JP2007091583A - 耐レーザ性増CaF2単結晶並びにその作製方法及び使用 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ材料として、長期間の使用後も、また高エネルギーで用いても、エネルギー値の高いレーザパルスで用いても高い放射耐性を示す弗化カルシウム材料を提供する。
【解決手段】ドーパントを含有する結晶原料から成る溶融体の凝固の制御条件下で結晶を成長させることにより、耐放射性の増大した弗化カルシウム単結晶を作製する方法であって、このCaF2溶融体がドーパントとしてAl及び/又はGa及び/又はIn及び/又はTlのイオンを含有して成ることを特徴とする方法。
【選択図】図2
【解決手段】ドーパントを含有する結晶原料から成る溶融体の凝固の制御条件下で結晶を成長させることにより、耐放射性の増大した弗化カルシウム単結晶を作製する方法であって、このCaF2溶融体がドーパントとしてAl及び/又はGa及び/又はIn及び/又はTlのイオンを含有して成ることを特徴とする方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、耐放射性の著しく高い弗化カルシウムの単結晶、特に大きなかかる単結晶の作製方法、並びにかかる方法で得られた結晶及びその使用に関する。
電子コンピュータや制御装置の製造のため、益々狭くなる空間に多くの回路が配置される。集積回路(IC)やチップとしても知られるこの小型化配置は、マイクロリソグラフィーにより製造される。これには、フォトレジストとして知られ、ウェーハに適用される光感知被膜の、高価な光学システムによる照射が伴う。益々縮小する構造に対する要請は従って、益々短い波長の照射を要する。マイクロリソグラフィーに現在用いられている照射波長は、特に深UV(DUV)領域にある。通常エキシマレーザからのレーザ光は、概してこの目的のために用いられ、例えば波長248nmのKrFレーザ、波長193nmのArFレーザ及び波長157nmのF2レーザである。通常のガラスはこのUV領域での透過が悪いため、特殊材料をリソグラフィーの光学系、或いはまた対応するレーザ装置に用いなければならない。好適な材料は、透過性が十分高く、UV域までも深い高純度単結晶弗化カルシウム(蛍石、ホタル石)である。
結晶の照射中に色中心が結晶格子内の欠陥、特に異種原子により生成される欠陥に生ずることが知られている。結晶に照射される光波、又はエネルギー値の高い電磁波が多ければ多いほど、このように生成される色中心の量は大きく、結晶への光吸収が大きい、即ち光透過の減少が大きい。このような色中心の生成とそれに伴う放射透過の減少は特に、大量のエネルギー値の高い光、例えばレーザ光を通す光学部品に問題を呈する。特に、例えば集積回路の製造用のステッパーの照射装置の場合、実用寿命を低下させ、従ってコストを上昇させる。更に、吸収量が多くなると放射エネルギーが熱に変換され、これが終には結晶内に至る。その結果、結晶は熱くなり、光回折に変化を生じる。更に、昇温は膨張とレンズ寸法の変化をもたらし、結像精度の低下を結果として生じる。
リソグラフィーシステムは現在少なくとも10年の実用寿命に対して設計されているので、照射及び投影光学系を作る光学材料は僅かな劣化を示しても良い。ウェーハの処理量を増大させるようとする要求は更により能率的なレーザの開発を必要とし、これは次いで光学材料へのエネルギー負荷の増大をもたらす。このことは、特にエキシマレーザ及び放射導通系に用いられる光学素子に付いて云える。上記目的、特にレーザ、放射導通系及び放射損傷に対して増加した耐性を示す照射光学系のための光学材料を得ることは従って、着々と重要性が増している。
放射損傷をもたらす上記欠陥は異種イオン、特にカルシウムの代わりに結晶格子中に嵌まり込んだ陽イオン不純物により生ずることが知られている。多価遷移金属、希土類元素及びアルカリ金属元素はこの点で特に問題がある。従って、高純度の結晶を製造するため、数多くの試みがなされている。
WO03/071313A1には、UV域での照射で生ずる弗化カルシウムのソラリゼーションは、結晶格子中のいわゆる非架橋形成弗素元素により生ずることが開示されている。この文献によれば、かかる非架橋形成弗素原子、即ち割り込み位置を占める弗素原子は、結晶格子内の欠陥及び不純物により生ずる。かかる非架橋形成弗素原子を防止又は除去すると、ソラリゼーション損傷に対する物質の耐性が増大すると想定される。かかる欠陥を回避するため、WO03/071313では、一価のドーパントの添加により主なランタニド及び遷移金属不純物を低減することが提案されている。ドーパントとは、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Ce)、タリウム(Tl)、銅(Cu)、銀(Ag)及び金(Au)から成る群からの金属を云う。ドーパント、特にはナトリウム及びカリウムは、不純物以上に適度に使用されるべきである。かかる材料はフルエンスレベル20〜100MW/cm2でエネルギー出力40W/cm2のCWレーザの照射に対して十分なパワー特性を示すが、現在要求されているエネルギー密度に対しては十分でなく、その場合には単一パルでも材料内に数kW/cm2のエネルギー、即ち結晶を伝わらなければならないエネルギーを生成するのである。
従って、CaF2結晶内で特に面倒なナトリウム及び/又はカリウムの含有率を低減しようとする試みが既になされている。
例えば、EP0875778には、波長300nm下のUVレーザ用の光学映像システムであって、その光学素子が弗化カルシウムから成り、ナトリウム濃度0.2ppm下、好ましくは0.01ppm下を示すものが記載されている。
EP0987538には、波長200nm下のリソグラフィー装置用の光学システムであって、その光学素子が弗化カルシウムから成り、カリウム濃度0.5下を有するものが記載されている。かかる光学素子は、透過劣化に対してより高い耐性を有するとされている。
リソグラフィーで一般的な負荷、即ち10〜20mJ/cm2のパルス109個以上の負荷でのマラソン試験によれば、前に述べた程度までアルカリ金属汚染物質の少ない材料でもなお、劣化がかなりあることが示されている。だが、例えば揮発又は析出によりアルカリ金属を除去する結晶原料の絶対的精製でも、熱力学的法則で決められた限界をもつ。ナトリウム又はカリウムの濃度、数10ppbまでの精製は従って、達成不可能か、達成が困難かである。だが、長期間に亘り照射すれば、そのような濃度でも、動作波長、特に193nmでの透過の減少により、弗化カルシウムに劣化現象を生じ得ることが分かった。
この点に鑑み、本発明の目的はレーザ材料として、長期間の使用後も、また高エネルギーで用いても、即ち照射のための高いエネルギーが長期間に亘って分配されず、同時に1秒の何分の1の時間内で材料を曝す、エネルギー値の高いレーザパルスで用いても高い放射耐性を示す弗化カルシウム材料を提供することにある。
上記目的は、冒頭の請求の範囲請求項に記載の特長によって達成される。
実際、Al、Ga、In及び/又はTlを陽イオンとして含有する塩を結晶成長中に基材に添加すると、耐放射性の著しく高い光学素子を弗化カルシウム単結晶から製造することができることが分かった。塩は好ましくは、弗化物である。ナトリウムやカリウム等、邪魔なアルカリ金属が溶融体中に豊かになると、結晶成長の終わりにより結晶格子に組み込まれることを考えると、本発明によるこの解決策は思いがけないものである。
実際、本発明による添加は、結晶内の望ましくないアルカリ金属元素の分布を改善させるだけでなく、これ等の元素をして厄介なソラリゼーション作用を失わせることが分かった。また、本発明により、特定のドーパントを、望ましくないアルカリ金属イオンのモル量に少なくとも等しい量、好ましくはこのモル量を超える量添加すべきことが分かった。添加されるドーパントの量は、好ましくはこのモル量の少なくとも2倍、特に好ましくは3倍である。本発明によるドーピングの上限は一般には最大で10倍の、特に6倍の、とりわけ4倍のモル過剰である。
過剰量のドーパントの添加の結果、結晶成長工程の終わりに結晶内に存在する三価のドーピング元素の量は、厄介な一価のアルカリ金属元素の量と略同じになる。
実際の作業条件及び異なる分配係数のみが、過剰量のドーパントを添加しなければならないことの理由である。
典型的な結晶材料、特に原料として用いられるものはアルカリ金属不純物を、最大で2ppmまでの量、特に最大で0.5ppmまでの量、含有する。一般には、成長完了結晶はアルカリ金属分を含み、特にナトリウム及び/又はカリウム含有率が夫々、最大で30ppb及び9.03ppbである。別途記載の無い場合は、これ等のデータは全て重量ppm(ppmw)で表されている。これ等弗化カルシウム結晶の耐放射性、特に耐レーザ性をこのように本発明の方法により増大できると云うことは、従来技術によれば希土類の否定的効果が過剰量の一価のアルカリ金属イオン及び/又はアルカリ土金属イオンにより増大されたことを考えると、更になお驚くべきことである。
本発明はまた、本発明の方法により得られる結晶に関する。そのような結晶は、パルス当りエネルギー少なくとも2MW/cm2、特に少なくとも5MW/cm2でレーザ放射に対して耐性を示す。
従って、結晶はエネルギー少なくとも40MW/cm2(対応する照射システム内の負荷では典型的に、秒当り4000Hzx10mJ/cm2)、好ましくは少なくとも150W/cm2(秒当り6000Hzx25mJ/cm2)、特に好ましくは600W/cm2(秒当り6000Hzx100mJ/cm2)でのレーザ放射に耐えることになる。とりわけ好適な実施例では、本発明の結晶は900W/cm2(秒当り6000Hzx150mJ/cm2)までのものに難なく耐える。
レーザ内に直接組み込まれた光学部品又は放射発生システムとしての、上記用途の場合の本発明の結晶の実用寿命はレーザからの出口近傍で、0.5x107パルス上、特に2x107パルス上、とりわけ5x107パルス上となる。
照射システム又は投影システムにおいて、本発明の結晶の実用寿命はパルス当り30mJ/cm2までのエネルギー密度では10x107パルス上である。
本発明の結晶はアルカリ金属不純物を好ましくは最大で0.1ppm、特に最大で0.05ppm、より好ましくは最大で0.001ppm、とりわけ最大で10ppb含有する。特に好ましいのはアルカリ金属を最大で5ppb、特に最大で2ppb含有する結晶である。これ等の量は好ましくは、ナトリウム及び/又はカリウムの最大含有率に基づく。
本発明の結晶は好ましくは、AlF3、GaF3、InF3及び/又はTlF3の中から選ぶと良いドーパント、特にAlF3及びGaF3が優先されるドーパントを用いて作製される。AlF3でのドーピングがとりわけ好適である。ドーパントは、ドーピングをしない標準法による成長により得られた完成結晶内に存在するモル量添加されるべきである。だが、通常は、過剰量のドーパントが添加される。だが、好ましくは、本発明の結晶はドーパントの量の2倍含有するようにするが、ドーパントの最小量は厄介なアルカリ金属イオンの3倍とするのが特に好ましい。ドーパントの最大量は好ましくはアルカリ金属のモル量の10倍であり、このモル量の6倍、特に5倍がとりわけ好ましい。
全ての色中心が形成された後でも、本発明の結晶は193nmで初期値の少なくとも10%の光透過率を示すが、少なくとも12%、特に少なくとも13%が一般的である。全ての色中心の形成後、好適な結晶は依然として、波長193nmにおける初期光透過率の少なくとも14%、特に少なくとも15%の残留透過率を示すようにする。
全ての色中心の形成は、X線照射への露呈により容易に達成される。そのようなX線照射は、例えばDE10050349Alに記載されている。もう一つの可能な方法は例えば、1メガ線量のコバルト源による照射から成る。これ等2方法に付いては、同方法がエキシマレーザの長期間負荷との相関関係が十分にあること、長時間の露呈後にのみレーザ放射で達成可能なものであったものを、それにより色中心の形成の最終条件が短時間に到達可能であることが知られている。
本発明の結晶は好ましくは径少なくとも50mm、特に少なくとも80mmの体積の大きな結晶であるが、本発明の一般的な結晶は最小径が10mmである。特に好適な結晶は径少なくとも150mm、とりわけ少なくとも200mmである。通常、結晶は高さが少なくとも50mm、好ましくは少なくとも70mm、特に好ましくは少なくとも80mmである。有利な結晶の高さは少なくとも100mm、とりわけ少なくとも150mmである。
本発明の特に好適な実施態様において、結晶原料のナトリウム含有率は作製前に決定される。これは好ましくは、中性子放射化分析によりなされる。1ppbよりも少ない量の決定がこのようにして可能になる。アルカリ金属含有率、特にナトリウム及び/又はカリウム含有率が知られている場合、この材料から、且つ後続の結晶成長と同一条件下で、及び同一方法により、試験用結晶を成長させ、検討して、標準的成長方法により成長させたこの結晶のアルカリ金属含有率、特にナトリウム及び/又はカリウムの含有率を測定する。この測定量に基づき、適宜量のドーパントが添加される。好ましくは、少なくとも等モル量のドーパントが添加されるが、モルベースでドーパントの量、即ち第3主群の元素の弗化物の量が邪魔なアルカリ金属不純物の量より大きくなるような過剰量が好ましい。分配係数の結果、最終結晶にアルカリ金属イオン及びアルミニウムイオンを略等モル比で組み込むことがこのようにしてできることが分かった。アルカリ金属イオンのドーパントイオンに対する典型的なモル比、特にNa+:Al3+は、1:4〜4:1、特に1:2〜2:1であるが、1:0.8〜1.2、特に1.09〜1.1のモル比はとりわけ有利である。
本発明の結晶は特にレーザ技術、好ましくは全レーザエネルギーに曝される光学素子、即ち放射発生及び/又は放射導通のためのレーザシステムに直接用いられる光学素子に用いられる。そのようなレンズは通常、パルス当り少なくとも20mJ/cm2、特に50mJ/cm2のエネルギーに曝されるが、パルス当り少なくとも100mJ/cm2又は少なくとも150mJ/cm2のエネルギー量に達することが多い。勿論、本発明の結晶は、例えばフォトリソグラフィーにおける照明又は照射のための光学系に用いられる光学素子に十分適している。そのような素子は、約10〜20mJ/cm2に過ぎないエネルギー密度に曝される。このようなエネルギー密度で動作するレーザの周波数は、4000Hzまで、好ましくは6000Hzまで、特に上限8000Hz以上までである。
以下の具体例は本発明を更に詳細に説明する。
弗化カルシウム単結晶の作製
弗化カルシウム単結晶の作製
各場合において、200mgのPbF2を掃気材として量500gのCaF2に添加して酸素不純物を除いた後、これに適宜量モル/ppmのナトリウム又はカリウム不純物及びドーパントを添加した。予備的試験で、結晶にアルカリ金属不純物のみをドープすることは殆ど不可能なことが分かった。気化速度が比較的高く、溶融体と結晶間では分布が等しくないため、明らかに1%下である、ドーパントとして添加されたアルカリ金属の量のみが決定できた。この理由で、アルカリ金属イオンを対応する(アルカリ金属)3XF6イオンの形で添加した、ここでXは第3主群の元素を表す。このようにして、始めに添加された物質の20%の回収速度を達成することができた。
このようにして得た結晶を用いて、照射前の吸収スペクトルを記録した。結晶は次いで、DE10050349に記載されているようなX線照射にかけられ、理論的に可能な全ての色中心を生成した。その後、前の同じ波長領域に亘って吸収スペクトルを記録し、これ等2つのスペクトル間の差をプロットした。差スペクトルは例えば、添付図面に示されている。
特に図1から分かるように、結晶内のナトリウムが増大すると、典型的な色中心、特にF中心(380nm)及びM中心(800nm)の形成により表されるように材料内のレーザ損傷が著しく増大する。更に、この差スペクトルはまた、特に重要な動作波長193nmにおいて吸収のかなりの増大、即ち結晶内のナトリウムの増大に対応する増大を示している。
図2は、X線照射により引き起こされる380nm及び600nmにおける色中心の減少を示す。特に、193nmにおける吸収変調の同時減少も見られる。約270nmにおける肩又は小ピークの形成は、添加されたAlF3による。このように新たに吸収帯が現れるにもかかわらず、差スペクトルは、ナトリウムを氷晶石の形式で5ppm含有する結晶では、10ppmの純AlF3又は30ppmのAlF3の添加は、たとえ理論的に可能な全ての色中心が既に形成されていても、193nmで透過率の増大を生ずる、即ち光透過率が約14〜15%まで増大することを明白に示している。このことは、同一のナトリウム含有率(氷晶石の形式で)でも結晶の透過率は初期値の僅か1%であり、実際、光透過率の完全な喪失、即ちUVブロッキング材料を表すことを考えると、特に注目すべきである。視覚的には、全色中心の形成の後の、AlF3で保護されない結晶は色がコバルトブルーである。
本発明はまた、本発明方法で作製された結晶を、レンズ、プリズム、光導通ロッド、光窓、及びDUVフォトリソグラフィー、ステッパー、レーザ、特にエキシマレーザ、コンピュータチップ及びかかるチップを含む集積回路及び電子装置用の光学部品、又はエネルギーがパルス当り少なくとも50mJ/cm2、好ましくは少なくとも100mJ/cm2、特に少なくとも150mJ/cm2の放射に露呈されるレーザ光学系並びにレーザビームがレーザを離れた後のレーザ発生及びレーザ導通のための光学系及びレンズの製造に用いるその使用に関する。
Claims (8)
- ドーパントを含有する結晶原料から成る溶融体の凝固の制御条件下で結晶を成長させることにより、耐放射性の増大した弗化カルシウム単結晶を作製する方法であって、このCaF2溶融体がドーパントとして、Al及び/又はGa及び/又はIn及び/又はTlのイオンを含有して成ることを特徴とする方法。
- 溶融体がアルカリ金属イオンを上限1ppmwまでの量、含有して成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- アルカリ金属イオンがNa+及び/又はK+であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 溶融体が、アルカリ金属イオンに基づいて、モル過剰のドーパントを含有して成ることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の方法。
- ドーピング無しに標準成長法を行って得られる結晶試料のアルカリ金属イオンの含有率を測定し、この含有率に基づいて2倍モル量のドーパントを溶融体又は出発原料に添加することを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の方法。
- 径が少なくとも50mm、高さが少なくとも50mmで、アルカリ金属不純物を上限1ppmwまで含有する弗化カルシウム単結晶であって、ドーパントとしてAlF3、GaF3、InF3及び/又はTlF3を含有して成ることを特徴とする弗化カルシウム単結晶。
- パルスエネルギー少なくとも10mJ/cm2のレーザーパルを少なくとも5x108個照射した後、波長193nmで0.1%/cm未満の吸収性を示すことを特徴とする請求項6に記載の弗化カルシウム単結晶。
- 請求項1〜5の何れか一つの記載の方法で得られた結晶又は請求項6に記載の結晶を、レンズ、プリズム、光導通ロッド、光窓、及びDUVフォトリソグラフィー、ステッパー、レーザ、特にエキシマレーザ、コンピュータチップ及びかかるチップを含む集積回路及び電子装置用の光学部品、又はエネルギー密度パルス当り少なくとも50mJ/cm2の透過のためのレーザ光学系の製造に用いるその使用。
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