JP2007095944A - 半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法。 - Google Patents

半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】ドレスフリー性を可能にし、且つ、ディッシングが少なくなる半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法を提供すること。
【解決手段】表面が銅含有金属からなる配線層と絶縁層を被覆するように設けられた導電性のバリア層とからなる半導体基板表面を金属用研磨液を用いて研磨する半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法において、厚み方向に連通する気泡を有する軟質樹脂と、該軟質樹脂中に分散させた硬質樹脂粒子とを含む不織布からなる研磨パッドを用いると共に、前記金属用研磨液として下記(a)〜(e)の各成分を含有するものを用いる。(a):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が60〜150nmの酸化ケ素(b):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が10〜50nmの酸化ケイ素(c):カルボン酸及びα−アミノ酸から選ばれる少なくとも一種(d):複素環化合物(e):酸化剤
【選択図】なし

Description

本発明は半導体デバイスの製造に関するものであり、特に半導体デバイスの配線工程における化学的機械的平坦化方法に関する。
近年、コンピュータに使用されるULSI等の高集積化及び高速化に伴い、半導体装置のデザインルールは微細化が進んでいる。よって、半導体装置の配線構造の微細化による配線抵抗の増大に対処するために、銅を含有する金属材料を配線材料として使用することが検討されている。
銅を含有する金属材料を配線材料として使用する場合、異方性エッチングによる配線構造の形成は金属材料の性質上難しい。このため、配線構造はCMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いた方法等によって形成される。具体的には、タンタルや窒化タンタル等のタンタル含有化合物により形成されているバリア膜を、表面に配線溝が凹設された絶縁膜上に成膜する。次いで、銅を含有する金属材料により形成されている導体膜を、少なくとも配線溝内が完全に埋まるようにバリア膜上に成膜する。続いて、第1の研磨工程で導体膜の一部を研磨する。そして、第2の研磨工程で、導体膜を配線溝以外の箇所のバリア膜が露出するまで研磨する。次いで、第3の研磨工程でバリア膜を配線溝以外の箇所の絶縁膜が露出するまで研磨することにより、配線溝内に配線部を形成する。
CMPに用いる金属用研磨液は、一般には砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素)とを含むものであって、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨していると考えられている。
しかしながら、このような金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、研磨金属面が平面状ではなく、中央のみがより深く研磨されて皿状のくぼみを生ずる現象(ディッシング)、金属配線間の絶縁体が必要以上に研磨されたうえ、複数の配線金属面表面が皿状の凹部を形成する現象(エロージョン)などが発生することがある。特に、近年はいっそうの高密度化・高集積化のためにディッシング低減への要求はますます強くなりつつある。また、最近は生産性向上のため、LSI製造時のウェハ径が大型化しており、現在は直径200mm以上が汎用され、300mm以上の大きさでの製造も開始され始めた。このような大型化に伴い、ウェハ中心部と周辺部とでの研磨速度の差が大きくなり、面内均一性に対する改善要求が強くなってきている。さらに、最近は、機械的強度の弱い絶縁材料を用いても膜剥離が発生しないように、低圧力下で研磨を行った時でも十分な研磨速度が得られるような方法が望まれている。
このような問題点を解決するために、砥粒を含まず、過酸化水素/リンゴ酸/ベンゾトリアゾール/ポリアクリル酸アンモニウムおよび水からなる金属用研磨液が開示されている(特許文献1参照)。この方法によれば、凹部に金属膜が残された導体パターンが得られるものの、十分な研磨速度が得難いという問題点を有していた。また、研磨パッドの劣化を抑える有機化合物を含有する化学機械研磨用水系分散体が開示されているが(特許文献2参照)、ディッシング現象に対する懸念が残る。また、ディッシング抑制方法として、始めに常温で第一段階の研磨を行い、続けて系の温度を低下させて第二段階の研磨を行うことでディッシングを抑制する方法が提案されている(特許文献3参照)。しかし、この方法ではプロセスコストが高く、汎用性に欠ける。
また、銅配線使用時には、銅イオンが絶縁材料への拡散することを防止する目的で、配線部と絶縁層との間にバリア層と呼ばれる拡散防止層が一般に設けられ、この層はTaN、TaSiN、Ta、TiN、Ti、Nb、W、WN、Co、Zr、ZrNおよびCuTa合金から選ばれる1層または2層以上から構成される。
しかしながら、これらバリア層を構成する材料自体が導電性の性質を持っているため、リーク電流などのエラー発生を防ぐために絶縁層上のバリア層材料は完全に除去されなければならず、この除去加工は金属配線材のバルク研磨と同様な方法によって達成されている。銅のバルク研磨で特に幅広な金属配線部にディッシングが発生しやすいため、最終的な平坦化を達成するためには配線部とバリア部とで研磨除去する量を調節できることが望ましい。このためバリア層研磨用の研磨液には最適な銅/バリアメタルの研磨選択性を有することが望まれている。また、各レベルの配線層で配線ピッチや配線密度が異なるため、上記研磨選択性を適宜調整できることが更には望ましい。
また、研磨パッドは、目詰まりした研磨液除去及び研磨パッド表面の起毛による研腐エッジ効果を保持するために研磨中、または研磨後のドレッシング(目立て)が必要である。ドレッサーには、通常ダイヤモンドまたはセラミックなどの硬質粒子を電着した電着砥石が用いられているため、研磨パッド表面をドレッシグのために研削すると、研磨パッドが消粍する。したがって、研磨パッドは消耗を低く抑えるため硬い材料から製作されていることが望まれている。しかしながらドレッシングによって、研磨中に研磨パッド表面の起毛状態が壊れて平坦部が増加することから、研磨液と研磨パッド平坦部とのハイドロダイナミクスによる浮上効果によって研磨圧力の低下が顕著になり、研磨バッチ毎に研磨レートが低下していく問題があった。
特開2001−127019号公報 特開2001−279231号公報 特開平8−83780号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、銅金属及び銅合金を原料とする配線の研磨速度が高く、ドレッシングを行わなくとも迅速な研磨速度を有し、ディッシングが少なく平坦性が向上したLSIの作製を可能とする化学的機械的平坦化方法を提供することである。
上記の問題点について、本発明者は鋭意検討した結果、下記特定の金属用研磨液と下記特定の研磨パッドを組合せることで、ドレッシングを必要とせず研磨レートを高く安定して維持でき、平坦な表面を有する被研磨体を製造する方法を見出して課題を達成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の通りである。
表面が金属用研磨液で浸された研磨パッドに、研磨面が銅含有金属からなる配線層と絶縁層を被覆するように設けられた導電性のバリア層とからなる半導体基板を押し付けた状態で、前記研磨パッドと前記半導体基板とを相対運動させることにより前記半導体基板表面を研磨する半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法において、
前記研磨パッドが、厚み方向に連通する気泡を有する軟質樹脂と、該軟質樹脂中に分散させた硬質樹脂粒子とを含む不織布であり、
前記金属用研磨液が下記(a)〜(e)の各成分を含有することを特徴とする半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法である。
(a):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が60〜150nmの酸化ケ素
(b):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が10〜50nmの酸化ケイ素(c):カルボン酸及びα−アミノ酸から選ばれる少なくとも一種
(d):複素環化合物
(e):酸化剤
以上に説明したように本発明によれば、ドレスフリー性を可能にし、且つ、ディッシングが少なくなる。さらに、銅/タンタル選択性も向上させることもできる。
以下、本発明の具体的態様について説明する。
(金属用研磨液)
本発明で用いる金属用研磨液は、構成成分として、(a):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が60〜150nmの酸化ケイ素、(b):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が10〜50nmの酸化ケイ素、(c):カルボン酸及びα−アミノ酸から選ばれる少なくとも一種、(d):複素環化合物、および、(e):酸化剤を含み、通常は、各成分を溶解してなる水溶液に砥粒を分散させてなるスラリーの形態をとる。
金属用研磨液が含有する各成分については、以下に詳述するが、それぞれの成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において「金属用研磨液」とは、研磨に使用する組成(濃度)の研磨液のみならず、使用時に必要により希釈して用いる研磨濃縮液も本発明では特に断りのない限り、研磨液と称する。濃縮液は研磨に使用する際に、水または水溶液などで希釈して、研磨に使用されるもので、希釈倍率は一般的には1〜20体積倍である。
−成分(a)および成分(b)−
次に、本発明の研磨液の成分について説明する。
成分(a)の酸化ケイ素は被研磨面に対する機械的研磨作用を有し、被研磨面を粗く削ることにより、銅含有金属に対する研磨速度を高めるとともに研磨後の被研磨面上に銅含有金属が残留するのを抑制して被研磨面のクリアー性を改善する。酸化ケイ素としては、コロイダルシリカ(Colloidal SiO2)、フュームドシリカ(Fumed SiO2)、沈殿法シリカ(Precipitated SiO2)等が挙げられる。これらは単独で含有されもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。これらの中でも、銅含有金属に対する研磨速度が高いためにコロイダルシリカ又はフュームドシリカが好ましく、コロイダルシリカがより好ましい。
コロイダルシリカは、例えば、珪酸アルカリ水溶液を鉱酸で中和しアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、或いは珪酸アルカリ水溶液を陽イオン交換処理して得られる活性珪酸にアルカリ性物質を添加して加熱熟成する方法、エチルシリケート等のアルコキシシランを加水分解して得られる活性珪酸を加熱熟成する方法、又はシリカ微粉末を水性媒体中で直接に分散する方法等によってコロイダルシリカ水溶液が製造される。
成分(a)の平均粒子径(D50)は60〜150nmの範囲内であることが必要であり、80〜120nmの範囲内がより好ましい。ここで、平均粒子径とは、レーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の50%に達するときの粒子の直径のことである。
成分(a)のD50が60nm未満では、成分(a)の機械的研磨作用が弱く銅含有金属に対する研磨速度が低下し、逆に150nmを超えると、被研磨面を過剰に粗く削ることによりディッシング量が増加する。さらに、研磨液中の成分(a)の分散安定性が低下する。
ディッシングやエロージョンが発生したときには、配線部の断面積が小さくなるために配線抵抗が増大するとともに、半導体基板表面の平坦性が低下するために配線構造の多層化が困難になるといった不具合が生じる。
成分(a)は、その粒度分布の幅が狭い方が、前記作用を効果的に発揮することができるために好ましい。このため、成分(a)のレーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の75%に達するときの粒子の直径(D75)と全粒子重量の25%に達するときの粒子の直径(D25)との差(=D75−D25)は、10〜50nmの範囲内が好ましく、15〜40nmの範囲内がより好ましい。
D75とD25との差が10nm未満では、成分(a)の調製が困難となる場合がある。さらに、銅含有金属に対する研磨速度が低下するおそれが高い。一方、50nmを超えると、成分(a)の粒度分布の幅が過剰に広くなるために、銅含有金属に対する研磨速度が低下したり、ディッシング量が増加する場合がある。さらに、研磨後の被研磨面にスクラッチ(一定の幅及び深さを超える引掻き傷)が発生する場合がある。
なお、D75およびD25は、N4 Plus Submicron Particle Sizer(Beckman Coulter, Inc.)で測定された粒度分布から求めた。
成分(b)の酸化ケイ素は成分(a)と同様に被研磨面に対する機械的研磨作用を有し、被研磨面を細かく削ることにより、銅含有金属の過剰な研磨を抑制してディッシング量を低減しディッシングの発生を抑制する。成分(b)の具体例及び好ましい例は成分(a)と同じである。
成分(b)のD50は10〜50nmの範囲内であることが必要であり、20〜40nmの範囲内がより好ましい。成分(b)のD50が10nm未満では、成分(b)の機械的研磨作用が弱く、銅含有金属に対する研磨速度が低下するおそれがあり、逆に50nmを超えると、成分(b)は被研磨面を細かく削るのが困難になり、ディッシング量が増加する。
成分(b)は、成分(a)と同様に粒度分布の幅が狭い方が、前記作用を効果的に発揮することができるために好ましい。このため、成分(b)のレーザー回折散乱法により求められる粒度分布におけるD75とD25との差は10〜50nmの範囲内が好ましく、15〜40nmの範囲内がより好ましい。
D75とD25との差が10nm未満では、成分(b)の調製が困難である。一方、50nmを超えると、成分(b)の粒度分布の幅が過剰に広くなるために、銅含有金属に対する研磨速度が低下したり、ディッシング量やエロージョン量が増加するおそれが高い。
成分(a)及び成分(b)の各成分は、ディッシングの発生を抑制するとともに銅含有金属に対する研磨速度を高く維持するために、成分(a)のD50が前記範囲内において比較的大きい値(例えば100〜150nm)のときには成分(b)のD50は前記範囲内において比較的小さい値(例えば10nm以上30nm未満)が好ましい。また、成分(a)のD50が前記範囲内において比較的小さい値(例えば60nm以上100nm未満)のときには成分(b)のD50は前記範囲内において比較的大きい値(30〜50nm)が好ましい。これらの中でも、成分(a)のD50が前記範囲内において比較的小さい値であるとともに成分(b)のD50は前記範囲内において比較的大きい値であるのが好ましい。
研磨液中の成分(a)及び成分(b)の各成分の含有量の合計は0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。成分(a)及び成分(b)の各成分の含有量の合計が0.01質量%未満では、被研磨面に対する十分な研磨速度が得られないとともに被研磨面のクリアー性が悪化するおそれが高まる。一方、10質量%を超えると、銅含有金属等に対する研磨速度が過剰に高くなり、ディッシング及びエロージョンが発生するおそれが高まる。このため、成分(a)及び成分(b)の各成分の含有量の合計を0.01〜10質量%に設定することにより、ディッシング及びエロージョンの発生をより確実に抑制することができるとともに、銅含有金属に対する研磨速度をより高くすることができる。ここで、成分(a)及び成分(b)の含有量の比率は適宜決定される。
即ち、ディッシング及びエロージョンの発生をより確実に抑制するときには成分(b)の成分(a)に対する含有量の比率が高く設定され、銅含有金属に対する研磨速度をより高めるときには成分(a)の成分(b)に対する含有量の比率が高く設定される。
−成分(c)−
成分(c)のカルボン酸及びα−アミノ酸から選ばれる少なくとも一種は、研磨中に銅とキレート結合することにより銅含有金属に対する研磨速度を高める。成分(c)は、炭素数が10以下のモノ又はジカルボン酸やα−アミノ酸が、銅含有金属に対する研磨速度をより高めることができるために好ましい。カルボン酸としてはクエン酸、シュウ酸、琥珀酸、マレイン酸、酒石酸等が挙げられる。カルボン酸はアミノ基やヒドロキシル基等を有していてもよい。一方、α−アミノ酸としてはグリシン、アラニン、バリン等が挙げられる。さらに成分(c)は、ディッシング量低減作用を有しているためにα−アミノ酸がより好ましく、アラニンが最も好ましい。
研磨液中の成分(c)の含有量は0.01〜2質量%が好ましく、0.4〜1.5質量%がより好ましい。成分(c)の含有量が0.01質量%未満では、銅含有金属に対する研磨速度の向上効果は低く、銅含有金属に対する研磨速度が低下するおそれが高まる。一方、2質量%を超えても、かえって銅含有金属に対する研磨速度が低下するとともにディッシングが発生するおそれが高まる。
−成分(d)−
成分(d)の複素環化合物は、銅含有金属を成分(e)による腐食から保護することにより導体膜表面の腐食を防止する。さらに、成分(d)は、導体膜表面の保護作用によって導体膜の過剰の研磨を抑制してディッシングの発生を抑制する。
「複素環化合物」とはヘテロ原子を含んだ複素環を有する化合物である。
複素環を有する化合物に含まれるヘテロ原子の数は限定されるものではないが、2個以上が好ましく、さらに好ましくは4個以上のヘテロ原子を含む化合物である。特に、3個以上の窒素原子を含有する複素環化合物を用いることは好ましく、4個以上の窒素原子を含有する複素環化合物を用いると本発明の顕著な効果が得られ、好ましい。
また、複素環は単環であっても縮合環を有する多環であってもよい。単環の場合の員数は、好ましくは5〜7であり、特に好ましくは5である。縮合環を有する場合の環数は、好ましくは2または3である。
これらの複素環として具体的に、以下のものが挙げられる。
ピロール環、チオフェン環、フラン環、ピラン環、チオピラン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、イソオキサゾリジン環、イソチアゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、クロマン環、チオクロマン環、イソクロマン環、イソチオクロマン環、インドリン環、イソインドリン環、ピリンジン環、インドリジン環、インドール環、インダゾール環、プリン環、キノリジン環、イソキノリン環、キノリン環、ナフチリジン環、フタラジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、シンノリン環、プテリジン環、アクリジン環、ペリミジン環、フェナントロリン環、カルバゾール環、カルボリン環、フェナジン環、アンチリジン環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、トリアジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズチアジアゾール環、ベンズフロキサン環、ナフトイミダゾール環、ベンズトリアゾール環、テトラアザインデン環等が挙げられ、より好ましくはトリアゾール環、テトラゾール環が挙げられる。
本発明で用いる複素環化合物に導入しうる置換基としては、例えば以下のものが挙げられる。
複素環が有しうる置換基としては、例えばハロゲン原子、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アミノ基、ヘテロ環基が挙げられる。さらに、複数の置換基のうち2以上が互いに結合して環を形成してもよく、例えば、芳香環、脂肪族炭化水素環、複素環などを形成することもできる。
本発明で特に好ましく用いることができる複素環化合物の具体例としては以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
すなわち、1、2、3、4−テトラゾール、5−アミノ−1、2、3、4−テトラゾール、5−メチル−1、2、3、4−テトラゾール、1、2、3−トリアゾール、4−アミノ−1、2、3−トリアゾール、4、5−ジアミノ−1、2、3−トリアゾール、1、2、4−トリアゾール、3−アミノ−1、2、4−トリアゾール、3、5−ジアミノ−1、2、4−トリアゾール、ベンゾトリアゾールである。
本発明で用いる複素環化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、本発明で用いる複素環化合物は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。本発明で用いる複素環化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液(即ち、水または水溶液で希釈する場合は希釈後の金属用研磨液。以降の「研磨に使用する際の金属用研磨液」も同意である。)の1L中、0.0001〜0.1molが好ましく、より好ましくは0.0005〜0.05mol、更に好ましくは0.0005〜0.01molである。
−成分(e)−
本発明の金属用研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる成分(e)の酸化剤を含有する。
具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられるが、過酸化水素がより好ましく用いられる。
酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.003mol〜8molとすることが好ましく、0.03mol〜6molとすることがより好ましく、0.1mol〜4molとすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高い研磨速度を確保する点で0.003mol以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下が好ましい。
−その他の成分・物性等−
本発明の金属用研磨液は、さらに他の成分を含有してもよく、例えば、界面活性剤、親溶性ポリマー、及び、その他の添加剤を挙げることができる。
界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤や親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、陽イオン界面活性剤として、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が挙げられ、両性界面活性剤として、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げることができ、非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
さらに、親水性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール等のポリグリコール類、ポリビニルアルコール、ポロビニルピロリドン、アルギン酸等の多糖類、ポリメタクリル酸等のカルボン酸含有ポリマー等が挙げられる。
なお、上記のものは、酸もしくはそのアンモニウム塩の方が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染がなく望ましい。上記例示化合物の中でもシクロヘキサノール、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、コハク酸アミド、ポロビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
これらの界面活性剤や親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.001〜10gとすることが好ましく、0.01〜5gとすることがより好ましく0.1〜3gとすることが特に好ましい。
本発明に用いられる金属用研磨液は、所定のpHとすべく、アルカリ/酸又は緩衝剤を添加されることが好ましい。
アルカリ/酸又は緩衝剤としては、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、硝酸、硫酸、りん酸などの無機酸、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩等を好ましく挙げることができる。特に好ましいアルカリ剤として水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
アルカリ/酸又は緩衝剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molとすることが好ましく0.003mol〜0.5molとすることがより好ましい。
研磨に使用する際の金属用研磨液のpHは3〜12が好ましく、より好ましくは4〜9であり、特に5〜8が好ましい。この範囲において本発明の金属液は特に優れた効果を発揮する。
本発明に用いられる金属用研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤を含有していてもよい。キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物を用いることができ、必要に応じてこれらを2種以上併用しても良い。キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良く、例えば、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
また本発明においては、液の流動性や研磨性能の安定性等の点から、研磨液の比重は0.8〜1.5が好ましく、特には0.95〜1.35が特に好ましい。
さて、第2の研磨工程において本実施形態の研磨液を用いて導体膜を研磨するときには、第1の研磨工程後の導体膜表面に研磨液を供給しながら研磨パッドを導体膜表面に押し付けて回転させる。
ここで、研磨液は、被研磨面を機械的に研磨する成分として成分(a)及び成分(b)の各成分のみを含有している。このため、研磨液は、成分(a)及び成分(b)の各成分の機械的研磨作用により、導体膜を研磨する。加えて、研磨液は、成分(b)、成分(d)の各成分によりディッシングの発生を抑制し、さらに成分(b)によりエロージョンの発生を抑制する。また、研磨液は、成分(a)、成分(c)及び成分(e)の各成分により銅含有金属に対する研磨速度を高く維持する。
(研磨パッド)
本発明で用いられる研磨パッドは、厚み方向に連通する気泡を有する軟質樹脂と、該軟質樹脂中に分散させた硬質樹脂粒子とを含む不織布であり、ポリエステル繊維を、硬質樹脂粒子を含むポリウレタンに含浸させて湿式凝固させた後、発泡させることにより形成することができる。
ポリウレタン樹脂は硬度が硬すぎると被研磨体のうねりに追従せず均一性が低下し、逆に柔らかすぎると研磨圧力によって容易に変形し硬質樹脂粒子と共に被研磨体に接触することになり、ハイドロダイナミクス効果が助長されることから研磨レートが低下する場合があるため、硬度は60〜90(JIS−K6301)に設定するのが好ましい。
研磨パッドはポリウレタンと硬質樹脂粒子とを高温で蒸気成形により焼結させることにより、軟質樹脂内に硬質樹脂球形粒子を互いに接触させることなく、分散させたものである。
ポリエステル繊維と含浸したポリウレタンで構成される軟質樹脂は、硬質樹脂球粒子または硬質樹脂異形粒子の各粒子をそれぞれ粒子同士が互いに接触することが少なく軟質樹脂内に分散した状態で軟質樹脂を介して結合し、軟質樹脂は厚み方向に連続気泡を有するので、適度の研磨液通過性を有している。また、研磨時に、連続気泡には適量の研磨液が含有されるので、連続気泡は研磨パッドのほぼ全域に渡って多数存在することが望ましい。
この連続気泡化は、150℃程度の温度の蒸気成形によりポリエステル繊維と硬質樹脂粒子を焼結させることで得られる。なお、蒸気成形にて連続気泡を形成したので、形成された連続気泡はパンチング等の機械的な加工により形成された穴に比較して、径がはるかに小さく数もはるかに多いので、研磨液の保持力が優れている。また、連続気泡に研磨液が入り込んで通過するので、連続気泡は入口部と出口部を有する構造である。
連続気泡は、例えば研磨パッドの厚さ方向表面から裏面に向かって、一直線に連続して連なっていてもよいし、樹脂状に枝別れし、結局表面と裏面を穴で連通した構造であってもよい。さらに、連続気泡は研磨パッド内のほぼ全域に渡って多数存在するのが好ましい。また、硬質樹脂粒子は基材中に互いに接触することが少なく分散して存在することが好ましい。
一方、硬質樹脂粒子の材料としては、軟質樹脂との良好な結合性という点から、軟質樹脂と同系のポリレタン樹脂や超高分子ポリエチレンを使用することが好ましい。硬度は柔らかすぎると被研磨体との平坦部接触面積が増加してハイドロダイナミクス効果が大きくなり、研磨レートが不安定になる。よって、硬質樹脂粒子の硬度は95(JIS−K6301)以上が望ましい。
さらに硬質樹脂粒子は球形粒子のみ、あるいは異形粒子のみの整粒粉、もしくは球形粒子及び異形粒子の混粒粉でもよい。しかし、粒子径が小さすぎと被研磨体と研磨パッドとの接触点数が増加し被研磨体に対する研磨圧力が減少する。また、粒子径が大きすぎると研磨圧力による変形によって平坦な接触部が増加し、ハイドロダイナミクス効果が増大し、あるいは擦動中の研磨面のスラリー保持性が劣化する場合がある。よって、粒子径は1μm〜20μm程度が望ましい。なお、異形粒子とは様々な形の粒子から構成された粒子をいう。
さらに硬質樹脂粒子の軟質樹脂に対する容積比としては被研磨体のうねりや微細凹凸の程度にもよるが、30%〜70%が好ましい。硬質樹脂粒子の容積比が30%以下では硬質樹脂粒子と被研磨体との接触が少なくなり、研磨圧力の増加による研磨パッドの平坦部接触面積が大きなってハイドロダイナミクス効果が増大する場合がある。また、容積比が70%以上になると研磨パッド全体が硬くなり、被研磨体への追従性が低下して研磨均一性が劣化する場合がある。
研磨パッドはブロック状に作製した後、スライシング装置によって切断し、切断面を平滑化する。なお、研磨時のスラリー通過性をさらに良好にするためにスラリー通過溝が研磨パッドの表面に設けることが好ましい。
次に、本発明に用いられる研磨パッドの一態様について、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明に用いられる研磨パッドの断面構造の一例を示す概略模式図であり、図中、10は連続気泡、12は硬質樹脂粒子、14は軟質樹脂を表す。
図1に示される研磨パッドの断面は、ポリエステル繊維に含浸させたポリウレタンで構成される軟質樹脂14からなるマトリックス中に、硬質樹脂球粒子14が互いに接触することなく分散してなると共に、研磨パッドの厚み方向(図中の上下方向)に軟質樹脂14からなるマトリックスを貫通する連続気泡10が散在する構成を有している。
図2は、本発明に用いられる研磨パッドの表面に設けられるスラリー通過溝の一例を示す概略模式図であり、研磨パッド表面近傍の断面について示したものである。ここで、図中、16はスラリー通過溝、18は研磨パッド表面を表す。
図2に示す例では研磨パッド表面18方向が長く、厚み方向が短い四角い溝状のスラリー通過溝16が、研磨パッド18表面に設けられている。
以上の研磨パッドにより、被研磨体の被研磨面に接触している硬質樹脂粒子の各粒子と各粒子の間に研磨液が保持されることでスラリー保持性が良好になり、さらに硬質樹脂粒子が被研磨面に対して有効なエッジ効果を有する。軟質樹脂は連続気泡により通気性を有しているため被研磨面との接触時に研磨液が軟質樹脂内に逃げやすくなり、硬質樹脂粒子のミクロな平坦部でのハイドロダイナミクスによる研磨圧力低下が防止できる。さらに被研磨体に接している連続気泡の中に研磨液が保持されやすく高研磨レートが得られる
また、本発明に用いられる研磨パッドは、軟質樹脂中に硬質樹脂粒子を分散させたものであるため、研磨時に研磨パッド表面に存在するある一つの硬質樹脂粒子が研磨中に平坦になっても、他の多くの平坦でない硬質樹脂粒子が研磨パッドの表面に存在し、また新しい硬質樹脂粒子表面が研磨パッド表面に次から次へと出現するため硬質樹脂粒子と被研磨体との間の接触形態に大きな変化が現れない。すなわち研磨後のドレッシングは不要となる。硬質樹脂粒子は軟質樹脂によって結合されているため、被研磨体の大きなうねりに対して該うねりにフィットするように研磨パッドが変形することによって追従でき、被研磨体の研磨均一性は保証される。
すなわち本発明は、粒径の異なる二種類の砥粒を用いると共に、この2種類の砥粒を含む研磨液に特に適した連続気泡を有し且つ厚み方向の通気性を有する研磨パッドを用いることにより、安定した高研磨レートを保ちつつ、ディッシングを抑制できると共に、ドレスフリー性且つ良好な均一性を有する研磨方法を提供することができる。
以下に本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
<研磨パッドA1の作製>
研磨パッドは、図1に示すような断面構造を有するものを以下の手順で作製した。
研磨パッドA1の作製において、連続気泡化は、150℃における蒸気成形によりポリエステル繊維と硬質樹脂粒子を焼結させることで得られた。なお、硬質樹脂粒子に対する軟質樹脂の容積比は50%である。なお、蒸気成形にて連続気泡を形成したので、形成された連続気泡は径が小さく数も多いので、研磨液の保持力が優れている。硬度(JIS−K6301)は90であった。
研磨パッドA1はブロック状に作製した後、スライシング装置によって厚み2mmに切断し、切断面を平滑化した。研磨時のスラリー通過性をさらに良好にするために、図2に示すようなスラリー通過溝(幅2mm、深さ0.6mm)を15mm間隔でXY格子状に研磨パッドの表面に設けた。
<研磨パッドB1>
研磨パッドB1として、ロデール・ニッタ社製の独立発泡ポリウレタンパッドIC1O00(JIS−K6301で95程度)を用いた。
<研磨液の調整>
研磨液は、成分(a)及び成分(b)の各成分として、平均粒子径10nmのコロイダルシリカ粒子(扶桑化学社製、PL-1)と、平均粒子径25nmのコロイダルシリカ粒子(扶桑化学社製、PL-2)と、平均粒子径70nmのコロイダルシリカ粒子(扶桑化学社製、PL-7)とを表1に示すように組み合わせて用いた。
なお、成分(a)及び成分(b)以外の成分については、いずれの実施例/比較例で用いた研磨液においても一定とし、具体的には、成分(c)としてのアラニンを1重量%、成分(d)としての1−H−ベンゾトリアゾール0.01重量%、界面活性剤剤としてのポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン0.025重量%、成分(e)としての過硫酸アンモニウム1.0重量%、並びに、残りの成分として純水を用いた。また、これらの成分の組み合わせからなる各々研磨液は、水酸化カリウムを加えてpHが9.5となるように調整した。
なお、各コロイダルシリカの平均粒子径D50は、N4 Plus Submicron Particle Sizer(Beckman Coulter, Inc.)で測定された粒度分布から求めた。ここで、平均粒子径D50は、粒度分布において微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の50%に達するときの粒子の直径である。
以上の研磨パッドと研磨液とを表1に示すように組み合わせて評価した結果を以下の表1に示す。
Figure 2007095944
なお、表1中に示す評価は、研磨パッドをドレッサー(三菱マテリアル社製 MEA-100)により加工圧力:1.5psi、定盤回転数:20rpm、純水供給速度:200ml/min、キャリア回転数:20rpmでドレッシングした後に、以下に示す研磨条件にて、5枚の銅ブランケットウエハを、途中で研磨パッドをドレッシングすることなく順次1分間づつ研磨し、この際の1枚目のウエハおよび5枚目のウエハにおける研磨速度を評価した。
また、研磨速度の他に、1枚目のウエハのディッシング量を以下の条件で評価した。
<研磨条件>
研磨機:片面CMP用研磨機(LGP612;ラップマスターSFT社製)、被研磨物:銅ブランケットウエハ(シリコン上に反応性イオンエッチング工程によりシリコン酸化膜を形成し、さらに、スッパタリング法により厚さ20nmのTa膜を形成し、続いてスッパタリング法により厚さ50nmの銅膜を形成後、メッキ法により合計厚さ1000nmの銅膜を形成した8inchウェハ)、研磨パッド:表1に示す研磨パッドA1、B1、研磨加工圧力:2.4psi、定盤回転数:60rpm、研磨液の供給速度:200ml/min、キャリア回転数:60rpm
<研磨速度>
銅ブランケットウエハの厚みを、シート抵抗機(VR−120;国際電気システムサービス株式会社製)を用いて測定した。次いで、銅ブランケットウエハ表面に、各例の研磨液を用いるとともに上記研磨条件により1分間研磨を施した。そして、研磨後の銅ブランケットウエハの厚みを前記と同様にして測定した後、下記計算式に基づいて研磨速度を求めた。
研磨速度[nm/分]=(研磨前の銅ブランケットウエハの厚み[nm]−研磨後の銅ブランケットウエハの厚み[nm])÷研磨時間[分]
<ディッシング評価>
下記の条件で、研磨液を供給しながらパターン形成された各ウエハに設けられた膜を研磨し、その時の段差を測定した。
なお、ディッシング評価に用いた基盤としては、SEMATECH社製、854マスクパターン、成膜厚さ1000nm、初期凹溝800nm(以下、「銅パターンウエハ」と称す)を使用した。
研磨量は銅ブランケットウェハを用いた試験にて得られた研磨速度より計算し、銅膜の研磨量にして200nmオーバーの研磨を施した。次いで、銅パターンウエハ表面の100μm幅の孤立配線部において、接触式の表面測定装置であるプロフィラ(Dektak320Si;Veeco社製)を用いてディッシング量を測定した。
表1に示すように、実施例1〜3においては、ディッシング量を低減してディッシングの発生を抑制するとともに、ドレス無し条件でも銅含有金属に対する研磨速度を高く維持することができた。比較例1〜4に示すように、成分(a)が無くなると、ディッシング量が大きくなってしまうことが解った。また、成分(b)が無くなると、研磨速度が低くなった。更に、研磨パッドを本発明で用いるものからIC1000に変更すると5枚連続研磨時の研磨速度が下がり、ドレスが必要になる。
本発明に用いられる研磨パッドの断面構造の一例を示す概略模式図である。 本発明に用いられる研磨パッドの表面に設けられるスラリー通過溝の一例を示す概略模式図である。
符号の説明
10は連続気泡
12は硬質樹脂粒子
14は軟質樹脂
16はスラリー通過溝
18は研磨パッド表面

Claims (1)

  1. 表面が金属用研磨液で浸された研磨パッドに、研磨面が銅含有金属からなる配線層と絶縁層を被覆するように設けられた導電性のバリア層とからなる半導体基板を押し付けた状態で、前記研磨パッドと前記半導体基板とを相対運動させることにより前記半導体基板表面を研磨する半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法において、
    前記研磨パッドが、厚み方向に連通する気泡を有する軟質樹脂と、該軟質樹脂中に分散させた硬質樹脂粒子とを含む不織布であり、
    前記金属用研磨液が下記(a)〜(e)の各成分を含有することを特徴とする半導体集積回路の化学的機械的平坦化方法。
    (a):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が60〜150nmの酸化ケ素
    (b):レーザー回折散乱法により求められる平均粒子径が10〜50nmの酸化ケイ素(c):カルボン酸及びα−アミノ酸から選ばれる少なくとも一種
    (d):複素環化合物
    (e):酸化剤
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011230205A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Fujibo Holdings Inc 研磨パッドおよび研磨パッドの製造方法
JP6301571B1 (ja) * 2016-06-08 2018-03-28 三井金属鉱業株式会社 研摩液及び研摩物の製造方法

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