JP2004310938A - 光ディスク装置における制御方法および制御装置 - Google Patents

光ディスク装置における制御方法および制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】チルト補正によりフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号に誤差が生じることを防ぎ、記録/再生品質の低下を抑制する。
【解決手段】記録/再生にCPU14は、ドライバ7を駆動させることで光ピックアップ4をシーク方向へ移動させ、光ディスク2の所定の領域に位置させる。そして、この領域に設定された検出点において、チルトセンサ16によりチルト補正値を検知し、前記領域および検出点の位置と、それに応じたチルト補正値をRAM15に記憶する。さらに前記チルト補正量に基づいてドライバ7を駆動させてチルト補正を行った状態でサーボ駆動させ、この状態におけるフォーカシングオフセット量とトラッキングオフセット量を求めて、RAM15に記憶する。そして、記録/再生の際、光ディスク2における記録/再生される位置に対応するチルト補正量,フォーカシングオフセット量,トラッキングオフセット量をRAM15から読み出して各部を駆動する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクに光ビームを照射して記録および/または再生を行うことが可能な光ピックアップが搭載され、さらに光スポットの光ディスクに対するフォーカシング制御,トラッキング制御およびチルト補正制御を行う手段を具備する光ディスク装置における制御方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、前記のような光ディスク装置において、光ディスクのトラック上に記録/再生のための光ビームを集光して、微少な光スポットを形成するための対物レンズが設けられている光ピックアップでは、光ディスクに対して対物レンズの光軸が傾くと、光スポットに収差が生じ、記録/再生に支障をきたすおそれがある。
【0003】
そのため、光ディスクの記録面に対する対物レンズを含む光ピックアップの傾きは極力小さくしなければならない。特にDVD(digital versatile disc)などの記録の高密度化を図った光ディスク装置では、光学系の収差を増加させる要因である情報記録媒体と光学系との相対的な傾き(チルト)を補正する機構を備える必要がある。
【0004】
しかしながら、チルト補正機構によってチルト補正を行った場合、デフォーカスの最適値が変化してしまい、さらにはトラッキングエラー信号のオフセットが生じるので、チルト補正の前後においてフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号に誤差が生じる。
【0005】
特許文献1に記載された光ディスク装置は、フォーカシング制御だけ動作させたフリーランニング状態で、光ディスクの内周および外周の多数の位置において、トラッキングエラー信号のレベルの最大となるときのデフォーカスオフセット量、および、このときのチルトの方向と大きさを検出してチルトを調整し、調整した値をマップ状態で記憶しておき、実際のデータ記録/再生中に該当位置において記憶された値を用いてチルト補正とフォーカシング制御を行うようにしている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−339727号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載された発明では、前記のような制御を行うことにより、記録/再生時のチルトおよびデフォーカスに起因するデータ品質の低下を防止するようにしているが、チルト補正とフォーカシング制御とに着目するものである。
【0008】
しかし、チルト補正によりフォーカシングオフセット量が変動するが、トラッキングオフセット量もまたチルト補正により変動してしまう。そこで、チルト補正をした場合には、フォーカシングオフセット調整とトラッキングオフセット調整とを行うことによりさらに良好な記録/再生が行われる。
【0009】
本発明は、チルト補正によりフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号に誤差が生じることを防ぎ、記録/再生品質の低下を抑制するようにした光ディスク装置における制御方法および制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、光ディスクに光スポットを照射して記録/再生を行う光ピックアップと、前記光スポットの前記光ディスクに対するフォーカシング制御を行うフォーカシング手段と、前記光スポットの前記光ディスクに対するトラッキング制御を行うトラッキング手段と、前記光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトの補正量を測定するチルト測定手段と、測定されたチルト補正量に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段とを備えた光ディスク装置における制御方法であって、記録/再生の際、チルト補正後に、チルト補正を行った前記光ディスクにおける任意の半径方向の位置において、前記フォーカシング制御におけるフォーカシングオフセット調整、および前記トラッキング制御におけるトラッキングオフセット調整を行うことを特徴とし、この構成によって、光ディスクの反りなどの傾き変位に応じチルト補正が行われ、さらにチルト補正のたびに、デフォーカスの調整とトラッキングオフセットの調整も行われるので、チルト補正の前後におけるフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号に誤差が生じることを防ぐことができ、よって、記録/再生品質の劣化を抑制することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の光ディスク装置における制御方法において、光ディスクの半径方向を複数の領域に分割し、これらの各領域内における任意の位置でチルト補正量を測定かつ記憶し、その後、前記チルト補正量でチルト補正を行った状態で、前記各任意の位置においてフォーカシングオフセット量およびトラッキングオフセット量を測定かつ記憶し、前記各領域に対する記録/再生を行う際に、前記チルト補正量に応じたチルト補正を行った後、前記フォーカシングオフセット量および前記トラッキングオフセット量に応じて制御手段におけるフォーカシングオフセット調整およびトラッキングオフセット調整を行うことを特徴とし、この構成によって、光ディスクの半径方向においてチルト補正を行う位置をいくつか設定し、記録/再生を行う前に、その位置でのチルト補正量を測定,記憶しておき、実際に記録/再生するときには、測定結果を元にチルト補正を行うので、記録/再生中にチルト測定動作を行わずに済み、なおかつ補正位置を数ヶ所に限定しているので、チルト測定および補正のために必要以上に時間がかからなくなる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の光ディスク装置における制御方法において、複数の領域に対する記録/再生を行う際に、記録/再生を行った領域と、次に記録/再生を行う領域とのチルト補正量を比較し、比較値が所定の閾値より小さい場合にはチルト補正を停止することを特徴とし、この構成によって、チルト変動が十分に小さく、チルト補正をし直す必要性が低い場合には、そのチルト補正のための処理を省くことができるので、処理時間の短縮化を図ることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、光ディスクに光スポットを照射して記録/再生を行う光ピックアップと、前記光スポットの前記光ディスクに対するフォーカシング制御を行うフォーカシング手段と、前記光スポットの前記光ディスクに対するトラッキング制御を行うトラッキング手段と、前記光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトの補正量を測定するチルト測定手段と、測定されたチルト補正量に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段とを備えた光ディスク装置における制御装置であって、記録/再生の際、チルト補正後に、チルト補正を行った前記光ディスクにおける任意の半径方向の位置において、前記フォーカシング制御におけるフォーカシングオフセット調整、および前記トラッキング制御におけるトラッキングオフセット調整を行う制御調整手段を備えたことを特徴とし、この構成によって、請求項1に記載の光ディスク装置における制御方法を的確に実行できる装置を提供することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の光ディスク装置における制御装置において、光ピックアップの光ディスクにおける半径方向の位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記光ディスクを半径方向に分割した複数の領域の半径位置を記憶する領域記録手段と、前記領域における任意の位置で測定されたチルト補正量を記憶するチルト記憶手段と、記憶された各領域でのチルト測定結果に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段と、前記領域における任意の位置でのフォーカシングオフセット量を記憶するフォーカシングオフセット記憶手段と、前記フォーカシングオフセット量に基づきフォーカシングオフセットを調整するフォーカシングオフセット調整手段と、前記領域における任意の位置でのトラッキングオフセット量を記憶するトラッキングオフセット記憶手段と、前記トラッキングオフセット量に基づきトラッキングオフセットを調整するトラッキングオフセット調整手段とを備えたことを特徴とし、この構成によって、請求項2に記載の光ディスク装置における制御方法を的確に実行できる装置を提供することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の光ディスク装置における制御装置において、複数の領域に対する記録/再生を行う際に、記録/再生を行った領域と、次に記録/再生を行う領域とのチルト補正量を比較し、比較値が所定の閾値より小さい場合にはチルト補正手段によるチルト補正を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とし、この構成によって、請求項3に記載の光ディスク装置における制御方法を的確に実行できる装置を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の概略構成図であり、当該光ディスク装置1は、情報記録媒体である光ディスク2を回転駆動するためのスピンドルモータ3、光ピックアップ4、レーザ光源の発光コントロールを行うレーザコントロール回路5、エンコーダ6、各部を駆動コントロールするドライバ7、信号処理回路8、各制御系をコントロールするサーボコントローラ9、バッファRAM10、バッファマネージャ11、ホストコンピュータなどの外部機器とのインターフェース12、フラッシュメモリ13、装置全体をコントロールするCPU14、RAM15、チルトセンサ16などを備えている。
【0018】
なお、図1における矢印は、代表的な信号や情報の流れを示すものであり、各ブロックの接続関係の全てを表すものではない。
【0019】
前記信号処理回路8は、図2のブロック図に示すような構成であり、I/Vアンプ20、サーボ信号検出回路21、ウォブル信号検出回路22、RF信号検出回路23、デコーダ24、チルトセンサ信号検出回路25、チルト補正信号生成回路26、チルト制御信号生成回路27などから構成されている。
【0020】
I/Vアンプ20は、光ピックアップ4の出力信号である電流信号を電圧信号に変換するとともに、所定のゲインで増幅する。サーボ信号検出回路21は、I/Vアンプ20の出力信号に基づいてサーボ信号(フォーカシングエラー信号,トラッキングエラー信号など)を検出する。ここで検出されたサーボ信号はサーボコントローラ9に出力される。ウォブル信号検出回路22は、I/Vアンプ20の出力信号に基づいてウォブル信号を検出する。RF信号検出回路23は、I/Vアンプ20の出力信号に基づいてRF信号を検出する。デコーダ24は、ウォブル信号検出回路22で検出されたウォブル信号からADIP(Address In Pregroove)情報および同期信号などを抽出する。ここで抽出されたADIP情報はCPU14に出力され、同期信号はエンコーダ6に出力される。
【0021】
チルトセンサ信号検出回路25は、チルトセンサ16の出力信号に基づいてチルト量に対応するチルトセンサ信号を検出する。チルト補正信号生成回路26はチルトセンサ信号に基づいてチルトを補正するための信号(以下「チルト補正信号」と略述する)を生成し、チルト制御信号生成回路27に出力する。
【0022】
チルトセンサ16は、光ピックアップ4のハウジング上に設置され、チルト検出用の光を照射するための発光ダイオードと、光ディスク2で反射されたチルト検出用の光を受光するための受光素子などから構成されている。この受光素子は図3に示すように、2つの受光面PDta,PDtbからなる2分割受光素子である。そして、チルトセンサ16は、光ディスク2から反射されてきた光ビームを受光面PDta,PDtbにおいて受光スポットHとして受光し、光ディスク2に対する光ピックアップ(搭載された対物レンズ)4の傾き(=搭載された対物レンズの傾き)に応じて受光スポットHが変位し、両受光面PDta,PDtbの出力に差が生じるように設定されている。
【0023】
図4は前記光ピックアップ4に設けられた対物レンズ駆動機構を示す平面図、図5は図4におけるA−A断面図であり、対物レンズ駆動機構は、光ディスク2の記録面に対して垂直な方向がZ軸方向、記録面におけるトラックの接線方向がY軸方向と一致するように、光ピックアップ4内に搭載されている。すなわち、X軸方向がトラッキング方向、Z軸方向がフォーカシング方向となる。
【0024】
図4,図5において、対物レンズ駆動機構は、対物レンズ30、対物レンズ30を保持するレンズホルダ31、2つのトラッキング用コイル32a,32b、フォーカシング用コイル33、ヨーク34、2つのチルト用コイル35a,35b、4つの永久磁石36a〜36d、導電性を有する4本の線ばね37、線ばね固定部38、ガイド軸39、ガイド軸固定部40などから構成されている。
【0025】
線ばね固定部38には、複数の入力端子および出力端子(いずれも図示せず)を備えており、各入力端子には、ドライバ7からの複数の信号線がそれぞれ接続され、フォーカシング用コイル33に出力されるフォーカシング駆動電流,トラッキング用コイル32a,32bに出力されるトラッキング駆動電流、およびチルト用コイル35a,35bチルトに出力される駆動電流などが入力される。
【0026】
線ばね固定部38に配置された各チルト用コイル35a,35bは、互いに略同一の形状であって、各チルト用コイル35a,35bに駆動電流が供給されると、線ばね固定部38をガイド軸39回りに回動させるための回転力が発生するように、それぞれ異なる永久磁石36c,36dに対向する位置に配置されている。回動方向は各チルト用コイル35a,35bに流れる駆動電流の向きによって制御される。また、各チルト用コイル35a,35bは、ガイド軸39、すなわちレンズホルダ31全体を回転させるために必要とされる回転力に応じた大きさおよび形状に設定される。
【0027】
前記レンズホルダ31は、図示しないレーザ光源からの出射ビームの最大強度出射方向と対物レンズ30の光軸とが略一致するように構成されている。このレンズホルダ31に、トラッキング用コイル32a,32bおよびフォーカシング用コイル33が固定されており、対物レンズ30,レンズホルダ31,トラッキング用コイル32a,32b,フォーカシング用コイル33は可動部として一体となって移動する。
【0028】
フォーカシング用コイル33は、駆動電流が供給されると+Z方向(または−Z方向)に前記可動部を駆動するための駆動力が発生するように、永久磁石36a,36bおよびヨーク34の側壁を巻回する位置に配置されている。なお、駆動方向(+Z方向または−Z方向)はフォーカシング用コイル33を流れる駆動電流の向きによって制御される。
【0029】
また、トラッキング用コイル32a,32bは、駆動電流が供給されると+X方向(または−X方向)に前記可動部を駆動するための駆動力が発生するように、それぞれ永久磁石36aに対向する位置に配置されている。なお、駆動方向(+X方向または−X方向)は各トラッキング用コイルに流れる駆動電流の向きによって制御される。
【0030】
本実施形態の光ディスク装置における記録/再生,フォーカシング,トラッキングなどに係る基本な制御動作については、公知のものと同様であるので詳しい説明は省略し、以下に、本実施形態の光ディスク装置におけるチルト補正,フォーカシングオフセット調整,トラッキングオフセット調整に関連する動作について説明する。
【0031】
本実施形態において、記録/再生の前に、光ディスク1の記録領域を半径方向に複数の領域に区分分割し、その分割した領域における任意の位置を検出点としてチルト補正量をあらかじめ検出する。すなわち、図6に示す光ディスクの領域分割の説明図のように、光ディスク2の記録領域を複数(本例では6領域S)に分割し、その領域Sにおける任意の位置を検出点Pとしてチルト補正量を検出する。
【0032】
図7は本実施形態におけるチルト補正量,オフセット量の測定に係るフローチャートであり、まず、CPU14は、ドライバ7を駆動させ、図示しないシーク機構により光ピックアップ4をシーク方向へ移動させて、所定の領域Sに位置させる(S1−1)。そして、この領域Sに設定された検出点Pにおいて、チルトセンサ16によりチルト量を検知し、チルト補正信号生成回路26でチルト補正値を求め、領域Sおよび検出点Pの位置と、それに応じたチルト補正値をRAM15に記憶する(S1−2)。領域Sおよび検出点Pの位置は、ドライバ7の駆動期間を検知するようにしたり、移動検知センサを設置することなどによって特定することができる。
【0033】
さらに前記のようにしてチルト補正量を求めた後、このチルト補正量に基づいてドライバ7を駆動させてチルト補正を行った状態でサーボ駆動させ、サーボ信号検出回路21にて、この状態におけるフォーカシングオフセット量を求めて、RAM15に記憶し、さらにトラッキングオフセット量を求めて記憶する(S1−3)。すべての領域Sにおいて検知点Pの位置と,その位置におけるチルト補正量,フォーカシングオフセット量,トラッキングオフセット量を測定して記憶しておく(S1−4)。
【0034】
そして、記録/再生の際、光ディスク2における記録/再生される位置に対応するチルト補正量,フォーカシングオフセット量,トラッキングオフセット量をRAM15から読み出して、各部を駆動することによって良好な記録/再生が可能になる。
【0035】
なお、前記検出点P以外の位置のチルト補正値補間方法には、検出点Pの2点間の領域を、その2点のチルト補正量から1次近似などで補間する方法、あるいは検出点Pを包含する領域のチルト補正量を、その検出点Pのチルト補正量に代表させ、その領域全体では一定とする方法がある。
【0036】
ところで、一般的な光ディスク装置では、光ディスク2がスピンドルモータ3にチャッキングされると初期調整が行われる。フォーカシングオフセット調整は、その初期調整で行われる調整の1つである。フォーカシング制御を行い、かつトラッキング制御を行わない状態で、5段階程度のオフセットをフォーカシングエラー信号に印加して、トラッキングエラー信号の振幅を測定する。デフォーカス量が最適であれば、トラッキングエラー信号振幅は最大となり、最適デフォーカス量からずれるほど、トラッキングエラー信号振幅は小さくなる。図9に示すように、フォーカシングオフセット調整は、測定結果より2次近似などで近似し、トラッキングエラー信号振幅が最大となるデフォーカス量を求め、フォーカシングエラー信号にデフォーカス量を印加すればよい。
【0037】
チルト補正が行われて対物レンズ30が傾くと、最適デフォーカス量にずれが生じる。したがって、チルト補正を行った後に、毎度、フォーカシングオフセット調整を実施した方がよい。
【0038】
そのため、本実施形態では、前記のように記録/再生する前に、光ディスク2における任意の半径位置ごとにチルト補正量を求めた後、そのチルト補正量に基づいたチルト補正を行った状態で、フォーカシングオフセット量を求め、記憶しておく。そして、記録/再生時に、光ディスク2の半径位置に対するチルト補正、フォーカシングオフセット調整を行う。
【0039】
同様にトラッキングオフセットもチルト補正の影響を受けるため、本実施形態では、チルト補正を行うたびにトラッキングオフセット調整を行う。トラッキングオフセット調整は、トラッキングエラー信号の振幅中心を基準電圧と一致させるためのものであり、一般的にフォーカシングオフセット調整と同様、光ディスク2をスピンドルモータ3にチャッキングさせた後の初期調整時に行われる。
【0040】
具体的には、フォーカシング制御を行い、かつトラック制御を行わない状態で、トラッキングエラー信号の最大値と最小値を測定し、振幅中心=(最大値+最小値)/2を算出する。トラッキングエラー信号振幅中心が基準電圧よりずれが生じていれば、トラッキングエラー信号振幅中心が基準電圧に一致するようにオフセット調整を行う。記録/再生時にチルト補正を行った場合、チルト補正後に、光ディスク2の半径位置において、フォーカシングオフセット調整とトラッキングオフセット調整を行うことにより、チルト補正によるトラッキングオフセットのずれを抑えることができる。
【0041】
また、本実施形態のように、記録/再生の前に、あらかじめフォーカシングオフセット量およびトラッキングオフセット量を求めておけば、記録/再生中にフォーカシングオフセット量およびトラッキングオフセット量を求める必要がなくなる。すなわち、実際の記録/再生時において、現在の半径位置に該当する半径位置のチルト補正量に基づいて、即座にチルト補正が行われ、その後、フォーカシングオフセット調整およびトラッキングオフセット調整が行われることになり、これによって、チルトによる影響を抑え、記録/再生品質の低下を抑制することができる。また記録/再生前に補正量を求めておくので、複雑な処理をしなくてもよくなる。
【0042】
ところで、光ディスク2の全域を複数の領域に分割設定し、前記検出点Pを包含する領域全体の補正量として、その検出点Pにおける補正量を代表して用い、その領域では補正量が一定であるとする場合、チルト補正量の大小に関わらず、一律にチルト補正を実行すると無駄に時間を要する。また、光ディスクの反りが大きく、精度の高いチルト補正を行うとすれば、領域分割を密にする必要がある。それに反して補正に要する時間は長くなってしまう。
【0043】
そこで、本実施形態では、記録/再生を行っている領域のチルト補正量と、次に記録/再生を行う領域のチルト補正量とを比較し、比較結果があらかじめ設定した閾値よりも小さければチルト補正を行わないようにしている。
【0044】
記録/再生が連続して行われるとは限らないので、チルト補正を実施するか否かは、その都度判断する必要がある。また、閾値の設定は、チルト補正の制御分解能と同程度とするか、チルト補正を実行しなくても記録/再生品質に著しい影響を与えない程度とすればよい。これにより、必要以上の回数のチルト補正動作を行う必要がなくなり、個々の光ディスクの反りに合わせたチルト補正を行うことが可能になり、処理時間の短縮化を図ることができる。
【0045】
図8は本実施形態における記録/再生時におけるチルト補正,オフセット調整に係るフローチャートであり、記録/再生が開始されるとき、CPU14は、ドライバ7を駆動させて、光ピックアップ4を光ディスク2における記録/再生対象の記録領域に移動し(S2−1)、ここでRAM15から、前に記録/再生を行った領域と、これから記録/再生を行う領域におけるチルト補正量を読み出し、両チルト補正量の差を演算し、この差の値が所定の閾値より大きい場合(S2−2のYES)には、既述したチルト補正を行わせ(S2−3)、かつチルト補正に伴うフォーカシングオフセット調整とトラッキングオフセット調整を行わせて(S2−4)、その後、記録/再生処理を実行させる(S2−5)。また前記差の値が所定の閾値未満である場合(S2−2のNO)には、そのまま記録/再生処理を実行させる(S2−5)。
【0046】
なお、チルト補正量を求める方法には、既述したチルトセンサ16を用いた方法の他に、トラッキングエラー信号を用いてチルト補正量を求める方法を採用することができる。すなわち、本実施形態ではチルト用コイル35a,35bに駆動電流を流し、光ピックアップ4,対物レンズ30を段階的に駆動することによって傾け、各々の傾きでのトラッキング制御をオフにしたトラッキングエラー信号の振幅を求め、その結果を、図10に示す説明図のように、2次近似などで近似し、トラッキングエラー信号の振幅最大値Amaxに対応する最良チルトφmを算出する。そして、算出した最良チルトφmに基づいてチルト補正量を求めることができる。なお、光ピックアップ4,対物レンズ30を段階的に傾けるためには前記のような構成に限定されず、他の構成のチルト機構を適宜採用することが考えられる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光ディスクの反りなどの傾き変位に応じてチルト補正が行われ、さらにチルト補正のたびに、デフォーカスの調整とトラッキングオフセットの調整も行われるので、チルト補正の前後におけるフォーカシングエラー信号およびトラッキングエラー信号に誤差が生じることを防ぐことができ、よって、記録/再生品質の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク装置の概略構成図
【図2】本実施形態における信号処理回路の構成を示すブロック図
【図3】本実施形態におけるチルトセンサの受光素子の平面図
【図4】本実施形態における光ピックアップに設けられた対物レンズ駆動機構を示す平面図
【図5】図4におけるA−A断面図
【図6】本実施形態における光ディスクの領域分割の説明図
【図7】本実施形態におけるチルト補正量,オフセット量の測定に係るフローチャート
【図8】本実施形態における記録/再生時におけるチルト補正,オフセット調整に係るフローチャート
【図9】フォーカシングオフセット調整を説明するためのトラッキングエラー信号とデフォーカス量との関係を示す図
【図10】トラッキングエラー信号を用いてチルト補正量を求める方法を説明するための図
【符号の説明】
1 光ディスク装置
2 光ディスク
4 光ピックアップ
5 レーザコントロール回路
7 ドライバ
8 信号処理回路
9 サーボコントローラ
13 フラッシュメモリ
14 CPU
15 RAM
16 チルトセンサ
21 サーボ信号検出回路
22 ウォブル信号検出回路
23 RF信号検出回路
25 チルトセンサ信号検出回路
26 チルト補正信号生成回路
27 チルト制御信号生成回路
30 対物レンズ
31 レンズホルダ
32a,32b トラッキング用コイル
33 フォーカシング用コイル
35a,35b チルト用コイル
36a〜36d 永久磁石
39 ガイド軸
40 ガイド軸固定部

Claims (6)

  1. 光ディスクに光スポットを照射して記録/再生を行う光ピックアップと、前記光スポットの前記光ディスクに対するフォーカシング制御を行うフォーカシング手段と、前記光スポットの前記光ディスクに対するトラッキング制御を行うトラッキング手段と、前記光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトの補正量を測定するチルト測定手段と、測定されたチルト補正量に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段とを備えた光ディスク装置における制御方法であって、
    記録/再生の際、チルト補正後に、チルト補正を行った前記光ディスクにおける任意の半径方向の位置において、前記フォーカシング制御におけるフォーカシングオフセット調整、および前記トラッキング制御におけるトラッキングオフセット調整を行うことを特徴とする光ディスク装置における制御方法。
  2. 前記光ディスクの半径方向を複数の領域に分割し、これらの各領域内における任意の位置でチルト補正量を測定かつ記憶し、その後、前記チルト補正量でチルト補正を行った状態で、前記各任意の位置においてフォーカシングオフセット量およびトラッキングオフセット量を測定かつ記憶し、前記各領域に対する記録/再生を行う際に、前記チルト補正量に応じたチルト補正を行った後、前記フォーカシングオフセット量および前記トラッキングオフセット量に応じて前記制御手段におけるフォーカシングオフセット調整およびトラッキングオフセット調整を行うことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置における制御方法。
  3. 前記複数の領域に対する記録/再生を行う際に、記録/再生を行った領域と、次に記録/再生を行う領域とのチルト補正量とを比較し、比較値が所定の閾値より小さい場合にはチルト補正を停止することを特徴とする請求項2記載の光ディスク装置における制御方法。
  4. 光ディスクに光スポットを照射して記録/再生を行う光ピックアップと、前記光スポットの前記光ディスクに対するフォーカシング制御を行うフォーカシング手段と、前記光スポットの前記光ディスクに対するトラッキング制御を行うトラッキング手段と、前記光ディスクと前記光ピックアップの相対的なチルトの補正量を測定するチルト測定手段と、測定されたチルト補正量に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段とを備えた光ディスク装置における制御装置であって、
    記録/再生の際、チルト補正後に、チルト補正を行った前記光ディスクにおける任意の半径方向の位置において、前記フォーカシング制御におけるフォーカシングオフセット調整、および前記トラッキング制御におけるトラッキングオフセット調整を行う制御調整手段を備えたことを特徴とする光ディスク装置における制御装置。
  5. 前記光ピックアップの前記光ディスクにおける半径方向の位置を検出する光ピックアップ位置検出手段と、前記光ディスクを半径方向に分割した複数の領域の半径位置を記憶する領域記録手段と、前記領域における任意の位置で測定されたチルト補正量を記憶するチルト記憶手段と、記憶された各領域でのチルト測定結果に基づいてチルト補正を行うチルト補正手段と、前記領域における任意の位置でのフォーカシングオフセット量を記憶するフォーカシングオフセット記憶手段と、前記フォーカシングオフセット量に基づきフォーカシングオフセットを調整するフォーカシングオフセット調整手段と、前記領域における任意の位置でのトラッキングオフセット量を記憶するトラッキングオフセット記憶手段と、前記トラッキングオフセット量に基づきトラッキングオフセットを調整するトラッキングオフセット調整手段とを備えたことを特徴とする請求項4記載の光ディスク装置における制御装置。
  6. 前記複数の領域に対する記録/再生を行う際に、記録/再生を行った領域と、次に記録/再生を行う領域とのチルト補正量を比較し、比較値が所定の閾値より小さい場合には前記チルト補正手段によるチルト補正を停止させる制御手段とを備えたことを特徴とする請求項5記載の光ディスク装置における制御装置。
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WO2006126575A1 (ja) * 2005-05-26 2006-11-30 Nec Corporation パラメータ調整方法及び情報記録/再生装置。

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