JP2007091882A - 樹脂の合成法 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い分子量分布(低い多分散性)を有する重合体であって、所定モノマー由来の化合物含量を所定以上に多く導入し得る重合体を、制御よく短時間で高い収率で効率良く合成することができる重合体(樹脂)の合成法を提供する。
【解決手段】(A)エチレン性不飽和モノマー、(B)ラジカル発生源、(C)チオカルボニルチオ化合物の分子量制御剤、および(D)有機溶媒を含んだ系の重合において、(D)有機溶媒の沸点が120℃以上である、樹脂の合成法。
【選択図】なし

Description

本発明は、狭い分子量分布(低い多分散性)を有する重合体(樹脂)の合成法に関する。さらに詳しくは、本発明は、狭い分子量分布の重合体を生成することができ、かつ得られる重合体(樹脂)における所定モノマー由来の化合物含量を所定以上に多く導入することが可能であるという、リビング重合系の特徴を備えたフリーラジカル重合方法に関するものであって、短時間で高い収率で所望の重合体を合成できる樹脂の合成法と、それにより得られる樹脂に関する。
リビング重合は、予想可能なよく定義された構造を持つ重合体を合成するために、最大限に制御された重合方法を提供する。リビング重合体の特性は、QuirkとLee(Polymer International27,359(1992))によって論議されており、彼らは実験的に観察可能な以下の基準を挙げている。
「1.単量体が全部消費されるまで重合が続く。単量体をさらに加えると、引き続き重合が行われる。
2.数平均分子量(または数平均重合度)は重合率の線形関数である。
3.重合体分子(および活性中心)の数は一定であり、重合率とは明らかに無関係である。
4.分子量を反応の化学量論によって制御することができる。
5.狭い分子量分布の重合体が生成される。
6.単量体の逐次添加によってブロック共重合体を生成することができる。
7.鎖末端官能化重合体(chain end−functionalized polymer)を定量的収量で生成することができる。」
リビング重合プロセスは、1つまたは2つの単量体配列を含む狭い分子量分布の重合体を生成するために使用でき、その長さおよび組成は反応の化学量論および転化度(degree of conversion)によって制御される。単独重合体、ランダム共重合体、またはブロック重合体を高度の制御性および低い多分散性で生成することができる。
このようなリビング重合プロセスにおいて、狭い分子量分布を有し、重合体の構造に対し優れた制御性を与える重合方法が提案されている(特許文献1を参照)。
上記の特許文献1に示される重合方法は、狭い分子量分布を有する重合体を製造するという点で優れた方法を提供するものであるが、収率が低く、重合速度が遅いという点でさらに改良の余地を残すものである。
特許第3639859号
したがって、本発明は、上記従来の重合方法の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、狭い分子量分布(低い多分散性)を有する重合体であって、所定モノマー由来の化合物含量を所定以上に多く導入し得る重合体を、制御よく短時間で高い収率で効率良く合成することができる重合体(樹脂)の合成法を提供することにある。
本発明によれば、(A)エチレン性不飽和モノマー、
(B)ラジカル発生源、
(C)下記に示す分子量制御剤、および
(D)有機溶媒
を含んだ系の重合において、
前記(D)有機溶媒の沸点が120℃以上である、樹脂の合成法が提供される。
[ここで、前記(C)分子量制御剤は、
Figure 2007091882
と、
Figure 2007091882
からなる群から選ばれるチオカルボニルチオ化合物であり、
Zは水素、塩素、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、任意選択で置換したヘテロシクリル、任意選択で置換したアルキルチオ、任意選択で置換したアルコキシカルボニル、任意選択で置換したアリールオキシカルボニル(−COOR” )、カルボキシ(−COOH)、任意選択で置換したアシルオキシ(−O2CR” )、任意選択で置換したカルバモイル(−CONR” )、シアノ(−CN)、ホスホン酸ジアルキルまたはジアリール[−P−(=O)OR” ]、ホスフィン酸ジアルキルまたはジアリール[−P(=O)R” ]、アミノ(−NR” R” )、アルコキシ(−OR)および何らかのメカニズムによって形成される重合体鎖をからなる群から選択される。またR” は、任意選択で置換したC1−C18アルキル、C2−C18アルケニル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、アルカリルからなる群から選択される。pは1または1より大きい整数であり、ここでp≧2の場合、R=R’であり、 mは2以上の整数であり、 R’は、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、および重合体鎖からなる群のメンバから誘導されるp価の部分であり、連結部分は、脂肪族炭素、芳香族炭素、ケイ素、および硫黄からなる群から選択され、一般式(a)および(b)で表される化合物において、R’はフリーラジカル重合を開始するフリーラジカル脱離基である。]
本発明においては、(D)有機溶媒として、エチレングリコール系、プロピレングリコール系、及びブチレングリコール誘導体からなる群より選ばれるものが好ましい。また、本発明では、重合温度が120℃以下、重合時間が8時間以内で、収率(重合転化率)が80%以上と、高い収率を得ることができる。
また、本発明では、得られる樹脂の(Mw/Mn){但し、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量、MnはGPCにより測定したポリスチレン換算数平均分子量である。}が1.0〜2.0と狭いものを合成することができる。
本発明においては、前記チオカルボニルチオ化合物として、Zがアミノ(−NR” R” )もしくはヘテロシクリルで表される化合物を用いることが好ましい。また、(A)エチレン性不飽和モノマーのうち、全体における(メタ)アクリル酸モノマーもしくはその誘導体の含有モル比率を30〜90%として、得られる重合体(樹脂)においてもそのモノマー(又はその誘導体)由来の化合物含量を30〜90%と多く導入することができるため、所望の機能性などを付与することができる。
本発明の樹脂の合成法によれば、狭い分子量分布(低い多分散性)を有する重合体であって、所定モノマー由来の化合物含量を所定以上に多く導入し得る重合体を、制御よく短時間で高い収率で効率良く合成することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
本発明は、(A)エチレン性不飽和モノマー、
(B)ラジカル発生源、
(C)分子量制御剤、および
(D)有機溶媒
を含んだ系の重合において、
前記(D)有機溶媒の沸点が120℃以上である、樹脂の合成法である。
本発明における合成法(重合方法)の基本技術は、特許文献1である特許第3639859号に記載されているものであり、本発明はその内容を組み入れる。なお、特許第3639859号の内容のうち、本発明に関係する部分については、以下において、本発明における特徴とともに説明する。
本発明はリビング特性を持つフリーラジカル重合プロセスを提供するものであり、該プロセスは、1つまたはそれ以上のフリーラジカル重合可能な単量体を、開始フリーラジカルの供給源および上記の分子量制御剤の存在下で重合することを含む。
以下、上記(A)〜(D)を含む系の重合について説明する。
(A)エチレン性不飽和モノマー:
本発明の合成法は、フリーラジカル重合に敏感な任意の単量体または単量体組合せであるエチレン性不飽和モノマーに適用することができる。
本発明のエチレン性不飽和モノマーとして用いることができる特定の単量体またはコモノマーとしては、次のようなものが挙げられる。
メチルメタクリル酸塩、エチルメタクリル酸塩、プロピルメタクリル酸塩(全異性体)、ブチルメタクリル酸塩(全異性体)、2−エチルヘキシルメタクリル酸塩、イソボルニルメタクリル酸塩、メタクリル酸、ベンジルメタクリル酸塩、フェニルメタクリル酸塩、メタクリロニトリル、アルファ−メチルスチレン、メチルアクリル酸塩、エチルアクリル酸塩、プロピルアクリル酸塩(全異性体)、ブチルアクリル酸塩(全異性体)、2−エチルヘキシルアクリル酸塩、イソボルニルアクリル酸塩、アクリル酸、ベンジルアクリル酸塩、フェニルアクリル酸塩、アクリロニトリル、スチレン、およびグリシジルメタクリル酸塩、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸塩、ヒドロキシプロピルメタクリル酸塩(全異性体)、ヒドロキシブチルメタクリル酸塩(全異性体)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸塩、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリル酸塩、トリエチレングリコールメタクリル酸塩、無水イタコン酸、イタコン酸、グリシジルアクリル酸塩、2−ヒドロキシエチルアクリル酸塩、ヒドロキシプロピルアクリル酸塩(全異性体)、ヒドロキシブチルアクリル酸塩(全異性体)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸塩、N,N−ジエチルアミノエチルアクリル酸塩、トリエチレングリコールアクリル酸塩、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクアリルアミド、N−第三ブチルメタクリルアミド、N−n−ブチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−エチロールメタクリアルアミド、N−第三ブチルアクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、ビニル安息香酸(全異性体)、ジエチルアミノシチレン(全異性体)、アルファ−エチルビニル安息香酸(全異性体)、ジエチルアミノアルファ−メチルスチレン(全異性体)、p−ビニルベンゼンスルホン酸、p−ビニルベンゼンスルホンナトリウム塩、トリメトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、トリエトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、トリブトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、ジメトキシメチルシリルプロピルメタクリル酸塩、ジエトキシメチルシリルプロピルメタクリル酸塩、ジブトキシメチルシリルプロピルメタクリル酸塩、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルメタクリル酸塩、ジメトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、ジエトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、ジブトキシシリルプロピルメタクリル酸塩、ジイソプロポキシシリルプロピルメタクリル酸塩、トリメトキシシリルプロピルアクリル酸塩、トリエトキシシリルプロピルアクリル酸塩、トリブトキシシリルプロピルアクリル酸塩、ジメトキシメチルシリルプロピルアクリル酸塩、ジエトキシメチルシリルプロピルアクリル酸塩、ジブトキシメチルシリルプロピルアクリル酸塩、ジイソプロポキシメチルシリルプロピルアクリル酸塩、ジメトキシシリルプロピルアクリル酸塩、ジエトキシシリルプロピルアクリル酸塩、ジブトキシシリルプロピルアクリル酸塩、ジイソプロポキシシリルプロピルアクリル酸塩、酢酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、塩化ビニル、フッ化ビニル、臭化ビニル、無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、エチレン、プロピレンから選択される機能性メタクリル酸塩類、アクリル酸塩類、およびスチレン類。
本発明において用いられる重合可能なモノマーのタイプ及び量は、ポリマーに予定される最終用途の種類によって変化する。これらの変更はよく知られており、当業者ならば容易に決定することができる。
これらのエチレン性不飽和モノマーは、単独で用いることも混合物として用いることもできる。
(B)ラジカル発生源:
本発明で用いるラジカル発生源として、開始フリーラジカルは、開始剤から、または単量体を追加して成長フリーラジカルを生成するその他の種から誘導されるフリーラジカルである。成長フリーラジカルは、1つまたはそれ以上の単量体単位をすでに追加しており、かつ単量体をさらに追加できるフリーラジカル種である。
フリーラジカル重合の使用に由来する全ての利点が、ここで、狭い分子量分布の(多分散性の低い)単独重合体および共重合体の合成において実現することができる。ブロック、グラフト、星形、勾配、および末端機能性重合体を合成する能力は、プロトン性単量体および溶媒との相溶性の場合と同様に、プロセスの価値をさらに拡大する。
開始フリーラジカルの供給源は、適切な化合物(過酸化物、ペルオキシエステル、またはアゾ化合物などの熱開始剤)の熱誘導等方性分解や、単量体(例えばスチレン)からの自然生成、レドックス開始系、光化学開始系、または電子線、X線放射、またはガンマ線放射などの高エネルギー放射など、任意の適切なフリーラジカル生成法とすることができる。開始剤は、実験条件下で開始剤または開始フリーラジカルと分子量制御剤との実質的な相反する相互反応が反応条件下で生じないように選択する。開始剤は、反応媒体(溶媒)または単量体混合物中で必須の溶解度を持たなければならない。
熱開始剤は、重合の温度で適切な半減期を持つように選択する。これらの開始剤は、次の化合物のうちの1つまたはそれ以上を含むことができる。
2,2−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−シアノ−2−ブタン)、ジメチル2,2'−アゾビスジメチルイソブチラート、4,4'−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(t−ブチルアゾ)−2−、シアノプロパン、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(1,1)−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−ヒドロキシエチル)]−プロピオンアミド、2,2'−アゾビス(N,N'−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス(N,N'−ジメチレンイソブチルアミン)、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2−アゾビス(イソブチルアミド)ジヒドラート)、2,2'−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、t−ブチルペルオキシアセタート、t−ブチルペルオキシベンゾアート、t−ブチルペルオキシオクトアート、t−ブチルペルオキシネオデカノアート、t−ブチルペルオキシイソブチラート、t−アミルペルオキシピバラート、t−ブチルペルオキシピバラート、ジ−イソプロピルペルオキシジカルボナート、ジシクロヘキシルペルオキシジカルボナート、ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ペルオキシ二硫酸カリウム、ペルオキシ二硫酸アンモニウム、ジ−t−次亜硝酸ブチル、次亜硝酸ジクミル。
この中でも特に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物が好ましい。これは酸素等による副反応物が生成しにくいからである。
光化学開始剤系は、反応媒体または単量体混合物中で必須溶解度が得られ、かつ重合条件下でフリーラジカルを生成するための適切な量子収量が得られるように選択する。例として、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、アシルホスフィン酸化物、および光レドックス系が挙げられる。
レドックス開始剤系は、反応媒体または単量体混合物中で必須溶解度が得られ、かつ重合条件下で適切なフリーラジカルを生成速度が得られるように選択する。これらの開始系は、次の酸化体と還元体の組合せを含むことができる。
酸化体:ペルオキシ二硫酸カリウム、過酸化水素、t−ブチルヒドロペルオキシド
還元体:鉄(II)、チタン(III)、チオ亜硫酸カリウム、重亜硫酸カリウム
他の適切な開始系は、最近の論文献に記載されている。例えば、MoadとSolomonの「The Chemistry of Free Radical Polymerization」(Pergamon,London,1995,pp.53−95)を参照されたい。
(C)分子量制御剤:
本発明で用いる分子量制御剤は、次の一般式(a)及び(b)からなる群から選ばれるチオカルボニルチオ化合物である。
Figure 2007091882
Figure 2007091882
上記一般式(a)及び(b)において、Zは水素、塩素、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、任意選択で置換したヘテロシクリル、任意選択で置換したアルキルチオ、任意選択で置換したアルコキシカルボニル、任意選択で置換したアリールオキシカルボニル(−COOR” )、カルボキシ(−COOH)、任意選択で置換したアシルオキシ(−O2CR” )、任意選択で置換したカルバモイル(−CONR” )、シアノ(−CN)、ホスホン酸ジアルキルまたはジアリール[−P−(=O)OR” ]、ホスフィン酸ジアルキルまたはジアリール[−P(=O)R” ]、アミノ(−NR” R” )、アルコキシ(−OR)および何らかのメカニズムによって形成される重合体鎖からなる群から選択される。またR” は、任意選択で置換したC1−C18アルキル、C2−C18アルケニル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、アルカリルからなる群から選択される。pは1または1より大きい整数であり、ここでp≧2の場合、R=R’であり、 mは2以上の整数であり、 R’は、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、および重合体鎖からなる群のメンバから誘導されるp価の部分であり、連結部分は、脂肪族炭素、芳香族炭素、ケイ素、および硫黄からなる群から選択され、一般式(a)および(b)で表される化合物において、R’はフリーラジカル重合を開始するフリーラジカル脱離基である。
具体的なものとして、一般式(a)により表される分子量制御剤の多重機能性(p≧2)構造の例は次の通りである。
Figure 2007091882
Figure 2007091882
また、一般式(b)により表される多機能性(m≧2)構造の例は次の通りである。
Figure 2007091882
Figure 2007091882
多くのこうした構造が可能であり、以下の化合物はそうした構造の実例である。一般式(a)および(b)の化合物において、置換環は、メチレン基またはその他の側鎖によって環に直接または間接に結合される反応性置換基を含むことができる。
適切な反応性置換基としては、エポキシ、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アシルオキシ、カルボキシ(および塩)、スルホン酸(および塩)、アルキルカルボニルオキシ、イソシアナート、シアノ、シリル、ハロ、およびジアルキルアミノが挙げられる。代替的に、置換基は、アルコキシ、アルキル、またはアリールなど非反応性であってもよい。反応性の基は、実験の条件下で分子量制御剤と相反する反応を生じないように選択する必要がある。
特に明記しない限り、本明細書で言及するアルキル基は分岐または非分岐とすることができ、1個から18個の炭素原子を含むことができる。アルケニル基は分岐または非分岐とすることができ、2個から18個の炭素原子を含むことができる。飽和、不飽和、または芳香族の炭素環または複素環は、3個から14個の原子を含むことができる。
「炭素環」または「複素環」とは、少なくとも1つがO、N、およびSから選択される3個から10個の原子を含む環構造を意味し、それは芳香族であってもなくてもよい。芳香族「複素環」部分の例として、ピリジル、フラニル、チエニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピラゾイル、ベンズチアゾリル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾアチオフェニル、ピラジニル、キノリルなどがあり、任意選択的に1つまたはそれ以上のアルキル基、ハロアルキル基、ハロ基、ニトロ基、またはシアノ基と置換される。「Ph」はフィニルを意味する。
本発明の主要な特徴は、重合生成物における活性チオカルボニルチオ末端基[−C(S)−S−]の保持である。
マルチブロック、分岐、星形、およびグラフト重合体を含む複雑な構造を持つ重合体は、一般式(a)(p≧2)および(b)によって示されるように多重チオカルボニルチオ基を含む試薬を使用することにより得られる。ブロック、星形、またはグラフト重合体は、チオカルボニルチオ[−S−C(=S)−]結合を含む重合体(任意の重合メカニズムによって調製される)から形成することができる。
本発明で記述する重合プロセスの利点は、次の通りである。
i)多分散性の低い(狭い分子量分布の)重合体を合成することができる。
本発明において、多分散性の低い重合体とは、従来のフリーラジカル重合によって生成されるものより著しく低い多分散性を持つ重合体である。従来のフリーラジカル重合では、形成される重合体の多分散性(多分散性とは、重量平均分子量と数平均分子量の比−Mw/Mnと定義される)は一般的に、低転化率(<10%)の場合には1.6−2.0であり、より高い転化率の場合にはそれより実質的に高い。
ii)本プロセスは、次のものをはじめとする様々な低多分散性重合体を生成するために使用することができる。
−末端機能性共重合体
−ブロック、マルチブロック、および勾配重合体
−星形重合体
−グラフトまたは分岐重合体
iii)一般式(a)および(b)の化合物は、単量体との共重合を行わない。したがって、一置換単量体(例えばアクリル単量体、スチレン)に基づく多分散性の低い重合対は、より広範囲の反応条件下で実行することができる。
本発明による重合プロセスは、従来のフリーラジカル重合に一般的な条件下で実行される。上述の分子量制御剤を使用する重合は、−20から200℃の範囲、好ましくは40から160℃、更に好ましくは30〜120℃の範囲の反応中の温度で、適切に実行される。
本発明の重合プロセスは、乳濁液、溶液、または懸濁液中でバッチ、半バッチ、連続、または供給モードで実行することができる。最も低い多分散性を得るためには、重合を開始する前に分子量制御剤を加える。例えば、溶液中でバッチモードで実行する場合、反応器に一般的に分子量制御剤と単量体、または媒体と単量体とを充填する。次に、この混合物に所望の量の開始剤を添加し、所望の転化率および分子量によって決定される時間、混合物を加熱する。
乳濁液または懸濁液重合の場合、溶媒はしばしば主として水であり、従来の安定剤、分散剤、およびその他の添加物が存在することができる。溶液重合の場合、反応溶媒は、使用する単量体に適する幅広い範囲の溶媒から選択することができる。
重合を供給系として実行する場合、反応は次のように実行することができる。反応器に、選択した溶媒、分子量制御剤、および任意選択的に単量体の一部分を充填する。別個の容器に残りの単量体を入れる。別の別個の容器中の反応溶媒に開始剤を溶解または懸濁させる。反応器内の溶媒を加熱し撹拌しながら、単量体と溶媒および開始剤と溶媒を例えば注射器型ポンプまたはその他のポンピング装置によって導入する。供給の速度および持続時間は主として、溶液の量、所望の単量体/分子量制御剤/開始剤の比、および重合速度によって決定される。供給が終了すると、追加期間だけ加熱を続けることができる。重合の完了後、溶媒および未反応単量体のストリッピングによって、または非溶媒による沈殿によって、重合体を単離することができる。代替的に、その用途に適切である場合には、重合体溶液/乳濁液をそのままの状態で使用することができる。
以上において、本発明において適用できる特許第3639859号の技術内容を説明したが、この技術内容のみではいまだ得られる重合体(樹脂)の収率(重合転化率)が低く、また、重合速度が遅いことが判明した。
そこで、本発明者が鋭意検討したところ、有機溶剤の種類として、沸点が120℃以上のものを用いると、重合速度が速く、得られる重合体の収率が飛躍的に向上することを見出し、本発明に到達したものである。
(D)有機溶媒:
本発明では、有機溶剤として、沸点が120℃以上のもの、好ましくは沸点が130℃以上、特に好ましくは沸点が140〜220℃の範囲のものを用いる。具体的には、エチレングリコール系、プロピレングリコール系、及びブチレングリコール誘導体からなる群より選ばれることが好ましく、より具体的には、例えば、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールジエーテル類;
などを挙げることができる。
本発明では、(A)エチレン性不飽和モノマー、(B)ラジカル発生源、(C)分子量制御剤、および(D)有機溶媒を含んだ系の重合において、(D)有機溶媒として、沸点が120℃以上のものを用いることにより、驚くべきことに、重合速度が速く、得られる重合体(樹脂)の収率が飛躍的に向上し、さらには、得られる重合体(樹脂)における所定モノマー由来の化合物含量を従来に比して多く導入することが可能であるという優れた作用効果を奏するものである。
(A)〜(D)の配合割合:
(A)エチレン性不飽和モノマーを100質量部としたとき、(B)ラジカル発生源が0.1〜50質量部、(C)分子量制御剤が0.1〜16質量部であることが好ましく、(B)ラジカル発生源が0.1〜20質量部、(C)分子量制御剤が0.4〜8質量部であることがさらに好ましい。また、(D)有機溶媒の配合割合は、(A)(B)(C)の総量100質量部に対し、50〜1000質量部であることが好ましく、100〜500質量部であることがさらに好ましい。
本発明において、重合温度は、用いるモノマーの性状に応じて5〜120℃の範囲にすることができ、30〜120℃の範囲が特に好ましい。また、重合時間は、好ましくは8hr以内、より好ましくは4hr以内、特に好ましくは2hr以内と、短時間の重合とすることができる。
本発明の合成法によって得られる重合体(樹脂)は、狭い分子量分布(低い多分散性)を示すものである。具体的には、そのMw/Mn{但し、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量、MnはGPCにより測定したポリスチレン換算数平均分子量である。}が、好ましくは1.0〜2.0であり、より好ましくは1.0〜1.7という低い範囲とすることができる。
また、本発明においては、前記(C)分子量制御剤であるチオカルボニルチオ化合物として、上記一般式(a)及び(b)において、Zがアミノ(−NR” R” )もしくはヘテロシクリルで表される化合物を用いることが、上記のような本発明の作用効果、特に得られる重合体(樹脂)における所定モノマー由来の化合物含量を従来に比して多く導入することが可能であるという点に鑑みて好ましいものである。
本発明では、上記のような狭い分子量分布(低い多分散性)の重合体(樹脂)を、上記のごとく、重合温度が120℃以下、重合時間は8時間以内で、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上という高い収率(重合転化率)を達成することができる。
本発明においては、得られる重合体(樹脂)中のCu、Fe、Naなどの金属含有率がそれぞれ好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下と低くすることができ、使用環境上、あるいはリサイクルに際して好ましいものである。
さらに、本発明で得られる重合体(樹脂)は、出発原料である(A)エチレン性不飽和モノマーのうち、全体における(メタ)アクリル酸モノマーもしくはその誘導体の含有モル比率を30〜90%と高くし、得られる重合体(樹脂)においてもそのモノマー(又はその誘導体)由来の化合物含量を30〜90%と多く導入することができるため、用途などに応じて所望の機能性などを適宜付与することができるため、極めて好ましいものである。
また、本発明で得られる重合体(樹脂)は、以下の組合せから選択される少なくとも2種のポリマーブロックを含むことが好ましい。
・ポリスチレン
・ポリ(メチルアクリレート)、
・ポリ(エチルアクリレート)、
・ポリ(t−ブチルアクリレート)、
・ポリ(ビニルアセテート)、
・ポリ(ブチルアクリレート)、
・ポリ(ベンジルメタクリレート)、
・ポリ(メタクリル酸)、
・ポリ(マレイミド/スチレン)
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
下記各実施例で得た樹脂のMwおよびMnは、下記仕様によるゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。
装置 :GPC−101(昭和電工社製)。
カラム:GPC−KF−801、GPC−KF−802、GPC−KF−803および GPC−KF−804を結合して用いた。
移動相:リン酸0.5重量%を含むテトラヒドロフラン。
(比較例1)
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル10重量部およびジプロピレングリコールジメチルエーテル200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸30重量部、N−フェニルマレイミド31.2重量部、ベンジルメタクリレート20重量部、スチレン18.8重量部および分子量制御剤として連鎖移動剤であるα−メチルスチレンダイマー10重量部を仕込んで、窒素置換したのち、ゆるやかに攪拌しつつ、反応溶液を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液を100℃に昇温して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2重量部を追加し、さらに1時間重合を継続することにより、樹脂溶液を得た。この樹脂は、Mw=5,000、Mw/Mn=3.6であった。
この樹脂の重合転化率を180℃加熱による溶媒及び残留モノマー除去前後の重量測定から計算したところ、96%であった。評価結果を表1に示す。
(実施例1)
冷却管、撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3重量部、ピラゾール−1−ジチオカルボン酸シアノ−ジメチル−メチルエステル4重量部およびジプロピレングリコールジメチルエーテル200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸30重量部、N−フェニルマレイミド31.2重量部、ベンジルメタクリレート20重量部およびスチレン18.8重量部を仕込んで、窒素置換したのち、ゆるやかに攪拌しつつ、反応溶液を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合を行った。その後、反応溶液を100℃に昇温して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2重量部を追加し、さらに1時間重合を継続することにより、樹脂溶液(固形分濃度=33.0重量%)を得た。この樹脂は、Mw=5,000、Mw/Mn=1.4であった。
この樹脂の重合転化率を180℃加熱による溶媒及び残留モノマー除去前後の重量測定から計算したところ、98%であった。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
冷却管、撹拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3重量部、ピラゾール−1−ジチオカルボン酸シアノ−ジメチル−メチルエステル4重量部およびトルエン200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸30重量部、N−フェニルマレイミド31.2重量部、ベンジルメタクリレート20重量部およびスチレン18.8重量部を仕込んで、窒素置換したのち、ゆるやかに攪拌しつつ、反応溶液を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合を行った。その後、反応溶液を100℃に昇温して、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2重量部を追加し、さらに1時間重合を継続することにより、樹脂溶液(固形分濃度=33.0重量%)を得た。この樹脂は、Mw=3,000、Mw/Mn=1.4であった。
この樹脂の重合転化率を180℃加熱による溶媒及び残留モノマー除去前後の重量測定から計算したところ、62%であった。評価結果を表1に示す。
Figure 2007091882
なお、表1に於いて、分子量分布:Mw/Mnが2.0以下の場合に、○
Mw/Mnが2.0を越える場合に、×
重合転化率:80%以上の場合に、○
80%未満の場合に、×
とした。
以上、実施例1と比較例1の結果から明らかなように、分子量制御剤として本発明で規定するピラゾール−1−ジチオカルボン酸シアノ−ジメチル−メチルエステルを用いることにより、Mw/Mnが2.0以下の1.4という分子量分布の狭い重合体が得られ、また、実施例1と比較例2の結果から明らかなように、有機溶媒として沸点が120℃以上のジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いることにより、収率(重合転化率)が80%以上の98%という極めて高い収率(重合転化率)を達成できた。
本発明の合成法は、フリーラジカル共重合の分野で幅広く適用することができ、自動車やその他の車両用のクリアコート、下塗仕上、または塗料、または多岐にわたる基板用の保全上塗をはじめとする塗料用の重合体および組成物を生成するために使用することができる。また、本発明で得られる重合体(樹脂)は液晶表示材料などの表示材料としても好適に用いることができる。さらに、ブロックおよび星形重合体および分岐重合体は、コンパチビリスター、熱可塑性エラストマー、分散剤、またはレオロジー調整剤として使用することができる。本発明の重合体(樹脂)のその他の適用分野として、イメージング、電子工学(例えばフォトレジスト)、エンジニアリングプラスチック、接着剤、シーラント、および重合体一般などの分野がある。

Claims (7)

  1. (A)エチレン性不飽和モノマー、
    (B)ラジカル発生源、
    (C)下記に示す分子量制御剤、および
    (D)有機溶媒
    を含んだ系の重合において、
    前記(D)有機溶媒の沸点が120℃以上である、樹脂の合成法。
    [ここで、前記(C)分子量制御剤は、
    Figure 2007091882
    と、
    Figure 2007091882
    からなる群から選ばれるチオカルボニルチオ化合物であり、
    Zは水素、塩素、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、任意選択で置換したヘテロシクリル、任意選択で置換したアルキルチオ、任意選択で置換したアルコキシカルボニル、任意選択で置換したアリールオキシカルボニル(−COOR” )、カルボキシ(−COOH)、任意選択で置換したアシルオキシ(−O2CR” )、任意選択で置換したカルバモイル(−CONR” )、シアノ(−CN)、ホスホン酸ジアルキルまたはジアリール[−P−(=O)OR” ]、ホスフィン酸ジアルキルまたはジアリール[−P(=O)R” ]、アミノ(−NR” R” )、アルコキシ(−OR)および何らかのメカニズムによって形成される重合体鎖からなる群から選択される。またR” は、任意選択で置換したC1−C18アルキル、C2−C18アルケニル、アリール、ヘテロシクリル、アラルキル、アルカリルからなる群から選択される。pは1または1より大きい整数であり、ここでp≧2の場合、R=R’であり、 mは2以上の整数であり、 R’は、任意選択で置換したアルキル、任意選択で置換したアリール、および重合体鎖からなる群のメンバから誘導されるp価の部分であり、連結部分は、脂肪族炭素、芳香族炭素、ケイ素、および硫黄からなる群から選択され、一般式(a)および(b)で表される化合物において、R’はフリーラジカル重合を開始するフリーラジカル脱離基である。]
  2. (D)有機溶媒が、エチレングリコール系、プロピレングリコール系、及びブチレングリコール誘導体からなる群より選ばれる請求項1に記載の樹脂の合成法。
  3. 重合温度が120℃以下、重合時間が8時間以内で、収率(重合転化率)が80%以上である請求項1又は2に記載の樹脂の合成法。
  4. 得られる樹脂の(Mw/Mn){但し、Mwはゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量、MnはGPCにより測定したポリスチレン換算数平均分子量である。}が1.0〜2.0である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂の合成法。
  5. 前記チオカルボニルチオ化合物として、Zがアミノ(−NR” R” )もしくはヘテロシクリルで表される化合物を用いる請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂の合成法。
  6. (A)エチレン性不飽和モノマーのうち、全体における(メタ)アクリル酸モノマーもしくはその誘導体の含有モル比率が30〜90%である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂の合成法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の合成法により得られる樹脂。
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