JP2007095782A - 有機太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機材料をスクリーン印刷で塗布することによる有機太陽電池の製造方法、特に、均一な電荷輸送層の膜を形成することにより、透明電極と電荷輸送層、電荷輸送層と発電層の密着性を高めた有機太陽電池の製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】基板の一表面に透明電極を形成する工程、前記透明電極の表面に沸点が100℃以上の界面活性剤と電荷輸送層を形成するための有機材料とを含む電荷輸送層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程、前記基板を100℃以上で、且つ、前記沸点以下の温度で加熱することにより電荷輸送層を形成する工程、前記電荷輸送層の表面に発電層を形成するための有機材料を含む発電層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程を備えることを特徴とする有機太陽電池の製造方法を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機材料をスクリーン印刷で塗布することにより得られる有機太陽電池の製造方法に関し、特に、電荷輸送層の形成に沸点が100℃以上の界面活性剤と電荷輸送層を形成するための有機材料とを含有する電荷輸送層形成溶液を使用することにより、電荷輸送層と隣接する透明電極層や発電層等との密着性を高めて、光電変換効率を高めることができる有機太陽電池の製造方法に関する。
現在実用化されている太陽電池の大部分は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンを用いたものである。しかし、これらシリコン系太陽電池の製造プロセスは複雑であるために製造コストが高く、広く一般家庭に普及するには至ってない。
一方、有機材料を用いた有機太陽電池は、簡単なプロセスで短時間に多量に製造することができ、低コスト・大面積化を達成できる可能性がある。
有機太陽電池の製造方法としては、スピンコーティングやスクリーン印刷等のコーティング技術を用いて電荷輸送層、発電層、電極層等を形成する製造方法が挙げられる。
しかし、スピンコーティングは材料収率が悪いために大規模生産には不向きである。
一方、スクリーン印刷は材料収率が良く、また、従来から電子部品の電極の形成等の分野で数多くの実績がある。しかしながら、前記分野においては主として、比較的粘度の高い無機材料のペーストのスクリーン印刷が行なわれており、有機材料の溶液を用いてスクリーン印刷することにより有機薄膜を形成することはあまり行なわれていなかった。その理由はスクリーン印刷による有機薄膜の形成には、印刷機パラメータ等の機械的要因、溶液や基板の濡れ性等の材料的要因が複雑に絡み合っており、未だ膜厚を制御する方法等において充分に技術的に明らかになっていない点が多くあるためである。
一方、有機太陽電池の構造として、電子供与体である導電性高分子と電子受容体であるフラーレンとを混合した活性層を含むタイプのものが注目されている。これは、導電性高分子に、より電子移動度の高いフラーレンを混合させることにより、キャリア移動度を改善した太陽電池である。また、このタイプの有機太陽電池では、生成した電子と正孔の分離が導電性高分子とフラーレンとの間で起こるため、キャリアの再結合による失活を抑制できる。その上、ナノスケールであるフラーレンを用いるために導電性高分子とフラーレンとの界面の面積が大きく、電子−正孔解離確率は高い。
このタイプの太陽電池として、溶媒並びに導電性高分子への親和性を高めたフラーレン誘導体を用いたものが作製されている。
例えば、非特許文献1では、インジウムチンオキサイド(ITO)電極上に正孔輸送剤であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT):ポリスチレンスルフォネート(PSS)の溶液をスピンコーティングにより成膜し、その上にスピンコーティングにより溶媒に分散させた導電性高分子であるポリ(2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)−1,4−フェニレン−ビニレン)(MDMO−PPV)とフラーレン誘導体であるフェニル−C61−ブチル−メチルエステル(PCBM)を成膜し、さらに、LiF,Alを真空蒸着により積層して有機太陽電池セルを作製している。前記有機太陽電池セルでは、AM1.5光照射で、短絡電流〜5mA/cm、開放電圧780〜820mV、変換効率2.5%が得られている。
また近年、発電層のみをスクリーン印刷により形成した上記と類似構造の有機太陽電池が作製されており、例えば、非特許文献2では、488nm単色光下で、短絡電流3.16mA/cm、開放電圧841mV、変換効率4.3%(有効セル面積0.12cm)が得られている。
C.J.Brabec, S.E.Shaheen, T.Fromherz, F.Padinger, J.C.hummelen, A.Dhanabalan, R.A.J.Janssen, N.S.Sariciftci : Synthetic Metals 121, 1517-1520(2001) S.E.Shaheen, R.Radspinner, N.Peyghambarian, G.E.Jabbour : Applied Physics Letters 79, 18, 2996-2998(2001)
上述のような導電性高分子のような有機電子供与体とフラーレンを混合した活性層を含む有機太陽電池は有望であるが、これをスクリーン印刷により製造することは現在のところ困難である。その理由は、電荷輸送層を形成するための材料(以下、電荷輸送層形成材料ともいう)は通常水溶液であるが、前記水溶液は基板との親和性に乏しく、水溶液の表面張力が高いためにスクリーン印刷に使用する水溶液と印刷される側の基板との間の密着性が乏しく均一な膜を形成することが困難であった。水溶液の表面張力が高いために基板との親和性よりも水溶液中の水分子間の凝集性が強く、塗付した場合ハジキを生じるからである。
本発明は、有機材料からなる電荷輸送層の材料をスクリーン印刷で塗布することによる有機太陽電池の製造方法、特に、均質な厚みの電荷輸送層の薄膜を形成することにより、透明電極と電荷輸送層、電荷輸送層と発電層等の密着性を高めた有機太陽電池の製造方法の提供を課題とする。
本発明者は前記課題を解決するために鋭意検討した結果、沸点が100℃以上である界面活性剤と電荷輸送層形成材料とを含む電荷輸送層形成溶液を基板上にスクリーン印刷により塗布した後、100℃以上で且つ前記沸点以下の温度で加熱して電荷輸送層を形成することにより、塗装時の電荷輸送層形成溶液溶液の表面張力を下げるために、前記溶液のハジキが無くなり、結果として、均一な電荷輸送層を形成することができることを見出した。すなわち、溶液に溶解性の高い界面活性剤を溶解させることにより、溶液の表面張力を下げ、ハジキが無くなり、均一な電荷輸送層を形成することができる。
なお、形成された前記電荷輸送層の表面上にさらに、発電層を形成するための非極性の発電層形成溶液をスクリーン印刷で塗布する場合にも、前記電荷輸送層表面と前記発電層形成溶液との親和性が低いとハジキやムラが生じる。従って、前記電荷輸送層形成溶液と同様に、発電層形成溶液に表面張力を抑えるための添加剤を加える手段も考えられる。しかし、この場合には、発電層形成溶液の組成比が変化するために、電気特性が低下する恐れがある。
本発明者は、前記発電層形成溶液の組成比を変化させること無く、かつハジキやムラを解消する手段として、電荷輸送層に溶解させた界面活性剤を前記界面活性剤の沸点以下の温度で加熱することにより同膜中に残存させればよいことを見出した。これにより、界面活性剤の親水性部位が電荷輸送層材料と親和し、同層形成後の表面に疎水性部位が配向することで、その表面に印刷する非極性の発電層形成溶液との親和性をも向上させることが可能になることを見出したのである。
すなわち、本発明は、基板の一表面に透明電極を形成する工程、前記透明電極の表面に沸点が100℃以上の界面活性剤と電荷輸送層を形成するための有機材料とを含む電荷輸送層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程、前記基板を100℃以上で、且つ、前記沸点以下の温度で加熱することにより電荷輸送層を形成する工程、前記電荷輸送層の表面に発電層を形成するための有機材料を含む発電層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程を備えることを特徴とする有機太陽電池の製造方法に関する(請求項1)。前記界面活性剤の沸点が100℃以上であり、前記塗布した後に100℃以上で且つ前記沸点の温度以下で加熱することにより電荷輸送層形成溶液の水分のみを除去し、界面活性剤を電荷輸送層に含有させることにより均一な厚みの電荷輸送層が得られるとともに、電荷輸送層とその表面に形成される例えば発電層等との親和性を高めることができる。
また、前記界面活性剤が低分子カルボン酸、低分子ホスホン酸、低分子アミンから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の有機太陽電池の製造方法に関する(請求項2)。これらの界面活性剤は、水への溶解性が高い点から好ましい。特に、低分子カルボン酸が好ましい。
本発明により均質な厚みで平滑な電荷輸送層が得られるとともに、電荷輸送層とその表面に形成される発電層等との親和性を高めることができるために均質な厚みで平滑な発電層をも得ることができる。従って、本発明の有機太陽電池の製造方法を用いることにより、有機太陽電池の内部各層の厚みの均質性をより高めることができ、光電変換効率を高めることができる。
本発明により、電荷輸送層に界面活性剤を残存させて電荷輸送層上に形成される発電層等の各表面を平滑にすることにより更に形成される陰極等との密着性を高めることができ、各層間の界面抵抗を抑制できる。前記各層間の密着性が悪いと、電子の輸送がスムーズに起こらず、電子と正孔が再結合する確率が高まることになる。このような再結合が生じると、電荷の取出し効率が低下して、変換効率が低下する。本願発明により、均質な厚みで平滑な電荷輸送層及び発電層を形成することにより、発電層と電極層との密着性が向上するので、太陽電池としての変換特性が向上することになる。
また、本発明により、発電層からの電荷取出し確率の低下を抑制できる。発電層の電荷移動距離は0.1μm以下であり、これ以上膜厚が厚くなると、発電に寄与しなくなる。ここで、従来は、発電層中にμmオーダーの突起部分ができることがあり、これは発電に寄与しない損失部分になっていた。本発明により、発電層を平滑に形成し、この突起部分をなくすことにより変換効率が向上することになる。
さらに、本発明により、金属電極−正孔輸送層間の短絡、電極自身のシート抵抗を抑制できる。従来は、発電層に深さ0.1μm程度のピンホールができることがあった。この場合、前記発電層の表面に電極を形成する際、電極の金属原子がピンホールに入り込むことがあり、前記電極と発電層の下にある層が短絡するがことがあった。また、前述したように発電層に突起ができる場合には電極を形成する際に、電極膜内にアイランド状の飛び地ができることがあり、電極の取出し方向(電極膜と平行方向)の抵抗が増加して、特性劣化するおそれがあった。本発明により、これを抑制して有機太陽電池としての変換特性を向上させることができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る電荷輸送層および発電層が形成された有機太陽電池の基本的な構成の模式図である。
図1は、透明基板1の表面に透明電極2を積層して陽極とし、前記陽極の表面上に界面活性剤を含有する電荷輸送層3が形成され、電荷輸送層3の表面に、発電層4、陰極5が順に形成された有機太陽電池6を示している。このような構成を基本構成として有機太陽電池を形成することができる。なお、前記有機太陽電池においては、必要に応じて紫外線のカットを目的とする保護層等の層が更に形成されていてもよく、従来公知の構成を用いることができる。
本発明における有機太陽電池の製造方法の一例を以下に示す。
基板1上に透明電極2を形成する。基板1としては、ソーダライムガラスや無アルカリガラスなどの透明ガラス基板などを用いることができる。
また、透明電極2を形成する材料としては、仕事関数が4eV以上の透明電極材料を用いることが好ましい。前記透明電極材料の具体例としては、ITO,SnO,AZO,IZO,GZOなどがあげられる。前記透明電極2の形成は真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の方法で成膜する方法が用いられる。
次に、前記透明電極2の表面に沸点が100℃以上である界面活性剤と電荷輸送層を形成するための有機材料とを含む電荷輸送層形成溶液をスクリーン印刷により塗布して電荷輸送層を形成する。
前記沸点が100℃以上である界面活性剤としては、例えば、低分子カルボン酸、低分子ホスホン酸、低分子アミンが挙げられる。低分子カルボン酸としては水に対して任意の比で溶解する界面活性剤として酢酸(沸点118℃、)、プロピオン酸(同141℃)、酪酸(同164℃)等が挙げられる。また、低分子ホスホン酸としてはn−ヘキシルホスホン酸(同108−110℃、水に可溶)、低分子アミンとしてはジプロピルアミン(同110℃、水に易溶)等が挙げられる。
また、電荷輸送層を形成するための有機材料としては、正孔を輸送する能力を有し、さらに電子の電荷輸送層への移動を抑制し、かつ薄膜を形成することができる化合物を用いることができる。具体的には、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルフォネート(PEDOT:PSS)等の導電性高分子等を挙げることができる。
前記界面活性剤の水溶液中の濃度としては0.3〜5質量%程度であることが好ましく、前記電荷輸送層を形成するための有機材料の濃度としては0.5〜1.5質量%程度であることが好ましい。
本発明においては、前記電荷輸送層形成材料と前記界面活性剤とを水に溶解させて電荷輸送層形成溶液として用いる。電荷輸送層形成溶液は前記透明電極2の表面にスクリーン印刷を用いて塗布される。
前記スクリーン印刷により塗布される電荷輸送層形成溶液の厚みとしては30〜60nm程度であることが好ましい。
そして、前記スクリーン印刷により基板上に形成された前記電荷輸送層形成溶液の層は、次に、前記基板を100℃以上で且つ前記界面活性剤の沸点以下の温度で加熱することにより、水分のみを除去し、界面活性剤を含有する電荷輸送層が形成される。
次に前記電荷輸送層の表面に発電層形成溶液をスクリーン印刷により塗布して発電層を形成する。
発電層形成材料としては導電性高分子であるポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリ(p-フェニレン)−ビニレン誘導体等のトルエン等の非極性有機溶媒に可溶なものが挙げられる。
また、前記発電層としては電子受容体としては、フラーレン誘導体である[6,6]−PCBM、化合物半導体ナノ粒子等を含有することが好ましい。このように発電層に有機電子供与体と電子受容体を含んでいる場合には、両者の界面において電荷分離が生じるため、正孔は有機電子供与体間を受け渡しされて陽極まで達し、電子は電子受容体間を受け渡しされて陰極に達するため、電荷輸送効率を高めることができる。
そして、前記発電層形成材料を溶媒に溶解することにより発電層形成溶液を得る。この発電層形成溶液は前記電荷輸送層の形成と同様にスクリーン印刷により塗布して形成される。そして、前記溶媒を除去することにより発電層が形成される。
本発明においては、必要に応じて、更に電荷発生層等の層が何れかの層の層間に形成されていてもよい。
そして、前記のように形成された層の表面に陰極5を形成することにより有機太陽電池が形成される。
前記陰極5を形成する材料としては仕事関数が5eV以下のものを用いることが好ましい。このような電極材料としては、Al,Caなどに代表される金属電極材料があげられる。そしてこれらの電極材料を、真空蒸着法やスパッタリング法等の方法で成膜することによって陰極を薄膜として形成することができる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚み0.7mmのガラス基板上に、ITOをスパッタしてシート抵抗7Ω/□の陽極を形成したITOガラス(三容真空社製)を用い、これをアセトン、アルカリ洗浄液、純水、イソプロピルアルコールで各10分間超音波洗浄したのち乾燥させ陽極とした。
次に、このITO膜の表面に電荷輸送層形成溶液として、ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルフォネート(PEDOT:PSS)1.5質量%水溶液に酢酸を1質量%になるように添加した溶液をスクリーン印刷(野田スクリーン(株)製)により塗付して50nmの厚みに製膜した。
次に、製膜後の基板を110℃で1時間加熱処理した後、発電層形成材料としてポリ(2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチルオキシ)−1,4−フェニレン−ビニレン)(MDMO−PPV)と[6,6]−PCBMとをクロロベンゼンに溶解させて調製した溶液(MDMO−PPV/フラーレン重合体=1/4、質量比)を同じくスクリーン印刷により80nmの厚みで製膜し、更にその表面に陰極としてアルミニウムを真空蒸着し、有機太陽電池を得た。
(実施例2)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液にプロピオン酸を1質量%になるように溶解した溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(実施例3)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液に酪酸1質量%になるように溶解した溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(実施例4)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液にn−ヘキシルホスホン酸(以下、HPAともいう)を1質量%になるように溶解した溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(実施例5)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液にジプロピルアミン(以下、DPAともいう)を1質量%になるように溶解した溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(比較例1)
実施例1の電荷輸送層形成後の基板の加熱温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(比較例2)
実施例2の電荷輸送層形成後の基板の加熱温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(比較例3)
実施例3の電荷輸送層形成後の基板の加熱温度を200℃にした以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(比較例4)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
(比較例5)
実施例1の電荷輸送層形成溶液をPEDOT:PSS 1.5質量%水溶液にギ酸(沸点100.5℃)を1質量%になるように添加した溶液に代えた以外は、実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
実施例1〜5及び比較例1〜5で製膜した各層の表面粗さを触針式表面形状測定器(Sloan Tech社製)により測定し比較を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007095782
表1の結果から明らかなように、酢酸、プロピオン酸、酪酸、HPA、DPAをそれぞれ混合した電荷輸送層形成溶液を用いて、水の沸点以上、各カルボン酸の沸点以下で基板を加熱処理することにより、電荷輸送層及び発電層の表面粗さは改善された。すなわち、上記のような界面活性剤を電荷輸送層形成用塗液に混合することで、塗液の表面張力を抑え、基板と塗液の親和性を向上させた。また、界面活性剤を電荷輸送層の膜中に残存させることで、非極性溶媒の発電層形成用塗液との親和性を向上させ、発電層を均質な厚みにすることができた。
本発明の、電荷輸送層及び発電層を有する有機太陽電池の基本的な構成を示した模式図。
符号の説明
1 基板
2 透明電極
3 電荷輸送層
4 発電層
5 陰極
6 有機太陽電池セル

Claims (2)

  1. 基板の一表面に透明電極を形成する工程、前記透明電極の表面に沸点が100℃以上の界面活性剤と電荷輸送層を形成するための有機材料とを含む電荷輸送層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程、前記基板を100℃以上で、且つ、前記沸点以下の温度で加熱することにより電荷輸送層を形成する工程、前記電荷輸送層の表面に発電層を形成するための有機材料を含む発電層形成溶液をスクリーン印刷により塗布する工程を備えることを特徴とする有機太陽電池の製造方法。
  2. 前記界面活性剤が低分子カルボン酸、低分子ホスホン酸、低分子アミンから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の有機太陽電池の製造方法。
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