JP2007101163A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents

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義康 鈴木
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Abstract

【課題】圧縮機の負荷低減や省エネルギの実現を図る。
【解決手段】プルダウン運転の際、庫内温度センサ16で検知された庫内温度が「10℃」以上であると、庫内ファン15には小電圧である「8V」が供給され、庫内ファン15が小風量とされる。これにより高温の庫内空気と蒸発器25とが熱交換されるものの、その熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられて圧縮機21の負荷が低減される。併せて消費電力も低減される。庫内温度が「10℃」を下回ると、庫内ファン15には大電圧である「12V」が供給され、庫内ファン15が大風量(標準風量)とされる。庫内温度が「10℃」を下回った領域では、大風量となっても高圧圧力の上昇を招くおそれがなく、それよりも冷気の循環量が増大する等で冷却能力に優れたものとなって、設定温度に向けて早期に冷却される。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷凍サイクルを構成する圧縮機の負荷低減や省エネルギの実現を意図した冷却貯蔵庫に関する。
例えば業務用冷蔵庫の一般的な構造は、圧縮機、凝縮器及び蒸発器等を冷媒配管で循環接続した冷凍サイクルを備え、貯蔵室内には、上記の冷凍サイクルの蒸発器と庫内ファンとが設けられており、冷凍サイクルの圧縮機と庫内ファンとが運転されることにより、貯蔵室内の空気が引かれて蒸発器を通過する間に熱交換により冷気が生成され、これが再び貯蔵室に向けて吐出されるように循環されることで冷却されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
一方、この種の業務用冷蔵庫では、高い庫内温度から設定温度付近まで一気に冷却するプルダウン冷却が行われる場合があり、これは設置後の初運転やメンテナンス後の再運転の他、食材搬入等に伴い数分間にわたって扉を開けていたり、あるいは熱い食品を入れた場合等にあり得る。
特許第3401211号公報
このようなプルダウン運転が行われる際、例えば設置位置の雰囲気温度が高い等の条件によっては、特にその初期において庫内温度ひいては冷媒の蒸発温度も相当に高くなるため、冷凍サイクルの低圧圧力が上昇し、それに伴い高圧圧力も上昇して圧縮機に過大な負荷が掛かり、何度も繰り返されると故障に繋がるおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、冷凍サイクルにおける圧縮機の負荷低減や省エネルギの実現を図るところにある。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、圧縮機、凝縮器及び蒸発器を有する冷凍サイクルを備え、貯蔵室内には、前記冷凍サイクルの蒸発器と、この蒸発器を通過しつつ前記貯蔵室に循環空気流を生じさせる庫内ファンとが設けられた冷却貯蔵庫において、前記庫内ファンの風量を大風量と小風量とに切換可能な風量切換手段と、前記冷凍サイクルの熱的負荷状態を検知する熱負荷検知手段と、この熱負荷検知手段により検知された熱負荷が所定値以上の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とし、前記熱負荷が所定値を下回った場合には前記庫内ファンの風量を大風量とする風量制御手段と、が設けられている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、圧縮機、凝縮器及び蒸発器を有する冷凍サイクルを備え、貯蔵室内には、前記冷凍サイクルの蒸発器と、この蒸発器を通過しつつ前記貯蔵室に循環空気流を生じさせる庫内ファンとが設けられるとともに、庫内温度センサにより検知された庫内温度が、予め定められた設定温度の下限値まで下降したら前記圧縮機の運転を停止し、庫内温度が設定温度の上限値まで上昇したら前記圧縮機が運転されることを繰り返すことにより、庫内温度が略設定温度に維持されるようにした冷却貯蔵庫において、前記庫内ファンの風量を、大風量と小風量とに切換可能な風量切換手段と、前記庫内温度センサにより検知された庫内温度が、前記設定温度の上限値よりも大きい所定値を超えた場合には前記庫内ファンの風量を大風量とし、前記所定値以下の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とする風量制御手段と、が設けられているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記冷凍サイクルの熱的負荷状態を検知する熱負荷検知手段が設けられるとともに、前記風量制御手段は、前記熱負荷検知手段により検知された熱負荷が所定値以上の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とし、前記熱負荷が所定値を下回った場合には前記庫内ファンの風量を大風量とする機能を備えているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1または請求項3に記載のものにおいて、前記熱負荷検知手段は、庫内の温度を検知する庫内温度センサを備え、その庫内温度に基づいて前記冷凍サイクルの熱負荷を検知するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項1または請求項3に記載のものにおいて、前記熱負荷検知手段は、前記凝縮器の温度を検知する凝縮器温度センサを備え、その凝縮器温度に基づいて前記冷凍サイクルの熱負荷を検知するところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記風量切換手段は、前記庫内ファンに印加する電圧を切り換えることで風量を大小切り換えるところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記風量切換手段は、前記庫内ファンが複数備えられ、庫内ファンの運転台数を切り換えることで風量を大小切り換えるところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
冷凍サイクルに対する熱負荷が所定値を下回る通常時には、庫内ファンの風量が通常の大風量とされ、冷却性能が確保される。一方、冷凍サイクルに対する熱負荷が所定値以上になると、庫内ファンの風量が小風量とされる。これにより高温の庫内空気と蒸発器との熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられて圧縮機の負荷が低減され、もって圧縮機が保護される。また、高負荷時には圧縮機への入力電力が増すことになるが、上記のように圧縮機の負荷が低減されることで、消費電力を抑えることができる。
<請求項2の発明>
請求項2では、庫内温度を略設定温度に維持するべくコントロール運転を行う場合に対応している。コントロール運転は基本的には、冷凍サイクルの圧縮機と庫内ファンとが運転されることで庫内が冷却され、庫内温度が予め定められた設定温度の下限値まで下降したら圧縮機の運転を停止し、庫内温度が設定温度の上限値まで上昇したら圧縮機が運転されることを繰り返すことで庫内温度が略設定温度に維持される。
ここで、扉が開閉されたり、冷えていない食材が貯蔵されたような場合には、庫内温度が上限値を超えてさらに上昇する可能性があり、そのときには庫内温度を速やかに設定温度付近まで戻すことが望ましい。
そこで請求項2では、コントロール運転中、庫内温度が、設定温度の上限値よりも大きい所定値を超えた場合には、庫内ファンの風量が大風量とされる。これにより冷気の循環量が増大され、すなわち冷却能力が増加されて庫内が早期に冷却される。一方、庫内温度が、所定値を下回った領域に落ち着いていれば、過大な冷却能力は不要であるため、庫内ファンの風量が小風量とされる。これにより、消費電力が抑えられ、また静音化を図ることができる。
<請求項3の発明>
コントロール運転に至る前のプルダウン運転時には、冷凍サイクルに対する熱負荷が検知され、熱負荷が所定値を下回る時には、庫内ファンの風量が大風量とされて冷却性能が確保される一方、熱負荷が所定値以上である場合には、庫内ファンの風量が小風量とされる。熱負荷が大きい状態でプルダウン運転される場合において、圧縮機の負荷が低減され、また消費電力も抑えることができる。
<請求項4の発明>
庫内温度が所定値を超えた場合に、冷凍サイクルの熱負荷が所定値を超えたと擬制される。
<請求項5の発明>
凝縮器の温度が所定値を超えた場合に、冷凍サイクルの熱負荷が所定値を超えたと擬制される。
<請求項6の発明>
庫内ファンへの印加電圧が大小切り換えられることで、庫内ファンの風量が大小切り換えられる。
<請求項7の発明>
庫内ファンが複数備えられ、庫内ファンの運転台数が切り換えられることで、庫内ファン全体の風量が大小切り換えられる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。本実施形態では、業務用冷蔵庫を例示している。
この実施形態の冷蔵庫は、図1に示すように、断熱箱体からなる冷蔵庫本体10を備え、本体10内の例えば天井部にエアダクト11が張られることで、その上方に蒸発器室12が形成されるとともに、下方が貯蔵室13とされている。貯蔵室13の前面開口部には、図示しない断熱扉が開閉可能に設けられている。
一方、冷凍サイクル20を備えており、この冷凍サイクル20は、圧縮機21、凝縮器22、ドライヤ23、キャピラリチューブ24、蒸発器25及びアキュムレータ26が冷媒配管27によって循環接続された構造である。この冷凍サイクル20の蒸発器25が上記した蒸発器室12内に収納されているとともに、庫内ファン15が併せて収納されている。貯蔵室13内には、庫内温度を検知する庫内温度センサ16が配設されている。また凝縮器22には、凝縮器温度センサ17が装着されており、この凝縮器温度センサ17は、冷媒の温度を検知して目詰まり等の異常の有無を監視することに利用されるものである。
そして冷却運転は、冷凍サイクル20における圧縮機21と庫内ファン15とが運転されることで行われ、貯蔵室13内の空気が庫内ファン15により例えばエアダクト11の両端部に設けられた吸込口18から蒸発器室12内に吸引されて、その空気が蒸発器25を流通する間に熱交換により冷気が生成され、その冷気が例えばエアダクト11の中央部に設けられた吹出口19から貯蔵室13内に吹き出されるようにして、貯蔵室13内に循環供給されるようになっている。その間、庫内温度センサ16により庫内温度が検知され、検知温度が予め定められた設定温度の下限値まで下降したら圧縮機21の運転を停止し、検知温度が設定温度の上限値まで上昇したら圧縮機21の運転が再開されることを繰り返す、いわゆるコントロール運転を行うことにより庫内温度が略設定温度に維持されるようになっている。
この実施形態1では、庫内温度が設定温度と比べて十分に高く、設定温度付近に向けて比較的急速に冷却する、いわゆるプルダウン冷却を行う場合において、冷凍サイクル20における圧縮機21の負荷低減等を図る手段が講じられている。
プルダウン冷却が行われるのは、当該冷蔵庫を設置後に初めて運転する場合や、電源を落としてメンテナンスを行ったのち再運転する場合の他、食材の収納等に伴い例えば数分間といった長時間にわたって断熱扉を開けていたり、あるいは熱い食品を入れた場合等にあり得る。
基本的な考え方としては、庫内ファン15の風量を大小に切り換え可能とする一方、冷凍サイクル20に対する熱負荷を検知し、熱負荷が所定値以上の場合には庫内ファン15の風量を小風量とし、同熱負荷が所定値を下回った場合には庫内ファン15の風量を大風量とするように制御し、冷凍サイクル20に対する熱負荷は、庫内温度によってこれを擬制している。
具体的には図2に示すように、上記制御を実行する所定のプログラムを格納した制御手段30を備えており、この制御手段30の入力側に、庫内温度を検知する上記した庫内温度センサ16が接続されている。一方、庫内ファン15はDCモータを駆動源としており、同DCモータへの供給電圧を大小(「12V」と「8V」)切り換えることによって、庫内ファン15の回転数を大小切り換え、ひいては風量を大小切り換えるようになっている。そのため制御手段30の出力側には、電圧切換手段31を介して庫内ファン15が接続されている。
一方、庫内ファン15の風量を切り換えるべく庫内温度の値を決定する必要があり、そのため、庫内温度が35℃にある状態から設定温度(−5℃)までプルダウン冷却するに際して、庫内ファン15への供給電圧を「12V」とした場合と、「8V」とした場合とのそれぞれについて、庫内中央温度(A12,A8 )、凝縮器中央温度(B12,B8 )、蒸発器入口温度(C12,C8 )、及び冷凍サイクル20の高圧圧力(Pd12,Pd8 )を実測したところ、図3のグラフに示すような結果が得られた。
このグラフの考察により、以下のようなことが判明した。プルダウン運転の立ち上がりは、当然のことながら庫内温度(A12)が相当に高いが、庫内ファン15への供給電圧が「12V」で風量が大きい場合は、高温の庫内空気と蒸発器25との熱交換量が多いために、冷媒の蒸発温度(C12)が高くなって低圧圧力も高くなり、それに伴い高圧圧力(Pd12)も高くなる。その結果、圧縮機21に掛かる負荷も大きくなる。
それに対し、庫内ファン15への供給電圧が「8V」で風量が小さい場合は、庫内温度(A8 )は同様に相当に高いものの、その高温の庫内空気と蒸発器25との熱交換量が少なくなるから、冷媒の蒸発温度(C8 )が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力(Pd8 )も抑えられる。
そして、庫内ファン15の風量によって高圧圧力を下げることに実効があるのは、庫内温度が10℃程度までであることも判ったので、本実施形態では、庫内ファン15の風量を切り換えるべく庫内温度が「10℃」に設定されている。
本実施形態の作用は、図4のフローチャートに示すように、プルダウン運転される際、庫内温度センサ16によって検知された庫内温度が「10℃」以上であると、庫内ファン15には小電圧である「8V」が供給され、庫内ファン15の風量が小風量とされる。これにより高温の庫内空気と蒸発器25とが熱交換されるものの、その熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられて圧縮機21の負荷が低減される。
プルダウン冷却が進んで庫内温度が「10℃」を下回った場合、若しくはコントロール運転中に庫内温度が一時的に上昇するも、「10℃」には至らなかった場合には、庫内ファン15には大電圧(標準電圧)である「12V」が供給され、庫内ファン15の風量が大風量(標準風量)とされる。庫内温度が「10℃」を下回った領域では、庫内ファン15の風量が大風量となっても、高圧圧力の上昇を招くおそれがなく、それよりも冷気の循環量が増大して冷却能力に優れたものとなり、もって設定温度に向けて早期に冷却することが可能となる。
以上のように実施形態1によれば、庫内温度が「10℃」以上になった場合、すなわち冷凍サイクル20に対する熱負荷が所定値以上になると、庫内ファン15の風量が標準よりも小さい小風量とされる。これにより高温の庫内空気と蒸発器25との熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられる。その結果圧縮機21の負荷が低減され、圧縮機21が保護される。また、高負荷時には圧縮機21への入力電力が増すことになるが、上記のように圧縮機21の負荷が低減されることで、消費電力を抑えることができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図5ないし図7によって説明する。
この実施形態2では、冷凍サイクル20に対する熱負荷を検知し、熱負荷が所定値以上の場合には庫内ファン15の風量を小風量とし、同熱負荷が所定値を下回った場合には庫内ファン15の風量を大風量とするように制御するという考え方自体は、上記実施形態と同様であるが、冷凍サイクル20に対する熱負荷は、凝縮器温度によってこれを擬制している。
図6に示すプルダウン冷却時の特性を示すグラフ(実施形態1の図3のグラフと同じ)に、別の考察を加えたところ、冷凍サイクル20に対する熱負荷のパラメータとして凝縮器温度を選択した場合、特に凝縮器温度が「57℃」以上の領域では、庫内ファン15への供給電圧が「12V」で風量が大風量(標準)の場合には、高圧圧力(Pd12)が相当に高くなるのに対して、庫内ファン15への供給電圧が「8V」で風量を小風量とした場合には、高圧圧力(Pd8 )が大幅に抑えられることが判明した。
そこで実施形態2では、庫内ファン15の風量を切り換えるタイミングが、凝縮器温度が「57℃」以上か、それ未満であるかに設定した。そのため、図5に示すように、制御手段30の入力側には、庫内温度センサ16に代わって凝縮器温度センサ17が接続されている。
実施形態2の作用を、図7のフローチャートによって説明すると、以下のようである。プルダウン運転される際、初めは凝縮器温度の上昇が遅れて凝縮器温度センサ17により検知された凝縮器温度が「57℃」に至らないため、庫内ファン15には、大電圧(標準電圧)である「12V」が供給され、庫内ファン15の風量が大風量(標準風量)とされる。このときは、冷凍サイクル20の高圧圧力(Pd12)はそれほど高くはならない。
運転が進み、凝縮器温度が「57℃」以上になると、庫内ファン15には小電圧である「8V」が供給され、庫内ファン15の風量が小風量とされる。これにより同様に高温の庫内空気と蒸発器25とが熱交換されるものの、その熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられて圧縮機21の負荷が低減される。
さらにプルダウン冷却が進んで凝縮器温度が「57℃」を下回った場合、若しくはコントロール運転中に凝縮器温度が一時的に上昇するも、「57℃」には至らなかった場合には、庫内ファン15には大電圧(標準電圧)である「12V」が供給され、庫内ファン15の風量が大風量(標準風量)とされる。凝縮器温度が「57℃」を下回った領域では、庫内ファン15の風量が大風量となっても、高圧圧力の上昇を招くおそれがなく、それよりも冷気の循環量が増大して冷却能力に優れたものとなる。
実施形態2によれば、凝縮器温度が「57℃」以上になった場合、すなわち冷凍サイクル20に対する熱負荷が所定値以上になると、庫内ファン15の風量が標準よりも小さい小風量とされる。これにより上記実施形態1と同様に、高温の庫内空気と蒸発器25との熱交換量が減少するために冷媒の蒸発温度が抑えられ、低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられる。その結果圧縮機21の負荷が低減され、圧縮機21が保護される。また、高負荷時には圧縮機21への入力電力が増すことになるが、上記のように圧縮機21の負荷が低減されることで、消費電力を抑えることができる。
<実施形態3>
図8ないし図12は本発明の実施形態3を示す。この実施形態3は、庫内ファン15の風量を制御することを、コントロール運転時に適用した場合を例示している。
コントロール運転は、冷凍サイクル20の圧縮機21と庫内ファン15とが運転されることで行われ、図8に示すように、庫内温度が予め定められた設定温度(5℃)の下限値(「設定温度−α」℃)まで下降したら圧縮機21の運転を停止し、庫内温度が設定温度の上限値(「設定温度+α」℃)まで上昇したら圧縮機21が運転されることを繰り返すことで、庫内温度が略設定温度に維持されるようになっている。
ここで、断熱扉が開閉されたり、冷えていない食材が貯蔵されたような場合には、庫内温度が上限値を超えてさらに上昇する可能性があり、そのときには庫内温度を速やかに設定温度付近まで戻すことが望ましいという事情がある。
一方、庫内の設定温度を「5℃」でコントロール運転を行うに当たり、庫内ファン15への供給電圧を「12V」とした場合と、「8V」とした場合とのそれぞれについて、庫内温度(A12,A8 )と消費電力量(W12,W8 )とを実測したところ、図9のグラフに示すような結果が得られた。
このグラフからは、庫内ファン15への供給電圧が「12V」で風量が大きい場合の方が、庫内ファン15への供給電圧が「8V」で風量が小さい場合に比べて、庫内温度の上昇と下降のサイクルが短くすなわち冷却時間が短く、その代わり消費電力量は大きくなることが判明した。
そこで実施形態3では、庫内温度が設定温度の上限値を超えると、庫内ファン15への供給電圧が「12V」、同上限値以下のときは、庫内ファン15への供給電圧が「8V」に切り換えられるようになっている。
すなわち、図10のフローチャートに示すように、コントロール運転中において、庫内温度センサ16で検知された庫内温度が、設定温度の上限値を超えた場合には、庫内ファン15の風量が大風量とされる。これにより冷気の循環量が増加され、すなわち冷却能力が増大化されて庫内が早期に冷却される。一方、庫内温度が上限値を下回った領域に落ち着いていれば、過大な冷却能力は不要であるため、庫内ファン15の風量が小風量とされる。これにより、消費電力が抑えられ、また静音化を図ることができる。本実施形態による庫内ファン15の制御を行った場合、同制御をしなかった場合と比べると、消費電力量が約4.4%減少したことが確認されている。
なお、小風量を決定するに際しては、庫内温度(貯蔵室13内の温度)の分布を考慮して決定する必要がある。例えば縦型冷蔵庫の場合は、図11及び図12に示すように、冷気は、天井部の奥側の吹出口19から吹き出されて貯蔵室13内を流通したのち、天井部の手前側の吸込口18から吸い込まれるように循環されるが、庫内ファン15の風量が小さ過ぎると、冷気が隅々まで行き届かず、貯蔵室13内の温度のばらつきが大きくなる。
そこで以下のような温度分布試験を行って、必要最小限の庫内ファン15の風量を決定する。すなわち、貯蔵室13内に多段に棚網35を装備して、各棚網35上に食材が置かれたことを想定して樹脂板等を敷く。この状態で、各棚網35上の温度を計測し、温度のばらつきが規定値以下となるように、庫内ファン15の風量を決定する。
<実施形態4>
図13は、本発明の実施形態4を示す。この実施形態4では、上記実施形態3に示したコントロール運転時の庫内ファン15の制御に加えて、実施形態1と実施形態2に示したプルダウン運転時の庫内ファン15の制御を併せて行うようにしたものである。
すなわち、プルダウン運転時において、凝縮器温度が「57℃」以上であるか(ステップS1が「Yes」)、または庫内温度が「10℃」以上であると(ステップS2が「Yes」)、ステップS4において、庫内ファン15への供給電圧が標準よりも小さい「8V」とされ、これにより既述したように低圧圧力が下げられることで高圧圧力も抑えられ、圧縮機21の負荷が低減されてその保護が図られる。
またプルダウン運転時おいて、庫内温度が10℃を下回って設定温度の上限値に下がるまでの間、さらにはコントロール運転時において、断熱扉が開閉されたり、冷えていない食材が貯蔵されることに起因して、庫内温度が上限値を超えて上昇(ただし「10℃」未満)した場合(ステップS3が「Yes」)には、ステップS5において、庫内ファン15への供給電圧が標準である「12V」とされ、大風量(標準)とされることで冷却能力が確保され、庫内が早期に冷却される。一方、コントロール運転時において、庫内温度が上限値を下回った領域に落ち着いていれば(ステップS3が「No」)、庫内ファン15への供給電圧が「8V」とされて小風量とされ、これにより消費電力が抑えられ、また静音化が図られる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態では、庫内ファンの風量を制御するのに供給電圧を切り換える手段を講じたが、庫内ファンを複数備えて、庫内ファンの運転台数を切り換えることでトータルの風量を大小切り換えるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、庫内ファンの風量を大小切り換える場合の電圧を、12Vと8Vにした場合を例示したが、他の電圧であってもよい。また、庫内ファンは、交流モータで運転されるものであってもよい。
(3)実施形態1では、庫内ファンの風量を切り換える庫内温度を10℃に選定したが、条件等に応じて他の温度を選定してもよい。また、実施形態2では、庫内ファンの風量を切り換える凝縮器温度を57℃に選定したが、同じく条件等に応じて他の温度を選定してもよい。
(4)実施形態3では、庫内ファンの風量を切り換える庫内温度を、設定温度の上限値に定めたが、同上限値よりも大きい任意の値としてもよい。
(5)また冷凍サイクルの熱負荷検知手段としては、圧縮機の吐出側の圧力を検知する圧力センサを備え、その圧力値に基づいて冷凍サイクルの熱負荷を検知することも可能である。
本発明の実施形態1の概略構成図 庫内ファンの制御機構のブロック図 プルダウン冷却時の各種温度と高圧圧力の特性を示すグラフ 庫内ファンの制御動作を示すフローチャート 実施形態2に係る庫内ファンの制御機構のブロック図 プルダウン冷却時の各種温度と高圧圧力の特性を示すグラフ 庫内ファンの制御動作を示すフローチャート 実施形態3に係るコントロール冷却の態様を示すグラフ コントロール冷却時の庫内温度と消費電力量の特性を示すグラフ 庫内ファンの制御動作を示すフローチャート 温度分布試験を説明するための冷蔵庫の内部構造を示す正面図 同縦断面図 実施形態4に係る庫内ファンの制御動作を示すフローチャート
符号の説明
13…貯蔵室 15…庫内ファン 16…庫内温度センサ(熱負荷検知手段) 17…凝縮器温度センサ(熱負荷検知手段) 20…冷凍サイクル 21…圧縮機 22…凝縮器 25…蒸発器 30…制御手段(風量制御手段) 31…電圧切換手段(風量切換手段)

Claims (7)

  1. 圧縮機、凝縮器及び蒸発器を有する冷凍サイクルを備え、貯蔵室内には、前記冷凍サイクルの蒸発器と、この蒸発器を通過しつつ前記貯蔵室に循環空気流を生じさせる庫内ファンとが設けられた冷却貯蔵庫において、
    前記庫内ファンの風量を大風量と小風量とに切換可能な風量切換手段と、
    前記冷凍サイクルの熱的負荷状態を検知する熱負荷検知手段と、
    この熱負荷検知手段により検知された熱負荷が所定値以上の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とし、前記熱負荷が所定値を下回った場合には前記庫内ファンの風量を大風量とする風量制御手段と、
    が設けられていることを特徴とする冷却貯蔵庫。
  2. 圧縮機、凝縮器及び蒸発器を有する冷凍サイクルを備え、貯蔵室内には、前記冷凍サイクルの蒸発器と、この蒸発器を通過しつつ前記貯蔵室に循環空気流を生じさせる庫内ファンとが設けられるとともに、庫内温度センサにより検知された庫内温度が、予め定められた設定温度の下限値まで下降したら前記圧縮機の運転を停止し、庫内温度が設定温度の上限値まで上昇したら前記圧縮機が運転されることを繰り返すことにより、庫内温度が略設定温度に維持されるようにした冷却貯蔵庫において、
    前記庫内ファンの風量を、大風量と小風量とに切換可能な風量切換手段と、
    前記庫内温度センサにより検知された庫内温度が、前記設定温度の上限値よりも大きい所定値を超えた場合には前記庫内ファンの風量を大風量とし、前記所定値以下の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とする風量制御手段と、
    が設けられていることを特徴とする冷却貯蔵庫。
  3. 前記冷凍サイクルの熱的負荷状態を検知する熱負荷検知手段が設けられるとともに、前記風量制御手段は、前記熱負荷検知手段により検知された熱負荷が所定値以上の場合には前記庫内ファンの風量を小風量とし、前記熱負荷が所定値を下回った場合には前記庫内ファンの風量を大風量とする機能を備えていることを特徴とする請求項2記載の冷却貯蔵庫。
  4. 前記熱負荷検知手段は、庫内の温度を検知する庫内温度センサを備え、その庫内温度に基づいて前記冷凍サイクルの熱負荷を検知することを特徴とする請求項1または請求項3記載の冷却貯蔵庫。
  5. 前記熱負荷検知手段は、前記凝縮器の温度を検知する凝縮器温度センサを備え、その凝縮器温度に基づいて前記冷凍サイクルの熱負荷を検知することを特徴とする請求項1または請求項3記載の冷却貯蔵庫。
  6. 前記風量切換手段は、前記庫内ファンに印加する電圧を切り換えることで風量を大小切り換えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の冷却貯蔵庫。
  7. 前記風量切換手段は、前記庫内ファンが複数備えられ、庫内ファンの運転台数を切り換えることで風量を大小切り換えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の冷却貯蔵庫。
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