826 A JP2005294826 A JP 2005294826A JP 2007102979 A JP2007102979 A JP 2007102979A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- focus
- signal
- optical disc
- objective lens
- error signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
【課題】温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号振幅の測定結果が比較されることにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号振幅の測定結果が比較されることにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置に関するものである。
光ディスク装置は、各方面への応用と高性能化への開発が活発に行われている。特に最近では、光ディスク装置の高倍速化、軽薄化、軽量化が行われ、光ディスクに対するフォーカス制御も高度な制御を要求されるようになってきている。
ここで、従来の光ディスク装置の構成と動作について、図を用いて説明する。
図6は、従来の光ディスク装置におけるフォーカス制御のブロック図である。図6において、1は光ディスク、2はピックアップモジュール、3はスピンドルモータ、4はフォーカス駆動コイル、5は対物レンズ、6は反射光受光手段、7はフォーカスエラー信号演算手段、8はフォーカスサーボ制御手段、9はフォーカス駆動手段、12はディジタルサーボコントローラーである。
また、図7は光ディスク断面とフォーカス合焦点距離を示す図であり、光ディスクの断面方向から見た図である。図7において、5は対物レンズ、101は保護層、102は記録層、103は記録面、104は合焦点である。
以上のように構成された従来の光ディスク装置の動作について説明する。
ピックアップモジュール2は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ3と、レーザの発光パターンを利用して光ディスク1に情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ピックアップが搭載されたキャリッジを光ディスク1の半径方向に移動させるためのフィード部とによって構成されたものである。
フォーカスエラー信号演算手段7は、ピックアップモジュール2の内部に設けられたキャリッジ中の光ピックアップ内部の反射光受光手段6からの信号出力を基に、フォーカスエラー信号を生成し、ディジタルサーボコントローラー12の中にあるフォーカスサーボ制御手段8に出力する。フォーカスエラー信号とは、光ピックアップに備えられた対物レンズ5より出射される光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向のずれを含んだ信号のことである。
フォーカスサーボ制御手段8は、フォーカスエラー信号を用いて、光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向の位置関係を制御するための信号をフォーカス駆動手段9に出力する。
フォーカス駆動手段9では、得られたフォーカスエラー信号を基にフォーカス駆動コイル4を動かすための出力電圧を生成し、それを出力することでフォーカス駆動コイル4を動かし、光ピックアップに設けられた対物レンズ5を可動させる。このように、対物レンズ5を可動させることによって、光ディスク1に対して情報の記録や再生を行う場合に、図7(a)に示すように、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103を略一致させるように追従させており、図7(b)、図7(c)に示すように合焦点104が記録面103からずれることは好ましくない。
フォーカスサーボ制御手段8は、ON/OFF回路、演算回路、フィルタ回路、増幅回路等によって構成され、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103とが焦点方向で一致するように対物レンズ5をフォーカス制御している。
ディジタルサーボコントローラー12は、フォーカス駆動コイル4、反射光受光手段6、フォーカスエラー信号演算手段7、フォーカス駆動手段9、フィード部の各部から送られる信号が入力され、これらの信号の演算処理等を行い、この演算処理の結果(信号)を各部に送出し、各部にて駆動、処理を実行させ、各部の制御を行うものである。
先行例としては、(特許文献1)等がある。
特開平10−208247号公報
しかしながら、上記従来の構成では、光ビームの合焦点104は図7(a)に示すように記録面103と一致するように追従制御されているが、ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などによってフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化してしまい、フォーカスサーボ制御手段8が、光ビームの合焦点104と記録面103を略一致させるように追従することが困難となってしまう。そのため、光ディスク装置は、温度変化などの要因により記録特性や再生特性が悪化するという課題を生じていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などに起因して、フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段8が、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、その少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号の振幅測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法である。
また、レーザの発光パターンを利用してデータの記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する反射光受光手段と、受光した信号からフォーカスエラー信号を算出するフォーカスエラー信号演算手段と、フォーカスエラー信号からレンズ位置信号を生成するフォーカスサーボ制御手段と、レンズ位置信号に基づきフォーカス駆動コイルを駆動させるフォーカス駆動手段と、フォーカス駆動コイルにより可動する対物レンズと、RF信号の振幅を測定するRF信号振幅測定手段と、RF信号振幅の比較を行うRF信号振幅比較手段と、フォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御を行う制御部を備え、制御部が、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、オフセット量を有したオフセット信号を前記フォーカスエラー信号に加えることを特徴とする光ディスク装置である。
本発明は上記構成により、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して、意図的に光ディスク側と、光ディスク側と反対方向とへ一定距離変位させた位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較され、その測定結果に基づきフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることによって、光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。
そのため、ピックアップモジュール内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などに起因して、フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段が光ビームのフォーカス合焦点と光ディスクの記録面を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置を実現することができる。
請求項1記載の発明は、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号の振幅測定結果が比較されることにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して、意図的に光ディスク側と、光ディスク側と反対方向とへ一定距離変位させた位置で記録が行われ、その記録された位置のRF信号の振幅が測定され、その少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号の振幅の測定結果に基づきフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることによって、光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。そのため、ピックアップモジュール内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などに起因して、フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段が、光ビームのフォーカス合焦点と光ディスクの記録面を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法を実現することができる。
請求項2記載の発明は、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスエラー信号に対するオフセット量が、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることによって、光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。
請求項3記載の発明は、フォーカスエラー信号に対するオフセット量の決定とそのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられるタイミングが、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度が測定され、その測定された温度が所定の温度に達したときに行われることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。光学素子や電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題となる範囲を超えた場合にのみ、フォーカスエラー信号へのオフセット量を決定するため、演算手段またはその他処理手段への負荷を減らすことができる。
請求項4記載の発明は、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内での温度の測定が、一定間隔のタイミングで行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。温度測定が一定間隔のタイミングで行われることによって、ピックアップモジュール内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化を定期的に監視することができ、また、常時監視するより演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
請求項5記載の発明は、RF信号の振幅測定がピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度取得と同時に行われ、RF信号の振幅測定結果に基づき決定されたフォーカスエラー信号のオフセット量と取得された温度が1対1で対応するようにテーブル化し記憶されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。光学素子や電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題とならない範囲である場合、フォーカスエラー信号のオフセット量と取得された温度が1対1で対応するようにテーブル化し記憶されている情報を基にフォーカス制御を行うことができ、必要以上の演算処理をする必要がなくなるため、演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
請求項6記載の発明は、オフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる際に、フォーカスエラー信号のオフセット量と温度がテーブル化し記憶されている場合、その時の温度に応じてテーブル化された情報の中から最適なオフセット量が選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。光ディスク装置が動作と休止を繰り返すことにより光学素子や電気素子に温度変化が生じ、その度に少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる処理を行う必要が無くなるため、演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
請求項7記載の発明は、テーブル化し記憶する温度が、光ディスク装置起動時の温度を基準とした変位量で決定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。光ディスク装置の起動時の温度を基準とすることにより、ピックアップモジュール内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化を予想して、フォーカスエラー信号へのオフセット量を決定するタイミングである所定の温度を容易に決定することができる。
請求項8記載の発明は、テーブル化し記憶する温度が、少なくとも3種類以上7種類以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。テーブル化し記憶する温度が、少なくとも3種類以上7種類以下であることによって、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加わえられる処理の実施頻度と処理を行うための演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
請求項9記載の発明は、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録を行う位置が、光ディスクの試し書き領域であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。少なくとも3箇所で記録を行う位置を試し書き領域とすることにより、ユーザデータ領域に不安定な記録品質のデータを書き込まなくて良い。
請求項10記載の発明は、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録される際に用いられる一定の変位量が、フォーカスエラー信号が有効利用できる電圧もしくは電流範囲の0.5%〜5%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録される際に用いられる一定の変位量が、フォーカスエラー信号が有効利用できる電圧もしくは電流範囲の0.5%〜5%であることによって、フォーカスサーボが外れ、記録エラーになることを防ぐことができる。
請求項11記載の発明は、フォーカスエラー信号に加えられるオフセット信号の更新が、光ディスクに残されている記録可能領域が所定の容量以上の場合に行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。フォーカスエラー信号に加えられるオフセット信号の更新が、光ディスクに残されている記録可能領域が所定の容量以上の場合に行われることによって、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる一連の処理に要する時間と一連の処理が行われない場合の時間が比較され、時間的に有利な方法を選択することができる。
請求項12記載の発明は、オフセット量の更新を行うか否かを決定する所定の容量が、光ディスクへの記録速度により変更されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法である。オフセット量の更新を行うか否かを決定する所定の容量が、光ディスクへの記録速度により変更されることによって、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加わえられる一連の処理に要する時間と、一連の処理が行われない場合の時間を比較する際に、所定の容量が光ディスクへの記録速度により可変されることによって、ピックアップモジュールなどの温度上昇と残り記録時間との関係を更に精度良く調整することができ、フォーカスオフセット最良探索処理を実施することによるトータル記録時間の遅延を最小限に押さえることが可能となる。
請求項13記載の発明は、レーザの発光パターンを利用してデータの記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する反射光受光手段と、受光した信号からフォーカスエラー信号を算出するフォーカスエラー信号演算手段と、フォーカスエラー信号からレンズ位置信号を生成するフォーカスサーボ制御手段と、レンズ位置信号に基づきフォーカス駆動コイルを駆動させるフォーカス駆動手段と、フォーカス駆動コイルにより可動する対物レンズと、RF信号の振幅を測定するRF信号振幅測定手段と、RF信号振幅の比較を行うRF信号振幅比較手段と、フォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御を行う制御部を備え、制御部が、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、そのオフセット量を有したオフセット信号をフォーカスエラー信号に加えることを特徴とする光ディスク装置である。制御部が、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、オフセット量を有したオフセット信号をフォーカスエラー信号に加えることによって、光学素子や電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。そのため、ピックアップモジュール内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などに起因して、フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段が、光ビームのフォーカス合焦点と光ディスクの記録面を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置を実現することができる。
請求項14記載の発明は、レーザの発光パターンを利用してデータの記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する反射光受光手段と、受光した信号からフォーカスエラー信号を算出するフォーカスエラー信号演算手段と、フォーカスエラー信号からレンズ位置信号を生成するフォーカスサーボ制御手段と、レンズ位置信号に基づきフォーカス駆動コイルを駆動させるフォーカス駆動手段と、フォーカス駆動コイルにより可動する対物レンズと、RF信号の振幅を測定するRF信号振幅測定手段と、RF信号振幅の比較を行うRF信号振幅比較手段と、温度を測定し温度情報を記憶する温度取得手段・温度テーブル保持手段と、フォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御を行う制御部を備え、制御部が、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、その少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、そのオフセット量を有したオフセット信号をフォーカスエラー信号に加える際に、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度を測定し、測定した温度が所定の温度に達したときにフォーカスエラー信号へのオフセット量を決定することを特徴とする光ディスク装置である。制御部が、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、その少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、そのオフセット量を有したオフセット信号をフォーカスエラー信号に加える際に、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度を測定し、測定した温度が所定の温度に達したときにフォーカスエラー信号へのオフセット量を決定することによって、光学素子や電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題となる範囲を超えた場合にのみ、フォーカスエラー信号へのオフセット量を決定するため、演算手段またはその他処理手段への負荷を減らすことができる。
請求項15記載の発明は、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることを特徴とする請求項13、14のいずれか1項に記載の光ディスク装置である。フォーカスエラー信号に対するオフセット量が、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることによって、光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。
請求項16記載の発明は、RF信号振幅の測定をピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度取得と同時に行い、RF信号の振幅測定結果に基づき決定したフォーカスエラー信号のオフセット量と温度を1対1で対応するようにテーブル化し記憶することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置である。RF信号振幅の測定をピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度取得と同時に行い、RF信号の振幅測定結果に基づき決定したフォーカスエラー信号のオフセット量と温度を1対1で対応するようにテーブル化し記憶することによって、光学素子や電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題とならない範囲である場合、フォーカスエラー信号のオフセット量と取得された温度が1対1で対応するようにテーブル化し記憶されている情報を基にフォーカス制御を行うことができ、必要以上の演算処理をする必要がなくなるため、演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の一実施の形態について、DVDを例にして図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の一実施の形態について、DVDを例にして図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における光ディスク装置のブロック図である。図1において、1は光ディスク、2はピックアップモジュール、3はスピンドルモータ、4はフォーカス駆動コイル、5は対物レンズ、6は反射光受光手段、7はフォーカスエラー信号演算手段、8はフォーカスサーボ制御手段、9はフォーカス駆動手段、10は温度取得手段・温度テーブル保持手段、11はCPU、12はディジタルサーボコントローラー、13はローパスフィルタ、14はRF信号振幅測定手段、15はRF信号振幅比較手段である。
また、図7は光ディスク断面とフォーカス合焦点距離を示す図であり、光ディスクの断面方向から見た図である。図7において、5は対物レンズ、101は保護層、102は記録層、103は記録面、104は合焦点である。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における光ディスク装置について説明する。
ピックアップモジュール2は、光ディスク1を回転させるスピンドルモータ3と、レーザの発光パターンを利用して光ディスク1に情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ピックアップが搭載されたキャリッジを光ディスク1の半径方向に移動させるためのフィード部とによって構成されたものである。
フォーカスエラー信号演算手段7は、ピックアップモジュール2の内部に設けられたキャリッジ中の光ピックアップ内部の反射光受光手段6からの信号出力を基に、フォーカスエラー信号を生成し、ディジタルサーボコントローラー12の中にあるフォーカスサーボ制御手段8に出力する。フォーカスエラー信号とは、光ピックアップに備えられた対物レンズ5より出射される光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向のずれを含んだ信号のことである。
フォーカスサーボ制御手段8は、フォーカスエラー信号を用いて光ビームスポットと光ディスク1の記録面との焦点方向の位置関係を制御するための信号をフォーカス駆動手段9に出力する。
フォーカス駆動手段9では、得られたフォーカスエラー信号を基にフォーカス駆動コイル4を動かすための出力電圧を生成し、それを出力することでフォーカス駆動コイル4を動かし、光ピックアップに設けられた対物レンズ5を可動させる。このように、対物レンズ5を可動させることによって、光ディスク1に対して情報の記録や再生を行う場合に、図7(a)に示すように、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103を略一致させるように追従させており、図7(b)、図7(c)に示すように合焦点104が記録面103からずれることは好ましくない。
フォーカスサーボ制御手段8は、ON/OFF回路、演算回路、フィルタ回路、増幅回路等によって構成され、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103とが焦点方向で一致するように対物レンズ5をフォーカス制御している。
フィード部(図示せず)は、フィードモータ、ギヤ、スクリューシャフト等から構成され、フィードモータを回転させることによってキャリッジが移動し、その際フィードモータよりフィードモータパルスが周期的に出力されるようになっている。
ローパスフィルタ13は、デジタル回路から発生する高周波ノイズがRF信号振幅の測定に影響を与えないように、RF信号振幅測定手段14の手前に設けられ、選択した周波数帯域の信号のみRF信号振幅測定手段14へ送る。DVDのRF信号は8倍速でも36kHz以下なので、それ以上の高周波ノイズを除去する設定が好ましい。
RF信号振幅測定手段14は、図7(a)に示す光ビームの合焦点104が光ディスク1の記録面103を追従する際に得られる反射光受光手段6からのRF信号振幅を測定し、その結果をRF信号振幅比較手段15へ送る。
RF信号振幅の測定は、光ディスク1に情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、その記録された位置に対して行われる。記録に用いられるデータは、任意のデータで良い。
RF信号振幅比較手段15では、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置毎に一旦保持し、それらを相対比較し、その比較結果をCPU11に送る。
CPU11では、その内部にある温度取得手段・温度テーブル保持手段10でCPU11の周囲温度、つまりピックアップモジュール2内または光ディスク装置内の温度を測定し、その温度と、RF信号振幅比較手段15から送られてきたRF信号振幅の比較結果に基づき算出されたオフセット量が1対1となるように温度取得手段・温度テーブル保持手段10にテーブル化し記憶する。そうすることにより、光学素子や電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題とならない範囲である場合、フォーカスエラー信号のオフセット量と取得された温度が1対1で対応するようにテーブル化し記憶されている情報を基にフォーカス制御を行うことができ、必要以上の演算処理をする必要がなくなるため、演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
本実施の形態では、CPU11はピックアップモジュール2の近傍に設けられているため、温度取得手段・温度テーブル保持手段10で測定される温度は光ディスク装置内のピックアップモジュール2近傍の温度となるがこれに限定されるものではない。温度取得手段と温度テーブル保持手段を別々の構成とし、温度取得手段をピックアップモジュール2内に設けることで更にピックアップモジュール2内の電気素子の温度をより精度良く測定することができる。本実施の形態では、光ディスク装置の構成部品数の増加を防ぐために、光ディスク装置全体を制御するCPU11の中に温度取得手段・温度テーブル保持手段10を備え、ピックアップモジュール2の近傍に設けた。こうすることで、薄型、軽量の光ディスク装置にも対応する事が可能となる。
温度取得手段・温度テーブル保持手段10にテーブル化し記憶された情報は、ディジタルサーボコントローラー12の中にあるフォーカスサーボ制御手段8に送られ、フォーカス制御の補正に用いられる。
ディジタルサーボコントローラー12とCPU11は、本発明の制御部を構成し、フォーカス駆動コイル4、反射光受光手段6、フォーカスエラー信号演算手段7、フォーカス駆動手段9、温度取得手段・温度テーブル保持手段10、ローパスフィルタ13、RF信号振幅測定手段14、RF信号振幅比較手段15、フィード部の各部から送られる信号が入力され、これらの信号の演算処理等を行い、この演算処理の結果(信号)を各部に送出し、各部にて駆動、処理を実行させ、各部の制御を行うものである。
次に、本発明の動作について、DVDを例にして、図を用いて説明する。
図2は、本発明の一実施の形態におけるフォーカス制御の補正を示すフローチャートである。
光ディスク装置は、光ディスク1が挿入される(S1)と、スピンドルモータ3を回転させ、光ピックアップのレーザを発光させ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボをかけ(S2)、光ディスク1のディスク情報の取得を行う。
次に、CPU11にある温度取得手段・温度テーブル保持手段10で、光ディスク装置起動時の温度取得と取得した温度値の保持を行い、後述する図3に示す光ディスクの試し書き領域22aに、オフセット初期値を0とした対物レンズ5の位置と、オフセット初期値を0とした対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、オフセット初期値を0とした対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で試し書きを行う。その後、記録した少なくとも3箇所の位置でフォーカスオフセット最良探索処理を行い、光ディスク装置起動時に行われる1回目のフォーカスオフセット最良探索結果に基づく起動時オフセット値の決定を行う。それから、ユーザデータ記録領域23にデータの記録もしくは再生を行う(S3)。フォーカスオフセット最良探索処理の方法と起動時オフセット値の具体的決定方法については、図5を用いて後述する。データ記録もしくは再生もしくは休止中のいずれの場合においても一定の時間が経過したら、温度取得手段・温度テーブル保持手段10によりピックアップモジュール2近傍の温度の測定を行う。温度を測定するタイミングは、一定間隔に限定されるものでは無く、常時測定でも良い。好ましくは、一定の時間が経過したら測定することである。そうすることにより,ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化を定期的に監視することができ、また常時監視するよりも演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
温度取得手段・温度テーブル保持手段10による一定間隔時間での温度取得により測定された温度が所定の温度に達するまでは、フォーカスエラー信号に加えられるオフセット信号は、光ディスク装置起動時に設定した起動時オフセット値を用いる(S6)。温度取得手段・温度テーブル保持手段10による一定間隔時間での温度取得により測定された温度が所定の温度に達すると(S4)、温度取得手段・温度テーブル保持手段10からの情報により、CPU11はフォーカスエラー信号に加える最適なオフセット値を求めるフォーカスオフセット最良探索処理を行う(S5)。フォーカスオフセット最良探索処理は、測定された温度が所定の温度に達したときに行うことによって、ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化に起因して変化する光ピックアップからの信号の変化が、記録特性や再生特性において実使用上問題となる範囲を超えた場合にのみ、フォーカスエラー信号へのオフセット量を決定するため、演算手段またはその他処理手段への負荷を減らすことができる。
本実施の形態では、所定の温度を光ディスク装置の動作開始温度を基準とし、+10℃、+20℃、−10℃、−20℃とした。これにより、後述する温度取得手段・温度テーブル保持手段10にテーブル化し記憶する温度が少なくとも3種類以上7種類以下の一例である5種類とすることが可能となる。そのようにすることで、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加わえられる処理の実施頻度と処理を行うための演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
フォーカスオフセット最良探索処理では、まずCPU11の命令により温度取得手段・温度テーブル保持手段10で、現在の光ディスク装置内のピックアップモジュール2近傍での温度取得を行う。次に、フォーカスエラー信号に加えられるオフセット信号のオフセット量は、光ディスク装置起動時に設定した起動時オフセット値を用い、光ディスクの試し書き領域22aにフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置で試し書きを行う。
次に、光ディスク装置起動時に決定した起動時オフセット値を用い記録したフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、光ディスク装置起動時に決定した起動時オフセット値を用い記録したフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置で書き込みを行う。
本実施の形態では、一定距離の変位量を0.1μmとしたが、一定距離の変位量は0.1μmに限定されるものではない。一定距離の変位量をフォーカスエラー信号が有効利用できる範囲、つまりフォーカスサーチの時に現れるS字信号のリニアリティが確保されている電圧もしくは電流範囲の0.5%〜5%相当にすることにより、フォーカスサーボが外れ、記録エラーになることを防ぐことができる。
次に、光ディスク1に対して、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、光ディスク装置起動時に決定した起動時オフセット値を用い記録したフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置で記録されたデータが再生され、各位置におけるRF信号振幅が測定され、測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズ5の位置を実際のフォーカス最適位置と判断し、これに基づきフォーカスエラー信号に加えるオフセット量を決定する(S5)。オフセット量の具体的決定方法については、図5を用いて後述することにする。
フォーカスエラー信号に加えるオフセット信号のオフセット量が決定し、CPU11により、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられ、フォーカス制御が補正されるとユーザデータ記録領域に対してデータ記録が再開される(S7)。
データの記録が継続され、光ディスク1の残り記録長が4096セクタ以上の場合には、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が所定の温度に達すると、フォーカス制御を補正するために加えられるオフセット信号を更新し続け(S8)、光ディスクの残り記録長が4096セクタ未満になると、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が所定の温度に達しても、フォーカス制御を補正するために加えられるオフセット信号の更新を中止し、現状のオフセット量を維持したオフセット信号で記録終了まで動作を続ける(S9)。このようにすることで、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる一連の処理に要する時間と前記一連の処理が行われない場合の時間が比較され、時間的に有利な方法を選択することができる。
また、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が所定の温度に達すると、フォーカス制御を補正するために加えられるオフセット信号を更新し続けるか、もしくは、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が所定の温度に達しても、フォーカス制御を補正するために加えられるオフセット信号の更新をせず、現状のオフセット量を維持したオフセット信号で記録終了まで動作を続けるかは、光ディスクの残り記録長が4096セクタであるかどうかに限定されるものでは無い。
フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、その記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることにより、フォーカスエラー信号へのオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる一連の処理に要する時間と光ディスク1の残り記録領域を最後まで記録するために必要な時間が可能な限り短くなるように、予め実験などにより所定の容量を求めて設定することが良く、更に所定の容量は光ディスク1への記録速度により変更されることが好ましい。そのようにすることで、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加わえられる一連の処理に要する時間と前記一連の処理が行われない場合の時間を比較する際に、所定の容量が光ディスク1への記録速度により可変することによって、ピックアップモジュール2などの温度上昇と残り記録時間との関係を更に精度良く調整することができ、フォーカスオフセット最良探索処理を実施することによるトータル記録時間の遅延を最小限に押さえることが可能となる。
次に、光ディスクの領域構成について、DVDを例にして説明する。
図3は、光ディスクの領域構成を示す断面図である。図3において、21は中心穴、22は非ユーザデータ記録領域、22aは試し書き領域、22bはディスク情報管理領域、23はユーザデータ記録領域である。
光ディスク1は、ディスク中心に設けられた中心穴21から半径方向外周側に向かって試し書き領域22a、ディスク情報管理領域22bなどの非ユーザデータ記録領域22、ユーザデータ記録領域23の順に配置されている。試し書き領域22a、ディスク情報管理領域22bなどの非ユーザデータ記録領域22には、光ディスク1面上へ記録するための最適記録パワーを求めるためのOPC(Optimum Power Calibration)動作などに用いる試し書き領域やTOC(Table Of Contents)などのディスク管理情報が書き込まれている領域がある。また、ユーザデータ記録領域23は、使用者の指示により利用される領域である。
本実施の形態では、光ディスク装置のフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録を行う位置を、非ユーザデータ記録領域22である光ディスクの試し書き領域22aとした。そうすることによって、ユーザデータ記録領域23に不安定な記録品質のデータを書き込まなくて良い。フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録を行う位置は、非ユーザデータ記録領域22である光ディスクの試し書き領域22aに限定されるものでは無い。
図4は、本発明の一実施の形態におけるフォーカスオフセット温度テーブルの一例を示す図である。図4において、上段はフォーカスエラー信号へのオフセット量の決定と、前記オフセット量を有したオフセット信号が前記フォーカスエラー信号に加える動作を行う所定の温度を表す。また、下段は上段に示す所定の温度に対する光ディスク装置動作開始時点の起動時オフセット値を基準にしたオフセット量を表す。ここで、下段は光ディスク装置起動時には、何も保持されておらず、光ディスク装置が動作する際に、所定の温度に到達し決定されたオフセット量が記憶保持される。
光ディスク装置の起動時には、フォーカスオフセット最良探索処理が行われ、動作開始温度T0に示す起動時オフセット値が決定され、光ディスク装置の動作や環境温度の変化により、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が所定の温度に到達する毎に図4に示す下段のオフセット量が決定され、保持されていく。一度オフセット量が保持されると、所定の温度間で形成される温度帯域に、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が存在する場合は、図4に示す下段のオフセット量を利用してフォーカス制御の補正を行うことができる。
例えば、図4に示す本発明の一実施の形態におけるフォーカスオフセット温度テーブルの一例の場合、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が、動作開始温度をT0と定義し、起動時オフセット値が0であった場合には、(T0−10℃)〜(T0+10℃)の範囲にあるときはオフセット量を0とし、(T0−10℃)〜(T0−20℃)の範囲にあるときはオフセット量を−0.1μmとし、(T0−20℃)をマイナス方向に超える範囲にあるときはオフセット量を−0.2μmとし、(T0+10℃)〜(T0+20℃)の範囲にあるときはオフセット量を+0.1μmとし、(T0+20℃)をプラス方向に超える範囲にあるときはオフセット量を+0.2μmとする。
また、例えば、図4に示す本発明の一実施の形態におけるフォーカスオフセット温度テーブルにおいて、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が、光ディスク装置動作開始温度をT0と定義し、起動時オフセット値が+0.1μmであった場合には、(T0−10℃)〜(T0+10℃)の範囲にあるときはオフセット量を+0.1μmとし、(T0−10℃)〜(T0−20℃)の範囲にあるときはオフセット量を0とし、(T0−20℃)をマイナス方向に超える範囲にあるときはオフセット量を−0.1μmとし、(T0+10℃)〜(T0+20℃)の範囲にあるときはオフセット量を+0.2μmとし、(T0+20℃)をプラス方向に超える範囲にあるときはオフセット量を+0.3μmとする。
フォーカス制御に用いるオフセット量は、一度決定したオフセット量を何度も使用することに限らず、所定の温度に到達する毎に更新を行っても良い。再生動作や追記動作を行う際に、既にその時の温度に応じたオフセット量がテーブル化されている場合には、その時の温度に応じて前記テーブル化された情報の中から最適なオフセット量が選択され、そのオフセット量がフォーカスエラー信号に加えられることにより、フォーカス制御が補正されることが好ましい。そうすることにより、光ディスク装置が動作と休止を繰り返すことにより光学素子や電気素子に温度変化が生じ、その度に少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較されることによりフォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられる処理を行う必要が無くなるため、演算手段やその他処理手段への負荷を軽減することができる。
また、テーブル化し記憶する温度は、図4に示すように、光ディスク装置起動時の温度を中心とした変位量で決定されるようにする。そうすることで、ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化を予想して、フォーカスエラー信号へのオフセット量を決定するタイミングである所定の温度を容易に決定することができる。
次に、オフセット量の具体的決定方法について、光ディスク装置起動時に決定した起動時オフセット値が0の場合を例にして説明する。
図5は、本発明の一実施の形態におけるオフセット量の決定方法を示す図である。図5は、光ディスク装置動作開始温度T0に対して、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が(T0+10℃)もしくは(T0−10℃)に到達した際に行われるオフセット量の決定方法を示したものであり、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ0.1μm変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ0.1μm変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、記録された位置のRF信号振幅が測定され、そのRF信号振幅の測定結果が比較される様子を示したものである。
パターン1において、RF信号振幅は、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ0.1μm変位(−0.1μm)した位置が最も大きく、次にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置が大きく、最後にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ0.1μm変位(+0.1μm)した位置となる。
パターン2において、RF信号振幅は、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置が最も大きく、次にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ0.1μm変位(−0.1μm)した位置が大きく、最後にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ0.1μm変位(+0.1μm)した位置となる。
パターン3において、RF信号振幅は、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ0.1μm変位(+0.1μm)した位置が最も大きく、次にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置が大きく、最後にフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ0.1μm変位(−0.1μm)した位置となる。
それぞれの状態を比較して、RF信号振幅が最大である位置をフォーカス制御の最適状態と判断し、補正前のフォーカスエラー信号により制御されるフォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、前記少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズ5の位置との距離をオフセット量とする。
RF信号振幅の測定結果がパターン1の場合には、補正前のフォーカスエラー信号に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ0.1μm変位(−0.1μm)するようなオフセットが必要であり、RF信号振幅の測定結果がパターン2の場合には、補正前のフォーカスエラー信号をそのまま使用することができ、RF信号振幅の測定結果がパターン3の場合には、補正前のフォーカスエラー信号に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ0.1μm変位(+0.1μm)するようなオフセットが必要である。
そのため、図5の場合においては、パターン1の場合のオフセット量を(オフセット初期値−0.1μm)とし、パターン2の場合のオフセット量をオフセット初期値とし、パターン3の場合のオフセット量を(オフセット初期値+0.1μm)とする。こうして得られたオフセット量を有するオフセット信号を補正前のフォーカスエラー信号に加えることにより、フォーカス制御の補正を行う。
なお、図5においては、光ディスク装置動作開始温度T0に対して、温度取得手段・温度テーブル保持手段10により測定された温度が+10℃もしくは−10℃に到達した際に行われるオフセット量の決定方法を示したが、他の温度に到達した際に行われるオフセット量の決定方法も同様である。
このようにして、光ディスク1に情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して、意図的に光ディスク1側と、光ディスク1側と反対方向とへ一定距離変位させた位置で記録が行われ、その記録された位置のRF信号振幅が測定され、その測定結果に基づき、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、そのオフセット量を有したオフセット信号がフォーカスエラー信号に加えられることにより、光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子特性の変化によりフォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化して、光ビームが実際のフォーカス最適位置に対するズレを生じる様な場合であっても、それを補正することが可能となる。
そのため、ピックアップモジュール2内での光学素子や検出信号を増幅するアンプなどの電気素子の温度変化などに起因して、フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段が、光ビームの合焦点104と光ディスク1の記録面103を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることが可能な光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置を実現することができる。
なお、本実施の形態では、光ディスク1に情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側へ一定距離変位した位置と、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズ5の位置に対して光ディスク1側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で行われる記録を3箇所として説明したが、これに限定されるものでは無い。記録する位置数を増やし、それぞれの位置に対して本発明の一連の処理を行われれば、フォーカスエラー信号に加える精度の高いオフセット量を決定することができる。
また、本実施の形態では、温度取得手段・温度テーブル保持手段10の設置場所をピックアップモジュール2内または光ディスク装置内として説明したが、温度取得手段・温度テーブル保持手段10の設置場所は光ディスク装置外でも良く、その場合、ピックアップモジュール2内または光ディスク装置の温度と相関が取れるように、あらかじめ実験などにより相関関係を求めておくのが好ましい。
さらに、本実施の形態ではローパスフィルタ13を設けた場合について説明したが、ローパスフィルタ13は必ずしも必要ない。但し、デジタル回路から発生する高周波ノイズがRF信号振幅の測定に影響を与えないようにすることを考慮すれば、ローパスフィルタ13を設けることが好ましい。
フォーカスエラー信号生成の基になる光ピックアップからの信号が変化した場合であっても、フォーカスサーボ制御手段が光ビームのフォーカス合焦点と光ディスクの記録面を略一致させるように追従することができ、温度変化などの外部要因を受けない記録や再生をすることができるため、光ディスクに情報の記録または再生の少なくとも一方を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置などに適応可能である。
1 光ディスク
2 ピックアップモジュール
3 スピンドルモータ
4 フォーカス駆動コイル
5 対物レンズ
6 反射光受光手段
7 フォーカスエラー信号演算手段
8 フォーカスサーボ制御手段
9 フォーカス駆動手段
10 温度取得手段・温度テーブル保持手段
11 CPU
12 ディジタルサーボコントローラー
13 ローパスフィルタ
14 RF信号振幅測定手段
15 RF信号振幅比較手段
21 中心穴
22 非ユーザデータ記録領域
22a 試し書き領域
22b ディスク情報管理領域
23 ユーザデータ記録領域
101 保護層
102 記録層
103 記録面
104 合焦点
2 ピックアップモジュール
3 スピンドルモータ
4 フォーカス駆動コイル
5 対物レンズ
6 反射光受光手段
7 フォーカスエラー信号演算手段
8 フォーカスサーボ制御手段
9 フォーカス駆動手段
10 温度取得手段・温度テーブル保持手段
11 CPU
12 ディジタルサーボコントローラー
13 ローパスフィルタ
14 RF信号振幅測定手段
15 RF信号振幅比較手段
21 中心穴
22 非ユーザデータ記録領域
22a 試し書き領域
22b ディスク情報管理領域
23 ユーザデータ記録領域
101 保護層
102 記録層
103 記録面
104 合焦点
Claims (16)
- 光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、
フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録が行われ、
前記少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号の振幅測定結果が比較されることにより、フォーカスエラー信号に対するオフセット量が決定され、
前記オフセット量を有したオフセット信号が前記フォーカスエラー信号に加えられることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。 - 前記フォーカスエラー信号に対するオフセット量は、
前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、
前記少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。 - 前記フォーカスエラー信号に対するオフセット量の決定と前記オフセット量を有したオフセット信号が前記フォーカスエラー信号に加えられるタイミングは、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度が測定され、前記測定された温度が所定の温度に達したときに行われることを特徴とする請求項1、2のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記ピックアップモジュール内または光ディスク装置内での温度の測定は、一定間隔のタイミングで行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記RF信号の振幅測定は前記ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度取得と同時に行われ、RF信号の振幅測定結果に基づき決定された前記フォーカスエラー信号のオフセット量と前記取得された温度が1対1で対応するようにテーブル化し記憶されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記オフセット量を有したオフセット信号が前記フォーカスエラー信号に加えられる際に、前記フォーカスエラー信号のオフセット量と前記温度がテーブル化し記憶されている場合、その時の温度に応じて前記テーブル化された情報の中から最適なオフセット量が選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記テーブル化し記憶する温度は、光ディスク装置起動時の温度を基準とした変位量で決定されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記テーブル化し記憶する温度は、少なくとも3種類以上7種類以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録を行う位置は、光ディスクの試し書き領域であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所で記録される際に用いられる前記一定の変位量は、フォーカスエラー信号が有効利用できる電圧もしくは電流範囲の0.5%〜5%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記フォーカスエラー信号に加えられるオフセット信号の更新は、光ディスクに残されている記録可能領域が所定の容量以上の場合に行われることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 前記オフセット量の更新を行うか否かを決定する前記所定の容量は、光ディスクへの記録速度により変更されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- レーザの発光パターンを利用してデータの記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する反射光受光手段と、受光した信号からフォーカスエラー信号を算出するフォーカスエラー信号演算手段と、前記フォーカスエラー信号からレンズ位置信号を生成するフォーカスサーボ制御手段と、前記レンズ位置信号に基づきフォーカス駆動コイルを駆動させるフォーカス駆動手段と、前記フォーカス駆動コイルにより可動する対物レンズと、RF信号の振幅を測定するRF信号振幅測定手段と、前記RF信号振幅の比較を行うRF信号振幅比較手段と、前記フォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御を行う制御部を備え、前記制御部は、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、前記少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、前記フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、前記オフセット量を有したオフセット信号を前記フォーカスエラー信号に加えることを特徴とする光ディスク装置。
- レーザの発光パターンを利用してデータの記録または再生の少なくとも一方を行う光ピックアップと、光ディスクからの反射光を受光する反射光受光手段と、受光した信号からフォーカスエラー信号を算出するフォーカスエラー信号演算手段と、前記フォーカスエラー信号からレンズ位置信号を生成するフォーカスサーボ制御手段と、前記レンズ位置信号に基づきフォーカス駆動コイルを駆動させるフォーカス駆動手段と、前記フォーカス駆動コイルにより可動する対物レンズと、RF信号の振幅を測定するRF信号振幅測定手段と、前記RF信号振幅の比較を行うRF信号振幅比較手段と、温度を測定し温度情報を記憶する温度取得手段・温度テーブル保持手段と、前記フォーカスエラー信号を用いてフォーカス制御を行う制御部を備え、前記制御部は、光ディスクに情報の記録または再生を行う際に、フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側へ一定距離変位した位置と、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置に対して光ディスク側と反対方向へ一定距離変位した位置とを含む少なくとも3箇所の位置で記録を行い、前記少なくとも3箇所の位置で測定したRF信号の振幅測定結果を比較することにより、前記フォーカスエラー信号に対するオフセット量を決定し、前記オフセット量を有したオフセット信号を前記フォーカスエラー信号に加える際に、ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度を測定し、前記測定した温度が所定の温度に達したときにフォーカスエラー信号へのオフセット量を決定することを特徴とする光ディスク装置。
- 前記フォーカスエラー信号に対するオフセット量は、前記フォーカスサーボがフォーカス最適と判断して追従している対物レンズの位置と、前記少なくとも3箇所の位置で測定されたRF信号のうち振幅が最大である対物レンズの位置との距離であることを特徴とする請求項13、14のいずれか1項に記載の光ディスク装置。
- 前記RF信号振幅の測定を前記ピックアップモジュール内または光ディスク装置内の温度取得と同時に行い、RF信号の振幅測定結果に基づき決定した前記フォーカスエラー信号のオフセット量と前記温度を1対1で対応するようにテーブル化し記憶することを特徴とする請求項14に記載の光ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005294826A JP2007102979A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005294826A JP2007102979A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007102979A true JP2007102979A (ja) | 2007-04-19 |
Family
ID=38029748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005294826A Pending JP2007102979A (ja) | 2005-10-07 | 2005-10-07 | 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007102979A (ja) |
-
2005
- 2005-10-07 JP JP2005294826A patent/JP2007102979A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20040136282A1 (en) | Method for calibrating center error offset in an optical drive and control system capable of calibrating center error offset | |
JP2007102979A (ja) | 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 | |
JP2006323959A (ja) | 光ディスク装置のフォーカス制御方法及び光ディスク装置 | |
JP2006294188A (ja) | 光ディスク装置のトラッキング制御方法及び光ディスク装置 | |
JP2008299913A (ja) | 光ディスク装置及びその情報記録方法 | |
JP2006268961A (ja) | 光ディスク装置 | |
US7577069B2 (en) | Tilt control method and apparatus for optical disc recording and playback apparatus | |
US20070030772A1 (en) | Optical disc apparatus | |
JP5311881B2 (ja) | 光学的記録再生装置 | |
JP4614825B2 (ja) | 光ディスク装置のトラックジャンプ制御方法 | |
JP2009289318A (ja) | 光学的記録再生装置 | |
JP2004095044A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2003030878A (ja) | 光ディスク記録再生装置のウォブル信号検出回路 | |
JP2007080418A (ja) | 光ディスク装置 | |
JP3964279B2 (ja) | 光ディスク装置 | |
JP2004192754A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2007200381A (ja) | 光ディスク装置運転方法および光ディスク装置 | |
JPWO2008132784A1 (ja) | チルト制御方法、集積回路、および光ディスク装置 | |
JP2006344302A (ja) | 光ディスク装置のスレッドモーター駆動制御方法 | |
JP2004310938A (ja) | 光ディスク装置における制御方法および制御装置 | |
JP2007066358A (ja) | ディスク駆動装置及びその制御方法 | |
JP2005158206A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2005353246A (ja) | ピックアップ装置及びそれを備えた光ディスク装置 | |
JP2005158138A (ja) | 光ディスク記録再生装置のチルト制御方法 | |
JP2007305252A (ja) | 光ディスク装置 |