JP2007092107A - 衝撃特性、曲げ疲労特性、面疲労特性に優れた高周波焼入歯車用鋼および歯車の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車や各種産業機械で用いられる、優れた、衝撃特性、曲げ疲労強度および面疲労強度の要求される歯車に好適な高周波焼入歯車用鋼およびそれを用いた歯車の製造方法を提供する。
【解決手段】C:0.25〜0.50mass%、Si:1.5mass%以上、Mn:0.3〜2.0mass%、Cr:0.7mass%以下、必要に応じてNb:0.010〜0.060mass%,Ti:0.005〜0.05mass%、B:0.0005〜0.01mass%の1種または2種以上を含有し、式(1)で求まるZが18≦Z≦38、残部Feおよび不可避的不純物である、衝撃特性,曲げ疲労特性,面圧疲労特性に優れた高周波焼入れ歯車用鋼。Z=10Si+Cr+50(D×Ceq)/A・・・(1) 但し、Si,Crは含有量(mass%)、Dは焼入れ性指数(mm),Ceqは炭素当量(mass%)、AはAc3変態点(℃)とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波焼入歯車用鋼およびそれを用いた歯車の製造方法に関し、自動車や各種産業機械で用いられる、優れた、衝撃特性、曲げ疲労強度および面疲労強度の要求される歯車に好適なものに関する。
自動車等車両に用いられている歯車は、近年、省エネルギー化による車体重量の軽量化に伴い小型化が要求され、一方、エンジンの高出力化による歯車への負荷は増大しているため、耐久性の一層の向上が強く求められている。
歯車の破損は、大別して、歯の耐衝撃破壊、歯元の曲げ疲労破壊ならびに歯面の面圧疲労破壊が原因で、従来は、JIS SCr420等の肌焼鋼を用いて歯車を成形し、浸炭等の表面処理を行って耐久性を高めてきた。
しかしながら、浸炭は粒界酸化や浸炭異常層の影響による強度低下が大きく、それを避けるため素材を高合金系としたり、熱処理を真空雰囲気において実施する必要があり、製造コストの上昇が避けられなかった。
そこで、近年、設備的に安価で、素材の成分組成も低合金系が使用可能な、高周波焼入れによる表面硬化を用いた歯車の製造方法が検討されてきた。
特許文献1には、高周波焼入れ部品を前程に、成分規定とともに材料内の介在物のサイズ・形状を規定して、曲げ疲労強度および転動疲労強度を向上させることが記載されている。
特許文献2では、C、Si含有量を高めた成分組成とし、耐磨耗性、耐衝撃疲労特性の向上を図ることが記載されている。
また、特許文献3にはB添加によりC含有量を高めずに焼入性を向上させ、同時に内部の靭性向上を図ることが記載されている。
特開平11−1749号公報 特開平04−8497号公報 特許3402562号公報
しかしながら、実製造において特許文献1に記載された介在物のサイズ・個数の規定を満足させた鋼材の製造は難しく、操業条件の調整など製造上の負荷が増大する。また、特許文献2記載の成分組成はC含有量が高いために内部の靭性が低下して十分な衝撃特性の向上が得られないことが懸念され、特許文献3記載の成分組成の特徴であるB添加だけでは衝撃特性は向上したとしても、歯車で必用な面疲労特性は向上しない。
そこで、本発明は、現行の一般的な設備を用いても製造可能な素材で、衝撃特性、歯元曲げ疲労強度および歯面の疲労強度が従来の歯車よりも優れている、量産可能な歯車を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題達成のため、鋭意研究を重ね、以下の新しい知見を得た。
(1)高周波焼入れ後において、現用の高周波焼入れ歯車と同等以上の優れたの特性を得るためには、硬度分布を従来鋼と同等とすることが必要で、焼入れ性指数:D値による調整が有効である。
(2)適量のSi、Cr量を含有することにより焼戻し軟化抵抗を高めると、歯車接触面での発熱による軟化が抑制され、歯車駆動時に歯面の亀裂発生が防止可能で、焼き戻し軟化抵抗は10Si+Cr(但し、Si,Crは含有量)の値で整理される。
(3)Si,Crにより焼戻し軟化抵抗を高めると、高周波焼入れ前の焼入れ・焼戻し組織において炭化物を微細化させ、高周波焼入れによる炭化物の固溶を容易とし、高周波焼入れ後の硬度を向上させる効果が得られる。
(4)曲げ疲労強度は、高周波焼入れ特有の結晶粒微細化効果で向上するが、さらにAc3変態点を高くして、高周波加熱後の結晶粒度を微細化すると、著しく向上する。
(5)Ac3変態点の上昇による高周波焼入れ後の結晶粒微細化は、衝撃特性および面疲労強度も大きく増大させる。
本発明は得られた知見をもとに更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.C:0.25〜0.50mass%、Si:1.5mass%以上、Mn:0.3〜2.0mass%、Cr:0.7mass%以下を含有し、式(1)で求まるZが18≦Z≦38、残部Feおよび不可避的不純物である、衝撃特性,曲げ疲労特性,面圧疲労特性に優れた高周波焼入れ歯車用鋼。
Z=10Si+Cr+50(D×Ceq)/A・・・(1)
但し、Si,Crは含有量(mass%)、Dは焼入れ性指数(mm),Ceqは炭素当量(mass%)、AはAc3変態点(℃)とする。
2.1記載の成分組成に、更に、Nb:0.010〜0.060mass%,Ti:0.005〜0.05mass%、B:0.0005〜0.01mass%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた高周波焼入れ歯車用鋼。
3.1または2記載の成分組成の鋼を、鍛造後、焼入れ・焼戻しを行い、その後、機械加工により歯車形状とした後、歯の部分に高周波焼入れ処理を施すことを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車の製造方法。
4.高周波焼入れ処理後、更に、歯面にショットピーニングあるいは研磨加工を施すことを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車の製造方法。
5.3または4記載の製造方法で製造された、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車。
本発明によれば、優れた衝撃疲労強度、曲げ疲労強度および面疲労強度が要求される歯車に使用される鋼材および当該鋼材を用いた歯車の製造方法が得られ、産業上極めて有用である。
以下に成分組成の限定理由について述べる。
C:0.25〜0.50mass%
Cは強度確保のために必要であり、その量は高周波焼入れ後の表面硬さを決定する。その量が0.25mass%に満たないと表面硬さが500HV以下にまで低下するために歯車としての強度を確保できない。
一方、0.50mass%より多すぎると歯車内部の靭性が低下し衝撃値が低くなるばかりでなく、疲労亀裂の進展が早くなるために、曲げ疲労特性が低下する。また、素材硬さが上昇しすぎるために加工性の劣化が起る。よってC含有量は0.25〜0.50mass%に限定した。
Si:1.50mass%以上
Siは焼戻し軟化抵抗を高めるのに有効な元素であり、それにより面疲労特性を向上させる。また、炭化物の析出を遅らせ、高周波焼入れ前の焼入れ・焼戻し組織において炭化物を微細化させ、高周波焼入れによる急速加熱でも炭化物の固溶を容易とし、高周波焼入れ後の表面硬度を高める。
また、Ac変態点を上昇させて高周波焼入時の結晶粒を微細化させる。焼戻し軟化抵抗の増加は0.8%以上でも得られるが、結晶粒微細化に効果があるAc変態点とするためには1.50mass%以上必要である。よって、Si含有量は1.50mass%以上とした。
Mn:0.3〜2.0mass%
Mnは焼入れ性を高める元素である。焼入れ性を確保するため、Mnの添加量は0.3%以上必要である。2.0mass%を超えて添加しても焼入れ性が過剰となり靭性が劣化して曲げ疲労特性が低下する。また、加工性も劣化する。よって、Mn含有量は0.3〜2.0mass%以下とした。
Cr:0.70mass%以下
Crは焼入れ性向上元素であるとともに、焼戻し軟化抵抗を高める元素である。しかし、その含有量が0.70mass%を超える場合は軟化抵抗を高める効果は飽和し、焼入れ性が高くなりすぎるため歯車内部の靭性が劣化し、曲げ疲労強度が低下する。よって、Cr含有量は0.70mass%以下とした。
18≦Z(=10Si+Cr+50(D×Ceq)/A)≦38、
但し、Si,Crは含有量(mass%)、Dは焼入れ性指数(mm),Ceqは炭素当量(mass%)、AはAc3変態点(℃)とする。
Zはパラメータ式(=10Si+Cr+50(D×Ceq)/A)で求まる値で、上記成分組成範囲の鋼を衝撃特性、曲げ疲労特性および面圧疲労特性の全てに優れる歯車用鋼たらしめるもので、その値が18未満ではいずれかの特性が低下する。一方、38を超えると焼入れ性が過剰となり、焼割れが生じたり、硬度が高くなりすぎて機械加工性が低下するため、Zは18以上、38以下とする。
尚、焼入れ性指数D(mm)は、D=8.76*√C*(1+0.64*Si)*(1+4.1*Mn)*(1+2.33*Cr)で求め、炭素当量Ceq(mass%)はCeq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+0.023で求め、Ac3変態点A(℃)はA=921−203√C+44.7*Si−30*Mn−11*Crで求めるものとする。各式においてC、Si、Mn、Crは鋼中含有量(mass%)とする。
以上が本発明の基本成分組成で十分な特性が得られるが、更に特性を向上させる場合、Nb,Ti,Bの1種または2種以上を含有することが可能である。
Nb:0.010〜0.060mass%
Nbは炭窒化物形成により結晶粒を微細化させ、歯元曲げ疲労強度を向上させる。結晶粒を微細化させるには0.010mass%以上必要で、一方、0.060mass%を超えて添加してもその効果は飽和する。よって、添加する場合、Nb含有量は0.010〜0.060mass%とする。
Ti:0.005〜0.050mass%
Tiは炭窒化物形成により結晶粒を微細化させ、歯元曲げ疲労強度の向上させる。結晶粒を微細化させるには0.005mass%以上必要で、一方、0.050mass%を超えて添加してもその効果は飽和する。よって、添加する場合、Ti含有量は0.005〜0.050mass%とする。
B:0.0005〜0.0100mass%
Bは焼入れ性を上げるのに有効である。その効果は0.0005mass%以上で得られ、0.0100mass%を超えると飽和する。よって、添加する場合、B添加量は0.0005〜0.0100mass%とする。Bを添加する場合は、D値として上記計算式(D=8.76*√C*(1+0.64*Si)*(1+4.1*Mn)*(1+2.33*Cr))で求めた値を2倍したものを用いる。
尚、本発明鋼で,不可避不純物としてのPおよび酸素含有量は、可能な限り低減することが望ましい。被削性を向上させるため、S、Pb、Se、Ca等の快削元素を含有させてもよい。
本発明鋼は常法により製造可能で、特に製造条件は規定しない。本発明鋼を用いて、歯車を製造する場合、鍛造後、焼入れ・焼戻しを行い、その後、機械加工により歯車形状とした後、歯の部分に高周波焼入れ処理を施すが、所望する性能に応じて、高周波焼入れ処理後、更に、歯面にショットピーニングあるいは研磨加工を施すことも可能である。
上述した製造方法で製造された歯車は、優れた衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性を有する。以下、実施例を用いて本発明の効果を具体的に説明する。
表1に示す化学成分を有する鋼を溶解し、インゴットを熱間圧延により直径32〜70mmの丸棒鋼に調製した。表1においてNo.1〜13は成分組成が本発明範囲内の開発鋼で、No.14〜21は成分組成が本発明範囲外の比較鋼である。No.22は従来の肌焼鋼であるJIS SCr420鋼である。
得られた丸棒のうち、開発鋼と比較鋼よりなるものは焼準処理後に焼入れ・焼戻しを施した後、従来鋼よりなるものは焼準処理のみを施した後、20mmφの丸棒、JIS3号衝撃試験片、小野式回転曲げ疲労試験片,ローラーピッチング試験片を採取した。
以下にそれぞれの調査内容について説明する。
1.有効硬化層深さ、表面硬度、内部硬度調査
20mmφ丸棒を切断し、開発鋼および比較鋼から採取したものについては高周波焼入れ・焼戻し処理を、従来鋼から採取したものについては浸炭焼入れ焼戻し処理を施した後、断面の硬度分布を測定し、ビッカース硬さで550HVの得られる深さを求めて有効硬化層深さとした。表面から50μm深さ位置での硬度を表面硬度とし、内部(非硬化部)の硬度(内部硬度)とともにビッカース硬度計を用いて測定した。
図1は高周波焼入れ・焼戻し処理を示し、(a)は高周波焼入れ、(b)は焼戻し処理の熱処理パターンを示す。図2は浸炭焼入れ・焼戻し処理を示し、(a)は浸炭焼入れ、(b)は焼戻し処理の熱処理パターンを示す。いずれの熱処理パターンも歯車の製造時のものに準じた。
2.衝撃特性調査
開発鋼、比較鋼および従来鋼から採取したJIS3号衝撃試験片のうち、開発鋼および比較鋼から採取したものは高周波焼入れ・焼戻し処理(図1による)を施した後、従来鋼から採取したものは浸炭焼入れ焼戻し処理(図2による)を施した後、シャルピー試験機により試験温度20℃における衝撃値を求めた。試験は3本について行い、平均値を求めた。
3.回転曲げ疲労特性
直径32mmの丸棒から、平行部直径10mmの試験片を採取し、平行部の円周方向(中心軸直角方向)に深さ3mmの切欠き(切欠き係数:1.4)を全周に加工した回転曲げ疲労試験片を調製した。開発鋼および比較鋼から採取したものについては高周波焼入れ焼戻し処理(図1による)を施した後、従来鋼から採取したものについては浸炭焼入れ・焼戻し処理(図2による)を施した後、小野式回転曲げ疲労試験機を使用して10回を疲労限度として回転曲げ疲労試験を行い、回転曲げ疲労強度を求めた。
4.ローラーピッチング試験(面圧疲労特性)
直径32mmの丸棒から,図3に示す試験面の直径が26mm、幅が28mmの円筒部を有するローラーピッチング試験片を作製した。
また、直径70mmの丸棒を、鍛造により直径135mmとした後、焼準処理を行い、直径130mm、幅18mmの大ローラーを作製した。次いでローラーピッチング試験片および大ローラーのうち、開発鋼および比較鋼から採取したものについては高周波焼入れ焼戻し処理(図1による)を施し、従来鋼については浸炭焼入れ・焼戻し処理(図2による)を施した。
ローラーピッチング試験機を使用して10回を疲労限度として試験を行った。試験条件は回転数:1500r.p.m 、すべり率40%、潤滑剤:ミッショオイル、油温:120℃とした。
得られた結果を表2に示す。表より、開発鋼であるNo.1〜13では、衝撃特性(衝撃値)、回転曲げ疲労特性(回転曲げ疲労強度)、面疲労特性(面圧疲労強度)のいずれもが従来鋼であるNo.22より優れた特性が得られていることが確認された。
一方、比較鋼No.14はC含有量が本発明範囲より高く、内部硬度が過剰となり、衝撃値および回転曲げ疲労強度が開発鋼より劣る。比較鋼No.15はC含有量が本発明の範囲より低く、焼入れ性が低下し、表面硬度が低くなっている。また硬化層深さも浅く、回転曲げ疲労強度および面疲労強度が開発鋼より劣る。
比較鋼No.16はSi含有量が本発明の範囲よりも低く、衝撃特性(衝撃値)、回転曲げ疲労強度および面疲労強度が開発鋼より劣る。比較鋼No.17はMn含有量が本発明の範囲より多く、焼入れ性が過剰となり、内部硬度が高く、衝撃特性(衝撃値)および回転曲げ疲労強度が開発鋼より劣る。
比較鋼No.18はMn含有量が本発明範囲より低く、焼入性が低下し、有効硬化層深さが浅すぎるためにマトリックスの強度が不足し、回転曲げ疲労強度が開発鋼より劣る。
比較鋼No.19はCr含有量が本発明の範囲より高く、焼入れ性が過剰で、衝撃特性(衝撃値)および回転曲げ疲労強度が開発鋼より劣る。
比較鋼No.20、21はZ値が本発明の範囲外である。その結果、No.20は回転曲げ疲労特性が、No.21は衝撃特性(衝撃値)および面疲労特性が開発鋼より劣る。
Figure 2007092107
Figure 2007092107
高周波焼入れ・焼戻し処理を示し、(a)は高周波焼入れ、(b)は焼戻し処理の熱処理パターンを示す図。 浸炭焼入れ・焼戻し処理を示し、(a)は浸炭焼入れ、(b)は焼戻し処理の熱処理パターンを示す図。 ローラピッチング試験片の一例を示す図。

Claims (5)

  1. C:0.25〜0.50mass%、Si:1.5mass%以上、Mn:0.3〜2.0mass%、Cr:0.7mass%以下を含有し、式(1)で求まるZが18≦Z≦38、残部Feおよび不可避的不純物である、衝撃特性,曲げ疲労特性,面圧疲労特性に優れた高周波焼入れ歯車用鋼。
    Z=10Si+Cr+50(D×Ceq)/A・・・(1)
    但し、Si,Crは含有量(mass%)、Dは焼入れ性指数(mm),Ceqは炭素当量(mass%)、AはAc3変態点(℃)とする。
  2. 請求項1記載の成分組成に、更に、Nb:0.010〜0.060mass%,Ti:0.005〜0.05mass%、B:0.0005〜0.01mass%の1種または2種以上を含有することを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた高周波焼入れ歯車用鋼。
  3. 請求項1または2記載の成分組成の鋼を、鍛造後、焼入れ・焼戻しを行い、その後、機械加工により歯車形状とした後、歯の部分に高周波焼入れ処理を施すことを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車の製造方法。
  4. 高周波焼入れ処理後、更に、歯面にショットピーニングあるいは研磨加工を施すことを特徴とする、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車の製造方法。
  5. 請求項3または4記載の製造方法で製造された、衝撃特性、曲げ疲労特性、面圧疲労特性に優れた歯車。
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