JP2007092771A - クラッチ装置、記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第1の回転体から第2の回転体への動力を確実に切断することができるクラッチ装置を提供すること。
【解決手段】 クラッチ装置300は、第2の回転体320の外周縁324に設けられた第1の凹部325と、前記第2の回転体側に突起部323が設けられた移動可能なクラッチ部321と、前記突起部323が第1の歯車312と係合する方向へ向かって該クラッチ部321を付勢する付勢手段と、レバー部材330に設けられ、該クラッチ部321を押圧可能な作用部332と、を備え、駆動歯車341、第1の回転体310、および第2の回転体320の正転により、該作用部332が前記第1の凹部325と対向するとき、該作用部332は、前記クラッチ部321を押圧して前記第1の歯車312と前記突起部323との係合を解除することを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、第1の回転体、および第2の回転体が同軸上に回転可能に設けられ、第1の回転体に設けられた歯車と、第2の回転体に設けられた突起部との係合・解除をレバー部材が行って動力を断続して伝えるクラッチ装置、および該クラッチ装置を備えた記録装置に関する。
従来、第1の回転体に設けられた歯車と、第2の回転体に設けられた突起部との係合・解除をレバー部材が行って動力を断続して伝えるクラッチ装置として、特許文献1に記載されたものが提案されている。クラッチ装置は、一つの動力源としての駆動モータによって、複数の装置を制御する場合に必要とされる。例えば、記録装置において、一つの駆動モータの動力で、給送ローラと、搬送ローラとを回転させる場合がある。このとき、給送ローラと、搬送ローラとの両方を同時に回転させる場合だけでなく、搬送ローラのみを回転させなければならない場合が生じる。そこで、給送ローラへの動力伝達を切断して、搬送ローラのみに対して動力を伝達するため、レバー部材を用いて駆動モータの動力を断続して伝えるクラッチ装置が設けられた。従来技術におけるクラッチ装置の一例を図10に示す。
図10に示す如く、従来のクラッチ装置400は、第1の回転体410と、第2の回転体420と、レバー部材430とから構成されている。そのうち、第1の回転体410は、駆動歯車435から動力が伝達される第1ギア411と、第1ギア411と一体に形成された爪車412とを備えている。一方、第2の回転体420は、第1の回転体410と同軸上に回転可能に設けられた基体436と、基体上に設けられたクラッチ軸422と、クラッチ軸422を支点に揺動するクラッチ部421とから構成されている。さらに、クラッチ部421には、爪車412と係合する突起部423と、後述するレバー部材430と係合するクラッチ爪部424とが形成されている。また、クラッチ部421は、突起部423が爪車412と係合するように、突起部423から爪車412へ向かってバネ(図示せず)によって付勢されている。
また、レバー部材430は、レバー軸431を支点に第1の回転体410および第2の回転体420に対して接離可能に設けられている。レバー軸431と同軸には、駆動歯車435から動力が伝達される第2ギア434と、第2ギア434の回転力のうち一定以下の回転力のみをレバー部材430に伝達するトルクリミッタ(図示せず)とが設けられている。また、レバー部材430には、クラッチ爪部424と係合するレバー爪部432が形成されている。続いて、従来のクラッチ装置400の動作について説明する。
図10(A)に示すのは、クラッチ部421の突起部423と爪車412との係合が解除され、給送ローラ(図示せず)がリセット位置で停止している状態である。また、同図(B)は、(A)の状態から駆動歯車435を逆転駆動させた状態である。さらに、同図(C)は、(B)の状態から駆動歯車435を正転駆動させた状態であり、同図(D)は、(C)の状態からさらに正転駆動して(A)の状態に戻る直前の状態である。
先ず、図10(A)に示す状態について説明する。駆動歯車435が反時計方向へ正転駆動すると、第1の回転体410である第1ギア411が時計方向へ回転する。このとき、爪車412は、第1ギア411と一体に形成されているので、第1ギア411と同様に時計方向へ回転する。一方、レバー部材側については、駆動歯車435が反時計方向へ正転駆動すると、第2ギア434が時計方向へ回転する。そして、トルクリミッタによって、レバー部材430には、レバー軸431を支点に時計方向への回転力が発生する。そして、レバー爪部432がクラッチ爪部424と係合すると共に、レバー部材430は、バネの付勢力に抗してクラッチ部421を基体436に対して図面右側へ、即ち、クラッチ軸422を支点に反時計方向へ、移動させることにより、突起部423と爪車412との係合を解除している。従って、爪車412から突起部423へ動力は伝達されないので、第2の回転体420と一体に形成された給送ローラ軸433は、回転せずに停止した状態となる。
次に、図10(B)に示す如く、駆動歯車435が時計方向へ逆転駆動すると、トルクリミッタの作用によって、レバー部材430が反時計方向へ回動する。このとき、レバー爪部432とクラッチ爪部424との係合が外れるので、クラッチ部421を突起部423から爪車412へ向かって付勢するバネによって、クラッチ部421は、クラッチ軸422を支点に時計方向へ揺動する。従って、クラッチ部421の突起部423と、爪車412とが係合する。尚、第1ギア411および爪車412は、反時計方向へ回転するが、突起部423は、爪車412の爪歯によって押し上げられると共に、「カチカチ」と音を立てて爪歯を乗り越える。従って、爪車412が反時計方向へ逆転しても、クラッチ部421は反時計方向へ逆転しないように構成されている。
続いて、図10(C)に示す如く、(B)の逆転駆動状態から駆動歯車435が反時計方向へ正転駆動すると、第1ギア411および爪車412は、時計方向へ回転する。このとき、爪車412の爪歯は、突起部423を押し上げることがないように形成されている。従って、爪車412と突起部423とが係合して、爪車412は、クラッチ部421および基体436を時計方向へ回転させる。即ち、第1の回転体410と、第2の回転体420とが一体となって時計方向へ回転する。そして、第2の回転体420は、給送ローラ軸433と一体に形成されているので、給送ローラ(図示せず)も時計方向へ回転する。
一方、レバー部材430については、駆動歯車435が反時計方向への正転駆動すると、前述したようにレバー軸431を支点に時計方向への回転力が発生する。従って、レバー爪部432は、クラッチ爪部424が時計方向へ一周して、再びクラッチ爪部424と係合するのを待ちかまえている状態となる。さらに、図10(C)に示す状態から駆動歯車435が正転駆動すると図10(D)に示す状態となる。
図10(D)に示す如く、(C)の状態から第2の回転体420がさらに回転すると、クラッチ爪部424がレバー爪部432と係合する。このとき、クラッチ部421の一端側であるクラッチ爪部424では、レバー爪部432によって回転が規制させる。一方、クラッチ部421の他端側であるクラッチ軸422では、爪車412と突起部423との係合により、第1の回転体410と第2の回転体420とが一体となって時計方向へ回転しようとするので、時計方向へ回転しようとする。即ち、レバー爪部432とクラッチ爪部424とが係合しても基体436は時計方向へ回転する。詳しく説明すると、レバー爪部432がクラッチ爪部424と係合した後、第2の回転体420が時計方向へ徐々に回転するに伴って、クラッチ部421がバネの付勢力に抗してクラッチ軸422を支点に反時計方向へ徐々に揺動する。そのため、爪車412と突起部423との係合が徐々に解除される。そして、爪車412と突起部423との係合が解除されると、第1の回転体410から第2の回転体420への動力伝達が切断されて、第2の回転体420、および給送ローラは停止して再び(A)の状態に戻る。
特開2004−139438号公報
しかしながら、従来の構造では、停止しているレバー爪部432に、クラッチ爪部424が係合する際、第2の回転体420の回転力を利用することによって、クラッチ軸422を支点にクラッチ部421を徐々に揺動させて突起部423と爪車412との係合が徐々に解除されるように構成されている。言い換えると、第1の回転体410である爪車412から第2の回転体420であるクラッチ部421の突起部423への動力の伝達が切断されると、クラッチ部421のクラッチ軸422を支点とした揺動が停止する。従って、クラッチ部421は、クラッチ爪部424のストロークの中間地点、即ち、突起部423と爪車412との係合が解除される直前で停止する虞がある。このとき、係合が完全に解除される直前の中途半端な状態が保持されて、突起部423が爪車412の爪歯を「カチカチ」と音を発生させながら乗り越える虞がある。
また、突起部423と爪車412との係合が解除される際、クラッチ部421の移動の速度は、第2の回転体420の回転する速度によって決められていた。例えば、第2の回転体420の回転する速度が低速であるの場合、クラッチ爪部424の移動の速度も低速となる。従って、突起部423と爪車412との係合を解除する際、クラッチ部421がゆっくり移動して該係合がゆっくりと解除されると、係合が完全に解除される直前の中途半端な状態が長く保たれるので、その間、前記突起部423が爪車412の爪歯を「カチカチ」と音を発生させながら乗り越える虞がある。
さらに、従来の構造で小型化しようとすると、弊害が生じる。ただ単に全ての部材を縮小するだけでは、爪車412の爪歯の高さ、および突起部423の高さも縮小されるので、係合に必要な強度を保つことができない虞が生じる。従って、爪車412の爪歯の高さ、および突起部423の高さを一定以上に設ける必要がある。
従来の構造では、てこの原理に例えると、支点であるクラッチ軸422から作用点である突起部423と、支点から力点であるクラッチ爪部424とのレバー比が大きく構成されている。従って、作用点において、突起部423の高さ分移動させるには、力点において、突起部423の高さにレバー比を乗じた長さのストロークが必要である。即ち、突起部423の高さを一定以上に設ければ、突起部423の高さにさらにレバー比を乗じて、力点であるクラッチ爪部424のストロークを大きく設ける必要がある。しかしながら、実際には、機能を維持しつつクラッチ装置全体を小さく構成して、クラッチ爪部424のストロークのみを大きく設けるのは困難であり限界がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、第1の回転体から第2の回転体への動力を確実に切断することができるクラッチ装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、第1の回転体、および第2の回転体が同軸上に回転可能に設けられ、第1の回転体に設けられた第1の歯車と、第2の回転体に設けられた突起部との係合・解除をレバー部材が行って駆動歯車の動力を断続して伝えるクラッチ装置であって、前記第2の回転体の外周縁に設けられた第1の凹部と、前記突起部を有し、前記第2の回転体側に設けられ該第2の回転体に対して移動可能なクラッチ部と、前記突起部が前記第1の歯車と係合する方向へ向かって該クラッチ部を付勢する付勢手段と、前記レバー部材に設けられ、該クラッチ部を押圧可能な作用部と、を備え、前記駆動歯車、前記第1の回転体、および第2の回転体の正転により、該作用部が前記第1の凹部と対向するとき、該作用部は、前記クラッチ部を押圧して前記第1の歯車と前記突起部との係合を解除することを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第1の態様によれば、前記レバー部材の作用部は、前記第1の凹部と対向するとき、前記クラッチ部を押圧して前記歯車と前記突起部との係合を解除する。言い換えると、前記作用部が、前記第1の凹部と対向するとき、前記レバー部材が回動する。そして、前記レバー部材の作用部の回動ストロークによって、前記クラッチ部を押圧して移動させることができる。即ち、前記作用部の十分な回動ストロークを容易に設けることができるので、前記クラッチ部に設けられた突起部と前記第1の歯車との係合を確実に解除することができる。その結果、該係合が完全に解除されずに、前記突起部が第1の歯車の歯を乗り越える際の「カチカチ」音の発生を防止することができる。
さらに、前記第1の凹部の大きさ、および位置によって、前記作用部がクラッチ部を押圧するタイミングを容易に設定することができる。また、該第1の凹部の形状次第で、前記第2の回転体の回転速度に関係することなく、前記作用部によって押圧された前記クラッチ部の移動する際の速度を設定することが可能である。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記第1の回転体には、前記第1の歯車と一体に回転する第2の歯車が形成され、該第2の歯車は、前記駆動歯車によって動力が伝達されるように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記第1の回転体には、前記第1の歯車と一体に回転する第2の歯車が形成され、該第2の歯車は、前記駆動歯車によって動力が伝達されるように構成されている。従って、簡単な構成で、前記第1の回転体を前記第2の回転体に対して動力伝達の上流側とすることができる。
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記第1の歯車と前記突起部との係合が解除された状態では、前記第2の回転体は停止し、前記駆動歯車および前記第1の回転体は正転し、該駆動歯車が逆転駆動すると、前記第1の回転体は逆転し、前記レバー部材は、前記作用部が前記クラッチ部から離間するように退避移動するに伴って、前記付勢手段によって前記クラッチ部は、前記突起部が前記第1の歯車と係合するように、移動し、前記駆動歯車が逆転駆動から正転駆動に切り替わると、前記係合によって、前記第1の回転体および前記第2の回転体が一体となって正転し、前記レバー部材は、正転する該第2の回転体の外周縁を押圧し、該第2の回転体が略一回転して前記レバー部材の前記作用部が、前記第1の凹部と対向すると、該作用部は、前記クラッチ部を押圧して前記第1の歯車と前記突起部との係合を解除し、前記第1の回転体は正転し続け、前記第2の回転体は停止するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第3の態様によれば、第2の態様と同様の作用効果に加え、前記駆動歯車の正転・逆転によって前記レバー部材を操作することができる。
また、該駆動歯車を正転状態から逆転状態にすることで容易に前記突起部と前記第1の歯車とを係合させることができる。
さらに、簡単な構成によって、前記第2の回転体が正転方向へ略一回転した際に、該係合を解除することができる。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記作用部が前記第1の凹部と対向する際に、前記第2の回転体と連動し、且つ、付勢力を伴うカム機構が、前記第2の回転体に対して該第2の回転体を正転させる力を付与するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第4の態様によれば、第3の態様と同様の作用効果に加え、前記作用部が前記第1の凹部と対向する際に、前記第2の回転体と連動し、且つ、付勢力を伴うカム機構が、前記第2の回転体に対して該第2の回転体を正転させる力を付与するように構成されている。即ち、外力を付与して該第2の回転体を、前記第1の歯車と前記突起部との係合が解除された状態の該第2の回転体が停止する位置まで、強制的に回転させるように構成されている。従って、前記突起部と前記第1の歯車との係合をより確実に解除することができる。その結果、該係合が完全に解除されずに、前記突起部が第1の歯車の歯を乗り越える際の「カチカチ」音の発生を、より確実に防止することができる。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記レバー部材の回転軸には、前記駆動歯車と隣接して動力を伝達する第3の歯車と、該第3の歯車に伝達された動力が前記レバー部材へ伝達するのを制限するトルクリミッタと、が設けられ、前記駆動歯車の正転状態において、前記レバー部材の作用部が、前記第2の回転体の外周縁、あるいは前記クラッチ部を押圧するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記レバー部材の回転軸には、前記駆動歯車と隣接して動力を伝達する第3の歯車と、該第3の歯車に伝達された動力が前記レバー部材へ伝達するのを制限するトルクリミッタと、が設けられている。従って、駆動歯車の駆動方向を切り替えたとき、簡単な構成で、第2の回転体に対して接離可能に前記レバー部材を回動させることができる。また、前記作用部に前記クラッチ部を押圧させることができる。
本発明の第6の態様は、第1から第5のいずれか一の態様において、前記第1の歯車は、爪車状に形成され、前記クラッチ部は、前記突起部が該爪車状に形成された歯間の歯底と噛み合うように、クラッチ軸を支点に揺動するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第6の態様によれば、第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記第1の歯車は、爪車状に形成されている。従って、前記突起部と前記第1の歯車とが係合しても、一方向へ回転した場合のみ、動力を伝達することができる。
また、前記クラッチ部は、前記突起部が該爪車状に形成された歯間の歯底と噛み合うように、クラッチ軸を支点に揺動するように構成されている。例えば、動力を伝達することができる前記一方向に回転する場合、該回転方向において、クラッチ軸を突起部の後端側近傍に設けると、前記一方向に回転する場合は、確実に前記突起部と第1の歯車との係合を保持することが可能である。一方、前記一方向と逆方向へ回転する場合、前記突起部が容易に前記第1の歯車に押し上げられるようにして、第1の歯車をクラッチ部に対して空転させることが可能である。
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記クラッチ軸から前記突起部までの距離と、前記クラッチ軸からクラッチ部において前記作用部に押圧される被押圧部までの距離と、が同程度に構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
本発明の第7の態様によれば、第6の態様と同様の作用効果に加え、前記クラッチ軸から前記突起部までの距離と、前記クラッチ軸からクラッチ部において前記作用部に押圧される被押圧部までの距離と、が同程度に構成されている。このとき、該クラッチ部を「てこの原理」に例えると、前記クラッチ軸が支点、前記突起部が作用点、前記被押圧部が力点となる。従って、支点から作用点までの距離、および、支点から力点までの距離が同程度となり、所謂、レバー比を略1:1にすることができる。即ち、前記レバー部材の作用部のストロークを十分に設ければ、前記クラッチ部に設けられた突起部のストロークも十分に設けることができる。その結果、該突起部と前記第1の歯車との係合を確実に解除することができる。
さらに、前記クラッチ軸から前記突起部と、前記クラッチ軸から前記被押圧部との成す角度がθとすると、突起部の揺動方向と、被押圧部の揺動方向との角度差もθとなる。このとき、前記レバー部材の作用部は、該被押圧部の揺動方向と略同じ方向へ押圧するように設ければよいので、構成が容易である。
本発明の第8の態様は、第6または第7の態様において、前記レバー部材の作用部より先端側には爪部が設けられ、前記クラッチ部には、該爪部と係合する第2の凹部が設けられ、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する状態のとき、該第2の凹部および前記爪部は、前記クラッチ軸と、前記レバー部材の回動軸との間において、係合するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置である。
例えば、前記クラッチ部に前記付勢手段以外の何らかの力が作用した場合、レバー部材の作用部の押圧に抗してクラッチ部が揺動して動力伝達の状態が切り替えられる虞がある。
そこで、本発明の第8の態様によれば、第6または第7の態様と同様の作用効果に加え、前記レバー部材の作用部より先端側には爪部が設けられ、前記クラッチ部には、該爪部と係合する第2の凹部が設けられている。従って、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する状態のとき、前記爪部と該第2の凹部とが係合して、前記押圧する状態を安定して保持することができる。
さらに、本態様は、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する状態のとき、該第2の凹部および前記爪部は、前記クラッチ軸と、前記レバー部材の回動軸との間において、係合するように構成されている。即ち、前記レバー部材の回動に伴って前記クラッチ部が回動する際、前記レバー部材の回動方向と、前記クラッチ部の揺動(回動)方向とは、互いに逆回転方向となるように構成されている。従って、前記爪部と該第2の凹部とが係合している状態において、前記何らかの力がクラッチ部に作用した場合、前記レバー部材の爪部を基準に考えると、前記第2の凹部は、該レバー部材の先端側へ逃げようとする。ところが、前記爪部は、レバー部材の先端側へは回動しないので、前記第2の凹部が前記先端側へ逃げようとするのを確実に規制することができる。即ち、前記クラッチ部が自ら揺動しようとしても、前記レバー部材が先に回動して前記爪部と第2の凹部との係合を解除しない限り、該係合は解除されないので、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する状態をより安定して保持することができる。
本発明の第9の態様は、第5から第8のいずれか一の態様において、前記第1の凹部の正転方向先端側には、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する際の移動方向と同じ方向へ傾斜した傾斜部が設けられていることを特徴とするクラッチ装置である。
前記突起部と第1の歯車との係合を解除する際、該係合がゆっくりと解除されると、係合が完全に解除される直前の状態において、前記突起部が第1の歯車の歯を「カチカチ」と音を発生させながら乗り越える虞がある。
そこで、本発明の第9の態様は、第5から第8のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記第1の凹部の正転方向先端側には、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する際の移動方向と同じ方向へ傾斜した傾斜部が設けられている。このとき、前記駆動歯車の正転状態において、前記レバー部材は第2の回転体に接近して、前記作用部は、前記第2の回転体の外周縁によって回動が規制された状態となる。従って、前記レバー部材の作用部が、前記第2の回転体の外周縁に規制されながら第1の凹部と対向した際、前記傾斜部によって、瞬時に規制が解かれる。即ち、該作用部は、徐々にでなはく、応答性よく瞬時に該係合を解除するまでのストローク分移動して、前記突起部と第1の歯車との係合を瞬時に解除することができる。その結果、該係合を解除する際、前記「カチカチ」音を発生させる虞がない。
本発明の第10の態様は、積層された被記録媒体を給送ローラによって給送する給送部と、該給送部から給送された被記録媒体に対して記録を実行する記録部とを備えた記録装置であって、前記給送部は、上記第1から第9の態様のいずれかに記載の前記クラッチ装置を備え、前記第2の回転体は、前記給送ローラに動力を伝達するように構成されていることを特徴とする記録装置である。
本発明の第10の態様によれば、記録装置の給送部は、上記第1から第9の態様のいずれかに記載の前記クラッチ装置を備えているので、記録装置において、上記第1から第8の態様のいずれかに記載された作用効果と同様の作用効果に加え、前記駆動歯車の動力を断続して前記給送ローラへ伝達することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図である。
記録装置100の本体の背面側には、被記録媒体としての用紙が積層される給紙カセット101が、着脱可能に設けられている。給紙カセット101の最上位に積層された用紙は、給送部144によって、搬送方向下流側である記録部側へ給送される。具体的には、積層された用紙は、給送用モータ104によって駆動する給送ローラ212(図3、4参照)によりピックアップされて、用紙ガイド103に案内されながら搬送方向の下流側の搬送ローラ(図示せず)へと給送される。搬送ローラまで給送された用紙は、搬送用モータ(図示せず)によって駆動する搬送ローラにより、さらに搬送方向の下流側の記録部143へと搬送される。記録部143は、用紙を下方から支持するプラテン105と、プラテン105の上方側に対向するように設けられたキャリッジ107とによって構成される。そのうち、キャリッジ107は、主走査方向へ延びたキャリッジガイド軸(図示せず)に案内されながらキャリッジモータ102によって駆動する。さらに、キャリッジ107の底面部には、用紙へ向かってインクを吐出する記録ヘッド106が設けられている。記録部143で記録された用紙は、さらに下流側へと搬送され排紙ローラ(図示せず)によって記録装置100の正面側から排出される。
また、記録装置100の本体の下方には、インクカートリッジ(図示せず)が装填され、インク供給針(図示せず)を介してインク供給路(図示せず)へとインクが供給される。さらに、インク供給チューブ110を介してキャリッジ107の記録ヘッド106まで供給される。そして、記録ヘッド106のフラッシング時、およびクリーニング時には、1桁側に設けられ、記録部143の吐出特性を維持する吐出特性維持部としてのインク吸引装置200においてインクの吐出・吸引動作が行われる。インク吸引装置200は、キャップ部213を備え、キャップ部213を上下方向へ移動させて記録ヘッド106を封止することができるように構成されている。
図3および図4に示すのは、本発明に係る給送部の概略を示す斜視図である。このうち、図3は本発明に係るクラッチ装置において、動力の伝達が切断された状態を示す。一方、図4は動力が伝達されている状態を示す。先ず、クラッチ装置300の動力伝達の断続による給送部144の動作について説明して、後に、クラッチ装置300の構造について詳しく説明する。
図3および図4に示す符号210は、ホッパである。ホッパ210は、用紙カセットの下流側に設けられ、ホッパ軸211を支点に給送ローラ212に対して接離可能に揺動するように構成されている。ホッパ210は、側視D型の給送ローラ212と連動するように構成されている。具体的には、給送ローラ212の軸である給送ローラ軸355の動力が、給送ローラ軸上に設けられたギアA347(図5参照)から、中間ギアであるギアB348、ギアC349、ギアD350を介してカム軸356へと伝達される。カム軸356には、ホッパカム345が形成されており、ホッパカム345とホッパレバー351とがカム機構344を構成する。ホッパカム345の回動に伴って、ホッパレバー351の当接部353(図6〜9参照)が押圧されるため、ホッパレバー351は、ホッパレバー軸352を支点に回動する。このとき、ホッパレバー351の回動によって、ホッパレバー作用部354(図6〜9参照)が、ホッパ210を下方から押し上げて給送ローラ212に対してホッパ210を接近させることができる。
側視D型の給送ローラ212の弦部がホッパ210と対向しているとき、ホッパ210は下がった状態、即ち、給紙ローラに対して離間した状態である。本願では、この状態を「給送ローラのリセット状態」という。「給送ローラのリセット状態」から給紙ローラが回動し始めると共に、ホッパ210は、ホッパレバー作用部354によって押し上げられる。即ち、ホッパ210は給紙ローラに対して接近する。従って、ホッパ210に積層された用紙のうち、最上位の用紙は、給送ローラ212と当接して、給送ローラ212との摩擦によってピックアップされて、下流側の搬送ローラへと給送される。そして、側視D型の給送ローラ212の弦部が再びホッパ210と対向すると共に、ホッパ210は、ホッパレバー作用部354からの押し上げる力から解放されて、給送ローラ212に対して離間して再び「給送ローラのリセット状態」に戻る。ここで、給送ローラ212が一回転することによって、用紙の先端部は、搬送ローラまで到達するように構成されている。
本実施例では、給送用モータ104は、給送ローラ212のみならず、インク吸引装置200の動力源となるように構成されている。従って、給送ローラ212およびインク吸引装置200の両方に対して動力を伝達する状態と、どちらか一方のみに対して動力を伝達する状態とを設ける必要がある。そこで、動力を断続して伝達するクラッチ装置300を、給送用モータ104から給送ローラ軸355まで動力を伝達する動力伝達部214に設けた。図3および図4に示す如く、クラッチ装置300は、レバー部材330を備え、レバー部材330が揺動することによって動力伝達の接続状態、切断状態の切り替えが行われるように構成されている。
ここで、給送用モータ104は、インク吸引装置200の代わりに、搬送ローラの動力源となるように構成してもよいのは勿論である。
続いて、クラッチ装置300の構造について説明する。
図5に示すのは、本発明のクラッチ装置周辺を示す平面一部断面図であり、後述する図7のX−X’の一部断面図である。
図6〜図9に示すのは、本発明のクラッチ装置を示す側面図である。このうち、図6は給送ローラのリセット状態、図7は駆動歯車の逆転状態、図8はクラッチ部接続・正転状態、図9は図8の状態から図6の状態へ戻る直前状態を示す。
図5〜図9に示す如く、クラッチ装置300は、第1の回転体310と、第2の回転体320と、レバー部材330とから構成されている。第1の回転体310および第2の回転体320は同軸上に回転するように設けられている。そして、図5に示す如く、第1の回転体310は、爪車状の第1の歯車312と、第1の歯車312と一体に形成された第2の歯車311とから構成されている。第2の歯車311は、給送用モータ104によって駆動する駆動歯車341の動力を受けて回転するように設けられている。
第2の回転体320は、基体324と、基体324の内部に設けられたクラッチ部321とから構成されている。基体324は、クラッチ部321より一回り大きく形成され、基体324の外周縁324aには傾斜部326を有する第1の凹部325が設けられている。クラッチ部321には、第1の歯車312と係合する突起部323と、後に説明するレバー部材330の爪部333と係合する第2の凹部とが形成されている。さらに、クラッチ部321は、基体324に設けられたクラッチ軸322を支点に揺動して、突起部323と第1の歯車312とが係合・解除するように設けられている。ここで、クラッチ部321は、図示しないバネによって突起部323が第1の歯車312へ向かって移動して係合するように付勢されている。
また、第2の回転体320は、給送ローラ軸355と一体に設けられているため、第2の回転体320の回転に伴って給送ローラ212も回転するように構成されている。
レバー部材330には、基体324の回転軸方向の厚みと同等の厚みを有する作用部332と、作用部332より先端側にクラッチ部321の回転軸方向の厚みと同等の厚みを有する爪部333とが形成されている(図5参照)。レバー部材330は、作用部332および爪部333が第2の回転体320に対して接離可能に、レバー軸331を支点に揺動する。レバー部材330の揺動は、駆動歯車341の正転・逆転駆動によって行われる。具体的には、レバー軸331と同軸に駆動歯車341の動力を受ける第3の歯車342が設けられ、第3の歯車342は、レバー軸331と一体に回転するように設けられている。そして、レバー部材330において、作用部332と反対側にトルクリミッタ343が設けられている。トルクリミッタ343はバネを有し、レバー軸331に対して付勢することにより一定の摩擦抵抗を発生させるように構成されている。従って、レバー部材330は、駆動歯車341の駆動に伴って、第2の回転体320に対して接離可能に揺動することができる。そして、第2の回転体320に接近したとき、一定値以下の力で第2の回転体320に対して押圧することができる。押圧している間は、レバー軸331はレバー部材330に対して空転している。
さらに続いて、図6〜図9の順に従ってクラッチ装置の動作について説明する。
図6に示すのは、クラッチ装置のリセット状態である。該「クラッチ装置のリセット状態」は、給送ローラ212の弦部がホッパ210と対向している「給送ローラのリセット状態」でもある。
図6に示す如く、駆動歯車341が正転駆動、即ち、反時計方向へ回転すると、第1の回転体310を構成する第2の歯車311へ動力が伝達されて、第2の歯車311は時計方向へ回転する。そして、第2の歯車311の回転に伴って、第2の歯車311と一体に形成された爪車状の第1の歯車312も時計方向へ回転する。
一方、レバー部材側については、駆動歯車341が反時計方向へ回転すると、第3の歯車342は時計方向へ回転する。従って、レバー部材330は、トルクリミッタ343を介して動力が伝達され時計方向へ揺動する。このとき、レバー部材330の作用部332は、第2の回転体320の基体324に形成された第1の凹部325と対向している。従って、作用部332は、第2の回転体320の内部に設けられたクラッチ部321の被押圧部327と当接・押圧すると共に、クラッチ部321の突起部323が第1の歯車312から離間するように、クラッチ軸322を支点にクラッチ部321を揺動させる。このとき、トルクリミッタ343が作用部332を介して被押圧部327に対して押圧する力は、突起部323が第1の歯車312と係合するようにクラッチ部321を付勢する図示しないバネの付勢力よりも大きくなるように設けられている。
従って、第1の回転体側である第1の歯車312から第2の回転体側である突起部323への動力伝達は、切断された状態となる。
また、第2の回転体320には動力が伝達されないので、ギアA〜D347〜350、ホッパカム345、およびホッパレバー351は停止した状態である。ここで、ホッパレバー351は、図示しないバネによって常に反時計方向へ付勢されている。そして、リセット状態では、ホッパレバー351の当接部353は、前記バネの付勢力によってホッパカム345のカム凹部346に対して押圧するように構成されている。
このとき、キャリッジ107は、インク吸引装置200と対向する位置にある。そして、レバー部材330が第2の回転体320から離間しないように、キャリッジ107はレバー部材330を抑えている。従って、給送用モータ104が逆転駆動してもクラッチ部321が揺動して突起部323と第1の歯車312とが係合しないように構成されている。この状態で、給送用モータ104を逆転駆動させると、インク吸引装置200のキャップ部213が上方へ移動して、対向する位置にある記録ヘッド106のノズル開口形成面を封止する。これに伴い、給送用モータ104の動力によって、インク吸引装置200のポンプ部(図示せず)を動作させてキャップ部内に負圧を印加して、記録ヘッド106のノズル開口からインクを吸引する。
その後、給送用モータ104を正転駆動させると、キャップ部213が記録ヘッド106のノズル開口形成面から離間して下方へ移動する。そして、キャリッジ107をレバー部材330と当接しない位置へ移動させて、次の図7に示す動作に移る。
図7に示すのは、駆動歯車の逆転駆動状態である。
図7に示す如く、駆動歯車341が逆転駆動、即ち、時計方向へ回転すると、第1の回転体310を構成する第2の歯車311および第1の歯車312は反時計方向へ回転する。一方、レバー部材330は、第3の歯車342が反時計方向へ回転するので、反時計方向へ揺動する。従って、レバー部材330の作用部332は、クラッチ部321の被押圧部327から離間する。これに伴って、前述したクラッチ部321を付勢するバネの付勢力によって、クラッチ部321は、クラッチ軸322を支点に時計方向へ揺動すると共に、クラッチ部321の突起部323と爪車状の第1の歯車312とが係合する。
ところが、第1の歯車312の歯は、爪状に形成されているため、図7に示す如く、第1の歯車312が反時計方向へ回転すると、突起部323を押し上げる。言い換えると、突起部323は、「カチカチ」と音を立てて第1の歯車312の歯を乗り越える。これは、給送ローラ212を逆転させたくないため、突起部323と第1の歯車312とが係合しても、駆動歯車341の逆転駆動の場合は、動力が伝達しないように構成されたものである。
ここで、駆動歯車341を逆転駆動させる時間は、レバー部材330の作用部332がクラッチ部321の被押圧部327から離間して、突起部323と第1の歯車312とが係合することができる短い時間で十分である。
このとき、キャップ部213は、駆動歯車341の逆転駆動に伴って、僅かに上方へ移動する。
また、レバー部材330は、必要以上に反時計方向へ揺動しないように、図示しない規制部によって規制されるものとする。
図8に示すのは、図7の駆動歯車の逆転駆動後における正転駆動状態である。
図8に示す如く、突起部323と第1の歯車312とが係合した状態で、駆動歯車341が正転駆動すると、第2の歯車311および第1の歯車312は時計方向へ回転すると共に、第1の歯車312の回転する動力がクラッチ部321の突起部323へ伝達される。ここで、前述したようにクラッチ部自体は、クラッチ軸322を支点に第2の回転体320の基体324に対して揺動するように設けられているが、第2の回転体全体は、第1の回転体310と同軸上に回転可能に設けられている。従って、第1の回転体310を構成する第1の歯車312と、第2の回転体320を構成する突起部323とが係合して、かつ、駆動歯車341が正転駆動した場合、第1の回転体310および第2の回転体320は、動力が伝達されて一体となって回転する。即ち、クラッチ装置300は、第1の回転体310から第2の回転体320への動力伝達の接続状態となる。
一方、レバー部材330は時計方向へ揺動すると共に、作用部332は第2の回転体320を構成する基体324の外周縁324aを押圧する。ここで、駆動歯車341を逆転駆動から正転駆動へ切り替える際、作用部332は、基体324の第1の凹部325と対向せずに、基体324の正転方向において第1の凹部325より後側の基体外周縁324aと対向して押圧するように構成されている。言い換えると、第2の回転体320が第1の凹部325の分だけ時計方向へ回転した後に、作用部332が第2の回転体320の基体外周縁324aと接触・押圧するように構成されている。
また、第2の回転体320が回転すると、給送ローラ軸355も回転する。これに伴って、ギアA〜D347〜350も回転する。従って、前述したように、給送ローラ212が時計方向へ回転し始めると共に、カム機構344が作用してホッパレバー作用部354がホッパ210を押し上げる。即ち、ホッパ210は給紙ローラに対して接近する。従って、ホッパ210に積層された用紙のうち、最上位の用紙は、給送ローラ212と当接して、給送ローラ212との摩擦によってピックアップされて、下流側の搬送ローラへと給送される。そして、ピックアップされた後、ホッパ210はもとの位置まで戻される。
この間、キャップ部213は、駆動歯車341の正転駆動に伴って、下方へ移動する。キャップ部213が下がりきった後は、インク吸引装置内のトルクリミッタ(図示しない)が作動して、動力伝達を制限する。
図9に示すのは、図8の状態からさらに正転駆動して図6の状態へ戻る直前の状態である。図9に示す如く、駆動歯車341が正転駆動し続けると、作用部332は、第2の回転体320を構成する基体324の外周縁324aを押圧し続ける。そして、図7に示す突起部323と第1の歯車312とが係合した後であって、図8に示す駆動歯車341が逆転から正転駆動へ切り替わってから、即ち、第1の回転体310から第2の回転体320へ動力伝達が接続状態になってから、第2の回転体320が略一回転すると、再び、作用部332は基体324の第1の凹部325と対向しようとする。
そして、作用部332が第1の凹部325と対向する際、作用部332は、第1の凹部325の回転方向先端側に設けられた傾斜部326に案内されながら、時計方向へ揺動する。従って、作用部332は、クラッチ部321の被押圧部327を押圧しながら、突起部323と第1の歯車312との係合が解除されるように、クラッチ軸322を支点にクラッチ部321を揺動させる。突起部323と第1の歯車312との係合が解除されると共に、第1の回転体310から第2の回転体320への動力伝達が切断状態となり、給送ローラ212の回転は停止する。
このとき、傾斜部326の位置を調整することによって、作用部332がクラッチ部321を押圧するタイミングを調整することができる。また、傾斜部326の角度を調整することによって、レバー部材330の揺動する速度を調整することができる。さらに、クラッチ軸322から突起部323までの距離と、クラッチ軸322から被押圧部327までの距離との比を調整することによって、突起部323の第1の歯車312との係合解除の際の揺動する速度も調整することができる。
また、前述したようにホッパレバー351は、反時計方向へ回動するように図示しないバネによって付勢されている。一方のホッパカム345にはカム凹部346が形成されている。従って、ギアD350と一体に回転するホッパカム345は、当接部353がカム凹部346と噛み合うように回動する。これに伴って、動力がギアD350、ギアC349、ギアB348、ギアA347の順で伝達されて給送ローラ軸355を図6に示す元のリセット状態の位置へ戻される。即ち、クラッチ装置以外の外力であるホッパレバー351の付勢力を利用して、確実に図6に示す元のリセット状態まで各部材を戻すことができる。
そして、再び図6に示す状態に戻ると、レバー部材330の爪部333は、クラッチ部321の第2の凹部と係合する。この係合は、突起部323と第1の歯車312との係合解除の状態を保持するためのものであり、レバー部材自らが第2の回転体320から離間しない限り解除されないように構成されている。言い換えると、クラッチ部321が、クラッチ部321を付勢しているバネ以外の力を受けて、レバー部材330を第2の回転体320から離間する方向へ揺動させようとしても、爪部333と第2の凹部との係合は解除されないように構成されている。
本実施形態のクラッチ装置300は、第1の回転体310、および第2の回転体320が同軸上に回転可能に設けられ、第1の回転体310に設けられた第1の歯車312と、第2の回転体320に設けられた突起部323との係合・解除をレバー部材330が行って駆動歯車341の動力を断続して伝えるクラッチ装置300であって、第2の回転体320の外周縁324aに設けられた第1の凹部325と、突起部323を有し、第2の回転体側に設けられ第2の回転体320に対して移動可能なクラッチ部321と、突起部323が第1の歯車312と係合する方向へ向かってクラッチ部321を付勢する付勢手段と、レバー部材330に設けられ、クラッチ部321を押圧可能な作用部332と、を備え、駆動歯車341、第1の回転体310、および第2の回転体320の正転により、作用部332が第1の凹部325と対向するとき、作用部332は、クラッチ部321を押圧して第1の歯車312と突起部323との係合を解除することを特徴とする。
言い換えると、作用部332が、第1の凹部325と対向するとき、レバー部材330が回動する。そして、レバー部材330の作用部332の回動ストロークによって、クラッチ部321を押圧して移動させることができる。即ち、作用部332の十分な回動ストロークを容易に設けることができる。
その結果、クラッチ部321に設けられた突起部323と第1の歯車312との係合を確実に解除することができる。従って、該係合が完全に解除されずに、突起部323が第1の歯車312の歯を乗り越える際の「カチカチ」音の発生を防止することができる。
さらに、第1の凹部325の大きさ、および位置によって、作用部332がクラッチ部321を押圧するタイミングを容易に設定することができる。また、第1の凹部325の形状次第で、第2の回転体320の回転速度に関係することなく、作用部332によって押圧されたクラッチ部321の移動する際の速度を設定することが可能である。
本実施形態のクラッチ装置300において、第1の回転体310には、第1の歯車312と一体に回転する第2の歯車311が形成され、第2の歯車311は、駆動歯車341によって動力が伝達されるように構成されていることを特徴とする。
その結果、簡単な構成で、第1の回転体310を第2の回転体320に対して動力伝達の上流側とすることができる。
本実施形態のクラッチ装置300は、第1の歯車312と突起部323との係合が解除された状態では、第2の回転体320は停止し、駆動歯車341および第1の回転体310は正転し、駆動歯車341が逆転駆動すると、第1の回転体310は逆転し、レバー部材330は、作用部332がクラッチ部321から離間するように退避移動するに伴って、付勢手段によってクラッチ部321は、突起部323が第1の歯車312と係合するように、移動し、駆動歯車341が逆転駆動から正転駆動に切り替わると、前記係合によって、第1の回転体310および第2の回転体320が一体となって正転し、レバー部材330は、正転する第2の回転体320の外周縁324aを押圧し、第2の回転体320が略一回転してレバー部材330の作用部332が、第1の凹部325と対向すると、作用部332は、クラッチ部321を押圧して第1の歯車312と突起部323との係合を解除し、第1の回転体310は正転し続け、第2の回転体320は停止するように構成されていることを特徴とする。
その結果、駆動歯車341の正転・逆転によってレバー部材330を操作することができる。
また、駆動歯車341を正転状態から逆転状態にすることで容易に突起部323と第1の歯車312とを係合させることができる。
さらに、簡単な構成によって、第2の回転体320が正転方向へ略一回転した際に、該係合を解除することができる。
さらに、本実施形態のクラッチ装置300は、作用部332が第1の凹部325と対向する際に、第2の回転体320と連動し、且つ、付勢力を伴うカム機構344が、第2の回転体320に対して第2の回転体320を正転させる力を付与するように構成されていることを特徴とする。即ち、外力を付与して第2の回転体320を、第1の歯車312と突起部323との係合が解除された状態の第2の回転体320が停止する位置まで、強制的に回転させるように構成されている。
その結果、突起部323と第1の歯車312との係合をより確実に解除することができる。従って、該係合が完全に解除されずに、突起部323が第1の歯車312の歯を乗り越える際の「カチカチ」音の発生を、より確実に防止することができる。
本実施形態のレバー部材330の回転軸には、駆動歯車341と隣接して動力を伝達する第3の歯車342と、第3の歯車342に伝達された動力がレバー部材330へ伝達するのを制限するトルクリミッタ343と、が設けられ、駆動歯車341の正転状態において、レバー部材330の作用部332が、第2の回転体320の外周縁324a、あるいはクラッチ部321を押圧するように構成されていることを特徴とする。
その結果、駆動歯車341の駆動方向を切り替えたとき、簡単な構成で、第2の回転体320に対して接離可能にレバー部材330を回動させることができる。また、作用部332にクラッチ部321を押圧させることができる。
本実施形態の第1の歯車312は、爪車状に形成されていることを特徴とする。
その結果、突起部323と第1の歯車312とが係合しても、一方向へ回転した場合のみ、動力を伝達することができる。
また、本実施形態のクラッチ部321は、突起部323が爪車状に形成された歯間の歯底と噛み合うように、クラッチ軸322を支点に揺動するように構成されていることを特徴とする。
その結果、動力を伝達することができる前記一方向に回転する場合、該回転方向において、クラッチ軸322を突起部323の後端側近傍に設けると、前記一方向に回転する場合は、確実に突起部323と第1の歯車312との係合を保持することが可能である。一方、前記一方向と逆方向へ回転する場合、突起部323が容易に第1の歯車312に押し上げられるようにして、第1の歯車312をクラッチ部321に対して空転させることが可能である。
本実施形態のクラッチ装置300は、クラッチ軸322から突起部323までの距離と、クラッチ軸322からクラッチ部321において作用部332に押圧される被押圧部327までの距離と、が同程度に構成されていることを特徴とする。
このとき、クラッチ部321を「てこの原理」に例えると、クラッチ軸322が支点、突起部323が作用点、被押圧部327が力点となる。従って、支点から作用点までの距離、および、支点から力点までの距離が同程度となり、所謂、レバー比を略1:1にすることができる。即ち、レバー部材330の作用部332のストロークを十分に設ければ、クラッチ部321に設けられた突起部323のストロークも十分に設けることができる。
その結果、突起部323と第1の歯車312との係合を確実に解除することができる。
さらに、クラッチ軸322から突起部323と、クラッチ軸322から被押圧部327との成す角度がθとすると、突起部323の揺動方向と、被押圧部327の揺動方向との角度差もθとなる。このとき、レバー部材330の作用部332は、被押圧部327の揺動方向と略同じ方向へ押圧するように設ければよいので、構成が容易である。
例えば、クラッチ部321に前記付勢手段以外の何らかの力が作用した場合、レバー部材330の作用部332の押圧に抗してクラッチ部321が揺動して動力伝達の状態が切り替えられる虞がある。
そこで、本実施形態のクラッチ装置300は、レバー部材330の作用部332より先端側には爪部333が設けられ、クラッチ部321には、爪部333と係合する第2の凹部が設けられている。従って、作用部332がクラッチ部321を押圧する状態のとき、爪部333と第2の凹部とが係合して、前記押圧する状態を安定して保持することができる。
さらに、本態様は、作用部332がクラッチ部321を押圧する状態のとき、第2の凹部および爪部333は、クラッチ軸322と、レバー部材330の回動軸との間において、係合するように構成されている。即ち、レバー部材330の回動に伴ってクラッチ部321が回動する際、レバー部材330の回動方向と、クラッチ部321の揺動(回動)方向とは、互いに逆回転方向となるように構成されている。
その結果、爪部333と第2の凹部とが係合している状態において、前記何らかの力がクラッチ部321に作用した場合、レバー部材330の爪部333を基準に考えると、第2の凹部は、レバー部材330の先端側へ逃げようとする。ところが、爪部333は、レバー部材330の先端側へは回動しないので、第2の凹部が前記先端側へ逃げようとするのを確実に規制することができる。即ち、クラッチ部321が自ら揺動しようとしても、レバー部材330が先に回動して爪部333と第2の凹部との係合を解除しない限り、該係合は解除されないので、作用部332がクラッチ部321を押圧する状態をより安定して保持することができる。
突起部323と第1の歯車312との係合を解除する際、該係合がゆっくりと解除されると、係合が完全に解除される直前の状態において、突起部323が第1の歯車312の歯を「カチカチ」と音を発生させながら乗り越える虞がある。
そこで、本実施形態の第1の凹部325の正転方向先端側には、作用部332がクラッチ部321を押圧する際の移動方向と同じ方向へ傾斜した傾斜部326が設けられていることを特徴とする。
このとき、駆動歯車341の正転状態において、レバー部材330は第2の回転体320に接近して、作用部332は、第2の回転体320の外周縁324aによって回動が規制された状態となる。従って、レバー部材330の作用部332が、第2の回転体320の外周縁324aに規制されながら第1の凹部325と対向した際、傾斜部326によって、瞬時に規制が解かれる。即ち、作用部332は、徐々にでなはく、応答性よく瞬時に該係合を解除するまでのストローク分移動して、突起部323と第1の歯車312との係合を瞬時に解除することができる。その結果、該係合を解除する際、前記「カチカチ」音を発生させる虞がない。
本実施形態の記録装置100は、積層された被記録媒体を給送ローラ212によって給送する給送部144と、給送部144から給送された被記録媒体に対して記録を実行する記録部143とを備えた記録装置100であって、給送部144は、上記第1から第9の態様のいずれかに記載のクラッチ装置300を備え、第2の回転体320は、給送ローラ212に動力を伝達するように構成されていることを特徴とする。
その結果、記録装置100において、上記クラッチ装置300と同様の作用効果に加え、駆動歯車341の動力を断続して給送ローラ212へ伝達することができる。
尚、本実施形態では、第1の回転体から第2の回転体への動力の伝達を切断するように構成したが、逆に、第2の回転体から第1の回転体への動力の伝達を切断するように構成することができるのは勿論である。
また、クラッチ部はクラッチ軸を支点に揺動するように設けたが、揺動に限らず直線移動するように設けてもよいのは勿論である。
またさらに、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図 本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図 本発明に係る給送部の概略を示す斜視図(クラッチ切断状態) 本発明に係る給送部の概略を示す斜視図(クラッチ接続状態) 本発明のクラッチ装置周辺を示す平面一部断面図 本発明のクラッチ装置におけるリセット状態を示す側面図 本発明のクラッチ装置における逆転状態を示す側面図 本発明のクラッチ装置における接続・正転状態を示す側面図 図8の状態から図6の状態へ戻る直前状態を示す側面図 従来のクラッチ装置を示す側面図
符号の説明
100 記録装置、101 給紙カセット、102 キャリッジモータ、
103 用紙ガイド、104 給送用モータ、105 プラテン、106 記録ヘッド、
107 キャリッジ、110 インク供給チューブ、143 記録部、144 給送部、
200 インク吸引装置、210 ホッパ、211 ホッパ軸、212 給送ローラ、
213 キャップ部、214 動力伝達部、300 クラッチ装置、
310 第1の回転体、311 第2の歯車、312 第1の歯車、
320 第2の回転体、321 クラッチ部、322 クラッチ軸、323 突起部、
324 基体、324a 外周縁、325 第1の凹部、326 傾斜部、
327 被押圧部、330 レバー部材、331 レバー軸、332 作用部、
333 爪部、341 駆動歯車、342 第3の歯車、343 トルクリミッタ、
344 カム機構、345 ホッパカム、346 カム凹部、347 ギアA、
348 ギアB、349 ギアC、350 ギアD、351 ホッパレバー、
352 ホッパレバー軸、353 当接部、354 ホッパレバー作用部、
355 給送ローラ軸、356 カム軸、400 従来のクラッチ装置、
410 第1の回転体、411 第1ギア、412 爪車、420 第2の回転体、
421 クラッチ部、422 クラッチ軸、423 突起部、424 クラッチ爪部、
430 レバー部材、431 レバー軸、432 レバー爪部、433 給送ローラ軸、
434 第2ギア、435 駆動歯車、436 基体

Claims (10)

  1. 第1の回転体、および第2の回転体が同軸上に回転可能に設けられ、第1の回転体に設けられた第1の歯車と第2の回転体に設けられた突起部との係合・解除をレバー部材が行って駆動歯車の動力を断続して伝えるクラッチ装置であって、
    前記第2の回転体の外周縁に設けられた第1の凹部と、
    前記突起部を有し、前記第2の回転体側に設けられ該第2の回転体に対して移動可能なクラッチ部と、
    前記突起部が前記第1の歯車と係合する方向へ向かって該クラッチ部を付勢する付勢手段と、
    前記レバー部材に設けられ、該クラッチ部を押圧可能な作用部と、を備え、
    前記駆動歯車、前記第1の回転体、および第2の回転体の正転により、該作用部が前記第1の凹部と対向するとき、
    該作用部は、前記クラッチ部を押圧して前記第1の歯車と前記突起部との係合を解除することを特徴とするクラッチ装置。
  2. 請求項1において、前記第1の回転体には、前記第1の歯車と一体に回転する第2の歯車が形成され、
    該第2の歯車は、前記駆動歯車によって動力が伝達されるように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1の歯車と前記突起部との係合が解除された状態では、
    前記第2の回転体は停止し、
    前記駆動歯車および前記第1の回転体は正転し、
    該駆動歯車が逆転駆動すると、
    前記第1の回転体は逆転し、
    前記レバー部材は、前記作用部が前記クラッチ部から離間するように退避移動するに伴って、
    前記付勢手段によって前記クラッチ部は、前記突起部が前記第1の歯車と係合するように、移動し、
    前記駆動歯車が逆転駆動から正転駆動に切り替わると、
    前記係合によって、前記第1の回転体および前記第2の回転体が一体となって正転し、
    前記レバー部材は、正転する該第2の回転体の外周縁を押圧し、
    該第2の回転体が略一回転して前記レバー部材の前記作用部が、前記第1の凹部と対向すると、
    該作用部は、前記クラッチ部を押圧して前記第1の歯車と前記突起部との係合を解除し、
    前記第1の回転体は正転し続け、
    前記第2の回転体は停止するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  4. 請求項3において、前記作用部が前記第1の凹部と対向する際に、
    前記第2の回転体と連動し、且つ、付勢力を伴うカム機構が、前記第2の回転体に対して該第2の回転体を正転させる力を付与するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、前記レバー部材の回転軸には、
    前記駆動歯車と隣接して動力を伝達する第3の歯車と、
    該第3の歯車に伝達された動力が前記レバー部材へ伝達するのを制限するトルクリミッタと、が設けられ、
    前記駆動歯車の正転状態において、前記レバー部材の作用部が、前記第2の回転体の外周縁、あるいは前記クラッチ部を押圧するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、前記第1の歯車は、爪車状に形成され、
    前記クラッチ部は、前記突起部が該爪車状に形成された歯間の歯底と噛み合うように、クラッチ軸を支点に揺動するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  7. 請求項6において、前記クラッチ軸から前記突起部までの距離と、
    前記クラッチ軸からクラッチ部において前記作用部に押圧される被押圧部までの距離と、が同程度に構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  8. 請求項6または7において、前記レバー部材の作用部より先端側には爪部が設けられ、
    前記クラッチ部には、該爪部と係合する第2の凹部が設けられ、
    前記作用部が前記クラッチ部を押圧する状態のとき、該第2の凹部および前記爪部は、前記クラッチ軸と、前記レバー部材の回動軸との間において、係合するように構成されていることを特徴とするクラッチ装置。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項において、前記第1の凹部の正転方向先頭側には、前記作用部が前記クラッチ部を押圧する際の移動方向と同じ方向へ傾斜した傾斜部が設けられていることを特徴とするクラッチ装置。
  10. 積層された被記録媒体を給送ローラによって給送する給送部と、
    該給送部から給送された被記録媒体に対して記録を実行する記録部とを備えた記録装置であって、
    前記給送部は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の前記クラッチ装置を備え、
    前記第2の回転体は、前記給送ローラに動力を伝達するように構成されていることを特徴とする記録装置。
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