JP2007093488A - 生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法及び装置 - Google Patents

生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の細胞や所望の細胞内の発光部位を特定し、特定した領域からデータを取得する方法と装置を提供すること。
【解決手段】レンズを含む結像光学手段を用いて微弱光を発する被験試料を観察し、画像として取得する際、照明画像と発光画像を取得し、重ね合わせて表示することにより、所望の測定対象の細胞を選択し、微弱な発光の経時変化を測定するための方法、及び装置を提供する。
【選択図】図10

Description

本発明は、微弱光を発する生物由来の被験試料からの信号を取得する方法と装置に関し、取得した信号を用いて、観察、または測定する方法、及び装置に関する。
近年、蛍光や発光現象を利用した、細胞などの生物由来の試料をイメージングする技術は、生命科学分野の研究に重要な役割を担っている。 細胞内外で起こっている種々の生命現象を、特定のタンパク質をマーキングし、発光を利用することで、実際に解析可能となり、これらの動的な振る舞いなどをリアルタイムで求めることができる。特に最近ではGFP(Green Fluorescent Protein:緑色蛍光タンパク質)などの蛍光タンパク質を用いることにより、細胞内の構造物を安定に、かつ容易にイメージングできるようになってきており、生命現象の解明が画像解析技術を通じて着実に進みつつある。
また、分光計測においては、生物発光タンパク質であるルシフェラーゼやエクオリンなどといった遺伝子をタンパク質発現のレポーター分子として活用し、細胞内の機能解析に役立てることも、しばしば行なわれるようになってきている。このような細胞内の種々の機能解析を行なう上で、細胞内の特定の部位にレンズのフォーカス位置を合わせ、鮮明な画像を描出したり、特定のタンパク質からの光信号を効率良く受光することは、非常に重要になってきている。
しかしながら、生物からの自家発光の光強度は一般に極めて微弱で、通常、肉眼では直接観察できない。また、特に細胞等の生きた試料を対象として長期間観察しようとする場合、この観察期間中に細胞が移動してしまうことがある。また、観察期間中に発光強度が変化する場合があり、どの細胞がどのように発光しているのか、発光している細胞の特定が極めて困難である。これにより、1つの細胞内の細胞質と神経突起の発光現象の変化を解析することは非常に困難であった。従って、本発明では、以上に述べたような従来の問題点を解決し、所望の細胞や所望の細胞内の発光部位を特定し、特定した領域からデータを取得する方法と装置を提供することを目的とする。
本出願人は、種々の発光現象に関するイメージング技術に初めて取組み、鋭意検討して来た(特願2005−267531号参照)。この検討によれば、対物レンズの開口数(NA)および投影倍率(β)で表される(NA÷β)の2乗の値が0.01以上の光学系で撮像することによって、単一の細胞から発生する発光だけで画像化できることが証明された。驚くべきことに、この撮像条件は、従来、画像化が困難であったあらゆる生物由来の試料にも適用できる可能性が有り、短い時間(例えば20分以内)で生物発光のような肉眼(および顕微鏡下)では直接観察出来ないような微弱な発光成分による細胞画像を撮像できる。さらに、発明者が追究した光学的条件によれば、撮像装置の対物レンズを開口数(NA)/投影倍率(β)の2乗で表される光学的条件が0.071以上である場合に、1〜5分以内という短時間で画像化でき、画像解析も可能な細胞画像を提供できること突き止めた。
ここにおいて、生物発光タンパク質による発光現象を観察する場合、極めて微弱な発光であり、かつ、どの細胞が発光するか不明のため、周囲の背景光を遮り、通常は低倍率の対物レンズを用いて発光信号の取得を行なわなければならなかった。特に、所望の発光部位は観察視野内の一部分であることが多く、微小な領域に留まっており、しかも光強度が微弱で、その解析や機能を確認することが困難であった。観察視野内の所望の部位を拡大して観察するためには、通常、対物レンズの倍率を上げればよいが、生物発光タンパク質などの微弱な発光画像を取得しようとする場合、視野が暗くなり、発光像を容易に確認できないという問題も見つかった。
そこで、本発明は、生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法であって、被検試料を照明し、照明画像を取得する工程、被検試料を照明せずに、細胞の発光画像を取得する工程、該照明画像と該細胞の発光画像を重ね合わせる工程、解析領域を指定する工程、を有することを特徴とする。更に、前記照明画像と前記細胞の発光画像を重ね合わせる工程の後に、重ね合わせた画像を表示、または記録することとした。
更に、本発明は、細胞の蛍光画像を取得する工程を有することとした。更に、被検試料を照明し、照明画像を取得する工程を複数回有していることとした。更に、細胞に刺激を与える工程の前、または、後に、被検試料を照明し、照明画像を取得する工程、被検試料を照明せずに、細胞の発光画像を取得する工程、を有していることとした。更に、細胞に刺激を与える工程が、薬剤の投与、電気的な刺激、ガス、熱によることとした。更に、解析領域の光強度を測定する工程、該光強度の変化を表示する工程を有することとした。更に、指定領域の照明画像、細胞の発光画像、細胞の蛍光画像のうち少なくとも2つを表示することとした。
また、本発明は、生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置であって、被検試料を照明する手段と、照明画像を取得する手段と、細胞の発光画像を取得する手段と、該照明画像と該細胞の発光画像を重ね合わせる手段と、解析領域を指定する手段と、を有することを特徴とする。更に、重ね合わせた画像を表示する手段、または記録する手段を有することとした。更に、細胞を刺激する手段を有していることとした。細胞を刺激する手段が、試薬供給手段、または、温度調整手段、または、ガス供給手段の少なくともいずれかひとつであることとした。更に、細胞の蛍光画像を取得する手段を有することとした。
本発明の方法及び装置によれば、測定中に細胞が移動しても、どの細胞が微弱光(例えば発光)を発しているかを特定して、微弱光による経時変化を測定することができる。
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。
1)本発明の方法を実施する場合の測定手順を図1に基づいて説明すると、以下の通りである。
被験試料(細胞)と培養液をシャーレ(試料容器)に入れ、試料を装置にセットする。
照明ONにする。
撮像素子からの信号から、被験試料(細胞)の照明画像を取得する。
得られた照明画像のうち、所望の領域を指定し、適切な細胞密度の領域を指定する。
ステージを移動し、指定した適切な細胞密度の領域を視野の中心に移動する。
照明画像のデータを記憶装置にストアする。
照明OFFにする。
細胞の刺激手段を用いて細胞を刺激する。例えば、自動分注装置で薬剤を投与する。
8の直後の照明を行い、照明画像のデータを記憶装置にストアしても良い。
照明を行わず、発光信号を取得する。
発光信号を記憶装置にストアする。
所定時間、または、所定の発光強度、または、所定回数に達するまで10,11を繰り返す。
このときに、照明画像の取得と発光画像の取得は1対で行うことも可能(細胞が動きやすい場合)であり、または、所定回数ごとに照明画像を取得することもできる。このパターンは、細胞の動きやすさ、測定期間等により適したパターンで行うことができる。
照明画像と発光画像の重ね合わせ画像を作製し、表示する。照明画像と発光画像を重ね合わせることにより、発光している細胞を特定することができる。したがって、測定中に細胞が移動しても容易に細胞を特定することができる。
細胞の発光部位を判別できるかどうかにより、判断を行い、判別できる場合は、そのまま、測定領域を指定する。測定領域の指定は、モニタ上でマウスやカーソルを用いたり、画像処理を行って、閾値を変更することによりしてすることが可能である。例えば、細胞1つを測定領域とすることも可能であり、細胞のある一部を測定領域として指定することもできる。
細胞の発光部位を判別できるかどうかにより、判断を行い、判別しにくい場合は、CCDからの出力を擬似カラーで表示し、見やすくしてから、測定領域を指定する。例えば、細胞1つを測定領域とすることも可能であり、細胞のある一部を測定領域として指定することもできる。
発光強度の経時変化をアニメーション表示したり、数値化してグラフにして表示する。
終了。
実施例1
図2から図3を用いて、実施の形態の構成について説明する。図2は倒立型顕微鏡をベースとする微弱光検出装置の概略図である。微弱光検出装置は、光源2と、光源2から発せられた光を平行光とし、被験試料へ導くための照明光学系1と、被験試料4の像を生成するための観察光学系5と、被験試料4の像を拡大して目視観察するための接眼レンズ6と、被験物体4の像を撮像するための撮像素子7を有するCCDカメラ8とにより構成されている。またCCDカメラ8には、テレビモニターを兼ねるコンピューター16が信号ケーブルによって接続されている。
照明光学系1は、光源2側から順に、コレクターレンズ10、照明光の光軸11を偏向させるための偏向ミラー12、及びコンデンサレンズ14により構成される。光源2はハロゲンランプ、LED光源、タングステンランプ、水銀ランプなどの可視域の波長のインコヒーレント光源を用いる。あるいはレーザーのようなコヒーレント光源の光を拡散板などを用いてインコヒーレントな光に変えて、光源として用いても良い。光源の波長は通常、可視光を用いるが、赤外光を用いても良い。
観察光学系5は、被験試料4側から順に、被験試料4の像を形成するための対物レンズ15、第1のリレーレンズ16、対物レンズ15からの光を偏向するための偏向ミラー17、第1のリレーレンズ16と共に対物レンズ15の像(被験試料4の像)を結像面に結像させるための第2のリレーレンズ18により構成される。また、第2のリレーレンズ18と結像面19との間には、被験試料4の像を接眼レンズ6による目視観察とCCDカメラ8による観察が任意に切り替えることができるように、切替ミラー20が配置されている。なお、切替ミラー20は機械的な切り替えタイプ以外に、ハーフミラーを用いて2つの光路を分離するようにしても良い。
光源2はコレクタレンズ(10)により平行光とされ、コンデンサーレンズ14の瞳位置に投影される。この光源2の像は、コンデンサーレンズ14によってケーラー照明として被験試料4を照明する。被験試料4を照明した光は、被験試料4を透過して対物レンズ15に入射する。対物レンズ15に入射した測定光は、対物レンズ15と第1のリレーレンズ16及び第2のリレーレンズ18により結像面19に被験試料4の像を形成する。ここでは倍率×20の対物レンズを用いている。結像面19に形成された被験試料4の像は、接眼レンズ6にそのまま入射すると共に、切替ミラー20により、CCDカメラ8の撮像素子7上に結像する。
受光器はCCD(Charge Coupled Device)カメラを用いる。CCDカメラ8の受光面にある撮像素子の画素数は、例えば、1,360×1,024となっている。被験試料から発せられた光が微弱光のため、受光器としてのCCDカメラ8はできる限り高感度のものを用いる。CCDカメラ8から発する暗電流を抑えるために、CCDカメラ8の底部にはペルチエ素子から成る冷却装置が備え付けられており、CCDカメラ8の温度を0℃程度で冷却保温する。CCDカメラ8の受光面の上方に赤外線カットフィルターを配置し、背景光となる赤外線を遮断する。CCDカメラには信号ケーブルを通してTVモニターが接続されており、TVモニター上に試料画像が描出される。CCDカメラは3板式カラーカメラとして、カラーの照明画像像が得られるようにしても良い。
なお光検出器はCCDカメラに限ることなく、例えばCMOSイメージセンサーやSITカメラなどを用いても良いのは勿論である。
次に本発明による細胞に刺激を与える手段を有した微弱光検出装置の構成について、図3を用いて説明する。被験試料はシャーレなどの試料容器21に、培養液と共に入れられる。試料容器21の周囲には水槽22が配置されており、この水槽22内に純水がノズル23を通して供給される。この純水は試料容器内の湿度を保つために送られる。また水槽22の上面にはガス供給チューブ24を通してCO2ガスが供給される。CO2ガスは測定装置本体の外部に置かれたガスボンベから供給される。図4参照。ガスボンベ内は例えば、CO25%、O295%の混合ガスで満たされている。CO2ガスはガスボンベから試料容器が入った容器内へ、ガス供給チューブを通って、50mL/minの流速で供給される。また、試料容器全体はヒートプレート27の上に乗っている。ヒートプレート27は温度コントローラー(図示しない)により環境温度の設定が0.5°ステップ間隔で行なわれている。試料容器21の底面は顕微鏡用カバーガラスと同じ材質で、厚さ0.17mmになっており、通常の対物レンズが対応できるようになっている。試料容器21の底面は光学的に透明になっている。なお、試料容器はシャーレに限ることなく、スライドガラス、マイクロプレートなどを用いても良い。
更に、細胞に刺激を与える手段の一つである自動分注装置100を備え、試薬容器101からポンプ102により溶液を吸引し、フタと試料容器フタが図示しないモーターにより開き、試料容器に所定量の試薬をノズル23により吐出する。溶液の吐出が終了すると、フタと試料容器フタがモーターにより閉じる。細胞に刺激を与える手段と画像を取得する手段が同期して、照明画像、発光画像、蛍光画像等を取得することができる。
試料ステージ3には2個のステッピング・モーター(図示しない)がそれぞれ90°方向に別々に取り付けられており、それぞれのステッピング・モーターは試料ステージコントローラーに接続されている。試料ステージコントローラーはコンピューター16に接続されており、コンピューター16からの指令により、2個のステッピング・モーターを駆動し、試料ステージをX方向、Y方向に移動させる。
試料ステージ下方には対物レンズ15が倒立に配置されており、対物レンズヒーター28が対物レンズ15に接触して周囲に取り付けられている。対物レンズヒーター28は温度調整装置につながれており、0.5°ステップ間隔で温度コントロールが行なわれ、対物レンズを外側から一定温度に保持している。また、対物レンズヒーターの周囲には対物レンズZ軸駆動機構が備えられており、対物レンズ15をZ軸(光軸方向)に沿って自動的に駆動する。対物レンズZ軸駆動機構はラックピニオン機構(図示しない)で対物レンズを上下に移動させる。ラックピニオン機構のノブの回転動作はコンピューター制御されたステッピングモーター(図示しない)により行なう。なお、対物レンズZ軸駆動機構はラックピニオン機構のほかに、フリクションローラー機構で行なっても良い。
生物発光タンパク質による発光現象を測定する場合、試料セッティング時には発光強度がまだ極めて微弱で、ほとんど光信号として、受光器で検出することができない。従って、細胞の内部構造は通常、観察できない。すなわち、通常の顕微鏡観察のように、試料内の観察対象である細胞を確認しながら対物レンズのフォーカスを合わせることができない。そこで照明画像像観察として、ハロゲンランプなどの光源からの光を照明光学系を通して、被験試料に投光し、被験試料による顕微鏡の照明画像像を得て、これに基づいて対物レンズのフォーカス位置を決定する。すなわち、照明画像観察において、高いコントラスト像が得られる、対物レンズの光軸上の2箇所の略中心位置を対物レンズのフォーカス位置とする。これにより、生物発光タンパク質による発光強度が大きくなってきたときに、CCDカメラに合焦された鮮明な発光像が得られる。
次に本実施例の機能について、図4のブロック図に基づき、説明する。被験試料の画像はCCDカメラ8の撮像素子7に入力され、ここでアナログの電気信号、すなわち画像信号に変換される。変換後の画像信号は信号処理回路33に入力され、ここで増幅処理やフィルタリング処理、輪郭強調などの画像処理が施された後、デジタルズーム回路34に導かれる。画像信号はデジタルズーム回路34によりA/D変換されてディジタル画像信号が生成されるとともに、このディジタル画像信号に対しCPU35から与えられるデジタルズーム制御信号に応じてデジタルズーム処理が施される。そして、この処理後のディジタル画像信号は、表示制御回路38を通ってTVモニタ37に入力され、TVモニタ37の画面上に被験試料の拡大画像が表示される。
一方、デジタルズーム回路から出力されるディジタル画像信号は、記録再生制御回路38にも入力される。記録再生制御回路38は入力されたディジタル画像信号を、CPU35から与えられる記録制御信号に基づいて、メモリスロット(図示しない)に収容されている着脱可能な記録媒体39に記録する。記録媒体としてメモリカードが用いられる。また記録再生制御回路38は、CPU35から与えられる再生制御信号に応答して、記録媒体39に記録されているディジタル画像信号を読み出す。この読み出されたディジタル画像信号は、表示制御回路38を介してTVモニタ37に入力され、これによって、TVモニタ37の画面上に被験物体の画像が表示される。
なお、画像の記録はメモリカードに限ることなく、例えばハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスクなどの記録媒体に記録しても良い。
更に、重要な構成として、CPUは、分注装置、照明装置と接続されており、分注装置による分注動作の実行と同期して、CCDカメラ8による撮像信号を取得するように制御している。
また、CPUには図5に示すような操作パネルがつながれている。操作パネルによる指示で、CPUを介し、デジタルズーム制御信号をデジタルズーム回路に供給する。このとき、CPUから発せられるデジタルズーム制御信号は、矩形波の連続パルス信号となっている。そして操作パネルには、録画ボタンおよび再生ボタンも組み込まれている。このうち録画ボタンをONすると、CPUは録画モードに入り、録画制御信号を生成して記録再生制御回路に供給する。一方、再生ボタンをONすると、CPUは再生モードに入り、上述した再生制御信号を生成して記録再生制御回路に供給する。このCPUの動作を制御するための制御プログラムは、メモリに記憶されている。これらボタンの押圧操作によって操作基板からCPUに、各ボタンに対応した指示信号を出力して、ズーム中心位置、ズーム倍率などの調節を行なう。なお、図5においてはこれらシャッタボタン、ズーム拡大ボタン、ズーム縮小ボタン、十字カーソルボタンを例として示し、他の操作部材はその表記を省略する。
以上の説明から判るように、この第1実施例の微弱光測定装置は、取得された画像信号をデジタル処理することによって、ズーム倍率を調整可能なデジタルズーム機能を有している。デジタルズーム機能によるズーム倍率Mは、最大で4.0倍であり、上述したデジタルズーム制御信号に従ってデジタルズーム回路を制御することで、M=1.00〜4.00の範囲内で当該ズーム倍率Mを可変できる。なお、デジタルルズーム機能を担うデジタルズーム回路については、公知の技術を用いているので、ここでは説明を省略する。
前記デジタル信号処理部は、アナログ信号処理部(A/D変換器)から入力された画像データに、必要に応じてガンマ補正などのデジタル処理を施すほか、CPUからの制御信号に基づいて、CCDによって取り込まれた画像データ(CPUの全画素領域の画像データ)からデジタルズーム領域の画像データを取り込む画像取込手段として用いられる。すなわち、デジタル信号処理部にCPUからズーム倍率およびズーム中心位置を制御する制御信号が入力されることで、該ズーム中心位置を中心とした該ズーム倍率の画像データを切り出して1画面分の画像を生成し、この画像をデジタルズーム領域の画像として取り込むことができる。
とくに、デジタル信号処理部では、ズーム中心位置およびズーム倍率をオペレーターに視覚的に示すため、取り込んだデジタルズーム領域の画像を表示メモリに出力し、LCDにて表示させることができる。これにより撮影者はズーム中心位置を把握できるほか、前記十字カーソルボタンを押圧操作することで、ズーム中心位置を任意位置に移動でき、所望の位置でズーム中心位置を指定できる。また、ズーム拡大/縮小ボタンを押圧操作することで、デジタルズーム領域を変化させて所望のズーム倍率に指定できる。
前記メモリカードは画像データを記録保存する。モードスイッチを撮像モードとし、シャッタボタンの押圧操作により、画像の記録指示入力があると、CPUからデジタル信号処理部に制御信号が出力され、CCDから1コマ分の画像データが読み込まれ、デジタル信号処理部にてデジタル信号処理が施された後、この画像データがメモリに書き込まれる。メモリに書き込まれた画像データは圧縮回路によって圧縮処理されて、カードリーダ/ライタ装置によってメモリカードに記録され、保存される。
ズーミングはデジタルズームに限ることなく、光学ズームを用いて行なっても良い。光学ズームはズームレンズにより行なう。光学ズームは通常行なわれているように、CCDカメラと第2のリレーレンズの間の焦点距離をステッピングモーターによるモーター駆動で、光軸上で移動させて行なう。ズームレンズの構成は3変倍レンズ群、収差補正などを行なう補正レンズ群、およびフォーカス調整を行なうフォーカスレンズから成り、レンズの焦点距離を10段階で手動、または自動で可変できるようになっている。ズームレンズの駆動はズームレンズの周囲に取り付けられたズームモータの作動により行なわれる。ズームモータは超音波モータなどが用いられており、CPUから発せられる制御信号に基づいて、レンズを光軸に沿って移動させる。
実施例2
蛍光と生物発光の同時測定
デジタルズームと光学ズームを同時に行なうことができ、また、蛍光と生物発光の同時測定を行なうことができる微弱光検出装置の光学系の概略を図6に示す。
光学系の構成や動作については、励起光用の光学系(励起光源、コリメートレンズ、偏向ミラー、ダイクロイックミラー)が追加されている以外は、基本的に図2の第1の実施例で説明した内容と同じである。基本的な構成は倒立型光学顕微鏡をベースに用いている。そして照明用光源、試料ステージ、試料ステージ、対物レンズ、コンピューターが付属する。光学系は光をシャーレなどの試料容器内の被験物体に導く照明光学系、そして、被験物体から発せられた蛍光を光検出器に導く観察光学系より構成される。
励起用光学系は励起光源、コリメートレンズ、偏向ミラー、切り替式ダイクロイックミラーより構成される。励起光源は通常、アルゴンレーザー、ヘリウムネオン・レーザーなどの可視域のガスレーザーが用いられる。また、切り替式ダイクロイックミラーは励起光源の発振波長の光を反射し、螢光、および発光信号のスペクトルを透過させるスペクトル特性を持っている。本体外部には励起光源が備えられている。励起光源は波長488nm、出力10mWのアルゴンレーザーである。レーザー光はコリメートレンズによりビーム幅を有する円形の平行光束に変換されて偏向ミラーで反射され、観察光学系に設置された切り替式ダイクロイックミラーに入射する。観察光学系に入射したレーザー光は、切り替式ダイクロイックミラーにより反射されて対物レンズに下から入射し、試料容器内の被験試料に集光して照射される。切り替式ダイクロイックミラーはホルダー(図示しない)に収められており、励起レーザー光の発振波長に合わせて、交換可能に設置される。なお、励起光源の波長を変更する必要がなければ、切り替式ダイクロイックミラーを用いず、通常のダイクロイックミラーを固定して用いても良い。
照明画像を得るためにNA(開口数)0.9程度の開口数の対物レンズを用いる(空気中の場合)。液浸された試料に対しては1.0以上の高NAの対物レンズを用いる。被験試料から発せられた蛍光信号、発光信号は再び対物レンズを通って、装置本体の観察光学系を通過し、切り替式ダイクロイックミラーに達する。そして切り替式ダイクロイックミラーを透過し、第1のリレーレンズ、第2のリレーレンズを通って、切り替ミラーで反射され、CCDカメラの撮像素子の受光面に焦点を結ぶ。第2、第3のリレーレンズを通ってCCDカメラの撮像面で受光される。
生物発光物質から発せられた光は同様に、同じ装置本体の光学系を通って、切り替えミラーで反射され、CCDカメラの撮像面に焦点を結ぶ。
被験試料から発せられた蛍光信号、発光信号は切り替ミラーを光路から取り外した場合は接眼レンズに到達し、画像を直接、観察者が観察することができる。
CCDカメラからの光信号は外部のコンピューターに送られ、コンピューターにより、発光画像の描出、解析、また発光強度の時間測定、信号解析などが行なわれる。解析結果はコンピューターのモニタ画面上に表示される。すなわち、コンピューターは試料画像を描出するのみでなく、発光強度の時間変化などの解析も行なう。
蛍光色素としては、例えば、ローダミン・グリーン(Rhodamine Green:RhG)を用いる。螢光物質として、ローダミン・グリーン(Rhodamine Green:RhG)以外に、例えばTMR(Tetramethylrhodamine)、5-Tamra(5-carboxytetramethylrhodamine)などを用いても良い。この場合、螢光物質TMRを励起するために、波長514.5nmのアルゴンレーザー、螢光物質5-Tamraを励起するために波長543.5nmのHe・Neレーザーなどを励起レーザー光源として用いればよい。その他螢光色素としてFITC(Fluorescein-isothiocyanate)、TOTO 1、Acridine-Orange、Texas-Redなどを用いても良い。
図7にデジタルズームと光学ズームを同時に行なうことができ、また、蛍光と生物発光の同時測定を行なうことができる微弱光検出装置を示す。測定装置本体は遮光性の遮光ボックス内に入れられ、底板の上に止め具で固定されている。遮光ボックスは上面に遮光フタが分離して取り付けられており、遮光フタの一端は遮光ボックス本体と蝶番で連結され、遮光フタは扇状に開閉できるようになっている。
照明用の光源として、例えばハロゲンランプ、あるいはメタルハライドランプなどを用いて、照明用光ファイバーを通して試料ステージ上の試料容器上面から照明光を導き、被験試料全体を照明する。観察光学系では第1の実施例で用いた偏向ミラーは用いず、対物レンズにより集光した信号光を直接、CCDカメラで受光する。
本体外部にはレーザー光源が光源ボックス内に固定されており、レーザー光源を出射したレーザー光は外枠に取り付けられたレーザー入射口を通して、装置本体に入射する。レーザーは波長488nm、出力10mWのアルゴンレーザーを用いる。レーザー入射口を通して装置本体に入射したレーザー光は、観察光学系に入り、切り替式ダイクロイックミラーにより反射されて対物レンズに下部から入射し、被験試料に集光して照射される。切り替式ダイクロイックミラーはホルダーに収められている。このホルダー内に取り付けられた切り替式ダイクロイックミラーは、励起レーザー光の発振波長に合わせて、交換可能に設置される。
本体に取り付けられた鏡筒下部にはレンズが配置されており、そのZ軸上のフォーカス位置に受光面のほぼ中心が合うようにCCDカメラが置かれている。試料から発せられた光が微弱光のため、CCDカメラはできる限り高感度のものを用いる。CCDカメラの画素数は1,360×1,024となっている。CCDカメラから発する暗電流を抑えるために、CCDカメラの底部にはペルチエ素子から成る冷却装置が装着されており、CCDカメラの温度を0℃程度で冷却保温する。CCDカメラの受光面の上方に赤外線カットフィルターを設置し、背景光となる赤外光を遮断する。ただし、赤外光を信号光として取り出す場合は、この赤外カットフィルターを測定の前に鏡筒下部から取り外しておく。CCDカメラの出力部には信号ケーブルを通して信号処理部、続いてTVモニターが接続されており、TVモニタ上に試料画像が描出される。CCDカメラは3板式カラーカメラとして、カラーの照明画像像が得られるようにしても良い。なお、本体架台は鏡筒をスライド上下させることができる。
試料容器はXY試料ステージの上に止めピンで固定される。XY試料ステージはXY平面に沿って、ラックピニオン機構により自在にXY平面上の位置を移動できるようになっている。
試料容器の下方に対物レンズが設置されている。対物レンズは対物レンズZ軸駆動機構に取り付けられており、光軸(Z軸)に沿って移動できる。対物レンズZ軸駆動機構は導線によって、微弱光検出装置外部に設置された焦点検出部に接続し、焦点検出部から位置検出部に繋がれ、位置検出部の出力信号がTVモニタに出力される。
鏡筒は鏡筒上部、鏡筒下部に分離しており、鏡筒上部、鏡筒下部は連結されている。細胞から発せられた蛍光、あるいは発光信号は切り替え式ダイクロイックミラーを透過し、鏡筒下部に取り付けられたレンズを通過して、CCDカメラの受光面に集光される。装置本体は本体架台に固定されている。本体架台は支柱に取り付けられており、本体架台は上下移動できるようになっている。鏡筒下部はベース架台の上に止め具により固定されている。また支柱、ベース架台は底板の上に固定されている。
次に動作を説明する。CCDカメラから得られた、照明光源による被験試料の照明画像の信号を信号処理部に導き、各画素からの出力強度信号からなる統計処理データとしての光信号強度分布を得る。対物レンズZ軸駆動機構と連動し、対物レンズZ軸駆動機構を動作させて、対物レンズを光軸に沿って適当量、移動させる。対物レンズの移動ステップ毎にCCDカメラからの光出力信号を信号処理部で信号解析し、高コントラスト画像が得られる対物レンズの光軸上の位置を検出する。上下2箇所の高コントラスト画像が得られる対物レンズの光軸上の位置を見つけ出し、信号処理部で計算を行なって、上下2箇所の略中央位置を被験試料の発光位置とする。続いて、対物レンズZ軸駆動機構を動作させて、この位置に対物レンズを移動させる。
これで対物レンズのフォーカス位置が決定されたので、この位置で対物レンズを固定し、被験試料から発せられる蛍光信号、ならびに発光信号をCCDカメラで受光する。
対物レンズは交換可能に対物レンズZ軸駆動機構に取り付けられている。対物レンズの倍率を上げて被験試料を撮像すると、得られた画像は暗くなる。細胞などの被験試料は培養液中で動く。高倍率の対物レンズでこれを観察すると、視野が狭くなり、場合によっては被験試料が動いて、視野からいなくなってしまうことがある。従って、まず、×10、×20といった低倍率の対物レンズで被験試料を観察する。そして、被験試料の所望の位置を確認してマウスやキーボードを用いて指定し、ズームアップを行なう。なお、信号処理部として、コンピューターを用いても良い。
実施例3
本実施例では、実施例1の装置に自動分注装置を付加した微弱発光量測定装置を用いて、ルシフェラーゼ遺伝子を導入した複数のHeLa細胞を対象として、薬剤刺激によって引き起こされる特定のHeLa細胞の発光を経時的に画像で観察し、その発光強度を追跡するような測定手法の検討を行った。
テトラサイクリン・リプレッサー(TetR)を恒常的に発現させるベクター「pcDNA6/TR(インビトロジェン社製)」と、テトラサイクリン・オペレータ(TetO2)をもつ発現ベクター「pcDNA4/TO(インビトロジェン社製)」にルシフェラーゼ遺伝子をつなげたプラスミドとをHeLa細胞に共発現させた標本を、本実施例の撮像対象とする。この状態では、図8に示すように、TetRホモダイマーがTetO2領域に結合しているため、ルシフェラーゼ遺伝子の転写は抑制される。つぎに、図9に示すように、培養液中にテトラサイクリンを添加してTetRホモダイマーに結合させ、TetRホモダイマーの立体構造を変化させることによって、TetO2からTetRホモダイマーを分離させ、ルシフェラーゼ遺伝子の転写を誘導する。なお、培養液は10 mMのHEPESを含むD-MEM培地であり、1 mMのルシフェリンを含む。
対物レンズおよび結像レンズとして用いたレンズは、それぞれオリンパス製UApo/340, 20x/0.75「Oil、20倍、NA 0.8」および「5倍、NA 0.13」の仕様である市販の顕微鏡用対物レンズであり、倍率Mgに対応する総合倍率は4倍である。用いたカメラは、5℃冷却の顕微鏡用デジタルカメラ「DP30BW(オリンパス社製)」であり、CCD素子は、2 / 3インチ型、画素数1360×1024、画素サイズ6μm角である。なお、本実施例において、HeLa細胞の撮像は、用いる装置全体を暗箱で覆った状態で行われる。
次に本実施例における実験プロトコルを説明する。
TetRを恒常的に発現させるベクターとTetO2をもつ発現ベクターにルシフェラーゼ遺伝子をつなげたプラスミドとをHeLa細胞に共発現させた標本を作製する。
上記(1)の標本を撮像対象とし、照明画像および発光画像を撮像する。照明画像および発光画像は常に一対で撮像される。なお、照明画像は10 msec、発光画像は5 minの露出時間で撮像を行う。
標本にテトラサイクリンを添加し、標本におけるルシフェラーゼ遺伝子の転写を誘導する。
テトラサイクリンの添加直後に撮像を行う。なお、上記(2)と同じく照明画像および発光画像を一対として撮像を行う。
初回の撮像後、上記(2)の撮像を繰り返す。各撮像の間には10 minの間隔がおかれるものとする。上記(2), (3), (4), (5)におけるテトラサイクリンの添加と照明画像・発光画像の露光のタイミングのグラフを図10に示す。
テトラサイクリンの添加後、10時間後まで上記(5)の操作を繰り返す。
上記(2), (4), (5), (6)における撮像はコンピュータ処理によって自動的に行われる。なお、上記(2), (4), (5), (6)で得られた光信号は自動的にデジタルデータに変換される。
取得した照明画像および発光画像を重ね合わせ、ルシフェラーゼが発現しているHeLa細胞を特定する。照明画像を図11に、発光画像を図12に、重ね合わせ画像を図13に示す。重ね合わせ画像において、HeLa細胞の発光部位の判別が困難である場合には、CCDカメラからの出力値を疑似カラーにして表示を行って、より視認しやすくしても良い。
ルシフェラーゼが発現しているHeLa細胞の発光強度の経時的変動を数値化し、解析する。
上述した本実施例のプロトコルによって得られた、HeLa細胞の発光強度の経時的変動のグラフを図14に示す。本実施例によれば、どの細胞が発光しているかを特定して、発光の経時変化を測定することが可能となることが証明された。
実施例4
本実施例では実施例3と同様の装置を用い、時間の経過と共に移動するサンプルである発光バクテリア(P. phosphoreum)を対象として、薬物刺激による発光強度の経時的変動を追跡するような測定手法の検討を行った。
発光バクテリアは古くから知られた発光生物であり、(i) 海水中に独立生活、(ii) 魚類、頭足類の発光器内での共生、(iii)死魚、獣肉上での繁殖、(iv) 海水魚の消化管中やイカの表皮への常習的寄生 などの形で自然界に広く存在する。好気的条件における発光バクテリアの発光様式は連続的な発光であり、肉眼で観察できるほど強い発光を示す。
本実施例における対物レンズはオリンパス製UApo/340, 40x/1.35 Oil Iris「Oil、40倍、NA 1.35」を用いた。その他の撮像条件は実施例3と同じ条件で撮像を行った。
本実施例の実験プロトコルを以下に示す。
ホタルイカの発光器に共生する発光バクテリアを分離して、NaCl濃度 3%のLB培地中で培養する。この培養液にグリセロールを加え、終濃度25%グリセロール溶液(v/v)とした標本を作製する。
上記(1)の標本を撮像対象とし、照明画像観察画像および発光画像を撮像する。照明画像および発光画像は常に一対で撮像される。なお、照明画像観察画像は10 msec、発光画像は1 minの露出時間で撮像を行う。
自動分注機を用いて、標本にAmpicillinを添加し、発光バクテリアの細胞壁合成を阻害する。これより発光バクテリアは増殖を抑制され、死滅へ向かう。
自動分注機と画像を取得する手段を同期させて、Ampicillinの添加直後に撮像を行う。なお、上記(2)と同じく照明画像および発光画像を常に一対として撮像を行う。
初回の撮像後、上記(2)の撮像を繰り返す。各撮像の間には5 minの間隔がおかれるものとする。
Ampicillinの添加後、1時間後まで上記(5)の操作を繰り返す。
上記(2), (4), (5), (6)における撮像はコンピュータ処理によって自動的に行われる。なお、上記(2), (4), (5), (6)で得られた光信号は自動的にデジタルデータに変換される。
取得した照明画像画像および発光画像を重ね合わせ、強く発光している発光バクテリアを特定する。照明画像観察画像を図15に、発光画像を図16に示す。なお疑似カラーによる着色を行った照明画像と発光画像の重ね合わせ画像を図17に示す。
重ね合わせ画像を時間順に並べてアニメーション化し、発光バクテリアの移動に伴う発光位置の変化を追跡する。なお、発光バクテリアの追跡はコンピュータ処理によって自動的に行っても良い。
発光バクテリアの発光の経時的変動を数値化し、解析する。
上述した本実施例のプロトコルによって得られた、発光バクテリアの発光強度の経時的変動のグラフを図18に示す。本実施例によれば、測定中にバクテリア等の微生物が移動しても、どの微生物が発光しているかを特定して、発光の経時変化を測定することが可能となることが証明された。
以上、本発明を実施の形態によって説明したが、上述した説明から導出されるあらゆる発明を包含しており、その均等物にも及ぶ。また、本発明は、上述した実施の形態に制限されず、種々の変更が可能であり、それらの設計物ないし製造物もしくは使用する方法を包含する。
測定手順を示す図である。 倒立型顕微鏡をベースとする本発明の微弱光検出装置の概略図である。 細胞に刺激を与える手段を有した微弱光検出装置の構成を示す図である。 実施例1の機能を示すブロック図である。 実施例1に記載の装置における操作パネルを示す図である。 実施例2に記載の蛍光と生物発光の同時測定を行なう微弱光検出装置の光学系の概略示す図である。 蛍光と生物発光についての測定およびデジタルズームと光学ズームによる画像拡大をそれぞれ同時に行なう微弱光検出装置を示す図である。 実施例3についてテトラサイクリン・オペレータ(TetO2)をもつ発現ベクターにルシフェラーゼ遺伝子をつなげたプラスミドの模式図である。 テトラサイクリンの作用でTetO2からTetRホモダイマーが分離した状態を示す模式図である。 実施例3におけるテトラサイクリンの添加と照明画像・発光画像の露光タイミングを示す図である。 実施例3において取得した照明画像を示す図である。 実施例3において取得した照明画像を示す図である。 実施例3において取得した照明画像および発光画像を重ね合わせた画像を示す図である。 実施例3におけるHeLa細胞の発光強度の経時的変動のグラフである。 実施例4において取得した照明画像を示す図である。 実施例4において取得した照明画像を示す図である。 実施例4において取得した照明画像および発光画像を重ね合わせた画像を示す図である。 実施例4における発光バクテリアの発光強度の経時的変動のグラフである。
符号の説明
1???照明光学系
3???試料ステージ
2???光源
4???被験試料
5???観察光学系
8???CCDカメラ
9???対物レンズZ軸駆動機構
15???対物レンズ
19???結像面
21???試料容器
22???水槽
27???ヒートプレート
30???フタ付き密閉容器
34???デジタルズーム回路
35???CPU
37???TVモニタ
38???記録再生制御回路
40???操作パネル
51???コリメートレンズ
53???切り替式ダイクロイックミラー
54???遮光ボックス
61???励起光源

Claims (13)

  1. 試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法であって、
    被検試料を照明し、照明画像を取得する工程、被検試料を照明せずに、細胞の発光画像を取得する工程、
    該照明画像と該細胞の発光画像を重ね合わせる工程、析領域を指定する工程、
    を有することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  2. 請求項1に記載の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    前記照明画像と前記細胞の発光画像を重ね合わせる工程の後に、
    重ね合わせた画像を表示、または記録することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  3. 請求項1、または2の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    更に、細胞の蛍光画像を取得する工程を有することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    被検試料を照明し、照明画像を取得する工程を複数回有していることを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    細胞に刺激を与える工程の前、または後に、
    被検試料を照明し、照明画像を取得する工程、
    被検試料を照明せずに、細胞の発光画像を取得する工程、
    を有していることを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  6. 請求項5の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    細胞に刺激を与える工程が、薬剤の投与、電気的な刺激、ガス、熱によることを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  7. 請求項1〜6の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    更に、解析領域の光強度を測定する工程、
    該光強度の変化を表示する工程
    を有する生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  8. 請求項7の生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法において、
    指定領域の照明画像、細胞の発光画像、細胞の蛍光画像のうち少なくとも2つを表示することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する方法。
  9. 生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置であって、
    被検試料を照明する手段と、
    照明画像を取得する手段と、
    細胞の発光画像を取得する手段と、
    該照明画像と該細胞の発光画像を重ね合わせる手段と
    解析領域を指定する手段と、
    を有することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置。
  10. 請求項9に記載の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置において、
    更に、重ね合わせた画像を表示する手段、または記録する手段を有することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置。
  11. 請求項9、または10の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置において、
    更に、細胞を刺激する手段を有していることを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置。
  12. 請求項11に記載の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置において、
    細胞を刺激する手段が、試薬供給手段、または、温度調整手段、または、ガス供給手段の少なくともいずれかひとつであることを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置。
  13. 請求項9〜12のいずれかに記載の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置において、
    更に、細胞の蛍光画像を取得する手段を有することを特徴とする生物由来の被験試料の画像を、光学的結像手段を用いて取得する装置。

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