JP2007098631A - 昇華型熱転写シート - Google Patents

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徹 高橋
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Abstract

【課題】本発明は、保存安定性に優れ、かつ染料転写感度の高い染料転写層を有する昇華型熱転写シートを提供することを主目的としている。
【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、基材と、前記基材上に形成され、昇華型染料および放射線硬化性樹脂を含有し、かつ染料転写性を有する染料転写層を有することを特徴とする昇華型熱転写シートを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、昇華型熱転写方式による印刷に用いられる昇華型熱転写シートに関するものである。
従来より、種々の熱転写方法が公知であるが、それらの中で昇華型染料を含有する染料転写層を紙やプラスチックフィルム等のシートに担持させて、紙やプラスチックフィルムの表面に染着可能な受容層を設けた昇華型熱転写受像シート上に各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されている。この方法は昇華型染料を色材としている為、濃度階調を自由に調節ができ、原稿のフルカラー画像が表現できる。また、染料により形成された画像は非常に鮮明で、かつ透明性に優れているため、中間色の再現性や階調再現性に優れ、銀塩写真に匹敵する高品質の画像を形成することが可能である。
ここで、昇華型熱転写シートの染料転写層には、染料転写性および保存安定性が求められている。すなわち、昇華型熱転写シートの保存時には染料転写層に含有される昇華型染料が、バインダによって良好に保持されており、かつ印画時には上記昇華型染料が、バインダから良好に放出されることが求められている。従来、このような染料転写層には、バインダとしてアセタール系の樹脂が用いられていた。しかしながら、上記アセタール系の樹脂は、保存時の染料保持性には優れているが、染料転写時の感度が低いという問題があった。
そこで、このような問題を解決するために、例えば染料転写層における昇華型染料と樹脂との比率を変更する方法等が考えられているが、上記昇華型染料の量を増加させた場合、昇華型熱転写シートを巻き取った状態で保存している際に、昇華型染料が滲出し、他の色の染料転写層や保護層等へ移行してしまうという問題があった。また上記樹脂の量を増加させた場合には、印画時にかけられる熱によって、染料転写層と、昇華型熱転写受像シートとが、熱融着してしまい、良好に印画することができないという問題があった。また上記熱融着を防止するために、離型剤を混合する方法も考えられているが、離型剤を多量に使用した場合には、染料が析出し易くなり、保存性が低下するという問題があった。
そこで、保存安定性に優れ、かつ染料転写感度の高い染料転写層を有する昇華型熱転写シートの提供が望まれている。
本発明は、基材と、上記基材上に形成され、昇華型染料および放射線硬化性樹脂を含有し、かつ染料転写性を有する染料転写層を有することを特徴とする昇華型熱転写シートを提供する。
本発明によれば、上記染料転写層に、放射線硬化性樹脂が含有されていることから、上記染料転写層の耐熱性が高いものとすることができ、印画時に、受像シートと染料転写層とが熱融着してしまうことのないものとすることができる。また、放射線硬化性樹脂は、高密度に樹脂が架橋された網目構造を有するものとすることができる。そのため、保存時には、昇華型染料が放射線硬化性樹脂によって良好に保持されており、かつ印画時に熱がかけられた場合にのみ、網目が拡がり、昇華型染料が染料転写層から放出されるものとすることができる。したがって、本発明によれば保存性および染料転写性に優れた高品質な昇華型熱転写シートとすることができる。
また、上記発明においては、上記放射線硬化性樹脂が、(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましく、上記(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール樹脂が、下記の化学式で表される樹脂であることが好ましい。
Figure 2007098631
(式中におけるRは、水素原子又はアセチル基を表し、Rは、(メタ)アクリロイル基を有する基であり、式中のl、m、およびnの合計を100とした場合に、lは40〜85、mは0〜10、nは15〜50の整数である。)
これにより、上記染料転写層の耐熱性が高く、さらに染料保持性や染料転写性に優れたものとすることができるからである。
本発明によれば、印画時に、受像シートと染料転写層とが熱融着してしまうことのないものとすることができる。またさらに、保存性および染料転写性に優れた高品質な昇華型熱転写シートとすることができる。
本発明は、昇華型熱転写方式による印刷に用いられる昇華型熱転写シートに関するものである。以下、詳しく説明する。
本発明の昇華型熱転写シートは、基材と、上記基材上に形成され、昇華型染料および放射線硬化性樹脂を含有し、かつ染料転写性を有する染料転写層を有することを特徴とするものである。
本発明の昇華型熱転写シートは、基材1と、その基材1上に形成された、染料転写性を有する染料転写層2とを有するものである。また本発明の昇華型熱転写シートは、例えば図2に示すように、昇華型熱転写シート3の染料転写層2と、受像シート11の受容層12とを対向させて配置した状態で、印刷装置のサーマルヘッド13から熱を加えることによって、染料転写層2から昇華した昇華型染料が、上記受容層12に移行して、受像シート11に画像が印画されるものである。
ここで、上記昇華型熱転写シートの染料転写層の耐熱性が低い場合には、上記サーマルヘッドからの熱によって、上記染料転写層と受像シートの受容層とが熱融着してしまい、受像シートに良好に印画することが困難となる。しかしながら、本発明においては、上記昇華型熱転写シートの上記染料転写層に、放射線硬化性樹脂が用いられていることから、上記染料転写層中での樹脂の架橋密度を高いものとすることができ、耐熱性に優れたものとすることができる。したがって、昇華型熱転写方式により、受像シートに印画する際、上記サーマルヘッドからかけられる熱によって、上記染料転写層と受像シートの受容層とが、熱融着してしまうことのないものとすることができるのである。
またさらに、上記放射線硬化性樹脂は、樹脂が高密度に架橋された網目構造を有しているものとすることができる。そのため、昇華型熱転写シートの保存時には、昇華型染料が網目構造の内側に保持されているものとすることができ、染料転写層から放出されにくいものとすることができる。また上記放射線硬化性樹脂の網目構造は、印画時にかけられる熱によって拡がることから、印画時には、網目内部に保持されている昇華型染料が染料転写層から放出されやすいものとすることができる。したがって本発明によれば、染料転写性および保存性に優れた高品質な昇華型熱転写シートとすることができる。
以下、本発明の昇華型熱転写シートについて各構成ごとに説明する。
1.染料転写層
まず、本発明の昇華型熱転写シートに用いられる染料転写層に用いられる染料転写層について説明する。本発明に用いられる染料転写層は、後述する基材上に形成されるものであり、昇華型染料および放射線硬化性樹脂を含有し、かつ染料転写性を有するものである。上記染料転写層は、特定の色相を有する染料転写層が基材全面に形成されているものであってもよいが、例えば色相の異なる昇華型染料を含む複数の染料転写層が、基材上にそれぞれ形成されているものであってもよい。
以下、上記染料転写層に用いられる放射線硬化性樹脂、および昇華型染料についてそれぞれ説明する。
(放射線硬化性樹脂)
まず、本発明に用いられる放射線硬化性樹脂について説明する。本発明においては、上記染料転写層中に放射線硬化性樹脂が含有されるものであるが、染料転写層が、放射線硬化性樹脂を含有するとは、後述する放射線硬化性樹脂が染料転写層の主成分とされていることをいい、上記放射線硬化性樹脂が、放射線照射によって架橋している場合も含むものとする。
上記放射線硬化性樹脂としては、後述する昇華型染料を保持する染料保持性および昇華型染料を転写する染料転写性を有するものであって、紫外線または電子線等の放射線によって硬化されるものであれば特に限定されるものではない。このような放射線硬化性樹脂としては、放射線照射によって網目構造を構成するものであることが好ましい。
また上記放射線硬化性樹脂の軟化点が50℃〜300℃の範囲内とされていることが好ましく、中でも80℃〜250℃の範囲内とされていることが好ましい。これにより、染料転写層の耐熱性を高いものすることができ、印画時に受像シートと染料転写層とが熱融着してしまうことのないものとすることができるからである。なお、上記軟化点は、剛体振り子型表面物性試験機(A&D社製 RPT3000W)により、昇温速度;3℃/minで測定される結果から、もしくはその結果をグラフにして得られる。
このような放射線硬化性樹脂としては、例えば不飽和ポリエステル類、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリレート類等が挙げられ、これらを1種または2種以上混合して使用することができる。
本発明においては、上記の中でも、上記放射線硬化性樹脂が、(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール系樹脂であることが好ましく、下記の一般式で表される樹脂であることが好ましい。これにより、染料転写層の耐熱性を高いものとすることができ、さらに染料保持性や染料転写性を良好なものとすることができるからである。
Figure 2007098631
(式中におけるRは、水素原子又はアセチル基を表し、Rは、(メタ)アクリロイル基を有する基であり、式中のl、m、およびnの合計を100とした場合に、lは40〜85、mは0〜10、nは15〜50の整数である。なお、上記(メタ)アクリロイル基は、芳香族、脂肪族、脂環族等の連結基を解して結合されているものであってもよい。またこの場合、上記Rの炭素数は、通常2〜8の範囲内とされる。)
また上記化学式は、単に樹脂の各構成要素の量比を表わす為の式であり、その並び方(例えばブロック構造等)を特定するものではない。また上記一般式で表されるアクリル変性ポリビニルブチラール系樹脂中に、本発明の目的を失わない限り、若干量の他の構成要素が含まれていてもかまわない。
また、上記(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール系樹脂の分子量は、3万〜20万の範囲内、中でも5万〜10万の範囲内であることが好ましい。
ここで、上記(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール系樹脂は、ポリビニルブチラール樹脂を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケトン、セルソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド等に溶解させ、この溶液を撹拌させながら、イソシアネート基を有する(メタ)アクリル酸又はその誘導体を滴下及び反応させることにより製造することができる。上記イソシアネート基が、ポリビニルブチラール樹脂の水酸基と反応してウレタン結合を生じ、このウレタン結合を介して樹脂中に(メタ)アクリロイル基が導入されるのである。この際、上記イソシアネート基含有の(メタ)アクリル酸化合物の使用量は、ポリビニルブチラール樹脂の水酸基とイソシアネート基との比率で水酸基1mol当たりイソシアネート基0.1mol〜10mol(好ましくは0.5〜3mol)の範囲になる量とされる。
また上記イソシアネート基含有の(メタ)アクリル酸化合物としては、例えば下記一般式で示されるものが挙げられる。
Figure 2007098631
(式中、Rは、水素基またはメチル基を表し、Rは、炭素原子数1〜5のアルキレン基(側鎖にアルキル基を有するものも含む)を表す。)
上記一般式で表されるイソシアネート基含有の(メタ)アクリル酸化合物として具体的には、(メタ)アクリロイルオキシイソシアネートや、(メタ)アクリロイルオキシエチレンイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシプロピレンイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシイソプロピレンイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシブチレンイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
また、上記(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール系樹脂の別の製造方法としては、ポリビニルブチラール樹脂を溶解可能な溶剤、例えば、トルエン、ケトン、セルソルブアセテート、ジメチルスルフォキサイド等に溶解させ、この溶液を撹拌させながら、(メタ)アクリル酸クロライド又はその誘導体を滴下及び反応させる方法とすることができる。この場合、酸クロライド基がポリビニルブチラール樹脂の水酸基と反応してエステル結合を生じ、このエステル結合を介して樹脂中に(メタ)アクリル酸化合物の残基が導入されるのである。この際、(メタ)アクリル酸クロライド又はその誘導体の使用量は、ポリビニルブチラール樹脂の水酸基と酸クロライド基との比率で、水酸基1mol当たり酸クロライド基が0.1mol〜5mol(好ましくは、0.5〜3mol)である。
(昇華型染料)
次に、本発明に用いられる昇華型染料について説明する。本発明に用いられる昇華型染料としては、上記放射線硬化性樹脂によって保持されるものであり、受像シートに転写されて良好な発色を示すものであれば特に限定されるものではない。このような昇華型染料としては、染料転写層の色相や、昇華型熱転写シートの種類、上記放射線硬化性樹脂の種類等に応じて適宜選択され、例えばジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メロシアニン、ピラゾロンメチン等のメチン系、インドアニリン、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチンに代表されるアゾメチン系、キサンテン系、オキサジン系、ジシアノスチレン、トリシアノスチレンに代表されるシアノメチレン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、ベンゼンアゾ系、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジズアゾ等のアゾ系、スピロピラン系、インドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンラクタム系、ナフトキノン系、アントラキノン系、キノフタロン系等の染料が挙げられる。
本発明においては、染料転写層中に含有される樹脂成分(上記熱硬化性樹脂や、後述する希釈性反応剤等)の質量を1とした場合に、上記染料が0.1〜3.5程度、中でも0.3〜3.0程度、特に0.5〜2.5程度含有されていることが好ましい。
(その他)
上記染料転写層には、上記放射線硬化性樹脂および昇華型染料の他に、例えば上記受容層の架橋密度を調整する為等に、一般的な熱可塑性樹脂や、アクリル系、その他の単官能又は多官能のモノマー、オリゴマー等の反応性希釈剤が用いられてもよい。
本発明においては、特に結晶性を有するモノマーが上記放射線硬化性樹脂とともに用いられることが好ましい。上記結晶性を有するモノマーを用いた場合、上記放射線硬化性樹脂によって構成される網目構造中に、上記結晶性モノマーが含有されることとなる。そのため、印画の際に、染料転写層に熱がかけられた場合、結晶性モノマーが膨張し、上記網目構造の網目がより拡がりやすくなる。これにより、上記昇華型染料が上記放射線硬化性樹脂の網目構造から放出されやすいものとすることができ、上記染料転写層の染料転写性をより良好なものとすることができるからである。
このような結晶性の高いモノマーとしては、例えばカプロラクトン変性モノマー等が挙げられ、例えば日本化薬社製 KAYARAD HX-220、HX-620、DPCA-20、DPCA-30、DPCA-60、DPCA-120(いずれも商品名)、ダイセルUCB社製 Ebecryl2047(商品名)、ダイセル化学工業社製 プラクセルFM、FAシリーズ(商品名)等が挙げられる。
上記結晶性の高いモノマーは、染料転写層中含有される放射線硬化性樹脂の量(質量)を1とすると、0.05〜1.0の範囲内、中でも0.1〜0.6の範囲内含有されていることが好ましい。これにより、上記染料転写性を良好なものとすることができるからである。
また、上記染料転写層には、離型剤が含有されていてもよい。離型剤を添加することにより、印画時の受容層と染料転写層との熱融着をより防止することができる。離型剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。シリコーン系界面活性剤とは、疎水性部分がシリコーン樹脂からなり、これの末端及び/又は側鎖に親水性基が導入された化合物である。シリコーン樹脂には、その代表としてポリ(ジメチル)シロキサンが挙げられ、メチルフェニルジメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン・ポリメチルフェニルシロキサンコポリマー、ポリメチルシロキサン、テトラメチルポリメチルシロキサン、ポリメチルシロキサン・ポリジメチルシロキサンコポリマーなど、側鎖のメチル基の一部或いは、全てがフェニル基や水素原子等に置換されたものなどが挙げられる。また、このシリコーン樹脂に導入される親水性基としてはポリエーテル基、ポリグリセリン基、ピロリドン基、ベタイン基、硫酸塩基、水酸基、カルボキシル基、リン酸塩基、4級アンモニウム塩基、等が挙げられる。
これらのシリコーン樹脂、親水性基は、適宜組合せて使用することができる。また、界面活性剤の構造に関しても、上記のシリコーン樹脂の末端及び/又は側鎖に親水性基を単に導入するだけでなく、親水性基を導入したポリマーと導入しないポリマーをランダム共重合、ブロック共重合するなどしてコポリマー化する等してもよい。これらの中でも、シリコーン樹脂としてポリジメチルシロキサンを、親水性基として、ポリエーテル基、ポリグリセリン基、又はピロリドン基を導入したシリコーン系界面活性剤が好ましく用いられる。
上記離型剤は、染料転写層の上記染料を除いた固形分中に1質量%〜10質量%程度、中でも3質量%〜7質量%程度含有されていることが好ましい。
またさらに本発明において、上記放射線硬化性樹脂を紫外線によって硬化させる場合には、上記染料転写層を形成する際に、光増感剤を添加することが必要である。なお、電子線によって上記放射線硬化性樹脂を硬化させる場合には、光増感剤は不要である。本発明に用いられる光増感剤としては、一般的に紫外線硬化型塗料の光増感剤として用いられている各種の光増感剤、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等のベンゾイン系化合物;アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物;ベンジル:ジアセチル;アセトフェノン、ベンゾフェノン等のフェニルケトン化合物;ジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラムスルフィド等のスルフィド化合物;α−クロルメチルナフタリン;アントラセン及びヘキサクロロブタジエン、ペンタクロロブタジエン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。このような光増感剤は上記放射線硬化性樹脂100質量部当たり約0.5〜10質量部の範囲で使用することが好ましい。
また上記染料転写層には、上記昇華型染料、放射線硬化性樹脂や、上記結晶性ポリマー、離型剤等のほかにも、必要に応じて従来公知と同様な各種の添加剤を加えてもよい。上記添加剤として、例えば、受像シートとの離型性や染料転写層形成の形成に用いられる染料転写層形成用組成物の塗工適性を向上させるためのポリエチレンワックス等の有機微粒子や無機微粒子が挙げられる。
(染料転写層の形成方法)
上述したような染料転写層の形成方法としては、通常、溶剤中に上記昇華型染料および放射線硬化性樹脂と、上述した添加剤等とを加え、各成分を溶解または分散させて染料転写層形成用組成物を調製する。その後、この染料転写層形成用組成物を後述する基材の上に塗布、乾燥させた後、放射線を照射することにより形成することができる。この塗布方法は、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の公知の手段を用いることができる。このように形成された染料転写層は、乾燥時の塗工量が0.2〜6.0g/m、好ましくは0.3〜2.0g/m程度であることが好ましい。
上記染料転写層形成用組成物の硬化に用いられる紫外線や電子線等については、一般的な放射線硬化性樹脂の硬化に用いられるものと同様とすることができる。
また、上記染料転写層形成用組成物に用いられる溶剤としては、上述したような放射線硬化性樹脂が溶解するような有機溶剤であれば特に限定されるものではないが、塗工性や乾燥性を考慮すると、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ系有機溶剤が挙げられ、特にこれらの溶剤からなる混合溶剤が好ましく使用される。上記染料転写層形成用組成物中における放射線硬化性樹脂の固形分濃度は、特に限定されないが、一般的には重量基準で1質量%〜50質量%の範囲とされることが好ましい。
2.基材
次に、本発明の昇華型熱転写シートに用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材としては、上記染料転写層を形成可能なものであり、かつ所定の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されるものではない。このような基材としては、例えば、0.5〜50μm、好ましくは1〜10μm程度の厚さのポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、ポリイミドフィルム、アイオノマーフィルム等が用いられる。
また、上記基材には、上記染料転写層を形成する面に、接着処理を施してもよい。これにより、上述した染料転写層形成用組成物の濡れ性や接着性を良好なものとすることができるからである。上記接着処理方法としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処理等の公知の樹脂表面改質技術を適用することができる。また、上記処理を二種以上併用してもよい。
なお、上記プライマー処理は、例えば上記プラスチックフィルムの溶融押出しの成膜時に、未延伸フィルムにプライマー液を塗布し、その後に延伸処理して行なうもの等とすることができる。
また上記接着処理として、染料転写層が形成される側の面に、易接着層を形成してもよい。上記易接着層は、例えばポリエステル系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂やポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリビニルアセトアセタールやポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール系樹脂等を用いて形成された層とすることができる。
3.昇華型熱転写シート
本発明の昇華型熱転写シートは、上記基材および染料転写層を有するものであれば、その構成等は特に限定されるものではなく、例えば上記基材上に、上記染料転写層の他に保護層等が形成されているものであってもよい。また、上記基材の染料転写層が形成された側と反対側の面に、サーマルヘッドの熱によるステッキングや印字しわ等の悪影響を防止するため、耐熱滑性層等が形成されたものであってもよい。
ここで、本発明の昇華型熱転写シートによって画像が印画される受像シートとしては、特に限定されるものではなく、一般的な昇華型転写による印刷の際に用いられるものと同様とすることができる。本発明においては、特に、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂が含有されていない受容層を有する受像シートが用いられることが好ましい。これにより、上記染料転写層と受容層とが熱融着してしまう恐れをより少ないものとすることが可能となるからである。
なお、本発明においては、特に上記基材の染料転写層が形成された側と反対側の面に、上記耐熱滑性層が形成されていることが好ましい。以下、このような耐熱滑性層について説明する。上記耐熱滑性層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂からなる耐熱滑性層に添加あるいは上塗りする滑り性付与剤としては、リン酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及びリン酸エステル系化合物を用いることが好ましい。またさらに充填剤を添加することがより好ましい。
耐熱滑性層は、基材上に、上述した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、耐熱滑性層形成用塗工液を調整し、これを、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗工し、乾燥して形成することができる。耐熱滑性層の塗工量は、固形分で、0.1g/m2〜3.0g/m2とされることが好ましい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、例中の部又は%は特に断りのない限り重量基準である。
(製造例1)
温度計、撹拌機、滴下ロート及び冷却管を取り付けた4つ口フラスコにポリビニルブチラール(商品名 エスレックBM-1、積水化学工業社製)2.5g、メチルエチルケトン(以下、MEKともいう。)97g、及びジブチルチンジラウレート0.03gを仕込み、温度を50℃にして撹拌した。
これにメタクリロイルオキシイソシアネート(商品名 カレンズMOI、昭和電工社製)1.07gを滴下した。滴下後、50℃にて加熱反応を行い、アクリル変性ポリビニルブチラール−1を得た。反応は、反応液のイソシアネート量を逆滴定分析により測定し、仕込んだイソシアネートが90%以上反応していることを確認して終了とした。
(製造例2)
製造例1と同様に、反応器にポリビニルブチラール(商品名 エスレックBM-1 積水化学工業社製)2.5g、MEK97g、及びトリエチルアミン0.68gを仕込み、温度を60℃にして撹拌した。これにアクリル酸クロイド(東京化成製)1.06gを滴下し、滴下後60℃にて加熱反応を行い、反応終了後に析出した、トリエチルアミン塩酸塩を遠心分離器にて取り除き、アクリル変性ポリビニルブチラール−2を得た。
(製造例3)
製造例1と同様に、反応器にポリビニルブチラール(商品名 エスレックBM-1 積水化学工業社製)2.5g、及びMEK97gを仕込み、温度を50℃にして撹拌した。これにメタクリロイルイソシアネート(商品名 MAI、日本ペイント社製)2.93gを滴下し、滴下後50℃にて加熱反応を行い、アクリル変性ポリビニルブチラール―3を得た
(製造例4)
製造例1と同様に反応器にポリビニルブチラール(商品名 エスレックBL-SH 積水化学工業社製)2.5g、MEK97g、及びジブリルチンジラウレート0.03gを仕込み、温度を50℃にて撹拌した。これに上記カレンズMOIの0.65gを滴下し、滴下後50℃にて加熱反応を行い、アクリル変性ポリビニルブチラール−4を得た。
<実施例1>
(耐熱滑性層の形成)
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ4.5μm)の一方の面に、下記の組成を有する耐熱滑性層形成用塗工液をグラビアコーティング法により、乾燥塗布量が1.0g/mとなるように塗布、乾燥させて耐熱滑性層を形成した。
[耐熱滑性層形成用塗工液]
ポリビニルブチラール樹脂(商品名 エスレックBM-1 積水化学工業製) 13.6部
ポリイソシアネート硬化剤(商品名 タケネートD218 武田薬品工業製) 0.6部
リン酸エステル(商品名 プライサーフA208S 第一工業製薬製) 0.8部
メチルエチルケトン 42.5部
トルエン 42.5部
(染料転写層の形成)
下記の組成を有する染料転写層形成用組成物を、メチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が5%となるように調整した。その後、希釈された染料転写層形成用組成物を40℃に加温し、上記耐熱滑性層が形成されたPETフィルムの上記耐熱滑性層が形成されている側と反対側の面上にバーコーターにて塗工した。続いて、80℃のオーブンで5分間乾燥させた後、紫外線硬化(UV照射装置 フュージョンUVシステムズジャパン製、光源;Hバルブ、500mJ/cm2)させて、染料転写層を形成し、本発明の昇華型熱転写シートAを得た。塗工量は0.6g/m(乾燥時)とした。
[染料転写層形成用組成物]
アクリル変性ポリビニルブチラール-1(固形分基準) 100部
光重合開始剤(商品名 Irg.184:チバスペシャリティケミカルズ社製) 6.5部
離形剤:アクリル変性シリコーン(商品名FS-730 日本油脂社製) 2部
光硬化性モノマー(商品名KAYARAD DPCA-20 日本化薬社製) 30部
シクロヘキサノン 8部
C.I.Disperse Yellow−201 270部
<実施例2>
下記の組成を有する染料転写層形成用組成物を、メチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が5%となるように調整して用いた以外は、実施例1と同様に、染料転写層を形成し、本発明の昇華型熱転写シートBを得た。
[染料転写層形成用組成物]
アクリル変性ポリビニルブチラール-2(固形分基準) 100部
光重合開始剤(商品名 Irg.184 チバスペシャリティケミカルズ社製) 5部
光硬化性モノマー(商品名 KAYARAD DPCA-60 日本化薬社製) 20部
シクロヘキサノン 5.5部
離形剤(商品名 KF615 信越化学工業社製) 3部
C.I.Disperse Yellow−201 240部
<実施例3>
下記の組成を有する染料転写層形成用組成物を、メチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が5%となるように調整して用いた以外は、実施例1と同様に、染料転写層を形成し、本発明の昇華型熱転写シートCを得た。
[染料転写層形成用組成物]
アクリル変性ポリビニルブチラール−3(固形分基準) 100部
ポリビニルアセタール樹脂(商品名 エスレックBX-L 積水化学工業社製) 10部
光重合開始剤(商品名 Irg.651 チバスペシャリティケミカルズ社製) 7部
光硬化性モノマー(商品名 KAYARAD HX-220 日本化薬社製) 40部
シクロヘキサノン 6部
離形剤(商品名 KF615 信越化学工業社製) 4部
C.I.Disperse Yellow−201 310部
<実施例4>
下記の組成を有する染料転写層形成用組成物を、メチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が5%となるように調整して用いた以外は、実施例1と同様に、染料転写層を形成し、本発明の昇華型熱転写シートDを得た。
[染料転写層形成用組成物]
アクリル変性ポリビニルブチラール-4(固形分基準) 100部
ポリビニルブチラール樹脂(商品名 エスレックBM-1 積水化学工業社製) 10部
光硬化性モノマー(商品名 Ebecryl 2047 ダイセルユーシービー社製) 20部
離形剤:アルキル変性シリコーン(商品名 KF−412 信越化学工業社製) 1部
光重合開始剤(商品名 Irg.184 チバスペシャリティケミカルズ社製) 6部
C.I.Disperse Yellow−201 270部
<比較例>
下記の組成を有する染料転写層形成用組成物を、メチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が5%となるように調整して用い、紫外線硬化させなかった以外は、実施例1と同様に、染料転写層を形成し、昇華型熱転写シートEを得た。
[染料転写層形成用組成物]
ポリビニルブチラール樹脂(商品名 エスレックBM-1 積水化学工業社製)
100部
シリコーン:アクリル変性シリコーン (商品名 FS−730 日本油脂社製)5部
C.I.Disperse Yellow−201 210部
<受像シートの作製>
下記の組成を有する受容層形成用組成物をメチルエチルケトン/トルエン(1/1)で希釈して固形分が20%となるように調整した。その後、希釈された受容層形成用組成物をバーコーターにて、合成紙上に塗工した。続いて、120℃のオーブンで5分間乾燥させて、受容層を有する受像シートを作製した。上記受容層の塗工量は4g/m(乾燥時)とした。
[受容層形成用組成物]
バイロン290(商品名 東洋紡績社製) 100部
離形剤 シリコーン(商品名 FS−730 日本油脂社製) 5部
<評価>
実施例1〜実施例4、および比較例で作製した昇華型熱転写シートの染料転写層と、上記受像シートの受容層とが対向するように重ね、昇華型熱転写シートの裏面から下記の条件で印画を行い、画像を形成した。上記いずれの昇華型熱転写シートを用いた場合も、2.0≦ODとなっており、高濃度の印画物を得ることができた。この際の評価を表1に示す。また、各試験については、下記の方法により行った。
Figure 2007098631
(印画評価)
条件
印画電圧 32V
印字速度 1msec/Line
発熱体平均抵抗値 5285Ω
主走査方向印字密度 300dpi
副走査方向印字密度 300dpi
(印字濃度試験)
上記条件により画像形成して、光学濃度計(グレタグマクベス社製 spectrolino)による光学反射濃度(OD)が最大となる値を測定した。
(離型性試験)
印画した際、受像シートと昇華型熱転写シートとの間で熱融着がないか、手ではがす際に問題がないかを下記の評価基準で調べた。
○:引き剥す際に、ほとんど抵抗を感じず、また、熱転写受像シートと熱転写シートの熱融着に起因する問題もない。
△:引き剥す際に、抵抗が感じられる。
×:熱融着のため、引き剥すことができない(異常転写)。
(リボン保存性試験)
上記昇華型熱転写シートを室内放置の条件のものと、温度40℃、湿度90%RHの環境下に96時間保存したものの2種類を用意し、それぞれの印字濃度を上記方法により測定した。評価の判断基準は以下の通りである。
○:(1−(保存前のOD)/(保存後のOD))×100が15(%)以下となる。
×:(1−(保存前のOD)/(保存後のOD))×100が15(%)以上となる。
(リボンブロッキング試験)
上記昇華型熱転写シートの転写面と背面とを重ね合わせ、40℃、湿度80%RHの環境下で、20kg/cmの荷重をかけ、48時間保存した際に、背面側に、転写面が移行するか否かを下記の評価基準で目視にて判断した。
○:背面側に移行が見られない。
△:背面側に色移りが見られるが、転写面の移行は見られない。
×:背面側に転写面の移行が見られる。
本発明の昇華型熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本発明の昇華型熱転写シートを説明する説明図である。
符号の説明
1 …基材
2 …染料転写層
3 …昇華型熱転写シート

Claims (3)

  1. 基材と、前記基材上に形成され、昇華型染料および放射線硬化性樹脂を含有し、かつ染料転写性を有する染料転写層を有することを特徴とする昇華型熱転写シート。
  2. 前記放射線硬化性樹脂が、(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の昇華型熱転写シート。
  3. 前記(メタ)アクリロイル基を有するアクリル変性ポリビニルブチラール樹脂が、下記の化学式で表される樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の昇華型熱転写シート。
    Figure 2007098631
    (式中におけるRは、水素原子又はアセチル基を表し、Rは、(メタ)アクリロイル基を有する基であり、式中のl、m、およびnの合計を100とした場合に、lは40〜85、mは0〜10、nは15〜50の整数である。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011056902A (ja) * 2009-09-14 2011-03-24 Dainippon Printing Co Ltd デジタル印刷用熱転写材及び画像形成物

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