JP2007091893A - 木質系バイオマスの燃料供給システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 木質系バイオマスを炭化させた後に竪型粉砕機で粉砕して細粉化し、該細粉化した木質系バイオマスを造粒機により造粒してペレット化する木質系バイオマスの燃料供給システムであって、ペレット化した木質系バイオマスを、ボイラに燃料として投入する前に解砕機により細粉化する構成とした。
本発明によれば、細粉化した炭化後の木質系バイオマスを造粒機に投入してペレット化することにより、保管性と輸送性の優れた形態にすることができ、また、前記ペレット化した炭化物は解砕機によって、燃焼効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
なお、石炭火力発電設備で前述の木質系バイオマスを混焼する際においては、木質系バイオマスを炭化した状態で所定の粒度以下の細粉にすることが効率的であるということが、特許文献1に記載されている。
(1) 木質系バイオマスを炭化させた後に竪型粉砕機で粉砕して細粉化し、該細粉化した木質系バイオマスを造粒機により造粒してペレット化する木質系バイオマスの燃料供給システムであって、ペレット化した木質系バイオマスを、ボイラに燃料として投入する前に解砕機により細粉化する構成とした。
図1〜図6は本発明の実施形態を説明する図であって、図1は実施形態に用いる木質系バイオマス燃料の製造システムの概念図であり、図2は実施形態に用いる竪型粉砕機の構造を説明するための要部断面図である。
図3は一次破砕機を説明するための斜視図であり、図5は造粒機を説明するための斜視図である。図4及び図6は炭化炉構造を説明するため概念図である。
本実施形態に用いるバイオマス燃料の供給システムは、国内各所に設置されたごみ焼却場100に隣接して、製材廃材や除間伐材等の木質系バイオマスを炭化炉50に投入できる寸法まで裁断する一次破砕機40、ごみ焼却場の廃熱を使用する炭化炉50、炭化炉50から排出された木質系のバイオマスの炭化物を冷却する冷却装置60、冷却された炭化物を予備粉砕(粗粉砕)する予備粉砕機70、予備粉砕された炭化物から異物を除去する遠心分離機80、炭化した原料を燃焼に適したサイズに粉砕(細粉砕)する竪型粉砕機1、及び粉砕した原料を造粒してペレット化する造粒機90を備えており、また、バイオマス燃料を使用するボイラ設備(発電所等)に、前記ペレット化したバイオマス燃料を解砕する解砕機150を備えている。
ここで、炭化する前の木質系のバイオマスは、嵩が大きいために、一度に搬送できる量が限られ、搬送効率が悪く、燃料として輸送するためにコストが高くなる。
この問題を解決するためには、木質系バイオマスの発生個所に、できるかぎり近い場所で炭化して、減量又減容積してから後、発電設備等に輸送することが好ましい形態である。本願発明者らは、国内各所に広く設備されているごみ焼却場100であれば木質系バイオマスの収集が容易で、炭化のために廃熱を利用することが可能であり、かつ、炭化の際に発生した乾留ガスを焼却炉の燃料として使用できるという点に着目し、ごみ焼却場100の排気ガスによる廃熱を利用し、さらに乾留ガスをごみ焼却場100に備えた焼却炉のボイラ用燃料として使用しながら木質系バイオマスの炭化をおこなう。
従って、本実施形態においては、該炭化炉で木質系バイオマスを炭化する際に生じる乾留ガスを、ごみ焼却炉のボイラに送給して燃料とするので効率よくバイオマス燃料を製造することができる。
そして、破砕後の木質系バイオマスは、炭化炉50に投入されて炭化(乾留と称することもある)された後、冷却装置60で冷却されてから、予備粉砕機70に投入されて粗粉砕される。
なお、一次破砕機の他の形態として、例えば、一般的にジョークラッシャと呼ばれるタイプの一次破砕機を使用しても良く、一般的にジョークラッシャと呼ばれるタイプの一次破砕機は、ケーシングの中で、一端を支持したスイングジョー(可動板)を固定板に向けて前後揺動させることにより、固定板との間でスイングジョーとの間で破砕物を破砕する装置である。なお、前述した炭化炉50と同様に、一次破砕機についても、前述の形態に限るものではないことは勿論であって、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、公知の破砕機又破砕方法を使用しても良い。
図1で説明する粉砕システムの実施形態においては、一次破砕機40と同様に、図3に示されるタイプの破砕機を予備粉砕機70として使用した。
例えば、処理する木質系バイオマスが建築廃木材であって、その中に金属異物が混入している場合においては、炭化前の一次粉砕機40で裁断しても、金属異物は木質系バイオマスの中に食い込んだままとなって分離しにくい。
一次破砕機40で、細かく破砕すれば異物は分離するが、異物が残った状態で細かく破砕すると、金属異物によって一次破砕機40が損傷する可能性がある。
また、仮に金属異物が残ったままの木質系バイオマスを、竪型粉砕機1に投入すると竪型粉砕機1の粉砕ローラ3、又回転テーブル上面2A等を傷つける恐れもあり、さらに最悪の場合は、金属同士が擦れあう事によって火花が発生し火災などの重大災害につながる恐れもある。以上説明した理由によって、処理する木質系バイオマスの中に金属異物が混入している場合には、予備粉砕機を用いることが効果的である。
なお、前述の理由で設けた予備粉砕機70は、処理する木質系バイオマスの中に金属異物が混入していない場合で、炭化炉50から取り出した木質系バイオマスが竪型粉砕機1に直接投入できるサイズになっている場合(一次破砕機40により竪型粉砕機1に投入できるサイズまで破砕していた場合等)に省略できる。
なお、木質系バイオマスをペレット化する理由は、保管性と輸送の効率化を目的とするものであるが、通常、ペレット状になった木質系バイオマス燃料より、細粉化された木質系バイオマスの方が、燃焼しやすい。
従って、本発明においては、ペレット化した木質系バイオマスを、発電所に輸送した後、その燃焼の前工程で、解砕して、再度、燃焼しやすい細粉にする。
そのため、本製造システムでは、ペレット化する際に、強固な成形助剤など使用しないことが好ましく、適量の水添等で、必要に応じてすぐに解砕できるような状態のペレットとすることが好ましい。
なお、本実施形態においては、炭化炉50の投入口から投入しやすいようにするために、間伐材を30cm角程度の大きさにまで破砕した。(収集した木質系バイオマスが、一次破砕しなくても炭化炉50に投入できる形状、寸法であれば、一次破砕の工程を省略しても良い)
なお、この際に用いる炭化炉50の炭化条件は、炭化炉50により処理する木質系バイオマスの種類によって、特に限定できないが、概ね500℃から600℃程度の範囲で炭化する。
また、この際において炭化炉50の炉管44の中には、木質系バイオマスを加熱することによって乾留ガスが生じるが、該乾留ガスは、乾留ガス送給配管Lを流れて、焼却炉のボイラ用燃料として利用される。
なお、粒度の調整は、竪型粉砕機1に流すガスの流量、粉砕ローラ3の押圧力、回転テーブル2回転数の変更等によって可能である。
本実施形態においては、それをさらにペレット化することにより、粉塵爆発の恐れなどを低下させて、取り扱い容易にしている。
ここで、竪型粉砕機1で粉砕された木質系バイオマスは、造粒されて凝集しているだけであるので、解砕機150により容易に細粉化が可能である。
2 テーブル
3 粉砕ローラ
13 シュート
14 セパレータ
15 ダムリング
33 ガス導入口
35 原料投入口
39 上部取出口
14A 羽根
40 一次破砕機
50 炭化炉
60 冷却装置
70 予備粉砕機
80 遠心分離機(遠心分離装置)
90 造粒機
100 ごみ焼却場
150 解砕機
Claims (2)
- 木質系バイオマスを炭化させた後に竪型粉砕機で粉砕して細粉化し、該細粉化した木質系バイオマスを造粒機により造粒してペレット化する木質系バイオマスの燃料供給システムであって、
ペレット化した木質系バイオマスを、ボイラに燃料として投入する前に解砕機により細粉化する木質系バイオマスの燃料供給システム。 - 前記木質系バイオマスを予備粉砕機により粗粉砕した後に、異物を除去してから、次いで竪型粉砕機により細粉砕する請求項1に記載の木質系バイオマスの燃料供給システム。
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