JP2007091403A - シート積載装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】互いに相反する、シート積載トレイに最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行えるようにすること。
【解決手段】シート積載装置は、シート積載トレイ40のシート積載面の一部であるシート接触領域21(斜線部分)とシート接触領域21に載置されたシートとの間の摩擦係数をμ1とし、2枚目以降のシート同士の摩擦係数をμ2とした場合に、μ2をμ1を超えない値に設定する。これにより、シート積載トレイ40に最初に排出されるシートの必要引込力と、2枚目以降に排出されるシートの必要引込力は、ほぼ等しくなり、1枚目及び2枚目以降に順次積載されるシートの整合を行うことができる。
【選択図】図1
【解決手段】シート積載装置は、シート積載トレイ40のシート積載面の一部であるシート接触領域21(斜線部分)とシート接触領域21に載置されたシートとの間の摩擦係数をμ1とし、2枚目以降のシート同士の摩擦係数をμ2とした場合に、μ2をμ1を超えない値に設定する。これにより、シート積載トレイ40に最初に排出されるシートの必要引込力と、2枚目以降に排出されるシートの必要引込力は、ほぼ等しくなり、1枚目及び2枚目以降に順次積載されるシートの整合を行うことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、シートが積載されるシート積載装置と、このシート積載装置を装置本体に装備した画像形成装置とに関する。
シートが積載されるシート積載装置は、例えば、画像形成装置の装置本体に装備されている。画像形成装置には、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。
画像形成装置の装置本体に装備されたシート積載装置(特許文献1)は、装置本体から搬送されてきたシートをシート積載トレイで受けて積載するようになっている。シート積載トレイに排出されたシートは、整合されてシート束になる。
図12は、シート積載トレイ104,204と、シート積載トレイ104,204に排出されるシートを整合するための垂直な積載壁部105,205とを備えたシート処理装置の正面図である。
従来のシート積載トレイ104,204は、シートの後端(シート搬送方向の上流端)を整合するため傾いている。シート積載トレイ104,204の傾斜角度は、垂直の積載壁部105,205に対して、約60度(水平に対して約30度)である。なお、上段側のシート積載トレイ104と下段側のシート積載トレイ204は同一の構造をしているため、上段側のシート積載トレイ104を説明して、下段側のシート積載トレイ204の説明は省略する。
シート積載トレイ104に最初に排出されたシート(1枚目のシート)は、シート積載トレイ104のシート積載面の傾斜面に沿って滑り下りる。そして、1枚目のシートの後端(シート積載トレイに排出される排出方向の上流端)が、積載壁部105に当接する。2枚目に排出されるシートは、1枚目のシートの上に排出されて1枚目のシートの上を滑り下りる。そして、2枚目のシートの後端が、積載壁部105に当接する。3枚目以降のシートも、2枚目のシートと同様に、シート積載トレイに既に排出されているシート上に排出されて、そのシートの上を滑り下りて、後端が積載壁部105に当接する。このようにして、シート積載トレイ104上に1枚ずつ順次積載されて積載壁部105に当接したシートは、整合されたシート束Bになる。
しかし、このシート積載トレイ104に積載されたシート束Bの側面形状は、積載壁部105に対して約60度の平行四辺形である。したがって、図12に示すシート積載装置は、ユーザが、シート束Bをシート積載トレイから取り出したとき、シート積載トレイ104に平行四辺形に積載されている前記積載形態を直方体に揃え直す手作業を行う必要があった。
図13は、傾いた積載壁部107,207でシートを整合するシート処理装置の正面図である。なお、図13に示すシート処理装置も、上段側のシート積載トレイ106と下段側のシート積載トレイ206は同一の構造をしているため、上段側のシート積載トレイ106を説明して、下段側のシート積載トレイ206の説明は省略する。
図13に示すシート処理装置は、ユーザがシート束を揃え直す上記手作業を行わなくてもすむようになっている。すなわち、このシート処理装置は、図13(a)に示すように、積載壁部107,207を垂直線に対して約5度傾斜させ、この積載壁部107,207に対してほぼ直角(90度)に、シート積載トレイ106,206を設けた構造になっている。これにより、図13(b)に示すように、シート束Bの側面形状が、直角な長方形になる。したがって、ユーザは、図12で説明したような、シート束を揃え直す手作業をしなくてもすむ。
しかし、この従来例のシート積載トレイ106の傾斜角度(約5度)は小さい。その結果、シート積載トレイ106のシート積載面上に最初に排出されたシートを、シート積載トレイ106のシート積載面の傾斜面に沿って、円滑に滑り下ろすのは、困難である。これにより、シート積載トレイのシート積載面上に排出されたシートの後端は、積載壁部107に当接しないことがある。また、シート積載トレイ106のシート積載面に排出されている最初のシートの上に排出される2枚目のシートも同様に、後端が、積載壁部107に当接しないということがある。そして、2枚目のシートの上に排出される3枚目以降のシートも2枚目のシートと同様に、後端が、積載壁部107に当接しないことがある。このように、図13に示すシート積載装置は、シートの後端が整合されにくい問題があった。
そこで、現在のシート積載装置は、図14に示すように強制的にシートを整合するようにしている。積載壁部109は、図13に示す積載壁107と同様に垂直線に対して傾斜(約5度)している。そして、シート積載トレイ108は、図13に示すシート積載トレイ106、206と同様に積載壁部109に対してほぼ直角(ほぼ90度)に取り付けられている。したがって、シート積載トレイ108に積載されたシート束の積載形態は、直方体になる。
図14に示すように、強制的なシートの整合は、可撓性のパドル116と可撓性のローレットベルト117によって行われる。すなわち、排出ローラ対110によってシート積載トレイ108上に排出されたシートA1は、支点Pを回転中心として回転するパドル116によって、図14(b)に示すように、弾性的に押圧される。そして、さらにシートA1は、パドル116の回転によって、ローレットベルト117とシート積載トレイ108との間に差し込まれる。
このようにして、差し込まれたシートA1は、回転しているローレットベルト117にて積載壁部109側に引き込まれる。ローレットベルト117によって積載壁部109側に引き込まれたシートA1の後端は、積載壁部109に当接する。シートA1の後端を積載壁部109に当接することにより、シートA1は整合される。続いて連続的に排出されてくる2枚目以降のシートは、上記パドル116、ローレットベルト117の同様な動作により、積載壁部109に後端を当接されて整合される。
支点Pを中心にパドル116を回転して、シートA1を弾性押圧力で押圧した場合、シートA1に働く力の関係は、次の通りである。
パドル116による弾性押圧力をN、そして、弾性押圧力Nで押圧されたシートA1を矢印X方向に引き込むために必要な引込力をF1、このときのシート積載トレイ108のシート積載面とシートA1との間の摩擦係数をμ1とした場合に、シートA1を引き込むのに必要なパドル116による引込力(必要引込力)F1は、F1=μ1・Nとなる。また、この従来のシート積載装置において、シート積載トレイ108は、光沢を無くす微細な凹凸面である梨地加工(シボ加工)を施して、意匠上の外観を損なわないようにしている。
このように、従来のシート積載装置におけるシート積載トレイ108上に積載されるシートを強制的に整合するシートの整合には、次のような改良すべき問題がある。
すなわち、シート積載トレイ108に積載される次のシートA2は、シート積載トレイ108上に既に排出されているシートA1の上に積載される。したがって、シートA2を整合させる際に、シートA2とシートA1との間には、摩擦が生じる。シート積載トレイ108に積載される2枚目以降の上記シート間の摩擦係数をμ2とすると、μ2は、前記μ1よりも小さい。その理由は、シート積載トレイ108のシート積載面がシボ加工されているので、シートA1,A2同士の摩擦抵抗よりも、シートA1とシボ加工されているシート積載面との間の摩擦抵抗のほうが大きいからである。
パドル116の弾性押圧力Nは、パドル116の材質や形状により変えることができる。すなわち、材質や形状を変えない限り、パドル116の弾性押圧力は一定である。
そこで、図15(b)に示すように、パドル116による弾性押圧力をN、弾性押圧力Nの力でパドル116に押圧されたシートA2を、パドル116が矢印X方向に引き込むために必要な引込力をF2、このときのシート積載トレイ108上の最初のシートA1と2枚目のシートA2との間の摩擦係数をμ2とした場合、シートA2を引き込むのに必要なパドル116による引込力(必要引込力)F2は、F2=μ2・Nとなる。
そして、上記の理由によりμ2<μ1であるから、パドル116によるシートA1の必要引き込み力F1(=μ1・N)とシートA2の必要引き込み力F2(=μ2・N)の関係は、F2<F1となる。すなわち、パドル116の引き込み力をF2にした場合に、シートA2を所定量引き込むことができるが、シートA1に対する必要引込力は不足する。その結果、シートA1の引込量は、不充分になる。
したがって、図15(a)、(b)に示すように、最初のシートA1がローレットベルト117とシート積載トレイ108との間にまで達しない状態で、次の、シートA2が、排出ローラ対110によってシートA1の上に排出されることになる。そして、図15(b)に示すように、シートA2をローレットベルト117とシート積載トレイ108との間に引き込むと、シートA1は、シートA2に対して寸法Dだけ突出した状態になる。したがって、排出ローラ対110により、連続的にシートを排出すると、図16に示すように、シート束Bは、最初のシートA1が他のシートに対して寸法Dだけ突出した状態でシート積載トレイ108に積載されるという問題がある。
このように、シート積載トレイ108に最初に排出されるシートA1が突出しないようにするためには、パドル116の材質や形状を変えて、パドル116の弾性押圧力Nを、シートA1を所定量引き込むのに見合った大きさにすればよい。しかし、パドル116の弾性押圧力Nを大きくした場合、シートA2は、必要引込力F1で、引き込まれることになる。換言すれば、μ2<μ1の関係は変わらないので、シートA2は、小さな必要引込力(F2)で所定量引き込むことができるにも拘らず、大きな必要引込力F1で引き込まれることになる。したがって、この場合には、次のような問題がある。
すなわち、必要引込力F1は、シートA2に対して大きすぎる。このため、シートA2の引込量は、必要以上に多くなる。その結果、図17に示すように、積載壁部109に当接しているシートA2の端部には、撓み部(座屈部)A20が発生する。そして、パドル116の弾性押圧力Nが開放されると、撓み部A20は、シートA2に圧接して撓んでいたローレットベルト117の復元力によって押される。このように撓み部A20をローレットベルト117で押した場合、シートA2は、矢印X方向とは逆向きに不規則にずれる。その結果、シートA2は、整合できないという問題が生じる。
このように、従来のシート積載装置は、パドル116の弾性押圧力Nの調整のみで必要引込力F1またはF2を調整しても、最初にシート積載トレイ108に排出されるシートA1と、2枚目以降に排出されるシートA2との間で相反する問題が生じ、上記問題を解決することができなかった。
本発明は、互いに相反する、シート積載トレイに最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行えるようにしたシート積載装置を提供することを目的としている。
本発明は、シートの整合を確実に行えるシート積載装置を備えた画像形成装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段とを備え、前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定されている。
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、シートが積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段と、シート積載手段に積載された前記シートのシート搬送方向の上流端を整合する積載壁部と、前記シート引き戻し手段により前記積載壁部側に引き戻された前記シートの上面に接触し前記シートのシート搬送方向の上流端を前記積載壁部に当接させる当接手段とを備え、前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定してある。
本発明のシート積載装置は、前記シート積載手段の前記被押圧面を、前記シート同士の摩擦係数を超えない摩擦係数を備えた部材で形成してある。
本発明のシート積載装置は、前記シート積載手段の前記被押圧面を有し、前記シートが積載されるシート積載面に対して出没可能なころを前記シート積載手段に設置してある。
本発明のシート積載装置は、前記シート積載手段が、前記摩擦係数と同じ摩擦係数を有する樹脂で形成されている。
本発明のシート積載装置は、前記シート積載手段のシートが積載され、且つ、前記被押圧面を有するシート積載面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定されている。
上記目的を達成するため、本発明のシート積載装置は、排出されたシートが積載されるシート積載面が形成されたシート積載手段と、シート積載手段に積載された前記シートの搬送方向の上流端を整合する積載壁部と、搬送された前記シートを前記積載壁部側に引き戻す引き戻し手段と、前記引き戻し手段により前記積載壁部側に引き戻された前記シートの上面に接触し前記シートの搬送方向の上流端を前記積載壁部に当接させる当接手段と、前記シート積載面と前記シートとの間に空気層形成する送風手段とを備え、前記送風手段を前記シート積載手段に取り付けてある。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像が形成されたシートが積載されるシート積載装置と、を備え、前記シート積載装置が、上記いずれか1つのシート積載装置である。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像が形成されたシートが積載されるシート積載装置と、を備え、前記シート積載装置が、シートが積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段とを備え、前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定されている。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段に引き戻し手段の押圧力が加わる被押圧面の摩擦係数を、シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したので、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段の被押圧面を、シート同士の摩擦係数を超えない摩擦係数を備えた部材で形成したので、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段の被押圧面を有しシートが積載されるシート積載面に対して出没可能なころをシート積載手段に設置したので、シート積載面と、シート積載手段に最初に排出されるシートとの間の摩擦係数を、シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値にすることができ、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段がシート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない摩擦係数を有する樹脂で形成したので、少なくともシート積載面の摩擦係数をシート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値にすることができ、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段のシートが積載され、且つ、引き込み手段の押圧力が加わる部分を有するシート積載面の摩擦係数を、シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したので、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明のシート積載装置は、シート積載手段のシート積載面とシートとの間に空気層形成する送風手段をシート積載手段に取り付けたので、シート積載面と、シート積載手段に最初に排出されるシートとの間の摩擦係数を、シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値にすることができ、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができる。
本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段によって画像が形成されたシートを整合するための前記いずれかに記載のシート積載装置とを備えたので、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができ、稼動効率を向上させることができる。
本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、シート積載手段に引き戻し手段の押圧力が加わる被押圧面の摩擦係数を、シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したシート積載装置とを備えたので、シート積載手段に最初に排出されるシートの整合と、2枚目以降に排出されるシートの整合を行うことができ、稼動効率を向上することができる。
本発明の実施の形態であるシート積載装置と、このシート積載装置を装備した画像形成装置の一例である複写機とを図に基づいて説明する。画像形成装置には、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等があり、画像形成装置は、複写機に限定されるものではない。また、シート積載装置は、複写機のみに設けられるものではない。プリンタ、ファクシミリ、及び複合機等に設けてもよい。また、シート積載装置は、装置本体52に組み込まれていてもよい。
[複写機の全体構成]
先ず、図8に基づいて複写機の全体構成について説明する。複写機51の装置本体52は、装置上部に装備した原稿給送装置12から自動的に給送された原稿をスキャナ部13で光学的に読み取り、その情報をデジタル信号として画像形成手段としての例えば画像形成部2へ送信して普通紙やOHPシート等のシートに記録するようになっている。
先ず、図8に基づいて複写機の全体構成について説明する。複写機51の装置本体52は、装置上部に装備した原稿給送装置12から自動的に給送された原稿をスキャナ部13で光学的に読み取り、その情報をデジタル信号として画像形成手段としての例えば画像形成部2へ送信して普通紙やOHPシート等のシートに記録するようになっている。
複写機51の装置本体52の下部には、各種サイズのシートを収納した複数のシートカセット14を引き出し自在に設けてある(図には1つだけ図示、他は省略してある)。シートカセット14から搬送ローラ15によって搬送されたシートは、画像形成部2で電子写真方式によって画像記録されるようになっている。
すなわち、装置本体52は、スキャナ部13で読み取った情報に基づいて光照射部2aからレーザ光を感光体ドラム2bに照射して潜像を形成し、これをトナー現像してシートにトナー画像を転写する。シートは、定着部16に搬送される。定着部16に搬送されたシートは、定着部16で加熱加圧されてトナー画像を永久定着される。シートの両面にトナー画像を形成する両面記録モードのとき、装置本体52は、片面に画像を記録したシートを、スイッチバック搬送して裏返しにしてから、再送パス17へ搬送し、再度、画像形成部2へ搬送して他方の面にもトナー画像を形成する。なお、シートは、シートカセット14からの給送のみならず、マルチトレイ18から手差しによっても給送できるようになっている。
[シート積載装置]
[第1実施形態]
次に、図8及び図9を用いてシート積載装置の全体構成について説明する。シート積載装置3は、搬送されたシートが積載される上段側シート積載トレイ40と、下段側シート積載トレイ41とを備えている。
[第1実施形態]
次に、図8及び図9を用いてシート積載装置の全体構成について説明する。シート積載装置3は、搬送されたシートが積載される上段側シート積載トレイ40と、下段側シート積載トレイ41とを備えている。
なお、上段側シート積載トレイ40と、下段側シート積載トレイ41は、同様な構成になっている。また、上段側シート積載トレイ40と、下段側シート積載トレイ41とに関連する機構も同様な機構になっている。このため、上段側シート積載トレイ40と、上段側シート積載トレイ40に関連する機構の説明をして、下段側シート積載トレイ41と、下段側シート積載トレイ41に関連する機構の説明を省略することとする。上段側シート積載トレイ40の上面には、後で説明するシート積載面が形成されている。
シート積載装置3は、上段側シート積載トレイ40に積載されるシートを、積載壁部5側に引き戻す引き戻し手段である例えばパドル6を備えている。また、シート積載装置3は、パドル6によって引き戻されたシートをさらに引き入れ、シートの搬送方向後端を積載壁部5に当接させて整合させる当接手段である例えばローレットベルト7を備えている。
シート積載装置3は、ローレットベルト7によって、シートが引き込まれる前後で、シートをシート搬送方向に対して交差する方向(幅方向)に整合する整合板8を備えている。また、シート積載装置3は、上段側シート積載トレイ40に積載されたシートの最上面が、ローレットベルト7に接触するように上段側シート積載トレイ40を昇降させる昇降駆動ユニット9を備えている。
搬送されてきたシートは、上段側排出ローラ対10によって、上段側シート積載トレイ40に排出される。上段側シート積載トレイ40に排出されたシートは、パドル6によって搬送方向と逆方向である積載壁部5側に引き戻される。次に、排出されたシートの搬送方向(上流側端)後端は、シート上面に接触するローレットベルト7によって積載壁部5に当接されて整合される。さらに、ローレットベルト7で積載壁部5に当接される前後において、シートは、整合板8により、搬送方向と垂直方向(幅方向)に整合される。
また、上段側シート積載トレイ40は、積載されたシート束の積載高さに応じて下降するようになっていることができる。これにより、ローレットベルト7は、積載されたシート束の最上面に、適切な弾性押圧力で接触し、シートのシート搬送方向後端を積載壁部5に当接させて整合させる。上段側シート積載トレイ40の上記下降動作は、昇降手段である昇降駆動ユニット9によって行われる。
このように、上段側シート積載トレイ40は、積載されたシート束の積載高さに応じて下降する。そして、ローレットベルト7は、積載されたシート束の最上面に、適切な弾性押圧力で接触する。これにより、シートのシート搬送方向後端は、積載壁部5に当接させられて整合される。このように、ローレットベルト7がシート束の最上面に適切な弾性押圧力で接触して、シートのシート搬送方向後端を積載壁部5に当接させて整合することにより、上段側シート積載トレイ40に排出され、積載されるシートは、シート癖の有無に関わらず整合される。
また、シート積載装置3は、上段側シート積載トレイ40に積載されるシート束の最上面を検出する紙面検知フラグ11を備えている。この紙面検知フラグ11は、積載されたシート束の最上面に、ローレットベルト7が適切な弾性押圧力で接するシート束の最上面を検知するようになっている。これにより、シートのシート搬送方向後端は、ローレットベルト7によって、積載壁部5に当接させられる。したがって、例え癖が付いたシートであっても、シートの整合は行われる。
上段側シート積載トレイ40は、紙面検知フラグ11からの信号に基づいて、適宜昇降させられる。これにより、ローレットベルト7は、シートの積載高さに応じて、シート束の最上面に常時的確に当接させられる。したがって、多量に排出されるシートは、整合積載される。このように、シートの積載高さに応じて、シート束の最上面に常時的確にローレットベルト7を当接させるので、シート癖の有無や積載枚数に関わらず、ローレットベルト7の押圧力は、常に一定になる。このように、ローレットベルト7の弾性押圧力を、シート癖や積載枚数の状態変化に対応させることができるので、積載されるシートは、整合される。
シート積載装置3は、排出されたシートの排出方向と直交する幅方向を整合する整合板8を備えている。この整合板8は、シート排出方向と直交する幅方向の両側に設けられている。また、この整合板8は、整合板8に対応して設置した図示省略のアクチュエータにより移動可能になっている。以上のように構成したシート積載装置3は、シートの排出方向及び幅方向、シート長さ、シート幅、シート癖の有無、あるいはシート積載枚数に関わらず、積載されるシートを整合することができる。
上段側シート積載トレイ40は、図13に示す従来のシート積載トレイ106、206と同様に、垂直線に対して所定角度(この例では約5度)傾斜した積載壁部5に対してほぼ直角になっている。したがって、上段側シート積載トレイ40は、水平面に対して所定角度(約5度)傾斜している。この上段側シート積載トレイ40の傾斜は、これに限定されるものではなく、ほぼ水平でもかまわない。
上段側シート積載トレイ40は、積載壁部5とのなす角をほぼ直角に保持しつつ昇降する。図10に示すように、積載壁部5は、上段側シート積載トレイ40の上部に固定された誤動作等を検知する異常検知回動カバー19を備えている。これにより、規定量以上のシートが上段側シート積載トレイ40に積載されて上昇した場合に、異常検知回動カバー19は積載されているシート束によって押し上げられる。
この異常検知回動カバー19の押し上げは、図示省略の電気部品であるマイクロスイッチ等を動作させて、図示省略のアクチュエータの電流を断ち切り、昇降駆動ユニット9(図8)を停止する機能を有している。これにより、シート束には、無理な力がかからずにシート束の座屈が防止され、あるいは、機械の破損が防止される。さらに、この異常検知回動カバー19は、ユーザがシート束取り出し時に、シート積載トレイの誤動作があった場合でも、シート束とシート積載装置の間で、ユーザの手をはさむ等の不慮の事故を防止するという電気的な安全装置として機能する。
次に、図9に示すように、シート積載トレイは、複数設けられている。この実施の形態では、上段側シート積載トレイ40と、下段側シート積載トレイ41が設けられているがこれに限定されない。また、上段側シート積載トレイ40または下段側シート積載トレイ41へのシート排出の切換えは、フラッパ20によって行われる。このフラッパ20は、シート搬送路の分岐点に設置されており、アクチュエータであるプランジャ26により駆動される。これにより、画像形成装置本体52、あるいは、シート積載装置3は、停止されることなく、多量のシートを上段側シート積載トレイ40または下段側シート積載トレイ41へ排出し、連続的に順次整合積載することができるようになっている。
図8に示すように、シート積載トレイ40,41は、複写機、プリンタ等の画像形成装置本体52から排出される排出原稿の後処理装置として、システム全体の外観面の一部を成している。そして、シート積載トレイ40,41全体は、外装カバーと同様に樹脂製で、表面の光沢を抑えるために、微小な凹凸であるシボ加工が施されている。すなわち、シート積載トレイ40,41は、複写機51の本体52に対し、突出していて外観上目立ちやすいので、目立たないようにするため、シボ加工が施されている。つまり、シート積載トレイ40,41にシボ加工が施される理由は、光沢を抑えて製品外観のデザインをよくするためである。
[シート積載トレイ]
図1及び図2に基づいて第1実施形態のシート積載装置における積載トレイ40を説明する。なお、第2乃至第5実施形態のシート積載装置の積載トレイおいて、第1実施形態の積載トレイと同じような部分には、同一符号を付して、その部分の説明を省略する。
図1及び図2に基づいて第1実施形態のシート積載装置における積載トレイ40を説明する。なお、第2乃至第5実施形態のシート積載装置の積載トレイおいて、第1実施形態の積載トレイと同じような部分には、同一符号を付して、その部分の説明を省略する。
図1はシート積載トレイ40の平面図である。図2は図1のシート積載トレイの斜視図である。図1及び図2において、積載トレイ40には、積載されたシート束をユーザがまとめて取り出しやすいように、シート束取出用の指挿入凹部4e、4f、4gが設けられている。このシート束取出用の指挿入凹部4e、4f、4gは、ユーザがシートの下に指を入れて掴みやすくするため、シート積載トレイ40の上面4aの面より窪んだ形状に形成されており、上面4aと斜面4h、4i、4j、4k、4m、4nでつながっている。この斜面4h、4i、4j、4k、4m、4nを形成した理由は次ぎの通りである。仮に、この斜面4h、4i、4j、4k、4m、4nを直角面にした場合には、パドル6で排出1枚目のシートA1を引き戻す際、シートA1が直角面に当たり、シート束取出用の指挿入凹部4e、4f、4gのいづれかに押込まれて座屈する虞があるためである。
図1において、シート束取出用の指挿入凹部4e、4f、4gと斜面4h、4i、4j、4k、4m、4nを除いた斜線の部分は、シートが接触するシート接触領域21であり、殆どが平らに形成されている。
すなわち、シート接触領域21は、シート搬送方向のシート積載トレイ40の長さをCとし、シート積載トレイ40の全幅をWとした場合、C×Wの領域である。シート束取出用の指挿入凹部4f、4gは、斜面4h、4i、4j、4kを除いた残りの部分である。シート接触領域21の内、シート1枚目のシートA1を、パドル6により引き戻すときに、パドル6の弾性押圧力Nが加わる領域の面を被押圧面という。
[弾性押圧力N、摩擦係数μ1、摩擦係数μ2]
弾性押圧力Nは、シート接触領域21上のシートをパドル6で押圧する力である。μ1は、被押圧面とシートとの間の摩擦係数である。μ2は、2枚目以降のシート同士の間の摩擦係数である。
弾性押圧力Nは、シート接触領域21上のシートをパドル6で押圧する力である。μ1は、被押圧面とシートとの間の摩擦係数である。μ2は、2枚目以降のシート同士の間の摩擦係数である。
第1実施形態のシート積載装置におけるシート積載トレイ40は、図1及び図2に示すように、シート接触領域21にシボ加工を施していない(以下、「シボ抜き加工」という)シート積載トレイである。シボ抜き加工は、シート接触領域21を任意の粗さに加工することができる。すなわち、シボ抜き加工は、シート同士の摩擦係数μ2と、シート接触領域21シートとの間の摩擦係数μ1との関係が、μ1≦μ2となるように、シート接触領域21を加工することができる。なお、シボ抜き加工は、シート接触領域21の内、被押圧面のみであってもよい。
したがって、シート接触領域21以外の部分、すなわち、シート積載トレイ40の側面、上面4a、シート束取出用の指挿入凹部4e、4f、4g、斜面4h、4i、4j、4k、4m、4n等には、シボ加工を施してある。これにより、シート積載装置3は、シボ抜き部分を最小限にして、意匠上の外観を保つことができる。
[第2実施形態]
第2実施形態のシート積載装置におけるシート積載トレイ42は、図3に示すシート積載トレイ42の材料として、アクリロニトリルブタジエンスチレン(高摺動ABS)等を使用している。一般的に、シート積載トレイは、ポリカーボネート−アクリロニトリルブタジエンスチレン(PC−ABS)を使用しているが、このPC−ABSはグレード、配合によって、シートに対する摩擦係数がある条件のもとで、0.5乃至0.8程度の値を示す。然しながら、高摺動ABSでは、シートの摩擦係数にほぼ等しい0.2程度と低い値を示す。これにより、高摺動ABSは、μ1≦μ2の条件を満たすことができる。この高摺動ABSの材料を使用した場合には、シート積載トレイ4をシボ加工してもしなくても良い。なお、上記シボ抜きをした場合には、シート積載トレイ42は、シート積載装置に適合した意匠上の外観を保つことができる。
第2実施形態のシート積載装置におけるシート積載トレイ42は、図3に示すシート積載トレイ42の材料として、アクリロニトリルブタジエンスチレン(高摺動ABS)等を使用している。一般的に、シート積載トレイは、ポリカーボネート−アクリロニトリルブタジエンスチレン(PC−ABS)を使用しているが、このPC−ABSはグレード、配合によって、シートに対する摩擦係数がある条件のもとで、0.5乃至0.8程度の値を示す。然しながら、高摺動ABSでは、シートの摩擦係数にほぼ等しい0.2程度と低い値を示す。これにより、高摺動ABSは、μ1≦μ2の条件を満たすことができる。この高摺動ABSの材料を使用した場合には、シート積載トレイ4をシボ加工してもしなくても良い。なお、上記シボ抜きをした場合には、シート積載トレイ42は、シート積載装置に適合した意匠上の外観を保つことができる。
[第3実施形態]
第3実施形態におけるシート積載トレイ43は、図4に示すように、シート接触領域21の部分に、アクリル、フッ素等、シートの摩擦係数と同程度の摩擦係数を有する材質でできた滑りシート22を貼り付けたものである。滑りシート22は、シート同士の摩擦係数μ2と、シート接触領域21とシートとの間の摩擦係数μ1との関係μ1≦μ2満たす摩擦係数を備えている。このシート積載トレイ43では、第1実施形態で説明したシート積載トレイ40のようなシボ加工を行なう。なお、滑りシート22は、シート接触領域21の内、被押圧面のみに設けても良い。また、シート接触領域21に滑りシート22を貼り付けることにより、シート積載トレイ43は、シート積載装置に適合した意匠上の外観を保つことができる。
第3実施形態におけるシート積載トレイ43は、図4に示すように、シート接触領域21の部分に、アクリル、フッ素等、シートの摩擦係数と同程度の摩擦係数を有する材質でできた滑りシート22を貼り付けたものである。滑りシート22は、シート同士の摩擦係数μ2と、シート接触領域21とシートとの間の摩擦係数μ1との関係μ1≦μ2満たす摩擦係数を備えている。このシート積載トレイ43では、第1実施形態で説明したシート積載トレイ40のようなシボ加工を行なう。なお、滑りシート22は、シート接触領域21の内、被押圧面のみに設けても良い。また、シート接触領域21に滑りシート22を貼り付けることにより、シート積載トレイ43は、シート積載装置に適合した意匠上の外観を保つことができる。
[第4実施形態]
第4実施形態におけるシート積載トレイ44は、図5に示すようにシート積載トレイ44の上面4aに、任意の数の滑りころ23を有している。滑りころ23は、弾性部材である板ばね23a等に保持されている。これにより、滑りころ23は、積載トレイ上面4aに対して、出没するようになっている。この滑りころ23は、シート接触領域21に設けてある。これにより、シート積載トレイ44は、シート積載装置に適合した、意匠上の外観を保つことができる。
第4実施形態におけるシート積載トレイ44は、図5に示すようにシート積載トレイ44の上面4aに、任意の数の滑りころ23を有している。滑りころ23は、弾性部材である板ばね23a等に保持されている。これにより、滑りころ23は、積載トレイ上面4aに対して、出没するようになっている。この滑りころ23は、シート接触領域21に設けてある。これにより、シート積載トレイ44は、シート積載装置に適合した、意匠上の外観を保つことができる。
また、滑りころ23は、パドル6の弾性押圧力Nがかかる被押圧面に配設するのが好ましい。これにより、滑りころ23が、回転してμ1≦μ2の関係を実現することができる。また、滑りころ23の設置位置を、パドル6の弾性押圧力Nがかからない位置にした場合は、パドル6の弾性押圧力Nがかかる部分を部分的にシボ抜き加工するか、または第3実施形態で説明した滑りシート22を貼着する。これにより、μ1≦μ2の関係が、実現される。
滑りころ23のシート積載トレイの上面4aからの突出量は、パドル6で1枚目のシートA1を押圧したときに、シートA1に撓み癖がつかない程度に、極微少量突出するようにしている。また、滑りころ23と1枚目のシートA1との間の接触は、点接触になり、摩擦係数μ1を小さくしてμ1≦μ2の関係を実現することができる。また、シート積載トレイ44のシート接触領域21をシボ抜きしなくても、滑りころ23によりシート接触領域21と1枚目のシートA1との間でできる隙間により空気層ができるので、μ1≦μ2の関係は、実現される。
[第5実施形態]
第5実施形態におけるシート積載トレイ45は、図6及び図7(a)、(b)に示すようにシート積載トレイ45の下に風箱24を設け、送風手段である例えばファン27によって送風するようにしている。そして、風箱24には、上面4aに開口した通風口25を設けてある。なお、シート積載トレイ45のシート接触領域21は、パドル6の弾性押圧力Nがかかる部分を部分的にシボ抜きするか、または第3実施形態で説明した滑りシート22を貼着してもよい。
第5実施形態におけるシート積載トレイ45は、図6及び図7(a)、(b)に示すようにシート積載トレイ45の下に風箱24を設け、送風手段である例えばファン27によって送風するようにしている。そして、風箱24には、上面4aに開口した通風口25を設けてある。なお、シート積載トレイ45のシート接触領域21は、パドル6の弾性押圧力Nがかかる部分を部分的にシボ抜きするか、または第3実施形態で説明した滑りシート22を貼着してもよい。
この構成により、ファン27が回転し、風箱24に送風されると、通風口25を通して空気が噴出し、シートA1は浮上する。通風口25から吹き出す風圧は、シートA1のシート積載に影響しない程度の微風圧である。これにより、シート積載トレイ45のシート接触領域21と1枚目のシートA1との間の摩擦係数μ1は小さくなる。したがって、μ1≦μ2の関係は、実現される。なお、通風口25は、被押圧面だけに形成してもよい。
以上の説明において、第1乃至5実施形態におけるシート積載トレイ40乃至45は、何れもμ1≦μ2の関係を満たすことができる。すなわち、パドル6によるシートの必要な引込力は、F1≦F2となる。図11を用いて、具体的に説明する。排出ローラ対10によって排出された1枚目のシートA1は、シート積載トレイ40乃至45に載置される。そして、パドル6は、支点Pを中心にして回転し、シートA1を弾性押圧力Nで押圧する。この弾性押圧力Nが働く部分では、μ1≦μ2の関係が成立している。したがって、シートA1は、パドル6によって必要引込力F1で引き込まれる。これにより、シートA1は、ローレットベルト7とシート積載トレイ40乃至45との間に差し込まれる。このようにして、差し込まれたシートA1は、積載壁面5に当接するまで、ローレットベルト7によってさらに引き込まれて、図11に示すような突出Dを生じることなく整合される。
次に、2枚目のシートA2は、排出ローラ対10によって、シートA1の上に排出される。次に、支点Pを中心にしてパドル6は回転し、シートA2及びA1に弾性押圧力Nを加える。そして、μ1≦μ2の関係から、シートA2は、必要引込力F1とほぼ等しい必要引込力F2で、パドル6によって引き込まれる。したがって、シートA2は、余分に引き込まれない。したがって、図17に示すような撓み部A20は発生しない。このように、1枚目のシートA1以降に排出されるシートは、2枚目のシートA2と同様に撓み部A20を発生させることなく順次整合される。
μ1 シート積載面とシートA1との間の摩擦係数
μ2 最初のシートA1と2枚目のシートA2との間の摩擦係数
A1 シート積載トレイに積載される1枚目のシート
A2 シート積載トレイに積載される2枚目のシート
A20 撓み部(座屈部)
B シート束
C シート積載トレイの長さ方向の領域
D 最初のシートA1が他のシートに対して突出している寸法
F1 シートA1を引き込むために必要な引込力(必要引込力)
F2 シートA2を引き込むために必要な引込力(必要引込力)
N パドルの弾性押圧力
P パドルの支点
W シート積載トレイの全幅
2 画像形成部(画像形成手段)
3 シート積載装置
4 シート積載トレイ
40 シート積載トレイ(シート接触領域をシボ抜き加工したもの)
41 シート積載トレイ
42 シート積載トレイ(シート積載トレイの材料として、高摺動ABS等を使用)
43 シート積載トレイ(整合面の部分に、滑りシートを貼り付けたもの)
44 シート積載トレイ(シート積載トレイの上面に、滑りころを設けたもの)
45 シート積載トレイ(シート積載トレイの下にファンを設けたもの)
4a シート積載トレイの上面
4e シート束取出用の指挿入凹部
4f シート束取出用の指挿入凹部
4g シート束取出用の指挿入凹部
4h 斜面
4i 斜面
4j 斜面
4k 斜面
4m 斜面
4n 斜面
5 積載壁部
6 パドル(引き戻し手段)
7 ローレットベルト(当接手段)
8 整合板
9 昇降駆動ユニット
21 シート接触領域
22 滑りシート
23 滑りころ
24 風箱
25 通風口
27 ファン(送風手段)
μ2 最初のシートA1と2枚目のシートA2との間の摩擦係数
A1 シート積載トレイに積載される1枚目のシート
A2 シート積載トレイに積載される2枚目のシート
A20 撓み部(座屈部)
B シート束
C シート積載トレイの長さ方向の領域
D 最初のシートA1が他のシートに対して突出している寸法
F1 シートA1を引き込むために必要な引込力(必要引込力)
F2 シートA2を引き込むために必要な引込力(必要引込力)
N パドルの弾性押圧力
P パドルの支点
W シート積載トレイの全幅
2 画像形成部(画像形成手段)
3 シート積載装置
4 シート積載トレイ
40 シート積載トレイ(シート接触領域をシボ抜き加工したもの)
41 シート積載トレイ
42 シート積載トレイ(シート積載トレイの材料として、高摺動ABS等を使用)
43 シート積載トレイ(整合面の部分に、滑りシートを貼り付けたもの)
44 シート積載トレイ(シート積載トレイの上面に、滑りころを設けたもの)
45 シート積載トレイ(シート積載トレイの下にファンを設けたもの)
4a シート積載トレイの上面
4e シート束取出用の指挿入凹部
4f シート束取出用の指挿入凹部
4g シート束取出用の指挿入凹部
4h 斜面
4i 斜面
4j 斜面
4k 斜面
4m 斜面
4n 斜面
5 積載壁部
6 パドル(引き戻し手段)
7 ローレットベルト(当接手段)
8 整合板
9 昇降駆動ユニット
21 シート接触領域
22 滑りシート
23 滑りころ
24 風箱
25 通風口
27 ファン(送風手段)
Claims (9)
- シートが積載されるシート積載手段と、
前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段とを備え、
前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したことを特徴とするシート積載装置。 - シートが積載されるシート積載手段と、
前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段と、
シート積載手段に積載された前記シートのシート搬送方向の上流端を整合する積載壁部と、
前記シート引き戻し手段により前記積載壁部側に引き戻された前記シートの上面に接触し前記シートのシート搬送方向の上流端を前記積載壁部に当接させる当接手段とを備え、
前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したことを特徴とするシート積載装置。 - 前記シート積載手段の前記被押圧面を、前記シート同士の摩擦係数を超えない摩擦係数を備えた部材で形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート積載装置。
- 前記シート積載手段の前記被押圧面を有し、前記シートが積載されるシート積載面に対して出没可能なころを前記シート積載手段に設置したことを特徴とする請求項1乃至3のいづれか1項に記載のシート積載装置。
- 前記シート積載手段が、前記摩擦係数と同じ摩擦係数を有する樹脂で形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート積載装置。
- 前記シート積載手段のシートが積載され、且つ、前記被押圧面を有するシート積載面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート積載装置。
- 排出されたシートが積載されるシート積載面が形成されたシート積載手段と、
シート積載手段に積載された前記シートの搬送方向の上流端を整合する積載壁部と、
搬送された前記シートを前記積載壁部側に引き戻す引き戻し手段と、
前記引き戻し手段により前記積載壁部側に引き戻された前記シートの上面に接触し前記シートの搬送方向の上流端を前記積載壁部に当接させる当接手段と、
前記シート積載面と前記シートとの間に空気層形成する送風手段とを備え、
前記送風手段を前記シート積載手段に取り付けたことを特徴とするシート積載装置。 - シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって画像が形成されたシートが積載されるシート積載装置と、を備え、
前記シート積載装置が、前記請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート積載装置であることを特徴とする画像形成装置。 - シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって画像が形成されたシートが積載されるシート積載装置と、を備え、
前記シート積載装置が、
シートが積載されるシート積載手段と、
前記シート積載手段に積載された前記シートを前記シート積載手段に押圧し、前記シートを前記シートのシート搬送方向の上流側に引き戻す引き戻し手段とを備え、
前記引き戻し手段の押圧力が加わる前記シート積載手段の被押圧面の摩擦係数を、前記シート積載手段に積載されるシート同士の摩擦係数を超えない値に設定したことを特徴とする画像形成装置。
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-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005282551A patent/JP2007091403A/ja not_active Withdrawn
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