JP2007100945A - Vベルト式自動変速機 - Google Patents

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Yoshinori Kawashima
芳徳 川島
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Abstract

【課題】Vベルト伝達の高効率化を狙って、よりエンジントルクに合ったVベルトへの適正な側面荷重を発生させるVベルト式自動変速機にすること。
【解決手段】従動軸1の外周に固定シーブ半体Aの固定ボス軸2が回動自在に設けられ、該固定ボス軸2の外周に可動シーブ半体Bの可動ボス軸5が軸方向に沿って摺動自在に設けられ、前記従動軸1内には軸方向に沿って摺動自在となるようにプッシュロッド8が設けられること。該プッシュロッド8と前記可動シーブ半体Bとが前記従動軸1及び固定ボス軸2にそれぞれ形成された長孔を介して接触可能とすること。前記プッシュロッド8の移動は、電動モータ18により回動するシフトカム15によって制御されること。
【選択図】図1

Description

本発明は、Vベルト伝達の高効率化を狙って、よりエンジントルクに合ったVベルトへの適正な側面荷重を発生させることができるVベルト式自動変速機に関する。
エンジン等の動力発生源の発生トルクを駆動側の可変シーブから従動側の可変シーブへ、可変シーブ間に巻き掛けられたVベルトにより伝え、そのトルクを伝える際には駆動側の可変シーブに設けられたウェイトローラに作用する遠心力と従動側の可変シーブに設けたトルク検出機構とによりVベルトのシーブとの巻掛径を変えるVベルト式自動変速装置がある。
この種のVベルト式自動変速機の多くのものは、従動軸側シーブの可動半体がコイルスプリングによって固定半体の方へ押されて、その従動側シーブに巻き掛けられるVベルトの巻掛け半径を、駆動側シーブのVベルトの巻掛け半径との大きさに応じて適宜可変させるものである。そして、その固定シーブ半体に対する可動シーブ半体の移動動作をコイルスプリングの弾性と斜面カムのカム力と、スプリング力(弾性)との力の割合において、そのスプリング力が強すぎると、固定シーブ半体と可動シーブ半体とが開きにくくなり、Vベルトに対する側面荷重が大きくなり、このような状態において、スリップが生じた場合にはVベルトに悪影響を及ぼし、その耐久性及び寿命を短くしてしまうおそれがある。
そこで、特に前記コイルスプリングのスプリング力を適正な状態に維持して、Vベルトの寿命が長くなるようにすることが必要である。その結果として、以下に示された特許文献1(特開2003−4108)として、その固定半体と可動半体の間隔を電動モータによって、調整する機構としたものが開示されている。これは、従動側シーブの可動半体と反対側端部のバネ支持体を電動モータにより歯車とねじ機構で軸方向に移動させて、コイルスプリング力を変更するものである。
上記発明における技術的内容によって、Vベルト側圧力を制御するコイルスプリングのスプリング力を電動モータによって変更するので、高速運転時において、内燃機関の運転状態や車両の走行状態に応じて従動側シーブにおけるVベルトの側圧力を最適な状態まで減少させ、Vベルトとシーブとの間に生じる摩擦損失を低減させ、伝達効率を向上させることができるものと思われる。
特開2003−4108
ところが、上記特許文献1では、Vベルト側圧力を制御するコイルスプリングのスプリング力を電動モータによって変更することから、コイルスプリングのスプリング力にバラツキを生じた場合、そのスプリング力を調整することが難しくなる。たとえば、コイルスプリングは、使用されている期間によって、その使用環境における摩擦熱や繰り返し荷重などの影響でへたりが生じ、そのへたりによりスプリング力は、変化し、安定するように調整することが難しくなるものである。
そして、このようなことから、スプリング力の調整における誤差が大きくなった場合、そのスプリング力が減少されず、必要以上の荷重のままになったり、また必要な保持荷重が得られなくなるおそれがある。このように、コイルスプリングのスプリング力を恒久的に安定させて、電動モータによって制御調整することは極めて困難なことである。そこで、本発明が解決しようとする課題(技術的課題又は目的)は、コイルスプリングのスプリング力に依存することなく電動モータによって制御調整される動作を安定させて、常にエンジントルクに合ったVベルトへの適正な側面荷重を発生させることができるVベルト式自動変速装置を提供することにある。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を従動軸の外周に固定シーブ半体の固定ボス軸が回動自在に設けられ、該固定ボス軸の外周に可動シーブ半体の可動ボス軸が軸方向に沿って摺動自在に設けられ、前記従動軸内には軸方向に沿って摺動自在となるようにプッシュロッドが設けられ、該プッシュロッドと前記可動シーブ半体とが前記従動軸及び固定ボス軸にそれぞれ形成された長孔を介して接触可能とし、前記プッシュロッドの移動は、電動モータにより回動するシフトカムによって制御されてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。
次に、請求項2の発明は、軸方向に沿って形成された摺動路と,該摺動路と直径方向外方とを連通し,軸方向に沿って適宜の範囲に形成された第1長孔を有する従動軸と、該従動軸の外周に遊挿し,第2長孔が形成された固定ボス軸と,固定シーブフェースとを有する固定シーブ半体と、前記固定ボス軸に遊挿する可動ボス軸と,可動シーブフェースとを有する可動シーブ半体と、前記可動ボス軸の内周側に装着されると共に前記第2長孔に挿通する従動ピンと、前記摺動路に摺動自在に挿入されるプッシュロッドと、該プッシュロッドの軸方向に略直交する方向に装着されると共に前記第1長孔に遊挿する主動ピンと、前記固定ボス軸の内周側と前記従動軸の外周側との間に軸方向且つ回転方向に摺動自在となる摺動部材と、前記プッシュロッドを軸方向に移動させるシフトカムと、該シフトカムを回転させる電動モータとからなり、前記主動ピンと前記従動ピンは前記摺動部材を介して接触してなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明は、前述の構成において、前記摺動部材は、前記固定ボス軸内周側に収納される軸受枠と、該軸受枠に固着される摺動軸受と、前記軸受枠に形成され前記従動ピンと接合するピン受部とからなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項4の発明は、前述の構成において、前記プッシュロッドの軸方向端部には、前記シフトカムに回転伝達しないように接触部材が装着され、該接触部材に前記シフトカムが接触してなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項5の発明は、前述の構成において、前記可動シーブ半体と、前記固定シーブ半体に装着されたクラッチプレートとの間には、前記可動シーブ半体を固定シーブ半体方向に弾性的に押圧するコイルスプリングが設けられてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。次に、請求項6の発明は、前述の構成において、前記電動モータには、前記シフトカムの回転動作を制御する制御操作部が具備されてなるVベルト式自動変速機としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、従動軸内には軸方向に沿って摺動自在となるようにプッシュロッドが設けられ、該プッシュロッドと前記可動シーブ半体とが前記従動軸及び固定ボス軸にそれぞれ形成された長孔を介して接触可能とし、さらに前記プッシュロッドの移動は、電動モータにより回動するシフトカムによって制御される構造としたことで、前記電動モータによって、プッシュロッドを軸方向に移動制御して、該シフトカムが可動シーブ半体の軸方向移動の動作を制御することができると共に、装置全体を極めて小型且つコンパクトな構成にすることができる。
請求項2の発明では、電動モータによって、シフトカムを制御し、該シフトカムが可動シーブ半体の軸方向移動の動作を制御することで、エンジンの出力に対する可動シーブ半体のVベルトに対する摩擦を適切な状態にすることができ、最大変速比から最小変速比に亘って、固定シーブフェース及び可動シーブフェースと、これに挟持されたVベルトのすべり(スリップ)と摩擦(フリクション)による伝達損失を低減して、高い伝達効率を得ることができる。また、可動シーブ半体の軸方向移動の作動制御をスプリング力のみではなく、シフトカムによって安定させ、さらに可動シーブの側面荷重を安定して作用させることができる。これによって、Vベルトの寿命が向上し、耐久性や性能を向上させることができる。
次に、請求項3の発明によって、従動軸と可動シーブ半体との回転差による相互の干渉を防止し、可動シーブ半体の滑らかな回転を確保することができる。次に、請求項4の発明によって、シフトカムによる回転するプッシュロッドの回転を妨げることなく、シフトカムの作動及びプッシュロッドの回転状態を良好にすることができる。次に、請求項5の発明は、コイルスプリングを設けたことにより、シフトカムから可動シーブ半体までの連結構成部材が軸方向に引張られ、作動時のガタを防ぐことができる。次に、請求項6の発明は、前記シフトカムの回転動作を制御する制御操作部が具備されていることにより、シフトカムの作動を高い精度にて行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の構成は、図1に示すように、主に従動軸1,固定シーブ半体A,可動シーブ半体B,プッシュロッド8及びカム機構部D及び電動モータ18等から構成されるものである。これらの部材の構成によりドリブンシーブが構成され、図示されないドライブシーブとの間に亘って、Vベルト24が掛けられて、そのドリブンシーブに前記ドライブシーブから回転の伝達が行われる。
前記従動軸1は、図3に示すように、中空軸状に形成され、その軸方向に沿って管路形状の摺動路1aが形成されている。さらに従動軸1には、前記摺動路1aと交わるようにして交差する第1長孔1b,1bが形成されている。前記摺動路1aは、前記従動軸1の軸方向の一端側に開口1aが形成され、後述するプッシュロッド8が前記開口1aから挿入されるようになっている〔図2(A)参照〕。また前記摺動路1aの長さは、前記従動軸1の軸方向の半分よりも僅かに長めに設定されている。前記第1長孔1bの長手方向は、前記従動軸1の軸方向と同一方向である。また、第1長孔1bの長手方向の長さは、前記可動シーブ半体Bの移動距離と同一か又は僅かに長く形成されている。
次に、固定シーブ半体Aは、図5(A),(B)に示すように、中空円筒状の固定ボス軸2と、固定シーブフェース3とから構成され、前記固定ボス軸2の軸方向端部に、前記固定シーブフェース3の中心部が固着されている。前記固定ボス軸2には、第2長孔2aが形成されている。該第2長孔2aの長手方向は、前記固定ボス軸2の軸方向と同一方向であり、前記第1長孔1bと略同等長さに形成されている。前記可動シーブ半体Bは、図5(C)に示すように、中空円筒状の可動ボス軸5と、可動シーブフェース6とから構成され、前記可動ボス軸5の軸方向端部に前記可動シーブフェース6の中心部が固着されている。
そして、前記従動軸1は、前記固定シーブ半体Aの固定ボス軸2の内周側にベアリングを介して軸周方向に回動自在となるように構成されている。さらに、前記可動シーブ半体Bの可動ボス軸5の内周側に前記固定ボス軸2が挿入され、前記可動シーブ半体Bが前記固定ボス軸2に対して軸方向に摺動自在に装着される。前記固定シーブフェース3及び可動シーブフェース6は、共に扁平円錐形状をなしている(図1参照)。
その固定シーブフェース3と可動シーブフェース6とが対向する面をシーブ表面3a及びシーブ表面6aと称する〔図1,図5(A),(C)参照〕。前記Vベルト24は、対向するシーブ表面3a,シーブ表面6aにて挟持状態にベルト掛けされている(図1参照)。前記固定シーブフェース3と前記可動シーブフェース6とは近接及び離間動作を行うことができる。そして、前記固定シーブフェース3と可動シーブフェース6とのシーブ表面3aとシーブ表面6aとは、直径方向外方に向かうに従い、次第に間隔が広くなるようにセットされる。
次に、前記可動シーブ半体Bを固定シーブ半体Aに対して軸方向の移動を行わせる機構について説明する。まず前記従動軸1の摺動路1aには、プッシュロッド8が摺動自在に挿入される。該プッシュロッド8は、図8に示すように、前記可動シーブ半体Bを軸方向に沿って移動させる役目をなすものである。該プッシュロッド8は、図2に示すように、その軸方向一端側から略全体が前記従動軸1の摺動路1a内に軸方向に摺動自在に収納されるもので、その軸方向の他端付近の部分は、前記摺動路1aから伸縮(出没)するようになっている。そのプッシュロッド8の軸方向一端側寄りには、図4に示すように、主動ピン9が装着され、該主動ピン9の一部が前記第1長孔1b,1bから従動軸1の直径方向外部に突出するようになっている。
前記主動ピン9は、具体的には軸部材が使用される。該主動ピン9は、前記プッシュロッド8の摺動と共に移動して、後述する摺動部材Cと共に前記可動シーブ半体Bを移動させるものである(図8参照)。その摺動部材Cは、図7に示すように、軸受枠10と、該軸受枠10に固着される摺動軸受11とから構成されるものである。さらに、前記軸受枠10は、略環状の軸受装着部10aと、前記従動ピン12が挿入されるピン受部10bとから形成されたものである。
その軸受装着部10aには、摺動軸受11の外周側が挿入装着されるようになっている。該摺動軸受11は、前記従動軸1の外周を回動自在に支持するものであるが、前記摺動軸受11の内周面と前記従動軸1の外周面とは、比較的緩い、隙間嵌め状態であり、従動軸1が摺動軸受11の内周に対して空転且つ相互に摺動自在な構成となっている(図6参照)。また、前記軸受装着部10aは、内周側が円周面に形成され、摺動軸受11の外周面が圧入状態で固着される。前記軸受枠10の外周は、前記固定ボス軸2の内周面に対して、比較的緩い隙間嵌め状態となっている。そして、前記軸受枠10のピン受部10bには、前記可動シーブ半体Bの可動ボス軸5の内周面に直径中心に向かって植設された従動ピン12の軸端部が挿入されるようになっている。
すなわち、摺動部材Cは、前記従動軸1の外周と、前記固定シーブ半体Aの固定ボス軸2の内周との間の空隙部Sを軸方向に沿って移動自在となっている(図1,図6等参照)。そして、前記摺動軸受11の内輪側に前記プッシュロッド8に装着された主動ピン9が当接する構造とすることにより、前記摺動軸受11によって、従動軸1と前記固定シーブ半体A及び可動シーブ半体Bとの回転時における可動シーブ半体Bの軸方向移動の作動制御を良好にすることができるようになっている。
前記従動ピン12は、前記可動シーブ半体Bの可動ボス軸5の内周面に形成された貫通孔に圧入状態で挿入され、固着されるものである〔図5(C)参照〕。その可動ボス軸5の軸方向端部が前記軸受枠10のピン受部10bに形成された受穴10bに略遊挿状態で挿入されている。このような構成としていることにより、前記プッシュロッド8が従動軸1の摺動路1aを軸方向に沿って摺動することにより、前記主動ピン9、摺動部材Cを介して可動シーブ半体Bが固定シーブ半体Aの固定シーブフェース3に向かって移動することができるものである(図6参照)。
前記固定シーブ半体Aの固定ボス軸2の軸端部には、クラッチプレート22が装着され、該クラッチプレート22が前記固定ボス軸2と共に回転するように固着されている。さらに、その従動軸1の軸方向端部で且つ前記クラッチプレート22を覆うようにして、クラッチアウタ23が装着されている。
次に、カム機構部Dと、電動モータについて説明する。そのカム機構部Dは、図1に示すように、シフトカム15、駆動軸16及び歯車機構部17等から構成されている。そして、これらシフトカム15、駆動軸16及び歯車機構部17がケーシング14に内装されている。まず、前記ケーシング14内に前記駆動軸16がベアリングを介して軸支されている。その駆動軸16には、前記シフトカム15が固着されている。
該シフトカム15は、図8に示すように、真円の円周カム面部15aと平坦面部15bとから構成されている。そして、そのシフトカム15の円周カム面部15aの直径中心に対して、偏心した位置に前記駆動軸16が設けられている。このシフトカム15の外周面は前記プッシュロッド8の軸方向端部に接触するようにしてセットされており、前記駆動軸16の回動によりシフトカム15が揺動し、駆動軸16の中心Pと、前記シフトカム15とプッシュロッド8との接触点Tとの距離が適宜変化し、前記プッシュロッド8を移動させることができるものである〔図8(A),(B)参照〕。
これによって、前記可動シーブ半体Bを前記主動ピン9,摺動部材Cを介して移動制御することができる。前記プッシュロッド8とシフトカム15との間には、図1,図2等に示すように、接触部材19が設けられている。該接触部材19は、接触面部19aとベアリング受部19bとから構成されている。その接触面部19aは、平坦面で且つ円板形状に形成されたものである。そのベアリング受部19bは円筒状に形成され、その内周側面にベアリング20が挿入されている。該ベアリング20によって、プッシュロッド8のみ回転し、接触面部19aは回転しないようになっている。
また、前記プッシュロッド8の軸方向他端には、前記ベアリング20の内輪側に圧入固着されるジョイント突出部8aが形成されている。前記ベアリング受部19b側には止め輪を介して、ベアリング20が固着される構造となっている。このような構造としたことにより、軸周方向に回転する前記プッシュロッド8と、揺動するシフトカム15とが、ほとんど相互に干渉することなく、前記シフトカム15の揺動による前記プッシュロッド8の軸方向の移動を円滑に行わせることができる。
また、前記接触部材19は、前記プッシュロッド8の軸端に一体的に形成される実施形態も存在する。この実施形態では、接触面部19aが円板形状に形成されている〔図9(A)参照〕。前記駆動軸16は、電動モータ18により回動するものであり、その駆動軸16と電動モータ18との間には歯車機構部17が設けられ、駆動軸16が適正な回転速度で回転することができるようになっている。さらに前記摺動部材Cも摺動軸受11を使用しないで、単に環形状とし、その外周にピン受部10bが形成されたタイプも存在する〔図9(B)参照〕。
次に、本発明の作動について、説明する。まず、前記電動モータ18、歯車機構部17及び駆動軸16を介して、その揺動動作が制御されるシフトカム15によって、前記プッシュロッド8と共に前記可動シーブ半体Bを軸方向に沿って移動させ、前記可動シーブフェース6を前記固定シーブ半体Aの固定シーブフェース3に対して離間、近接させることにより、最大変速比から最小変速比を適正に設定し、ドライブシーブからのエンジンの駆動力を効率良く伝達するものである。前記電動モータ18は、制御操作部Eによって、その回転が制御され、前記シフトカム15が適正に揺動動作を行うものである。前記制御操作部Eは、図1に示すように、車速、エンジン回転数、従動側回転数、エンジンスロットル開度の状況を検知する信号を整理して従動側シーブの作動制御を行って、高い伝達効率が得られるようにするものである。
従来技術のように、可動シーブ半体Bを適宜配置するのに、特にスプリング力を調整するものでなく、シフトカム15のカム力によるものである。すなわち、可動シーブ半体Bの押し付け力は、スプリングのスプリング力(弾発力)が関るものではなく、プッシュロッド8とシフトカム15との接触によって発生されるカム力が直接関るものである。このため、可動シーブ半体Bを適宜配置する際に、スプリングによるスプリング力の弾性的な保持に対して、剛性的に保持し、その保持状態を安定させることができる。
前記電動モータ18から前記可動シーブ半体Bまでの伝達経路において弾性体のみの構成としたものではない。前記電動モータ18によって、シフトカム15のカム力を制御することで可動シーブ半体Bの可動シーブフェース6にかかる側面荷重を変化させ、エンジン出力に適合した電動能力を可動シーブフェース6側面に与えられるものである。前記摺動部材Cは、その摺動軸受11によって、前記従動軸1と可動シーブ半体Bの可動ボス軸5との回転を干渉させることなく、前記シフトカム15によるカム力を安定してプッシュロッド8に伝達させることができる。
前記接触部材19とベアリング20は、前記シフトカム15から前記プッシュロッド8への軸方向摺動動作を円滑に行わせるもので、シフトカム15がプッシュロッド8の回転を妨げないようにしている。また、シフトカム15は、電子制御装置によって制御される電動モータ18によって、揺動角度を変えることでプッシュロッド8を軸方向へ適宜移動させる。
そのシフトカム15の特性は、揺動中心位置(駆動軸16との接続位置)と、シフトカム面の形状(円周カム面部15a、平坦面部15b)とその大きさ(揺動中心Pと、接触部材19との接触点Tとの距離)などの要求をそれぞれ組み合わせることによって、種々設定されるものである。また、電子制御装置において車速、エンジン回転数、従動側回転数、エンジンスロットル開度の状況を検知する信号を整理して従動側シーブの作動を良好に制御して、高い伝達効率が得られる。
前記可動シーブ半体Bと、前記固定シーブ半体Aに装着されたクラッチプレートとの間には、前記可動シーブ半体Bを固定シーブ半体Aの方向に弾性的に押圧するコイルスプリング21が設けられるが、このコイルスプリング21は、このドリブンシーブ装置から外すことも可能である。このコイルスプリング21が装着されていることにより、可動シーブ半体Bを固定シーブ半体Aに向かって弾発状態にすることで、最大変速比側への作動を迅速且つ円滑にすることができる。ここで、請求項1において、前記従動軸1及び固定ボス軸2にそれぞれ形成された長孔とは、第1長孔1bと第2長孔2aとの総称である。
制御回路付の本発明の構成を示す縦断側面図である。 従動軸とプッシュロッドとを組み合わせた縦断側面図である。 (A)は従動軸の縦断側面図、(B)は(A)のX−X矢視端面図である。 プッシュロッドと主動ピンを分離した状態の一部断面にした側面図である。 (A)は固定シーブ半体の縦断側面図、(B)は(A)のX−X矢視端面図、(C)は可動シーブ半体の縦断側面図である。 摺動部材箇所の拡大縦断側面図である。 (A)は摺動部材の分解縦断側面図、(B)は摺動部材の分解斜視図である。 (A)はシフトカムが可動シーブ半体を固定シーブ半体側に押し付けている状態の作用図、(B)はシフトカムの作動により可動シーブ半体が移動する状態を示す作用図である。 (A)は別の実施形態の縦断側面図、(B)は別の実施形態の摺動部材を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1…従動軸、1a…摺動路、1b…第1長孔、2…固定ボス軸、2a…第2長孔、
A…固定シーブ半体、3…固定シーブフェース、5…可動ボス軸、
B…可動シーブ半体、6…可動シーブフェース、8…プッシュロッド、9…主動ピン、
10…軸受枠、C…摺動部材、11…摺動軸受、12…従動ピン、10b…ピン受部、
15…シフトカム、E…制御操作部、18…電動モータ、19…接触部材、
20…ベアリング、21…コイルスプリング、22…クラッチプレート。

Claims (6)

  1. 従動軸の外周に固定シーブ半体の固定ボス軸が回動自在に設けられ、該固定ボス軸の外周に可動シーブ半体の可動ボス軸が軸方向に沿って摺動自在に設けられ、前記従動軸内には軸方向に沿って摺動自在となるようにプッシュロッドが設けられ、該プッシュロッドと前記可動シーブ半体とが前記従動軸及び固定ボス軸にそれぞれ形成された長孔を介して接触可能とし、前記プッシュロッドの移動は、電動モータにより回動するシフトカムによって制御されてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  2. 軸方向に沿って形成された摺動路と,該摺動路と直径方向外方とを連通し,軸方向に沿って適宜の範囲に形成された第1長孔を有する従動軸と、該従動軸の外周に遊挿し,第2長孔が形成された固定ボス軸と,固定シーブフェースとを有する固定シーブ半体と、前記固定ボス軸に遊挿する可動ボス軸と,可動シーブフェースとを有する可動シーブ半体と、前記可動ボス軸の内周側に装着されると共に前記第2長孔に挿通する従動ピンと、前記摺動路に摺動自在に挿入されるプッシュロッドと、該プッシュロッドの軸方向に略直交する方向に装着されると共に前記第1長孔に遊挿する主動ピンと、前記固定ボス軸の内周側と前記従動軸の外周側との間に軸方向且つ回転方向に摺動自在となる摺動部材と、前記プッシュロッドを軸方向に移動させるシフトカムと、該シフトカムを回転させる電動モータとからなり、前記主動ピンと前記従動ピンは前記摺動部材を介して接触してなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  3. 請求項1又は2において、前記摺動部材は、前記固定ボス軸内周側に収納される軸受枠と、該軸受枠に固着される摺動軸受と、前記軸受枠に形成され前記従動ピンと接合するピン受部とからなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記プッシュロッドの軸方向端部には、前記シフトカムに回転伝達しないように接触部材が装着され、該接触部材に前記シフトカムが接触してなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記可動シーブ半体と、前記固定シーブ半体に装着されたクラッチプレートとの間には、前記可動シーブ半体を固定シーブ半体方向に弾性的に押圧するコイルスプリングが設けられてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
  6. 請求項1,2,3,4又は5のいずれか1項の記載において、前記電動モータには、前記シフトカムの回転動作を制御する制御操作部が具備されてなることを特徴とするVベルト式自動変速機。
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